JP3712923B2 - 粉体層積層体の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

粉体層積層体の製造方法及びその製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基体上の粘着層表面に、粉体層を形成した粉体層積層体の製造方法及びその製造装置に関し、特にLCD、EL、FED等のディスプレイに平面レンズとして好適に用いられる粉体層積層体の製造方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体層積層体の製造方法において、基体に粉体を付着させる従来の方法としては、(1)荷電を与えた粉体をエアースプレーにより基体に付着させる静電スプレー法、(2)荷電されたエアーにより流動化状態にされた粉体塗料中に基体を浸漬し、静電的に粉体を付着させる静電流動浸漬法、(3)電荷を持つ粉体を液体に分散させ、基体に電圧を印加して粉体を基体に担持させる電着法が一般的である。更に、(4)予め基体の表面に未硬化状態の樹脂からなる粘着層を形成しておき、この粘着層に振動等の外力を用いて皮膜形成媒体の表面に付着している粉体塗料を粘着層に埋め込ませる方法が特開平5−302176号公報に示されている。また(5)基体上に粘着層を形成した後、その粘着層上に粉体を供給し、スキージングして表面を均一にした後、プレス機や加圧ロール等で粉体を粘着層に埋め込む方法が特開平9−318801号公報や特開平11−95004号公報に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記(1)〜(3)の皮膜形成方法は、基体上に粉体を多量に付着させるための方法であり、塗装原理的に見ても面方向に均一にかつ高密度に粉体が充填された単層の粉体層を形成出来るものではない。
一方(4)の塗装方法では、未硬化状態の液状樹脂からなる粘着層に粉体が付着し埋め込まれる際に、粘着層の液状樹脂が表面に押し出され、更に粉体を付着させることになる。これは最終的に液状樹脂のしみ出しが止まるまで繰り返されるためどうしても複層皮膜となってしまう。またこの方法では皮膜形成媒体と基体との両方を容器中で同時に振動または攪拌させるものであるため、長尺のフィルムのように大面積で可撓性の高い基体への適用は困難であって、装置自体が大きくなり、粉体が飛散するため装置を汚染するという問題を有していた。
【0004】
また(5)の塗装方法は、フィルム状基体には適しているが、面内で粉体の充填密度が密な部分と粗な部分を生じたり、流れ方向に粉体が並んだり、また筋状の傷が発生し易い等の問題があった。またこの方法では、プレス機や加圧ロールからフィルムにかける圧力の微妙なばらつきから、フィルム全面にわたって粉体を粘着層中に均一な深さに埋め込むことも困難であった。更にこの圧力むらに関しては、大きな圧力がかかった場所ではしみ出した粘着剤に更に粉体が付着して粉体層が複層になったり、圧力が小さかった部分では埋め込みが不十分なため、次工程で余剰な粉体を除去する際に粉体の脱離による欠陥を生じ易いといった問題があった。このような現象は、大きな面積の基体を処理する場合や、平均粒子径が15μm以下の微粒子粉体を用いる場合に顕著に見られた。特に、平均粒子径15μm以下の粉体では、比表面積が大きくなることにより、摩擦帯電による静電気力やファンデルワールス力等の影響を大きく受け、粉体の流動性が著しく低下するため、粘着層表面に均一かつ高密度に粉体を付着させることが困難であった。また流動性に問題がなかったとしても、このような微粒子粉体では、加圧ロールの圧力が分散し、個々の粉体へ加わる圧力が低下するため、既に粘着層上に付着している粉体と粉体との間隙に他の粉体を均一な深さにまで埋め込ませることは困難であった。
【0005】
このように従来技術では、フィルム状基体の表面に均一な粉体単層を形成することは困難であった。従って、本発明では、平均粒子径が15μm以下の微粒子粉体を用いた場合でも、フィルム状基体に設けた粘着層表面に、粉体の均一な単層皮膜を、高い生産性で形成する方法を提供するものである。なお本発明における「粉体単層」とは、面内で粉体が厚さ方向に重なり合うことなく、お互いに接触する程度に密にかつほぼ同じ高さで敷き詰められているような状態を指すものである。この用途としては、美観付与と共に表面の耐久性や強度を向上させるための一般的な塗膜の他、研磨用途、滑り止めあるいは滑り性向上、光反射あるいは光反射防止、電気絶縁性あるいは導電性、光を集光および拡散する平面レンズや透過型スクリーン等が挙げられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基体上の粘着層表面に、粉体層を形成した粉体層積層体の製造方法であって、基体上に粘着層を設ける第1工程と、前記基体上の粘着層に、転写ロール表面に付着せしめた粉体を接触・転写させて粉体を形成させる第2工程と、前記第2工程の後、基体上の粘着層に、容器中で振動させている粉体とメデイアを接触させ、該粘着層の表面に粉体を埋め込む工程とを具備することを特徴とする粉体層積層体の製造方法である。また、本発明は、粉体を入れる容器と、粉体を付着させるための転写ロールと、粉体の所定量を転写ロールに供給する仕組みと、転写ロールに付着した粉体を粘着層を設けた基体に接触・転写するための支持部材と、粉体とメデイアを入れる容器と、粉体とメデイアを入れる容器を振動させる手段と、基体上の粘着層に、容器中で振動させている粉体とメディアを接触させ、該粘着層の表面に粉体を埋め込む仕組みと、を具備することを特徴とする粉体層積層体の製造装置である。また、本発明は、粉体を入れる容器と、粉体を付着させるための磁気ブラシと、粉体の所定量を磁気ブラシに供給する仕組みと、磁気ブラシに付着した粉体を粘着層を設けた基体に接触・転写するための支持部材と、粉体とメデイアを入れる容器と、粉体とメデイアを入れる容器を振動させる手段と、基体上の粘着層に、容器中で振動させている粉体とメディアを接触させ、該粘着層の表面に粉体を埋め込む仕組みと、を具備することを特徴とする粉体層積層体の製造装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の粉体層積層体としては、例えば図1のa)及びb)に示すようにフィルム状基体1上に粘着層2を有し、その粘着層2の表面から一部が突出する状態で単層に埋め込まれた多数の粉体3からなる粉体単層4を形成したものが挙げることができる。なお、図1のa)は粉体層積層体の断面図であり、b)は粉体単層面からみた粉体層積層体の斜視図である。
また、本発明の粉体層積層体の基体としては、上記フィルム状基体に限らず材質、形状を問わない。また、粘着層表面に形成される粉体層は粉体が複層形成することもできる。
【0008】
以下本発明の粉体層積層体の製造方法を構成する第1工程と第2工程について順に詳細に説明する。
「第1工程」
本発明における基体としては、特に形状や材質について限定されないが、平板又はシート状の金属、ガラス、セラミックス、プラスチック、木材、紙、不織布等が使用できる。特に長尺のフィルム状基体は効率良く粉体層を形成できるために好ましい。
このようなフィルム状基体の材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリイミド(PI)、芳香族ポリアミド、ポリスルホン(PS)、ポリエーテルスルホン(PES)、セロファン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)等からなる各種樹脂類が挙げられる。また紙や不織布、金属のフォイル等も使用可能である。これらは単独または混合、更には積層したものを用いることが出来る。またフィルム状基体としては、その用途により透明なものでも不透明なものでも使用可能であり、その厚さは、生産性を考慮すると1μm〜5mmの範囲のものを使用することが出来る。なおこれらのフィルム状基体は、そのまま粘着層を設けてもよいし、フィルム状基体と粘着層との間や粘着層を設けたフィルム状基体の裏面に他の層を設けて使用することもできる。
【0009】
本発明では、基体上に粘着性を有する粘着層を設けるが、ここで粘着性とは、後述する粉体を常温で付着せしめるだけの粘着性を有することを意味するものであり、基体および粉体の両者との結着力に優れているものであればいずれの材料も使用可能である。このような粘着層の材料として具体的には、ポリエステル系、エポキシ系、ポリウレタン系、シリコーン系、ゴム系、アクリル系樹脂等の樹脂製粘着剤を挙げることが出来る。これらは単独もしくは2種類以上を混合して使用しても良い。特にアクリル系粘着剤は、耐水性、耐熱性、耐光性等に優れ、粘着力、透明性が良く、更に光学用途等に用いる場合には屈折率をそれに適合するように調整し易いので好ましい。アクリル系粘着剤としては、アクリル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステル、アクリルアミド、アクリルニトリル等のアクリルモノマーの単独重合体、もしくはこれらの共重合体、更に前記アクリルモノマーの少なくとも1種と、酢酸ビニル、無水マレイン酸、スチレン等の芳香族ビニルモノマーとの共重合体を挙げることが出来る。特に粘着性を発現するエチレンアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の主モノマー、凝集力成分となる酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルアミド、スチレン、メタクリレート、メチルアクリレート等のモノマー、更に粘着力向上や、架橋剤との反応性を有するメタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸等の官能基含有モノマーからなる共重合体で、Tg(ガラス転移点)が−55〜−15℃の範囲にあるものが好ましい。またこのアクリル系粘着剤の重量平均分子量としては25万以上あるものが好ましい。
【0010】
Tgが−55℃より低い粘着剤や、重量平均分子量が25万未満の粘着剤では柔らかすぎるため、一度付着した粉体が後述する第2工程における転写ロール、磁気ブラシやメデイアの衝撃力により剥がされ、粉体抜けが生じて均一な粉体単層を形成できなくなるおそれがある。また一度剥がされた粉体には粘着剤が付着しており、その粉体が粉体層上に再付着してしまうこともある。更に、柔らかすぎる粘着層では、転写ロール、磁気ブラシやメデイアの衝撃により、粉体が粘着層表面で回転して粘着剤が付着した粉体の部位が粉体層の表面に現れたり、粘着剤が転写ロール、磁気ブラシやメデイアの衝撃力や毛細管現象により粉体の隙間からしみ出したりして、そこに新たに他の粉体が付着して複層になり易いので好ましくない。一方Tgが−15℃より高い粘着剤では粘着性が不足して、粉体との接触によっても粉体が転写出来されなかったり、転写ロール、磁気ブラシやメデイアの衝撃力をもってしても粉体を粘着層に固着出来なかったり、余剰粉体を除去する工程等で粉体の脱離が発生し易いので好ましくない。粘着層の粘着力(JIS Z 0237:1980)としては、100g/25mm以上であることが好ましく、これより粘着力が低いと粉体の脱離を生じ易く好ましくない。
【0011】
また、粘着剤には、硬化剤として、例えば金属キレート系、イソシアネート系、エポキシ系等の架橋剤を必要に応じて1種あるいは2種以上混合して用いることができる。更に粘着剤中には、光重合性モノマー、オリゴマー、ポリマー及び光重合開始剤を加えた光硬化性の粘着剤を用いても良い。また粘着剤にはカップリング剤、表面張力調製剤、着色顔料、染料、ワックス、増粘剤、酸化防止剤、防錆剤、抗菌剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤を必要に応じて加えても良い。
【0012】
後述する方法で基体上に粘着剤を設ける際に、適当な膜厚を得るために、必要に応じて粘着剤を有機溶剤で希釈することが出来る。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、テトラヒドロフラン等のエーテル類等が使用可能である。
【0013】
上記基体の片面または両面に、直接あるいは他の層を介して粘着層を設けるには、前記粘着剤を各種コーテイングや印刷法等を用いて層状に形成するものである。コーテイング法としては、エアードクターコーテイング、ブレードコーテイング、ナイフコーテイング、リバースコーテイング、グラビアコーテイング、マイクログラビアコーテイング、キスコーテイング、スプレーコーテイング、ダムコーテイング、デイップコーテイング、ダイコーテイング等が挙げられる。また印刷法としては、フレキソ印刷等の凸版印刷、ダイレクトグラビア印刷、オフセットグラビア印刷等の凹版印刷、オフセット印刷等の平版印刷、スクリーン印刷等の孔版印刷を使うことが出来る。
【0014】
粘着層の厚さは、後述する転写ロール、磁気ブラシやメデイアにより粉体が単層に埋め込まれるだけの膜厚を有することが必要である。すなわち、埋め込む粉体の粒子径の0.01〜2倍が好ましい。粘着層の厚さが粉体の粒子径の0.01倍より薄いと、粉体を粘着層へ付着させる際に粉体の脱落が発生し易くなり、また2倍より厚いと、埋め込まれ過ぎて表面が突出する状態が得られなくなったり、粉体層から粘着剤が表面にしみ出して他の粉体を付着させて粉体単層が得られない可能性が高くなり好ましくない。
【0015】
また、基体上に粘着層を設ける方法としては、予め離型フィルムに粘着層を設け、必要に応じて乾燥を行い、この粘着面を基体と貼り合わせて、離型フィルムを剥離し、基体上に粘着層を転写して設けることが出来る。この基体/粘着層/離型フィルムの積層体は保管することができるため、多品種生産対応や生産工程の面等から有利である。
【0016】
また、予め離型フィルム上に粘着層を設け、更にこの粘着層の面に別の離型フィルムを貼合わせて離型フィルム/粘着層/離型フィルムとした積層体を形成した後、一方の離型フィルムを剥離して、他方の離型フィルム上に設けられた粘着層を基体上に貼り合わせ、その後その離型フィルムを剥離することにより基体上に粘着層を転写形成させることも出来る。
この離型フィルム/粘着層/離型フィルムの積層体の巻き取りを作製し、一旦保管しておけば、多品種の基体に粘着層を形成することが可能となり、生産の融通性が極めて高くなる。なおこの粘着層の両側に離型フィルムを配置した構成では、両側の離型フィルムの離型力に差を付けておくことが好ましい。両側の離型フィルムの離型力が実質的に同じである場合は、いずれかの離型フィルムを剥離することが困難となる。
【0017】
なお粘着層に硬化剤成分が含まれる場合には、上述の基体/粘着層/離型フィルム、離型フィルム/粘着層/離型フィルムの積層体の形で、20〜80℃程度の温度で3〜14日程度熟成させ、粘着剤と硬化剤とを十分に反応させて、粘着層の硬さが安定した後に次の工程に移ることが好ましい。
【0018】
本発明では、粘着層を上記方法で設けた後、直ちに後述する第2工程を行うこともできるが、その前に、前記基体の表面に各種コーテイングや印刷法等を用いて粘着層を形成した状態の粘着層上に離型フィルムを貼り合わせる工程と、前記離型フィルムを粘着層から剥離して粘着層を露出する工程とを実施しても良い。この離型フィルムとの貼り合わせは、上述の塗工や印刷等の方法で粘着層を設け必要に応じて該粘着層を乾燥させた後に行われ、この離型フィルムを貼り合わせた積層体は、一旦保管することができる。その後離型フィルムを剥離し、次の第2工程を行うことになる。このような方法をとることにより、粘着層上に離型フィルムを貼り合わせた積層体の状態で保管することが出来るため、その後の粉体の種類を変える等で多品種の粉体層積層体を作製することが容易になり、また生産工程を組み易い等の利点が生じる。
【0019】
また本発明では、後述する第2工程で磁気ブラシを使用する場合には、その前に、前記粘着層を有する基体上の粘着層に粉体を付着させる工程を有することが好ましい。これにより粘着層上へのキャリア粒子の付着を防止することが出来ると共に、粉体の充填率を高め、粉体抜けの欠陥を少なくすることができる利点がある。
粘着層に粉体を付着させる具体的な方法としては、単に容器中に入れた粉体の上面に粘着剤を接触させる、粉体の中を通過させる、粉体を振りかける等が挙げられる。更に、容器中の粉体を振動もしくは流動化エアーにより流動化させ、この流動化した粉体中に粘着層を設けた基体を通過させる方法が考えられるが、粉体の粒子径が小さい場合は流動化エアーを使用する方が、より効率的である。更にエアースプレーにより粉体を粘着層に吹き付ける方法があり、これは空気との混合も容易であるため粉体を粘着層上に均一に付着させるのに好適である。なおこの粘着層に粉体を付着する工程では、粘着層の粘着力や静電吸着力により粉体が粘着層の表面に単に付着していれば良く、複層に付着していても構わない。
【0020】
「第2工程」
次に前記基体上の粘着層に、転写ロール表面に付着せしめた粉体、または磁気ブラシ上に付着せしめた粉体を接触・転写させて粉体層を形成させるものである。
上記本発明における粉体としては無機物及び有機物のいずれも使用することができる。
本発明で使用される粉体の中で、無機物の具体例としては、アルミニウム、亜鉛、銅、金、銀、ニッケル、タングステン、鉄、セリウム、チタン等の金属およびこれらの合金、酸化物、窒化物、珪化物や、カーボンブラック、ダイヤモンド、グラファイト、シリカ、ガラス、アトマイズケルメット、青銅、ソジウムモンモリナイト、ジルコン砂、炭化珪素、炭化ホウ素、窒化ケイ素、カオリン、タルク、セリサイト、炭酸カルシウム等が挙げられる。また有機物からなる粉体は、各種樹脂から形成されるものであり、具体的にはアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、テフロン、ポリフッ化ビニリデン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
【0021】
上記のような粉体を基体上に設けられた粘着層表面に接触・転写する際に、また後述するメデイアの衝撃力で、粉体を前記粘着層に高い充填密度で、均一の深さに埋め込むには、粉体が球状でその粒子径分布も狭いことが好ましい。具体的な粒子径分布は0.8〜1.0の範囲が好ましく、より好ましくは0.9〜1.0である。また球状粒子の真円度は80%以上が好適であり、より好ましくは90%以上である。
なお上記の粉体の粒子径分布は下記一般式(1)で定義される。なお、個数平均粒子径及び体積平均粒子径は、粉体を光学顕微鏡又は透過型電子顕微鏡で撮影して投影像を得、それを画像解析することにより得られる。
粒子径分布=個数平均粒子径/体積平均粒子径 (1)
・個数平均粒子径:無作為に抽出した100個の粉体の直径を測定した平均値。
・体積平均粒子径:粉体を真球と見なし無作為に抽出した100個の粉体の直径から合計体積を算出し、小さい体積の粉体から累積していき、その累積体積が合計体積の50%となった粉体の直径。
【0022】
また真円度は、下記一般式(2)で定義されるが、具体的には粉体を光学顕微鏡又は透過型電子顕微鏡で撮影して投影像を得、それを画像解析することにより得たA、Bから算出することが出来る。
真円度(%)=(4πA/B2)×100 (2)
A:粉体の投影面積、B:粉体の周囲長
【0023】
本発明の粉体の粒子径(体積平均粒子径)としては、1〜50μmが好適であり、3〜30μmがより好ましい。これよりも小さい粒子径の粉体では、粘着層に単層で埋め込むことが困難であり、またこれよりも大きな粒子径の粉体では、その重量や体積の点から粘着層への埋め込みが不均一になり易く、また後述する余剰な粉体を除去する工程等で脱離する可能性が高くなるからである。
【0024】
なお本発明を光拡散等の機能を有する光学フィルムに適用する場合は、粉体の材料としてアクリル樹脂やスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、シリコーン樹脂等の光学的透明性の高い材質が好ましく、また、2〜15μmの粒子径(体積平均粒子径)を有し、粒子径分布と真円度も高いものが好ましい。
【0025】
次に本発明の粉体層積層体の製造装置を説明しながら第2工程について詳述する。
図2は、基体上の粘着層に転写ロール表面に付着せしめた粉体を接触・転写させて粉体層を形成させる装置の一例である。
図2において、11は粉体3を入れる容器であって、該容器11には、転写ロール12、該転写ロール12表面に粉体3の所定量を供給するロール状の供給部材13及び粉体3を撹拌して粉体の流動性を高め転写ロール12表面に粉体3を付着しやすくする撹拌機14が配置されている。
転写ロール12は矢印方向に回転することにより、転写ロール12表面上の粉体3は、ドクターブレード等の層厚規制部材15によって付着した粉体量が調整され、多数の粉体3からなる粉体付着層16が転写ロール12表面に形成される。
粘着層2を設けたフィルム状基体からなる基体1は、図の矢印方向に搬送されながら粘着層2を転写ロール12表面に形成された粉体付着層16に接触させるようになっている。粘着層2に接触された粉体付着層16は、その一部の粉体3が粘着層2表面に転写され、粘着層2表面に粉体層が形成される。
【0026】
転写ロール12はその表面が弱粘着性を有し、その粘着力は、基体1上に設けられた粘着層2の有する粘着力よりも弱く設定されている。このように設定することにより、粘着層2に接触された粉体付着層16は、その一部の粉体3が粘着層2表面に転写される。転写ロール12と粘着層2の粘着力が同等、または転写ロール12の粘着力の方が強い場合は、粘着層2に粉体3を転写できない。弱粘着性を有する転写ロール12のロール材質としてはゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等が挙げられ、その表面に前記粘着剤等を塗工する。塗工する粘着剤の種類や配合、ロールの硬度等により粘着性を調整することが出来る。
基体1の背面には支持部材17であるバックロール17a、17b、17cが、基体1上の粘着層2と転写ロール12の表面に付着された粉体付着層16との接触を一定に保つために配置してある。
基体1の搬送速度と転写ロール12の線速度とは、後者をやや大きくして粘着層2上に粉体3を多量に供給し、こすりつけるように構成することが好ましい。
【0027】
また、転写ロール12としては、静電気力により粉体3を表面に付着せしめる帯電ロールを使用することが出来る。ここで粉体3を転写ロール12表面に付着せしめる静電気力は、転写ロール12と粉体3との摩擦帯電により生じる。また転写ロール12に外部より電圧を印可して転写ロール12を帯電させることも有効である。ここで使用される転写ロール12としては、アルミ等の金属ロールや、ウレタンゴム等の弾性ロールが使用される。弾性ロールの場合は、外部電圧印加が可能なために導電性物質をロールの内部または表面に使用して電気抵抗を最適化する必要がある。また使用する粉体の帯電系列を考慮して、ロールの材質や印加電圧を調整することも必要である。さらにまた、ロール表面は平滑でも構わないが、粉体を付着し易いように凹凸を設けることもできる。
【0028】
また、図3は、基体上の粘着層に磁気ブラシ上に付着せしめた粉体を接触・転写させて粉体層を形成させる装置の一例である。
磁気ブラシとは、ステンレス製等のロール内部にSとNの磁極を交互に有する磁石を配置した磁性ロール表面に、鉄やフェライトからなる磁性粉体であるキャリア粒子を磁力によりブラシ状に付着させたものである。キャリア粒子の粒径は40〜200μmであり、粉体はこのキャリア粒子の表面に静電気力や磁力により弱く付着している。
図3において、磁気ブラシ21は磁石22を内包した磁性ロール23の表面に形成されており、該磁性ロール23が矢印方向に回転することによってその磁気ブラシ21は、矢印方向に移動する長尺のフィルム状基体1上の粘着層2に接触する。磁気ブラシ21は、個々のキャリア粒子の表面に粉体3が静電気力や磁力により付着されており、この粉体3が付着されたキャリア粒子が磁気作用で連なって穂となって形成されている。
粘着層2に接触した磁気ブラシ21中の粉体3は、キャリア粒子との静電気力や磁力よりも粘着層2との粘着力が大きいために粘着層2表面に転写される。
粘着層2に接触して磁気ブラシ21中の粉体3が転写した後の磁気ブラシ3は、磁性ロール23の回転によって容器11内においてキャリア粒子と粉体とが摩擦帯電等の作用により、磁気ブラシ23中に粉体3が補充される。
【0029】
容器11には、撹拌部材14を有することが好ましい。撹拌部材14は容器中の粉体3を撹拌することにより磁気ブラシ21に粉体3を帯電付着させやすくするためのものである。図3では撹拌部材14の形状を羽根状としているが、この形状は特に限定されず、他の形状としてスパイラル状等が挙げられる。また撹拌部材14は複数あってもよい。
また、磁気ブラシ21に対しては、穂高規制部材24によって磁気ブラシ21の穂高を規制することが粘着層2に高密度に粉体3を充填することができるため好ましい。磁性ロール23に内包されている磁石22は図3では回転していないが、この磁石を回転させてもよく、その回転方向は特に限定されない。また、磁性ロール23は矢印方向に回転しているが、回転方向がこの逆でもよい。
【0030】
前記キャリア粒子の具体例としては、磁気を有する材質であって、鉄粒子、フェライト粒子、マグネタイト粒子が挙げられる。フェライト粒子としてはMeO−Fe23の混合焼結体が本発明に使用される。この場合のMeとはMn、Zn、Ni、Ba、Co、Cu、Li、Mg、Cr、Ca、V等であり、そのいずれか1種又は2種以上用いれらる。また、マグネタイト粒子としてはMeO−Fe34の混合焼結体が使用される。この場合のMeは上記フェライト粒子の場合と同様である。また、このような鉄粒子、フェライト粒子、マグネタイト粒子の表面には、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素樹脂等の樹脂をコートしたものを用いてもよい。
【0031】
粘着層2を設けた基体1には、その移動をスムーズに行うことができるように支持部材17を設ける。支持部材17は粘着層2を設けた基体1を支えて粘着層2に磁気ブラシ21が接触しやすいようにする作用効果も有する。支持部材17は図3に示すごとく回転可能なロールが好ましいが回転しないロール等基体1を支えることができれば特にその形状は問わない。支持部材17は、粘着層2を設けた基体1を挟んで磁性ロール21に対向する位置17bに設けることが粘着層2に高密度の粉体を埋め込むことができるため好ましいが、17a及び17cの2箇所のみに有していてもよく、基体1を支えることができればその数及び位置は特に問わない。
容器11は、基体が前記のようなフィルム状基体の場合は、フィルム状基体上の粘着層に対してその全幅に磁気ブラシが接触するように設定することが好ましい。
【0032】
上記基体上の粘着層表面に粉体を接触・転写させる方法は、使用する粉体の性質、すなわち電気的、磁気的性質やサイズ比重等によって使い分ける必要がある。摩擦帯電し易い粉体では、静電気力により粉体を付着する帯電ロール表面や磁気ブラシを、弱い磁性を有する粉体では磁気ブラシを使用することが好ましい。また磁性を有せず導電性の高い金属等の粉体では、弱粘着ロールを使用することが好ましい。
更に粉体の接触・転写においては、転写ロールまたは磁気ブラシと基体上の粘着層表面とで粉体を引き合う現象であることから、転写を有効に行うためには、粘着層と粉体との接着力よりも転写ロールまたは磁気ブラシと粉体との付着力の方が弱くなるように、転写ロール等の材質や粉体との組み合わせを最適化する必要がある。磁気ブラシを使用する方法では、粉体だけでなくキャリアも粘着面に転写する可能性もあることから、磁性ロールとキャリアの付着力を充分に強くする必要がある。
【0033】
また図2及び図3には図示されていないが粉体を入れる容器に粉体を供給する装置を取り付けることも可能である。更に又、図2及び図3では容器は上部が露出しているように描かれているが、異物混入防止及び粉体の飛散防止のために蓋をすることが好ましい。
なお磁気ブラシを使用する方法は、粘着面に転写された粉体に後続のキャリアが接触することがあるため、キャリアが粉体を打撃して粉体を粘着層に埋め込む機能を発揮し、より均一な粉体層を形成することが期待できる。また本発明では、より均一な粉体単層を形成するために、以上の第2工程の処理時間を長くしたり、複数回実施することも出来る。
【0034】
本発明では前記第2工程で基体上の粘着層表面に粉体を接触・転写させて、粉体層を形成するものであるが、より均一な粉体層を作製するために、また粉体の粘着層中への埋め込み具合を制御するために、メデイアを使用する。メデイアは粉体と共に容器中に入れられ、この容器を振動させることにより得られるメデイアの衝撃力で前記粉体を打撃し、当該粉体を前記粘着層に埋め込むものである。特に、第2工程で結着層に付着した粉体と粉体との間隙に、更に他の粉体を押し込んで、粉体層の充填密度をより高く均一にする機能を有するため極めて重要である。このメデイアは、直径が0.1〜3.0mmの粒状物、好ましくは球状物であり、高い充填率でかつ均一な深さに粉体を粘着層に埋め込むためには、前記の粉体ほどではないが、やはり粒子径分布と真円度が高い方が好ましい。直径が0.1mm未満のメデイアでは、粉体と一緒に粘着層に付着してしまったり、粉体を粘着層に埋め込む能力が不十分で、またあまり小さすぎるためにハンドリングの点でも問題がある。一方3.0mm以上の大きさのメデイアは、衝撃力は十分に大きいが、逆に粉体を粘着層に高い充填率でかつ均一な深さに埋め込ませることは難しくなるため好ましくない。
【0035】
メデイアの具体例としては、鉄、炭素鋼、合金鋼、銅及び銅合金、アルミニウム及びアルミニウム合金、その他の各種金属、合金からなるもの、あるいはアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、炭化珪素等のセラミックからなるもの、さらには、ガラス、石英、硬質プラスチック、硬質ゴム等が挙げられる。硬質プラスチックや硬質ゴム等については、その中に上述の各種金属や合金、セラミックス、ガラス等の微粒子を含有させたものも使用することが出来る。
【0036】
本発明で使用するメデイアは、粘着層の厚さや粘着力、粉体の粒子径や比重、粉体を埋め込む深さ等により最適なものを選定する必要がある。メデイアの粒子径が大きいと、衝撃力は大きいが、粘着層に力を伝える機会が少ないため均一性が乏しく、また粉体を脱離させ易い傾向がある。逆に粒子径が小さい場合は、均一性は高くなるが衝撃力が小さいため、埋め込む力は弱くなる。また粉体の埋め込み具合は、メデイアの比重とも密接に関係し、高比重の材質を使用すれば同じ粒子径でも衝撃力は大きくなり、低比重のものでは衝撃力が小さくなり粉体を埋め込む力は劣ることになる。従って、一般には比較的粒子径が小さく、比重の高いメデイアを使用する方が好ましい傾向がある。
【0037】
次に、請求項11で特定する余剰な粉体を除去する工程について下記に説明する。上述のメデイアを使用して粉体を粘着層に埋め込んだ後、粘着層上には静電気力やファンデルワールス力等の粒子間力により余剰の粉体が付着しているため、これを除去することが好ましい。その方法としては、ブレードでかき取る、ブラシや刷毛で払い取る、布等でふき取る、エアーブローで吹き飛ばす等が挙げられる。これらはそれなりに有効ではあるが、余剰粉体を完全に除去するには不十分であり、これらの方法を使用しても最後は水または洗浄助剤を添加した水溶液による湿式洗浄を行うことが必要である。湿式洗浄の中で、水をノズルから勢い良く吹き出して行うウオータージェットは有効であるが、粉体の粒子径が15μm以下の微粒子に対しては、流体圧による除去だけでは不十分になるおそれがあるため、界面活性剤等の洗浄助剤が添加されたイオン交換水等に浸漬させて超音波洗浄等を行った後、脱イオン水等で十分にすすぐことが好ましい。またこのような湿式洗浄を行った後では、最終的に水分を除去することが必要である。これには、ゴムロール間を通して水分を絞ったり、吸水性のロールやマット等で水分を吸収・拭き取ったり、エアーブローで水分を吹き飛ばしたりする方法が挙げられる。基体や粉体の種類によってはこれだけの方法で水分を完全に除去することが出来ない場合は、別途十分な時間冷風や熱風を当てたり、赤外線ヒーターで加熱したりして乾燥することも必要である。
【0038】
また、本発明の粉体層積層体の製造方法においては、請求項13で特定するように、粘着層のタック性を無くす、表面強度を向上させる等の目的で、粉体層上に更に別の樹脂層を設けることが好ましい。光学フィルム用途では、この方法により、光学特性としての全光線透過率やヘイズ値の調整、ブロッキング防止、光学特性の信頼性向上等を果たすことが出来る。
【0039】
ここで粉体層上に設ける樹脂層の材料としては、特に限定されないが、塗工や印刷等の方法でこれを設ける際に、粉体が埋め込まれている粘着層を侵して粉体層中に敷き詰められた粉体の配列を乱したり、破壊したり、傷を発生したりすることのないものから選択する必要がある。樹脂材料として有機溶剤に溶解・希釈した塗料又はインキを使用するのであれば、これらの溶剤が、粉体が埋め込まれている粘着層を膨潤・溶解させることのない、または少ないことが必要である。粘着層材料としてアクリル系粘着剤を使用する場合は、これがケトン、エステル、芳香族炭化水素系溶剤への溶解性が高いために粉体層上に設ける樹脂層の溶剤としては使用出来ず、水やアルコール、脂肪族炭化水素系溶剤を使うことが好ましい。逆に言えばここにおいて使用できる樹脂としては、これらの溶剤に可溶または希釈可能なものであることが必須となる。
【0040】
アルコール系溶剤としては、具体的にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール等が挙げられ、これらに可溶な樹脂としては、ポリイソブチルメタクリレート、メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート共重合体等のアクリル系樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等のセルロース系樹脂、ブチラール樹脂、酒精塗料に使用されるセラック等が挙げられる。脂肪族炭化水素系溶剤としては、化学組成的にはn−ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ヘキサデカン、n−トリデカン等があり、蒸留により分けられた工業用ガソリンとして石油エーテル、石油ベンジン、ゴム揮発油、大豆揮発油、ミネラルスピリット等がある。これらの脂肪族炭化水素系溶剤に可溶な樹脂としては、ロジン系樹脂、石油樹脂、ゴム系樹脂、テルペン樹脂等が挙げられる。また水性塗料の場合は、各種の水溶性樹脂やエマルジョン類から選択することが可能である。更に無溶剤の紫外線硬化樹脂をそのまま、または上記のアルコール系等の溶剤で希釈して使用することも可能である。紫外線硬化樹脂には、アクリル系のオリゴマーやモノマーを配合したものに光ラジカル重合開始剤を添加したものや、エポキシ樹脂やオキセタン化合物に光カチオン重合開始剤を配合したものがあり、更に主骨格からウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコーンアクリレート等に分類される。なお本発明で使用されるこれらの樹脂として、塗工基体表面の粘着層や粉体と強固に接着するものであることは当然である。
【0041】
各種溶剤を使用してこれらの樹脂を粉体層上に設けるには、先に粘着層を設ける際に説明した各種の塗工・印刷方法が使用可能であるが、粉体層に出来るだけ損傷を与えないよう方法を選択する必要がある。更に、粉体層は、各粉体の一部が突出したいわゆる凹凸の大きい表面であることから、その上に塗料・インキを塗工・印刷する際に、はじきや空気の巻き込みを防ぐ目的で、必要に応じて界面活性剤等の添加剤を使用することが出来る。また機能付与や塗工適性向上の目的で、この樹脂層塗料・インキ中に各種の染料や顔料を添加することも可能である。
【0042】
なおこの粉体層上に設ける樹脂層は、通常その下層である粘着層と粉体の上に積層されるが、粘着層上だけに積層して粉体の上には積層しない場合もあり、このいずれも本発明では有用である。
【0043】
本発明では、以上説明した層構成以外に、基体と粘着層との間や基体裏面に、接着層や着色層、導電層、帯電層、帯電防止層等を設けることが出来る。また粉体層上にそれぞれ異なる樹脂を複数層積層することも可能である。本発明を光学フィルムに適用する場合は、更に基体、粘着層、粉体、必要に応じて粉体層上に設ける樹脂層について、屈折率を考慮することにより、光透過性能や反射性能、光拡散性能等を微妙に調整することが出来る。
【0044】
本発明では、基体としてフィルム状基体を用いる場合は、前記全ての工程を連続して行い粉体層積層体を製造することも可能であるし、また各工程を不連続に行うこともできる。ただし、粘着層を設けた後は、そのままで巻き取って保管することは出来ないため、一旦離型フィルムを貼り合わせて巻き取り保管するか、粘着層に粉体を付着・転写させた後に巻き取り保管するか、更にメデイアと接触させて粉体を粘着層に埋め込んだ後に巻き取り保管することが好ましい。
粘着層に粉体を付着・転写させたり、粉体とメデイアに接触させて粘着層に粉体を埋め込んだものは、もはや粘着性を示さないためそのまま巻き取り保管することが可能である。この場合、必ずしもその後の工程を連続して行う必要はないが、この状態では、粉体が粘着層上に単層以上付着し、また裏面にも粉体が付着している可能性が高いため、そのまま巻き取ると基体及び粘着層に圧痕を生じることがある。従って、これらの工程の直後に余剰な粉体を除去する工程を連続して実施することが好ましい。もし余剰な粉体を除去する工程を連続して行わない場合は、柔らかい材質の紙やフィルムを間に挟んで巻き取ったり、両耳にテープ状の紙やフィルムを挟んで巻き取る等して、基体及び粘着層に上述の圧痕を生じるような圧力がかからないように工夫することもできる。
本発明において粉体層は、同時又は順次基体の両面に設けることもできるが、片面だけに設けた場合は、その後裏面に塗工・蒸着・粘着加工等の別の加工を行い粉体層積層体に別の機能を付加させることもできる。
【0045】
【実施例】
次に、本発明に基づく実施例および比較例により、本発明の効果をより明らかにする。
a.アクリルポリマーの調製
まず、各実施例および比較例の粘着層に用いるアクリル系粘着剤の主成分であるアクリルポリマーの調製について説明する。
温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素導入管を備えたフラスコ中にn−ブチルアクリレート94重量部、アクリル酸3重量部、2−ヒドロキシアクリレート1重量部、過酸化ベンゾイル0.3重量部、酢酸エチル40重量部、トルエン60重量部を加え、窒素導入管から窒素を導入してフラスコ内を窒素雰囲気とした後、65℃に加温して10時間重合反応を行い、重量平均分子量約100万、Tg約−50℃のアクリルポリマー溶液を得た。次いで、このアクリルポリマー溶液に固形分が20重量%となるようにメチルイソブチルケトンを加え、アクリルポリマーを調製した。
【0046】
b.粉体層積層体の製造
次いで、上記アクリルポリマーを用いた粘着層を備える実施例1および比較例1の粉体層積層体の製造について説明する。
参考例>基体として、厚さ80μmのトリアセチルセルロース(商品名:富士タックUVD80、富士写真フィルム社製)を用い、この透明なフィルムの片面上に、上記アクリルポリマーの100重量部に対しイソシアネート系硬化剤(商品名:L−45、綜研化学社製)を0.35重量部、エポキシ系硬化剤(商品名:E−5XM、綜研化学社製)を0.15重量部添加した粘着剤を、乾燥後の厚さが3μmになるようにリバースコーターで塗工し、100℃で2分間乾燥した。次いで、この塗工面に剥離PETフィルム(商品名:3801、リンテック社製)をラミネートして巻き取り、40℃の恒温槽中に1週間放置して粘着層を硬化させ粘着シートを作製した。
【0047】
次に、粉体として、体積平均粒子径4.5μm、粒子径分布0.94、屈折率1.43、真円度96%のメチルシリコーンビーズ(商品名:トスパール145、GE東芝シリコーン社製)を用い、この粉体を図2に示す粉体層積層体の製造装置の容器中に入れた。
上記製造装置における転写ロールはシリコーンゴムロールであって、その表面には予め弱粘着性のシリコーン系粘着剤が塗工されており、上記粉体を容器中にいれた後、該転写ロールを回転させて表面に粉体付着層を形成させた。
その後、前記粘着シートから剥離PETフィルムを剥離して、粘着層を表面に有する透明基体フィルムを図2のように搬送させ粘着層の表面に粉体層を形成させた。
なお、粉体層積層体の製造装置周辺は粉体による汚染はなかった。
【0048】
次に、イオン交換水に界面活性剤(商品名:リポノックス NC−95、ライオン社製)を加えた0.1%水溶液中に上記積層体を浸漬し、超音波を与えることにより余剰な粉体を洗浄除去した。次いで、イオン交換水により十分に洗浄した後、エアーナイフにより表面の水切りをした。その後、40℃の恒温層で3日間放置して十分に乾燥させ、常温で冷却した。
【0050】
実施例参考例において粉体層を形成した粉体層積層体を、洗浄する前に、容器中で振動させている粉体とメデイアに接触させ、その後参考例と同じく洗浄を行った。具体的には、下部に振動装置を有する容器内に、メデイアとして直径0.5mmの真球状ジルコニア球と前記粉体とを入れて振動させ両者を混合した。この振動している粉体とメデイアとの混合物中に、上記粉体層を有するフィルムを5回通過させることによって、真球状ジルコニア球の衝撃により粉体を打撃し、粉体を粘着層に埋め込み粉体層積層体を得た。
【0051】
<比較例1>参考例の剥離PETフィルムを剥がした粘着層を設けた透明基体フィルムに、参考例のメチルシリコーンビーズを用い、静電粉体塗装ガン(商品名:GX−108、秩父小野田社製)で印可電圧をかけず該フィルム上の粘着層に吹き付け、粘着層の表面に粉体を付着させた。次いで、YBA型ベーカーアプリケーター(ヨシミツ精機社製)を用いて粉体付着層の厚さが12.5μm以下になるように表面を平らにした(スキージング)。その後、加圧ローラー(商品名:Lamipacker PD3204、Fujipla Inc.社製)を用いて、1.5cm/秒のスピードで粉体の付着したフィルムを加圧ローラーに挿入してフィラーを粘着層に埋め込み粉体層積層体を得た。次に参考例と同様の余剰な粉体を除去する工程を行い乾燥させた。
【0052】
c.粉体層の観察
上記方法で得られた実施例1、比較例1及び参考例の粉体層の平面及び断面を、電子顕微鏡によって観察した。図4及び図5は参考例の粉体層の平面及び断面を2000倍の倍率で撮影した電子顕微鏡写真である。図4の平面写真から、粉体が均一にかつ高密度に充填されていることが確認された。また、図5の断面写真から、粉体が結着層の表面から一部が突出した構成で均一な深さに埋め込まれていることが確認された。実施例については図示しないが、参考例と同様に粉体が均一にかつ高密度に充填され、粉体が結着層の表面から一部が突出した構成で均一な深さに埋め込まれていることが確認された。一方、図6は比較例1の粉体層の平面を1500倍で撮影した電子顕微鏡写真であり、図7は比較例1の粉体層の断面を2000倍の倍率で撮影した電子顕微鏡写真である。これを図4及び図5と比べると、加圧ローラによって粉体を埋め込んだ比較例1の粉体層では、粉体の充填密度にムラが生じ、粉体が複層に埋め込まれている部位や、粉体の充填密度が低い部位が存在し、粉体の埋め込み深さが不均一であることが確認された。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、微粒子の粉体を用いた場合でも、基体上の粘着層に高密度の粉体層を形成することができる。また、粘着層表面に、粉体の均一な単層を高い生産性で形成することができる。
また、本発明の製造装置は、粉体の飛散等による装置汚染がなく、基体上の粘着層に高密度の粉体層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法で得られる粉体層積層体の概略図である。
【図2】転写ロールを使用する粉体層積層体の製造装置の概略図である。
【図3】磁気ブラシを使用する粉体層積層体の製造装置の概略図である。
【図4】参考例の粉体層の平面を2000倍で示した電子顕微鏡写真である。
【図5】参考例の粉体層の断面を2000倍で示した電子顕微鏡写真である。
【図6】比較例1の粉体層の平面を1500倍で示した電子顕微鏡写真である。
【図7】比較例1の粉体層の断面を2000倍で示した電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 基体
2 粘着層
3 粉体
4 粉体単層
11 容器
12 転写ロール
17 支持部材
21 磁気ブラシ

Claims (21)

  1. 基体上の粘着層表面に、粉体層を形成した粉体層積層体の製造方法であって、
    基体上に粘着層を設ける第1工程と、
    前記基体上の粘着層に、転写ロール表面に付着せしめた粉体、または磁気ブラシ上に付着せしめた粉体を接触・転写させて粉体層を形成させる第2工程と、
    前記第2工程の後、基体上の粘着層に、容器中で振動させている粉体とメデイアを接触させ、該粘着層の表面に粉体を埋め込む工程とを具備することを特徴とする粉体層積層体の製造方法。
  2. 粉体層が、基体上の粘着層表面から一部が突出する状態で単層に埋め込まれた多数の粉体からなる粉体単層であることを特徴とする請求項1に記載の粉体層積層体の製造方法。
  3. 基体がフィルム状基体であることを特徴とする請求項1または2に記載の粉体層積層体の製造方法。
  4. 転写ロールが、その表面に弱粘着性を有し、その粘着力により粉体を付着せしめたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  5. 転写ロールが、電圧の印加及び/又は粉体との摩擦で生じる静電気力により表面に粉体を付着せしめたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  6. 磁気ブラシが、磁性ロールの表面に磁力により形成されたキャリア粒子の穂からなるものであり、該キャリア粒子表面に静電気力及び/または磁力により粉体を付着せしめたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  7. 前記第1工程が、予め離型フィルム上に設けた粘着層を基体上に貼り合わせ、その後離型フィルムを剥離することにより基体上に粘着層を転写して基体上に粘着層を設けることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  8. 前記第1工程後に、粘着層上に離型フィルムを貼り合わせる工程と、前記離型フィルムを粘着層から剥離して粘着層を露出する工程とを具備することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  9. 前記メデイアは、直径が0.1〜3.0mmの粒状物であり、このメデイアを振動させることにより衝撃力で前記粉体を打撃し、当該粉体を粘着層に埋め込むことを特徴とする請求項1に記載の粉体層積層体の製造方法。
  10. 前記粘着層は、アクリル系粘着剤を含有し、前記メデイアにより粉体が単層に埋め込まれるだけの膜厚を有するものであることを特徴とする請求項1または9に記載の粉体層積層体の製造方法。
  11. 前記第3工程の後、粉体層積層体に付着した余剰な粉体を除去する工程を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  12. 前記余剰な粉体を除去する工程において、水または洗浄助剤を添加した水溶液による湿式洗浄を行った後に、積層体を乾燥させる工程を具備することを特徴とする請求項11に記載の粉体層積層体の製造方法。
  13. 前記粉体層上に更に樹脂層を設ける工程を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  14. 粉体を入れる容器と、粉体を付着させるための転写ロールと、粉体の所定量を転写ロールに供給する仕組みと、転写ロールに付着した粉体を粘着層を設けた基体に接触・転写するための支持部材と、粉体とメデイアを入れる容器と、粉体とメデイアを入れる容器を振動させる手段と、基体上の粘着層に、容器中で振動させている粉体とメディアを接触させ、該粘着層の表面に粉体を埋め込む仕組みと、を具備することを特徴とする粉体層積層体の製造装置。
  15. 粉体の所定量を転写ロールに供給する仕組みが、供給部材と層厚規制部材とを具備することを特徴とする請求項14に記載の粉体層積層体の製造装置。
  16. 支持部材がロールであることを特徴とする請求項14または15に記載の粉体層積層体の製造装置。
  17. 基体がフィルム状基体であることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製造装置。
  18. 粉体を入れる容器と、粉体を付着させるための磁気ブラシと、粉体の所定量を磁気ブラシに供給する仕組みと、磁気ブラシに付着した粉体を粘着層を設けた基体に接触・転写するための支持部材と、粉体とメデイアを入れる容器と、粉体とメデイアを入れる容器を振動させる手段と、基体上の粘着層に、容器中で振動させている粉体とメディアを接触させ、該粘着層の表面に粉体を埋め込む仕組みと、を具備することを特徴とする粉体層積層体の製造装置。
  19. 磁気ブラシが、磁石を内包した磁性ロールの表面に形成されたキャリア粒子の穂であって、粉体の所定量を磁気ブラシに供給する仕組みが、磁性ロールが回転することよってキャリア粒子表面に粉体が付着するものであることを特徴とする請求項18に記載の粉体層積層体の製造装置。
  20. 支持部材がロールであることを特徴とする請求項18又は19に記載の粉体層積層体の製造装置。
  21. 基体がフィルム状基体であることを特徴とする請求項18乃至20のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製造装置。
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