JP3708356B2 - 組織採取切除器及びこれに使用する切除用鉗子 - Google Patents

組織採取切除器及びこれに使用する切除用鉗子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、腹腔鏡下手術などにおいて、人体組織の切除採取をより確実にできるようにした新規な構造の組織採取切除器と切除用鉗子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、腹腔鏡下手術において、人体組織の標本を採取するのために使用される外科用の組織採取切除器は、鉗子、腹腔鏡などといっしょに用いられ、種々のものが提案されている。
【0003】
その一例としては、モータで回転駆動される円筒状の切除刃をガイド筒内に設け、ガイド筒を外套管に挿入してから、切除刃の中に鉗子を挿入して組織を把持してガイド筒内に引き込み、切除刃を回転駆動させて切除するものがある。
【0004】
図20は、そのような従来の組織採取切除器と、これに組み込んで使用される鉗子との使用例を説明する図である。
【0005】
この組織採取切除器101は、図20(a)に示すように、握持部を有する本体103と、外套管(不図示)に挿入されるガイド筒102aと、そのガイド筒102a内でモータ(不図示)によって回転駆動される、先端に刃部を形成した切除刃102bを有している。
【0006】
また、この組織採取切除器101に、図20(a)に示すように組み込んで使用される鉗子104は、先端に開閉可能な把持部104bを有した本体軸部104aと操作部104cとを有しており、操作部104cを片手で保持しながら開閉することで、把持部104bを開閉できるようになっている。
【0007】
このような組織採取切除器101を用いると、腹腔鏡(不図示)で、外套管に挿入された組織採取切除器101の先端付近を観察しながら組織Aに鉗子104の把持部104bを近づけて組織Aを把持し、そのままの状態で、鉗子104をガイド筒102a内に引き込んで、回転駆動させている切除刃102bに組織Aを引き当てて切除することができる(以上、図20(a)〜(c)参照)。
【0008】
図21は、従来の組織採取切除器の他例を示すもので、鉗子と組織切除刃を一体としており、8a)は一部縦断面の正面図、(b)は背面図である。
【0009】
組織採取切除器111は、図に示すように、ガイド筒112aと筒状の切除刃112bから構成される組織切除刃112、握持部113aと鉗子保持部113bを有する本体113、鉗子114、引き込み指操作部115aを有する鉗子引き込み機構115、開閉指操作部116aを有する鉗子開閉機構116、組織切除刃112の切除刃112bを回転駆動するモータ118を備えている。
【0010】
なお、この図では、開閉指操作部116aの回動操作方向は、把持部114bの開閉動作に対応させた矢印で示し、開方向を実線矢印、閉方向を点線矢印で示す。また、引き込み指操作部115aの順次引き込み操作も同様に鉗子114の引き込みに対応させて矢印で示している。
【0011】
このような組織採取切除器111によれば、左手で腹腔鏡(不図示)を使用し、組織を観察しながら、組織採取切除器111を右手Bで握持し、鉗子114を組織の近くまで動かしてから、図21(b)に一点鎖線で示したように、右手Bの親指Cで開閉指操作部116aを閉方向に回動操作(点線矢印方向)すれば、鉗子114の把持部114bを閉じて組織を把持することができる。
【0012】
また、組織を把持した後は、モータ118を駆動させ、切除刃112bを回転させた状態で、右手Bの人差指Dで、引き込み指操作部115aを繰り返し引き操作すれば、鉗子114を引き込んで、切除刃112bで組織を円柱状に切除することが出来る。なお、親指Cを開閉指操作部116aから離した状態にしておいても、把持された組織は脱落することがないようになっている。
【0013】
この組織採取切除器111は、図20で示したものに比べ、片手だけを使用して、本体を握持し、鉗子の開閉操作を親指で、また、引き込み操作を人差し指で行うことが出来るので、もう片方の手は、腹腔鏡などを操作することができる点で優れている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記いずれの組織採取切除器においても、切除刃を回転させながら、組織を引き込んで切除するという方式をとっているが、この方式では、組織の切除がきれいに出来にくいという問題があった。つまり、把持した組織を回転刃の内に引き込んで切除する際、切除部がちぎれてしまうことが多く、確実に切除することができず、採取したい部分を確実に切除することができなかった。
【0015】
本発明は、この問題を解決するために提案されるもので、組織の切除採取がきれいにかつ確実に出来る組織採取切除器と、これに使用する切除用鉗子を提供することを目的としている。
【0016】
また、従来の組織採取切除器では、切除刃で組織を切除する際は、切除刃が露出して使用されるので、切除する必要のない臓器や、腹腔鏡手術で使用する臓器収納バッグ(図6から図9で後述)を傷つけたりする危険性があった。本発明は、このような危険性のない組織採取切除器と、これに使用する切除用鉗子を提供することも目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の組織採取切除器は、腹腔鏡手術などにおいて組織の一部を切除採取するために、外套管に挿入して使用される組織採取切除器において、切除刃受止め部を先端に立設させた固定顎に可動顎を開閉可能に取着させた把持部を先端に設け、内部には切除刃を挿入可能とした長手軸方向の貫通路を形成すると共に、その可動顎を開閉させる操作部を有した開閉機構とを備えた鉗子と、先端には刃部を有し、上記貫通路内を進退可能とされた中空筒状の切除刃とからなる構成としている。
【0018】
この組織採取切除器は、切除刃と鉗子を組み合わせたもので、鉗子の貫通路に切除刃を挿入可能とし、この鉗子の把持部の一方を固定顎とし、その先端に切除刃を挿入したときの当たりとなる切除刃受止め部を形成したことを特徴としている。この切除刃受止め部は、切除刃に対して、いわゆる俎板の役割をしており、これによって、従来の引き込み式の組織採取切除器と全く逆に、組織を把持部で把持した状態で、この切除刃受止め部によって、押さえ付けて切除することができ、非常にきれいにかつ確実に組織を切除することができるようになった。
【0019】
しかも、切除刃は鉗子の把持部内に収容されているので、他の組織や臓器収納バッグを損傷することが無く、安全性が高い。
【0020】
なお、切除刃受け止め部の切除刃に当接する部分の形状を工夫すれば、受け止め部への押し当てによる組織の切除だけでなく、切除刃とその受け止め部による剪断によって、組織を切除することもできる。例えば、受け止め部を切除刃の円筒状の刃部の外径が丁度嵌合するような内径の円筒部材を立設したような形状にしておけば、この円筒部材と切除刃により、組織は、剪断的に切除される。
【0021】
請求項2に記載の組織採取切除器は、腹腔鏡手術などにおいて組織の一部を切除採取するために、外套管に挿入して使用される組織採取切除器において、切除刃受止め部を先端に立設させた固定顎に可動顎を開閉可能に取着させた把持部を先端に設け、内部には切除刃を挿入可能とした長手軸方向の貫通路を形成すると共に、その可動顎を開閉させる操作部を有した開閉機構とを備えた鉗子と、先端には刃部を有し、上記貫通路内を進退可能とされ、回転駆動機構により回転駆動される中空筒状の回転切除刃とからなる構成としている。
【0022】
この組織採取切除器は、請求項1にくらべ、切除刃がフットペダルなどの操作により、モータなどで構成される回転駆動機構で回転させることができる回転切除刃となっている点が相違する。したがって、よりスムーズに組織を切除採取することができる。
【0023】
請求項3に記載の組織採取切除器は、請求項1または2のいずれかにおいて、上記鉗子の操作部は、該鉗子を片手で握持すると共に、上記可動顎をその握持した片手で開閉操作することができるものであることを特徴とする。
【0024】
この組織採取切除器は、片手で握持し、開閉操作できるので、他方の手で、切除刃あるいは回転切除刃を操作することができ、便利がよい。
請求項4に記載の組織採取切除器は、請求項1から3のいずれかにおいて、上記切除刃受止め部は、上記切除刃あるいは上記回転切除刃の先端の刃部の全周が当接する構造となっていることを特徴とする。
【0025】
この組織採取切除器は、切除刃あるいは回転切除刃の先端の刃部が当接する切除刃受止め部が、その刃部の全周が当接するようになっている。したがって、切除刃での切り終いを、切除刃を切除刃受止め部に当てて完全に、かつ、きれいに完了させることができる。
【0026】
請求項5に記載の組織採取切除器は、請求項1から4のいずれかにおいて、上記鉗子の開閉機構の貫通路には、上記切除刃あるいは上記回転切除刃を挿入している時及び挿入していない時のいずれにおいても、この貫通路を気密にシールするシール機構を備えたことを特徴とする。
【0027】
この組織採取切除器は、切除刃あるいは回転切除刃を挿入している時、また、挿入していない時のいずれにおいても、貫通路を気密にシールするシール機構を備えているので、この貫通孔を通して、外気が、腹腔内、あるいは、臓器収納バッグ内へ侵入したり、また、特に、この臓器収納バッグ内に気腹ガスを充填して処置をしている場合には、この気腹ガスが漏れ出すのを防止することができる。
【0028】
請求項6に記載の組織採取切除器は、請求項5において、上記シール機構が、着脱交換可能になっていることを特徴とする。
【0029】
組織採取切除器によって、組織標本を採取した場合、請求項5に記載のシール機構なども、その切除された組織標本などで汚染されるものであるが、着脱交換可能となっているので、便利である。
【0030】
請求項7に記載の組織採取切除器は、請求項1から6のいずれかにおいて、上記切除刃あるいは上記回転切除刃は、それらの中空筒の後端を気密にシールするシール軸と、このシール軸に設けられた押孔に気密に挿入して、該切除刃あるいは回転切除刃の内部先端に採取された組織標本を押し出す押し軸とを備えていることを特徴とする。
【0031】
この組織採取切除器によれば、シール軸と押し軸によって、切除刃の中空筒内の気密を維持することができるので、切除刃を鉗子から抜き出すときに、切除刃の先端を下に向けても、切除採取され切除刃の先端部分に収容された組織標本が、抜け落ちることがない。そして、切除刃を所定の位置に移動させた後は、シールを開放し、押し軸を押し込むことにより、組織標本を押し出すことができ、便利が良い。
【0032】
請求項8に記載の組織採取切除器は、請求項1から6のいずれかにおいて、上記切除刃あるいは上記回転切除刃は、それらの中空筒に気密にスライド可能に挿入され、該切除刃あるいは回転切除刃の内部先端に採取された組織標本を吸引保持する簡易吸引手段を備えたシール押し軸を備えていることを特徴とする。
【0033】
この組織採取切除器は、切除刃あるいは回転切除刃の中空筒で気密にスライド可能で、簡易吸引手段を備えた押し軸を備えているので、中空筒に採取された組織標本を簡易吸引手段で吸引することで更に確実に組織標本の抜け落ちを防止することができ、切除刃を所定の位置に移動させた後は、簡易吸引手段の吸引を解除し、押し軸を押し込むことにより、組織標本を押し出すことができ、便利が良い。
【0034】
請求項9に記載の組織採取切除器は、請求項1から6のいずれかにおいて、上記切除刃あるいは上記回転切除刃は、それらの中空筒の後端を気密にシールすると共に該切除刃あるいは回転切除刃の内部先端に採取された組織標本を吸引保持するシール吸引機構を備えたシール吸引軸と、このシール吸引軸に設けられた押孔に気密に挿入して、その保持された組織標本を押し出す押し軸とを備えていることを特徴とする。
【0035】
この組織採取切除器は、中空筒の後端を気密にシールすると共に採取された組織標本を吸引保持するシール吸引機構を備えたシール吸引軸を備えているので、更に確実に組織標本の抜け落ちを防止することができ、切除刃を所定の位置に移動させた後は、シール吸引機構のシールと吸引とを解除し、押し軸を押し込むことにより、組織標本を押し出すことができ、便利が良い。
【0036】
請求項10に記載の組織採取切除器は、請求項1から6のいずれかにおいて、上記切除刃あるいは上記回転切除刃は、それらの中空筒の後端に着脱可能に装着され、該切除刃あるいは回転切除刃の内部先端に採取された組織標本を吸引して採取する吸引採取装置を備えていることを特徴とする。
【0037】
この組織採取切除器は、吸引保持手段ではなく、採取された組織標本を、積極的に吸引力により採取し、収容する吸引採取装置を備えているので、組織標本は順次、吸引採取装置に吸引収容されるので、更に便利が良い。
【0038】
請求項11に記載の組織採取切除器は、請求項1〜10のいずれかにおいて、上記切除刃あるいは上記回転切除刃の内部先端の近傍に、切除採取した組織標本の脱落を防止するための逆鉤(かえり)を設けたことを特徴とする。
【0039】
この組織採取切除器は、切除刃の内部先端の近傍に、逆鉤(かえり)を設けているので、切除採取した組織標本が抜け落ちるのを防止することができる。
請求項12に記載の切除用鉗子は、腹腔鏡手術などにおいて組織の一部を切除採取するために、外套管に挿入して、切除刃あるいは回転切除刃と組み合わせて使用される切除用鉗子であって、切除刃受止め部を先端に立設させた固定顎に可動顎を開閉可能に取着させた把持部を先端に設け、内部には切除刃を挿入可能とした長手軸方向の貫通路を形成すると共に、その可動顎を開閉させる操作部を有した開閉機構とを備えた構成としている。
【0040】
この切除用鉗子は、切除刃受止め部を特徴とする請求項1、2に記載の組織採取切除器の鉗子だけを取り出したものである。したがって、請求項1、2と同様に、切除刃受止め部が、切除刃あるいは回転切除刃の俎板となり、きれいにかつ確実に組織標本を切除採取することができる。
【0041】
また、この切除用鉗子を用いる場合、その貫通路に挿入して用いる切除刃は、回転するものでも、また、回転しないものでも、また、その他の種類のもので、この切除刃受け止め部を俎板として利用できるようなものであれば、何でも良い。
【0042】
請求項13に記載の切除用鉗子は、請求項12において、上記切除用鉗子の操作部は、該鉗子を片手で握持すると共に、上記可動顎をその握持した片手で開閉操作することができるものであることを特徴とする。
【0043】
この切除用鉗子は、請求項3に記載の組織採取切除器の鉗子と同様に、片手で握持し、開閉操作できるので、他方の手で、切除刃あるいは回転切除刃を操作することができ、便利がよい。
【0044】
請求項14に記載の切除用鉗子は、請求項12または13のいずれかにおいて、上記切除刃受止め部は、上記切除刃あるいは上記回転切除刃の先端の刃部の全周が当接する構造となっていることを特徴とする。
【0045】
この切除用鉗子は、請求項4に記載の組織採取切除器の鉗子と同様の構造となっているので、同様の効果を発揮する。
【0046】
請求項15に記載の切除用鉗子は、請求項12から14のいずれかにおいて、上記切除用鉗子の開閉機構の貫通路には、上記切除刃あるいは上記回転切除刃を挿入している時及び挿入していない時のいずれにおいても、この貫通路を気密にシールするシール機構を備えたことを特徴とする。
【0047】
この切除用鉗子は、請求項5に記載の組織採取切除器の鉗子と同様の構造となっているので、同様の効果を発揮する。
【0048】
請求項16に記載の切除用鉗子は、請求項15において、上記シール機構が、着脱交換可能になっていることを特徴とする。
【0049】
この切除用鉗子は、請求項6に記載の組織採取切除器の鉗子と同様の構造となっているので、同様の効果を発揮する。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の組織採取切除器の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0051】
図1は、本発明の組織採取切除器の一例を示す一部切り欠きの正面図である。
【0052】
この組織採取切除器1は、切除刃受け止め部2を先端に立設させた固定顎3aに可動顎3bを開閉可能に取着させた把持部3を先端に設け、内部には切除刃7を挿入可能とした長手軸方向の貫通路4を形成すると共に、その可動顎3bを開閉させる操作部5aを有した開閉機構5とを備えた鉗子6と、先端には刃部7aを有し、貫通路4内を進退可能とされた中空筒状の切除刃7から構成されている。
【0053】
切除刃受け止め部2は、この切除器1の特徴とするもので、貫通路4を遮るように固定顎3aに立設されており、組織を切除するために、この貫通路4に挿入する切除刃7に対する当たりとなり、ちょうど、俎板のような役割をする。
【0054】
固定顎3aは、貫通路4を内部に有した筒状の鉗子筒4aの一方端に立設されており、可動顎3bは、この固定顎3aに対して開閉可能にヒンジ3cによって取り付けられ、これらの固定顎3a、可動顎3b及びヒンジ3cで把持部3を構成している。この部分の詳細は後述する。
【0055】
貫通路4は、鉗子筒4aとして筒状材を用いることで構成されており、この鉗子筒4aの内部と、固定顎3aの反対側とには後述する開閉機構5が、貫通路4を確保しながら設けられている。開閉機構5の後端には、この組織採取切除器1を片手で握持すると共に、可動顎3bを開閉させる操作部5aが、この鉗子筒4aの長軸方向に、ほぼ直交する方向に設けられている。
【0056】
切除刃7は、その一端に円筒状の刃部7aが形成された筒状の切除刃本体7bと、その他端の外周に切除刃7を握持するために設けられた握持部7cとで構成され、その中空筒内部の先端部に切除採取した組織標本を収容できるようになっている。
【0057】
切除刃7の後端には、その中空筒の後端を気密にシールするシール軸8と、このシール軸8に設けられた押孔(不図示。後述する。)に気密に挿入して、切除刃7内部先端に採取された組織標本Acを押し出す押し軸9とを備えている。これらのシール軸8と押し軸9は、必要に応じて、切除刃7に脱着することができる。このシール軸8と押し軸9の使用方法については、後述する。
【0058】
この組織採取切除器1を用いると、操作部5aを片手で握持しながら、操作部5aを閉操作(図示した実線矢印)して、把持部3に組織Aを把持することができる。この状態で、別の片手で、切除刃7を、鉗子6の貫通孔4に挿入し、把持した組織Aに当接させ、そのまま、さらに組織Aに切除刃7の刃部7aを押し当て、あるいは、適宜、切除刃7を左右に回動させながら押し当て、最後の切り終いは、切除刃7の刃部7aと切除刃受け止め部2とで当接切断され、あるいは、この切除刃受け止め部2に刃部7aの形状に合わせて設けられた受け刃(不図示)とで剪断切断されることによって、周囲の組織を傷つけることなく安全に、かつ、確実に、この把持部3に把持した組織Aを切除して、組織標本Acを採取することができる。
【0059】
つまり、この組織採取切除器1では、固定顎3aの先端に立設された切除刃受け止め部2が、切除刃7に対する俎板の役割を果たすので、組織Aを引き込みながら切除するのに比べて、無理なく、安全に、かつ、確実に組織を切除採取することができる。
【0060】
また、操作部5aによって、片手で、切除器1を握持するとともに、把持部3の開閉操作もすることができ、他の片手で、切除刃7の操作をすることができるので、組織切除のために必要な操作が一人ででき、腹腔鏡手術に適している。
【0061】
図2は、本発明の組織採取切除器の把持部を示す要部斜視図である。なお、これより、すでに説明した部分には、同じ符号を付して、重複説明を省略する。
【0062】
この把持部3は、可動顎3bを開閉可能に固定顎3aに取り付けるとともに、この可動顎3bを操作部5aの操作により開閉させる開閉機構5とも連結させており、また、これらの機構は、切除刃7の刃部7aが切除刃受け止め部2に当接する位置まで前進するのを邪魔しないように、つまり貫通路4を確保するように設けられている。
【0063】
固定顎3aには、可動顎3bを開閉可能に支承するヒンジ3cを構成するアーチ状の支持体3caが立設されている。このアーチ部分の逃がし孔が、貫通路4を構成している。この支持体3caの上部突起には、ヒンジ孔(不図示)が設けられ、このヒンジ孔にヒンジピン3cbが挿嵌されて、このヒンジピン3cbには、さらに可動顎3bの開閉基端に設けられたヒンジ孔(不図示)が外挿されている。
【0064】
これらの支持体3caとヒンジピン3cbでヒンジ3cを構成し、これによって、可動顎3bは、ヒンジピン3cbを回転軸として回動し、固定顎3aに対して開閉可能となっている。
【0065】
なお、可動顎3bの固定顎3aへの開閉可能な取着方法は、ここに説明した一軸支承のヒンジを用いる方法だけに限らず、可動顎3bを固定顎3aに平行四辺形を構成するように複数のアームで連結し、可動顎3bが固定顎3aに常に平行を維持しながら開閉するような機構を用いる方法や、他の方法であってもよい。
【0066】
可動顎3bの開閉基端からは、この可動顎3bと所定の角度を構成するようにリンクアーム3baが延設されており、その先端部にはリンク孔(不図示)が設けられ、リンクピン5baによってリンク部材5bと回動可能に連結されている。このリンク部材5bは、さらに、鉗子筒4aの操作部5a側と把持部3側を連結する連結軸5cに回動可能に連結されており、また、貫通孔4を構成する逃がしが設けられている。
【0067】
可動顎3bの反リンクアーム3ba側先端には、固定顎3a向きに、把持すべき組織に食い込んで組織の移動を阻止するためのフック部3bbが立設されているが、このフック部3bbは必須のものではない。
【0068】
このような機構を設けた把持部3によれば、連結軸5cを奥へ(実線矢印方向)動かすと、可動顎3bは閉じ(実線矢印)、連結軸5cを手前へ(破線矢印方向)動かすと、可動顎3bは開く(破線矢印)ことが解る。
【0069】
また、いずれの構成部分も、切除刃7を邪魔することなく、固定顎3aの先端に設けられた切除刃受け止め部2に当接する位置まで前進させる貫通孔4を構成するように設けられている。更に、貫通路4は、切除刃7の挿入を確保するものであればよく、鉗子筒4aの部分のように、長手方向に直角方向に閉塞されたものだけでなく、ここで説明したように、適宜、開口部が設けられていてもよい。
【0070】
なお、連結部3aaは、固定顎3aを立設させるとともに、鉗子筒4aと固定顎3aを連結し、また、上述した連結軸5cをスライド可能に挿嵌させ、支承する孔を設けている。
【0071】
図3は、本発明の組織採取切除器の操作部と開閉機構の動作を示すもので(a)は把持部を開いた状態の一部切り欠き正面図、(b)は閉じた状態の一部切り欠き正面図である。
【0072】
連結軸5cは、連結部3aaを通り、鉗子筒4aの上部を貫通路4を確保しつつ通過し、鉗子筒4aの操作部5a側に伸び出しており、スライドブロック5eに連結されている。
【0073】
このスライドブロック5eは、鉗子筒4aの操作部5a側に固定された操作機構ケース5d内で、前後にスライド可能に収容されており、この前後移動が連結軸5cを介して、鉗子筒4aの鉗子3側に伝えられ、上述したリンク部材5bを前後させる。スライドブロック5eは、外周両側に一対のリンクピン5gを立設させており、このリンクピン5gに操作部5aとスライドブロック5eを連結している一対のリンクプレート5fが、回動可能に外挿されている。なお、操作機構ケース5dには、このスライドブロック5eの前後移動に伴うリンクピン5gの移動のガイドとなるスライド長孔5daがリンクピン5gに対応する位置に設けられており、スライドブロック5eの前後方向へのスライドを許すと共に、このスライドブロック5eの回転を阻止している。
【0074】
操作機構ケース5dには、さらに、そのケース5d前方に一対のリンク支点ピン5dbが立設されている。また、操作機構ケース5dの後端には、後部カバー5hが設けられている。
【0075】
操作部5aは、この操作機構ケース5dに固定して設けられている固定操作部5aaと、この固定操作部5aaに対して、操作機構ケース5dのリンク支点ピン5dbを回動軸として回動することで開閉可能となっている移動操作部5abから構成されている。この回動は、移動操作部5abに設けられたリンク支点孔5acが、操作機構ケース5dのリンク支点ピン5dbに外捜されることで達成されている。また、移動操作部5abには、上記スライドブロック5eのリンクピン5gに外捜されたリンクプレート5fに係合するリンク支点5adと、指の操作力を開閉双方向に作用させるための指止め5aeが設けられている。
【0076】
操作機構ケース5d内で前後にスライドするスライドブロック5eのリンクピン5g、リンクプレート5f、移動操作部5abのリンク支点5adとリンク支点孔5ac、さらに操作機構ケース5dのリンク支点ピン5dbによってリンク機構を構成し、このリンク機構によって、操作部5aの移動操作部5abを開閉操作すると、鉗子3の移動顎3bを開閉させることができるようになっている。
【0077】
つまり、図3(a)に示すように、図の状態において、操作部5aの固定操作部5aaを片手で握持し、通常、人指し指と中指(これらをまとめて「操作指」という。)とで指止め5aeを挟むようにして、操作指を閉方向(図の実線矢印方向)に操作すると、これによりスライドブロック5eが後退し、その動きが連結軸5cによってリンク部材5bに伝えられ、鉗子3のリンクアーム3baを回動させ、移動顎3bを閉方向(図の実線矢印方向)に動かす。
【0078】
一方、図3(b)に示すように、図の状態において、操作指を開方向(図の破線矢印方向)に操作すると、これによりスライドブロック5eが前進し、その動きが連結軸5cによってリンク部材5bに伝えられ、鉗子3のリンクアーム3baを反対方向に回動させ、移動顎3bを開方向(図の破線矢印方向)に動かす。
【0079】
こうして、操作部5aの片手操作で、簡単に、鉗子3を開閉することができる。
【0080】
また、図の鉗子筒4aの内部、スライドブロック5e、スライドブロック5eのリンクピン5g取り付け部、後部カバー5hのいずれにも、貫通路4を形成するような逃がしが設けられ、切除刃7、あるいは、後述する回転切除刃の挿入に支障がないようになっているのはもちろんである。
【0081】
図4は、本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いるシール軸と押し軸の一例の操作を説明するもので、(a)は組織切除時の要部縦断面図、(b)は組織切除後の要部縦断面図である。
【0082】
まず、シール軸8のシール機能に対応して設けられた切除刃7の詳細構造について説明する。
【0083】
切除刃7は、中空筒状の握持部7cに、先端に刃部7aを設けた中空筒状の切除刃本体7bの後端部を挿嵌させた構成となっている。
【0084】
この切除刃本体7bの内部は、一律な内径となっておらず、先端の刃部7aの部分の内径と同じ内径を持つ基準内径部7baと、この基準内径部7baより、大きい内径を有する逃がし内径部7bbとから構成されており、基準内径部7baが、刃部7aのある先端から後端に向けてほとんどの部分を占め、後端から、所定の長さの部分だけが、逃がし内径部7bbとされており、この二つの内径部7ba、7bb間はなだらかなテーパ部7bcで連なっている。
【0085】
握持部7cの内径は段付きとなっており、上記切除刃本体7bの後端部が隙間なく挿嵌される挿嵌孔7caと、この挿嵌孔7caより小さい内径で、かつ、切除刃本体7bの基準内径部7baと同じか、わずかに大きい内径のガイド孔7cbより構成されている。この握持部7cの挿嵌孔7caに切除刃本体7bの後端部を、その後端が挿嵌孔7caとガイド孔7cbとの段部に突き当たるまで、挿嵌して切除刃7が構成されている。
【0086】
このような切除刃7によると、この握持部7cで切除刃7を握持することができると共に、以下に述べるように、シール軸8のシール機能を有効に発揮させることができる。
【0087】
シール軸8は、切除刃7の後端から、その握持部7cのガイド孔7cbに挿嵌して用いられ、切除刃本体7bの基準内径部7baの内径よりわずかに小さい外径を有する軸部8bと、握持部7cの後端面に当接するツバ部8aから成っており、その中心には、押し軸9を気密に挿嵌させる押孔8cが軸方向に沿って形成されている。
【0088】
軸部8bの外径には、適所にOリング8dが設けられ、このOリング8dは、切除刃本体7bの2種類の内径部7ba,7bbの内、基準内径部7baに対しては、シール効果を発揮するが、逃がし内径部7bbに対してはシール効果を発揮しないようになっている。つまり、Oリング8dの外径は、基準内径部7baの内径より大きく、逃がし内径部7bbの内径よりは小さいという関係にある。
【0089】
したがって、図4(a)の状態では、このOリング8dは、切除刃本体7bの逃がし内径部7bbの位置にあり、Oリング8dと逃がし内径部7bb間のシール機能が発揮されず、基準内径部7baと押し軸9の頭部9cとの隙間、基準内径部7ba、逃がし内径部7bb、握持部7cのガイド孔7cbと、シール軸8の軸部8bとの隙間を介して、切除刃7の内部の中空部7dの空気がシール軸8側から外へ流通するのを許している。この状態で、切除刃7を組織に押し当て、組織標本Acを切除刃7の中空部7dに取り込むようにする(図4(b)参照)。
【0090】
一方、図4(b)のように、シール軸8を切除刃7に一杯に押し込んだ状態では、Oリング8dは、切除刃本体7b基準内径部7baの位置にあり、切除刃7の内部の中空部7dの空気が、シール軸8側から外へ流通するのをシールしている。また、この際、Oリング8dが、逃がし内径部7bbから基準内径部7baへ移動する際に、なだらかなテーパ部7bcを通って移動するので、Oリング8dが損傷することがない。
【0091】
このようにシールが行われると、切除刃7の中空部7dは、先端部が組織標本Acで蓋をされた状態となり、切除刃7から組織標本Acが脱落しようとする動きには、中空部7dに負圧がかかることにより、組織標本Acが切除刃7から脱落しにくくする構成とされている。
【0092】
軸部8bとツバ部8aの中心を貫通する押し孔8cには、その前部と後部の2カ所にOリング8e,8fが設けられ、この押し孔8cとこの押し孔8cに挿嵌される押し軸9の軸部9bの間の気密を維持した状態で、押し軸9を進退させることができるようになっている。
【0093】
押し軸9は、この軸部9bと、その後部端に設けられたツバ部9aと前部端に設けられた頭部9cからなっており、この頭部の外径は、切除刃7の中空筒の内径からわずかに小さい外径を有している。なお、この頭部9cは、軸部9bに対して、ネジ手段などの適当な係合手段によって着脱可能とされており、消毒殺菌時などには、分解して、押し軸9をシール軸8から取り外すことができる。
【0094】
組織切除時には、シール軸8は、図4(a)に示すように、シール軸8のOリング8dが外気との流通を許すような位置まで切除刃7に挿嵌し、また押し軸9は、頭部9cの先に、切除すべき組織を収容する十分な空間を残すような位置ににセットする。
【0095】
こうしておくと、図1で説明したように、鉗子3で組織Aを把持し、切除刃7を前進させて、組織Aを刃部7aで切除していく際に、切除刃7の中空筒が、その刃部7aで切除された組織標本Acで蓋をされて、この側が気密状態となっても、シール軸8側で、空気を漏れ出させることができるので、組織切除の支障にならない。また、切除刃7の後部は、シール軸8が挿嵌されているので、腹腔内の体液や血液などの汚物が、この切除刃7の中空筒内を伝って外部へ漏れ出すのを少なくしている。
【0096】
組織切除後には、シール軸8を、図4(b)に示すように、シール軸8のOリング8dが気密を保つような位置まで切除刃7に押し込み、また押し軸9は、先の位置を保ったままにしておく。
【0097】
こうしておくと、上述した用に、この切除刃7内は、組織標本Acと、シール軸8のOリング8dと、押し軸とのOリング8e,8fによって気密が維持され、この状態では、後述するように、切除刃7を切除採取した組織標本Acを先端に収容した状態で、鉗子6から抜き出し、この収容側を下にして、所定の標本トレーなどへ移動させても、大気圧の作用により、収容された組織標本Acは、切除刃7から抜け落ちるようなことがない。
【0098】
所定の標本トレーに達したのちには、シール軸8を図4(a)の状態とし、押し軸9を押し込んで、収容された組織標本Acを押し出せばよい。
【0099】
このようにすると、組織Aの切断が確実に行え、また、安全、確実に切断採取された組織標本Acを回収することができる。
【0100】
図5は、本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いるシール軸と押し軸の他例の操作を説明するもので、(a)は組織切除時の要部縦断面図、(b)は組織切除後の要部縦断面図である。
【0101】
この場合は、押し軸11は、図4のシール軸8と押し軸9の双方の機能を兼ね備え、シール軸10は、外気との流通を封止しあるいは許すだけの補助的な機能を備えるものとなっている。
【0102】
押し軸11の形状は、ほぼ図4の押し軸9と同様のものとなっており、ツバ部11a、軸部11bと頭部11cからなっている。相違するのは、頭部11cに、切除刃7の中空筒の内径との気密を維持するOリング11dが設けられ、また、押し軸11の中心を貫通する空気抜き孔11eが設けられている点である。
【0103】
シール軸10は、この押し軸11の空気抜き孔11eを封止するために用いるものである。
【0104】
組織切除時(図5(a))には、押し軸11だけを切除刃7に挿入し、その頭部11cの先に、切除した組織を収容する十分な空間を確保できる位置に、押し軸11をセットする。この状態では、空気抜き孔11eが封止されていないので、上述の場合と同様に、良好に組織を切除することができる。
【0105】
組織切除後(図5(b))は、シール軸10を押し軸11の空気抜き孔11eに挿入すると、この空気抜き孔11eが封止され、図4(b)と同様に、切除刃7を抜き出して、移動させても、その途中で、切除採取した組織標本Acが、収容部から抜け落ちることがない。また、この押し軸11では、所定位置に移動させた後は、そのまま、さらに押し込むことによって、気密を維持された組織標本Acと押し軸11の頭部11c間の空気の圧力によって、組織標本Acは、切除刃7の先端から押し出される。
【0106】
このようにしても、組織Aの切断が確実に行え、また、安全、確実に切断採取された組織標本Acを回収することができる。
【0107】
上述した切除刃受け止め部2、固定顎3a、可動顎3bから成る把持部3、貫通路4を有した鉗子筒4a、開閉機構5と操作部5a、切除刃7などの構成部材は、滅菌処理、耐薬品性に優れた素材で製造するようにすると、使用後は、簡単に、オートクレーブ殺菌などで簡単に殺菌することができ、手術用具として相応しい。たとえば、機構部分である鉗子3、鉗子筒4a、開閉機構5の各種部品、切除刃7などはステンレス鋼を材料として用いるのがよく、シール用のOリングなどは、シリコンゴムを用いるのがよい。
これより、腹腔鏡手術において、本発明の組織採取切除器を用いた実際の組織標本の採取手順の一例について説明する。
図6から図10は、その手順を5段階に分けて説明するものである。
【0108】
手順1(図6)では、人体の腹部Iの施術孔Jに、臓器収納バッグEを腹腔H内に挿入するための挿入具Fと、外套管Tがセットされている。ここでは、すでに、臓器収納バッグEが挿入具Fによって腹腔H内に挿入され、拡開されて摘出すべき臓器Aを収納し、さらにこの臓器収納バッグEの開口部が施術孔Fから取り出されて、そこに外套管Tが挿入され、この外套管Tに備えられた外套管カフTAに滅菌蒸留水が注入されて膨張状態となり、この施術孔Fと外套管Tの間の気密が保たれるようになっている。
【0109】
一方、挿入具Fでは、臓器収納バッグEの補助口がセットされており、ここに腹腔鏡Gが挿入されて、臓器収納バッグE内を観察できるようになっている。
【0110】
この状態で、まず、腹腔鏡Gで臓器Aの位置を確かめながら、鉗子6を外套管Tに挿入し、鉗子6の操作部5aを操作して、臓器Aを把持する。
【0111】
手順2(図7)では、切除刃7を鉗子6の貫通孔4に挿入する。このとき、片手で鉗子7を握持しながら、臓器Aの把持状態を維持しつつ、他方の片手で切除刃7の握持部7cを握持して、簡単に挿入することができる。このとき、押し軸9をセットしたシール軸8は、図4(a)のように、切除刃7にシール軸8側からの空気の流通を許すような状態で切除刃7にセットしておく。
【0112】
手順3(図8)では、切除刃7を、必要に応じて手動で左右に回動させながら、把持部3で把持され、切除刃受け止め部2によって俎板状態で受け止められた組織を、きれいにかつ確実に切除する。このとき、最後の切り終いは、切除刃7の刃部7aと切除刃受け止め部2とで当接切断され、あるいは、この切除刃受け止め部2に刃部7aの形状に合わせて設けられた受け刃(不図示)とで剪断切断される。また、切除刃7は、把持部3でガードされた状態となっており、臓器収納バッグEを切除刃7の刃部7aで破損することなく、安全に組織切除をすることができる。
【0113】
手順4(図9)では、シール軸8を切除刃7に最後まで押し込み、切除した組織標本Acを収容した中空筒内をシールした状態で、切除刃7を鉗子6から抜き出す。
【0114】
手順5(図10)では、その抜き出した切除刃7を、標本トレーKの所まで移動させて、シール軸8の位置を、外気との流通を許す位置まで戻し、ついで、押し軸9を押して、切除刃7の中空筒内の先端部に収容された組織標本Acを押し出す。
【0115】
このようにして、組織の切除を確実に行えるとともに、さらに採取した組織標本を安全、確実に所定の場所に移動することができる。
【0116】
また、一般に、このような組織を採取切除する対象となる臓器は、悪性腫瘍などに侵されている場合が多く、悪性腫瘍の播種、転移を防ぐため、これらの臓器の一部が、臓器収納バッグEから外に漏れ出したり、バックE自体を損傷したり、更に、他の正常な臓器を傷つけたり破ったりすることは、是非とも避ける必要がある。本発明では、切除刃は切除刃受け止め部より前方に進むことがないので、そのような危険性が全くない。
本発明の鉗子は、切除刃が自動回転する回転切除刃と組み合わせて用いると、さらに、その効果を発揮する。
【0117】
図11は、そのような回転切除刃と組み合わせた本発明の組織採取切除器の一例を示す一部切り欠き正面図である。
【0118】
この組織採取切除器1Aは、切除刃が、回転駆動される回転切除刃12である点で相違し、この回転切除刃12は、回転切除刃12を回転自在に収容するガイド筒13a、回転切除刃12を回転駆動させるウォームとウォームホイールを備えたウォーム機構部13b、このウォーム機構部13bへの回転力を伝達する機構を内蔵し、切除刃12を握持する部分ともなる伝達部13c、この駆動源となるモータ13dから構成される回転駆動機構13を備えている。
【0119】
この回転駆動機構13は、手を使わずに、その回転駆動のオン・オフ、回転数などを制御できるコントローラ、例えば、フットコントローラ(不図示)を備えており、片手に鉗子6を把持して操作し、他方の片手で回転切除刃12の伝達部13cを握持した状態で、自在に、回転切除刃12の回転を制御することができる。
【0120】
したがって、この組織採取切除器1Aによれば、把持部3で把持され、切除刃受け止め部2によって俎板状態で受け止められている組織Aをよりきれいに切除することができる。
【0121】
なお、上記のウォーム機構部13bは、回転運動の直角方向への伝達機構の一例として挙げたもので、これに限られるものではなく、例えば、傘歯車を組み合わせたものなど、回転運動が直角に伝達されるものであればよい。また、回転駆動機構13も、この例に限らず、円筒状の切除刃の中空部を確保できるものであれば、その方法は問わない。例えば、回転円筒刃自体を電動機の回転子として構成するダイレクトドライブの電動機などであってもよく、その場合には、上記ウォーム機構部なども不要となる。
【0122】
また、本発明の組織採取切除器を構成する鉗子は、上述したように、それと共に用いる切除刃は、回転するものでもよく、回転しないものでもよく、さらに、それ以外の切除刃受け止め部の俎板的機能を有効に利用することのできる切除刃であれば、どんなものとも組み合わせることができる。したがって、この鉗子は単独でも、切除用鉗子6A(図1)として使用価値を有するものであり、この場合にも、組み合わせる切除刃と協動して、組織切除を、よりきれいに、かつ、確実にすることができるものである。
これより、本発明の組織採取切除器の更に他の特徴である、鉗子の切除刃受け止め部とシール機構、採取後の組織標本の脱落防止の積極的手段として切除刃に設けられた脱落防止手段や吸引手段などについて説明する。
【0123】
図12は、本発明の組織採取切除器の鉗子の他例を示すもので、(a)は一部縦断面の正面図、(b)はX矢視図である。
【0124】
まず、(b)のX矢視図について説明する。この図で、一点鎖線によって、切除刃受け止め部2に当接する切除刃、あるいは、回転切除刃の刃部7aを仮想的に示している。
【0125】
この鉗子6は、このX矢視図から解るように、固定顎3aの先端に立設された切除刃受け止め部2の大きさが、この鉗子6の貫通孔4に挿入して使用される切除刃、あるいは、回転切除刃の刃部7aの全周が当接するようなものとなっている。したがって、刃部7aのどの部分に対しても、切除刃受け止め部2が俎板としての効果を発揮し、切除する場合の切り終いを完全に行うことができ、組織標本を完全に切断分離することができる。
【0126】
つまり、従来の組織切除器のように、切り終いの際に、切断された組織標本を鉗子で引っ張って、引きちぎるようなことをする必要がなく、きれいな組織標本を切除、採取することができる。
【0127】
また、この刃部7aの仮想線は、ほぼ貫通孔4の形状に対応しており、この貫通孔4に挿入することのできるいずれの切除刃、あるいは、回転切除刃に対しても、上記の効果を発揮する。
【0128】
ついで、(a)の正面図について説明する。この図に示すように、この鉗子6には、開閉機構5の後端に、シール機構5iが着脱可能に設けられている。
【0129】
図13は、そのシール機構を説明する要部縦断面図で、(a)は、シール機構を装着するところ、(b)は装着完了後、(c)は切除刃、あるいは、回転切除刃を挿入したところを示している。
【0130】
シール機構5iは、シール体5ia、シールリング5ib、押さえ板5ic、シールプレート5id、スプリング5ie、止めネジ5if、補助リング5ig、Oリング5ihから構成されている。
【0131】
シール体5iaは、図示したようなほぼ円筒形状のもので、その一端外径を、開閉機構5の後端に形成された嵌合穴に着脱可能に挿嵌させるようになっている。内径部には、開閉機構5と連続して貫通穴4が確保されるように貫通孔が設けられている。
【0132】
シールリング5ibは、シール体5iaの開閉機構5との嵌合側と反対側に設けられ、押さえ板5icで固定されている。シール体5iaは、伸縮性のある材料、例えば、ゴムなどで構成された孔付き円板形状で、その孔径は、貫通孔4より、僅かに小さい径となっており、ここに、切除刃を挿入したときには、その外径をシールするようになっている。
【0133】
シールプレート5idは、スプリング5ieで付勢されて、シール体5iaの軸方向の中間部に設けられた孔部を開閉するようになっている。止めネジ5ifは、開閉機構5の後端部に設けられ、着脱可能に挿嵌されたシール体5iaを固定保持するものである。
【0134】
補助リング5igは、鉗子筒4aの内部に二重筒を構成するように設けられた鉗子内筒4bの後端部であって、シール体5iaが当接する部分に設けられ、Oリング5ihを収容する溝が形成されている。このOリング5ihは、シール体5iaが開閉機構5の後端に挿嵌されたときに、シール体5iaと鉗子内筒4bとの間のシールを保つようになっている。この鉗子内筒4bの内径部が、貫通路4を形成している。
【0135】
このシール機構5iは、シールリング5ib、シールプレート5idなどを備えたシール体5iaを、図13(a)に示すように、着脱可能に開閉機構5の後端部に挿嵌し、(b)に示すように、止めネジ5ifで固定することによって、その機能を発揮する。
【0136】
図13(b)で解るように、切除刃あるいは回転切除刃が貫通路4に挿入されていない状態では、シール機構5iのシールプレート5idがスプリング5ieで付勢されて、シール体5iaの孔を閉じており、貫通孔4と外気はシールされている。シールプレート5idはスプリング5ieで付勢されているが、その付勢力は、切除刃などが挿入された場合には、その切除刃などに押されてシールプレート5idが容易に倒れる程度のものとなっている。
【0137】
図13(c)で解るように、切除刃あるいは回転切除刃が貫通路4に挿入されている状態では、シールプレート5idは切除刃などに押されて倒れ、その挿入を阻止することがない。一方、挿入された切除刃の切除刃本体7b、あるいは、回転切除刃のガイド筒13aの外周には、シールリング5ibの内径が作用して、外部とのシールを保つようになっている。
【0138】
このようにして、切除刃などを挿入しているときも、挿入していないときも、貫通孔4のシールが維持されるので、この貫通孔4を通して、外気が、腹腔内、あるいは、臓器収納バッグ内へ侵入したり、また、特に、この臓器収納バッグ内に気腹ガスを充填して処置をしている場合には、この気腹ガスが漏れ出すのを防止することができる。
【0139】
また、シール体5iaの部分が取り換え可能となっているので、シール体5iaが汚染した場合でも交換でき、面倒な殺菌消毒することなく、安全性を維持することができる。
【0140】
なお、上述した鉗子は、組織採取切除器を構成するものとして説明したが、既に述べたように、この鉗子は、それとともに使用する切除刃、あるいは、回転切除刃の種類を問うものではなく、独立の使用価値、技術的価値を有するものである。したがって、単独でも、切除用鉗子6A(図12、13)として使うことができ、組み合わせる切除刃などと協動して、同様の効果を発揮するものである。
ついで、採取後の組織標本の脱落防止の積極的手段として切除刃などに設けられた脱落防止手段や吸引手段などについて説明する。
【0141】
図14は、本発明の切除刃、回転切除刃の内部先端に設けられた逆鉤(かえり)の一例を示すもので、(a)はその正面図、(b)は要部縦断面図である。
【0142】
切除刃7の刃部7aの内周に設けられた逆鉤7eは、釣り針などに、魚などが、一旦、針の先端に引っ掛かった後は、その状態から抜け落ちるのを防止するために設けられているものと同様のもので、採取後の組織標本の脱落防止手段の一つである。
【0143】
この例では、刃部7aは、その先端に形成された刃の切れ味を持続させるために、焼き入れ可能なステンレス鋼、例えば、SUS440Cで構成されており、チタンや、SUS304などのステンレス鋼で構成された切除刃本体7bとは、異なる材料となっている。したがって、刃部7aは、必要な形状加工、焼き入れ処理などを
施してから、切除刃本体7bに、嵌め合わせ部7gの締まり嵌め嵌合によって、一体化されている。
【0144】
このような材料で構成された刃部7aに設けられた逆鉤7eは、この例では、旋盤加工により、半径方向の形状を形成し、その後、フライス加工により、内周全体に渡って形成された逆鉤の全周形状から、図に示すように、かなりの部分を削りとって、3箇所だけ逆鉤7eが残るようにしたものである。
【0145】
この逆鉤の形状は、全周形状とすると、脱落防止という点からは優れているが、先端の刃で円柱形に切断されて、順に切除刃7の奥の方へ送り込まれて来る組織標本が、より奥の方へ送り込まれようとするのを、逆に阻止しようとする。
【0146】
そこで、部分的に逆鉤7eを残したものであり、この箇所数は、図に示した3箇所が適しているが、2箇所から、5箇所程度としてもよい。
【0147】
このような、3箇所前後の逆鉤7eによれば、組織標本の送り込みの支障とならず、また、切除された組織標本の脱落防止効果も良い。
【0148】
また、逆鉤7eを設ける位置は、刃部7aの先端から、切除刃の軸方向に、あまり遠くない位置、具体的には、通常、形成される円柱状の組織標本のうち、その長さが最も短いものでも、引っ掛かる程度の位置が適している。さらに、この逆鉤は、図のように、一列に設けてもよいが、円周方向の位置を異ならせて、あるいは、同じにして、先端から切除刃の軸方向に異なる距離の位置に複数列設けてもよい。
【0149】
なお、このような逆鉤は、回転切除刃12(図11)の場合にも同様に設けられるもので、その場合の回転切除刃12,刃部12a、切除刃本体12b、逆鉤12eをそれぞれ、図中で、括弧内に示している。
【0150】
図15は、図14の逆鉤を備えた回転切除刃の一例を示す外観正面図である。
【0151】
このように、逆鉤12eは、回転切除刃の場合でも、同様に、設けることができ、同様の効果を発揮する。
【0152】
図16は、本発明の切除刃、回転切除刃の内部先端に設けられた逆鉤(かえり)の他例を示すもので、(a)はその正面図、(b)は要部縦断面図である。
【0153】
この逆鉤7fは、図14の逆鉤7eと比べ、切除刃本体7bに設けられ、また、刃部7aのように強靭で焼き入れ性のあるステンレス鋼SUS440Cに対して切削加工で形成された逆鉤7eとは異なり、軽量で耐食性、可塑性のよいチタンや、耐食性がよく比較的加工のし易いSUS304などのステンレス鋼で構成された切除刃本体7bに対して、塑性加工によって形成されている。
【0154】
つまり、逆鉤7fは、形状的には、図14の逆鉤7eと同様に、切除された組織標本を脱落させないようなものとなっているが、ここでは、切除刃本体7bの比較的に薄い円筒部に対して、剪断と押圧による塑性加工によって、その形状が形成されている点で異なっている。
【0155】
その脱落防止効果は、逆鉤7eと異なるものではないが、加工性の点より、切除刃本体7bに設けざるを得ない点から、刃部7aの先端から、ある程度遠ざかった位置にならざるを得ず、その点では、短い組織標本の脱落防止には向いていない。
【0156】
また、逆鉤7e,7fの双方を設けるようにしてもよい。
【0157】
なお、逆鉤7eの場合と同様に、この逆鉤7fも、回転切除刃12ににも、設けることができ、その場合の符号を同様にして、図中に示している。
【0158】
図17は、本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いるシール押し軸の一例の操作を説明する一部縦断面の正面図である。
【0159】
このシール押し軸8Aは、図5の押し軸11と同様の構造をしており、異なるのは、シール軸10の代わりに、積極的に、吸引力を発生させる簡易吸引手段8gを備えている点で、切除採取した組織標本の吸引手段の一例である。
【0160】
シール押し軸8A自体は、図5の押し軸11と同様のツバ部8Aa、軸部8Ab、頭部8Ac、Oリング8Ad、空気抜き孔8Aeから構成されており、これらは、押し軸11と同様の働きをしている。
【0161】
シール軸10の代わりに、空気抜き孔8Aeに着脱して用いられる簡易吸引手段8gは、注射器8ga、開閉弁8gb、チューブ8gcから構成されている。
【0162】
このシール押し軸8Aを用いる場合、切除刃7に挿入し、組織を切除、採取するまでは、簡易吸引手段8gを装着せず、その空気抜き孔8Aeから、空気の流通を許すようにして、組織の切除、採取に支障がないようにしている。
【0163】
しかしながら、図17に示すように、組織標本Acを採取した後は、簡易吸引手段8gを装着して、開閉弁8gbを開け、注射器8gaを操作して吸引力を発生させ、採取した組織標本Acが脱落しないように積極的に吸引するようにしている。
【0164】
吸引保持状態で、切除刃7を所定の位置に移動させた後は、この簡易吸引手段8gの注射器8gaを操作して加圧力を発生させ、保持された組織標本Acを押し出すようにしても良いし、また、簡易吸引手段8gを外して、シール押し軸8Aの操作だけで、押し出すようにしてもよい。
【0165】
吸引力を保持させるには、注射器8gaで吸引した後に、開閉弁8gbを閉じておいてもよい。また、注射器8gaの操作で代替できる場合は、この開閉弁8gbは、必ずしも必要なものではない。
【0166】
なお、ここでは、簡易吸引手段8gの例として、本発明の組織採取切除器が用いられる医療場面で、手に入れ易い注射器を用いたものを示したが、これに限るものではない。
【0167】
図18は、本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いるシール軸と押し軸の他例の操作を説明するもので、(a)は組織切除前の要部縦断面図、(b)は組織切除後の要部縦断面図、(c)は組織標本を吸引保持している状態の要部縦断面図である。
【0168】
このシール吸引軸8B,押し軸9Aは、図4のシール軸8、押し軸9と同様のものであるが、シール吸引軸8Bにシール吸引機構8hが設けられている点が相違し、また、これに対応して、押し軸9A、さらに、切除刃7Aも多少異なっており、切除採取した組織標本の吸引手段の他の一例となるものである。
【0169】
切除刃7Aは、シール吸引機構8hを備えたシール吸引軸8Bに対応して、そのシール吸引機構8hを収容する収容部7Aeを握持部7Acの内部に備え、また、その収容部7Aeから、切除刃7A内部の中空部7Adへ連結される部分がシールテーパ部7Afとなっている点が異なる。刃部7Aa,切除刃本体7Ab,握持部7Ac、中空部7Adは、切除刃7と同じである。
【0170】
シール吸引軸8Bのツバ部8Ba、軸部8Bb、押孔8Bcは、シール軸8のものとほぼ同様である。異なるのは、軸部8Bbの先端に、シール吸引機構8hの中に収容されるピストンフランジ8heが設けられている点である。
【0171】
シール吸引機構8hは、切除刃7Aの収容部7Aeにスライド可能に収容されたシール円筒8ha、その内部に設けられた内室8hb、この内室8hbと切除刃7Aの中空部7Adとの間の空気を連通させる連通路8hc、シール円筒8haの中空部7Ad側の先端部に設けられ、切除刃7Aのシールテーパ部7Afに当接した場合に、シール機能を発揮するOリング8hd、上述したフランジであって、内室8hb内を気密にスライドするピストンフランジ8he、このピストンフランジ8heを図18の左側方向に付勢しているスプリング8hf、シール円筒8haの中空部7Ad側の先端部に設けられ、切除刃7Aの収容部7Adの内側壁との間に付勢力を発生させて、シール円筒8haを図18の左側方向へ付勢しているスプリング8hgから構成されている。
【0172】
この二つのスプリング8hf、8hgの内、スプリング8hfのバネ定数(荷重/歪み)の方が、スプリング8hgのバネ定数より大きくなるように、つまり、同じ長さ縮ませるのに、スプリング8hfの方が、スプリング8hgより、より大きな力が必要になるようにされている。
【0173】
押し軸9Aは、図4の押し軸9とほぼ同様の、ツバ部9Aa、軸部9Ab、頭部9Acからなっており、この軸部9Abは、シール吸引軸8Bの押孔8Bc、シール吸引機構8hのスプリング8hf、シール円筒8haをそれぞれ貫通しており、押孔8Bcとシール円筒8haの間は、適当なシール手段、例えば、オーリングでシールされ、気密を維持した状態で、スライド可能となっている。
【0174】
もちろん、図示していないが、切除刃7Aの握持部7Acは、収容部7Aeを開放可能な構造としており、シール吸引機構8hのシール円筒8haは、内室8hbが開放可能な構造となっており、また、押し軸9Aの頭部9Acは着脱可能な構造となっており、図に示したように、組み立て、また、使用後は各々、分解できるようにしているものである。
【0175】
このシール吸引軸8B,押し軸9Aを用いて、組織標本を切除採取する場合、まず、図18(a)に示す自由状態にシール吸引軸8Bの位置を設定する。この時のシール吸引軸8Bのツバ部8Baと切除刃7Aの握持部7Acとの間の距離をL1とする。また、押し軸9Aは、その頭部9Acから先の中空部7Adに、切除した組織標本を収容する十分な空間を保つような位置に設定する。この状態では、切除刃7Aの中空部7Adは、シール吸引軸8B及びシール円筒8haと握持部7Acの収容部7Aeとの間の隙間により、空気が流通可能となっている。
【0176】
ついで、この切除刃7aを備えた組織採取切除器1で、組織標本を切除した後は、図18(b)に示すように、シール吸引軸8Bのみを押し込む。このとき、スプリング8hfの方が、スプリング8hgよりも強いので、シール吸引軸8Bを押し込んだ分だけ、まず、シール円筒8haが、握持部7Acの収容部7Ae内で前方にスライドし、シール円筒8haの先端に設けられたOリング8hdが握持部7Acのシールテーパ部7Afに当接して、シール円筒8haにより切除刃7Aaの中空部7Adの気密が保持される。この時のシール吸引軸8Bのツバ部8Baと切除刃7Aの握持部7Acとの間の距離をL2とする。
【0177】
さらに、シール吸引軸8Bのみを押し込んで行くと、図18(c)に示すように、もうシール円筒8haはスライドせず、スプリング8hfを圧縮しながらシール吸引軸8Bだけがシール円筒8haに対して前方にスライドする。この時、シール吸引軸8Bのピストンフランジ8heが、シール円筒8haの内室8hb内で気密に前方へスライドするので、このピストンフランジ8heの後方の空間には吸引力が発生し、その吸引力は連通路8hcを介して切除刃7Aの中空部7Adに伝わる。つまり、その中空部7Adに吸引力が発生する。この時のシール吸引軸8Bのツバ部8Baと切除刃7Aの握持部7Acとの間の距離をL3とする。
【0178】
こうして、シール吸引軸8Bを、自由状態の距離L1から、距離L2,L3と単純に押し込むだけで、シールと吸引を達成することができ、切除採取した組織標本Acを簡単に吸引保持することができる。また、組織標本Ac吸引保持した切除刃7Aを所定の位置に移動させた後は、シール吸引軸8Bの押し込み状態を解除するだけで、シール吸引軸8Bは、スプリング8hf、スプリング8hgの反発力により元の自由状態の距離L1の状態に復帰し、ここで、押し軸9Aを操作することによって、簡単に組織標本Acを押し出すことが出来る。
【0179】
なお、必要に応じて、シール吸引軸8Bを距離L3の状態で、保持すると共に、簡単に、その保持を解除することのできるロック手段を設けると、さらに、便利である。
【0180】
図19(a)〜(f)は、本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いる吸引採取装置の操作説明図である。
【0181】
この吸引採取装置14は、切除刃などで切除採取された組織標本を、吸引保持するだけでなく、空気の吸引力を用いて、より積極的に採取容器に収集しようとするもので、組織標本の吸引手段の更に他の一例となるものである。
【0182】
吸引採取装置14は、吸引力を通過させるメッシュ状の素材で形成された袋に取付口を設けた採取容器14a、この採取容器14aと切除刃7Bの後端の連結部7Baを連結するための連結具14b,この連結具14bに設置され、採取容器14aの全体を覆って気密を維持するカバー14cから構成されている。
【0183】
この吸引採取装置14を連結する切除刃7Bは、その後端に連結部7Baを備えている点が、これまで説明した切除刃7、7Bなどと異なる。この連結部7Baには、吸引採取装置14の連結具14bを固定するための連結溝7Bbが形成されており、この溝7Bbに嵌合するように、連結具14bには連結ピン14baが立設されている。
【0184】
この吸引採取装置14を使用する際には、まず、採取容器14aを連結具14bにセットし(図19(a),(b))、ついでカバー14cを被せ(図19(c))、組み立てた吸引採取装置14を切除刃7Bの連結部7Baに、連結ピン14bと連結溝7Bbの係合を用いて、連結固定する(図19(d))。
【0185】
この状態で、吸引採取装置14に、図示しない吸引空気源より吸引力を供給して、切除刃7Bに切除採取された組織標本を吸引収集する(図19(e))。
この吸引収集は、1回だけでなく、目的が達成されるまで、繰り返し行ってもよい。
【0186】
吸引収集が済んだのちは、吸引採取装置14を切除刃7Bから取り外し、分解して、採取容器14aに収集した組織標本を(図19(f))、所定の位置で取り出すようにすれば良い。
【0187】
こうして、より簡単に、また、何回分かの組織標本をまとめて、収集し、取り出すことができる。
【0188】
なお、この吸引採取装置は、回転切除刃にも用いることができるものである。また、上記で説明した組織標本の脱落防止手段である逆鉤と種々の吸引手段は、同一の切除刃、あるいは、回転切除刃に重ねて適用することができるものであり、その場合には、双方の効果が相乗的に発揮されるものである。
【0189】
【発明の効果】
請求項1に記載の組織採取切除器によれば、この鉗子の把持部の一方を固定顎とし、その先端に切除刃を挿入したときの当たりとなる切除刃受止め部を形成しているので、従来の引き込み式の組織採取切除器と全く逆に、組織を把持部で把持した状態で、この切除刃受止め部によって、押さえ付けて切除することができ、非常にきれいにかつ確実に組織を切除することができ、病理学的検索に適した標本の採取、すなわち、きれいな筒状の標本が採取できる。
【0190】
また、切除刃が切除刃受け止め部より前方に進むことなく受け止められるので、臓器収納バッグを傷つけたり、他の臓器を傷める可能性をなく、安全性が高い。
【0191】
請求項2に記載の組織採取切除器によれば、請求項1にくらべ、切除刃がフットペダルなどの操作により、モータなどで構成される回転駆動機構で回転させることができる回転切除刃となっているので、よりスムーズに組織を切除採取することができる。
【0192】
請求項3に記載の組織採取切除器によれば、請求項1または2のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、片手で握持し、開閉操作できるので、他方の手で、切除刃あるいは回転切除刃を操作することができ、便利がよい。
【0193】
請求項4に記載の組織採取切除器によれば、請求項1から3のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、切除刃あるいは回転切除刃の先端の刃部が当接する切除刃受止め部が、その刃部の全周が当接するようになっているので、切除刃での切り終いを、切除刃を切除刃受止め部に当てて完全に、かつ、きれいに完了させることができる。
【0194】
請求項5に記載の組織採取切除器によれば、請求項1から4のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、切除刃あるいは回転切除刃を挿入している時、また、挿入していない時のいずれにおいても、貫通路を気密にシールするシール機構を備えているので、この貫通孔を通して、外気が、腹腔内、あるいは、臓器収納バッグ内へ侵入したり、また、特に、この臓器収納バッグ内に気腹ガスを充填して処置をしている場合には、この気腹ガスが漏れ出すのを防止することができる。
【0195】
請求項6に記載の組織採取切除器によれば、請求項5に記載の組織採取切除器の効果に加え、シール機構が、着脱交換可能になっているので、このシール機構汚染した場合でも、面倒な殺菌消毒することなく、安全性を維持することができる便利である。
【0196】
請求項7に記載の組織採取切除器によれば、請求項1から6のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、シール軸と押し軸によって、切除刃の中空筒内の気密を維持することができるので、切除刃を鉗子から抜き出すときに、切除刃の先端を下に向けても、切除採取され切除刃の先端部分に収容された組織標本が、抜け落ちることがない。そして、切除刃を所定の位置に移動させた後は、押し軸により、組織標本を押し出すことができ、便利が良い。
【0197】
請求項8に記載の組織採取切除器によれば、請求項1から6のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、切除刃あるいは回転切除刃の中空筒内で気密にスライド可能で、簡易吸引手段を備えた押し軸を備えているので、中空筒に採取された組織標本を簡易吸引手段で吸引することで更に確実に組織標本の抜け落ちを防止することができ、切除刃を所定の位置に移動させた後は、簡易吸引手段の吸引を解除し、押し軸を押し込むことにより、組織標本を押し出すことができ、便利が良い。
【0198】
請求項9に記載の組織採取切除器によれば、請求項1から6のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、中空筒の後端を気密にシールすると共に採取された組織標本を吸引保持するシール吸引機構を備えたシール吸引軸を備えているので、更に確実に組織標本の抜け落ちを防止することができ、切除刃を所定の位置に移動させた後は、シール吸引機構のシールと吸引とを解除し、押し軸を押し込むことにより、組織標本を押し出すことができ、便利が良い。
【0199】
請求項10に記載の組織採取切除器によれば、請求項1から6のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、吸引保持手段ではなく、採取された組織標本を、積極的に吸引力により採取し、収容する吸引採取装置を備えているので、組織標本は順次、吸引採取装置に吸引収容され、更に便利が良い。
【0200】
請求項11に記載の組織採取切除器によれば、請求項1〜10のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、切除刃の内部先端の近傍に、逆鉤(かえり)を設けているので、切除採取した組織標本が抜け落ちるのを防止することができる。
【0201】
請求項12に記載の切除用鉗子によれば、切除刃受止め部を特徴とする請求項1、2に記載の組織採取切除器の鉗子だけを取り出したもので、請求項1、2と同様に、切除刃受止め部が、切除刃あるいは回転切除刃の俎板となり、安全に、かつ確実に組織標本を切除採取することができる。また、病理学的検索に適した標本の採取、すなわち、きれいな筒状の標本が採取できる。
【0202】
請求項13に記載の切除用鉗子によれば、請求項12に記載の組織採取切除器の効果に加え、請求項3に記載の組織採取切除器の鉗子と同様に、片手で握持し、開閉操作できるので、他方の手で、切除刃あるいは回転切除刃を操作することができ、便利がよい。
【0203】
請求項14に記載の切除用鉗子によれば、請求項12または13のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、請求項4に記載の組織採取切除器の鉗子と同様の構造となっているので、同様の効果を発揮する。
【0204】
請求項15に記載の切除用鉗子によれば、請求項12から14のいずれかに記載の組織採取切除器の効果に加え、請求項5に記載の組織採取切除器の鉗子と同様の構造となっているので、同様の効果を発揮する。
【0205】
請求項16に記載の切除用鉗子によれば、請求項15に記載の組織採取切除器の効果に加え、請求項6に記載の組織採取切除器の鉗子と同様の構造となっているので、同様の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組織採取切除器の一例を示す一部切り欠きの正面図
【図2】本発明の組織採取切除器の把持部を示す要部斜視図
【図3】本発明の組織採取切除器の操作部と開閉機構の動作を示すもので、(a)は把持部を開いた状態の一部切り欠き正面図、(b)は閉じた状態の一部切り欠き正面図
【図4】本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いるシール軸と押し軸の一例の操作を説明するもので、(a)は組織切除時の要部縦断面図、(b)は組織切除後の要部縦断面図
【図5】本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いるシール軸と押し軸の他例の操作を説明するもので、(a)は組織切除時の要部縦断面図、(b)は組織切除後の要部縦断面図
【図6】本発明の組織採取切除器を用いた組織標本の採取手順1を示す説明図
【図7】本発明の組織採取切除器を用いた組織標本の採取手順2を示す説明図
【図8】本発明の組織採取切除器を用いた組織標本の採取手順3を示す説明図
【図9】本発明の組織採取切除器を用いた組織標本の採取手順4を示す説明図
【図10】本発明の組織採取切除器を用いた組織標本の採取手順5を示す説明図
【図11】回転切除刃と組み合わせた本発明の組織採取切除器の一例を示す一部切り欠き正面図
【図12】本発明の組織採取切除器の鉗子の他例を示すもので、(a)は一部縦断面の正面図、(b)はX矢視図
【図13】本発明の鉗子に設けられたシール機構の一例を説明する要部縦断面図で、(a)は、シール機構を装着するところ、(b)は装着完了後、(c)は切除刃、あるいは、回転切除刃を挿入したところを示している。
【図14】本発明の切除刃、回転切除刃の内部先端に設けられた逆鉤(かえり)の一例を示すもので、(a)はその正面図、(b)は要部縦断面図
【図15】図12の逆鉤を備えた回転切除刃の一例を示す外観正面図
【図16】本発明の切除刃、回転切除刃の内部先端に設けられた逆鉤(かえり)の他例を示すもので、(a)はその正面図、(b)は要部縦断面図
【図17】本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いるシール押し軸の一例の操作を説明する一部縦断面の正面図
【図18】本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いるシール軸と押し軸の他例の操作を説明するもので、(a)は組織切除前の要部縦断面図、(b)は組織切除後の要部縦断面図、(c)は組織標本を吸引保持している状態の要部縦断面図
【図19】(a)〜(f)は、本発明の切除刃あるいは回転切除刃に用いる吸引採取装置の操作説明図
【図20】(a)、(b)、(c)は従来の組織採取切除器と鉗子の使用例を示す図
【図21】従来の鉗子と組織切除刃一体型の組織採取切除器を示すもので、(a)は一部縦断面の正面図、(b)は背面図
【符号の説明】
1、1A 組織採取切除器
2 切除刃受止め部
3 把持部
3a 固定顎
3b 可動顎
4 貫通路
5 開閉機構
5a 操作部
5i シール機構
6 鉗子
6A 切除用鉗子
7 切除刃
7a 刃部
7e,7f 逆鉤(かえり)
8 シール軸
8A シール押し軸
8B シール吸引軸
8c 押孔
8g 簡易吸引手段
8h シール吸引機構
9 押し軸
9A 押し軸
10 シール軸
11 押し軸
12 回転切除刃
13 回転駆動機構
14 吸引採取装置
A 組織
Ac 組織標本
E 臓器収納バッグ
F 挿入具
G 腹腔鏡
H 腹腔
I 腹部
J 施術孔
K 標本トレー
T 外套管

Claims (16)

  1. 腹腔鏡手術などにおいて組織の一部を切除採取するために、外套管に挿入して使用される組織採取切除器において、
    切除刃受止め部を先端に立設させた固定顎に可動顎を開閉可能に取着させた把持部を先端に設け、内部には切除刃を挿入可能とした長手軸方向の貫通路を形成すると共に、その可動顎を開閉させる操作部を有した開閉機構とを備えた鉗子と、
    先端には刃部を有し、上記貫通路内を進退可能とされた中空筒状の切除刃とからなる構成とした組織採取切除器。
  2. 腹腔鏡手術などにおいて組織の一部を切除採取するために、外套管に挿入して使用される組織採取切除器において、
    切除刃受止め部を先端に立設させた固定顎に可動顎を開閉可能に取着させた把持部を先端に設け、内部には切除刃を挿入可能とした長手軸方向の貫通路を形成すると共に、その可動顎を開閉させる操作部を有した開閉機構とを備えた鉗子と、
    先端には刃部を有し、上記貫通路内を進退可能とされ、回転駆動機構により回転駆動される中空筒状の回転切除刃とからなる構成とした組織採取切除器。
  3. 請求項1または2のいずれかにおいて、
    上記鉗子の操作部は、該鉗子を片手で握持すると共に、上記可動顎をその握持した片手で開閉操作することができるものであることを特徴とする組織採取切除器。
  4. 請求項1から3のいずれかにおいて、
    上記切除刃受止め部は、上記切除刃あるいは上記回転切除刃の先端の刃部の全周が当接する構造となっていることを特徴とする組織採取切除器。
  5. 請求項1から4のいずれかにおいて、
    上記鉗子の開閉機構の貫通路には、上記切除刃あるいは上記回転切除刃を挿入している時及び挿入していない時のいずれにおいても、この貫通路を気密にシールするシール機構を備えたことを特徴とする組織採取切除器。
  6. 請求項5において、
    上記シール機構が、着脱交換可能になっていることを特徴とする組織採取切除器。
  7. 請求項1から6のいずれかにおいて、
    上記切除刃あるいは上記回転切除刃は、それらの中空筒の後端を気密にシールするシール軸と、このシール軸に設けられた押孔に気密に挿入して、該切除刃あるいは回転切除刃の内部先端に採取された組織標本を押し出す押し軸とを備えていることを特徴とする組織採取切除器。
  8. 請求項1から6のいずれかにおいて、
    上記切除刃あるいは上記回転切除刃は、それらの中空筒に気密にスライド可能に挿入され、該切除刃あるいは回転切除刃の内部先端に採取された組織標本を吸引保持する簡易吸引手段を備えたシール押し軸を備えていることを特徴とする組織採取切除器。
  9. 請求項1から6のいずれかにおいて、
    上記切除刃あるいは上記回転切除刃は、それらの中空筒の後端を気密にシールすると共に該切除刃あるいは回転切除刃の内部先端に採取された組織標本を吸引保持するシール吸引機構を備えたシール吸引軸と、このシール吸引軸に設けられた押孔に気密に挿入して、その保持された組織標本を押し出す押し軸とを備えていることを特徴とする組織採取切除器。
  10. 請求項1から6のいずれかにおいて、
    上記切除刃あるいは上記回転切除刃は、それらの中空筒の後端に着脱可能に装着され、該切除刃あるいは回転切除刃の内部先端に採取された組織標本を吸引して採取する吸引採取装置を備えていることを特徴とする組織採取切除器。
  11. 請求項1〜10のいずれかにおいて、
    上記切除刃あるいは上記回転切除刃の内部先端の近傍に、切除採取した組織標本の脱落を防止するための逆鉤(かえり)を設けたことを特徴とする組織採取切除器。
  12. 腹腔鏡手術などにおいて組織の一部を切除採取するために、外套管に挿入して、切除刃あるいは回転切除刃と組み合わせて使用される切除用鉗子であって、
    切除刃受止め部を先端に立設させた固定顎に可動顎を開閉可能に取着させた把持部を先端に設け、内部には切除刃を挿入可能とした長手軸方向の貫通路を形成すると共に、その可動顎を開閉させる操作部を有した開閉機構とを備えた構成とした切除用鉗子。
  13. 請求項12において、
    上記切除用鉗子の操作部は、該鉗子を片手で握持すると共に、上記可動顎をその握持した片手で開閉操作することができるものであることを特徴とする切除用鉗子。
  14. 請求項12または13のいずれかにおいて、
    上記切除刃受止め部は、上記切除刃あるいは上記回転切除刃の先端の刃部の全周が当接する構造となっていることを特徴とする切除用鉗子。
  15. 請求項12から14のいずれかにおいて、
    上記切除用鉗子の開閉機構の貫通路には、上記切除刃あるいは上記回転切除刃を挿入している時及び挿入していない時のいずれにおいても、この貫通路を気密にシールするシール機構を備えたことを特徴とする切除用鉗子。
  16. 請求項15において、
    上記シール機構が、着脱交換可能になっていることを特徴とする切除用鉗子。
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