JP3700138B2 - 水辺護岸用コンクリートブロック合成体およびコンクリートブロック護岸 - Google Patents

水辺護岸用コンクリートブロック合成体およびコンクリートブロック護岸 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は水辺護岸用コンクリートブロック合成体およびコンクリートブロック護岸に係り、河川や湖沼などの水辺岸部における法面を保護し、水の浄化を図ると共に魚介類、水生昆虫、甲殻類などの棲息、産卵に適した護岸を形成するためのブロックおよび該護岸を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
河川や湖沼などの水辺岸部を保護するためにコンクリートブロックを用いて護岸壁を形成することについては従来から種々に提案され、また実施されているが、河川などにおける法面全般がコンクリートで被覆されたままでは自然の生態系を崩し、自然環境や景観が損われることから問題となり、今日においては生活環境としての調和ないし豊かな自然環境や景観の保護が論ぜられている。
【0003】
即ち、このような対処方法として、かごマット法や栗石柳枝工などがあるが、また特開平1−249190号公報、特開平1−315391号公報においては河川の汚水を浄化すべくコンクリートブロックの中に汚水浄化用接触材を収納して設定することが提案されている。
【0004】
更に実開平5−87020号公報においては、方形枠状基板の内側周縁に沿って板厚の1/2 程度の厚さの方形枠状壁体を立設し、同壁体の4辺に台形状の切込み部を左右対称形に欠截するとともに、4隅の壁体部に連結用貫通孔を設けて構成した上下一双のブロック単位体を前記4隅の壁面部を介して連結し、前記した上下一双のブロック単体間に自然石充填空間を形成することが発表されている。
【0005】
なお、実開昭61−20161号公報においては、下面周縁に等間隔に3個の脚片を設け、その脚片と対称の上面に凹部を設けた下部板体と、下面周縁に3個の脚片とその上面の対称位置に別の凹部を設け、脚片間に縦壁部を形成した上部板体の数個を上記した各凹部と脚片とを嵌合し、これらにボルトを挿通してナット締めする漁礁が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記したかごマット工法や栗石柳枝工は工数が多く掛かると共に充填材である玉石等の入手が困難となっており、また水辺の環境条件に必ずしも適合しない不利があり、特開平1−249190号や特開平1−315391号公報のものでは汚水を浄化し得るとしても、水辺護岸のためには別途の手段を講ずることが必要であり、また魚介、水生昆虫、甲殻類などの棲息、産卵に適した護岸となし得ない。
【0007】
また実開平5−87020号および実開昭61−20161号あるいは実開昭62−169963号のものは水底に沈設して漁礁などとするのに適するとしても水辺の護岸目的に利用することができず、水底から地上に到る傾斜面において水底における生態系から地上における植生に亘る夫々の条件によく適合した護岸構造を得ることができない。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記したような従来技術における課題を解決することについて検討を重ねて創案されたものであって、天然石材による礫間接触酸化法と同等の水に対する浄化機能と魚巣としての空隙部の形成を、突起部および貫通孔を配設したブロックを用いて達成可能としたものであって、河川や湖沼における水辺の法面や河床に配設することにより水中生物の棲息条件に適切に即応した護岸や根固め、水制工の施工を簡易且つ的確に得しめることに成功したものであって、以下の如くである。
【0009】
(1) 板状ブロックの片面に複数個の突起部を偶数列千鳥状に並列させて配設すると共にそれら突起部の間一列毎にに貫通孔を上記突起部の間に交互に配設し、しかも上記板状ブロックを1段毎に平面的に180°回転させて多段に段重ねしボルト等で連結一体化したことを特徴とした水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
【0010】
(2) 板状ブロックの両面に複数個の突起部を1列おきに並列させて配設すると共にそれら突起部の間に貫通孔を上記突起部間に交互的に配設し、しかも上記板状ブロックを1段毎に平面的に180°回転させて多段に段重ねしボルト等の連結手段で連結一体化すると、上段ブロック下面側の突起部と下段ブロック上面側の突起部とが重なり合わずしかも貫通孔を塞がないように配置されていることで、ブロック間における間隔と貫通孔による上下方向の連通構成が形成されることを特徴とした水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
【0011】
(3) 少なくとも片面が平坦とされたコンクリートブロックを底面または頂面の何れか一方または双方に併用したことを特徴とした前記(2)項に記載の水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
【0012】
(4) 突起部が断面的に錐形台状をなし、しかも各突起部の頂端が同一平面上に位置する平坦面状として形成され、貫通孔が断面テーパ状あるいは両面側から夫々断面テーパ状とし中間部がくびれた縮小状態として形成されたコンクリートブロックを用いることを特徴とした前記(1)〜(3)項の何れか1つに記載の水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
【0013】
(5) 板状ブロックの突起部、貫通孔を含めた表面に擬石、擬岩模様を形成し、無色またはカラーコンクリートによる着色、若しくは表面部における浸透着色を施したコンクリートブロックを用いることを特徴とした前記(1)〜(4)項の何れか1つに記載の水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
【0014】
(6) 前記(1)〜(5)項の何れか1つに記載のコンクリートブロック合成体におけるコンクリートブロックの対向側面に連繋部材を取付け、前記コンクリートブロック合成体を平面的に連接せしめ、上記連繋部において相互に連繋して法面の護岸や床面の根固め、水制工の何れか一方または双方として形成したことを特徴とした水辺コンクリートブロック護岸。
【0015】
(7) 前記(1)〜(5)項の何れか1つに記載のコンクリートブロック合成体の底部部分を貫通孔のないものとすると共に法面勾配に合わせて平面的に連接せしめ、前記コンクリートブロック合成体の底部における突起部の間の空隙部分にコンクリートを打設して護岸部を形成したことを特徴とした水辺コンクリートブロック護岸。
【0016】
【作用】
板状ブロックの片面に複数個の突起部を偶数列千鳥状に並列させて配設すると共にそれら突起部の間に一列毎に貫通孔を上記突起部の間に交互に配設したことにより、この板状ブロックを各段毎に平面的に180°回転させて積み重ねることで各板状ブロック間に突起部および貫通孔による空間を確保し、しかもそれら板状ブロックの突起部、貫通孔は前後、上下、左右の何れの方向においても交互に組み合わされているのでその空間は上下、左右および前後方向の何れにおいても曲線状で相互且つ複雑に連通されたものとなる。
【0017】
前記したような板状ブロックを所要の高さに積層し、上下方向に挿通されたボルト等で連結一体化したブロック合成体を法面や床面の勾配に即応させて平面的に連接せしめ、対向側面に設けられた連繋部材を連結するとにより板状ブロック相互が水平方向において連繋施工され、水辺岸壁に対して任意に連繋された法面の護岸や床面の根固め、水制工を形成することができる。
【0018】
板状ブロックの両面に複数個の突起部を1列おきに並列させて配設すると共にそれら突起部の間に貫通孔を上記突起部間に交互的に配設し、しかも上記板状ブロックを1段毎に平面的に180°回転させて多段に段重ねしボルト等の連結手段で連結一体化すると、上段ブロック下面側の突起部と下段ブロック上面側の突起部とが重なり合わずしかも貫通孔を塞がないように配置されていることで、ブロック間における間隔と貫通孔による上下方向の連通構成を形成する。なお、この場合においては、突起部相互を接合させた組付状態を形成し、あるいは突起部の配設数を半減した状態で適切な組付菅家を形成する。
【0019】
突起部が断面的に錐形、台状をなし、しかも各突起部の頂端が同一平面上に位置する平坦面状として形成されたことによりこの板状ブロックを積層した場合に千鳥状に配列された前記突起部によって各ブロック間に所定の間隔を安定に保持し、しかもそれらブロック間間隔部が貫通孔によって上下方向において千鳥状に蛇行状態で連通した構成とされる。
【0020】
貫通孔が片面または両面において断面テーパ状として形成されたことによってコンクリートによる平板状部体の成形を容易とし、しかも平板状部体の強度を適切に確保する。
【0021】
突起部や貫通孔の大きさや形状を不揃いに形成することにより連通する通路や空間部分の大きさおよび形状をランダム化するので、魚種の好みに即応させた使い分けができる。また表面を擬石模様の如きとすることによりその効果を更に高めることができる。
【0022】
前記したようなコンクリートブロックを垂直的に多段積層すると共に平面的に連接せしめ、連繋部において相互に連繋したことによってブロック相互を有効に連結した緩勾配の護岸壁や床面の根固め、水制工を安定に形成する。また該ブロック合成体の下部部分を貫通孔のないコンクリートブロックとして構成する法面勾配に即応させて連接し、下部の突起部にコンクリートを打設して急勾配法面用護岸として好ましい護岸構造とする。
【0023】
上記したような何れかの構成からなるコンクリートブロックでも多段積層すると共に法面又は床面に沿って連接せしめ、相互に連繋して護岸部を形成することにより空隙部における屈曲した水の流動によって水中のSS分やBODを除去し水が浄化されると共に、魚介類、水生昆虫、甲殻類などの住居、避難場所となり、または付着藻類や土砂の堆積による水草などの生育で餌場ともなる。また該ブロック合成体を岸から直角状に突堤状として河床に形成することにより、水流を遮断してワンド状の澱み部が形成され、上流側では土砂を堆積して瀬を、下流側には澱み部を形成して淵が形成され、それらの何れによっても魚類等の生育に適した環境を提供する。
【0024】
【実施例】
上記したような本発明について実施態様を添附図面に示すものについて説明すると、図1には本発明による水辺護岸用コンクリートブロック合成体を形成するブロック1の代表的な1例を示したもので、板状ブロック1はその片面に3個宛の突起部11、11が偶数列として6列、千鳥状に配設されると共にそれら突起部11、11・・・の間に貫通孔12、12を突起部11の1列毎に3列、3個宛配設し、また魚類などが上下の板状部の間を通り易いように各貫通孔12を大き目に形成してある。しかもこのような板状ブロック1に対し平面的にブロック相互を連結するための連繋部13を配設したものであって、図示のものでは該連繋部13は板状ブロック1の角部において垂直的および平面的の何れにもリングなどで連結できる係止環を突設したものである。なお垂直的な連結についてはボルトなどによる孔状の垂直連結部30が板状ブロック1の端部において4個配設されている。
【0025】
図2には本発明によるコンクリートブロックの別の例が示されており、板状ブロック1の角部に連繋部13が設けられていること自体は図1のものと同じであるが突起部11として比較的大型のものと、比較的小型の突起部11aとが併用され、貫通孔12としても大型のものと、それより小型の貫通孔12aとが併用されている。
【0026】
更に図3には図1や図2に示したものの2枚分として形成され、省人省力化用製品として長尺化された矩形状のコンクリートブロック1aとした場合が示され突起部11は円形のものと共に方形の突起部111をも用い、また貫通孔12も円形のものと方形貫通孔121が併用されている。またこれらの突起部および貫通孔は適宜にその大きさや方向などを変えたものとして併用配設してよいことは明かである。
【0027】
図4は図1に示したものの平面図で、図5には本発明によって垂直方向の連繋を別の連繋杆14で行い、コンクリートブロック合成体5を得るようにしたブロック1が示されている。即ち板状ブロック1の4隅部の突起部11に穿孔4と孔状の挿通連結部30を形成したものとし、このようなブロック1を図5に示すように各段毎に水平的に180°回転させ多段に積層し挿通連結部30に連繋杆14を挿入して締着子15で連結固定するようにしたもので、連繋杆14は防錆処理したもの、あるいは防錆効果の高い材質のものが用いられる。即ち、前記した図1〜3に示したような連繋部13のものがリング部材などで適宜に変位し得るような連繋であるのに対し、この図5のような連繋は固定的に形成されて合成体5を形成する。
【0028】
前述のような本発明コンクリートブロックによるコンクリートブロック護岸形成状態の1つは図6に示されている如くであって、図5に示したような手法で一定厚状態に積層して組合わされたブロック群としてのコンクリートブロック合成体5は水底部に設けられた基礎部体6より緩傾斜を採った低水位岸部3に連続設定されることにより、このコンクリートブロック合成体5中を通水することにより水中の浮遊物質がブロック表面に沈澱したり生物膜の粘性によって吸着し、表面に生育する微生物が汚濁物質を吸着分解して除去するもので水の浄化が図られ、またブロック間の大小の空隙部が前後、上下、左右方向にランダムに連動されており、小魚、水生昆虫、甲殻類などの棲息域、成魚の避難場所となると共に付着藻類や水草29などの生育による餌場を形成し、魚巣として利用し得るようにしたものである。
【0029】
図7と図8には図6に示したような斜面部の護岸壁形成に併せて河川などの水流方向と直交する方向に突堤状のブロック壁7をも形成して水制工として使用した場合を示すもので、図8に示すように突堤状ブロック壁7の上流側においては土砂の堆積で浅い瀬を形成して餌場となり、一方その下流側においては乱流ないし澱み状態を形成し、一種のワンド状の淵となって大きな魚の住処や避難場所を提供すると共に、浄化機能、魚巣機能と相俟って水制機構としても利用することができる。なおこのようなブロック壁7を河川床などの全面に使用することにより根固め機構としても利用できる。河川床に使用する場合は流水などによる流失を防止するため一定以上の重量を必要とし、図7、図8のものは図6のものより一層大きなブロック合成体として構成される。
【0030】
図9〜図11には上記したような連繋部13、13間における連結構造が示され、1例として図6に示した法面の護岸として構成されるときは図9に示すように板状ブロック1、1、1、1の四隅を突き合わせた状態に配置したものにおいて対向したフック状鉄筋による連繋部13、13間に図10のような倒U形係止部材である接合鉄筋17を股設連結して後板状ブロック1面までモルタル28の充填などで適宜に法面に固定化する。またこの連結は積層されたブロック合成体5の最下段のものでよいことは明らかであり、更に金具によるボルト接合などこれに類した他の工法によっても一体的に構成できる。
【0031】
上記のような図10のものに対し、図11のような連繋は図7、図8の平坦状の床面における根固め、水制機能を持った場合の手法を示すものである。即ちこの場合は河川床の変動に追随させるためにシャックル等のリング状連結材18を用いて可曲状に連結し施工定着する。このような連結状態は地盤状況に即応して積層されたブロックにおける適宜の箇所で行ってよいことは自明である。
【0032】
なお図8に示したような突堤状ブロック壁7の上面には別に図12に示すように水面上まで板状ブロックを積層し、その上に鉄平石などの天然石材や擬石などの化粧材38を施した板材などを載置設定することにより桟橋状となり、釣人39などの突堤となり、また防護柵を取付けることで水上の歩道橋となる。またこの突堤状ブロック壁7部分に達する陸地部分は図6のブロックを階段状に形成したブロック群8を設けることにより利用者の進入を容易とし、更にそのブロック空隙部の客土することによって表面を緑化することもできる。
【0033】
図13〜図15には本発明による板状ブロックの更に別の構成である板状ブロック2が示されている。即ちこの本発明ブロックによるときは板状ブロックの両面に片側3個の突起部11を1列おきに並列させて配設すると共にそれらの突起部の間に3個の貫通孔12を交互に配設したものであるが、この貫通孔12はブロック1の表裏から夫々図15に示すようにテーパ状部32、32を連続して形成された板状ブロックで、従って貫通孔12は図15に示したように中間でくびれ部20の形成された断面鼓型とされたものである。即ちこのような貫通孔12は複雑な断面構造であっても型による成形が容易であり、しかも通過する水に対して乱流効果を与え、浄化作用などを有効に得しめることは前記図1〜3のブロックと同様である。
【0034】
図16と図17には、この図13〜15に示した板状ブロック2を各段毎に平面的に180°回転させて多段(2段)に積層し、しかもその上下に片面における突起部を省略した前述の板状ブロック2aを積層した組合わせたブロック合成体10を形成する場合が示されており、垂直方向における連繋手段は連繋杆14が用いられている。即ち、この場合においてもブロック間においてその上下、左右おび前後方向への通水は図1〜図3に示したブロックによるものと同様に得られることは明かであって、上述したそれらブロックによるものと同様な作用が得られる。
【0035】
図18から図22は本発明による異形板状ブロックが示されており、図18のものは六角形状として組み合わせ使用するもので、また図19のものは図1に示したものの連繋部13を側辺部中間に切欠き部9を形成して該連繋部13を設けた場合であるが、板状ブロック、突起部11、貫通孔12の各面を擬石模様状として自然石の感覚を形成したものであり、これらの擬石模様部分はカラーコンクリートや着色剤を用いた着色により自然石と同じ感覚となすこともできす。然して、図20のものは角部を各辺長さの4分の1程度切欠した切欠コーナ部20を形成し、しかもその各辺に切欠き部9を形成して連繋部13が設けられた十字型形状の場合を示してあり、図21のものは図20に示した板状ブロック21を組合わせて使用するときの上下、左右における端面部材であって、コーナーを受入れる切欠き部9が形成されており、同様に図22のものはコーナー用として使用されるもので板状ブロック1の1つの肩部に切欠コーナ部20を形成し、それぞれ連繋部13を設けた場合が示されている。突起部11や貫通孔12の配設は何れも上記同様である。
【0036】
図23には本発明において用いる更に別の板状コンクリートブロック31が示され、また図24にはこのような図23の板状コンクリートブロック31と併用してコンクリートブロック合成体35とされるもう1つのコンクリートブロック31aが示されている。即ちこれらの板状コンクリートブロック31、31aにおいては上述したような図1などに示した板状コンクリートブロック1などのコーナー部の如きにおける連繋部13を有しておらず、しかも適切な連繋関係を図25に示すように形成するものである。
【0037】
つまり、その仔細を説明すると、図23のものは突起部11のみが配設された板状コンクリートブロック31であって、4隅に近い突起部11においては孔状の挿通連結部30が形成され、斯うした孔状挿通連結部によってブロック31と31aが連結されることによりコンクリートブロック合成体35を形成するものであり、このようなコンクリートブロック合成体35は図25に明らかなように急勾配を採った水辺岸部に対する護岸壁とされることにより一体化される。
【0038】
即ち図23に示したような板状コンクリートブロック31を2段以上設定し、その上に図24に示した板状コンクリートブロック31aを1段以上積層して形成したもので、このように組み合わされて形成される合成体35の底部空隙部分には適宜コンクリート34を打設して一体化を図ることにより急勾配の護岸を安定に構成する。要するに底部板状コンクリートブロック31の空隙部分に配筋することにより一層強固な護岸壁として形成されることは言うまでもない。
【0039】
表面側における板状コンクリートブロック31aの突起部空隙部分は河川水の進入を上記したような屈曲水流の形成により浄化機能を有することは明らかであるが、また上述した場合と同様に魚巣機能をも充分に発揮することができる。なお水面上の空中域においてはV形ないしU形断面のブロック25をその後面部25bが平面土層の傾斜面上に位置せしめ、前面部25aにおいては多段状の開口部26を形成して設定し、植物33などを植えて護岸壁面の好ましい緑化を図るようにした状態が示され、植物33の繁茂により水際に日陰を形成し、魚巣機能を更に向上することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したような本発明によるときは河川や湖沼などの水辺岸部における法面を有効に保護し、魚類や水中昆虫類などの棲息や産卵に適し、また水流と酸素との有効な接触による浄化や制水機能などを備えたコンクリートブロック護岸を簡易且つ的確に形成し得るものであるから工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による護岸用コンクリートブロックの1例を示した斜面図である。
【図2】本発明によるもう1つのコンクリートブロックの斜面図である。
【図3】更に別の本発明のコンクリートブロックの斜面図である。
【図4】図1に示した本発明コンクリートブロックの平面図である。
【図5】図4に示したものの積層したコンクリートブロックの連結状態を部分的に示した断面図である。
【図6】図4、5に示したものによる低水位部に形成した護岸の1例を示す断面的説明図である。
【図7】低水位部の水際に即応させ段数を変えて形成した法面の護岸ないし河川床での根固めあるいは魚巣水制ブロックの断面的説明図である。
【図8】図7に示したものの平面図である。
【図9】ブロック間連繋部の平面図である。
【図10】図9に示した連繋部の断面図である。
【図11】図10とは別の連繋部についての側面図である。
【図12】本発明ブロックを用いて桟橋状突堤を形成した側断面図である。
【図13】両面に突起を配設した本発明ブロックの別の構成を示した平面図である。
【図14】図13に示したものの側面図である。
【図15】その断面図である。
【図16】図13〜15に示したものと片面突起ブロックとを用いたブロック集合体の側面図である。
【図17】図16に示したものの断面図である。
【図18】六角形として形成された本発明ブロックの斜面図である。
【図19】表面模様に擬石、擬岩を配したものの斜面図である。
【図20】十字形として形成された本発明ブロックの斜面図である。
【図21】図20のブロックを組合わせ使用したときの端部に使用する本発明ブロックの斜面図である。
【図22】図20のブロックの組合せ使用時におけるコーナー部に使用する本発明ブロックの斜面図である。
【図23】図1に示したブロックにおける貫通孔、連繋部を用いないようにした本発明ブロックの斜面図である。
【図24】図1に示したものの連繋部のみを用いない本発明ブロックの斜面図である。
【図25】図23と図24に示したブロックによる急勾配法面に適用した本発明護岸壁の断面図である。
【符号の説明】
1 片面に突起部を有する板状ブロック
1a 長尺化された板状ブロック
2 両面に突起部を有する板状ブロック
2a 片面のみの突起部とした板状ブロック
3 低水位岸部
4 穿孔
5 コンクリートブロック合成体
6 基礎部体
7 突堤状ブロック壁
8 階段状ブロック群
9 切欠き部
10 コンクリートブロック合成体(2と2aとによる)
11 円形の突起部
11a 小型突起部
12 円形の貫通孔
12a 小型貫通孔
13 連繋部
14 連繋杆
15 締着子
17 倒U形係止部材である接合鉄筋
18 シャックル等のリング状連結材
20 切欠コーナ部
21 異形板状コンクリートブロック
25 V形断面ブロック
25a その前面部
25b その後面部
26 開口部
28 モルタル
29 水草
30 孔状の挿通連結部
31 本発明におけるもう1つの板状コンクリートブロック
31a コンクリートブロック31と併用される板状コンクリートブロック
32 テーパ状部(貫通孔12の)
33 植物
34 打設コンクリート
35 コンクリートブロック合成体
38 化粧板(鉄平石などによる)
111 方形の突起部
121 方形の貫通孔

Claims (7)

  1. 板状ブロックの片面に複数個の突起部を偶数列千鳥状に並列させて配設すると共にそれら突起部の間に一列毎に貫通孔を上記突起部の間に交互に配設し、しかも上記板状ブロックを1段毎に平面的に180°回転させて多段に段重ねしボルト等で連結一体化したことを特徴とした水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
  2. 板状ブロックの両面に複数個の突起部を1列おきに並列させて配設すると共にそれら突起部の間に貫通孔を上記突起部間に交互的に配設し、しかも上記板状ブロックを1段毎に平面的に180°回転させて多段に段重ねしボルト等の連結手段で連結一体化すると、上段ブロック下面側の突起部と下段ブロック上面側の突起部とが重なり合わずしかも貫通孔を塞がないように配置されていることで、ブロック間における間隔と貫通孔による上下方向の連通構成が形成されることを特徴とした水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
  3. 少なくとも片面が平坦とされたコンクリートブロックを底面または頂面の何れか一方または双方に併用したことを特徴とした請求項2に記載の水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
  4. 突起部が断面的に錐形台状をなし、しかも各突起部の頂端が同一平面上に位置する平坦面状として形成され、貫通孔が断面テーパ状あるいは両面側から夫々断面テーパ上とし中間部がくびれた縮小状態として形成されたコンクリートブロックを用いることを特徴とした請求項1〜3の何れか1つに記載の水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
  5. 板状ブロックの突起部、貫通孔を含めた表面に擬石、擬岩模様を形成し、無色またはカラーコンクリートによる着色、若しくは表面部における浸透着色を施したコンクリートブロックを用いることを特徴とした請求項1〜4の何れか1つに記載の水辺護岸用コンクリートブロック合成体。
  6. 請求項1〜5の何れか1つに記載のコンクリートブロック合成体におけるコンクリートブロックの対向側面に連繋部材を取付け、前記コンクリートブロック合成体を平面的に連接せしめ、上記連繋部において相互に連繋して法面の護岸や床面の根固め、水制工の何れか一方または双方として形成したことを特徴とした水辺コンクリートブロック護岸。
  7. 請求項1〜5の何れか1つに記載のコンクリートブロック合成体の底部部分を貫通孔のないものとすると共に法面勾配に合わせて平面的に連接ししめ、前記コンクリートブロック合成体の底部における突起部の間の空隙部分にコンクリートを打設して護岸部を形成したことを特徴とした水辺コンクリートブロック護岸。
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