JP3703774B2 - 荷電ビーム露光装置、荷電ビームを用いた露光方法およびこの露光方法を用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents

荷電ビーム露光装置、荷電ビームを用いた露光方法およびこの露光方法を用いた半導体装置の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷電ビーム露光装置、荷電ビームを用いた露光方法およびこの露光方法を用いた半導体装置の製造方法に関し、特に低加速の荷電ビームを用いたアパーチャ方式の露光を対象とする。
【0002】
【従来の技術】
荷電ビーム露光装置は、光波長より短い電子(イオン)の波長レベルの分解能での描画が可能であるため、高い解像度のパターンを形成できる機能を有している。この一方、光露光によるマスク描画方式とは異なり、完成パターンを小さな分割パターンビームで直接描画するため、荷電ビームによる露光方式には、描画に長時間を要するという問題がある。しかし、高精度の細線パターンを形成できるという特徴に注目され、荷電ビーム露光技術は、光露光方式のリソグラフィー技術の次の技術、またはASIC等の多品種少量生産の半導体製造に有力なツールとして発展している。
【0003】
荷電ビームでパターンを直接描画する方法は、主として2つの方式が用いられている。即ち、小さな丸ビームをON/OFF制御しながらウエーハ全面をスキャンしてパターン描画する方法と、ステンシルアパーチャを通過した荷電ビームをパターン描画するVSB描画方式である。VSB描画を発展させた荷電ビーム線描画技術として、繰り返しパターンが一つのブロックとして形成されたステンシルを準備し、このステンシル内のパターンを選択して描画することにより高速描画を可能にする一括描画方式の技術も開発されている。
【0004】
まず、従来の荷電ビーム描画装置として、VSB描画方式の電子線描画装置の代表例を図9に示す(H.Sunaoshi et al;Jpn.J.Appl.Phys.Vol.34(1995),pp.6679−6683,Part1,No.128.December1995)。なお、以下の各図において同一の部分には同一の参照番号を付してその説明を適宜省略する。
【0005】
図9に示す電子線描画装置120において、電子銃11から放出され加速された電子ビーム7は、照明レンズ15により均一な電子ビームに整えられ、第一形成アパーチャ85を通過することで矩形に成形され、投影レンズ87により、菱形と矩形からなる第二成形アパーチャ89に投影される。この時、ビームパターンの形状とその面積がCADデータに従って照射されるように、第二成形アパーチャ89に対するビーム照射位置を成形偏向器21で制御する。第二成形アパーチャ89を通過した電子ビーム7は、縮小レンズ64および対物レンズ66で縮小投影されるが、ウエーハ14の描画位置に対するビーム位置は主偏向器95と副偏向器93で制御される。この場合、ウエーハ14に対して主偏向器95は、描画照射領域のストライプ(以下、メインフィールドという)内を図示しないXYステージの位置を参照しながら制御し、副偏向器93は、ストライプ内を細かく分割した描画範囲(以下、サブフィールドという)に対してその位置制御を行う。対物レンズ66の下部には、電子ビーム7がウエーハ14上に照射されたときに発生する二次電子や反射電子、後方散乱電子など(以下、二次電子等という)を検出する電子検出器33が配設され、この電子検出器33により取得された検出信号を処理することにより、図示しない各種制御部がSEM像を検出し、これに基づくビーム軌道調整等の各種制御を実行している。
【0006】
図9に示す電子ビーム描画装置120が備える電子光学系は、電磁レンズや静電偏向器で構成されるため、これらのレンズ、偏向器の総合的な光学特性、機械的な組み立て精度、コンタミネーション等の影響を十分に考慮した設計が要求される。また、ビーム解像度を向上させるため、高加速に加速した電子ビーム7をウエーハ14上のレジストへ打ち込む方式が採用されている。このため、照射された電子ビーム7がウエーハ14のレジストの下面に成膜された各種多層薄膜で反射して再びレジスト上方に向かう現象である近接効果が発生する。この近接効果は、描画パターンにボケや解像度劣化を引き起こす。従って、電子ビーム描画装置の設計においては、この近接効果を補正するための制御が必須となり、電子光学系の他、制御部においても大掛かりなシステムが必要になる。このため、システム全体が複雑化し、また、これによる他のトラブルを却って誘発することにより結果的に精度が低下するという問題があった。さらに、高加速の電子ビームを用いているため、ウエーハ表面へのダメージも懸念された。
【0007】
高加速電圧荷電ビームのVSB方式において上述した問題点を克服するために、低加速電圧の荷電ビームを用いたアパーチャ方式の荷電ビーム描画方式が提案されている(特開2000−173529、J.Vac.Sci.Technol.B14(6),1996,3802)。特開2000−173529にて提案された電子線描画方式を図10に示す。同図に示す電子ビーム装置110において、電子銃11から放出され加速された電子ビーム67は、矩形または円形の開口を有する第1アパーチャ13に照射される。第1アパーチャ13を通過した電子ビーム67は、一括露光セルパターンが複数個配列されたセルアパーチャ19に向かう。電子ビーム67のビーム径は、拡大ビーム機能を有する照明レンズ15a,15bにより、任意の一個のセルパターンに対して十分大きく、かつ隣接するセルパターンに干渉しない大きさに調整される。照明レンズ15a,15bは、2個の静電レンズ(アインツェルレンズ)で構成され、中央の電極へ負の電圧を印加して使用される。第2照明レンズ15bを通過した電子ビーム67は、セルアパーチャ19に形成された複数のセルパターンのうち目標とするセルパターンが選択できるように、第1成形偏向器17により目標位置へ偏向制御される。第1成形偏向器17、セルアパーチャ19を通過した電子ビーム67は、セルアパーチャ19を起点とするセルパターンビームとしてスタートし、第2成形偏向器21によって光軸上に振り戻された状態で縮小レンズ64を通過する。縮小レンズ64の上部には第2アパーチャ62が設置されており、セルアパーチャ19等で散乱された不要なビームをカットする。縮小レンズ64で縮小された電子ビーム67は、プリ副偏向器93’、プリ主偏向器95’、副偏向器93、主偏向器95および対物レンズ66を通過して図示しないXYステージ上に搭載されたウエーハ14の上面に縮小投影される。ウェーハ上のパターンを描画すべき位置に対するビームの照射位置は、主偏向器95と副偏向器93で制御し、主偏向器95に対するプリ主偏向器95’の制御電圧は加算方向に、プリ副偏向器93’の制御電圧は減算方向に制御することで総合的な収差を最小化している。主偏向器95は、ウェーハ14に対して、図示しないXYステージの位置を参照しながらメインフィールドの位置を偏向制御し、副偏向器93は、サブフィールドに対してその位置制御を行う。セルアパーチャ19から下流側のビーム軌道を図11に示す。
【0008】
電子ビーム描画装置110の電子光学系は縮小投影光学系にアインツェルレンズを用いるため、図11に示すように、電子ビーム67は光軸に対して回転対称な軌道を通過する。このため、プリ主偏向器95’、主偏向器95、プリ副偏向器93’、副偏向器93により、電子ビーム67の軌道は、全て同じ偏向感度で偏向され、発生する偏向収差も光軸に対し回転対称に発生する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電子ビーム描画装置110の縮小投影光学系では、図11に示すように、セルアパーチャ19以下に電流密度の高いクロスオーバ98,99が形成されてしまう。また、この投影光学系では、回転対称型の静電型レンズ(アインツェル)93,95を減速型の集束モードで採用しているため、レンズ内で電子ビーム67が減速してしまう。これらの2点が原因となって、図10に示す電子ビーム描画装置110には、色収差および空間電荷効果(特にBoersch効果)によるビームボケが発生し、セルアパーチャ像がウエーハ14上でボケてしまい、この結果描画特性が劣化するという問題があった。
【0010】
低加速電圧の荷電ビームを用いたアパーチャ方式の荷電ビーム描画方式において、上述した問題点を克服するために、縮小投影光学系を多重のマルチポールレンズにより構成した描画方式が提案されている(特開2001−093825、特願2000−237163、特願2000−283396、特願2001−012697)。図12に示す荷電ビーム描画装置100は、電子光学系内の縮小投影光学系を4重のマルチポールレンズにて構成したものである(特願2000−237163)。荷電ビームとして電子ビームを用いた時、電子銃11から加速された電子ビーム8は、矩形または円形の開口を有する第1アパーチャ13に照射される。この第1アパーチャ13を通過した電子ビーム8は、一括露光セルパターンが複数配列されたセルアパーチャ19に向かう。電子ビーム8は、照明レンズ15により、任意の一個のセルパターンに対して十分大きく、かつ隣接するセルパターンに干渉しない大きさのビーム径に成形される。照明レンズ15は、2個の静電レンズ15aと15b(アインツェルレンズ)で構成されており、中央の電極へ負の電圧を印加して使用される。第2照明レンズ15bを通過した電子ビーム8は、第1成形偏向器17により、セルアパーチャ19内で目標とするセルパターンが選択できるように偏向制御され、セルアパーチャ19を通過すると、第2成形偏向器21によりセルアパーチャ像が光軸上に振戻される。第1成形偏向器17およびセルアパーチャ19を通過した電子ビーム8は、セルアパーチャ19を起点とするセルパターンビームとしてスタートし、第2成形偏向器21により光学系の光軸上に振り戻された状態でマルチポールレンズ23内へと照明される。マルチポールレンズ23は4重の静電型レンズQ1〜Q4で構成され、八極子電極を用いて四極子場(マルチポールレンズ場)を発生させている。
【0011】
ここで光軸をZ軸、Z軸で互いに直交する二平面をX平面とY平面とし、このX平面の電子ビーム軌道をX軌道、Y平面の電子ビーム軌道をY軌道とする。4重のマルチポールレンズQ1〜Q4は、X方向とY方向の2方向の電界がそれぞれX方向で1重目から4重目まで順番に発散電界、発散電界、収束電界、発散電界、Y方向で収束電界、収束電界、発散電界、収束電界となるように電圧が印加される。このマルチポールレンズ23、第1成形偏向器17、第2成形偏向器21、およびプリ主偏向器25a、25bの光軸方向における両端の近傍にはグランド電極であるシールド電極36,39が配置され、1重目と2重目のマルチポールレンズ23間のシールド電極36とプリ主偏向器25直上のシールド電極39は、アパーチャ38、41をそれぞれ兼ね、アパーチャ38、41でビーム電流を検出することにより照明レンズ15、第1成形偏向器17、第2形偏向器21、マルチポールレンズ23(Q1,Q2)のビームアライメントを行う。このときのセルアパーチャ19からウエーハ14間の電子ビーム8の軌道を図13に示す。電子ビーム8は、マルチポールレンズ23のQ1〜Q4が形成する各電界の作用によりX方向とY方向とで異なった軌道8X,8Yをそれぞれ通り、かつ電子密度の高い領域を形成することなくウエーハ14上へ集光する。プリ主偏向器25aおよびマルチポールレンズ23のQ3とQ4に偏向電界を重畳させて偏向器として制御する主偏向制御により、図示していないXYステージの位置を参照しながら、XYステージ上に搭載したウエーハ14に対してメインフィールドの位置を偏向制御し、副偏向器31によりサブフィールドの位置を偏向制御する。マルチポールレンズ23のQ2とQ3間のプリ主偏向器25およびマルチポールレンズ23のQ3とQ4に偏向電界を重畳させ、マルチポールレンズ23Q3,Q4を偏向器として制御する主偏向制御の偏向電圧比を調整することにより、ウェーハ14上で発生する偏向収差が最小になるよう制御する。偏向電界を重畳させるマルチポールレンズQ3、Q4の内径は四極子レンズQ1、Q2と比べ大きく設計されている(図12参照)。これにより、偏向収差を低減することができる。例えば図14に示されるように、X方向への偏向にはプリ主偏向器25aと主偏向器23(Q3,27)と副偏向31とを用いて偏向し(X方向偏向ビーム軌道48X)、Y方向への偏向には主偏向器23(Q3,27)と副偏向31のみで偏向を行ない(Y方向偏向ビーム軌道48Y)、偏向電圧比を調整することにより偏向収差を最小にする。
【0012】
しかしながら、縮小投影光学系にマルチポールレンズ23を用いる光学系においては、電子ビーム8が光軸に対して大きく非対称な軌道を通り、発生する収差も光軸に対して大きく非対称になる。この結果、セルアパーチャ像がウエーハ14上で大きく非対称にボケてしまう。
【0013】
このように、従来の低加速電圧の荷電ビーム描画装置においては、電子光学レンズとして回転対称型の静電型レンズ(アインツェル)64、66を用いて減速型の集束モードを採用すると、静電型レンズ64,66内で電子ビームが減速されてしまい、色収差および空間電荷効果(特にBoersch効果)が発生し、さらに、セルアパーチャ19を通過した電子ビームが電子密度の高い領域99を形成するために、この領域99で空間電荷効果(特にBoersch効果)が発生し、これによりセルアパーチャー像がウエーハ14上でボケてしまい描画特性を劣化させるという問題があった。
【0014】
この一方、電子光学レンズにマルチポールレンズを応用し、空間電荷効果を低減させるために電子ビームが電子密度の高い領域99を形成しないよう、光軸に対して大きく非対称な電子ビーム軌道を形成すると、X方向とY方向とで収差性能が大きく異なり、描画特性を劣化させるという問題があった。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低加速の荷電ビームで空間電荷効果の影響を大幅に低減するとともに、収差性能に優れた荷電ビーム露光装置、露光方法およびこの露光方法を用いた半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の手段により上記課題の解決を図る。
【0017】
即ち、本発明によれば、
荷電ビームを発生させて基板に照射する荷電ビーム出射手段と、
上記荷電ビームのビーム径を調整する照明光学系と、
所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャと、
上記荷電ビームを電界により偏向して上記セルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、上記セルパターンを通過した上記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向手段と、
上記セルアパーチャと上記基板との間に設けられ、上記荷電ビームのうち上記セルアパーチャを通過した上記光軸上の荷電ビームが上記光軸で直交する二平面で上記光軸を中心にそれぞれほぼ対称であり、かつ、上記2平面で互いに異なる軌道を通過して縮小し、上記基板上に結像するように電界を形成する縮小投影光学系と、
上記荷電ビームのうち上記セルアパーチャ内で上記光軸外の任意の点を通過して上記縮小投影光学系内に入射した荷電ビームが、上記光軸で直交する上記二平面のうち一方の面において上記光軸を中心にほぼ対称な軌道を通過するように、上記光軸外の任意の点からの荷電ビームの主光線が上記縮小投影光学系内で上記光軸と交わる位置である照明位置を調整する照明位置調整手段と、
上記セルアパーチャを通過した上記荷電ビームを電界により偏向して上記基板上で走査させる第2の偏向手段と、
を備え、
上記荷電ビーム出射手段は、上記荷電ビームの照射を受けた上記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または上記二次荷電粒子および上記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で上記荷電ビームを出射させる、荷電ビーム露光装置が提供される。
【0018】
また、本発明によれば、
荷電ビームを発生させて基板に照射する荷電ビーム出射手段と、上記荷電ビームのビーム径を調整する照明光学系と、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャと、上記荷電ビームを電界により偏向して上記セルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、上記セルパターンを通過した上記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向手段と、上記セルアパーチャを通過した上記荷電ビームを電界により縮小させて上記基板上に結像させる縮小投影光学系と、上記セルアパーチャを通過した上記荷電ビームを電界により偏向して上記基板上で走査させる第2の偏向手段と、を備え、上記荷電ビーム出射手段は、上記荷電ビームの照射を受けた上記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または上記二次荷電粒子および上記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で上記荷電ビームを出射させ、上記荷電ビームは、光軸に直交する第1の方向における上記荷電ビームの収差性能と、上記第1の方向および上記光軸に直交する第2の方向における上記荷電ビームの収差性能とが上記基板上でほぼ同一となるように、上記縮小投影光学手段により上記第1の方向の倍率と上記第2の方向の倍率とが相互に独立に制御され、上記セルアパーチャは、上記縮小投影光学系の制御により上記荷電ビームの上記第1の方向の倍率と上記荷電ビームの上記第2の方向の倍率とが相互に異なることに対応した形状を上記セルパターンが有するように形成される、荷電ビーム露光装置が提供される。
【0019】
また、本発明によれば、
荷電ビームを生成して基板に照射する荷電ビーム照射工程と、
上記荷電ビームのビーム径を調整するビーム径調整工程と、
上記荷電ビームを電界により偏向し、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、上記セルパターンを通過した上記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向工程と、
上記セルアパーチャと上記基板との間で電界を形成することにより、上記セルパターンを通過した上記荷電ビームのうち上記光軸上の荷電ビームを、上記光軸で直交する二平面で上記光軸を中心にそれぞれほぼ対称であり、かつ、上記2平面で互いに異なる軌道を通過させて縮小させ、上記基板上に結像させる縮小投影工程と、
上記荷電ビームのうち上記セルアパーチャ内で上記光軸外の任意の点を通過した荷電ビームが、上記光軸で直交する二平面のうち一方の面において上記光軸を中心にほぼ対称な軌道を通過するように、上記縮小投影工程において上記光軸外の任意の点からの荷電ビームの主光線が上記光軸と交わる位置である照明位置を調整する照明位置調整工程と、
上記照明位置が調整された上記荷電ビームを電界により偏向して上記基板上で走査させる第2の偏向工程と、
を備え、
上記荷電ビームは、その照射を受けた上記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または上記二次荷電粒子および上記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で生成される、荷電ビームを用いた露光方法が提供される。
【0020】
また、本発明によれば、
荷電ビームを生成して基板に照射する荷電ビーム照射工程と、上記荷電ビームのビーム径を調整するビーム径調整工程と、上記荷電ビームを電界により偏向し、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、上記セルパターンを通過した上記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向工程と、上記セルアパーチャを通過した上記荷電ビームを電界により縮小させて上記基板上に結像させる縮小投影工程と、上記セルアパーチャを通過した荷電ビームを電界により偏向して上記基板上で走査させる第2の偏向工程と、を備え、上記荷電ビームは、その照射を受けた上記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または上記二次荷電粒子および上記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で生成され、上記第2の偏向工程は、光軸に直交する第1の方向における上記荷電ビームの偏向収差と、上記第1の方向および上記光軸に直交する第2の方向における上記荷電ビームの偏向収差とが上記基板上でほぼ同一となるように、上記第1の方向における上記荷電ビームの偏向幅と上記第2の方向における上記荷電ビームの偏向幅とを相互に独立に制御する工程を含む、荷電ビームを用いた露光方法が提供される。
【0021】
また、本発明によれば、
荷電ビームを生成して基板に照射する荷電ビーム照射工程と、上記荷電ビームのビーム径を調整するビーム径調整工程と、上記荷電ビームを電界により偏向し、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、上記セルパターンを通過した上記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向工程と、上記セルアパーチャを通過した上記荷電ビームを電界により縮小させて上記基板上に結像させる縮小投影工程と、上記セルアパーチャを通過した上記荷電ビームを電界により偏向して上記基板上で走査させる第2の偏向工程と、を備え、上記荷電ビームは、その照射を受けた上記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または上記二次荷電粒子および上記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で生成され、上記縮小投影工程は、光軸に直交する第1の方向における上記荷電ビームの収差性能と、上記第1の方向および上記光軸に直交する第2の方向における上記荷電ビームの収差性能とが上記基板上でほぼ同一となるように、上記第1の方向における上記荷電ビームの倍率と上記第2の方向における上記荷電ビームの倍率とを相互に独立に制御する工程を含む、荷電ビームを用いた露光方法が提供される。
【0022】
さらに、本発明によれば、
荷電ビームを用いた上述の露光方法を用いた半導体装置の製造方法が提供される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について図面を参照しながら説明する。以下の実施形態では、電子ビームを用いてウエーハ上にパターンを描画する電子ビーム露光について説明する。
【0024】
図1は、本発明にかかる荷電ビーム露光装置の実施の一形態の要部を示す概略構成図である。同図に示す電子ビーム露光装置1は、電子光学系と照明位置調整部とを備える。電子光学系は、電子銃11と、第1アパーチャ13と、照明レンズ15(15a,15b)と、第1成形偏向器17(17a,17b)と、セルアパーチャ19と、第2成形偏向器21(21a,21b)と、4重のマルチポールレンズ23(Q1〜Q4)と、プリ主偏向器25(25a,25b)と、副偏向器31と、シールド電極36,38,39,41,42と、二次電子検出器33とを含む。また、照明位置調整部は、制御コンピュータ40と、電流計42と、A/Dコンバータ44と、偏向制御回路46と、照明レンズ制御回路48と、電源PS1,PS2とを含む。
【0025】
電子銃11は、低加速の電子ビーム8を生成し、基板14に向けて照射する。
電子ビーム8は、矩形または円形の開口を有する第1アパーチャ13を通過し、一括露光セルパターンが複数配列されたセルアパーチャ19に向かう。照明レンズ15は、2個の静電レンズ(アインツェルレンズ)で構成され、中央の電極へ負の電圧を印加することにより使用され、電子ビーム8が任意の一個のセルパターンに対して十分大きく、かつ隣接するセルパターンに干渉しない大きさのビーム径を有するように電子ビーム8を成形する。第1成形偏向器17は、第2照明レンズ15bを通過した電子ビーム8によりセルアパーチャ19において目標とするセルパターンが選択されるようにその目標位置を偏向制御する。第2成形偏向器21は、セルアパーチャ19を通過したセルアパーチャ像を光軸上に振戻す。第1成形偏向器17およびセルアパーチャ19を通過した電子ビーム8は、セルアパーチャ19を起点とするセルパターンビームとしてスタートし、第2形偏向器21により光軸上に振り戻された状態でマルチポールレンズ23内へと照明される。マルチポールレンズ23(Q1〜Q4)は、プリ主偏向器25a,25bを挟んで配設された4重の静電型マルチポールレンズで構成される。各マルチポールレンズは、四極子場(マルチポールレンズ場)と呼ばれる電界を発生させて電子ビーム8の軌道をX方向、Y方向で互いに独立に制御する。マルチポールレンズ23の具体的形状のいくつかを図2に示す。
【0026】
図2(a)は、4個の電極で構成される四極子レンズを示す。同図に示す四極子レンズの電極Q11a〜Q11dは、それぞれ円柱形状を有し、互いに90度の角度をおいて配置される。図2(b)は、八極子レンズの一構成例を示し、互いに45度の角度をおいて配置された8個の円柱形状の電極Q12a〜Q12hが示されている。図2(c)は、八極子レンズの他の構成例を示し、扇状の平面形状を有する8個の電極Q13a〜Q13hが互いに45度の角度をおいて配置される。
【0027】
図2(b)および(c)に示す場合は、8極の電極について、隣接する二つの電極を一つの四極子電極として用いることでマルチポールレンズ23の全体を四極子レンズとして機能させる。例えば、電極Q13a,Q13bは、ともに+Vの電圧が印加され、これにより、(a)に示す電極Q11aとして機能するように制御される。
【0028】
ここで光軸をZ軸、Z軸を中心とした時の互いに直交する二平面をX平面とY平面とし、このX平面の電子ビーム軌道をX軌道、Y平面の電子ビーム軌道をY軌道とする。4重のマルチポールレンズ23により生成されるX方向とY方向の2方向の電界は、X方向が1重目から4重目まで順番に発散電界(Q1)、発散電界(Q2)、収束電界(Q3)、発散電界(Q4)となり、Y方向が収束電界(Q1)、収束電界(Q2)、発散電界(Q3)、収束電界(Q4)となるように制御される(図13参照)。本実施形態において、これらのマルチポールレンズ23(Q1〜Q4)は、縮小倍率がX方向とY方向とで異なる倍率となるように制御される。この点は、後に詳述する。
【0029】
図1に戻り、プリ主偏向器25およびマルチポールレンズ23のQ3,Q4は、電子ビーム軌道を制御する上述した発散電界および収束電界に偏向電界を重畳させることにより電子ビーム8に対する主偏向制御を行ない、図示していないXYステージ上に搭載したウエーハ14のメインフィールドの位置をXYステージの位置を参照しながら偏向制御する。副偏向器31は、四重目の四極子レンズ23のQ4とウエーハ14との間に配設され、ウエーハ14のサブフィールドに対して電子ビーム8の位置を制御する。図14に示したように、X方向への偏向にはプリ主偏向器25aと主偏向器23(Q3,27)(Q4,27)、副偏向器31を用いて偏向し、Y方向への偏向には主偏向器23(Q3,27)(Q4,27)と副偏向31のみで偏向を行う。このように、X方向とY方向とで異なる主偏向器を用い、かつ、X方向とY方向とで互いに独立に偏向電圧比を調整することにより、偏向収差を低減させることができる。ここで、図1に示すように、偏向電界を重畳させるマルチポールレンズ23のQ3,Q4の内径は、マルチポールレンズQ1,Q2と比較して大きくなるように設計されている。これにより、偏向収差をさらに低減できる。
【0030】
本実施形態の電子ビーム露光装置1においては、これらの主偏向器および副偏向器は、X方向とY方向とで異なる偏向幅で電子ビーム8を偏向するように制御される。この点も後に詳述する。
【0031】
シールド電極36は、第2成形偏向器21a,21bの間、第2成形偏向器21bの光軸方向下面、マルチポールレンズレンズ23Q1の光軸方向上面、マルチポールレンズレンズQ2の光軸方向下面にそれぞれ近接して設置される。シールド電極38は、マルチポールレンズレンズ23のQ1とQ2との間に配設される。シールド電極39は、プリ主偏向器25aと25bとの間、プリ主偏向器25bの光軸方向下面、マルチポールレンズレンズ23のQ3とQ4との間およびQ4の光軸方向下面に近接して配置される。シールド電極41は、プリ主偏向器25aの光軸方向上面に近接して配置され、シールド電極42は、マルチポールレンズレンズ23Q3の光軸方向上面に近接して配置される。これらのシールド電極36,38,39,41,42は、いずれもグランド接続され、各電極により励起される静電場の浸み出しを防止することにより、各レンズまたは各偏向器から形成される静電界が相互に干渉するおそれを大幅に解消している。また、シールド電極38,41,42は、アパーチャを兼ね、これらのアパーチャを用いてビーム電流を検出することにより、照明レンズ15、第1成形偏向器17、第2成形偏向器21、マルチポールレンズ23Q1,Q2およびプリ主偏向器25のそれぞれについて電子ビーム8とのアライメントを調整することができる。
【0032】
本実施形態の電子ビーム露光装置1の照明位置調整部は、シールド電極38を用いてマルチポールレンズ23への電子ビーム8の照明位置を調整する。この調整方法について図3〜図5を参照しながら説明する。
【0033】
図3は、電子ビーム8の照明位置を調整する方法の概略手順を示すフローチャートである。まず、制御コンピュータ40がマルチポールレンズ23のレンズをオフの状態にし、照明レンズ制御回路48に制御信号を供給して電源PS1から負の電圧を照明レンズ15に印加し、これにより、電子ビーム8をアパーチャ38へ照明する(ステップS1)。次に、制御コンピュータ40が偏向制御回路46に制御信号を供給し、電源PS2から第2形偏向器21へ電圧を印加し、これにより例えば図4(a)の矢印に示すように、電子ビーム8をアパーチャ38上で走査させる(ステップS2)。電子ビーム8の照射によりアパーチャ38で吸収される吸収電流Iを電流計42が測定し、測定結果をA/Dコンバータ44がディジタル信号に変換して制御コンピュータ40に供給する。制御コンピュータ40は、アパーチャエッジでの吸収電流Iの立ち上がり(立ち下がり)時間Dを算出する(ステップS3)。
【0034】
ここで、電子ビーム8が適切な照明位置にあり、そのビーム径が充分に小さい場合、吸収電流Iは、電子ビーム8のアパーチャエッジの通過によって急激に減少(増大)する。従って、図4(b)に示すように、吸収電流Iの波形における立ち下がり(立ち上がり)時間Dは短い。この一方、電子ビーム8が適切な照明位置になく、そのビーム径が大きい場合、電子ビーム8がアパーチャエッジを通過しても吸収電流Iは緩やかに減少(増大)する。従って、図4(c)に示すように、吸収電流Iの波形における立ち下がり(立ち上がり)時間Dが長くなる。
【0035】
制御コンピュータ40は、算出した立ち上がり(立ち下がり)時間Dを所定の閾値Wと比較し(ステップS4)、立ち上がり(立ち下がり)時間Dが閾値W以下であれば、電子ビーム8の照明位置が適切であると判断する。この一方、立ち上がり(立ち下がり)時間Dが閾値Wを上回れば、制御コンピュータ40は電子ビーム8の照明位置が不適切であると判断し、照明レンズ制御回路48への供給信号を調整し、これにより、照明レンズ15のレンズ電圧を調整し(ステップS5)、立ち上がり(立ち下がり)時間Dが閾値W以下になるまで上述したステップS2〜S4を繰り返す。
【0036】
上述した照明位置の調整方法では、閾値Wを用いて電子ビーム8のビーム径を調整したが、これに限ることなく、例えば最小錯乱円の断面形状が得られるまでビーム径を調整することとしても良い。また、本実施形態の電子ビーム露光装置1では、照明位置調整部により電子ビーム8の照明位置を自動的に調整することとしたが、このような照明位置調整部を備えていない場合であっても、図示しないディスプレイを用いてアパーチャ38の吸収電流を目視にてモニタすることによっても電子ビーム8の照明位置を検出することができる。アパーチャ38を走査する電子ビーム8のビーム径が充分に小さい場合は、例えば図5(a)の画像Im1に示すように、アパーチャの開口を明瞭に確認することができる。この一方、アパーチャ38を走査する電子ビーム8のビーム径が大きい場合には、例えば図5(b)の画像Im2に示すように、アパーチャのエッジが非常に不鮮明な画像が映し出されることになる。従って、アパーチャ38のエッジの鮮明な画像が得られるまで、操作者が照明レンズ15のレンズ電圧を調整することによっても、電子ビーム8の照明位置を調整することは可能である。
【0037】
適切な照明位置が得られたときのセルアパーチャ19からウエーハ14間の電子ビーム8の軌道を図6および図7に示す。図6(a)は電子ビーム8のX方向の軌道を示し、図7はそのときのY方向の軌道を示す。なお、図6(b)は、図6(a)内において符号Rで示す領域の拡大図である。図6(a)と図7との対比により明らかなように、マルチポールレンズ23(Q1〜Q4)の作用により、電子ビーム8は、X方向とY方向とで異なった軌道を通り、かつ電子密度が高い領域を形成することなくウエーハ14上へ集光する。電子ビーム8の照明位置は、縮小投影光学系内で第1重目のマルチポールレンズ23Q1を含みそれより下流側の領域になる。これにより、電子ビーム8の照明位置においても電子密度の高い領域を形成しない軌道を形成することができ、空間電荷効果をさらに低減することができる。
【0038】
本実施形態の電子ビーム露光装置1が備える照明位置調整部によれば、セルアパーチャ19上の任意の点から、収差性能の悪いX方向の電子ビーム8が図6(b)に示すような開き角αで出射する際に、光軸(Z軸)からの角度がα+αである8X(α+α0)軌道と、光軸からの角度がα−αである8X(α−α0)軌道は、いずれも光軸に対して対称なビーム軌道となる。これにより、電子ビーム8のX方向における収差性能を向上させることができる。
【0039】
本実施形態の電子ビーム露光装置1では、X方向とY方向とで異なる軌道を形成する縮小投影光学系を用いるので、電子ビーム8への偏向制御は、X方向とY方向とで偏向感度、偏向収差特性が大きく異なる。より具体的には、図6(a)に示すように、X方向の電子ビーム8がウェーハ14の直前で発散電界を受けるので、X方向の偏向収差性能が劣化する。そこで、主偏向領域と副偏向領域における各偏向電圧について、偏向収差性能の悪いX方向を小さく、Y方向を大きくすることにより、X方向、Y方向の偏向収差特性をほぼ同一にすることができる。より具体的には、プリ主偏向器25aと主偏向器23(Q3,27)(Q4,27)、副偏向器31に印加するX方向の偏向電圧と、主偏向器23(Q3,27)(Q4,27)と副偏向31に印加するY方向の偏向電圧との比(偏向電圧比)について、X方向の偏向幅がY方向の偏向幅よりも小さくなるように調整する。偏向幅の具体的な調整量は、例えばX方向およびY方向ともに同一幅で偏向した場合に発生するX方向とY方向の収差を各々シミュレーションなどで算出し、その算出結果からX方向の収差がY方向の収差に等しくなるような比率を算出することにより得られる。
【0040】
図8は、本実施形態の電子ビーム露光装置1を用いた偏向制御方法による描画領域を説明する模式図である。同図に示すように、例えば描画領域全体が四角形の描画領域101であるとき、X方向の偏向幅がY方向の偏向幅よりも小さくなるように偏向制御するので、主偏向描画領域102(メインフィールド)および副偏向描画領域103(サブフィールド)のいずれについてもY方向を長手方向とする長方形になる。しかしながら、各方向の偏向幅の調整は、X方向とY方向の相互間で相対的な調整であるので、主偏向描画領域102および副偏向描画領域103の面積自体は従来の偏向領域の面積とそれぞれ同一である。このように、本実施形態によれば、各偏向領域の面積を小さくすることなく総合収差性能を向上させることができる。
【0041】
また、一般に、縮小投影光学系の倍率M(M≦1)が小さくなるに従って収差特性は悪くなる。前述したとおり、本実施形態では、X方向とY方向とで異なる軌道を形成し、X方向の電子ビーム8Xがウェーハ14の直前で発散電界を受けるので、X方向の収差性能が劣化する。そこで、収差性能の悪いX方向の倍率が相対的に大きくなり、Y方向の倍率が相対的に小さくなるように、マルチポールレンズ23(Q1〜Q4)への印加電圧を調整する。これにより、倍率Mを小さく保ったままで収差性能を向上させることができる。X方向とY方向の倍率の具体的比率は、例えば上述した偏向量のシミュレーションと同様の方法により求めることができる。なお、セルアパーチャ19上のセルパターンは、このような倍率調整に対応させて、ウエーハ14に投影される所望の描画パターンとはX方向とY方向とで倍率が異なるように予め製作される。
【0042】
本実施形態によれば、空間電荷効果の影響が大幅に低減され、かつ、収差性能に優れた露光を実現できるので、このような露光装置または露光方法を用いることにより、より一層集積化された半導体装置を高い歩留まりで製造することができる。
【0043】
以上、本発明の実施の一形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限ることなく、その技術的範囲内で種々変形して実施することができる。上述した実施形態では、電子ビームのX方向への偏向にプリ主偏向器25a、主偏向器23および副偏向器31を用いて偏向し、Y方向への偏向に主偏向器23および副偏向器31のみを用いて偏向し、それぞれ偏向電圧比を調整して偏向を行なったが、これに限ることなく、縮小倍率の変更やマルチポールレンズ23の配置変更等によりマルチポールレンズ23内における電子ビーム軌道に変化が生じた場合には、例えばX方向への偏向にプリ主偏向器25b、主偏向器23および副偏向器31を用いて偏向し、Y方向への偏向にはプリ主偏向器25a、主偏向器23および副偏向器31を用いて偏向するなど、X方向とY方向とでそれぞれ偏向に用いる偏向器を変更し、これに応じて偏向連動比を変更しても良い。さらに、上述した実施形態では荷電ビームとして電子ビームを用いる形態について説明したが、本発明は、これに限ることなく、荷電ビームとしてイオンビームを用いる荷電ビーム露光装置一般に適用可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明によれば、縮小率のスティグマチックな結像条件において、低加速の荷電ビームで空間電荷効果の影響を大幅に低減するとともに、収差性能をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる荷電ビーム露光装置の実施の一形態の要部を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す電子ビーム描画装置が備えるマルチポールレンズの電極形状を説明する平面図である。
【図3】電子ビームの照明位置を調整する一方法の概略手順を示すフローチャートである。
【図4】図3に示す調整方法の説明図である。
【図5】電子ビームの照明位置を調整する他の方法の説明図である。
【図6】適切な照明位置が得られたときの電子ビームのX方向の軌道を示す図である。
【図7】適切な照明位置が得られたときの電子ビームのY方向の軌道を示す図である。
【図8】図1に示す電子ビーム描画装置を用いた偏向制御方法による描画領域を説明する模式図である。
【図9】従来の技術によるVSB描画方式の電子ビーム描画装置の一例を示す概略構成図である。
【図10】従来の技術による、低加速電圧の電子ビームを用いたアパーチャ方式の電子ビーム描画装置の一例を示す概略構成図である。
【図11】図10に示す電子ビーム描画装置の縮小投影光学系内におけるビーム軌道を示す説明図である。
【図12】従来の技術による、低加速電圧の電子ビームを用いたアパーチャ方式の電子ビーム描画装置の他の例を示す概略構成図である。
【図13】図12に示す電子ビーム描画装置の静電型マルチポールレンズ光学系内の電子ビーム軌道を示す説明図である。
【図14】図12に示す電子ビーム描画装置の静電型マルチポールレンズ光学系内における電子ビームの偏向軌道を示す説明図である。
【符号の説明】
1 電子ビーム露光装置
8X,9X X方向の電子ビーム軌道
8Y,9Y Y方向の電子ビーム軌道
10,20 荷電ビーム露光装置
11 荷電粒子銃(電子銃)
13 第1アパーチャ
14 ウエーハ
15a,15b 照明レンズ
17a,17b 第1成形偏向器
19 セルアパーチャ
21a,21b 第2成形偏向器
23(Q1〜Q4) 四極子レンズ
25a,25b プリ主偏向器
27 主偏向器
31 副偏向器
33 電子検出器
36,39 シールド電極
38,41,42 シールド電極を兼ねるビームアライメント用アパーチャ
40 制御コンピュータ
42 電流計
44 A/Dコンバータ
46 偏向制御回路
48 照明レンズ制御回路
48X X方向偏向ビーム軌道
48Y Y方向偏向ビーム軌道
PS1,PS2 電源

Claims (18)

  1. 荷電ビームを発生させて基板に照射する荷電ビーム出射手段と、
    前記荷電ビームのビーム径を調整する照明光学系と、
    所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャと、
    前記荷電ビームを電界により偏向して前記セルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、前記セルパターンを通過した前記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向手段と、
    前記セルアパーチャと前記基板との間に設けられ、前記荷電ビームのうち前記セルアパーチャを通過した前記光軸上の荷電ビームが前記光軸で直交する二平面で前記光軸を中心にそれぞれほぼ対称であり、かつ、前記2平面で互いに異なる軌道を通過して縮小し、前記基板上に結像するように電界を形成する縮小投影光学系と、
    前記荷電ビームのうち前記セルアパーチャ内で前記光軸外の任意の点を通過して前記縮小投影光学系内に入射した荷電ビームが、前記光軸で直交する前記二平面のうち一方の面において前記光軸を中心にほぼ対称な軌道を通過するように、前記光軸外の任意の点からの荷電ビームの主光線が前記縮小投影光学系内で前記光軸と交わる位置である照明位置を調整する照明位置調整手段と、
    前記セルアパーチャを通過した前記荷電ビームを電界により偏向して前記基板上で走査させる第2の偏向手段と、
    を備え、
    前記荷電ビーム出射手段は、前記荷電ビームの照射を受けた前記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または前記二次荷電粒子および前記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で前記荷電ビームを出射させる、荷電ビーム露光装置。
  2. 前記縮小投影光学系は、その光学系内で前記基板に最も近い領域において光軸に直交する第1の方向と、この第1の方向および前記光軸に直交する第2の方向において発散電界と収束電界とをそれぞれ形成し、
    前記二平面のうちの一方の面は、前記第1の方向に沿った直線と前記光軸とで規定される面であることを特徴とする請求項1に記載の荷電ビーム露光装置。
  3. 前記縮小投影光学系は、前記第1の偏向手段と前記第2の偏向手段との間に配置された二重のマルチポールレンズを含み、
    一重目と二重のマルチポールレンズの間に配置されたアパーチャをさらに備え、
    前記照明位置調整手段は、前記アパーチャ上で前記荷電ビームを走査し、この荷電ビームの走査により前記アパーチャに流れる電流の変化を検出することにより、前記荷電ビームの照明位置を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の荷電ビーム露光装置。
  4. 前記荷電ビームは、前記第1の方向における前記荷電ビームの収差性能と前記第2の方向における前記荷電ビームの収差性能とが前記基板上でほぼ同一となるように、前記縮小投影手段により前記第1の方向の倍率と前記第2の方向の倍率とが相互に独立に制御され、
    前記セルアパーチャは、前記縮小投影光学系の制御により前記荷電ビームの前記第1の方向の倍率と前記荷電ビームの前記第2の方向の倍率とが相互に異なることに対応した形状を前記セルパターンが有するように形成される、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の荷電ビーム露光装置。
  5. 荷電ビームを発生させて基板に照射する荷電ビーム出射手段と、
    前記荷電ビームのビーム径を調整する照明光学系と、
    所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャと、
    前記荷電ビームを電界により偏向して前記セルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、前記セルパターンを通過した前記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向手段と、
    前記セルアパーチャを通過した前記荷電ビームを電界により縮小させて前記基板上に結像させる縮小投影光学系と、
    前記セルアパーチャを通過した前記荷電ビームを電界により偏向して前記基板上で走査させる第2の偏向手段と、
    を備え、
    前記荷電ビーム出射手段は、前記荷電ビームの照射を受けた前記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または前記二次荷電粒子および前記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で前記荷電ビームを出射させ、
    前記荷電ビームは、光軸に直交する第1の方向における前記荷電ビームの収差性能と、前記第1の方向および前記光軸に直交する第2の方向における前記荷電ビームの収差性能とが前記基板上でほぼ同一となるように、前記縮小投影光学手段により前記第1の方向の倍率と前記第2の方向の倍率とが相互に独立に制御され、
    前記セルアパーチャは、前記縮小投影光学系の制御により前記荷電ビームの前記第1の方向の倍率と前記荷電ビームの前記第2の方向の倍率とが相互に異なることに対応した形状を前記セルパターンが有するように形成される、荷電ビーム露光装置。
  6. 荷電ビームを生成して基板に照射する荷電ビーム照射工程と、
    前記荷電ビームのビーム径を調整するビーム径調整工程と、
    前記荷電ビームを電界により偏向し、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、前記セルパターンを通過した前記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向工程と、
    前記セルアパーチャと前記基板との間で電界を形成することにより、前記セルパターンを通過した前記荷電ビームのうち前記光軸上の荷電ビームを、前記光軸で直交する二平面で前記光軸を中心にそれぞれほぼ対称であり、かつ、前記2平面で互いに異なる軌道を通過させて縮小させ、前記基板上に結像させる縮小投影工程と、
    前記荷電ビームのうち前記セルアパーチャ内で前記光軸外の任意の点を通過した荷電ビームが、前記光軸で直交する二平面のうち一方の面において前記光軸を中心にほぼ対称な軌道を通過するように、前記縮小投影工程において前記光軸外の任意の点からの荷電ビームの主光線が前記光軸と交わる位置である照明位置を調整する照明位置調整工程と、
    前記照明位置が調整された前記荷電ビームを電界により偏向して前記基板上で走査させる第2の偏向工程と、
    を備え、
    前記荷電ビームは、その照射を受けた前記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または前記二次荷電粒子および前記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で生成される、荷電ビームを用いた露光方法。
  7. 前記縮小投影工程は、前記基板に近い領域において光軸に直交する第1の方向と、この第1の方向および前記光軸に直交する第2の方向において発散電界と収束電界とをそれぞれ形成する最終の縮小投影工程を含み、
    前記荷電ビームの照明位置は、前記光軸外の任意の点からの荷電ビームが、前記第1の方向に沿った直線と前記光軸とで規定される面において前記光軸を中心にほぼ対称な軌道を通過するように制御されることを特徴とする請求項6に記載の露光方法。
  8. 前記第2の偏向工程は、前記第1の方向における前記荷電ビームの偏向収差と、前記第2の方向における前記荷電ビームの偏向収差とが前記基板上でほぼ同一となるように、前記荷電ビームの偏向幅を前記第1の方向と前記第2の方向とで相互に独立に制御する工程を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の露光方法。
  9. 前記縮小投影工程は、前記基板に近い領域において、前記第1の方向と前記第2の方向とで発散電界と収束電界とをそれぞれ形成する最終の縮小投影工程を含み、
    前記第1の方向における前記荷電ビームの偏向幅は、前記第2の方向における前記荷電ビームの偏向幅よりも小さい、ことを特徴とする請求項8に記載の露光方法。
  10. 前記縮小投影工程は、前記第1の方向における前記荷電ビームの収差性能と前記第2の方向における前記荷電ビームの収差性能とが前記基板上でほぼ同一となるように、前記第1の方向における前記荷電ビームの倍率と前記第2の方向 における前記荷電ビームの倍率とを相互に独立に制御する工程を含むことを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の露光方法。
  11. 前記縮小投影工程は、前記基板に近い領域において、前記第1の方向と前記第2の方向とで発散電界と収束電界とをそれぞれ形成する最終の縮小投影工程を含み、
    前記第1の方向における前記荷電ビームの倍率は、前記第2の方向における前記荷電ビームの倍率よりも大きい、ことを特徴とする請求項10に記載の露光方法。
  12. 荷電ビームを生成して基板に照射する荷電ビーム照射工程と、
    前記荷電ビームのビーム径を調整するビーム径調整工程と、
    前記荷電ビームを電界により偏向し、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、前記セルパターンを通過した前記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向工程と、
    前記セルパターンを通過した前記荷電ビームを電界により縮小させて前記基板上に結像させる縮小投影工程と、
    前記セルパターンを通過した荷電ビームを電界により偏向して前記基板上で走査させる第2の偏向工程と、
    を備え、
    前記荷電ビームは、その照射を受けた前記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または前記二次荷電粒子および前記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で生成され、
    前記第2の偏向工程は、光軸に直交する第1の方向における前記荷電ビームの偏向収差と、前記第1の方向および前記光軸に直交する第2の方向における前記荷電ビームの偏向収差とが前記基板上でほぼ同一となるように、前記第1の方向における前記荷電ビームの偏向幅と前記第2の方向における前記荷電ビームの偏向幅とを相互に独立に制御する工程を含む、荷電ビームを用いた露光方法。
  13. 前記縮小投影工程は、前記基板に近い領域において、前記第1の方向と前記第2の方向とで発散電界と収束電界とをそれぞれ形成する最終の縮小投影工程を含み、
    前記第1の方向における前記荷電ビームの偏向幅は、前記第2の方向における前記荷電ビームの偏向幅よりも小さい、ことを特徴とする請求項12に記載の露光方法。
  14. 前記縮小投影工程は、前記第1の方向における前記荷電ビームの収差性能と前記第2の方向における前記荷電ビームの収差性能とが前記基板上でほぼ同一となるように、前記第1の方向における前記荷電ビームの倍率と前記第2の方向における前記荷電ビームの倍率とを相互に独立に制御する工程を含むことを特徴とする請求項12または13に記載の露光方法。
  15. 前記縮小投影工程は、前記基板に近い領域において、前記第1の方向と前記第2の方向とで発散電界と収束電界とをそれぞれ形成する最終の縮小投影工程を含み、
    前記第1の方向における前記荷電ビームの倍率は、前記第2の方向における前記荷電ビームの倍率よりも大きい、ことを特徴とする請求項14に記載の露光方法。
  16. 荷電ビームを生成して基板に照射する荷電ビーム照射工程と、
    前記荷電ビームのビーム径を調整するビーム径調整工程と、
    前記荷電ビームを電界により偏向し、所望の描画パターンに対応した形状のセルパターンを有するセルアパーチャの所望のセルパターンに入射させ、前記セルパターンを通過した前記荷電ビームをその光軸上に振り戻す第1の偏向工程と、
    前記セルパターンを通過した前記荷電ビームを電界により縮小させて前記基板上に結像させる縮小投影工程と、
    前記セルパターンを通過した前記荷電ビームを電界により偏向して前記基板上で走査させる第2の偏向工程と、
    を備え、
    前記荷電ビームは、その照射を受けた前記基板の表面から発生する二次荷電粒子もしくは反射荷電粒子または前記二次荷電粒子および前記反射荷電粒子が近接する描画パターンの露光量に影響を及ぼす近接効果の影響が発生する量を下回る加速電圧で生成され、
    前記縮小投影工程は、光軸に直交する第1の方向における前記荷電ビームの収差性能と、前記第1の方向および前記光軸に直交する第2の方向における前記荷電ビームの収差性能とが前記基板上でほぼ同一となるように、前記第1の方向における前記荷電ビームの倍率と前記第2の方向における前記荷電ビームの倍率とを相互に独立に制御する工程を含む、荷電ビームを用いた露光方法。
  17. 前記縮小投影工程は、前記基板に近い領域において、前記第1の方向と前記第2の方向とで発散電界と収束電界とをそれぞれ形成する最終の縮小投影工程を含み、
    前記第1の方向における前記荷電ビームの倍率は、前記第2の方向における前記荷電ビームの倍率よりも大きい、ことを特徴とする請求項16に記載の露光方法。
  18. 請求項6乃至17のいずれかに記載の荷電ビームを用いた露光方法を用いた半導体装置の製造方法。
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