JP3712920B2 - 送信強度レベル制御方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無線通信に関し、特に、無線通信システムにおけるソフトハンドオフの間でのフォワードリンクパワー制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムは、大量のシステムユーザによる相互通信を実現する目的で、符号分割多重アクセス(“CDMA”)変調技法を利用する。この種のシステムは、各々の信号が、擬似ランダム雑音(“PN”)シーケンスなどの拡散シーケンス、及び、ワルシュ(Walsh)符号などの直交拡散シーケンスによって符号化されるために正常に機能する。この符号化により、レシーバにおける信号分離と信号再構成が可能になる。代表的なCDMAシステムにおいては、通信は、各チャネルに相異なった拡散シーケンスを用いることによって実現される。このことは、複数個の送信される信号が同一の帯域を共有することを可能にする。送信された信号の中の個々のものは、全信号から当該信号を逆拡散(despread)することによって通信チャネルから回復される。逆拡散は、トランスミッタによって実装された拡散シーケンスに関連する既知のユーザの逆拡散シーケンスを用いることによって実現される。
【0003】
図1は、CDMAシステム100を示している。CDMAシステム100によってサービスを提供されている地理的領域は、“セル”と呼称される空間的に相異なった複数個の領域に分割されている。図1においてはセル102、104、106がハニカムパターンに配置された六角形として描かれているが、各々のセルは、実際には、そのセルの周囲の地域の地形に依存した不規則な形状を有している。各々のセル102、104、106は、それぞれ一つの基地局112、114、及び116を有している。各基地局112、114、及び116は、移動体交換センター(“MSC”)120と通信するための装置を有しており、MSCは、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)などの地域及び/あるいは長距離伝送ネットワーク122によって接続されている。各基地局112、114、及び116は、さらに、移動体(モバイル)端末124、126と通信する目的で基地局が使用する無線設備及びアンテナを有している。
【0004】
CDMAシステム100において通話が設定されると、モバイル端末124は、最も強く受信されたパイロット信号を発した基地局、この場合は基地局112、と通信する。基地局112及びモバイル端末124は、フォワードリンク及びリバースリンクを介して通信する。フォワードリンクは基地局からモバイル端末へ信号を送信するための通信チャネルを含んでおり、リバースリンクはモバイル端末から基地局へ信号を送信するための通信チャネルを含んでいる。基地局112は、本明細書においてフォワード制御チャネルと呼称される通信チャネルを介してモバイル端末124宛に制御情報を送信し、本明細書においてフォワードトラフィックチャネルと呼称される通信チャネルを介して音声あるいはデータを送信する。モバイル端末124は、本明細書においてリバース制御チャネルと呼称される通信チャネルを介して基地局112宛に制御情報を送信し、本明細書においてリバーストラフィックチャネルと呼称される通信チャネルを介して音声あるいはデータを送信する。通信チャネルは、フレームと呼称される20ミリ秒毎の時間期間に組織化されている。フォワードトラフィックフレームはフォワードトラフィックチャネルを介して送信されるフレームであり、リバーストラフィックフレームはリバーストラフィックチャネルを介して送信されるフレームである。
【0005】
同時に送信されうる信号数は、本明細書において強度割合と呼称される、送信される信号の各々の総信号強度に対する比率によって制限される。よって、信号の各々の強度割合を低減することは、無線通信システムの容量を増大する。しかしながら、信号の強度割合を低減することによって、その信号内のエラーの個数が増大する。強度制御の目的は、信号の強度レベルを調節して、強度割合を、信号におけるエラーの個数を受認可能なレベルに保ったままシステムの容量を最大化することが可能となるようなレベルに可能な限り近く保つことである。フォワードリンク強度制御は、モバイル端末におけるフレームエラーレートを一定に維持する目的で、基地局の出力強度を変化させる。フレームエラーは、フレーム内に単一あるいは複数個の修正不能なビットエラーが発生した場合に発生する。フレームエラーレートは、フレームエラーの個数を観測された総フレーム数で除したものである。目標とするフレームエラーレートは、所望されるシステム性能に依存して通常1%から3%の間であるが、信号品質に悪影響を与えることなく強度を最小化するように選択される。フレームエラーレートが目標とするフレームエラーレートを超過した場合には、信号の有用性が低減され、フレームエラーの個数を低減するために強度レベルが増大される。フレームエラーレートが目標とするフレームエラーレートより低い場合には、強度レベルが最適強度レベルを超過しており、強度レベルが低減される。
【0006】
モバイル端末がソフトハンドオフ状態にある場合には、ソフトハンドオフに係る全ての基地局がフォワードリンク強度制御に含まれる。モバイル端末126が複数個の基地局、ここでは基地局112、114、及び116、からかなり強力なパイロット信号を受信する場合には、モバイル端末はソフトハンドオフ状態にある。この状況は、通常、モバイル端末126がセルの端部に近接している場合に発生する。3つの基地局112、114、及び116の全てが、モバイル端末126宛に、対応するフォワード制御チャネルを介して制御情報を、及び、対応するフォワードトラフィックチャネルを介して音声あるいはデータを送信する。ソフトハンドオフ状態では、モバイル端末126は、基地局112、114、及び116の全てに対して、対応するリバース制御チャネルを介して制御情報を、及び、対応するリバーストラフィックチャネルを介して音声あるいはデータを送信する。
【0007】
基地局112、114、及び116は、フォワードトラフィックフレームを送信する。各フォワードトラフィックフレームは、音声あるいはデータ、及び、通常循環冗長符号(CRC)の形式でのエラー制御情報を含んでいる。これに対して、各リバーストラフィックフレームは、音声あるいはデータ、及び、最後に受信されたフォワードトラフィックフレームがエラーを含んでいたか否かを示すエラーインジケータビット(EIB)を含んでいる。モバイル端末126は、3つ基地局112、114、及び116の全てからの送信を受信し、これらの全てからの信号を組み合わせてフォワードトラフィックフレームを得る。その後、モバイル端末126は、組み合わせられた信号のCRCをチェックしてフォワードトラフィックフレームがエラー状態にあるか否かを決定する。モバイル端末126は、次に送信するリバーストラフィックフレーム中のEIBを用いて3つの基地局112、114、及び116の全てに対してこの決定を通知する。例えば、エラーインジケータビットがゼロの場合にはフォワードトラフィックフレームはエラー状態に無いことを示しており、正のエラーインジケータビットはフォワードトラフィックフレームがエラー状態にあることを示す。モバイル端末からリバーストラフィックフレームを受信すると、基地局はEIBを分配選択ユニット(SDU)128宛に送出する。SDU128は3つのEIBの全てを調査し、これらEIBの多数がフォワードトラフィックフレームにエラーが発生したことを示しているか否かを決定する。その後、SDU128は、3つの基地局の全てに対して、そのフォワードリンクの強度を調節すべきか否か、及び、どのように調節すべきかを通知する。例えば、モバイル端末126は、フォワードトラフィックフレームにエラーが発生したことを示すEIBを送出する。基地局112及び116は、フレーム中にエラーが存在することを示すEIBを受信する。しかしながら、モバイル端末126と基地局114との間のリバーストラフィックリンクにおける干渉のために、基地局114は、フレームにエラーが存在しないことを示すEIBを受信する。これら3つのEIB全てを受信して調査した後、SDU128はエラーが発生したフレームが存在することを決定し、3つの基地局の全てに対してフォワードリンクの強度を増大させることを指示する。通常、EIBをSDU宛に送出し、SDUが決定して基地局宛に通知するためにはおよそ5フレームが必要である。
【0008】
それゆえ、ソフトハンドオフ状態にある従来技術に係るCDMA無線通信システムにおいては、現時点の強度制御情報の受信と当該情報に基づく強度制御決定との間には5フレーム、すなわち100ミリ秒、の遅延が存在する。CDMA2000無線通信システムにおいては、強度制御の速度は800Hzである。各フレームは、本明細書において強度制御グループと呼称される16個の1.25ミリ秒の時間間隔を有している。本明細書において強度制御ビットと呼称される強度制御情報は1.25ミリ秒毎、すなわち、全ての強度制御グループにおいて王出される。それゆえ、強度制御決定における100ミリ秒の遅延の間に、各基地局はあらたな強度制御情報を80回受信する。その時刻までに、SDUは基地局にフォワードリンクの強度をどのように調節するかを通知するが、SDUがこの決定をなすために依拠した情報はこのように多くの回数更新されてしまっているために、正確とも不正確ともつかない状態になっている。100ミリ秒前の情報に基づいて決定をなすことにより、1.25ミリ秒毎に強度制御情報を供給することの利点の大部分が失われてしまう。
【0009】
基地局における強度制御決定を実行することによって強度制御情報をSDU宛に送出してさらにそれを基地局宛に返送させる段階を除去することにより、強度制御情報をそれが古くなる前に用いることが可能になる。しかしながら、このことによって、別の重要な問題が生ずる。前述されているように、3つの基地局は、リバースリンクでの干渉及びフェージングのために、相異なった強度制御信号を受信する可能性がある。それゆえ、ある基地局の強度レベルは上がって他の基地局の強度レベルは下がり、これらの基地局のフォワードリンクの強度レベル間で相違が生じる。モバイル端末は基地局からの最も強い信号;以下、プライマリ基地局と呼称される;を受信し、他の基地局からはより弱い信号;以下、セコンダリ基地局と呼称される;を受信する。プライマリ基地局が、信号があまりに多くのエラーを有さずに受信されるように、充分な強度で信号を送出することを保証するためには、セコンダリ基地局はあまりにも多くの強度を実現しなければならないことになる。セコンダリ基地局は、あまりにも多くの強度を実現するとその容量が低減させられ、このことによってCDMAシステム100の容量が低減させられる。この問題は、最も強いフォワードリンクを有する基地局が最も強いリバースリンクを有する基地局ではない場合により悪化させられる。
【0010】
図1及び図2はこの問題をより詳細に示している。図2は、トラフィックチャネルの強度レベルの時間変化を例示したものである。時刻Tでは、3つの基地局112、114、及び116は同一の強度レベルPである。モバイル端末126は、フォワードリンクの強度を上昇させるように強度制御ビットを送出する。基地局112及び116は強度を増大させることを要求する強度制御ビットを受信し、それゆえ、フォワードリンクの強度レベルをステップバイステップで増大させる。しかしながら、モバイル端末126と基地局114との間のリバーストラフィックリンクにおける干渉のために、基地局114は強度を減少させることを要求する強度制御ビットを受信し、それゆえ、フォワードリンクの強度レベルを徐々に減少させる。基地局114は最強のフォワードリンクであったがフォワードリンクの強度レベルを低減したために、モバイル端末126は依然として所望の強度で信号を得ることができない。モバイル端末126は、さらに、基地局がフォワードリンクの強度を増加させることを要求する強度制御ビットを送信する。リバーストラフィックリンクが改善しない場合には、基地局114は、他の基地局が正確な強度制御ビットを受信する一方で、再び不正確な強度制御ビットを受信する可能性がある。このことは、基地局114からのフォワードリンクの強度レベルを低下させ、基地局112及び116からのフォワードリンクの強度レベルを増大させる。モバイル端末126は、フォワードリンクの強度の増強を要求する強度制御ビットを再度送信する。
【0011】
時刻T+2.5において、基地局114はようやく正確な強度制御ビットを受信し、そのフォワードリンクの強度レベル130を増大させる。このことはT+5まで反復され、この時点でモバイル端末126はようやく受容可能な強度レベルで信号を受信する。基地局112及び116も、強度レベルを増大させる強度制御ビットを受信するため、フォワードリンクの強度レベル140及び150を増大させる。よって、これら二つの基地局は必要とされるよりも遙かに多い強度を生成しており、このためにこれら2つの基地局の容量が低減され、それゆえ、CDMAシステム100の容量が低減させられる。
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、ソフトハンドオフ状態において、複数個の基地局の強度レベル間のばらつきを低減しつつ強度を迅速に制御する方法が必要とされている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述された課題を、ソフトハンドオフ状態にある各基地局に、当該基地局によってフォワードリンクに送信される強度を制御する目的のスレッショルド強度レベルをプログラムすることによって解決する。スレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルである場合には、各基地局は送信強度をその最小スレッショルド強度レベルあるいはそれ以上で維持する。スレッショルド強度レベルが最大スレッショルド強度レベルである場合には、各基地局は送信強度をその最大スレッショルド強度レベルあるいはそれ以下で維持する。全ての強度レベルが、パイロット強度レベルに対する相対値としてデシベル(dB)表現されることが望ましい。
【0014】
スレッショルド強度レベルは、調節可能なスレッショルド強度レベルあるいは固定されたスレッショルド強度レベルである。スレッショルド強度レベルが固定されている場合には、各基地局は固定されたスレッショルド強度レベルがプログラムされ、各基地局は、他の基地局からの入力を用いることなく、その送信強度レベルをその固定されたスレッショルド強度レベルに基づいて局所的にどのように調節するかを決定する。
【0015】
スレッショルド強度レベルが調節可能な場合には、時間期間の少なくとも所定のパーセンテージに亘って送信強度レベルが実質的にスレッショルド強度レベルに等しい場合に、スレッショルド強度レベルがスレッショルドステップサイズ毎に調節される。例えば、フレームの強度制御グループの少なくとも50%に亘って送信強度レベルが実質的にスレッショルド強度レベルに等しい場合には、スレッショルド強度レベルがスレッショルドステップサイズ毎に調節される。各基地局が、送信強度レベルをどのように調節するかを決定するためには二つの方法がある。その一つにおいては、ソフトハンドオフに参加している各基地局が、スレッショルド強度レベルを調節するプロセッサにその強度制御情報を送出し、そのプロセッサがスレッショルド強度レベルを調節して、各基地局宛にあらたに調節されたスレッショルド強度レベルを通知する。同時に、各基地局は、現時点でそれらが有しているスレッショルド強度レベルをそれらの送信強度レベルを局所的に調節する目的で利用する。別の方法においては、各基地局はスレッショルド強度レベルを他の基地局からの入力なしに局所的に調節し、スレッショルド強度レベルをその送信強度レベルを調節する目的で利用する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図3はCDMAシステム300を示している。本明細書においては、本発明の実施例がCDMAシステムを用いて例示されているが、本発明はCDMAシステムにおける使用に限定されている訳ではない。本発明は、ソフトハンドオフ機能を有するあらゆる通信システムに適用可能である。
【0017】
CDMAシステム300によってサービスを提供されている地理的領域は、セル102、104、及び106に分割されており、各々対応する基地局312、314、及び316を有している。各基地局312、314、及び316は、移動体交換センター(“MSC”)320と通信するための装置を有している。MSCは、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)などの地域及び/あるいは長距離伝送ネットワーク122に接続されている。各基地局312、314、及び316は、モバイル端末124、126と通信する目的で使用される無線及びアンテナもそれぞれ有している。
【0018】
各基地局には、基地局によってフォワードリンク上へ送信される強度を制御する目的で、スレッショルド強度レベルがプログラムされている。全ての強度レベルは、パイロット信号に対する相対値でデシベル(dB)表示されていることが望ましい。スレッショルド強度レベルは、調節可能かあるいは固定である。
【0019】
スレッショルド強度レベルが固定の場合には、各基地局はその固定されたスレッショルド強度レベルがプログラムされており、各基地局は、他の基地局からの入力無しに、固定されたスレッショルド強度レベルに基づいて送信強度レベルをどのように調節するかを決定する。ソフトハンドオフ状態にある各基地局は、ソフトハンドオフ状態にあるモバイル局と通信する際に、固定されたスレッショルド強度レベルに関して同一の値を用いるべきである。この固定されたスレッショルド強度レベルは、ソフトハンドオフの開始時にプライマリ基地局によって決定されてセコンダリ基地局に供給されるか、あるいは、固定されたスレッショルド強度レベルが中央位置、例えばMSC320、において決定され、ソフトハンドオフ状態にある全ての基地局に対して供給される。別のソフトハンドオフ状態にある基地局は、この別のソフトハンドオフ状態にあるモバイル局と通信する際に、固定されたスレッショルド強度レベルとして同一の値あるいは別の値を用いることが可能である。
【0020】
スレッショルド強度レベルが調節可能な場合には、各基地局がそれぞれの送信強度レベルをどのように調節するかを決定するための方法が二つ存在する。一方の方法においては、ソフトハンドオフに参加している各基地局がその強度制御情報を選択分配ユニットなどのプロセッサ328宛に供給する。プロセッサ328はスレッショルド強度レベルを調節し、各基地局に新たに調節されたスレッショルド強度レベルを通知する。その間、各基地局は現時点でのスレッショルド強度レベルをその送信強度レベルを局所的に調節する目的で利用する。この別の場合には、各基地局は他の基地局からの入力無しにスレッショルド強度レベルを調節し、送信強度を調節する目的でスレッショルド強度レベルを利用する。固定されたスレッショルド強度レベル及びプロセッサによって調節可能なスレッショルド強度レベルは、各基地局によって調節可能なスレッショルド強度レベルより望ましい。
【0021】
さらに、前述された各々の場合において、スレッショルド強度レベルは、最大スレッショルド強度レベルか最小スレッショルド強度レベルのいずれかでありうる。あるいは、各々の基地局は、最小スレッショルド強度レベルと最大スレッショルド強度レベルの双方を有しうる。
【0022】
図3、4、5及び6は、プロセッサ328によって調節されるスレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルである場合を例示している。モバイル端末126は、フォワードリンクの送信強度レベルの調節を要求する強度制御ビット(PCB)を送信する。例えば、モバイル端末126は、基地局が送信強度レベルを増大させることを要求する強度制御ビットを送信する。段階500では、基地局が強度制御ビットを受信する。基地局312及び316は、基地局がその送信強度レベルを増大することを要求する強度制御ビットを受信する。しかしながら、モバイル端末126と基地局314との間のリバーストラフィックリンクにおけるフェージング及び/あるいは干渉のために、基地局314は、その送信強度レベルを低減することを要求する強度制御ビットを受信する。段階510では、基地局312、314、及び316の各々が、受信された強度制御ビットが送信強度レベルを最小スレッショルド強度レベルに調節することを指示しているか否かをチェックする。この例の場合では、各基地局が、各基地局は、強度制御ビットがその送信強度レベルを低減することを指示しているか否かをチェックする。基地局312及び316に関しては、段階510での答えはノーである。図4に示されているように、時刻Tにおいて、これら2つの基地局は段階520へ進み、その送信強度レベル410を、強度制御ビットによって表わされているように、1ステップサイズだけ増大させるように調節する。その後、段階552において、基地局312及び316は、その送信強度レベルをプロセッサ328に通知する。プロセッサ328は、以下に記述されているように、最小スレッショルド強度レベルをフレーム毎に1回ずつ調節する。それゆえ、プロセッサが最小スレッショルド強度レベルの値を同一に保つべきであると決定するまで、各基地局は調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサ328からフレーム毎に1回ずつ受信する。通常、基地局は、調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサ328から各フレーム内の同一時刻に受信する。段階555では、各基地局は、調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサから受信する時刻であるかをチェックする。答えがノーである場合には、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。段階555での答えがイエスである場合には、段階560において、各基地局は調節された最小スレッショルド強度レベル420をプロセッサ328から受信し、その最小スレッショルド強度レベルを調節された最小スレッショルド強度レベルに変更する。その後、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。
【0023】
基地局314に関しては、段階510での答えがイエスであり、段階530へ進んで、送信強度レベル430が最小スレッショルド強度レベル420から1ステップサイズいないであるか否かがチェックされる。段階530での答えがノーである場合は、段階540において、基地局はその送信強度レベルを1ステップサイズだけ低減し、段階552においてその送信強度レベルをプロセッサ328に通知し、調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサから受信する時刻であるか否かをチェックして、段階500に戻る。この事例のように、段階530での答えがイエスである場合には、基地局314は段階550へ進み、その送信強度レベル430を最小スレッショルド強度レベル420に等しいように調節する。段階552においては、基地局314はその送信強度レベル430をプロセッサ328に通知し、段階555において、調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサから受信する時刻であるか否かをチェックする。答えがノーである場合には、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。段階555での答えがイエスである場合には、段階560において、基地局は調節された最小スレッショルド強度レベル420をプロセッサ328から受信し、その最小スレッショルド強度レベルを調節された最小スレッショルド強度レベルに変更する。その後、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。
【0024】
基地局314が最強のフォワードリンクを有していてそのフォワードリンクの送信強度レベル430を低減したため、モバイル端末126は依然として信号を所望の強度で受信しない。モバイル端末126は、基地局がフォワードリンクの強度を増大させることを要求する別の強度制御ビットを送信する。段階500において、基地局312及び316は、基地局がその強度を増大させることを要求する強度制御ビットを受信し、前述された段階に従って、時刻T+1.25において、基地局312及び316は再びそのフォワードリンク410の送信強度レベル410を1ステップサイズだけ増大する。リバーストラフィックリンクが改善されていなかったため、基地局314は再びその強度を低減することを要求する強度制御ビットを受信する(すなわち、基地局314は再び不正確な強度制御ビットを受信する)。基地局314は、前述されたものと同一の段階に従う。図4に示されているように、基地局314が時刻T+1.25において段階550に達した際、送信強度レベル430は既に最小スレッショルド強度レベル420である。それゆえ、基地局314の送信強度レベル430は最小スレッショルド強度レベル420に留まる。
【0025】
モバイル端末126は、フォワードリンクの強度レベルを増大させることを要求する強度制御ビットを送信する。基地局314は、最終的に正確な強度制御ビットを受信すると、フォワードリンク上の送信強度レベル430を増大し、モバイル端末126は最終的に受容可能な強度レベルで信号を受信する。基地局312及び316も強度制御ビットを受信し、そのフォワードリンク上の送信強度レベル410を増大させる。
【0026】
図2及び図4を比較することから明らかなように、ソフトハンドオフの間、最小スレッショルド強度レベルを有する各基地局の送信強度レベル410と430との差異は、最小スレッショルド強度レベルを有さない基地局の場合の送信強度レベル140及び130との差異よりも著しく小さい。このことによって、基地局のうちのいくつかが過剰な強度レベルで送信することが防止され、それゆえ、システムの総電力が低減される。
【0027】
段階552において述べられているように、基地局312、314、及び316は、その送信強度レベルをプロセッサ328に通知する。図3、4、及び6に示されているように、段階565においては、強度制御グループ毎に1回、プロセッサ328が、ソフトハンドオフ状態にある基地局312、314、及び316から、基地局の送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しいか否かに係る通知を受信する。あるいは、各基地局は、フレーム内で最小スレッショルド強度レベルにあった回数をカウントするカウンタを保持していて、そのカウントをフレーム毎に1回、プロセッサ328宛に送出する。段階570のいては、プロセッサ328が、その時間期間、おそらく1フレーム、に係る各基地局からの全ての通知を受信したか否かがチェックされる。例えば、各基地局がプロセッサ328宛に強度制御グループ毎に1回通知を送出し、フレーム当たり16の強度制御グループが存在するため、プロセッサ328はフレーム毎に48個の通知を受信する。全ての通知を受信していない場合には、プロセッサ328は段階565へ戻って次の通知の組を待機する。
【0028】
プロセッサ328は、全ての通知を受信した場合には、段階575において、そのフレームの間に、強度制御グループの所定の割合の間、全基地局が最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有していたか否かをチェックする。例えば、所定の割合が50%である場合が考えられ、それは、48個の表示中で24の強度制御グループに相当する。それゆえ、段階575では、プロセッサ328は、そのフレームの強度制御グループのうちの少なくとも24個が最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有していたか否かをチェックする。送信強度レベルが24あるいはそれ以上の強度制御グループに亘って最小スレッショルド強度レベルに等しかった場合には、最小スレッショルド強度のあらゆる極小に従属して、プロセッサは最小スレッショルド強度レベルを低減する。24個の強度制御グループ未満に関してのみ送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しかった場合には、プロセッサ328は、最小強度レベルに係るあらゆる極大に従属して、最小スレッショルド強度レベルを増大させる。
【0029】
所定の割合は、総送信電力を最も大きく低下させる割合に選択されるべきである。所定の割合は、ソフトハンドオフ状態にある全ての基地局からソフトハンドオフ状態にあるモバイル端末へのフォワードリンクの総電力を求めるためのシミュレーションあるいは実験的な研究の複数回の実行によって得られる。シミュレーションにおいては、基地局は、最小スレッショルド強度レベルを有するようにプログラムされる。各シミュレーションは、基地局が総負荷状態、すなわち全ての容量を使い切っている状態で、モバイル端末がある速度で移動しており、基地局とモバイル端末との間にある値の信号帯雑音比を想定するようにセットアップされる。信号帯雑音比は
【数1】
のように表現される。ここで、
【数2】
は、モバイル局における単位帯域当たりの強度レベル、すなわち、モバイル端末の地点で測定された、モバイル端末とソフトハンドオフ状態にある基地局からの信号全ての強度レベルの総和である。Iocは、無線通信システムにおける、そのモバイル端末とソフトハンドオフ状態に無い基地局からの信号の全ての強度レベルの総和である。N0は、モバイル端末のレシーバの熱雑音である。
【0030】
各シミュレーションでは、プロセッサが最小スレッショルド強度レベルに調節する強度制御グループの割合が特定の割合に等しいように設定される。シミュレーションでは、フォワードリンクにおけるフレームエラーレートが受容可能であることを保証する充分に長い時間における総送信電力を求めるべきである。例えば、所望のフレームエラーレートが1%である場合には、充分に長い時間はおよそ10,000フレームである。この総電力が時間に亘って平均され、シミュレーションでの平均送信電力が求められる。
【0031】
シミュレーションは、1つの係数のみを変更し、その他の係数を同一に保って反復されるべきである。信号帯雑音比は変更されるべきである。例えば、各々、相異なった信号帯雑音比、例えば2dB、5dB、及び8dB、を与えてシミュレーションが複数回、例えば3回、反復される。他の係数は一定、すなわち、全基地局は総負荷状態、モバイル端末はある一定の速度で移動中、及び、割合は一定割合、というように保たれる。その後、モバイル端末が移動する速度が変化させられ、相異なった信号帯雑音比を有する3回のシミュレーションが反復される。速度が1回あるいは2回変化させられ、結果として全6回あるいは全9回のシミュレーションがなされる。2つの速度を用いて2組のシミュレーションがなされる場合には、速度として毎時3kmと毎時100kmが用いられる。3組のシミュレーションがなされる場合には、速度毎時33kmが第三速度として追加される。ソフトハンドオフ状態にある基地局の数も変化させられうるが、通常、シミュレーションは2つあるいは3つの基地局に関して実行される。相異なった信号帯雑音比及び相異なったモバイル端末速度を有するシミュレーションが、基地局の数が2の場合と基地局の数が3の場合とで反復されるべきである。プロセッサが最小スレッショルド強度レベルを調節する強度制御グループの割合は、これらのシミュレーションにおいて一定に保たれる。各シミュレーションにおいて得られた平均送信電力が、その割合に係るシミュレーション全てに対して平均される。この平均された電力が、その割合に係る電力である。
【0032】
その後、割合が変化させられて同一のシミュレーションが別の割合に関して実行される。シミュレーションは、シミュレーションを実行するために利用可能なプロセッサ時間に依存して、2ないし3、あるいはそれ以上の相異なった割合に関して実行されうる。割合に係る電力が互いに比較され、最小電力が決定される。最小電力に係る割合が最適割合であり、それが、プロセッサが最小スレッショルド強度レベルを調節する強度制御グループの所定の割合として選択されるべきである。通常、この割合は強度制御グループの10%から70%、例えば50%、であるが、この割合は0%から100%の間のあらゆる値を取りうる。
【0033】
総送信電力の計測に加えて、各シミュレーションにおいては、シミュレーション全体を通じての最小スレッショルド強度レベルの値が計測される。この値は、シミュレーションにおけるフレーム数に亘って平均され、その後、シミュレーションの回数に亘って平均されて、各々の割合に係る平均された最小スレッショルド強度レベルが求められる。最適割合に係る平均された最小スレッショルド強度レベルが、基地局312、314、及び316における最小スレッショルド強度レベルの初期値とされるべきである。通常、この値は、パイロット信号の強度レベルよりもおよそ8dBから10dB下である。
【0034】
段階575へ戻って、その答えがノーである場合には、プロセッサ328は段階577へ進み、最小スレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルとして許容される最大強度レベルに等しいか否かがチェックされる。この最大強度レベルは、基地局が総負荷状態であって基地局とモバイル端末との間の経路損失が最大である場合に信号に必要とされる強度レベルである。最大強度レベルは、シミュレーションあるいは実験的研究のいずれかによって求められうる。通常、最大強度レベルは、パイロット信号の強度レベルに対して0dBから11dB下である。例えば、データレート9600を有するCDMA2000 1Xシステムにおいては、最高強度レベルはパイロット信号の強度レベルから0dB下であることが可能である。
【0035】
段階577での答えがノーである場合には、段階578において、プロセッサ328がスレッショルドステップサイズを決定する。スレッショルドステップサイズは、全基地局からの送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しい時間の回数に基づいて、そのサイズが変化することが望ましい。このことにより、スレッショルドステップサイズが送信強度レベルにより応答することが可能となる。あるいは、スレッショルドステップサイズは固定されたステップサイズであることも可能である。
【0036】
式(1)は、全基地局からの送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しい時間の回数に基づいてそのサイズが変化するスレッショルドステップサイズを得るための一つの方法を例示している。Euは対応する基地局の送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルと等しくない時間の回数である。Nはフレーム内の強度制御グループの個数である。ANはソフトハンドオフ状態にある基地局の個数である。Fdは、最小強度レベルの調節のきっかけとなる、最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有する強度制御グループの、所定の割合である。Δdは、フレーム毎のスレッショルドステップサイズの取りうる最大値をdBで表現したものである。
【数3】
【0037】
例えば、3つの基地局がソフトハンドオフ状態にあり、所定の割合が50%、それぞれの基地局の送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しくない時間の数が20、そしてフレーム当たりの可能なダウンステップサイズの最大値が0.5の場合、式(1)を用いることによって、スレッショルドステップサイズは、
【数4】
となる。
【0038】
スレッショルドステップサイズを決定した後、段階580で、プロセッサ328は、最小スレッショルド強度レベルを、スレッショルドステップサイズあるいは最小スレッショルド強度レベルを許容された最高の強度レベルにする値のうちのより小さいものの分だけ増大させる。プロセッサ328は段階595へ進み、調整されたスレッショルド強度レベルを基地局宛に送信する。その後、プロセッサ328は段階565へ戻り、次の送信強度レベルを待機する。段階577での答えがイエスである場合には、プロセッサは最小スレッショルド強度レベルを調整せず、段階565へ戻って次の送信強度レベルを待機する。
【0039】
段階575での答えがイエスである場合には、プロセッサ328は、段階585で、最小スレッショルド強度レベルが、最小スレッショルド強度レベルとして許容される最小の値に等しいか否かをチェックする。この最小強度レベルは、基地局が総負荷状態であって、基地局とモバイル端末との間の経路損失が最小である場合の通話に必要とされる強度レベルである。最小強度レベルは、シミュレーションあるいは実験的研究のいずれかによって求められうる。通常、最小強度レベルはパイロット信号の強度レベルより8dBから20dB下である。例えば、9600のデータレート及び1.2288Mチップ/秒のチップレートを有するCDMA2000 1Xシステムにおいて、最小強度レベルはパイロット信号の強度レベルより20dB下である。
【0040】
段階585での答えがノーである場合には、プロセッサ328は、段階587において、前述された式(1)を用いてスレッショルドステップサイズを決定する。例えば、3つの基地局がソフトハンドオフ状態にあり、所定の割合が50%、それぞれの基地局の送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しくない時間の数が30、そしてフレーム当たりの可能なダウンステップサイズの最大値が0.5の場合、式(1)を用いることによって、スレッショルドステップサイズは、
【数5】
となる。
【0041】
スレッショルドステップサイズを決定した後、段階590で、プロセッサ328は、最小スレッショルド強度レベルを、スレッショルドステップサイズあるいは最小スレッショルド強度レベルを許容された最低の強度レベルにする値のうちのより小さいものの分だけ減少させる。プロセッサ328は段階595へ進み、調整されたスレッショルド強度レベルを基地局宛に送信する。その後、プロセッサ328は段階565へ戻り、次の送信強度レベルを待機する。段階585での答えがイエスである場合には、プロセッサは最小スレッショルド強度レベルを調整せず、段階565へ戻って次の送信強度レベルを待機する。
【0042】
あるいは、最小スレッショルド強度レベルが、それぞれ段階577及び585において許容されている最大あるいは最小強度レベルのいずれかに等しい場合には、プロセッサは段階595へ進んで最小強度レベルを送信することも可能である。その後、プロセッサ328は段階565へ戻って次の送信強度レベルを待機する。
【0043】
図7、8、9、及び10は、各基地局がスレッショルド強度レベルを他の基地局からの入力無しに局所的に調節し、その送信強度レベルを調節する場合を例示している。モバイル端末126は、フォワードリンクの送信強度レベルの調節を要求する強度制御ビット(PCB)を送信する。例えば、モバイル端末126は、基地局が送信強度レベルを増大させることを要求する強度制御ビットを送信する。段階700では、基地局612、614、及び616の各々が強度制御ビットを受信する。基地局612及び616は、基地局がその送信強度レベルを増大することを要求する強度制御ビットを受信する。しかしながら、モバイル端末126と基地局614との間のリバーストラフィックリンクにおけるフェージング及び/あるいは干渉のために、基地局614は、その送信強度レベルを低減することを要求する強度制御ビットを受信する(すなわち、不正確な強度制御ビットを受信する)。段階710では、基地局612、614、及び616の各々が、受信された強度制御ビットが送信強度レベルを最小スレッショルド強度レベルに調節することを指示しているか否かをチェックする。この例の場合では、各基地局が、各基地局は、強度制御ビットがその送信強度レベルを低減することを指示しているか否かをチェックする。基地局612及び616に関しては、段階710での答えはノーである。図10に示されているように、時刻Tにおいて、これら2つの基地局は段階720へ進み、その送信強度レベル810を、強度制御ビットによって表わされているように、1ステップサイズだけ増大させるように調節する。その後、基地局612及び616は、段階735に進み、各基地局は、そのフレームの間に、強度制御グループの所定の割合の間、最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有していたか否かをチェックする。例えば、所定の割合が50%である場合には、各基地局がフレーム毎に16個の強度制御グループを受信するため、それは、8個の強度制御グループに相当する。それゆえ、段階735では、各基地局が、そのフレームの強度制御グループのうちの少なくとも8個が最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有していたか否かをチェックする。段階735での答えがノーである場合には、段階740において、基地局612及び616の各々が、最小スレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルとして許容されている最大強度レベルに等しいか否かをチェックする。
【0044】
段階740における答えがノーである場合には、段階742において、各基地局は式(1)を用いてスレッショルドステップサイズを計算する。しかしながら、基地局はそれ自体に関する情報しか有していないため、ソフトハンドオフに関与している基地局数、AN、は、実際にソフトハンドオフに関与している基地局数にかかわらず、1にセットされる。よって、段階745において、基地局612及び616は、最小スレッショルド強度レベルを、スレッショルドステップサイズあるいは最小スレッショルド強度レベルを許容された最高の強度レベルにする値のうちのより小さいものの分だけ増大させる。その後、基地局612及び616は、段階700へ戻って次の強度制御ビットを待機する。段階740における答えがイエスである場合には、基地局は最小スレッショルド強度レベルを調節せず、段階700へ戻って次の強度制御ビットを待機する。
【0045】
段階735での答えがイエスである場合には、段階750において、各基地局が、最小スレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルとして許容される最小の値に等しいか否かをチェックする。段階750での答えがノーである場合には、段階752において、各基地局が式(1)を用いてスレッショルドステップサイズを計算する。しかしながら、基地局はそれ自体に関する情報しか有していないため、ソフトハンドオフに関与している基地局数、AN、は、実際にソフトハンドオフに関与している基地局数にかかわらず、1にセットされる。その後、段階755において、各基地局は、最小スレッショルド強度レベルを、スレッショルドステップサイズあるいは最小スレッショルド強度レベルを許容された最低の強度レベルにする値のうちのより小さいものの分だけ減少させる。その後、基地局612及び616は、段階700へ戻って次の強度制御ビットを待機する。段階750における答えがイエスである場合には、基地局は最小スレッショルド強度レベルを調節せず、段階700へ戻って次の強度制御ビットを待機する。
【0046】
段階710の答えは基地局614に関してはイエスであり、段階760へ進んで、送信強度レベル830が最小スレッショルド強度レベル820から1ステップサイズ以内であるか否かがチェックされる。段階760の答えがノーである場合には、段階765において、基地局は送信強度レベルを1ステップサイズだけ低減するように調節し、段階735へ進んで、前述されているようにその最小スレッショルド強度レベルを調節する。この例のように、段階760の答えがイエスである場合には、基地局614は段階770へ進み、その送信強度レベル830を最小スレッショルド強度レベル820に等しいように調節する。その後、基地局614は段階735へ進み、前述されているようにその最小スレッショルド強度レベルを調節する。
【0047】
基地局614は最強のフォワードリンクを有していてそのフォワードリンクの送信強度レベル830を低減したため、モバイル端末126は依然として信号を所望の強度で受信しない。モバイル端末126は、基地局がフォワードリンクの強度を増大させることを要求する別の強度制御ビットを送信する。段階700において、基地局612及び616は、基地局がその強度を増大させることを要求する強度制御ビットを受信する。その後、前述された段階に従って、時刻T+1.25において、基地局612及び616は再びそのフォワードリンクの送信強度レベルを1ステップサイズだけ増大する。リバーストラフィックリンクが改善されていなかったため、基地局614は再びその強度を低減することを要求する強度制御ビットを受信する。基地局614は、前述されたものと同一の段階に従う。図10に示されているように、基地局614が時刻T+1.25において段階760に達した際、送信強度レベル830は既に最小スレッショルド強度レベル820である。それゆえ、基地局614の送信強度レベル830は最小スレッショルド強度レベル820に留まる。
【0048】
モバイル端末126は、フォワードリンクの強度レベルを増大させることを要求する強度制御ビットを送信する。基地局614は、最終的に正確な強度制御ビットを受信すると、フォワードリンク上の送信強度レベル830を増大し、モバイル端末126は最終的に受容可能な強度レベルで信号を受信する。基地局612及び616も強度制御ビットを受信し、そのフォワードリンク上の送信強度レベル810を増大させる。
【0049】
図10より明らかなように、各基地局が最小スレッショルド強度レベルを調節するため、最小スレッショルド強度レベルは基地局毎に変化しうる。しかしながら、送信強度レベルはそれほど大幅に異なることはない。なぜなら、基地局は最小スレッショルド強度レベルをスレッショルドステップサイズずつ調節するためであり、送信強度レベルは最小強度レベル未満にはなり得ないからである。それゆえ、ソフトハンドオフの間の最小スレッショルド強度レベルを有する基地局の送信強度レベル810と830との間の差異は、最小スレッショルド強度レベルを有さない基地局の送信強度レベルの間の差異よりも著しく小さい。このことは、基地局が過大な強度レベルで送信することを防止し、それゆえ、システムの総電力を低減する。
【0050】
図7及び図5を参照して、スレッショルド強度レベルが固定されていて、各基地局に固定されたスレッショルド強度レベルがプログラムされており、及び、各基地局がその送信強度レベルをどのように調節するかを局所的に決定する場合が以下に記述される。この場合には、基地局は、前述された、プロセッサによって調節される最小スレッショルド強度レベルの場合の方法の一部に従う。適用可能な部分には、プロセッサを有さない基地局によって実行される段階、すなわち、段階500から段階550まで、が含まれる。
【0051】
段階500においては、基地局は強度制御ビットそ受信する。段階510では、基地局612、614、及び616の各々が、受信された強度制御ビットがその送信強度レベルを最小スレッショルド強度レベルに向かって調節することを指示しているか否かがチェックされる。この場合には、各基地局は、強度制御ビットがその送信強度レベルを低下させることを指示しているか否かをチェックする。特定の基地局において段階510での答えがノーである場合には、その基地局は段階520へ進み、その送信強度レベルを1ステップサイズだけ調節する。その後、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。段階510での答えがイエスである場合には、基地局は段階530へ進み、その送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルから1ステップサイズ以内であるか否かをチェックする。段階530での答えがノーである場合には、段階540において、基地局がその送信強度レベルを1ステップサイズだけ調節し、段階500へ戻って次の強度制御ビットを待機する。段階530での答えがイエスである場合には、基地局は段階550へ進み、その送信強度レベルを最小スレッショルド強度レベルに等しくなるように調節する。その後、基地局は段階500へ戻って次の強度制御ビットを待機する。
【0052】
前述された方法と同様に、固定された最小スレッショルド強度レベルは、ソフトハンドオフ状態にある基地局の送信強度レベル間の差異を、固定された最小スレッショルド強度レベルを有さない基地局の送信強度レベル間の差異より小さく保つ。このことは、基地局が過大な強度レベルで送信することを防止し、それゆえ、システムの総電力を低減する。
【0053】
固定された最小スレッショルド強度レベルは、総送信電力を最大に低減する最小スレッショルド強度レベルであるように選択されるべきである。通常、この値はパイロット信号の強度レベルよりもおよそ8dBから10dB下である。
【0054】
固定された最小スレッショルド強度レベルは、プロセッサによって調節される最小スレッショルド強度レベルの場合に関して前述されているように、シミュレーションあるいは実験的研究を実行することによって求められうる。最適割合に係る平均された最小スレッショルド強度レベルが基地局の固定された最小スレッショルド強度レベルであるべきである。
【0055】
ソフトハンドオフ状態にある各々の基地局は、ソフトハンドオフ状態にあるモバイル局と通信する場合には、固定されたスレッショルド強度レベルに関して同一の値を有するべきである。この固定されたスレッショルド強度レベルは、プライマリ基地局によって決定されてソフトハンドオフの開始時にセコンダリ基地局へ供給されるか、あるいは、固定されたスレッショルド強度レベルがMSC620などの中央位置において決定されてソフトハンドオフ状態にある全ての基地局に供給される。別のソフトハンドオフ状態にある基地局は、そのソフトハンドオフ状態にあるモバイル局と通信する際に、固定されたスレッショルド強度レベルとして同一の値を使うことも可能であり、また、他の値を用いることも可能である。
【0056】
前述された実施例は全て最小スレッショルド強度レベルに関して記述されているが、これら実施例の全てが、最大強度レベル、あるいは最小及び最大スレッショルド強度レベルの双方を含むことが可能である。最小スレッショルド強度レベルと同様に、最大スレッショルド強度レベルが、最小の総電力を得るために選択される。最大スレッショルド強度レベルは、最小スレッショルド強度レベルと同様の方式で選択されうる。しかしながら、最大スレッショルド強度レベルを追加することが、送信された信号において受容不能な個数のエラーにつながらないように保証するためには、注意がなされなければならない。例えば、最大スレッショルド強度レベルが調節可能な場合には、最大スレッショルド強度レベルは、最大スレッショルド強度レベルに等しい強度レベルを有する強度制御グループの割合が、フレーム内でソフトハンドオフ状態にある全ての基地局からの強度制御グループのおよそ1%から5%である場合には修正されるべきである。
【0057】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので,この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例が考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。よって、前述された実施例においては時間期間が1フレームであって時間間隔が1強度制御グループであるが、少なくとも1時間間隔を有するあらゆる時間期間を用いることが可能であり、フォワードリンクの強度レベル測定がなされうるようなあらゆる時間間隔が用いられうる。例えば、時間期間が数フレームであることは可能であり、また、1強度制御グループあるいは数強度制御グループであることも可能である。後者は、フォワードリンクに係る強度測定がなされる1.25ミリ秒の時間間隔である。時間間隔は、数強度制御グループであることも可能であり、あるいは1もしくは数フレームであることも可能である。
【0058】
さらに、前述された実施例においては、プロセッサが中央位置、例えばMSC、に配置されているが、プロセッサは基地局の一つに配置されることも可能である。あるいは、処理機能がMSC及び複数個の基地局の間で分散されていることも可能であり、また、単にいくつかの基地局の間で分散されていることも可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、ソフトハンドオフ状態において、複数個の基地局の強度レベル間のばらつきを低減しつつ強度を迅速に制御する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 無線通信システムの一部を模式的に示すブロック図。
【図2】 図1における基地局に関するフォワードリンクトラフィックチャネルの強度レベルを時間の関数として示したグラフ。
【図3】 各基地局のスレッショルド強度レベルを有するプロセッサを有している場合の本発明に係る無線通信システムの一部を模式的に示すブロック図。
【図4】 図3における基地局のフォワードリンクトラフィックチャネルの強度レベルを時間の関数として示したグラフ。
【図5】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の基地局の強度レベルを制御する方法を示す流れ図。
【図6】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の基地局の強度レベルを制御する方法を示す流れ図。
【図7】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の本発明に係る無線通信システムの一部を模式的に示すブロック図。
【図8】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の基地局の強度レベルを制御する方法を示す流れ図。
【図9】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の基地局の強度レベルを制御する方法を示す流れ図。
【図10】 図7における基地局のフォワードリンクトラフィックチャネルの強度レベルを時間の関数として示したグラフ。
【符号の説明】
100 CDMAシステム
102、104、106 セル
112、114、116 基地局
120 移動体交換センター
122 地域及び/あるいは長距離伝送ネットワーク
128 選択分配ユニット
130、140 強度レベル
312、314、316 基地局
320 移動体交換センター
328 プロセッサ
410、430 強度レベル
420 最小スレッショルド強度レベル
612、614、616 基地局
620 移動体交換センター
【発明の属する技術分野】
本発明は無線通信に関し、特に、無線通信システムにおけるソフトハンドオフの間でのフォワードリンクパワー制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムは、大量のシステムユーザによる相互通信を実現する目的で、符号分割多重アクセス(“CDMA”)変調技法を利用する。この種のシステムは、各々の信号が、擬似ランダム雑音(“PN”)シーケンスなどの拡散シーケンス、及び、ワルシュ(Walsh)符号などの直交拡散シーケンスによって符号化されるために正常に機能する。この符号化により、レシーバにおける信号分離と信号再構成が可能になる。代表的なCDMAシステムにおいては、通信は、各チャネルに相異なった拡散シーケンスを用いることによって実現される。このことは、複数個の送信される信号が同一の帯域を共有することを可能にする。送信された信号の中の個々のものは、全信号から当該信号を逆拡散(despread)することによって通信チャネルから回復される。逆拡散は、トランスミッタによって実装された拡散シーケンスに関連する既知のユーザの逆拡散シーケンスを用いることによって実現される。
【0003】
図1は、CDMAシステム100を示している。CDMAシステム100によってサービスを提供されている地理的領域は、“セル”と呼称される空間的に相異なった複数個の領域に分割されている。図1においてはセル102、104、106がハニカムパターンに配置された六角形として描かれているが、各々のセルは、実際には、そのセルの周囲の地域の地形に依存した不規則な形状を有している。各々のセル102、104、106は、それぞれ一つの基地局112、114、及び116を有している。各基地局112、114、及び116は、移動体交換センター(“MSC”)120と通信するための装置を有しており、MSCは、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)などの地域及び/あるいは長距離伝送ネットワーク122によって接続されている。各基地局112、114、及び116は、さらに、移動体(モバイル)端末124、126と通信する目的で基地局が使用する無線設備及びアンテナを有している。
【0004】
CDMAシステム100において通話が設定されると、モバイル端末124は、最も強く受信されたパイロット信号を発した基地局、この場合は基地局112、と通信する。基地局112及びモバイル端末124は、フォワードリンク及びリバースリンクを介して通信する。フォワードリンクは基地局からモバイル端末へ信号を送信するための通信チャネルを含んでおり、リバースリンクはモバイル端末から基地局へ信号を送信するための通信チャネルを含んでいる。基地局112は、本明細書においてフォワード制御チャネルと呼称される通信チャネルを介してモバイル端末124宛に制御情報を送信し、本明細書においてフォワードトラフィックチャネルと呼称される通信チャネルを介して音声あるいはデータを送信する。モバイル端末124は、本明細書においてリバース制御チャネルと呼称される通信チャネルを介して基地局112宛に制御情報を送信し、本明細書においてリバーストラフィックチャネルと呼称される通信チャネルを介して音声あるいはデータを送信する。通信チャネルは、フレームと呼称される20ミリ秒毎の時間期間に組織化されている。フォワードトラフィックフレームはフォワードトラフィックチャネルを介して送信されるフレームであり、リバーストラフィックフレームはリバーストラフィックチャネルを介して送信されるフレームである。
【0005】
同時に送信されうる信号数は、本明細書において強度割合と呼称される、送信される信号の各々の総信号強度に対する比率によって制限される。よって、信号の各々の強度割合を低減することは、無線通信システムの容量を増大する。しかしながら、信号の強度割合を低減することによって、その信号内のエラーの個数が増大する。強度制御の目的は、信号の強度レベルを調節して、強度割合を、信号におけるエラーの個数を受認可能なレベルに保ったままシステムの容量を最大化することが可能となるようなレベルに可能な限り近く保つことである。フォワードリンク強度制御は、モバイル端末におけるフレームエラーレートを一定に維持する目的で、基地局の出力強度を変化させる。フレームエラーは、フレーム内に単一あるいは複数個の修正不能なビットエラーが発生した場合に発生する。フレームエラーレートは、フレームエラーの個数を観測された総フレーム数で除したものである。目標とするフレームエラーレートは、所望されるシステム性能に依存して通常1%から3%の間であるが、信号品質に悪影響を与えることなく強度を最小化するように選択される。フレームエラーレートが目標とするフレームエラーレートを超過した場合には、信号の有用性が低減され、フレームエラーの個数を低減するために強度レベルが増大される。フレームエラーレートが目標とするフレームエラーレートより低い場合には、強度レベルが最適強度レベルを超過しており、強度レベルが低減される。
【0006】
モバイル端末がソフトハンドオフ状態にある場合には、ソフトハンドオフに係る全ての基地局がフォワードリンク強度制御に含まれる。モバイル端末126が複数個の基地局、ここでは基地局112、114、及び116、からかなり強力なパイロット信号を受信する場合には、モバイル端末はソフトハンドオフ状態にある。この状況は、通常、モバイル端末126がセルの端部に近接している場合に発生する。3つの基地局112、114、及び116の全てが、モバイル端末126宛に、対応するフォワード制御チャネルを介して制御情報を、及び、対応するフォワードトラフィックチャネルを介して音声あるいはデータを送信する。ソフトハンドオフ状態では、モバイル端末126は、基地局112、114、及び116の全てに対して、対応するリバース制御チャネルを介して制御情報を、及び、対応するリバーストラフィックチャネルを介して音声あるいはデータを送信する。
【0007】
基地局112、114、及び116は、フォワードトラフィックフレームを送信する。各フォワードトラフィックフレームは、音声あるいはデータ、及び、通常循環冗長符号(CRC)の形式でのエラー制御情報を含んでいる。これに対して、各リバーストラフィックフレームは、音声あるいはデータ、及び、最後に受信されたフォワードトラフィックフレームがエラーを含んでいたか否かを示すエラーインジケータビット(EIB)を含んでいる。モバイル端末126は、3つ基地局112、114、及び116の全てからの送信を受信し、これらの全てからの信号を組み合わせてフォワードトラフィックフレームを得る。その後、モバイル端末126は、組み合わせられた信号のCRCをチェックしてフォワードトラフィックフレームがエラー状態にあるか否かを決定する。モバイル端末126は、次に送信するリバーストラフィックフレーム中のEIBを用いて3つの基地局112、114、及び116の全てに対してこの決定を通知する。例えば、エラーインジケータビットがゼロの場合にはフォワードトラフィックフレームはエラー状態に無いことを示しており、正のエラーインジケータビットはフォワードトラフィックフレームがエラー状態にあることを示す。モバイル端末からリバーストラフィックフレームを受信すると、基地局はEIBを分配選択ユニット(SDU)128宛に送出する。SDU128は3つのEIBの全てを調査し、これらEIBの多数がフォワードトラフィックフレームにエラーが発生したことを示しているか否かを決定する。その後、SDU128は、3つの基地局の全てに対して、そのフォワードリンクの強度を調節すべきか否か、及び、どのように調節すべきかを通知する。例えば、モバイル端末126は、フォワードトラフィックフレームにエラーが発生したことを示すEIBを送出する。基地局112及び116は、フレーム中にエラーが存在することを示すEIBを受信する。しかしながら、モバイル端末126と基地局114との間のリバーストラフィックリンクにおける干渉のために、基地局114は、フレームにエラーが存在しないことを示すEIBを受信する。これら3つのEIB全てを受信して調査した後、SDU128はエラーが発生したフレームが存在することを決定し、3つの基地局の全てに対してフォワードリンクの強度を増大させることを指示する。通常、EIBをSDU宛に送出し、SDUが決定して基地局宛に通知するためにはおよそ5フレームが必要である。
【0008】
それゆえ、ソフトハンドオフ状態にある従来技術に係るCDMA無線通信システムにおいては、現時点の強度制御情報の受信と当該情報に基づく強度制御決定との間には5フレーム、すなわち100ミリ秒、の遅延が存在する。CDMA2000無線通信システムにおいては、強度制御の速度は800Hzである。各フレームは、本明細書において強度制御グループと呼称される16個の1.25ミリ秒の時間間隔を有している。本明細書において強度制御ビットと呼称される強度制御情報は1.25ミリ秒毎、すなわち、全ての強度制御グループにおいて王出される。それゆえ、強度制御決定における100ミリ秒の遅延の間に、各基地局はあらたな強度制御情報を80回受信する。その時刻までに、SDUは基地局にフォワードリンクの強度をどのように調節するかを通知するが、SDUがこの決定をなすために依拠した情報はこのように多くの回数更新されてしまっているために、正確とも不正確ともつかない状態になっている。100ミリ秒前の情報に基づいて決定をなすことにより、1.25ミリ秒毎に強度制御情報を供給することの利点の大部分が失われてしまう。
【0009】
基地局における強度制御決定を実行することによって強度制御情報をSDU宛に送出してさらにそれを基地局宛に返送させる段階を除去することにより、強度制御情報をそれが古くなる前に用いることが可能になる。しかしながら、このことによって、別の重要な問題が生ずる。前述されているように、3つの基地局は、リバースリンクでの干渉及びフェージングのために、相異なった強度制御信号を受信する可能性がある。それゆえ、ある基地局の強度レベルは上がって他の基地局の強度レベルは下がり、これらの基地局のフォワードリンクの強度レベル間で相違が生じる。モバイル端末は基地局からの最も強い信号;以下、プライマリ基地局と呼称される;を受信し、他の基地局からはより弱い信号;以下、セコンダリ基地局と呼称される;を受信する。プライマリ基地局が、信号があまりに多くのエラーを有さずに受信されるように、充分な強度で信号を送出することを保証するためには、セコンダリ基地局はあまりにも多くの強度を実現しなければならないことになる。セコンダリ基地局は、あまりにも多くの強度を実現するとその容量が低減させられ、このことによってCDMAシステム100の容量が低減させられる。この問題は、最も強いフォワードリンクを有する基地局が最も強いリバースリンクを有する基地局ではない場合により悪化させられる。
【0010】
図1及び図2はこの問題をより詳細に示している。図2は、トラフィックチャネルの強度レベルの時間変化を例示したものである。時刻Tでは、3つの基地局112、114、及び116は同一の強度レベルPである。モバイル端末126は、フォワードリンクの強度を上昇させるように強度制御ビットを送出する。基地局112及び116は強度を増大させることを要求する強度制御ビットを受信し、それゆえ、フォワードリンクの強度レベルをステップバイステップで増大させる。しかしながら、モバイル端末126と基地局114との間のリバーストラフィックリンクにおける干渉のために、基地局114は強度を減少させることを要求する強度制御ビットを受信し、それゆえ、フォワードリンクの強度レベルを徐々に減少させる。基地局114は最強のフォワードリンクであったがフォワードリンクの強度レベルを低減したために、モバイル端末126は依然として所望の強度で信号を得ることができない。モバイル端末126は、さらに、基地局がフォワードリンクの強度を増加させることを要求する強度制御ビットを送信する。リバーストラフィックリンクが改善しない場合には、基地局114は、他の基地局が正確な強度制御ビットを受信する一方で、再び不正確な強度制御ビットを受信する可能性がある。このことは、基地局114からのフォワードリンクの強度レベルを低下させ、基地局112及び116からのフォワードリンクの強度レベルを増大させる。モバイル端末126は、フォワードリンクの強度の増強を要求する強度制御ビットを再度送信する。
【0011】
時刻T+2.5において、基地局114はようやく正確な強度制御ビットを受信し、そのフォワードリンクの強度レベル130を増大させる。このことはT+5まで反復され、この時点でモバイル端末126はようやく受容可能な強度レベルで信号を受信する。基地局112及び116も、強度レベルを増大させる強度制御ビットを受信するため、フォワードリンクの強度レベル140及び150を増大させる。よって、これら二つの基地局は必要とされるよりも遙かに多い強度を生成しており、このためにこれら2つの基地局の容量が低減され、それゆえ、CDMAシステム100の容量が低減させられる。
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、ソフトハンドオフ状態において、複数個の基地局の強度レベル間のばらつきを低減しつつ強度を迅速に制御する方法が必要とされている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述された課題を、ソフトハンドオフ状態にある各基地局に、当該基地局によってフォワードリンクに送信される強度を制御する目的のスレッショルド強度レベルをプログラムすることによって解決する。スレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルである場合には、各基地局は送信強度をその最小スレッショルド強度レベルあるいはそれ以上で維持する。スレッショルド強度レベルが最大スレッショルド強度レベルである場合には、各基地局は送信強度をその最大スレッショルド強度レベルあるいはそれ以下で維持する。全ての強度レベルが、パイロット強度レベルに対する相対値としてデシベル(dB)表現されることが望ましい。
【0014】
スレッショルド強度レベルは、調節可能なスレッショルド強度レベルあるいは固定されたスレッショルド強度レベルである。スレッショルド強度レベルが固定されている場合には、各基地局は固定されたスレッショルド強度レベルがプログラムされ、各基地局は、他の基地局からの入力を用いることなく、その送信強度レベルをその固定されたスレッショルド強度レベルに基づいて局所的にどのように調節するかを決定する。
【0015】
スレッショルド強度レベルが調節可能な場合には、時間期間の少なくとも所定のパーセンテージに亘って送信強度レベルが実質的にスレッショルド強度レベルに等しい場合に、スレッショルド強度レベルがスレッショルドステップサイズ毎に調節される。例えば、フレームの強度制御グループの少なくとも50%に亘って送信強度レベルが実質的にスレッショルド強度レベルに等しい場合には、スレッショルド強度レベルがスレッショルドステップサイズ毎に調節される。各基地局が、送信強度レベルをどのように調節するかを決定するためには二つの方法がある。その一つにおいては、ソフトハンドオフに参加している各基地局が、スレッショルド強度レベルを調節するプロセッサにその強度制御情報を送出し、そのプロセッサがスレッショルド強度レベルを調節して、各基地局宛にあらたに調節されたスレッショルド強度レベルを通知する。同時に、各基地局は、現時点でそれらが有しているスレッショルド強度レベルをそれらの送信強度レベルを局所的に調節する目的で利用する。別の方法においては、各基地局はスレッショルド強度レベルを他の基地局からの入力なしに局所的に調節し、スレッショルド強度レベルをその送信強度レベルを調節する目的で利用する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図3はCDMAシステム300を示している。本明細書においては、本発明の実施例がCDMAシステムを用いて例示されているが、本発明はCDMAシステムにおける使用に限定されている訳ではない。本発明は、ソフトハンドオフ機能を有するあらゆる通信システムに適用可能である。
【0017】
CDMAシステム300によってサービスを提供されている地理的領域は、セル102、104、及び106に分割されており、各々対応する基地局312、314、及び316を有している。各基地局312、314、及び316は、移動体交換センター(“MSC”)320と通信するための装置を有している。MSCは、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)などの地域及び/あるいは長距離伝送ネットワーク122に接続されている。各基地局312、314、及び316は、モバイル端末124、126と通信する目的で使用される無線及びアンテナもそれぞれ有している。
【0018】
各基地局には、基地局によってフォワードリンク上へ送信される強度を制御する目的で、スレッショルド強度レベルがプログラムされている。全ての強度レベルは、パイロット信号に対する相対値でデシベル(dB)表示されていることが望ましい。スレッショルド強度レベルは、調節可能かあるいは固定である。
【0019】
スレッショルド強度レベルが固定の場合には、各基地局はその固定されたスレッショルド強度レベルがプログラムされており、各基地局は、他の基地局からの入力無しに、固定されたスレッショルド強度レベルに基づいて送信強度レベルをどのように調節するかを決定する。ソフトハンドオフ状態にある各基地局は、ソフトハンドオフ状態にあるモバイル局と通信する際に、固定されたスレッショルド強度レベルに関して同一の値を用いるべきである。この固定されたスレッショルド強度レベルは、ソフトハンドオフの開始時にプライマリ基地局によって決定されてセコンダリ基地局に供給されるか、あるいは、固定されたスレッショルド強度レベルが中央位置、例えばMSC320、において決定され、ソフトハンドオフ状態にある全ての基地局に対して供給される。別のソフトハンドオフ状態にある基地局は、この別のソフトハンドオフ状態にあるモバイル局と通信する際に、固定されたスレッショルド強度レベルとして同一の値あるいは別の値を用いることが可能である。
【0020】
スレッショルド強度レベルが調節可能な場合には、各基地局がそれぞれの送信強度レベルをどのように調節するかを決定するための方法が二つ存在する。一方の方法においては、ソフトハンドオフに参加している各基地局がその強度制御情報を選択分配ユニットなどのプロセッサ328宛に供給する。プロセッサ328はスレッショルド強度レベルを調節し、各基地局に新たに調節されたスレッショルド強度レベルを通知する。その間、各基地局は現時点でのスレッショルド強度レベルをその送信強度レベルを局所的に調節する目的で利用する。この別の場合には、各基地局は他の基地局からの入力無しにスレッショルド強度レベルを調節し、送信強度を調節する目的でスレッショルド強度レベルを利用する。固定されたスレッショルド強度レベル及びプロセッサによって調節可能なスレッショルド強度レベルは、各基地局によって調節可能なスレッショルド強度レベルより望ましい。
【0021】
さらに、前述された各々の場合において、スレッショルド強度レベルは、最大スレッショルド強度レベルか最小スレッショルド強度レベルのいずれかでありうる。あるいは、各々の基地局は、最小スレッショルド強度レベルと最大スレッショルド強度レベルの双方を有しうる。
【0022】
図3、4、5及び6は、プロセッサ328によって調節されるスレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルである場合を例示している。モバイル端末126は、フォワードリンクの送信強度レベルの調節を要求する強度制御ビット(PCB)を送信する。例えば、モバイル端末126は、基地局が送信強度レベルを増大させることを要求する強度制御ビットを送信する。段階500では、基地局が強度制御ビットを受信する。基地局312及び316は、基地局がその送信強度レベルを増大することを要求する強度制御ビットを受信する。しかしながら、モバイル端末126と基地局314との間のリバーストラフィックリンクにおけるフェージング及び/あるいは干渉のために、基地局314は、その送信強度レベルを低減することを要求する強度制御ビットを受信する。段階510では、基地局312、314、及び316の各々が、受信された強度制御ビットが送信強度レベルを最小スレッショルド強度レベルに調節することを指示しているか否かをチェックする。この例の場合では、各基地局が、各基地局は、強度制御ビットがその送信強度レベルを低減することを指示しているか否かをチェックする。基地局312及び316に関しては、段階510での答えはノーである。図4に示されているように、時刻Tにおいて、これら2つの基地局は段階520へ進み、その送信強度レベル410を、強度制御ビットによって表わされているように、1ステップサイズだけ増大させるように調節する。その後、段階552において、基地局312及び316は、その送信強度レベルをプロセッサ328に通知する。プロセッサ328は、以下に記述されているように、最小スレッショルド強度レベルをフレーム毎に1回ずつ調節する。それゆえ、プロセッサが最小スレッショルド強度レベルの値を同一に保つべきであると決定するまで、各基地局は調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサ328からフレーム毎に1回ずつ受信する。通常、基地局は、調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサ328から各フレーム内の同一時刻に受信する。段階555では、各基地局は、調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサから受信する時刻であるかをチェックする。答えがノーである場合には、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。段階555での答えがイエスである場合には、段階560において、各基地局は調節された最小スレッショルド強度レベル420をプロセッサ328から受信し、その最小スレッショルド強度レベルを調節された最小スレッショルド強度レベルに変更する。その後、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。
【0023】
基地局314に関しては、段階510での答えがイエスであり、段階530へ進んで、送信強度レベル430が最小スレッショルド強度レベル420から1ステップサイズいないであるか否かがチェックされる。段階530での答えがノーである場合は、段階540において、基地局はその送信強度レベルを1ステップサイズだけ低減し、段階552においてその送信強度レベルをプロセッサ328に通知し、調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサから受信する時刻であるか否かをチェックして、段階500に戻る。この事例のように、段階530での答えがイエスである場合には、基地局314は段階550へ進み、その送信強度レベル430を最小スレッショルド強度レベル420に等しいように調節する。段階552においては、基地局314はその送信強度レベル430をプロセッサ328に通知し、段階555において、調節された最小スレッショルド強度レベルをプロセッサから受信する時刻であるか否かをチェックする。答えがノーである場合には、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。段階555での答えがイエスである場合には、段階560において、基地局は調節された最小スレッショルド強度レベル420をプロセッサ328から受信し、その最小スレッショルド強度レベルを調節された最小スレッショルド強度レベルに変更する。その後、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。
【0024】
基地局314が最強のフォワードリンクを有していてそのフォワードリンクの送信強度レベル430を低減したため、モバイル端末126は依然として信号を所望の強度で受信しない。モバイル端末126は、基地局がフォワードリンクの強度を増大させることを要求する別の強度制御ビットを送信する。段階500において、基地局312及び316は、基地局がその強度を増大させることを要求する強度制御ビットを受信し、前述された段階に従って、時刻T+1.25において、基地局312及び316は再びそのフォワードリンク410の送信強度レベル410を1ステップサイズだけ増大する。リバーストラフィックリンクが改善されていなかったため、基地局314は再びその強度を低減することを要求する強度制御ビットを受信する(すなわち、基地局314は再び不正確な強度制御ビットを受信する)。基地局314は、前述されたものと同一の段階に従う。図4に示されているように、基地局314が時刻T+1.25において段階550に達した際、送信強度レベル430は既に最小スレッショルド強度レベル420である。それゆえ、基地局314の送信強度レベル430は最小スレッショルド強度レベル420に留まる。
【0025】
モバイル端末126は、フォワードリンクの強度レベルを増大させることを要求する強度制御ビットを送信する。基地局314は、最終的に正確な強度制御ビットを受信すると、フォワードリンク上の送信強度レベル430を増大し、モバイル端末126は最終的に受容可能な強度レベルで信号を受信する。基地局312及び316も強度制御ビットを受信し、そのフォワードリンク上の送信強度レベル410を増大させる。
【0026】
図2及び図4を比較することから明らかなように、ソフトハンドオフの間、最小スレッショルド強度レベルを有する各基地局の送信強度レベル410と430との差異は、最小スレッショルド強度レベルを有さない基地局の場合の送信強度レベル140及び130との差異よりも著しく小さい。このことによって、基地局のうちのいくつかが過剰な強度レベルで送信することが防止され、それゆえ、システムの総電力が低減される。
【0027】
段階552において述べられているように、基地局312、314、及び316は、その送信強度レベルをプロセッサ328に通知する。図3、4、及び6に示されているように、段階565においては、強度制御グループ毎に1回、プロセッサ328が、ソフトハンドオフ状態にある基地局312、314、及び316から、基地局の送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しいか否かに係る通知を受信する。あるいは、各基地局は、フレーム内で最小スレッショルド強度レベルにあった回数をカウントするカウンタを保持していて、そのカウントをフレーム毎に1回、プロセッサ328宛に送出する。段階570のいては、プロセッサ328が、その時間期間、おそらく1フレーム、に係る各基地局からの全ての通知を受信したか否かがチェックされる。例えば、各基地局がプロセッサ328宛に強度制御グループ毎に1回通知を送出し、フレーム当たり16の強度制御グループが存在するため、プロセッサ328はフレーム毎に48個の通知を受信する。全ての通知を受信していない場合には、プロセッサ328は段階565へ戻って次の通知の組を待機する。
【0028】
プロセッサ328は、全ての通知を受信した場合には、段階575において、そのフレームの間に、強度制御グループの所定の割合の間、全基地局が最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有していたか否かをチェックする。例えば、所定の割合が50%である場合が考えられ、それは、48個の表示中で24の強度制御グループに相当する。それゆえ、段階575では、プロセッサ328は、そのフレームの強度制御グループのうちの少なくとも24個が最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有していたか否かをチェックする。送信強度レベルが24あるいはそれ以上の強度制御グループに亘って最小スレッショルド強度レベルに等しかった場合には、最小スレッショルド強度のあらゆる極小に従属して、プロセッサは最小スレッショルド強度レベルを低減する。24個の強度制御グループ未満に関してのみ送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しかった場合には、プロセッサ328は、最小強度レベルに係るあらゆる極大に従属して、最小スレッショルド強度レベルを増大させる。
【0029】
所定の割合は、総送信電力を最も大きく低下させる割合に選択されるべきである。所定の割合は、ソフトハンドオフ状態にある全ての基地局からソフトハンドオフ状態にあるモバイル端末へのフォワードリンクの総電力を求めるためのシミュレーションあるいは実験的な研究の複数回の実行によって得られる。シミュレーションにおいては、基地局は、最小スレッショルド強度レベルを有するようにプログラムされる。各シミュレーションは、基地局が総負荷状態、すなわち全ての容量を使い切っている状態で、モバイル端末がある速度で移動しており、基地局とモバイル端末との間にある値の信号帯雑音比を想定するようにセットアップされる。信号帯雑音比は
【数1】
のように表現される。ここで、
【数2】
は、モバイル局における単位帯域当たりの強度レベル、すなわち、モバイル端末の地点で測定された、モバイル端末とソフトハンドオフ状態にある基地局からの信号全ての強度レベルの総和である。Iocは、無線通信システムにおける、そのモバイル端末とソフトハンドオフ状態に無い基地局からの信号の全ての強度レベルの総和である。N0は、モバイル端末のレシーバの熱雑音である。
【0030】
各シミュレーションでは、プロセッサが最小スレッショルド強度レベルに調節する強度制御グループの割合が特定の割合に等しいように設定される。シミュレーションでは、フォワードリンクにおけるフレームエラーレートが受容可能であることを保証する充分に長い時間における総送信電力を求めるべきである。例えば、所望のフレームエラーレートが1%である場合には、充分に長い時間はおよそ10,000フレームである。この総電力が時間に亘って平均され、シミュレーションでの平均送信電力が求められる。
【0031】
シミュレーションは、1つの係数のみを変更し、その他の係数を同一に保って反復されるべきである。信号帯雑音比は変更されるべきである。例えば、各々、相異なった信号帯雑音比、例えば2dB、5dB、及び8dB、を与えてシミュレーションが複数回、例えば3回、反復される。他の係数は一定、すなわち、全基地局は総負荷状態、モバイル端末はある一定の速度で移動中、及び、割合は一定割合、というように保たれる。その後、モバイル端末が移動する速度が変化させられ、相異なった信号帯雑音比を有する3回のシミュレーションが反復される。速度が1回あるいは2回変化させられ、結果として全6回あるいは全9回のシミュレーションがなされる。2つの速度を用いて2組のシミュレーションがなされる場合には、速度として毎時3kmと毎時100kmが用いられる。3組のシミュレーションがなされる場合には、速度毎時33kmが第三速度として追加される。ソフトハンドオフ状態にある基地局の数も変化させられうるが、通常、シミュレーションは2つあるいは3つの基地局に関して実行される。相異なった信号帯雑音比及び相異なったモバイル端末速度を有するシミュレーションが、基地局の数が2の場合と基地局の数が3の場合とで反復されるべきである。プロセッサが最小スレッショルド強度レベルを調節する強度制御グループの割合は、これらのシミュレーションにおいて一定に保たれる。各シミュレーションにおいて得られた平均送信電力が、その割合に係るシミュレーション全てに対して平均される。この平均された電力が、その割合に係る電力である。
【0032】
その後、割合が変化させられて同一のシミュレーションが別の割合に関して実行される。シミュレーションは、シミュレーションを実行するために利用可能なプロセッサ時間に依存して、2ないし3、あるいはそれ以上の相異なった割合に関して実行されうる。割合に係る電力が互いに比較され、最小電力が決定される。最小電力に係る割合が最適割合であり、それが、プロセッサが最小スレッショルド強度レベルを調節する強度制御グループの所定の割合として選択されるべきである。通常、この割合は強度制御グループの10%から70%、例えば50%、であるが、この割合は0%から100%の間のあらゆる値を取りうる。
【0033】
総送信電力の計測に加えて、各シミュレーションにおいては、シミュレーション全体を通じての最小スレッショルド強度レベルの値が計測される。この値は、シミュレーションにおけるフレーム数に亘って平均され、その後、シミュレーションの回数に亘って平均されて、各々の割合に係る平均された最小スレッショルド強度レベルが求められる。最適割合に係る平均された最小スレッショルド強度レベルが、基地局312、314、及び316における最小スレッショルド強度レベルの初期値とされるべきである。通常、この値は、パイロット信号の強度レベルよりもおよそ8dBから10dB下である。
【0034】
段階575へ戻って、その答えがノーである場合には、プロセッサ328は段階577へ進み、最小スレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルとして許容される最大強度レベルに等しいか否かがチェックされる。この最大強度レベルは、基地局が総負荷状態であって基地局とモバイル端末との間の経路損失が最大である場合に信号に必要とされる強度レベルである。最大強度レベルは、シミュレーションあるいは実験的研究のいずれかによって求められうる。通常、最大強度レベルは、パイロット信号の強度レベルに対して0dBから11dB下である。例えば、データレート9600を有するCDMA2000 1Xシステムにおいては、最高強度レベルはパイロット信号の強度レベルから0dB下であることが可能である。
【0035】
段階577での答えがノーである場合には、段階578において、プロセッサ328がスレッショルドステップサイズを決定する。スレッショルドステップサイズは、全基地局からの送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しい時間の回数に基づいて、そのサイズが変化することが望ましい。このことにより、スレッショルドステップサイズが送信強度レベルにより応答することが可能となる。あるいは、スレッショルドステップサイズは固定されたステップサイズであることも可能である。
【0036】
式(1)は、全基地局からの送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しい時間の回数に基づいてそのサイズが変化するスレッショルドステップサイズを得るための一つの方法を例示している。Euは対応する基地局の送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルと等しくない時間の回数である。Nはフレーム内の強度制御グループの個数である。ANはソフトハンドオフ状態にある基地局の個数である。Fdは、最小強度レベルの調節のきっかけとなる、最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有する強度制御グループの、所定の割合である。Δdは、フレーム毎のスレッショルドステップサイズの取りうる最大値をdBで表現したものである。
【数3】
【0037】
例えば、3つの基地局がソフトハンドオフ状態にあり、所定の割合が50%、それぞれの基地局の送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しくない時間の数が20、そしてフレーム当たりの可能なダウンステップサイズの最大値が0.5の場合、式(1)を用いることによって、スレッショルドステップサイズは、
【数4】
となる。
【0038】
スレッショルドステップサイズを決定した後、段階580で、プロセッサ328は、最小スレッショルド強度レベルを、スレッショルドステップサイズあるいは最小スレッショルド強度レベルを許容された最高の強度レベルにする値のうちのより小さいものの分だけ増大させる。プロセッサ328は段階595へ進み、調整されたスレッショルド強度レベルを基地局宛に送信する。その後、プロセッサ328は段階565へ戻り、次の送信強度レベルを待機する。段階577での答えがイエスである場合には、プロセッサは最小スレッショルド強度レベルを調整せず、段階565へ戻って次の送信強度レベルを待機する。
【0039】
段階575での答えがイエスである場合には、プロセッサ328は、段階585で、最小スレッショルド強度レベルが、最小スレッショルド強度レベルとして許容される最小の値に等しいか否かをチェックする。この最小強度レベルは、基地局が総負荷状態であって、基地局とモバイル端末との間の経路損失が最小である場合の通話に必要とされる強度レベルである。最小強度レベルは、シミュレーションあるいは実験的研究のいずれかによって求められうる。通常、最小強度レベルはパイロット信号の強度レベルより8dBから20dB下である。例えば、9600のデータレート及び1.2288Mチップ/秒のチップレートを有するCDMA2000 1Xシステムにおいて、最小強度レベルはパイロット信号の強度レベルより20dB下である。
【0040】
段階585での答えがノーである場合には、プロセッサ328は、段階587において、前述された式(1)を用いてスレッショルドステップサイズを決定する。例えば、3つの基地局がソフトハンドオフ状態にあり、所定の割合が50%、それぞれの基地局の送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルに等しくない時間の数が30、そしてフレーム当たりの可能なダウンステップサイズの最大値が0.5の場合、式(1)を用いることによって、スレッショルドステップサイズは、
【数5】
となる。
【0041】
スレッショルドステップサイズを決定した後、段階590で、プロセッサ328は、最小スレッショルド強度レベルを、スレッショルドステップサイズあるいは最小スレッショルド強度レベルを許容された最低の強度レベルにする値のうちのより小さいものの分だけ減少させる。プロセッサ328は段階595へ進み、調整されたスレッショルド強度レベルを基地局宛に送信する。その後、プロセッサ328は段階565へ戻り、次の送信強度レベルを待機する。段階585での答えがイエスである場合には、プロセッサは最小スレッショルド強度レベルを調整せず、段階565へ戻って次の送信強度レベルを待機する。
【0042】
あるいは、最小スレッショルド強度レベルが、それぞれ段階577及び585において許容されている最大あるいは最小強度レベルのいずれかに等しい場合には、プロセッサは段階595へ進んで最小強度レベルを送信することも可能である。その後、プロセッサ328は段階565へ戻って次の送信強度レベルを待機する。
【0043】
図7、8、9、及び10は、各基地局がスレッショルド強度レベルを他の基地局からの入力無しに局所的に調節し、その送信強度レベルを調節する場合を例示している。モバイル端末126は、フォワードリンクの送信強度レベルの調節を要求する強度制御ビット(PCB)を送信する。例えば、モバイル端末126は、基地局が送信強度レベルを増大させることを要求する強度制御ビットを送信する。段階700では、基地局612、614、及び616の各々が強度制御ビットを受信する。基地局612及び616は、基地局がその送信強度レベルを増大することを要求する強度制御ビットを受信する。しかしながら、モバイル端末126と基地局614との間のリバーストラフィックリンクにおけるフェージング及び/あるいは干渉のために、基地局614は、その送信強度レベルを低減することを要求する強度制御ビットを受信する(すなわち、不正確な強度制御ビットを受信する)。段階710では、基地局612、614、及び616の各々が、受信された強度制御ビットが送信強度レベルを最小スレッショルド強度レベルに調節することを指示しているか否かをチェックする。この例の場合では、各基地局が、各基地局は、強度制御ビットがその送信強度レベルを低減することを指示しているか否かをチェックする。基地局612及び616に関しては、段階710での答えはノーである。図10に示されているように、時刻Tにおいて、これら2つの基地局は段階720へ進み、その送信強度レベル810を、強度制御ビットによって表わされているように、1ステップサイズだけ増大させるように調節する。その後、基地局612及び616は、段階735に進み、各基地局は、そのフレームの間に、強度制御グループの所定の割合の間、最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有していたか否かをチェックする。例えば、所定の割合が50%である場合には、各基地局がフレーム毎に16個の強度制御グループを受信するため、それは、8個の強度制御グループに相当する。それゆえ、段階735では、各基地局が、そのフレームの強度制御グループのうちの少なくとも8個が最小スレッショルド強度レベルに等しい送信強度レベルを有していたか否かをチェックする。段階735での答えがノーである場合には、段階740において、基地局612及び616の各々が、最小スレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルとして許容されている最大強度レベルに等しいか否かをチェックする。
【0044】
段階740における答えがノーである場合には、段階742において、各基地局は式(1)を用いてスレッショルドステップサイズを計算する。しかしながら、基地局はそれ自体に関する情報しか有していないため、ソフトハンドオフに関与している基地局数、AN、は、実際にソフトハンドオフに関与している基地局数にかかわらず、1にセットされる。よって、段階745において、基地局612及び616は、最小スレッショルド強度レベルを、スレッショルドステップサイズあるいは最小スレッショルド強度レベルを許容された最高の強度レベルにする値のうちのより小さいものの分だけ増大させる。その後、基地局612及び616は、段階700へ戻って次の強度制御ビットを待機する。段階740における答えがイエスである場合には、基地局は最小スレッショルド強度レベルを調節せず、段階700へ戻って次の強度制御ビットを待機する。
【0045】
段階735での答えがイエスである場合には、段階750において、各基地局が、最小スレッショルド強度レベルが最小スレッショルド強度レベルとして許容される最小の値に等しいか否かをチェックする。段階750での答えがノーである場合には、段階752において、各基地局が式(1)を用いてスレッショルドステップサイズを計算する。しかしながら、基地局はそれ自体に関する情報しか有していないため、ソフトハンドオフに関与している基地局数、AN、は、実際にソフトハンドオフに関与している基地局数にかかわらず、1にセットされる。その後、段階755において、各基地局は、最小スレッショルド強度レベルを、スレッショルドステップサイズあるいは最小スレッショルド強度レベルを許容された最低の強度レベルにする値のうちのより小さいものの分だけ減少させる。その後、基地局612及び616は、段階700へ戻って次の強度制御ビットを待機する。段階750における答えがイエスである場合には、基地局は最小スレッショルド強度レベルを調節せず、段階700へ戻って次の強度制御ビットを待機する。
【0046】
段階710の答えは基地局614に関してはイエスであり、段階760へ進んで、送信強度レベル830が最小スレッショルド強度レベル820から1ステップサイズ以内であるか否かがチェックされる。段階760の答えがノーである場合には、段階765において、基地局は送信強度レベルを1ステップサイズだけ低減するように調節し、段階735へ進んで、前述されているようにその最小スレッショルド強度レベルを調節する。この例のように、段階760の答えがイエスである場合には、基地局614は段階770へ進み、その送信強度レベル830を最小スレッショルド強度レベル820に等しいように調節する。その後、基地局614は段階735へ進み、前述されているようにその最小スレッショルド強度レベルを調節する。
【0047】
基地局614は最強のフォワードリンクを有していてそのフォワードリンクの送信強度レベル830を低減したため、モバイル端末126は依然として信号を所望の強度で受信しない。モバイル端末126は、基地局がフォワードリンクの強度を増大させることを要求する別の強度制御ビットを送信する。段階700において、基地局612及び616は、基地局がその強度を増大させることを要求する強度制御ビットを受信する。その後、前述された段階に従って、時刻T+1.25において、基地局612及び616は再びそのフォワードリンクの送信強度レベルを1ステップサイズだけ増大する。リバーストラフィックリンクが改善されていなかったため、基地局614は再びその強度を低減することを要求する強度制御ビットを受信する。基地局614は、前述されたものと同一の段階に従う。図10に示されているように、基地局614が時刻T+1.25において段階760に達した際、送信強度レベル830は既に最小スレッショルド強度レベル820である。それゆえ、基地局614の送信強度レベル830は最小スレッショルド強度レベル820に留まる。
【0048】
モバイル端末126は、フォワードリンクの強度レベルを増大させることを要求する強度制御ビットを送信する。基地局614は、最終的に正確な強度制御ビットを受信すると、フォワードリンク上の送信強度レベル830を増大し、モバイル端末126は最終的に受容可能な強度レベルで信号を受信する。基地局612及び616も強度制御ビットを受信し、そのフォワードリンク上の送信強度レベル810を増大させる。
【0049】
図10より明らかなように、各基地局が最小スレッショルド強度レベルを調節するため、最小スレッショルド強度レベルは基地局毎に変化しうる。しかしながら、送信強度レベルはそれほど大幅に異なることはない。なぜなら、基地局は最小スレッショルド強度レベルをスレッショルドステップサイズずつ調節するためであり、送信強度レベルは最小強度レベル未満にはなり得ないからである。それゆえ、ソフトハンドオフの間の最小スレッショルド強度レベルを有する基地局の送信強度レベル810と830との間の差異は、最小スレッショルド強度レベルを有さない基地局の送信強度レベルの間の差異よりも著しく小さい。このことは、基地局が過大な強度レベルで送信することを防止し、それゆえ、システムの総電力を低減する。
【0050】
図7及び図5を参照して、スレッショルド強度レベルが固定されていて、各基地局に固定されたスレッショルド強度レベルがプログラムされており、及び、各基地局がその送信強度レベルをどのように調節するかを局所的に決定する場合が以下に記述される。この場合には、基地局は、前述された、プロセッサによって調節される最小スレッショルド強度レベルの場合の方法の一部に従う。適用可能な部分には、プロセッサを有さない基地局によって実行される段階、すなわち、段階500から段階550まで、が含まれる。
【0051】
段階500においては、基地局は強度制御ビットそ受信する。段階510では、基地局612、614、及び616の各々が、受信された強度制御ビットがその送信強度レベルを最小スレッショルド強度レベルに向かって調節することを指示しているか否かがチェックされる。この場合には、各基地局は、強度制御ビットがその送信強度レベルを低下させることを指示しているか否かをチェックする。特定の基地局において段階510での答えがノーである場合には、その基地局は段階520へ進み、その送信強度レベルを1ステップサイズだけ調節する。その後、基地局は段階500へ戻り、次の強度制御ビットを待機する。段階510での答えがイエスである場合には、基地局は段階530へ進み、その送信強度レベルが最小スレッショルド強度レベルから1ステップサイズ以内であるか否かをチェックする。段階530での答えがノーである場合には、段階540において、基地局がその送信強度レベルを1ステップサイズだけ調節し、段階500へ戻って次の強度制御ビットを待機する。段階530での答えがイエスである場合には、基地局は段階550へ進み、その送信強度レベルを最小スレッショルド強度レベルに等しくなるように調節する。その後、基地局は段階500へ戻って次の強度制御ビットを待機する。
【0052】
前述された方法と同様に、固定された最小スレッショルド強度レベルは、ソフトハンドオフ状態にある基地局の送信強度レベル間の差異を、固定された最小スレッショルド強度レベルを有さない基地局の送信強度レベル間の差異より小さく保つ。このことは、基地局が過大な強度レベルで送信することを防止し、それゆえ、システムの総電力を低減する。
【0053】
固定された最小スレッショルド強度レベルは、総送信電力を最大に低減する最小スレッショルド強度レベルであるように選択されるべきである。通常、この値はパイロット信号の強度レベルよりもおよそ8dBから10dB下である。
【0054】
固定された最小スレッショルド強度レベルは、プロセッサによって調節される最小スレッショルド強度レベルの場合に関して前述されているように、シミュレーションあるいは実験的研究を実行することによって求められうる。最適割合に係る平均された最小スレッショルド強度レベルが基地局の固定された最小スレッショルド強度レベルであるべきである。
【0055】
ソフトハンドオフ状態にある各々の基地局は、ソフトハンドオフ状態にあるモバイル局と通信する場合には、固定されたスレッショルド強度レベルに関して同一の値を有するべきである。この固定されたスレッショルド強度レベルは、プライマリ基地局によって決定されてソフトハンドオフの開始時にセコンダリ基地局へ供給されるか、あるいは、固定されたスレッショルド強度レベルがMSC620などの中央位置において決定されてソフトハンドオフ状態にある全ての基地局に供給される。別のソフトハンドオフ状態にある基地局は、そのソフトハンドオフ状態にあるモバイル局と通信する際に、固定されたスレッショルド強度レベルとして同一の値を使うことも可能であり、また、他の値を用いることも可能である。
【0056】
前述された実施例は全て最小スレッショルド強度レベルに関して記述されているが、これら実施例の全てが、最大強度レベル、あるいは最小及び最大スレッショルド強度レベルの双方を含むことが可能である。最小スレッショルド強度レベルと同様に、最大スレッショルド強度レベルが、最小の総電力を得るために選択される。最大スレッショルド強度レベルは、最小スレッショルド強度レベルと同様の方式で選択されうる。しかしながら、最大スレッショルド強度レベルを追加することが、送信された信号において受容不能な個数のエラーにつながらないように保証するためには、注意がなされなければならない。例えば、最大スレッショルド強度レベルが調節可能な場合には、最大スレッショルド強度レベルは、最大スレッショルド強度レベルに等しい強度レベルを有する強度制御グループの割合が、フレーム内でソフトハンドオフ状態にある全ての基地局からの強度制御グループのおよそ1%から5%である場合には修正されるべきである。
【0057】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので,この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例が考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。よって、前述された実施例においては時間期間が1フレームであって時間間隔が1強度制御グループであるが、少なくとも1時間間隔を有するあらゆる時間期間を用いることが可能であり、フォワードリンクの強度レベル測定がなされうるようなあらゆる時間間隔が用いられうる。例えば、時間期間が数フレームであることは可能であり、また、1強度制御グループあるいは数強度制御グループであることも可能である。後者は、フォワードリンクに係る強度測定がなされる1.25ミリ秒の時間間隔である。時間間隔は、数強度制御グループであることも可能であり、あるいは1もしくは数フレームであることも可能である。
【0058】
さらに、前述された実施例においては、プロセッサが中央位置、例えばMSC、に配置されているが、プロセッサは基地局の一つに配置されることも可能である。あるいは、処理機能がMSC及び複数個の基地局の間で分散されていることも可能であり、また、単にいくつかの基地局の間で分散されていることも可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、ソフトハンドオフ状態において、複数個の基地局の強度レベル間のばらつきを低減しつつ強度を迅速に制御する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 無線通信システムの一部を模式的に示すブロック図。
【図2】 図1における基地局に関するフォワードリンクトラフィックチャネルの強度レベルを時間の関数として示したグラフ。
【図3】 各基地局のスレッショルド強度レベルを有するプロセッサを有している場合の本発明に係る無線通信システムの一部を模式的に示すブロック図。
【図4】 図3における基地局のフォワードリンクトラフィックチャネルの強度レベルを時間の関数として示したグラフ。
【図5】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の基地局の強度レベルを制御する方法を示す流れ図。
【図6】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の基地局の強度レベルを制御する方法を示す流れ図。
【図7】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の本発明に係る無線通信システムの一部を模式的に示すブロック図。
【図8】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の基地局の強度レベルを制御する方法を示す流れ図。
【図9】 基地局がスレッショルド強度レベルを有する場合の基地局の強度レベルを制御する方法を示す流れ図。
【図10】 図7における基地局のフォワードリンクトラフィックチャネルの強度レベルを時間の関数として示したグラフ。
【符号の説明】
100 CDMAシステム
102、104、106 セル
112、114、116 基地局
120 移動体交換センター
122 地域及び/あるいは長距離伝送ネットワーク
128 選択分配ユニット
130、140 強度レベル
312、314、316 基地局
320 移動体交換センター
328 プロセッサ
410、430 強度レベル
420 最小スレッショルド強度レベル
612、614、616 基地局
620 移動体交換センター
Claims (6)
- 無線システムにおける基地局(312、314、316、612、614、616)の送信強度レベルを制御する方法において、当該方法が、
前記基地局(312、314、316、612、614、616)の送信強度レベルを少なくとも最小スレッショルド強度レベルに維持する段階;及び、
前記送信強度レベルが少なくともある時間期間の所定の割合だけ前記最小スレッショルド強度レベル(420)に等しいことに応答して前記最小スレッショルド強度レベルをスレッショルドステップサイズ分だけ調節する段階;
を有すること送信強度レベル制御方法。 - 前記維持段階が、さらに、
ある時間間隔に係る強度制御情報を受信する段階;及び、
前記基地局の前記送信強度レベルを前記最小スレッショルド強度レベル(420)方向へ調節することを示す前記強度制御情報に応答して、及び、前記基地局の前記送信強度レベルが前記最小スレッショルド強度レベル(420)から1ステップサイズ以内にあるということに応答して、前記基地局の前記送信強度レベルを前記最小スレッショルド強度レベルに調節する段階;
を有することを特徴とする請求項1に記載の送信強度レベル制御方法。 - 前記強度制御情報受信段階が、
複数個の基地局(312、314、316)の各々が各時間間隔に関して強度制御情報を受信する段階;ここで、前記複数個の基地局(312、314、316)は同一のソフトハンドオフに参加している;
を有しており、前記基地局の前記最小スレッショルド強度レベル(420)を調節する前記段階が、
前記複数個の基地局(312、314、316)の各々において受信された前記強度制御情報をプロセッサ(328)に転送する段階;
前記基地局(312、314、316)の全てからの送信強度レベルが前記時間間隔のうちの少なくとも所定の割合だけ前記最小スレッショルド強度レベル(420)に実質的に等しいことに応答して前記最小スレッショルド強度レベルをスレッショルドステップサイズだけ調節する段階;及び、
前記調節された最小スレッショルド強度レベルを各基地局(312、314、316)宛に転送する段階;
を有していることを特徴とする請求項2に記載の送信強度レベル制御方法。 - 前記強度制御情報受信段階が、
複数個の基地局(612、614、616)の各々が各時間間隔に関して強度制御情報を受信する段階;
を有しており、前記基地局(612、614、616)の前記送信強度レベル調節段階が、
前記送信強度レベルを前記最小スレッショルド強度レベル方向へ調節することを示す前記各基地局(612、614、616)で受信された前記強度制御情報に応答して、及び、前記基地局(612、614、616)の前記送信強度レベルが前記最小スレッショルド強度レベルから1ステップサイズ以内にあるということに応答して、各前記基地局(612、614、616)が送信強度レベルを前記最小スレッショルド強度レベルに調節する段階;
を有しており、及び、
前記最小スレッショルド強度レベル調節段階が、
前記各基地局(612、614、616)において受信された前記送信強度レベルが時間間隔のうちの少なくとも所定の割合だけ前記最小スレッショルド強度レベルに等しいということに応答して前記各基地局(612、614、616)がそれぞれの最小スレッショルド強度レベルを調節する段階;
を有していることを特徴とする請求項2に記載の送信強度レベル制御方法。 - 無線システムにおける基地局(312、314、316、612、614、616)の送信強度レベルを制御する方法において、当該方法が、
時間間隔に係る強度制御情報を受信する段階;及び、
前記送信強度レベルが時間期間の少なくとも所定の割合の間前記スレッショルド強度レベルに等しいことに応答して前記スレッショルド強度レベルをスレッショルドステップサイズだけ調節する段階;
を有することを特徴とする送信強度レベル制御方法。 - 無線システムにおける複数個の基地局のうちの少なくとも一つにおける送信強度レベルを制御する方法において、各基地局がソフトハンドオフに参加しており、当該方法が、
前記基地局の送信強度レベルを少なくとも最小スレッショルド強度レベルに維持する段階;ここで、前記送信強度レベルは複数個の時間期間のうちの少なくとも50%の間前記最小スレッショルド強度レベルに等しい;
を有することを特徴とする送信強度レベル制御方法。
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