JP3716057B2 - 人物検知用画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
監視区域に設置したカメラからの画像(映像)を処理することによって監視区域内の人の存在を自動検知する監視装置の人物検知用画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラを用いた監視装置1は、監視区域に設置され監視区域を撮影した画像データを出力するカメラ2と、カメラ2からの画像データを処理して侵入者の有無を判断する判断処理部3とを有している。
【0003】
従来の監視装置1において上記判断処理部3は、監視区域内が無人のときにカメラ2から入力される画像データを予め基準画像データとして記憶しておく。そして、監視装置の動作後、監視時間内にカメラ2から入力される監視区域の入力画像データを基準画像データと比較し、2枚の画像(入力画像と基準画像)の輝度値の差を求めることによって変化領域を検出し、変化領域が所定の面積を越えた場合(或いは面積が所定の範囲内の場合)に人が存在すると判断している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが窓やガラスドアのため、歩行者や自動車が室外(関し区域外)を移動すると、室内(監視区域内)に人や車の影ができることがある。また、窓やガラスドアなどから太陽の光が差し込むと、監視区域内の明るさ(照度)か変化する。すると、カメラからの入力画像データは影の部分や太陽光が差し込んだ部分の輝度値が基準画像データと異なるため、基準画像データと入力画像データに差ができ、処理装置は監視区域内に人がいると判断してしまうことがあった。
【0005】
また、このような問題を解決するために影や太陽光などが映る部分をマスクし、そのマスク領域を検知対象領域から予め除外するという方法を用いている。しかし、この場合マスク領域に人がいてもマスク領域は検知対象領域外であるため、監視区域内に人がいるにもかかわらず人を検知することができないという問題がある。更に、監視区域の広い範囲についてマスクが必要であると判断される場合は、従来の監視装置では監視することができなかった。
【0006】
さらに、室内の照明をつけた瞬間や、車のライト、太陽光などにより監視区域が突然明るくなることがある。すると、室内の照明をつけていないときの監視区域の画像を基準画像データとしていた場合は、画面全体に輝度値の変化があるため侵入者がいると判断してしまうという問題があった。
【0007】
本願の発明は、上記課題を解決するためになされたもので、影や太陽光などの照度変化に影響されず、かつ、カメラにより撮影可能な区域全体を監視できる監視装置を得るための画像処理方法を得ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願の発明は上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1の人物検知用画像処理方法は、監視区域内を撮影するカメラからの画像データを、
(1) カメラからの画像データを第1の画像として取り込み、第1の画像データを取り込んでから所定時間後の画像データを第2の画像として取り込む第1のステップ
(2) 第1の画像と第2の画像を比較し、輝度値の差が閾値以上である画素を抽出する第2のステップ
(3) 第1及び第2の画像それぞれについて、ステップ2で抽出された各画素の輝度値の勾配の方向と大きさを求める第3のステップ
(4) 第3のステップで得られた勾配の大きさが一定値以上の各画素において、第1の画像と第2の画像の勾配の方向の差を求める第4のステップ
(5) 第3及び第4のステップを第2のステップで抽出された全画素について行う第5のステップ
(6) 勾配の方向の差と第5のステップでその差が得られた回数を表すヒストグラムを作成する第6のステップ
(7) 第6のステップで得られたヒストグラムについて、求めた回数のうち最高の回数を基準として正規化を行い各勾配の方向の差の頻度を求める第7のステップ
(8) 第7のステップで求めた各頻度の値との差の絶対値を加え合せたものが最小になる値を求め、前記閾値での評価値とする第8のステップ
(9) 閾値を1増やし、第2乃至第8のステップを所定の閾値又は第2のステップで閾値以上の差がある画素が得られなくなるまで繰り返し、閾値毎の評価値を求める第9のステップ
(10)第9のステップで求めた評価値の最大値が、予め決められた値を越えていた場合に侵入者がいると判断する第10のステップ
により処理し、監視区域内の人の有無を判断することを特徴とする。
【0009】
請求項2の人物検知用画像処理方法は、監視区域内を撮影するカメラからの画像データを、
(1) 第1の画像を取り込み、第1の画像を取り込んでから所定時間後に第2の画像を取り込む第1のステップ
(2) 第1及び第2の画像それぞれについて、画素の輝度値の勾配の方向と大きさを求める第2のステップ
(3) 第2のステップで得られた勾配の大きさが一定値以上の画素において、第1の画像と第2の画像の勾配の方向の差を求める第3のステップ
(4) 第1の画像と第2の画像について該画素の輝度値の差を求める第4のステップ
(5) 予め閾値毎に作成された勾配の方向の差とその差が得られた回数を表すグラフのうち、第4のステップで求めた輝度値以下の全てのグラフについて、勾配の方向の差の回数に1を加えてグラフを更新する第5のステップ
(6) 第2乃至第5のステップを第1の画像と第2の画像の全画素について行う第6のステップ
(7) 第6のステップで閾値毎に得られた各グラフについて、各グラフ毎に正規化を行い各勾配の方向の差の頻度を求める第7のステップ
(8) 閾値毎のグラフについて、評価値を求める第8のステップ
(9) 第8のステップで求めた評価値の最大値が予め決められた値を越えていた場合に侵入者がいると判断する第9のステップ
により処理し、監視区域内の人の有無を判断することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本願の発明は、監視区域を撮影した画像を画像データとして出力するカメラ2と、カメラ2からの画像データが入力されると該画像データに基づき監視区域内の侵入者の有無を判断する判断処理部3とを有する監視装置1の画像処理方法に関するものである。
【0011】
なお、本実施例では、画素の輝度値は0〜255の256階調を持っているものとする。
図2は、上記構成を有する監視装置における本発明の第1の実施例の画像処理方法の流れを示すフローチャートである。
【0012】
本発明の第1の実施例を図2のフローチャートに従って説明する。
図1に示す監視装置1において、カメラ2は常に監視区域を撮影し、判断処理部3に撮影した画像を画像データとして出力している。
カメラ2からの画像データが常時入力されている判断処理部3は、まず、図3に示すようにカメラ1からの画像データを第1の画像として記憶する(S101)。そして、第1の画像が入力されてから所定時間(ここでは1秒間とする)経過すると(S102)、カメラ1から入力されている画像データを第2の画像として記憶する(S103)。
【0013】
そして、輝度値の差(閾値:Th)を1(1階調)と設定し(S104)、第1の画像と第2の画像の全画素について互いの画像の同じ位置の画素の輝度値の差を求め、輝度に閾値以上の差がある画素(変化領域)を抽出する(S105)。
【0014】
もし、図4(b)に示すように第1の画像には侵入者や影などは撮影されてなく、第2の画像に侵入者や影などが撮影されると、侵入者や影などの写っている箇所の輝度値が第1の画像とは異なるので、変化領域として抽出される。また、図4(a)に示すように第1の画像にすでに侵入者や影などが写っていた場合でも、侵入者や影などが少しでも移動していれば、第2の画像には第1の画像とは異なる位置に侵入者や影などが撮影されることになる。したがって、第1の画像で侵入者や影などが撮影された位置と第2の画像で侵入者や影などが撮影された位置の両方が変化領域として抽出されることになる。
【0015】
ステップ105で、第1の画像と第2の画像の輝度値に全く差がなければ変化領域は抽出されないため(S106)、後述するステップ114で評価値推移グラフを作成し、侵入者はいないと判断する。
第1の画像と第2の画像それぞれについて、画像の水平方向を横軸i、垂直方向を縦軸j、画像の輝度値を高さ軸zとして3次元のグラフに表すと、図5に示すようになる。ステップ105で変化領域が抽出されていた場合は(S106)、第1及び第2の画像それぞれの変化領域内の各画素について、図5に示す輝度値を表す面の勾配を表すベクトル(以下、勾配ベクトルという)を求める(S107)。
【0016】
図6は、輝度値の勾配ベクトルを説明するための図である。輝度値はi,jを座標軸とする画像平面上にこの画像平面に対して垂直軸zに高さとして示され、輝度値の分布の変化は輝度値の分布によって形成される面によって示される。そして、輝度値の分布のはこの面の勾配によって現れ、この勾配の方向と輝度値の大きさにより図示の矢印のように3次元のベクトルとして表すことができる。このベクトルは、ある注目画素に対してその周辺領域を定め、その周辺領域の輝度値の高低による定まるものである。本発明においては、この3次元の勾配ベクトルを(i,j)平面に投影して2次元のベクトルとし、これを輝度値の分布の勾配を表す値としている。
【0017】
勾配ベクトルを求める場合、図7に示すような変化領域内の1画素(以下、着目画素という)と該着目画素を囲む8画素の合せて9画素(以下、参照領域という)について、各画素の輝度値に、図8に示すソーベルオペレータの対応する値をかけ、得られた値を全て加える。
【0018】
このソーベルオペレータは、着目画素において図6に示す上記輝度値の分布を表す面がどちら側に傾斜しているかを求めるためのもので、図8に示すように水平方向の傾斜の度合いを求めるためのものと、垂直方向の傾斜の度合いを求めるためのものとがある。
【0019】
例えば、参照領域の画素の輝度値が
【0020】
【表1】
Figure 0003716057
【0021】
となっている場合、水平方向のソーベルオペレータを参照領域の対応する画素の輝度値にかけ、全ての値を加えると、
【0022】
【表2】
Figure 0003716057
【0023】
となる。
図8に示す水平方向用ソーベルオペレータは、着目画素の上下の値、つまり着目画素の列の値は0である。また、着目画素の行の左右の値は、着目画素の列を境に各段毎の値の絶対値が同じで左側が正の値、右側が負の値となっている。
【0024】
上記のように参照領域の各画素の輝度値に水平方向のソーベルオペレータの対応する値をかけて全ての値を加えた場合、着目画素の列の左側の輝度値が大きければ正の値が得られる。つまり、輝度値の分布を表す面の傾斜つまり輝度値の分布は、着目画素の列を境に左側が高く右側が低いということが分かる。逆に右側の輝度値大きければ負の値が得られ、輝度値の分布は右側が高く左側が低いということが分かる。これにより、水平方向の輝度値の分布を表す面の傾斜の方向を知ることができる。また、得られた値の絶対値は、輝度値の分布を表す面の傾斜の度合いを表している。
【0025】
上記の例では、輝度値の分布を表す面は左側から右側に傾斜しており、傾斜の度合いは4ということになる。したがって、求められた値は水平方向の勾配を表す横軸iの値となる。
また、同様に垂直方向のソーベルオペレータを参照領域の対応する画素の輝度値にかけ、全ての値を加えると、
【0026】
【表3】
Figure 0003716057
【0027】
となる。
図8に示す垂直方向用のソーベルオペレータは、水平方向用のソーベルオペレータの場合と異なり着目画素の左右の値、つまり着目画素の行の値が0である。また、着目画素の行の上下の行は、着目画素の行を境に各列毎の値の絶対値が同じで上の行が正の値、下の行が負の値となっている。
【0028】
上記のように参照領域の各画素の輝度値に垂直方向のソーベルオペレータの対応する値をかけて全ての値を加えた場合、着目画素の行の上の行の輝度値が大きければ正の値が得られる。つまり、輝度値の分布を表す面の傾斜つまり輝度値の分布は、着目画素の行を境に上の行が高く下の行が低いことが分かる。逆に、下の行の輝度値が大きければ負の値が得られ、輝度値の分布は下の行が高く上の行が低いということが分かる。これにより、垂直方向の輝度値の分布を表す面の傾斜の方向を知ることができる。また、得られた値の絶対値は、水平方向のソーベルオペレータの場合と同様に輝度値の分布を表す面の傾斜の度合いを表している。
【0029】
上記の例では、輝度値の分布を表す面は上の行から下の行に傾斜しており、傾斜の度合いは4ということになる。
したがって、求められた値は垂直方向の勾配を表す縦軸jの値となる。
なお、図8に示したソーベルオペレータは一例で、参照領域を3×3画素とした場合のものであり、例えば参照領域を5×5画素とする場合は、ソーベルオペレータも5×5となり、参照領域の大きさによって変化するものである。また、ソーベルオペレータの数値は着目画素に近い画素の輝度値に重みを持たせたものである。
【0030】
そこで、この2つの値を(i,j)平面上に表すと、図9のようなベクトルが得られる。この縦軸方向と横軸方向のベクトルを合成した図9のベクトルは、図7に示すような着目画素における輝度値の勾配の方向と大きさを示すベクトルである。
【0031】
第1及び第2の画像の同じ位置の画素について、それぞれ勾配ベクトルを求め、ベクトルの大きさが一定値以上の画素について、図10に示すように(i,j)平面上での勾配ベクトルの方向の差を求める(S108)。
そして、予め閾値毎に作成されている勾配ベクトルの方向の差とその差が得られる回数を表すグラフのうち閾値が1のグラフについて、ステップ108で得られた勾配ベクトルの方向の差の回数に1を加えてグラフを更新する(S109)。
【0032】
その後、ステップ107〜109の作業をステップ105で抽出された変化領域の全ての画素を着目画素として行う。すると、閾値が1のときに、変化領域の全ての画素で各勾配ベクトルの方向の差が得られる回数を表すヒストグラムが得られる。
【0033】
閾値を1としたときの変化領域の全画素についてステップ107〜109の作業が終了すると(S110)、図12に示すように、ステップ109で得られたヒストグラムを最高の回数を1として正規化する。図13は、正規化して得られた勾配方向の差に対する頻度を表したものである。
【0034】
ステップ105では、窓付近を通る人の影が画像に写っていた場合であっても、侵入者が画像に写っている場合と同じように、影の写っている箇所の輝度が第1の画像とは異なることになり、変化領域として抽出されることになる。
そこで、ステップ107で勾配ベクトルを求めると、侵入者が写っていた場合は、図5に示す輝度値の面が全く異なる傾きになる。これに対し、影が写った場合や照明により画面全体の輝度値が変化した場合は、影の写っている箇所(変化領域)の全画素の輝度値が全体的に小さくなる(太陽光が映っている場合は大きくなる)だけで、輝度値の面の傾きにはほとんど変化が得られない。つまり、図13に示すように勾配方向の差は、人物が存在する場合にはあらゆる方向にランダムに現れ、影や太陽光などの明るさ変化の場合には、ほとんど0度付近に集ることになる。
【0035】
正規化したヒストグラムについて、図14に示すようにヒストグラムの各点からの距離の和が最小になるような勾配方向の差の軸に平行な(傾きが零の)直線を求め、この直線の表す頻度の値(以下、評価値という)を求め(S111)、閾値が1のときの評価値として記憶しておく。
【0036】
上記の通り図13に示すように勾配方向の差は、人物が存在する場合にはあらゆる方向にランダムに現れ、明るさ変化の場合は、ほとんど0度付近に集まることになる。このため、評価値も人がいる場合は評価値が1に近い値となり、明るさ変化の場合には、0に近い値となる。
【0037】
そして、閾値を1増やして2として(S112)、輝度値に2以上の差がある領域を変化領域として抽出し、ステップ105〜111の作業を行う。本実施例では、画像の輝度値は0〜255としているため、同様に閾値を1ずつ増やし、閾値が256になるまでステップ105〜111の作業を繰り返す。
【0038】
この作業を255まで行うと(S113)、閾値を1〜255としたときのそれぞれの閾値での評価値が得られる。この結果から、図15に示す閾値と評価値のグラフ(評価値推移グラフ)を作成する(S114)。
ところが、例えば第1の画像と第2の画像を比較したときに、最も輝度値の差が大きかった画素でも輝度値の差が255に満たない(ここでは、175とする)場合、閾値を1から増やしていくと、閾値が176になったときにステップ105で変化領域が得られなくなる。すると、ステップ106で、変化領域がないと判断されてステップ114に移り、閾値が1〜175のときに得られた各閾値での評価値から評価値推移グラフを作成する(S114)。
【0039】
すると、図15に示すように、人物がいる場合は、評価値のピーク値が1に近い値となる。これに対し、照明の変化などの場合は、0に近い値になる。そこで、このピーク値が一定値以上(例えば0.5以上)になったか否かを判断し(S115)、一定値以上のときに侵入者がいると判断して、警報を出力する(S116)。
【0040】
図16は、本発明の第2の実施例の画像処理方法の流れを示すフローチャートである。
本発明の第2の実施例を図16のフローチャートに従って説明する。
図1に示す監視装置において、カメラ2は常に監視区域を撮影し、判断処理部3に撮影した画像を画像データとして出力している。
【0041】
カメラ2からの画像データが常時入力されている判断処理部3は、実施例1のステップ101〜103と同様に、まず、図3に示すようにカメラ1からの画像データを第1の画像として記憶する(S201)。そして、第1の画像が入力されてから所定時間(ここでは1秒間とする)経過すると(S202)、カメラから入力されている画像データを第2の画像として記憶する(S203)。
【0042】
第1の画像と第2の画像それぞれについて、画像の水平方向を横軸i、垂直方向を縦軸j、画像の輝度値を高さ軸として3次元のグラフに表すと、図5に示すようになる。そこで、第1及び第2の画像それぞれの各画素について、図5に示す輝度値を表す面の勾配を表すベクトル(以下、勾配ベクトルという)を求める(S204)。
【0043】
勾配ベクトルを求める場合、実施例1と同様に図6に示すような第1の画像及び第2の画素の1画素を着目画素とした参照領域について、参照領域の各画素の輝度値に、ソーベルオペレータの対応する値をかけ、得られた値をすべて加えて横軸iと縦軸jの値を求める。
【0044】
第1及び第2の画像の着目画素について、それぞれ勾配ベクトルを求め、ベクトルの長さが一定値以上の画素について(i,j)平面上での勾配ベクトルの方向の差を求め(S205)、第1の画素と第2の画素の着目画素の輝度値の差を計算する(S206)。
【0045】
そして、図11に示すように、予め閾値毎に作成されている勾配ベクトルの方向の差とその差が得られる回数を表すヒストグラムについて、ステップ206で求めた輝度値以下(例えば、着目画素の輝度値が10であれば、d=10以下)のヒストグラムに、ステップ205で得られた勾配ベクトルの方向の差の回数に1を加えてグラフを更新する(S207)。
【0046】
その後、ステップ204〜207の作業を第1及び第2の画素の全画素を着目画素として行う。
そして、第1及び第2の画像の全画素についてステップ204〜207の処理が終ると(S208)、図12に示すように、ステップ207で得られた各閾値毎のヒストグラムをそれぞれ最高の回数を1として正規化する(S209)。正規化したヒストグラムについて、図14に示すようにヒストグラムの各点からの距離の和が最小になるような勾配方向の差の軸に平行な(傾きが零の)直線を求め、この直線の表す頻度の値(以下、評価値という)を求め(S210)、各閾値の評価値として記憶しておく。
【0047】
実施例1においても説明したとおり、ステップ204で勾配ベクトルを求めると、侵入者が写っていた場合は、図5に示す輝度値の面が全く異なる傾きになる。これに対し、影が写った場合や照明により画面全体の輝度値が変化した場合は、影の写っている箇所(変化領域)の全画素の輝度値が全体的に小さくなる(太陽光が映った場合は大きくなる)だけで、輝度値の面の傾きにはほとんど変化が得られない。つまり、図13に示すように勾配方向の差は、人物が存在する場合にはあらゆる方向にランダムに現れ、明るさが変化した場合には、ほとんど0度付近に集ることになる。
【0048】
そして、輝度値の閾値が1〜255であるときのそれぞれの評価値から、閾値と評価値のグラフ(評価値推移グラフ)を作成する(S211)。すると、図15に示すように、人物がいる場合は、0に近い値になる。そこで、このピーク値が一定値以上(例えば0.5以上)になったか否かを判断し(S213)、一定値以上のときに侵入者がいると判断して、警報を出力する(S214)。
【0049】
【発明の効果】
輝度値を表す面の傾きの変化で侵入者の有無を判断することにより、影や太陽光などの監視区域の明るさの変化による影響を除去することができる。
また、監視区域の明るさの変化に影響されない人物検知法の開発により、マスクが不要になり、制約なしに画像監視装置を取り付けられるため、侵入者を検知することができない領域や、取り付けられない監視区域が生じるといった問題を取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人物検知用画像処理方法を実施するための監視装置基本の構成を示す図である。
【図2】本発明の1実施例に係る人物検知用画像処理方法のフローチャートを示す図である。
【図3】画像の取出し処理を説明する図である。
【図4】2画像の比較を説明するための図である。
【図5】画像における輝度値の勾配を示す図である。
【図6】勾配ベクトルの3次元表示とこれを2次元平面に投影して得たベクトルを示す図である。
【図7】勾配ベクトルを求めるための着目画素と参照領域を示す図である。
【図8】勾配ベクトルの2次元表示のベクトルに変換するためソーベルオペレータを示す図である。
【図9】勾配ベクトルを2次元表示したベクトル図を示す図である。
【図10】勾配ベクトルの勾配方向差を示す図である。
【図11】勾配方向の差とそれが現れる度数の更新を説明する図である。
【図12】勾配方向のヒストグラムの正規化に関する説明図である。
【図13】人物が存在する場合と照度変化が存在する場合の勾配方向の頻度分布の差を説明する図である。
【図14】ヒストグラムより評価値を得るための説明図である。
【図15】人物が存在する場合と照度変化が存在する場合の評価値の差を説明するための図である。
【図16】本発明の第2の実施例に係る人物検知用画像処理方法のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 監視装置
2 カメラ
3 判断処理部

Claims (2)

  1. 監視区域内を撮影するカメラからの画像データを処理し、監視区域内の人の有無を判断する人物検知用画像処理方法であって、
    (1) カメラからの画像データを第1の画像として取り込み、第1の画像データを取り込んでから所定時間後の画像データを第2の画像として取り込む第1のステップ
    (2) 第1の画像と第2の画像を比較し、輝度値の差が閾値以上である画素を抽出する第2のステップ
    (3) 第1及び第2の画像それぞれについて、ステップ2で抽出された各画素の輝度値の勾配の方向と大きさを求める第3のステップ
    (4) 第3のステップで得られた勾配の大きさが一定値以上の各画素において、第1の画像と第2の画像の勾配の方向の差を求める第4のステップ
    (5) 第3及び第4のステップを第2のステップで抽出された全画素について行う第5のステップ
    (6) 勾配の方向の差と第5のステップでその差が得られた回数を表すヒストグラムを作成する第6のステップ
    (7) 第6のステップで得られたヒストグラムについて、求めた回数のうち最高の回数を基準として正規化を行い各勾配の方向の差の頻度を求める第7のステップ
    (8) 第7のステップで求めた各頻度の値との差の絶対値を加え合せたものが最小になる値を求め、前記閾値での評価値とする第8のステップ
    (9) 閾値を1増やし、第2乃至第8のステップを所定の閾値又は第2のステップで閾値以上の差がある画素が得られなくなるまで繰り返し、閾値毎の評価値を求める第9のステップ
    (10)第9のステップで求めた評価値の最大値が、予め決められた値を越えていた場合に侵入者がいると判断する第10のステップ
    により監視区域内の人の有無を判断することを特徴とする人物検知用画像処理方法。
  2. 監視区域内を撮影するカメラからの画像データを処理し、監視区域内の人の有無を判断する人物検知用画像処理方法であって、
    (1) 第1の画像を取り込み、第1の画像を取り込んでから所定時間後に第2の画像を取り込む第1のステップ
    (2) 第1及び第2の画像それぞれについて、画素の輝度値の勾配の方向と大きさを求める第2のステップ
    (3) 第2のステップで得られた勾配の大きさが一定値以上の画素において、第1の画像と第2の画像の勾配の方向の差を求める第3のステップ
    (4) 第1の画像と第2の画像について該画素の輝度値の差を求める第4のステップ
    (5) 予め閾値毎に作成された勾配の方向の差とその差が得られた回数を表すグラフのうち、第4のステップで求めた輝度値以下の全てのグラフについて、勾配の方向の差の回数に1を加えてグラフを更新する第5のステップ
    (6) 第2乃至第5のステップを第1の画像と第2の画像の全画素について行う第6のステップ
    (7) 第6のステップで閾値毎に得られた各グラフについて、各グラフ毎に正規化を行い各勾配の方向の差の頻度を求める第7のステップ
    (8) 閾値毎のグラフについて、評価値を求める第8のステップ
    (9) 第8のステップで求めた評価値の最大値が予め決められた値を越えていた場合に侵入者がいると判断する第9のステップ
    により監視区域内の人の有無を判断することを特徴とする人物検知用画像処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2916264A1 (en) * 2014-03-07 2015-09-09 Tata Consultancy Services Limited Multi range object detection device and method

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