JP3697895B2 - 熱転写記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱転写プリンタ、熱転写複写機、熱転写スキャナ等の熱転写記録装置の印画時のインクシートの張力制御に関し、画質の向上、特にインクシートのしわによる色抜けおよびカラー印画の重ね印画する各色間の位置ズレの改善を目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、例えば特開平8−230262号公報に示された従来の熱転写プリンタを示す要部の構成図、図10は従来の熱転写プリンタの要部を示す斜視図である。
図において、1はインクシートであり、ベースフィルム1a面にイエロー(Y色)、マゼンタ(M色)、シアン(C色)及びブラック(K色)のインクが面順次に配置されている。2はインクシート1を供給する供給ロール、3は熱転写後のインクが抜けたインクシート1を巻き取る巻き取りロールである。4はサーマルヘッド、5はサーマルヘッド4の発熱体、6はサーマルヘッド4のインクシート1の搬送方向下流側に設けられた剥離部材、7はインクシートローラ、8はプラテン、9は印画用紙である。
【0003】
上記従来の熱転写プリンタにおいて、インクシート1と印画用紙9を重ねた状態でサーマルヘッド4とプラテン8との間に狭持しながらプラテン8を回転させ、印画用紙9とインクシート1を矢印Fの方向にプラテン8との摩擦力により搬送する。同時にサーマルヘッド4の発熱体5へ選択的に電気信号を与えることにより、発熱体5がインクシート1を加熱して、インクを印画像対応に印画用紙9へ熱転写する。また、繰り出されたインクシート1は剥離部材6によって屈曲され、印画用紙9と分離された後、インクシートローラ7を経由して巻き取りロール3に巻き取られる。
【0004】
この時、サーマルヘッド4を印画対応に選択的に加熱することにより、図10に示すようにインクシート1の一部には加熱されて伸長したベースフィルム1aの加熱伸長部Bが発生する。この加熱伸長部Bは、インクシート1のベースフィルム1aの素材が加熱により部分的に伸長したものであり、インクシート1の非加熱部分に比べると、弛んだ状態となる。図10において、Eはインクシート加熱伸長部に発生する弱い張力、Fはインクシートの熱未影響部に発生する通常の張力、Gはインクシートの熱影響部の弛み、HSはインクシートの熱影響部の弛みの後部に発生する折り込みしわ、HYはインクシートの熱影響部の弛みの後部に発生するインクのよれ、矢印Jは供給ロール2側のインクシート1の張力(バックテンション)を示す。
【0005】
図11はインクシートに次色のインク面まで到達する後端しわが発生した状態を示す説明図である。図11において矢印Eはインクシート1の加熱伸長部B(図11中の破線部)に発生したインクシート1の弱い張力を示す。矢印Fは未伸長(未加熱)のインクシート1の部分(図11中の実線部)に発生したインクシート1の巻き取り張力を示す。Gは加熱伸長部Bの直後の未加熱部との境界に発生した弛み部である。
このように熱転写印画では、熱転写時の加熱度合いによりインクシート1は加熱伸長による弛みが生じる。そして、加熱された部位と未加熱部の境界において、インク弛み部Gが膨らんだ状態となる。この現象はとくに印画濃度を向上させるためにサーマルヘッド4での印画加熱温度を高くしたとき、及び印画の走査方向に半分がベタ印画で残りが未印画のときにその発生が著しい。
【0006】
次色印画を開始する際には、サーマルヘッド4を一旦プラテン8から開離し、印画用紙9を所定の印画位置に戻して、インクシート1を次色のインク面の先頭まで頭出し送りを行なう。そして、次色印画開始時に再度サーマルヘッド4をプラテン8に当接する際に、インクの弛み部Gから続いてきたインクのよれHYがサーマルヘッド4とプラテン8の間に折り込まれ、折り込みしわHSが発生する。
この結果、インクシート1の折り込みしわHSによって、図12に示すように画像が転写されない部分Kが発生すると言う不具合が生じる。図12ではインクシート1のインクの色がマゼンタ(M色)を印画後に、次のインクの色がシアン(C色)の先頭部に転写されない部分Kが現れた例を示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の熱転写プリンタでは、印画中の巻き取りロール3側のフロントテンションを強くして、折り込みしわとなる弛み部Gを引き伸ばし、膨らみを小さくするようにしている。しかし、巻き取りロール3側のフロントテンション(張力:F+E)を強くすると、弛み部Gの膨らみは小さくなるが、インクシート1の加熱伸長部Bの弱い張力Eとインクシート1の未伸長(未加熱)部分に発生するインクシート1の巻き取りによる通常の張力Fとの差は大きくなる。
このため、次色まで巻き取る時の張力(フロントテンション)が高いほど印画中の折り込みしわは減少するが、前記インクのよれHYは長くなり次色の印画面まで伸びてしまい易くなり、ネガが発生することがあった。
また、常にインクシート1の次色頭出し時の巻き取り張力(フロントテンション)を弱くした場合、インクシート1が伸びたまま巻かれることとなり、巻き取り側のインク巻径が大となって、巻太りを生じることがあり、プリンタ外形が大きくなるという問題があった。
【0008】
前記の理由により、次色印画開始時にインクシート1及び印画用紙9をプラテン8に挟持させてサーマルヘッド4を当接して、フロントテンションを加えて印画を開始したとき、次色インクまで伸びたよれHYがヘッドにより圧接された折り込みしわになるばかりでなく、上記フロントテンションの張力Fと張力Eの差はスキューを発生させるスキュー力Sとなり、このスキュー力Sはインクシート1を介して印画用紙9に加わり、印画用紙9を僅かであるが捻るように移動させる。この移動位置は印画の先頭部であるが、印画後端部では図13に示すように捻り移動量が拡大され色ズレの原因にもなっていた(図13ではM色を印画後の次色C色がズレを発生した例を示している)。
【0009】
この発明は上述のような問題を解決するためになされたもので、左右に偏った印画や(印画濃度の向上のために)サーマルヘッドのエネルギーを高くしたときに、インクシートが加熱伸長し、インクシートの折り込みしわに基づいて発生する次色印画抜けを防止できる熱転写記録装置を提供することを目的とする。また、カラー印画の色ズレの少ない熱転写記録装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る熱転写記録装置は、インクが面順次に塗布または印刷されたインクシートと、このインクシートの供給ロール及び巻き取りロールを駆動するモータと、上記インクシートのインクを印画用紙に熱転写させるサーマルヘッドと、このサーマルヘッド印画位置におけるインクシートの巻き取り側のフロントテンション及び供給ロール側のバックテンションが付与されるように上記モータを駆動制御する駆動制御手段とを備え、上記フロントテンションの張力付与手段は、前色の印画終了から次色インク頭出しまでの巻き取り時に、上記インクシートのフロントテンションを前色の印画用紙に対する印画率に基づいて前色の印画中のフロントテンションよりも弱くするように構成されたものである。
【0011】
また、駆動制御手段は、印画率に応じて、フロントテンションを調整するようにモータを制御するものである。
また、駆動制御手段は、次色印画開始時にフロントテンションを漸増により所定張力まで増加させるようにモータを制御するものである。
【0012】
さらにまた、インクシートの巻き取りロールを駆動するモータは直流モータであり、駆動制御手段は、上記直流モータの印加電圧を変化させてインクシートの搬送、張力の調整をするように上記直流モータを制御するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下この発明の実施の形態1について説明する。
図1はこの発明における実施の形態1の熱転写プリンタの要部を示す構成図である。図において、1〜9は上記従来装置と同様のものでありその説明を省略する。
10は該熱転写プリンタを制御するCPU、11は駆動制御手段であり、供給ロール2及び巻き取りロール3の駆動モータ21,31を制御する。22,32は駆動モータ21,31と供給ロール2,3の間にそれぞれ設けられた伝達トルクの切替えが可能なトルクリミッタ、12は印画制御手段であり、サーマルヘッド4、プラテン8及び駆動制御手段11等をホストコンピュータ(図示せず)から送られてくる印画データに基づいて制御するとともに駆動制御手段11に駆動の参照用データとして印画率データを転送する。ここで、印画率とは、印画用紙9の全面を最高の濃度で印画するときに要するエネルギーに対する当該印画に要したトータルエネルギーの割合、換言すれば、印画用紙9の印画可能領域に最高の濃度を乗じた値に対する当該印画における当該印画面積に当該印画濃度を乗じた値の割合である。
【0014】
次に動作について説明する。
図2はこの発明の実施の形態1におけるインクシートのフロントテンションを示す図であり、縦軸はフロントテンション(巻き取り)の張力、横軸は印画中から次色印画までの印画動作である。図3は印画動作を示すフローチャートである。
ホストコンピュータ(図示せず)から印画指令が出力されると、熱転写プリンタは印画を開始する(S30)。即ち、印画データに基づいてCPU10はサーマルヘッド4、プラテン8及び駆動制御手段11等を制御し、印画を開始する。
印画中には、インクシート1のフロントテンションを大きな張力T1に保持するとともに、印画動作に入ると同時に印画データの印画率をカウントする(S31)。
1色の印画が終了したとき(S32)、当該印画(前色の印画)における印画率をS31におけるカウント値に基づいて求め、この印画率と基準値(例えば30%)とを比較し、印画率の判定をする(S33)。なお、基準値が30%の例について説明したが、この値は熱転写プリンタの種別・用途等によって適宜定めることが好ましい。
【0015】
S33において、インクシート1の次色頭出し時に前色印画率が30%を超えたとき、その張力を弱くするように判定し、印画制御手段12からトルクリミッタ32へ信号を送りその張力T1を張力T2へ変化させ、インクシート1を巻き取る(S34)。
ついで、次色インクシート1及び印画用紙9の頭出しを行い(S36)、次色印画開始時には印画制御手段12からトルクリミッタ32へ信号を送りその張力T2を張力T1へ変化させ、即ち印画中のテンションT1に戻し、次色の印画を開始する(S37)。
一方、S33において、インクシート1の次色頭出し時に前色印画率が30%を超えないとき、その張力を保つように判定し、印画制御手段12からトルクリミッタ32へ信号を送りその張力T1を保持した状態で、インクシート1を巻き取る(S35)。
ついで、次色インクシート1及び印画用紙9の頭出しを行い(S36)、次色印画開始時には印画制御手段12からトルクリミッタ32へ信号を送りその張力T1を保持した状態で、即ち印画中のテンションT1で次色の印画を開始する(S37)。
【0016】
以上のように、前色の印画率が基準値を超えたとき、印画後の次色頭出し中に、インクシート1のフロントテンションを小さくするように構成したので、直前に印画された(前色が印画された)インクシート1の加熱され伸張された部位Bと、未加熱の非伸張部位Eに加わる張力差(|E−F|)によるスキュー力Sを小さくでき、次色の印画開始時に、インクシート1を介して印画用紙9が捻じれることを少なくし、次色の印画後半部分での色ズレを抑制することができる。また、印画後の次色頭出し中に、インクシート1のフロントテンションを小さくするように構成したので、前色の印画中に加熱され伸張され発生した弛み部Gから伸びたインクシート1のよれHYを短くでき、サーマルヘッド4とプラテン8の間への入り込みによる折り込みしわHSによる画像の不転写の発生を減ずることができる。
【0017】
実施の形態2.
以下この発明の実施の形態2について説明する。
図4はこの発明の実施の形態2におけるインクシート1の張力の変化を示す図であり、縦軸はフロントテンション(巻き取り)の張力、横軸は印画中から次色印画までの印画動作である。図5は実施の形態2の動作を示すフローチャートである。図において、Ta,Tb,Tc,Td,Teはそれぞれの印画率a,b,c,d,eに応じたインク巻き取り張力(フロントテンション)である。そして、図5のS53に示す印画率に対する巻取り張力の相関図に示すように1色印画終了後、次色インクシート1頭出し時の設定張力テーブルを駆動制御手段11の中に保有しておき、印画率に応じて無段階に制御するものである。その他の構成については実施の形態1と同様であるのでその説明を省略する。
【0018】
次に動作について説明する。
ホストコンピュータ(図示せず)から印画指令が出力されると、熱転写プリンタは印画を開始する(S50)。即ち、印画データに基づいてCPU10はサーマルヘッド4、プラテン8及び駆動制御手段11等を制御し、印画を開始する。印画中には、インクシート1のフロントテンションを大きな張力Taに保持するとともに、印画動作に入ると同時に印画データの印画率をカウントする(S51)。
1色の印画が終了したとき(S52)、当該印画(前色の印画)における印画率bをS51におけるカウント値に基づいて求め、この印画率bに応じた巻取り張力Tbでインクシート1を巻き取る、即ち図5のS53に示す印画率に対する巻取り張力の相関図を参照し巻取り張力を選択する(S53)。なお、実施の形態2においては、印画率bのときについて説明している。
ついで、次色インクシート1及び印画用紙9の頭出しを行い(S56)、次色印画開始時には印画制御手段12からトルクリミッタ32へ信号を送りその張力Tbを張力Taへ変化させ、即ち印画中のテンションTaに戻し、次色の印画を開始する(S57)。
【0019】
実施の形態1では、印画後の次色頭出し送り部分での巻き取り張力を印画率の基準値により判定し巻き取り張力を切換えるので、印画率が基準値の境界近傍では、必要な巻取りの張力値との差が大きく、通常のインクシート1では良好な結果を得られるが、より高精細印画のためのベースフィルムの薄いインクシート1を使用する場合には、折り込みしわHSが発生しやすかった。一方、実施の形態2では、印画率に応じた巻取り張力でインクシート1を巻き取るので、高精細印画のときにも折り込みしわHSが発生しないので、より印画制精度が向上する。
【0020】
実施の形態3.
以下この発明の実施の形態3について説明する。
図6はこの発明の実施の形態3に係る熱転写プリンタの要部を示す構造図、図7はこの発明の実施の形態3におけるインクシートのフロントテンションを円滑な漸増駆動を示す図である。図8はこの発明の実施の形態3に係る直流モータの特性図であり、横軸はトルク、縦軸は回転数(回転速度)である。図6において、23は巻き取りロール3を駆動回転させる直流モータからなる巻き取りモータであり、分巻または永久磁石界磁の直流モータが用いられる。図8において、領域のa〜bについては、速度0のa点から無負荷回転数のb点まで直流モータは負荷に応じた速度で回転する。実施の形態3では、この特性を利用し、巻き取りモータ23,33の印可電圧を変化させ、即ちそのトルクをトルクa〜bの範囲で変化させて使用回転数(インクシート1の所定搬送速度)となるように制御し、インクシート1の巻き取り、及び張力の制御を行う。その他の構成は実施の形態1,2と同様であるのでその説明を省略する。
【0021】
つぎに動作について説明する。
印画中のインクシート1及び印画用紙9はプラテン8との摩擦力で搬送される。印画機構は、プラテン8を所定回転速度で回転させ、インクシート1及び印画用紙9を所定搬送速度Vで搬送する。速度Vで搬送されるインクシート1に対して、速度V以上でインクシート1を巻き取るように巻き取りモータ33を駆動すると、巻き取り速度と速度Vの差分がインクシート1の巻き取り側のフロントテンションとなる。直流モータである巻き取りモータ33の回転速度変化は印加電圧を駆動制御手段11により変化させることにより容易に可能である。
【0022】
この巻取りモータ33の巻き取りによるインクシート1の巻き取り張力(フロントテンション)は、図7に示すように、前色の印画中には張力Tであり、次色の頭出しの間には、前色の印画率が基準値を超えていたので、図3のフローチャートと同様にして弱い張力T2であり、次色のインクシート1及び印画用紙9の頭出しが完了し、次色の印画指令が出力されたとき、駆動制御手段11は巻き取りモータ33の印可電圧を徐々に増加させ、張力を張力T2から張力T1へ漸増させる。
【0023】
以上のように、インクシート1の巻き取りロール3の駆動源を直流モータ33で構成し、その駆動及び張力制御を直流モータ33の特性を利用して駆動制御手段11で行うようにすることで、実施の形態1で説明したトルクリミッタ32が不要となり、装置の構成を単純かつ廉価に構成できる。さらに、インクシート1のフロントテンションの強さを、印可電圧の制御で行えるので、円滑な漸増、漸減による切換え構成を容易に実現できる。
また、インクシート1の巻き取りロール3の駆動源を直流モータ33で構成したので、張力の変化を円滑な漸増にて行うのでより一層のしわ低減効果、また色ずれの抑制効果を発揮出来る。なお、上記実施の形態1、2のように、印画中のフロントテンションの切替えをトルクリミッタ32で行う、又は電磁クラッチ等により行うことも考えられるが、モータを併用する必要があり装置の構成が複雑になる。さらに、円滑な漸増、漸減を実現することは直流モータの印可電圧の制御に比較して困難となる。
【0024】
なお、上述の実施の形態1〜3では、印画用紙9の全印画領域に対する印画率に基づいて、次色の頭出し中に小さなフロントテンションでインクシート1を巻き取る例について説明したが、印画用紙9の全印画領域に対する印画率のみでなく、印画用紙9の全印画領域に対する印画分布も考慮し、次色の頭出し中におけるインクシート1のフロントテンションを決定するように構成しても良く、この場合には更に高精に印画をすることができる。
また、熱転写記録装置として熱転写プリンタについて説明したが、熱転写記録装置は、熱転写複写機、熱転写スキャナ等であってもよい。
【0025】
【発明の効果】
この発明に係る熱転写記録装置は、インクが面順次に塗布または印刷されたインクシートと、このインクシートの供給ロール及び巻き取りロールを駆動するモータと、上記インクシートのインクを印画用紙に熱転写させるサーマルヘッドと、このサーマルヘッド印画位置におけるインクシートの巻き取り側のフロントテンション及び供給ロール側のバックテンションが付与されるように上記モータを駆動制御する駆動制御手段とを備え、上記フロントテンションの張力付与手段は、前色の印画終了から次色インク頭出しまでの巻き取り時に、上記インクシートのフロントテンションを前色の印画用紙に対する印画率に基づいて前色の印画中のフロントテンションよりも弱くするように構成されたので、インクシートが加熱伸長し、インクシートの折り込みしわに基づいて発生する次色印画抜けを防止できる。また、カラー印画の色ズレが少なく高精度の印画ができる。
【0026】
また、駆動制御手段は、印画率に応じて、フロントテンションを調整するようにモータを制御するので、カラー印画の色ズレがより少なく高精度の印画ができる。
【0027】
また、駆動制御手段は、次色印画開始時にフロントテンションを漸増により所定張力まで増加させるようにモータを制御することができる。
【0028】
さらにまた、インクシートの巻き取りロールを駆動するモータは直流モータであり、駆動制御手段は、上記直流モータの印加電圧を変化させてインクシートの搬送、張力の調整をするように上記直流モータを制御するので、装置の構成を単純かつ廉価に構成できる。そして、フロントテンションを漸増させる際に、その効果は特に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る熱転写プリンタの要部を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1のインクシートのフロントテンション(インク巻き取り張力)変化を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1のインクシートの張力制御を示すフローチャート図である。
【図4】 この発明の実施の形態2のインクシートのフロントテンション(インク巻き取り張力)変化を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2のインクシートの張力制御を示すフローチャート図である。
【図6】 この発明の実施の形態3に係る熱転写プリンタの要部を示す構造図である。
【図7】 この発明の実施の形態3のインクシートのフロントテンション(インク巻き取り張力)変化を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3の直流モータの特性図である。
【図9】 従来の熱転写プリンタを示す要部を示す構成図である。
【図10】 従来の熱転写プリンタの要部を示す斜視図である。
【図11】 インクシートに折り込みしわが発生した状態の説明図である。
【図12】 インクシートの折り込みしわによる印画色抜けが生じた状態を示す説明図である。
【図13】 印画用紙に印画の位置ズレが生じた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インクシート、 2 供給ロール、 3 巻き取りロール
4 サーマルヘッド、 8 プラテン、 9 印画用紙
10 CPU、 11 駆動制御手段、 12 印画制御手段
21、31 駆動モータ、 22、32 トルクリミッタ
23、33 直流モータ
B 印画用紙に発生した色抜け
E インクシート弛み部に発生する弱い張力
F インクシートの熱未影響部に発生する通常の張力
G インクシートの熱影響部の弛み
HY インクシートの熱影響部の弛みの後部に発生するインクのよれ
HS インクシートの熱影響部の弛みの後部に発生する折り込みしわ
T1、T2、Ta、Tb、Tc、Td、Te 張力

Claims (4)

  1. インクが面順次に塗布または印刷されたインクシートと、このインクシートの供給ロール及び巻き取りロールを駆動するモータと、上記インクシートのインクを印画用紙に熱転写させるサーマルヘッドと、このサーマルヘッド印画位置におけるインクシートの巻き取り側のフロントテンション及び供給ロール側のバックテンションが付与されるように上記モータを駆動制御する駆動制御手段とを備えた熱転写記録装置において、
    上記駆動制御手段は、前色の印画終了から次色インク頭出しまでの巻き取り時に、上記インクシートのフロントテンションを前色の印画用紙に対する印画率に基づいて前色の印画中のフロントテンションよりも弱くするように上記モータを制御することを特徴とする熱転写記録装置。
  2. 駆動制御手段は、印画率に応じて、フロントテンションを調整するようにモータを制御することを特徴とする請求項1記載の熱転写記録装置。
  3. 駆動制御手段は、次色印画開始時にフロントテンションを漸増により所定張力まで増加させるようにモータを制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の熱転写記録装置。
  4. インクシートの巻き取りロールを駆動するモータは直流モータであり、駆動制御手段は、上記直流モータの印加電圧を変化させてインクシートの搬送、張力の調整をするように上記直流モータを制御することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の熱転写記録装置。
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