JP3712853B2 - 袋供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、被包装物品のパスラインに包装用の袋を供給する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小型軽量の工業製品を包装する手段として袋が使用されていることは周知のとおりであり、その一例として缶蓋の包装のために紙袋が使用されている。缶蓋を袋詰めする場合は、まず缶蓋を所定数積み重ね、もしくは所定数密着して整列させ、ついで、この缶蓋の列をその積み重ね方向もしくは整列方向に送る。一方、、缶蓋のパスライン上に、予め袋を開口させて設置しておき、搬送される缶蓋の列を袋の中に挿入する。
【0003】
そして、所定数の缶蓋列、すなわち1ユニットの缶蓋が詰め込まれた袋が後工程に搬出されるとともに、後続の缶蓋列に備えて新たな袋が缶蓋のパスラインに供給される。この場合、缶蓋のパスラインに対する袋の供給は、缶蓋列と空袋との干渉、もしくは缶蓋が詰められた袋と空袋との干渉を避けるために、パスラインに対して直交する方向から行うのが通常である。
【0004】
このように、缶蓋列のパスラインに対して直交する方向から袋を供給する構成の袋供給装置の一例が実開平5−94109号公報に記載されている。この公報に記載された袋供給装置は、被包装物品をほぼ水平方向に搬送するパスラインの下側にそのパスラインに向けて、積み重ねた多数の袋を載せて上昇する昇降台を備えている。また、水平方向に移動し、かつ、昇降台に対して一直線上に並ぶ位置に選択的に停止するトラバーサが、パスラインの下側でかつ昇降台の一端側に配置されている。
【0005】
さらに、袋の束を載せて昇降台に向けて移動してその袋の束を昇降台に受け渡すカートリッジがトラバーサに設けられている。さらにまた、昇降台の所定上昇位置でその昇降台から袋を受け取って一時的に保持するレシーバーが設けられている。そして、レシーバーにより保持された袋のうち、最も上の袋を吸着し、かつ、吸着した袋をパスラインに供給する吸着ヘッドが設けられている。
【0006】
上記公報にはパスラインにおいて袋および缶蓋を保持する缶蓋保持台が開示されていないが、近年、この缶蓋保持台が具体的に提案されている。この缶蓋保持台は、パスラインに沿って2分割されており、相互の分割片がほぼ水平方向に近接・離隔するように構成されている。
【0007】
そして、缶蓋を袋に詰め込む場合は、まず、2つの分割片を相互に離隔させるとともに、吸着ヘッドが下降して2つの分割片の間を通過させる。ついで、レシーバーに保持されている袋の一つを吸着ヘッドにより吸着した後、吸着ヘッドを上昇させ、袋を2つの分割片の上方に持ち上げる。その後、2つの分割片を相互に近接させるとともに、吸着ヘッドを下降させて袋を缶蓋保持台に載せる。さらに、缶蓋保持台上の袋を開口させた後、缶蓋の列を袋に詰め込み、缶蓋が詰め込まれた袋を後工程に搬出する。以後、上記と同様の動作が繰り返される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては、パスラインにおける袋詰め動作が完了し、かつ、この袋が後工程に搬出された後に、缶蓋保持台を構成している2つの分割片を隔離させ、吸着ヘッドの通過後に2つの分割片を近接させる動作を行わなければ、缶蓋保持台に袋を供給することができなかった。したがって、袋の供給に費やされるサイクルタイムが長くなり、缶蓋の袋詰め作業が遅延する可能性があった。
【0009】
この発明は上記の事情を背景としてなされたもので、袋保持台に積まれた袋をパスラインに供給する場合のサイクルタイムを可及的に短縮することの可能な袋供給装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記目的を達成するためこの発明は、積み重ねられた多数の袋を被包装物品のパスラインの側方に配置するとともに、その多数の袋のうち最も上の袋を持ち上げた後に前記パスラインの上方に移動しかつ下降して前記袋をパスラインに供給する取出機構を備えている袋供給装置において、前記パスラインの側方に配置され、かつ、積み重ねられた袋を載せるとともに袋の量の減少に応じて次第に上昇させられる上下動可能な昇降台と、前記昇降台の側方でかつ前記昇降台の上昇限界位置よりも低い位置に、前記昇降台に向けた水平方向に前後動可能に配置され、上昇限界位置より低い位置の昇降台上の袋の下側に挿入されて該袋を昇降台から一時的に受け取るフォーク部材と、新たな袋の束を載置して水平移動するとともに前記パスラインと平行で前記昇降台と一直線上に一致する箇所に停止するように構成され、前記フォーク部材が前記昇降台上の袋を一時的に受け取った状態で下降した空の昇降台に前記新たな袋の束を供給するトラバーサとを備え、前記取出機構が、前記パスラインの側方で、かつ前記パスラインとほぼ同じ高さに設けられ、ロッドレスシリンダまたはモータおよびラックならびにピニオンにより構成されたアクチュエータと、前記アクチュエータに水平に取り付けられたアームと、前記アームの自由端に取り付けられ、前記アクチュエータの動作により上下方向および水平方向に移動可能な吸着ヘッドにより構成されていることを特徴とする。
【0011】
したがって、この発明によれば、パスラインの側方に積み上げられた袋が取出機構により持ち上げられ、ついで袋が下降してパスラインに供給される。具体的には、最も上部に位置している袋から順に吸着ヘッドによって一枚づつ取り出され、吸着ヘッドがパスラインの上方に水平に移動し、かつ、吸着ヘッドが下降して袋の吸着が解除され、袋がパスライン上に移送される。このため、パスラインで袋に被包装物品を詰め込む動作と、袋を取出機構により取り出す動作とを並行して行うことが可能になる。また、取出機構によって袋が取り出されてその量が減少することに応じて、積み重ねられた袋を載置している昇降台が次第に上昇し、上昇限界位置より低く、フォーク部材とほぼ同一の高さとなる位置に達した際に、フォーク部材が水平方向に移動して、昇降台上の袋を一時的に受け取り、その状態で昇降台が下降し、その空の昇降台に対してトラバーサから新たな袋の束が供給される。したがって、被包装物品が詰め込まれた袋が後工程に搬出された後に、次の袋を即座にパスラインに供給することが可能になり、袋の供給に必要なサイクルタイムが可及的に短縮される。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明に係る袋供給装置の一実施例を添付図面に基づいて説明する。図1は袋供給装置の概略構成を示す正面断面図、図2は、袋供給装置の概略構成を示す平面図である。この袋供給装置は、缶蓋25の製造ラインに配置されるものであり、缶蓋25の製造ラインでは、多数枚の缶蓋25を厚さ方向に整列した状態で搬送される。そして、この袋供給装置は、袋2を缶蓋25のパスラインA1に供給するための装置である。この袋2は缶蓋25の列を厚さ方向に詰め込むためのもので、袋2は細長形状に構成されている。
【0013】
このパスラインA1には細長い形状の缶蓋保持部材26が、ほぼ水平に、かつ、缶蓋25の搬送方向に沿って配置されている。この缶蓋保持部材26は、パスラインA1に供給される袋2および缶蓋25を保持するための機構である。この缶蓋保持部材26の側方であって、かつ、缶蓋保持部材26よりも低い位置には昇降台1が配置されている。この昇降台1は、水平状態を保って上下動が可能に構成されている。この昇降台1は袋2を缶蓋保持部材26の側方に搬送し、かつ、積まれた袋2の量の減少に応じて次第に上昇する機能を備えている。
【0014】
この昇降台1は、細長形状のビーム3と、ビーム3上に固定された複数の板材4とを備えている。このビーム3は、上方向に開くコ字状の断面形状(凹断面形状)を備え、かつ、前記缶蓋保持部材26とほぼ平行に配置されている。また、複数の板材4は、平面形状がほぼ方形に構成され、かつ、ほぼ水平に配置されている。さらに、複数の板材4同士は、ビーム3の長手方向に所定の間隔をあけて配置されている。そして、ビーム3および板材4におけるパスラインA1に直交する方向の幅は、袋2の幅よりも狭く設定されている。また、昇降台1は袋2の形状に合わせて細長い台として構成されている。
【0015】
さらに、缶蓋保持台26の側方には、缶蓋保持台26と平行な一対の側壁板5が立設されている。この一対の側壁板5は、袋2の幅より若干広い間隔をあけて相互に平行に配置されている。また、一対の側壁板5はその側面形状がほぼ方形に構成され、その一対の側壁板5の上端が、缶蓋保持台26の上面よりも若干高い位置に設定されている。そして、一対の側壁板5同士の間に、昇降台1が上下動可能に配置されている。なお、缶蓋保持部材26に近接して配置された側壁板5において、缶蓋保持部材26よりも下方には側壁板5を厚さ方向に貫通する孔27が形成されている。この孔27はパスラインA1に沿って4カ所形成され、各孔27の高さはほぼ同一に設定されている。
【0016】
また、昇降台1を上下動させる駆動機構は、ラックおよびピニオンならびにモータを主体として構成されている。すなわち、図2および図3に示すように、昇降台1の先端部(前記パスラインA1の送り方向での先端部)の側面に、軸線を水平にしたモータ6がブラケット7によって取り付けられており、モータ6の回転軸にピニオン8が取り付けられている。これに対して、缶蓋保持部材26とは反対側に位置する側壁板5の外面には、上下方向にラック9が形成されている。このラック9にはピニオン8が噛み合わされている。
【0017】
また、ラック9が形成された側壁板5の外面には、ラック9と平行にガイドレール10が取り付けられている。このガイドレール10にはガイド11が上下方向に移動可能に取り付けられ、ガイド11とブラケット7とが接続されている。したがって、モータ6が駆動されると、ピニオン8およびラック9の作用により、モータ6と昇降台1とがガイドレール10に沿って上下に移動するようになっている。そして、駆動機構により、昇降台1の上昇限界位置が所定の高さに設定されている。
【0018】
孔27が形成された側壁板5の側方において、前記上昇限界位置より幾分低い位置にフォーク部材12が配置されている。具体的には、側壁板5の孔27とほぼ同じ高さにフォーク部材12が配置されている。このフォーク部材12は、昇降台1上に載っている残りの袋2を一時的に受け取るための機構である。また、フォーク部材12は、パスラインA1にほぼ直交してほぼ水平方向に前後動するように構成されている。
【0019】
図1および図2ならびに図4に示すように、このフォーク部材12は4つの突起部28を持った板状の部材である。各突起部28は一対の側壁板5側に向けてほぼ水平に突出されている。各突起部28は、側壁板5の孔27、および昇降台1の板材4同士の間に対して、進入・退出可能な幅および間隔に設定されている。そして、孔27が形成されている側壁板5の外面には、フォーク部材12を水平方向に案内するガイド機構(図示せず)が突出して設けられている。また、図1および図4に示すように、フォーク部材12を前後動させる駆動機構は、側壁板5に取り付けられたモータ13と、モータ13の駆動により動作する一対のリンク14a,14bとによって構成されている。
【0020】
つまり、図4に示すように、モータ13の回転軸に取り付けたリンク14aが時計方向に回動することにより、フォーク部材12が側壁板5に近づく方向に前進する。その結果、各突起部28が各孔27を通過して一対の側壁板5同士の間に進入する。また、図1に示すように、リンク14aが反時計方向に回動することにより、フォーク部材12が側壁板5から離れる方向に後退する。その結果、各突起部28が一対の側壁板5同士の間から退出する。
【0021】
一方、図1に示すように、缶蓋支持部材26とは反対側に配置された側壁板5の側方において、缶蓋支持部材26とほぼ同じ高さにはアクチュエータ29が設けられている。このアクチュエータ29は、ロッドレスシリンダ、またはモータおよびラックならびにピニオンなどの機構により構成されている。そして、このアクチュエータ29にはアーム30がほぼ水平に取り付けられており、アーム30の自由端が一対の側壁板5の上方に到達している。
【0022】
さらに、アーム30の自由端には、下方に向けて複数の吸着ヘッド15が取り付けられている。この吸着ヘッド15は、フォーク部材12の上に積み重ねられた袋2のうち、最も上の袋2を一枚づつ真空吸着し、かつ、吸着した袋2を缶蓋保持部材26上に移送するための機構である。なお、図2にはこの吸着ヘッド15の配置位置を破線で示してある。上記構成において、アクチュエータ29の動作により、吸着ヘッド15が、上下方向および水平方向に移動する。
【0023】
一方、パスラインA1の下側において、昇降台1に対してパスラインA1の上流側には、4機のトラバーサ16が並列して設けられている。なお、図1においては、便宜上トラバーサ16が3機のみ図示されている。各トラバーサ16は、積み重ねた袋2の束を昇降台1に対して供給するための機構である。各トラバーサ16は、パスラインA1と直交する方向に、ほぼ水平に往復移動するように構成されている。
【0024】
図5は、各トラバーサ16の具体的な構成を示す斜視図である。トラバーサ16は、2本のガイドレール17と、基板部18と、左右一対の側壁板19と、袋2を載せるカートリッジ20とを備えている。ガイドレール17はパスラインA1に対してほぼ直交して配置され、ガイドレール17に沿って移動するガイド(図示せず)上に基板部18が搭載されている。
【0025】
基板部18はパスラインA1に沿って細長く構成されており、基板部18の両側縁に一対の側壁板19が立設されている。この一対の側壁板19は、袋2の束が崩れることを防止するための構成である。この側壁板19同士の間に、パスラインA1と平行な方向に前後動するカートリッジ20が設けられている。このトラバーサ16をガイドレール17に沿って移動させる装置として、ロッドレスシリンダ21がガイドレール17と平行に配置されている。このロッドレスシリンダ21の可動部22に基板部18が連結されている。
【0026】
また、基板部18の上面には、パスラインA1と平行な方向に向けたロッドレスシリンダ23が配置されており、その可動部(図示せず)に前記カートリッジ20が取り付けられている。したがって、このロッドレスシリンダ23の動作により、カートリッジ20を昇降台1に対して前後動させることが可能である。図1および図4ならびに図5に示すように、カートリッジ20は、上向きに開いたコ字状断面形状(凹断面形状)の細長い部材である。
【0027】
このカートリッジ20の開口部分の幅は、昇降台1の板材4の幅よりわずか広く設定され、カートリッジ20の開口部の深さは、昇降台1の高さより深く設定されている。また、カートリッジ20の最大幅は、一対の側壁板5同士の間隔よりも短く設定されている。したがって、カートリッジ20が昇降台1側に前進した状態では、図4に示すように、カートリッジ20の内側に昇降台1を差し込んだ状態になる。なお、カートリッジ20の後端部には、カートリッジ20が前進する際に袋2の束がカートリッジ20から脱落することを防ぐための押し板24が立設されている。
【0028】
ここで、実施例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、缶蓋25がこの発明の被包装物品に相当し、アクチュエータ29とアーム30と吸着ヘッド15とがこの発明の取出機構に相当する。
【0029】
つぎに、上述した袋供給装置の作用について説明する。まず最初に、図1に示すように、トラバーサ16を昇降台1の後方から外れた位置に移動させる。ここで、カートリッジ20を後退させておき、そのカートリッジ20の上に所定枚数(千枚程度)の袋2の束を載せる。カートリッジ20は凹断面形状であるから、袋2は幅方向の両側を支えられてカートリッジ20の上に載せられる。
【0030】
ついで、袋2の束を載せたトラバーサ16は、ロッドレスシリンダ21の動作によりガイドレール17に沿って水平移動する。そして、図2に示すように、トラバーサ16は、昇降台1と一直線上に一致する箇所に停止する。ここで、空の昇降台1の板材4は、カートリッジ20の上端よりわずかに低い高さに位置している。したがって、ロッドレスシリンダ23の動作によって、カートリッジ20が一対の側壁版5同士の間に進入すると、図4に示すように、昇降台1がカートリッジ20の内側、すなわち袋2の束の下側に入り込む。
【0031】
しかる後に昇降台1がわずかに上昇すると、昇降台1がカートリッジ20に載っていた袋2の束を持ち上げてカートリッジ20から受け取る。その後、カートリッジ20がロッドレスシリンダ23によって後退移動させられ、図2に示す元の状態に復帰する。
【0032】
一方、昇降台1に載せられた袋2は、最も上部に位置している袋2から吸着ヘッド15によって一枚づつ取り出され、缶蓋保持部材26上に移送される。缶蓋保持部材26上に移送された袋2は、開口装置(図示せず)により開口され、その開口部から袋2の内部に複数の缶蓋25の列が詰め込まれる。
【0033】
ここで、袋2に対する缶蓋25の詰め込み動作に並行して、吸着ヘッド15を下降させて袋2を吸着する動作と、吸着ヘッド15を上昇させて待機する動作とが行われている。そして、缶蓋25が詰め込まれた袋2が後工程に搬送されると、吸着ヘッド15が缶蓋保持部材26の上方に水平に移動し、かつ、吸着ヘッド15が下降して袋2の吸着が解除され、袋2が缶蓋保持部材26上に移送される。なお、吸着ヘッド15は昇降台1の上方に移動して次回の吸着に備える。以下、上記と同様の動作が繰り返される。
【0034】
このようにして、昇降台1上の袋2が減少することに伴って昇降台1が徐々に上昇する。カートリッジ20から袋2の束を受け取る際の昇降台1の上昇および搭載した袋2の減少に伴う昇降台1の上昇は、モータ6を駆動することにより達成される。
【0035】
昇降台1の上昇により、その板材4とフォーク部材12とがほぼ同一の高さになると、モータ13が回転してリンク14aを図4の時計方向に回動させる。すると、各突起部28が各孔27を通過して一対の側壁板5同士の間に到達し、かつ、板材4同士の間に差し込まれる。その結果、昇降台1に載っていた残りの袋2がフォーク部材12に載せ替えられた状態となるので、昇降台1は新たな袋2の束を受け取るべく元の位置まで下降する。そして、この空の昇降台1に対して、前述と同様の動作により袋2の束が供給される。
【0036】
新たに袋2の束を受け取った昇降台1が上昇し、その袋2の束の上面がフォーク部材12の下面に接近すると、図1に示すようにフォーク部材12が一対の側壁板5同士の間から退出する。その結果、フォーク部材12上に保持されていた残りの袋2が、昇降台1上に載せられた袋2の束に積み重ねられる。
【0037】
以上のようにこの実施例によれば、缶蓋保持部材26の側方に積み上げられた袋2を吸着ヘッド15により吸着し、吸着ヘッド15により吸着された袋2を缶蓋保持台26に供給するように構成されている。このため、パスラインA1で袋2に缶蓋25を詰め込む動作と、袋2を吸着ヘッド15により吸着する動作とを並行して行うことが可能になる。したがって、缶蓋25が詰め込まれた袋2が後工程に搬出された後に、次の袋2を即座に缶蓋保持部材26に供給することが可能になり、袋の供給に必要なサイクルタイムが可及的に短縮される。
【0038】
ここで、上記の実施例に開示されたこの発明の特徴的な構成を記載すれば、以下の通りである。すなわち、積み重ねられた多数の袋のうち、最も上の袋を取り出してパスラインに供給する袋供給装置において、パスラインの側方であって、パスラインよりも低い位置に配置され、かつ、積み重ねられた袋を保持する昇降台と、昇降台を上昇させることにより、積み重ねられている袋のうち、上部に位置する袋をパスラインのほぼ側方に搬送する駆動機構と、パスラインのほぼ側方に搬送された袋のうち、最も上に位置する袋を持ち上げ、かつ、持ち上げた袋を下降してパスラインに供給する吸着ヘッドとを備えている。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、パスラインの側方に積み上げられた袋が取出機構により持ち上げられ、ついで袋が下降してパスラインに供給される。このため、パスラインで袋に被包装物品を詰め込む動作と、袋を取出機構により取り出す動作とを並行して行うことが可能になる。また、取出機構によって袋が取り出されてその量が減少することに応じて、積み重ねられた袋を載置している昇降台が次第に上昇し、上昇限界位置より低く、フォーク部材とほぼ同一の高さとなる位置に達した際に、フォーク部材が水平方向に移動して、昇降台上の袋を一時的に受け取り、その状態で昇降台が下降し、その空の昇降台に対してトラバーサから新たな袋の束が供給される。したがって、被包装物品が詰め込まれた袋が後工程に搬出された後に、次の袋を即座にパスラインに供給することが可能になり、袋の供給に必要なサイクルタイムが可及的に短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る袋供給装置の一実施例を示す概略的な正面断面図である。
【図2】 この発明に係る袋供給装置の一実施例を示す概略的な平面図である。
【図3】 図1および図2に示された昇降台を上下動させる駆動機構の斜視図である。
【図4】 図1に示された袋供給装置の要部を示す正面断面図である。
【図5】 図1に示されたトラバーサの斜視図である。
【符号の説明】
1…昇降台、 2…袋、 12…フォーク部材、 15…吸着ヘッド、 25…缶蓋、 29…アクチュエータ、 30…アーム、 A1…パスライン。
Claims (1)
- 積み重ねられた多数の袋を被包装物品のパスラインの側方に配置するとともに、その多数の袋のうち最も上の袋を持ち上げた後に前記パスラインの上方に移動しかつ下降して前記袋をパスラインに供給する取出機構を備えている袋供給装置において、
前記パスラインの側方に配置され、かつ、積み重ねられた袋を載せるとともに袋の量の減少に応じて次第に上昇させられる上下動可能な昇降台と、
前記昇降台の側方でかつ前記昇降台の上昇限界位置よりも低い位置に、前記昇降台に向けた水平方向に前後動可能に配置され、上昇限界位置より低い位置の昇降台上の袋の下側に挿入されて該袋を昇降台から一時的に受け取るフォーク部材と、
新たな袋の束を載置して水平移動するとともに前記パスラインと平行で前記昇降台と一直線上に一致する箇所に停止するように構成され、前記フォーク部材が前記昇降台上の袋を一時的に受け取った状態で下降した空の昇降台に前記新たな袋の束を供給するトラバーサとを備え、
前記取出機構が、前記パスラインの側方で、かつ前記パスラインとほぼ同じ高さに設けられ、ロッドレスシリンダまたはモータおよびラックならびにピニオンにより構成されたアクチュエータと、前記アクチュエータに水平に取り付けられたアームと、前記アームの自由端に取り付けられ、前記アクチュエータの動作により上下方向および水平方向に移動可能な吸着ヘッドにより構成されている
ことを特徴とする袋供給装置。
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JPH11180411A JPH11180411A (ja) | 1999-07-06 |
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