JP3714026B2 - ボールねじ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転運動と直線運動との変換を行うボールねじに係わり、特に高荷重負荷用途に使用されるボールねじの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数回路の循環路を有するボールねじ、例えばリターンチューブ循環方式などにあっては、加工工程を少なくするなどの目的から、すべての循環路の円周方向の位相が同一となるように全循環路を配列させるのが一般的である。
また、循環こま式ボールねじなどの場合には、その循環路の回路数をnとすると、円周方向に(1/n)回転又は(2/n)回転等の等位相間隔の位相差をとって同一回転方向に順番に位相をずらしながら軸方向に沿って複数の循環路を配列するのが一般的である。
【0003】
そして、ボールねじの選定に際しては、荷重などの使用条件に応じた負荷能力を確保するために、当該使用条件に十分耐えうるだけの軸径のボールねじを選定したり、ボールナットの回路数を増やすことでボールの数を増やしたり、ボールねじ溝のリードを大きくすることでボール径を大きくしたりするなどの対処を行っている。
【0004】
これに対して、ボールねじの負荷分布を均一化し、特定位置のボールに生じやすい応力集中を緩和することによって、ボールねじのサイズを大きくすることなく、コンパクトで高い負荷能力を有するボールねじを提供することを目的として、特開平10−153245号公報に記載の発明が提案されている。
この発明は、複数回路の循環路を持ち且つすべての循環路の円周方向の位相が同一となるように設定したリターンチューブ循環方式などのボールねじでは、軸方向荷重が加わった場合に、荷重を受ける有効ボールの配列が円周方向に均一にならず、そのアンバランスが比較的大きいために、一部のボール、すなわち有効ボールの数が少ない位相の有効ボール部分に高負荷が掛かることになることに着目したもので、循環路が3回路以上のリターンチューブ循環方式などのボールねじについて、そのうちの少なくとも1回路の位相を他の循環路に対して円周方向に180度反転させることで、円周方向の負荷分布のばらつきを平均化するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、すべての循環路の円周方向の位相が同一となるように配列されたリターンチューブ循環方式などのボールねじに軸方向荷重が加わった場合には、荷重を受ける有効ボールの配列が円周方向で均一ではなく、そのアンバランスが比較的大きいことから、一部のボール、すなわち有効ボールの数が少ない位相の有効ボール部分に高負荷が掛かることになる。
【0006】
これに対して、特開平10−153245号公報に記載されているように、循環路の一部の回路の円周方向の位相を他の循環路に対し180度反転させることで、円周方向のみに着目すると荷重を受ける有効ボールの配列が均一に近づき、そのアンバランスが小さくなるため、その意味では負荷分布のばらつき低減に有効な対策となる。
【0007】
しかしながら、その循環路の配列の仕方によっては、軸心に対しボールの少ない部分(負荷が大きい部分)が互いに対角方向の位置に存在することになり、その対角の配置によって軸芯に直交する面周りのモーメントが発生し、この面周りのモーメントによって軸方向に沿った負荷分布のばらつきが大きくなる。例えば、隣り合う循環路の位相が互いに180度反転している部分が1個所しかない場合には、その反転部を境として、ボールの少ない部分(負荷が大きい部分)が軸心に対し互いに対角位置に存在することになり、そのために発生する軸芯に直交する面周りのモーメントの存在で、軸方向に沿った負荷分布のばらつきが大きくなる。
【0008】
一方、循環路が3回路以上であり、その回路数をnとすると、(1/n)回転や(2/n)回転などの等位相間隔の位相差で回路が配置されて戻り路が螺旋状に配置される循環こま式などのボールねじにあっては、上記全循環路は、軸方向からみて戻り路が軸心を中心として対称に配置される関係から、円周方向の負荷分布のばらつき低減には有利である。
【0009】
しかしながら、軸方向に沿った循環路の配列が円周方向に等間隔位相づつ同一回転方向にずれて螺旋状に配置されるために、全循環路の軸方向中心点を中心とした点対称に配置されていることから、上記説明した隣り合う回路の位相が互いに180度反転している部分が1個所しかない場合に似た、軸心に直交する面周りのモーメントが発生する。このため、隣り合う循環路間の全てについて円周方向に等間隔の位相差を持って回路を配置することで生じる、軸心に直交する面周りのモーメントのバランスが悪い。
【0010】
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、各循環路間の円周方向の位相を互いにずらすことによって発生する軸心に直交する面周りのモーメントによる負荷分布のばらつきを低減することが可能なボールねじを提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載したボールねじは、外面にボールねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボールねじ溝を内面に有する少なくとも1つのボールナットと、該ボールナットのボールねじ溝と上記ねじ軸のボールねじ溝とによって形成された螺旋状通路と、該螺旋状通路内を循環する多数のボールと、ボールナットに設けられて上記多数のボールを循環させるための戻り路とを備え、上記螺旋状通路と戻り路とから形成される循環路が軸方向に沿って回路以上配列したボールねじにおいて、
上記複数の循環路の円周方向の位相について、隣り合う循環路の位相が互いに180度反転する部分を少なくとも2個所設けたことを特徴とするものである。
また、請求項4に記載した発明は、請求項1に記載した構成に対し、上記複数の循環路の円周方向の位相について、隣り合う循環路の位相が互いに180度反転する部分を偶数箇所設けたことを特徴とする物である。
【0012】
本発明によれば、循環路の一部を他の循環路に対して180度反転することで円周方向の負荷分布のばらつきが改善されると共に、180度反転する箇所を2カ所以上とすることで循環路同士の円周方向の位相を違えることによる軸心に直交する面周りのモーメントによって生じる軸方向の負荷分布のばらつきが改善される。
【0013】
以下に、上記180度反転する箇所を2カ所以上とすることで、負荷分布のバランスが改善される理由について説明する。
上記隣り合う循環路の位相について互いに180度反転する箇所が1カ所の場合には、円周方向に沿ったボールの少ない部分(負荷が大きい部分)が軸心に対し対角な位置に存在し、それが軸心に直交する面周りのモーメントとなる。この面周りのモーメントは上記循環路間の位相を180度反転した数だけ生じる。しかし、隣合うモーメント同士は、上記対角の向きが反対となることから、互いに反対向きのモーメントとなって、互いに相殺若しくは低減し合う関係となる。このように、位相の反転箇所を2カ所以上設けることで、隣り合う循環路間に円周方向の位相差を設けることによって生じる上記モーメントのバランスが改善されて、当該モーメントによる軸方向の負荷分布のばらつきが低減する。
【0014】
このとき、相殺し合うモーメント同士が対を構成するように、反対向きのモーメントの数が互いに等しく、上記180度反転する箇所を、偶数箇所(特に2 ヶ所)に設定することが望ましい。
次に、請求項2に記載したボールねじは、外面にボールねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボールねじ溝を内面に有する少なくとも1つのボールナットと、該ボールナットのボールねじ溝と上記ねじ軸のボールねじ溝とによって形成された螺旋状通路と、該螺旋状通路内を循環する多数のボールと、ボールナットに設けられて上記多数のボールを循環させるための戻り路とを備え、上記螺旋状通路と戻り路とから形成される循環路が軸方向に沿って回路以上配列し、隣り合う循環路間の一部若しくは全部について円周方向に位相差が設定されているボールねじにおいて、
上記複数の循環路全体の軸方向中央若しくはその近傍を通り軸心に直交する面に対して面対称若しくは略面対称に上記複数の循環路を配置したことを特徴とするものである。
【0015】
なお、円周方向の負荷分布のばらつきを抑えるために、上記円周方向の位相差を180度に設定したり、(m/回路数:m=整数)などの等位相間隔に円周方向位相差を設定して、軸方向からみて全循環路の戻り路の配置が軸心を中心に対称となっていることが好ましい。
本発明によれば、循環路間の一部又は全部に円周方向の位相差があるために軸心に直交する面周りのモーメントが存在していても、上記位相差の関係が軸方向中央を境に面対称となっていることから、当該軸方向中央を境に、軸方向両側に反対向き且つ同じ大きさのモーメントが対をなして存在する。この結果、対をなすモーメント同士が互いに相殺し合うことで、3回路以上の循環路の配置に起因して生じる軸心に直交する面周りのモーメントがバランスして当該モーメントによる軸方向の負荷分布のばらつきが小さくなる。
【0016】
例えば、隣り合う循環路の一部に180度の位相差を設ける仕様のボールねじに対し本発明を適用した場合には、180度位相が反転する箇所が偶数箇所存在し且つ複数の循環路全体の軸方向中央を境に対称に配置された状態となる。
次に、請求項3に記載したボールねじは、外面にボールねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボールねじ溝を内面に有する少なくとも1つのボールナットと、該ボールナットのボールねじ溝と上記ねじ軸のボールねじ溝とによって形成された螺旋状通路と、該螺旋状通路内を循環する多数のボールと、ボールナットに設けられて上記多数のボールを循環させるための戻り路とを備え、上記螺旋状通路と戻り路とから形成される循環路が軸方向に沿って3回路以上配列し、隣り合う循環路間の全部について円周方向に等位相間隔の位相差が設定されているボールねじについて、
上記隣り合う循環路間の少なくとも一個所について、その円周方向の位相間隔を上記等位相間隔からオフセットさせたことを特徴とするものである。
【0017】
本発明によれば、循環こま式などのボールねじのように、循環路が3回路以上であり、その回路数をnとすると、(1/n)回転や(2/n)回転などの等位相間隔の位相差で回路が配置されることで、円周方向の負荷分布のばらつきが抑えられている場合に、少なくとも一個所の位相間隔を変更する(等位相間隔からオフセットさせる)ことによって、軸心に直交する面周りのモーメントのバランスが改善され、当該モーメントによる軸方向の負荷分布のばらつきを低減可能となる。
【0018】
上記オフセット量は、モーメント方向のバランスを改善するための解析を行い、その結果にしたがって決定すればよい。
なお、一部の循環路間の位相間隔の大きさを変えても、軸方向からみて軸心を中心に対称となるように全循環路の戻り路が配置されるように位相を設定することが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、リターンチューブ循環方式のボールねじを例に挙げて説明するが、これに限定されず、こま循環方式、ガイドプレート循環方式など他の循環方式のボールねじであっても適用可能である。
【0020】
本実施形態のボールねじは、図1に示すように、ねじ軸1の外周に複数のボールを介してボールナット2が螺合し、当該ねじ軸1又はボールナット2の一方が相対回転することで、ボールナット2がねじ軸1に対して相対的に直線運動を行う。
すなわち、概略構成図である図2に示すように、ねじ軸1の外周面には、雌ねじ状のボールねじ溝1aが設けられ、また、ボールナット2の内周面にも、上記ねじ軸1のボールねじ溝1aに径方向で対向する位置に雌ねじ状のボールねじ溝2aが設けられる。その両ボールねじ溝1a,2aによって形成される螺旋状通路内に複数のボール3(図2では斜線で表している)が介挿され、そのボール3は、両ボールねじ溝1a、2aに沿って転動し、循環チューブ4からなる戻り路を通じて戻されることで循環する。
【0021】
本実施形態のボールねじは、4回路の循環路が軸方向に沿って配列するボールねじである。すなわち、上記ボールナット2のボールねじ溝2aは、上記図2に示すように、軸方向に沿って4つの区画に分けられ、各区画におけるボールねじ溝2aの両端部が、それぞれ循環チューブ4によって連結されることで、4回路の循環路が形成される。
【0022】
なお、説明の便宜上、上記循環路は、図1及び図2における左側から第1回路A1、第2回路A2、第3回路A3、及び第4回路A4と呼ぶ。
本実施形態では、第1及び第4回路A1,A4の循環チューブ4の取付け位置に対して、図1に示すように、第2及び第3回路A2,A3の循環チューブ4の取付け位置を円周方向に180度反転した位置に設けている。
【0023】
これによって、隣り合う循環路である第1回路A1の位相と第2回路A2の位相とが互いに円周方向に180度反転し、且つ第3回路A3の位相と第4回路A4の位相とが互いに円周方向に180度反転することで、隣り合う回路の位相が互いに円周方向に180度反転する箇所が2カ所設けられる。
さらに、第2回路A2と第3回路A3とが同位相になっていることから、4つの回路全体の軸方向中央(第2回路と第3回路の間)を通り軸心Sに直交する面Fに対して、4つの回路A1〜A4の配置が面対称に設定される。
【0024】
次に、上記構成ボールねじの作用効果等について説明する。
第1回路A1及び第4回路A4の循環チューブ4の取付け位置に対し、第2及び第3回路A2、A3の循環チューブ4の取付け位置が、円周方向に180度反転していることから、円周方向における第1回路A1及び第4回路A4での有効ボール数が少ない部分と、第2及び第3回路A2,A4での有効ボール数が少ない部分とが円周方向で重なることが回避される。つまり、円周方向における無負荷圏(ボール3が存在しない部分)が分散することで、円周方向での各有効ボール3に対する負荷分布のばらつきが抑えられる。
【0025】
ここで、各循環路のボール3は、順次両ボールねじ溝1a、2aから循環チューブ4に掬い上げられてチューブ4内を通って循環するので、ボールナット2と対向するねじ軸1の軌道上にはボール3がない部分が存在する。これが円周方向の負荷分布のばらつきとなり、有効ボール3の一部に高負荷が掛かることになる。すなわち、ボールナット2内の各回路でのボール3の循環は、図3に示されるように表されるが、ボールねじ溝2aから循環チューブ4へのボール3の掬い上げによって軸方向から見ると、図4に示すような、円周方向でのβ角度の範囲部分のボール数が相対的に少なくなり、そのβ角度の範囲内のボール3に加わる負荷が相対的に大きくなる。上記円周方向でボール数が相対的に少なくなる部分は、チューブ4の取付け位置によって規制されるので、上述のように、第1及び第4回路A1,A4に対して、第2及び第3回路A2,A3の円周方向の位相を180度反転することで、上述のように円周方向の負荷分布のばらつきが低減する。特に、本実施形態では、2回路づつ同位相としてあるので、より有効に円周方向の負荷分布のばらつきが低減する。
【0026】
なお、上記各回路でボール3の少ない部分である上記β角度は、180度よりも小さいので、相互に180度位相を反転した回路同士A1,A4とA2,A3では、互いにボール3の少ない部分が軸方向からみて重なることがない。
また、第1回路A1と第2回路A2の円周方向の位相を180度反転すると、軸心Sに対して互いの循環チューブ4の取付け位置が対角に配置されることから、軸心Sに直交する面周りモーメントが発生する。同様に、第3回路A3と第4回路A4の円周方向の位相を180度反転すると、軸心Sに対して互いの循環チューブ4の取付け位置が対角に配置されることから、軸心Sに直交する面周りモーメントが発生する。しかしながら、上記両対角の向きが反対方向になることから、上記2つのモーメントの方向が反対方向となり且つ同一の大きさであるから、両モーメントは相殺し合い両モーメントによる軸方向の負荷分布のばらつきが低減する。
【0027】
特に、本実施形態では、4つの循環路全体の軸方向中央を通り且つ軸心Sに直交する面Fに対し面対称に循環路を配置していることから、軸方向中央を境として軸方向両側のバランスが最も有効に平均化して、上記モーメントによる軸方向の負荷分布のばらつきが最も有効に低減する。
以上のように、本実施形態のボールねじにあっては、円周方向の負荷分布のばらつきを有効に低減できるばかりか、軸心Sに直交する面周りのモーメントによる負荷分布のばらつきも有効に低減できる。
【0028】
すなわち、各循環路間の円周方向の位相を変更するという簡単な手段によって、ねじ軸1とボールナット2との間を転動する複数のボール3間の負荷分布が均一化して、一部のボール3ヘの負荷の集中が緩和される。この結果、ボールねじのねじ軸径を大きくすることなく、従来よりも負荷能力が大きくなり、特に、電動射出成形機などに使用される高負荷容量ボールねじとして最適である。
【0029】
このことは、ボールねじのサイズを大きくすることなく負荷能力を増大できることとなる。あるいは、同等の負荷能力を得るためのボールねじのサイズを小さくできることによって、対応可能な高荷重用途の幅が拡大される。
ここで、上記実施形態では、循環路が4回路の場合を例に上げて説明したが、3回路であっても良いし、5回路以上であっても良い。ただし、後述の実施例に示されるように3回路よりも4回路の方が、本発明による効果が大きいので、4回路以上のボールねじに対して請求項1又は請求項2に係る発明を適用することが好ましい。
【0030】
また、本実施形態では、軸方向中央で面対称となるように、全循環路の配置を規制しているが、軸方向中央で面対称とすることなく、例えば、交互に隣り合う循環路間の位相の全てを180度反転して当該反転箇所を4カ所設けても良い。
また、本実施形態では、隣り合う循環路間の円周方向の位相差を180度としているため、軸方向中央を通り軸心Sに直交する面Fに対して面対称と設定すれば、自動的に、隣り合う循環路間の位相が180度反転する箇所が2カ所以上設定される。
【0031】
ただし、請求項2の発明に基づき、軸方向中央を通り軸心Sに直交する面に対して面対称に全循環路を配置することで、軸心Sに直交する面周りのモーメントによるバランスを改善して当該モーメントによって生じる軸方向の負荷分布のばらつきを低減する効果は、隣り合う循環路間の位相差が180度の場合に限定されない。
【0032】
例えば、循環路が12回路で、従来、同一回転方向に隣り合う回路が円周方向に1/6回転(60度)の等位相間隔の位相差で配置されて循環路の戻り路が螺旋状の配置、つまり軸方向中央を中心に点対称に配置されていたボールねじについて、軸方向中央を通り軸心Sに直交する面に対して面対称に配置することで、軸方向中央を通り軸心Sに直交する面に対して上記軸心Sに直交する面周りのモーメントが対称に発生して、当該面周りのモーメントによる軸方向の負荷分布のばらつきが低減する。
【0033】
次に、第2実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、上記第1実施形態と同様な部品などには同一の符号を付して説明する。
また、こま循環方式のボールねじを例に挙げて説明するが、これに限定されず、リターンチューブ循環方式、ガイドプレート循環方式など他の循環方式のボールねじであっても適用可能である。
【0034】
本実施形態のボールねじは、図5に示すように、ねじ軸1の外周に複数のボールを介してボールナット2が螺合し、当該ねじ軸1又はボールナット2の一方が相対回転することで、ボールナット2がねじ軸1に対して相対的に直線運動を行う。
すなわち、概略部分構成図である図6に示すように、ねじ軸1の外周面には、雌ねじ状のボールねじ溝1aが設けられ、また、ボールナット2の内周面にも、上記ねじ軸1のボールねじ溝1aに径方向で対向する位置に雌ねじ状のボールねじ溝2aが設けられている。その両ボールねじ溝1a,2aによって形成される螺旋状通路内に複数のボール3が介挿され、そのボール3は、両ボールねじ溝1a、2aに沿って転動し、こま6によって形成される戻り路を通じて戻されることで循環する。上記こま6はボールナット2に埋め込まれて、1リード毎にねじ軸1外周を乗り越えてボール3を戻すものである。
【0035】
上記図5のように、循環路を12回路としたもので、同一回転方向に隣り合う回路のこま6の取付け位置が円周方向に1/6回転(60度)の等位相間隔の位相差で順番にずらしながら配置されて循環路の各こま6位置が螺旋状に配置されている。図5などでは、こま6の位置を明示するために表面に見えるこま6を黒色としている。
【0036】
ただし、本実施形態のボールねじでは、図5中、左側から循環路を第1,第2・・・第12回路A1・・・A12と呼ぶとすると、本実施形態では、第6回路A6のこま6の取付け位置と第7回路A7のこま6の取付け位置との間の位相差を等位相間隔から1/2回転(180度)大きくなるようにオフセットさせて位相差を2/3回転(240度)に設定して上記等位相間隔の4倍の大きさに設定してある。
【0037】
なお、参考のために、従来仕様の回路配列のボールねじを図7に示す。
次に、上記構成のボールねじにおける作用・効果等について説明する。
本実施形態のボールねじでは、第6回路A6と第7回路A7との間の位相差を、他の回路間の位相差と異ならせているが、軸方向からみて、全回路のこま6位置が軸心Sに対して対称に配置されるので、上記のようにオフセットさせても、円周方向の負荷分布のバランスが維持される。
【0038】
また、第6回路A6と第7回路A7との間の位相差を他に比べて1/2回転(180度)大きくしたので、第1〜第6回路A1〜A6の回路群による軸心Sに直交する面周りのモーメントと、第7〜第12回路A7〜A12の回路群による軸心Sに直交する面周りのモーメントとが、回路全体の軸方向中央を境として180度反転することから、両モーメントは互いに相殺しあい、当該モーメントによる軸方向の負荷分布のばらつきが低減される。
【0039】
特に本実施形態では、回路全体の軸方向中央を境とした両回路群のモーメントの大きさが等しく且つ互いに反対向きとなるので、より有効にモーメントによる軸方向の負荷分布のばらつきが有効に低減する。
以上のように、本実施形態のボールねじにあっては、円周方向の負荷分布のばらつきを有効に低減できるばかりか、軸心Sに直交する面周りのモーメントによる負荷分布のばらつきも有効に低減できる。
【0040】
すなわち、各循環路の円周方向の位相を変更するという簡単な手段によって、ねじ軸1とボールナット2との間を転動する複数のボール3間の負荷分布が均一化し、したがって一部のボール3ヘの負荷の集中が緩和される。この結果、ボールねじのねじ軸径を大きくすることなく、従来よりも負荷能力が大きくなる。
このことは、ボールねじのサイズを大きくすることなく負荷能力を増大できることとなる。あるいは、同等の負荷能力を得るためのボールねじのサイズを小さくできることによって、対応可能な高荷重用途の幅が拡大される。
【0041】
ここで、上記実施形態では、循環路が12回路の場合を例に上げて説明したが、循環路の回路数は、3回路〜11回路のいずれの場合であっても良いし、13回路以上であっても良い。
また、本実施形態では、軸方向中央位置の回路間の位相差について他の位相差と異なるように設定したが、他の位置の回路間の位相差を他の位相差と異なるように設定しても良い。また、他の回路間の位相差と異ならせる場所は1カ所に限定されず、2カ所以上であっても良い。
【0042】
ただし、軸方向中心を境とした軸方向両側のモーメント間のバランスがとれるように、全回路全体の軸方向中央を中心に、軸方向に対称な位置の回路間について同じだけ位相差をオフセットさせることが好ましい。この点からは、上記実施形態のように、軸方向中央部の回路間の位相を変更することが、オフセット位置が1カ所となり構造が簡単で且つ有効な手段となる。
【0043】
また、オフセット量も1/2回転(180度)に限定されないが、上記実施形態では、オフセット量が1/2回転(180度)の場合が一番有効に軸心Sに直交する面周りのモーメントによる負荷分布のばらつきを低減できる。
要は、位相差を変更する場所が1カ所の場合には、位相差を変更した箇所を境にした軸方向両側の回路群による軸心Sに直交する面周りのモーメントが互いに相殺し合うように上記オフセット量を設定すればよい。
【0044】
ところで、ボールねじの負荷能力を向上させる方策の一つとして、回路数の増加に伴って荷重を受ける有効ボール3の数を増やす方法があるが、それによってボールナット2が長くなるため、その内面加工が困難になることが想定される。そこで、その代わりに複数のボールナット2を組み合わせて使用することによって、全体としての負荷能力を向上させる方法も用いられている。
【0045】
本発明は、そのような複数のボールナット2を使用したボールねじにも同様に適用できる。その場合には、複数のボールナット2を組み合わせた全体として、循環路の配列が本発明に基づいていればよい。
たとえば、上記実施形態で説明したボールねじは、循環路を12回路とした単一のボールナット2を用いたものであるが、図8に示すように、循環路を6回路とした二個のボールナット2A、2Bを直列に組み合わせる場合であっても本発明を適用することができる。その場合には、二個のボールナット2A、2Bの各々は、循環路が6回路で、隣り合う回路に1/6回転の等位相間隔の位相差を設定して全回路が配置されていることになり、その点では従来仕様と同じであるが、二個のボールナット2の組み合わせ方に本発明が適用されることになる。すなわち、二個のボールナット2を組み合わせることによって隣接することになる、全体として見た6回路目と7回路目との位相間隔が、(m十2/3)回転(mは整数)になるように組み合わせることによって、上記実施形態のボールねじとほぼ同等の効果を得ることができる。
【0046】
また、本発明はボールねじの循環路の配列に関するものであり、リターンチューブ循環方式とか循環こま式とかの表現は説明の便宜上用いたにすぎない。したがって、本発明の適用範囲は、循環方式の種類によって限定されるものではない。
【0047】
【実施例】
[第1実施例]
循環路が3回路のリターンチューブ循環方式のボールねじについて、本発明に基づき、図9(A)に示すように、3回路のうちの軸方向両端の2回路を同一位相とし、中央に位置する回路の位相を他の2回路に対して円周方向に180度反転させたものAと、比較のために、図9(B)に示すように、隣接する回路の位相が互いに180度反転している部分が1個所しかないボールねじB、および、図9(C)に示すように、3回路すべての円周方向の位相が同一である従来仕様のボールねじCの3者A、B、Cについて、それぞれ負荷分布の状態について解析した。
【0048】
解析に用いたボールねじの仕様は、ねじ軸径100mm、リード20mm、ボール径15.875mm、ボールナット外径149mm、循環路2.5巻3列として、循環路の配列の仕方のみを変更した。
そして、この同一仕様の各ボールねじのねじ軸1をそれぞれ片持ち支持し、その片持ち支持側とは反対側のボールナット2端部に軸方向荷重F1=15000kgfを作用させるとした。
【0049】
図10に、その結果を示す。
ここで、図10における横軸は、全循環路の軸方向中央を原点とした軸方向の位置を示し、たて軸は、その位置に存在するボール3に掛かる法線方向荷重の大きさを表わしている。以下の実施例においても同様である。
上記図10から分かるように、隣接する回路の位相が互いに180度反転している部分が1個所しかないボールねじBでは、従来仕様のボールねじCに比べて円周方向にはバランスが改善されているため、軸方向中央付近においては負荷分布のばらつきが比較的小さいが、軸心Sに直交する面周りのモーメントによるバランスが悪くなっているので、軸方向両端に近づくほど負荷分布のばらつきが大きくなっている。
【0050】
これに対して、本発明に基づくボールねじAは、円周方向のバランスが改善されると共に、軸心Sに直交する面周りのモーメントによる負荷分布もバランスがとれているので、軸方向全体にわたって負荷分布のばらつきが改善されていることが分かる。
なお、リターンチューブ循環方式を例に挙げたが他の循環方式でも同様な結果が得られる。
【0051】
[実施例2]
実施例1と同様に、循環路が4回路のリターンチューブ循環方式のボールねじについて、上記第1実施形態に基づき、上記図1のように、4回路のうちの軸方向両端の2回路を同一位相とし、軸方向中央寄りの2回路の位相を他の2回路に対して円周方向に180度反転させた本願発明に基づくボールねじA、及び図11に示すように、隣り合う回路の位相が互いに180度反転している部分が3カ所有る本願発明に基づくボールねじA′の各負荷分布のばらつきについて調査した。
【0052】
比較のために、図12(A)のように、隣り合う回路の位相が互いに180度反転している部分が中央の1個所しかないボールねじB、および、図12(B)のように、4回路すべての回路の円周方向の位相が同一である従来仕様のボールねじCを用意し、4者A、A′、B、Cの各負荷分布の状態について解析した。
解析に用いたボールねじの仕様は、ねじ軸径100mm、リード20mm、ボール径15.875mm、ボールナット外径149mm、循環路2.5巻4列として、循環路の配列の仕方のみを変更した。そして、ボールねじのねじ軸1を片持ち支持して、その片持ち支持側とは反対側のボールナット2端部に軸方向荷重F1=20000kgfを作用させるとした。
【0053】
その結果を、図13に示す。
図13から分かるように、隣接する回路の位相が互いに180度反転している部分が中央の1個所しかないボールねじBでは、従来仕様のボールねじCに比べて円周方向にはバランスが完全に改善されているため、軸方向中央付近においては負荷分布のばらつきが小さいが、軸心Sに直交する面周りのモーメントによる負荷分布のバランスは悪くなっているので、軸方向両端に近づくほど負荷分布のばらつきが大きくなっている。
【0054】
これに対して、本発明に基づくボールねじAは、円周方向のバランスが完全に改善されるとともに、軸心Sに直交する面周りのモーメントのバランスもほぼ完全にとれているので、軸方向全体にわたって負荷分布のばらつきが改善されている。
また、本発明に基づくボールねじA′は、ボールねじAに比べてばらつきの改善は悪いものの、比較例であるボールねじB、Cよりも軸方向全体にわたって負荷分布のばらつきが改善されているのが分かる。
【0055】
また、図13における本願発明に基づくボールねじA及びA′の結果から分かるように、軸方向中央部で面対称となるように設定したボールねじAの方が、軸方向全体にわたって負荷分布のばらつきが改善されるのが分かる。
上記第1及び第2実施例では、循環路が3回路及び4回路の場合について説明したが、循環路が5回路以上で、そのうちの少なくとも1回路を他の循環路に対して円周方向の位相に180度反転させたボールねじについてもこれらと同様のことが言えることを確認してある。
【0056】
ここで、図10及び図13から分かるように、本願発明の請求項1及び請求項2を採用するにしても、3回路では負荷分布に若干のばらつきがあるが、4回路ではほとんど負荷分布のばらつきが無いことが分かる。このことから、本願発明の請求項1及び請求項2の発明は、好ましくは4回路以上により有効に作用することが分かる。
【0057】
なお、リターンチューブ循環方式を例に挙げたが他の循環方式でも同様な結果が得られる。
[実施例3]
次に、循環路が12回路で、1/6回転の等位相間隔で回路が配置されている循環こま式のボールねじについて、上記第2実施形態に基づき、上記図4のように、中央の一個所すなわち6回路目と7回路目の位相間隔を、等位相間隔からさらに1/2回転だけ大きくオフセットさせ、合計2/3回転の位相間隔とした本発明のボールねじAの負荷分布のばらつきについて調査した。
【0058】
比較のために、上記図7のように、12回路すべてが1/6回転の等位相間隔で配置されている従来仕様のボールねじCを用意して、両者A、Cの各負荷分布の状態について解析した。
解析に用いたボールねじの仕様は、ねじ軸径100mm、リード20mm、ボール径15.875mm、ボールナット外径149mm、循環路0.83巻12列として、循環路の配列の仕方のみを変更した。そして、ボールねじのねじ軸1を片持ち支持して、その片特ち支持側とは反対側のボールナット2端部に軸方向荷重F1=20000kgfが作用するとした。
【0059】
その結果を図14に示す。
図14から分かるように、従来仕様のボールねじCでは、円周方向のみに着目すればバランスが完全にとれているので、全回路の軸方向中心点近傍では負荷分布の均一性がよいが、その中心点から軸方向両端部側に遠ざかるにつれて負荷分布のばらつきが大きくなる。これは、上記軸心Sに直交する面周りのモーメントのバランスの悪さによるものである
それに対して、本発明に基づくボールねじAでは、円周方向の負荷分布と共に軸心Sに直交する面周りのモーメントのバランスがほぼ完全にとれているので、軸方向全体にわたって負荷分布のばらつきが改善されている。これは、軸方向中央のオフセット位置の両側各6回路を個別に着目すると、ボールねじCと同様に、円周方向のバランスが完全にとれているもののモーメントのバランスが悪いが、両側各6回路のモーメントの相互作用によってモーメントのバランスの悪さがほぼ完全に相殺されることによるものであり、円周方向だけでなく、軸芯に直交する面周りのモーメントによる負荷分布のばらつきも低減する。
【0060】
なお、こま循環方式を例に挙げたが他の循環方式でも同様な結果が得られる。
[実施例4]
また、循環路が6回路で、一般に同一回転方向に1/6回転の等位相間隔で回路が螺旋状に配置されている循環こま式のボールねじについて、本発明に基づき位相差を変化させた代表的な2例のボールねじA、Bについて負荷分布のばらつきを調査した。
【0061】
ボールねじAは、図15(A)のように、位相間隔のうちの軸方向両端、すなわち1回路目と2回路目との間の位相間隔、および5回路目と6回路目との間の位相間隔の二個所を、等位相間隔(1/6回転)からさらに1/6回転だけ大きくオフセットさせ、合計1/3回転の位相間隔としたものである。ボールねじBは、図15(B)のように、1回路目と2回路目との間の位相間隔、3回路目と4回路目との間の位相間隔、及び5回路目と6回路目との間の位相間隔の三個所を、それぞれ等位相間隔(1/6回転)からさらに1/3回転だけ大きくオフセットさせ、合計1/2回転の位相間隔としたものである。
【0062】
比較のために、図15(C)のように、6回路すべてが1/6回転の等位相間隔で配置されている従来仕様のボールねじCを用意し、各ボールねじについて、それぞれ負荷分布の状態について解析した。
解析に用いたボールねじの仕様は、ねじ軸径100mm、リード24mm、ボール径15.875mm、ボールナット外径149mm、循環路0.83巻6列とし、循環路の配列の仕方のみを変更した。そして、ボールねじのねじ軸1を片持ち支持し、その片持ち支持側とは反対側のボールナット2端部に軸方向荷重F1=10000kgfが作用するとした。
【0063】
その結果を図16に示す。
図16から分かるように、従来仕様のボールねじCでは、円周方向のみに着目すればバランスが完全にとれているので、全回路の軸方向中心点近傍では負荷分布の均一性がよいが、軸方向中心点から遠ざかるにつれて負荷分布のばらつきが大きくなる。これは、上記軸心Sに直交する面周りのモーメントのバランスの悪さによるものである。
【0064】
それに対して本発明に基づくボールねじAでは、円周方向の負荷分布のバランスがとれていると共に、軸心Sに直交する面周りのモーメントのバランスも大幅に改善されているので、軸方向全体にわたって負荷分布のばらつきが小さくなっている。
これは、第1、2、4回路目の3回路の回路群と第3、5、6回路目の3回路の回路群とをそれぞれ個別に着目すると、ボールねじCと同様に、円周方向のバランスが完全にとれているものの軸心Sに直交する面周りのモーメントのバランスが悪いが、各3回路で生じるモーメント相互間で互いのモーメントのバランスの悪さがほぼ完全に相殺されることによるものであり、円周方向だけでなく、軸芯に直交する面周りのモーメント方向についても負荷分布のばらつきが低減する。ただし、モーメントのアンバランスが若干残っているため、軸方向両端付近で負荷分布のばらつきがわずかに大きくなっている。
【0065】
一方、本発明に基づくボールねじBでは、円周方向とともにモーメントのバランスが完全にとれているので、軸方向全体にわたって負荷分布のばらつきが小さくなっている。
これは、第1、3、5回路目の3回路の回路群と第2、4、6回路目の3回路の回路群とをそれぞれ個別に着目すると、ボールねじCと同様に、円周方向のバランスが完全にとれているものの軸方向に直交する面周りのモーメントのバランスが悪いが、各3回路で生じるモーメント相互間で互いのモーメントのバランスの悪さが完全に相殺されることによるものであり、円周方向だけでなく、軸芯に直交する面周りのモーメント方向についても負荷分布のばらつきが低減する。
【0066】
なお、本発明に基づくボールねじBは、本発明に基づくボールねじAに比べて、負荷分布の均一性がさらに改善される一方、全回路長さ、すなわちボールナット2の長さが若干長くなるという欠点がある。
また、こま循環方式を例に挙げたが他の循環方式でも同様な結果が得られる。
なお、軸方向全体の負荷の大きさのばらつきを抑えるために、複数の回路の一部の回路を他の回路に対し軸方向にオフセットさせて所定の回路内のボールに予圧を付与するか、あるいは他の回路よりもすきまを小さくするようにしても良い。図10や図13などから分かるように、本実施例では、相対的に軸方向中央部側の負荷が小さいので、軸方向中央部の回路に予圧を付与するか、あるいは他の回路よりもすきまを小さくして当該軸方向中央部のボールの負荷分担量を増大させてさらに軸方向に沿った負荷分布の平均化を図るようにしても良い。
【0067】
同様に、軸方向中央部の回路のボール径を他の回路よりも大きくしたり、軸方向中央部の回路のボールナットの有効径を他の回路より小さくして、当該軸方向中央部のボールの負荷分布量を増大させて更に軸方向に沿った負荷分布の平均化を図るようにしても良い。
【0068】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明のボールねじを採用すると、各循環路間の円周方向の位相差を特定するという簡単な手段によって、複数の循環路を配置することによって生じる軸心に直交する面周りのモーメントに基づく負荷分布のばらつきが改善されて、ねじ軸とボールナットとの間を転動する複数のボール間の負荷分布が均一化し、一部のボールヘの負荷の集中が緩和される。このため、ボールねじのねじ軸径を大きくなどの対処をとることなく、負荷能力を向上させることができるという効果がある。
【0069】
すなわち、ボールねじのサイズを大きくすることなく負荷能力が増大する、あるいは、同等の負荷能力を得るためのボールねじのサイズを小さくできることによって、対応可能な高荷重用途の幅が拡大されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係るボールねじを示す図である。
【図2】本発明に基づく第1実施形態に係るボールねじの概略構成図を示す図である。
【図3】1回路でのボールの循環を示す図である。
【図4】軸方向見たボールの少ない部分を示す図3におけるX−X矢視図である。
【図5】本発明に基づく第2実施形態に係るボールねじを示す図である。
【図6】本発明に基づく第2実施形態に係るボールねじの概略部分構成図を示す図である。
【図7】従来使用のボールねじを示す図である。
【図8】本発明に基づく第2実施形態に係るボールねじを示す別の図である。
【図9】第1実施例を説明する図であって、(A)は本発明に基づくボールねじを、(B)及び(C)は比較のためのボールねじを示す図である。
【図10】第1実施例での解析結果を示す図である。
【図11】第2実施例における本発明に基づくボールねじの別の例を示す図である。
【図12】第2実施例を説明する図であって、(A)及び(B)は比較のためのボールねじを示す図である。
【図13】第2実施例での解析結果を示す図である。
【図14】第3実施例での解析結果を示す図である。
【図15】第4実施例を説明する図であって、(A)及び(B)は本発明に基づくボールねじを、(C)は比較のためのボールねじを示す図である。
【図16】第4実施例の解析結果を示す図である。
【符号の説明】
1 ねじ軸
1a ボールねじ溝
2 ボールナット
2a ボールねじ溝
4 循環チューブ
6 こま
S 軸心
F 軸方向中央を通り軸心に直交する面
A1〜A12 循環路

Claims (4)

  1. 外面にボールねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボールねじ溝を内面に有する少なくとも1つのボールナットと、該ボールナットのボールねじ溝と上記ねじ軸のボールねじ溝とによって形成された螺旋状通路と、該螺旋状通路内を循環する多数のボールと、ボールナットに設けられて上記多数のボールを循環させるための戻り路とを備え、上記螺旋状通路と戻り路とから形成される循環路が軸方向に沿って回路以上配列したボールねじにおいて、
    上記複数の循環路の円周方向の位相について、隣り合う循環路の位相が互いに180度反転する部分を少なくとも2個所設けたことを特徴とするボールねじ。
  2. 外面にボールねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボールねじ溝を内面に有する少なくとも1つのボールナットと、該ボールナットのボールねじ溝と上記ねじ軸のボールねじ溝とによって形成された螺旋状通路と、該螺旋状通路内を循環する多数のボールと、ボールナットに設けられて上記多数のボールを循環させるための戻り路とを備え、上記螺旋状通路と戻り路とから形成される循環路が軸方向に沿って回路以上配列し、隣り合う循環路間の一部若しくは全部について円周方向に位相差が設定されているボールねじにおいて、
    上記複数の循環路全体の軸方向中央若しくはその近傍を通り軸心に直交する面に対して面対称若しくは略面対称に上記複数の循環路を配置したことを特徴とするボールねじ。
  3. 外面にボールねじ溝を有するねじ軸と、該ねじ軸のボールねじ溝に対向するボールねじ溝を内面に有する少なくとも1つのボールナットと、該ボールナットのボールねじ溝と上記ねじ軸のボールねじ溝とによって形成された螺旋状通路と、該螺旋状通路内を循環する多数のボールと、ボールナットに設けられて上記多数のボールを循環させるための戻り路とを備え、上記螺旋状通路と戻り路とから形成される循環路が軸方向に沿って3回路以上配列し、隣り合う循環路間の全部について円周方向に等位相間隔の位相差が設定されているボールねじについて、上記隣り合う循環路間の少なくとも一個所について、
    その円周方向の位相間隔を上記等位相間隔からオフセットさせたことを特徴とするボールねじ。
  4. 上記複数の循環路の円周方向の位相について、隣り合う循環路の位相が互いに180度反転する部分を偶数箇所設けたことを特徴とする請求項1に記載したボールねじ。
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