JP3694780B2 - 灰中ダイオキシンの熱分解装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ごみ焼却設備で発生する灰、たとえば飛灰中に含まれるダイオキシンを分解する装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
飛灰中に含まれるダイオキシンは、飛灰を、所定の温度、たとえば200〜500℃、好ましくは300〜400℃、望ましくは350℃程度に加熱することにより熱分解することが知られている。
【0003】
従来、飛灰中に含まれるダイオキシンを熱分解する装置として、金属で形成されかつ両端が閉鎖されるとともに、内部全体が熱分解処理室となされた横型円筒状の熱分解処理槽と、熱分解処理室内に設けられかつ熱分解処理室内に投入された飛灰を攪拌する攪拌機と、熱分解処理槽の周壁の外周に配置されかつ熱分解処理室内の飛灰を加熱する電気ヒータとを備えたものが考えられている。
【0004】
そして、この装置では、熱分解処理室内に不活性ガス、たとえば窒素ガスを注入して無酸素雰囲気とし、室内に投入された飛灰を攪拌機で攪拌しつつ、電気ヒータにより槽外から加熱することによりダイオキシンを熱分解するようになっている。
【0005】
しかしながら、従来の装置を用いた熱分解方法では、槽内の飛灰を電気ヒータにより槽外から加熱しているので加熱効率が悪く、飛灰が所定の温度、たとえば350℃に達するまでに長い時間を要するという問題があった。
【0006】
そこで、このような問題を解決するために、本出願人は、先に、塊状灰加熱媒体を加熱する媒体加熱装置と、媒体加熱装置とは別個に設けられかつ所定温度に加熱された灰加熱媒体およびダイオキシンを含有する灰を受け入れる熱分解処理槽と、熱分解処理槽内に設けられかつ灰加熱媒体と灰とを攪拌混合する混合装置と、熱分解処理槽から排出された灰加熱媒体と灰とを分離する分離装置と、分離装置において分離された処理済み灰を冷却する冷却装置と、分離装置で分離された灰加熱媒体を媒体加熱装置に戻す媒体搬送装置とを備えた灰中ダイオキシンの熱分解装置を提案した(特願平11−253703号参照)。
【0007】
しかしながら、この装置では、熱分解処理槽、混合装置、分離装置および冷却装置の他に、熱分解処理槽とは別個に設けられた媒体加熱装置と、分離装置で分離された灰加熱媒体を媒体加熱装置に戻す媒体搬送装置とを備えているので、全体として大型化するとともに、設備コストが高くなるという問題のあることが判明した。
【0008】
この発明の目的は、上記問題を解決し、灰を効率良く所定の温度まで加熱することができるとともに、ダイオキシンの熱分解に要する時間を短縮することができ、しかも小型化を図ることができるとともに、設備コストが安価になる灰中ダイオキシンの熱分解装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段と発明の効果】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置は、ダイオキシンを含有する灰を受け入れる熱分解処理槽と、熱分解処理槽内に入れられた複数の塊状灰加熱媒体と、熱分解処理槽内に高温の媒体加熱用ガスを送り込むガス供給装置と、熱分解処理槽内に設けられ、かつ熱処理槽内に投入された灰と灰加熱媒体とを攪拌混合する混合装置と、熱分解処理槽の下端部に形成された灰出口に設けられ、かつ熱分解処理槽内において灰加熱媒体の有する熱によりダイオキシンが熱分解された処理済み灰と灰加熱媒体とを分離して処理済み灰だけを灰出口を通して槽外に排出させる分離具と、熱分解処理槽から排出された処理済み灰を冷却する冷却装置とを備えており、熱分解処理槽の灰出口と冷却装置とが処理済み灰排出路によりを連通させられ、熱分解処理槽の灰出口と冷却装置との間に2つの開閉自在な通路閉鎖部材が間隔をおいて設けられており、両通路閉鎖部材の間の部分において処理済み灰排出路に媒体加熱用ガスが供給されるようになされているものである。
【0010】
請求項1の発明の灰中ダイオキシンの熱分解装置によれば、ガス供給装置により、熱分解処理槽内に高温の媒体加熱用ガスを送り込むことによって熱分解処理槽内に入れられている塊状灰加熱媒体を所定温度、たとえば350〜500℃に加熱した後、媒体加熱用ガスの供給を停止し、ついでダイオキシンを含有した灰を熱分解処理槽内に投入した後混合装置により灰加熱媒体と灰とを攪拌混合する。すると、灰が灰加熱媒体の有する熱により加熱され、灰中のダイオキシンが熱分解される。したがって、従来の装置に比べて加熱効率が飛躍的に向上し、熱分解処理槽内に投入された灰を短時間で所定温度まで加熱することができ、灰に含まれているダイオキシンの熱分解に要する時間を短縮することができる。さらに、ダイオキシンの熱分解処理が行われた処理済み灰は、冷却装置により急冷されるので、処理済み灰の安定化を図ることができる。
【0011】
また、本出願人が先に提案した装置のように、熱分解処理槽とは別個に設けられた媒体加熱装置と、分離具で分離された灰加熱媒体を媒体加熱装置に戻す媒体搬送装置とを備えていないので、装置全体としての小型化を図ることができるとともに、設備コストを安価にすることができる。
【0012】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置において、熱分解処理槽内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置を備えていることが好ましい。この場合、ダイオキシンを含有した灰の灰加熱媒体による加熱を、不活性ガス雰囲気中で行うことができ、ダイオキシンの熱分解が一層促進される。
【0013】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置において、灰加熱媒体が、金属、セラミックス、砂利またはガラスにより形成された球状体からなることが好ましい。ここで、金属としては、たとえば鉄(ステンレス鋼を除く鉄系合金および純鉄を意味する)、ステンレス鋼、銅(銅系合金および純銅を意味する)等が用いられる。
【0014】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置において、灰加熱媒体の球相当径が5〜50mmとなされていることが好ましい。ここで、灰加熱媒体の球相当径を5〜50mmに限定したのは、この範囲内であれば、灰と灰加熱媒体との分離性能、および灰加熱媒体による灰加熱性能が良好になるからである。
【0015】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置において、ガス供給装置が、熱分解装置の外部に設けられたガス加熱装置と、熱分解処理槽とガス加熱装置との間で媒体加熱用ガスを循環させるガス循環装置とを備えていることが好ましい。
【0016】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置において、混合装置が、熱分解処理槽の内周面に沿って回転するスパイラルリボン状の回転翼を備えていることが好ましい。この場合、塊状灰加熱媒体は、回転翼により熱分解処理槽の内周面に沿って掻き上げられ、その上端から落下するので、灰加熱媒体と灰とが効率良く攪拌混合される。その結果、灰加熱媒体の灰加熱効率が一層向上する。
【0017】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置において、分離具が、同心円上に配置された複数の径の異なるリングを備えており、隣り合うリング間の隙間が灰加熱媒体の通過を防止しうる灰通過間隙となされていることが好ましい。
【0018】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置において、分離具が、網状体を備えており、網状体の網目が灰加熱媒体の通過を防止しうる灰通過間隙となされていることが好ましい。
【0019】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置において、分離具が、格子状体を備えており、格子状体の目が灰加熱媒体の通過を防止しうる灰通過間隙となされていることが好ましい。
【0020】
請求項1の発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置において、分離具が、ハニカム状体を備えており、ハニカム状体の目が灰加熱媒体の通過を防止しうる灰通過間隙となされていることが好ましい。
【0021】
【発明の実施形態】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0022】
図1はこの発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置の全体構成を示し、図2は熱分解処理槽を示し、図3は分離具を示し、図4は冷却装置の攪拌兼搬送装置を示す。
【0023】
図1において、灰中ダイオキシンの熱分解装置は、内部がダイオキシンを含有した灰を受け入れる気密室(2)となされた熱分解処理槽(1)と、熱分解処理槽(1)の気密室(2)内に入れられた多数の塊状灰加熱媒体(3)と、熱分解処理槽(1)内に高温の媒体加熱用ガスを供給するガス供給装置(4)と、熱分解処理槽(1)内に投入された灰と灰加熱媒体(3)とを混合する混合装置(5)と、熱分解処理槽(1)の下端部に形成された灰出口(6)に設けられ、かつ熱分解処理槽(1)内において灰加熱媒体(3)の有する熱によりダイオキシンが熱分解された処理済み灰と灰加熱媒体(3)とを分離して処理済み灰だけを灰出口(6)を通して槽(1)外に排出させる分離具(7)と、熱分解処理槽(1)から排出された処理済み灰を急冷する冷却装置(8)とを備えている。
【0024】
図2に示すように、熱分解処理槽(1)の周壁は、その上端部を構成する円筒状部分(1a)と、円筒状部分(1a)の下端に連なりかつ下方に向かって縮径された円錐状部分(1b)とよりなり、円錐状部分(1b)の下端に灰出口(6)が形成されている。熱分解処理槽(1)の頂壁には灰投入口(9)が形成され、灰投入口(9)に、ダイオキシンを含有した灰を貯留しているホッパ(11)の下端開口がロータリバルブ(12)を介して接続されている。熱分解処理槽(1)の灰出口(6)に、開閉自在のスライドゲート(13)を介して下端部がホッパ状となされた処理済み灰排出路(14)が接続されている。処理済み灰排出路(14)の途中には、スライドゲート(15)が開閉自在に設けられている。上側のスライドゲート(13)は、下側のスライドゲート(15)と間隔をおいて処理済み灰排出路(14)の途中に設けられていてもよい。これらのスライドゲートに代えて、ダンパが開閉自在に設けられていてもよい。また、熱分解処理槽(1)に、気密室(2)内に窒素ガス、燃焼排ガス等の不活性ガスを供給して気密室(2)内を不活性ガス雰囲気とする不活性ガス供給装置(16)が接続されている。
【0025】
灰加熱媒体(3)は、金属、セラミックス、砂利またはガラスにより形成された球状体からなり、これらのうちの1種または2種以上が熱分解処理槽(1)の気密室(2)内に入れられている。灰加熱媒体(3)の球相当径は5〜50mmとなされている。なお、「球」という語には、完全な球体の他に、だ円球等の球体に近似した形状のものも含む。
【0026】
ガス供給装置(4)は、熱分解処理槽(1)の外部に設けられたヒータ、バーナ等からなるガス加熱装置(17)と、熱分解処理槽(1)の気密室(2)とガス加熱装置(17)との間で媒体加熱用ガスを循環させるガス循環装置(18)とを備えている。ガス循環装置(18)は、一端が熱分解処理槽(1)の頂壁に形成されたガス出口(19)に接続されるとともに、他端が処理済み灰排出路(14)における2つのスライドゲート(13)(15)間の部分に形成されたガス入口(21)に接続されているガス循環用配管(22)を備えており、ガス循環用配管(22)の途中にガス加熱装置(17)が設けられている。また、ガス循環用配管(22)には、ガス加熱装置(17)により加熱された高温の媒体加熱用ガスを熱分解処理槽(1)の気密室(2)内に送り込み、気密室(2)内において灰加熱媒体(3)の加熱に供されたガスをガス加熱装置(17)に戻す送風機(23)と、開閉弁(24)とが設けられている。
【0027】
図2に示すように、混合装置(5)は、熱分解処理槽(1)の気密室(2)内に配されかつ上端部において熱分解処理槽(1)の頂壁に回転自在に支持された垂直回転軸(25)と、熱分解処理槽(1)の頂壁上に設置されかつ垂直回転軸(25)をその軸線の周りに回転させる電動機(26)と、垂直回転軸(25)に固定されたスパイラルリボン状回転翼(27)とよりなる。回転翼(27)の外側縁は熱分解処理槽(1)の周壁における円錐状部分(1b)の内周面に沿う円錐面上に位置している。回転翼(27)の外側縁と円錐状部分(1b)の内周面との間隔は、灰加熱媒体(3)の球相当径よりも小さくなされており、これにより回転翼(27)が回転したさいに気密室(2)内の下端部に溜まっていた灰加熱媒体(3)が、気密室(2)の内周面に沿って掻き上げられるようになっている。
【0028】
図3に示すように、分離具(7)は、熱分解処理槽(1)における灰出口(6)の周囲の部分に固定された支持部材(28)と、同心円上にくるように支持部材(28)に固定された複数の異径リング(29)とよりなる。支持部材(28)は円環状枠部分(28a)と、枠部分(28a)に固定状に設けられた十字状部分(28b)とよりなり、十字状部分(28b)にリング(29)が固定されている。隣接するリング(29)間の間隔は、灰加熱媒体(3)の球相当径の0.1〜0.9倍となされており、隣接するリング(29)間の間隙が灰加熱媒体(3)の通過を防止しうる灰通過間隙(30)となっている。
【0029】
冷却装置(8)は、両端が閉鎖された横向き冷却筒(31)と、冷却筒(31)の周囲に配されたウォータジャケット(32)とを備えている。冷却筒(31)の周壁右端部の上側に処理済み灰投入口(33)が形成され、ロータリバルブ(34)を介して処理済み灰排出路(14)に接続されている。また、冷却筒(31)の周壁左端部の下側に処理済み灰排出口(35)が形成されている。冷却筒(31)内に、処理済み灰投入口(33)から投入された処理済み灰を処理済み灰排出口(35)側に送るとともに混合する搬送兼混合装置(36)が配置されている。搬送兼混合装置(36)は、水平回転軸(37)に、その周方向に180度離隔した位置にある2つの攪拌パドル(38)からなる対が、その長さ方向に間隔をおいて複数対固着されたものである。回転軸(37)の長さ方向に隣接する2つの対の攪拌パドル(38)は、回転軸(37)の周方向に90度ずれた位置にある。また、図4に示すように、各攪拌パドル(38)は、回転軸(37)を同図に矢印で示す方向に回転させたさいに、処理済み灰を投入口(33)から排出口(35)側に搬送しうるように、若干ねじられている。そして、投入口(33)から冷却筒(31)内に投入された処理済み灰は、搬送兼混合装置(36)により排出口(35)まで混合されつつ搬送される間に、ウォータジャケット(32)内を流れる冷却水により所定温度以下に冷却される。
【0030】
上記構成の熱分解装置を用いて飛灰中のダイオキシンを熱分解する方法は、次の通りである。
【0031】
すなわち、2つのロータリバルブ(12)(34)および下側のスライドゲート(15)をそれぞれ閉状態としておくとともに、上側のスライドゲート(13)および開閉弁(24)をそれぞれ開状態としておき、ガス循環装置(18)によってガス加熱装置(17)と気密室(2)との間で、たとえば大気からなる媒体加熱用ガスを循環させることにより、ガス加熱装置(17)において加熱された高温の媒体加熱ガスを気密室(2)内に送り込み、これにより灰加熱媒体(3)を高温、たとえば350〜500℃程度に加熱する。ついで、不活性ガス供給装置(4)により気密室(2)内に不活性ガスと供給して不活性ガス雰囲気とする。
【0032】
ついで、スライドゲート(13)および開閉弁(24)をそれぞれ閉じるとともに、ロータリバルブ(12)を開いてホッパ(11)から熱分解処理槽(1)の灰投入口(9)を通して気密室(2)内にダイオキシンを含有した飛灰を所定量投入する。
【0033】
ついで、ロータリバルブ(12)を閉じ、電動機(26)により垂直回転軸(25)を回転させることによって、灰加熱媒体(3)と飛灰とを攪拌混合し、灰加熱媒体(3)の有する熱により飛灰を所定温度、たとえば350℃以上に加熱する。このとき、気密室(2)内の下端部に溜まっていた灰加熱媒体(3)は、回転翼(27)により熱分解処理槽(1)の周壁における円錐状部分(1b)の内周面に沿って掻き上げられて回転翼(27)の上端から落下するので、灰加熱媒体(3)と飛灰とが効率良く攪拌混合され、その結果灰加熱媒体(3)による飛灰の加熱が効率良く行われる。こうして、飛灰中のダイオキシンが熱分解される。ついで、上側のスライドゲート(13)を開くと、ダイオキシンが熱分解された処理済み飛灰と灰加熱媒体(3)とは分離具(7)により分離され、処理済み飛灰だけが分離具(7)の灰通過間隙(30)を通過して処理済み灰排出路(14)内に入り、一旦下側のスライドゲート(15)上に溜まる。
【0034】
ついで、下側のスライドゲート(15)を開くとともにロータリバルブ(34)を開き、処理済み飛灰を所定量ずつ投入口(33)から冷却筒(31)内に投入する。冷却筒(31)内に投入された処理済み飛灰は、搬送兼混合装置(36)により混合されつつ処理済み灰排出口(35)に送られる間に、ウォータジャケット(32)内を流れる冷却水により所定温度以下、たとえば60℃以下に急冷され、その結果処理済み飛灰の安定化が図られてダイオキシンの再生成が防止される。その後、処理済み飛灰は排出口(35)から排出される。
【0035】
処理済み灰排出路(14)内の全ての処理済み飛灰が冷却筒(31)内に投入された後、ロータリバルブ(34)および下側のスライドゲート(15)を閉じ、上述したのと同様にして灰加熱媒体(3)を加熱する。
【0036】
このような操作を繰り返して、飛灰中に含有されたダイオキシンが順次熱分解される。
図5は分離具の変形例を示す。
【0037】
図5において、分離具(40)は、熱分解処理槽(1)における灰出口(6)の周囲の部分固定された支持部材(41)と、支持部材(41)に張設された金網(42)(網状体)とよりなる。支持部材(41)は円環状枠部分(41a)と、枠部分(41a)に固定状に設けられた格子状部分(41b)とよりなる。金網(42)の金網の網目の大きさは、灰加熱媒体(3)の球相当径の0.1〜0.6倍となされており、網目が灰加熱媒体(3)の通過を防止しうる灰通過間隙となっている。
【0038】
図6は分離具の他の変形例を示す。
【0039】
図6において、分離具(45)は、熱分解処理槽(1)における灰出口(6)の周囲の部分に固定されており、円環状枠部分(45a)と、枠部分(45a)に固定状に設けられた格子状部分(45b)とよりなる。格子状部分(45b)の目の大きさは、灰加熱媒体(3)の球相当径の0.1〜0.6倍となされており、目が灰加熱媒体(3)の通過を防止しうる灰通過間隙(47)となっている。
【0040】
図7は分離具のさらに他の変形例を示す。
【0041】
図7において、分離具(50)は、熱分解処理槽(1)における灰出口(6)の周囲の部分に固定されており、円環状枠部分(50a)と、枠部分(50a)に固定状に設けられた正六角形の目を有するハニカム状部分(50b)とよりなる。ハニカム状部分(50b)の目の対角線の長さは、灰加熱媒体(3)の球相当径の0.1〜0.9倍となされており、目が灰加熱媒体(3)の通過を防止しうる灰通過間隙(52)となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による灰中ダイオキシンの熱分解装置の全体構成を示す図である。
【図2】 熱分解処理槽の拡大垂直断面図である。
【図3】 図1のIII−III線拡大断面図である。
【図4】 冷却装置の搬送兼混合装置を示す部分拡大斜視図である。
【図5】 分離具の変形例を示す図3相当の図である。
【図6】 分離具の他の変形例を示す図3相当の図である。
【図7】 分離具のさらに他の変形例を示す図3相当の図である。
【符号の説明】
(1):熱分解処理槽
(3):灰加熱媒体
(4):ガス供給装置
(5):混合装置
(6):灰出口
(7)(40)(45)(50):分離具
(8):冷却装置
(16):不活性ガス供給装置
(17):ガス加熱装置
(18):ガス循環装置
(27):回転翼
(29):リング
(30)(43)(47)(52):灰通過間隙
(42):金網(網状体)
(45b):格子状部分(格子状体)
(50b):ハニカム状体
Claims (1)
- ダイオキシンを含有する灰を受け入れる熱分解処理槽と、熱分解処理槽内に入れられた複数の塊状灰加熱媒体と、熱分解処理槽内に高温の媒体加熱用ガスを送り込むガス供給装置と、熱分解処理槽内に設けられ、かつ熱分解処理槽内に投入された灰と灰加熱媒体とを攪拌混合する混合装置と、熱分解処理槽の下端部に形成された灰出口に設けられ、かつ熱分解処理槽内において灰加熱媒体の有する熱によりダイオキシンが熱分解された処理済み灰と灰加熱媒体とを分離して処理済み灰だけを灰出口を通して槽外に排出させる分離具と、熱分解処理槽から排出された処理済み灰を冷却する冷却装置とを備えており、熱分解処理槽の灰出口と冷却装置とが処理済み灰排出路によりを連通させられ、熱分解処理槽の灰出口と冷却装置との間に2つの開閉自在な通路閉鎖部材が間隔をおいて設けられており、両通路閉鎖部材の間の部分において処理済み灰排出路に媒体加熱用ガスが供給されるようになされている灰中ダイオキシンの熱分解装置。
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