JP3694452B2 - Phs端末における待受方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、PHS(Personal Handy phone System)端末における着信の待受方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
PHSの開発・実施当初の意図として“コードレス電話機を家庭外に持ち出して使えるようにする”という意図があったことは、広く知られている。このような当初意図や、PHSを用いてワイヤレスの内線電話又はインターカムシステムを実現したいという産業面からの要求や、一つのPHS端末を様々な場所で使いたいという使用者の一般的要求等を反映して、近年のPHS端末には様々な通信モードが準備されている。通信モードとしては、市街地等に配設されているCSを介して公衆用PHSに接続するための公衆モード、窓辺等に設けたPA(パワーアンテナ。ホームアンテナとも呼ぶ)を介して公衆用PHSに接続するためのPAモード、PHS端末をいわばコードレス電話機の子機として使用するための家庭モード、無線系PBXやその配下におかれたCSを用いて事業所内に構築されたPHSに接続し無線系PBXやその接続先たる構内PBXを介し内線や外線に接続するためのオフィスモード、API等の準公衆(BA)モード、PHS端末同士で無線接続するためのトランシーバモード等がある。これらの通信モードの間には使用する波や準拠する手順や信号の構成等の相違があり、一般に、任意の通信モード下では他の通信モードに係る信号による着信を受けられないことから、PHS端末の使用に際しては使用者が必要に応じいずれかの通信モードを選択しまた適宜変更設定しなければならない。
【0003】
具体的には、PHS端末に予めいくつかの通信モードを登録しておき、使用者の手動操作等により適宜登録の追加/削除等を行う。使用者は、現状に応じて手動操作等を行い、PHS端末の通信モードを選択設定する。例えば、「外出しよう」としているのであれば公衆モード等を選び、「事業所内で働こう」としているのであればオフィスモード等を選び、「自宅にいよう」としているのであれば家庭モード或いはPAモードを選び、PHS端末に設定する。PHS端末は、待受先を介した着信があるまで或いは使用者が発信操作等を行うまで、出荷時等に初期設定された或いは使用者により設定された通信モードでの着信を待ち受ける待受動作を実行する。なお、本願でいうところの待受動作は、CS等(CSの他、BS、PA等、PHS端末の無線接続先となりうる無線設備各種を含む。以下、区別の必要がない限り同様に略記)からの下り制御チャネルにおける受信信号品質に応じて待受先CSを選択・変更する動作、PHS端末の位置をデータベースに登録する動作、使用者による操作に応じPHS端末内に各種情報を登録しまた機能に関する設定を行う動作等、着信を待ち受けている間に実行すべき又は実行可能な様々な動作を包含するものとする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通信モードをいちいち設定しまた変更する操作は、使用者にとり煩わしい。例えば、PHS端末を自宅でも通勤路でも勤務先事業所内でも使用できるようにするため、PHS端末にPA,公衆,オフィスという3個の通信モードを登録してあるとする。この場合、使用者が自宅から勤務先事業所に出勤するに当たって、自宅出発時にPHS端末の通信モードをPAモードから公衆モードに設定変更し、勤務先事業所到着時に公衆モードからオフィスモードに設定変更する、という操作が必要である。このように、使用者自身の移動或いはPHS端末の利用環境の変化に際し、使用者が通信モードをいちいち設定変更するのは面倒である。また、仮に、設定変更を怠ると現在の所在環境下では着信を受けることができないこととなりうる。即ち、必要な情報を必要な時点で受け取ることができない等の不都合が生じる。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、PHS端末に複数の通信モードが設定されている場合であっても、待受に係る通信モードの設定変更等の操作で使用者を煩わせることなしに、使用者の移動等に伴うPHS端末の利用環境等の変化に対応できるようにすることを、その目的の一つとしている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
まず、本発明に係る待受方法は、公衆モード、PAモード等、互いに通信形態例えば通信手順や信号構成が異なる複数の通信モードそれぞれにて使用可能なPHS端末により、実行される。本発明の実行環境たるPHS端末は、着信を待ち受けるための待受動作を実行する。待受動作とは、より詳細にいえば、ある通信モードに係るサービスに属する無線接続先からの着信に応ずべく、その通信モードに係るサービスに属する無線接続先の中から比較的良好な受信信号品質を期待できる無線接続先を待受先として逐次選択しその待受先からの着信を待ち受ける待受動作である。なお、以下の説明では、本発明に係る待受方法を開始する際に待受動作の対象となっている通信モードを、第1通信モードと称し、PHS端末に登録済の他の通信モードのうちシームレス遷移先となりうるもの或いはその通信モードに関しシームレス検出が行われることがあるものを、第2通信モードと称している。また、PHS端末の「無線接続先」とはCS等を、「サービス」とは公衆用PHSへの接続等を、さすものとする。
【0007】
本発明を特徴付けている動作の一つは、シームレス遷移である。シームレス遷移とは、PHS端末の動作を第1通信モードに関する待受動作から第2通信モードに関する待受動作へと自動的に遷移させる動作である。即ち、シームレス遷移は、待受動作に係る通信モードを第1通信モードから第2通信モードへと自動的に切り換えることによって、待受に係る通信モードを使用者の操作により設定変更する必要をなくすという効果をもたらすもの、言い換えれば、待受に係る通信モードの切換の継ぎ目(シーム)たる設定変更操作を廃止可能にする遷移形態である。
【0008】
シームレス遷移には、いくつかの形態がある。第1の形態は、第1通信モードに関する待受動作をやめ第2通信モードに関する待受動作を開始することによりシームレス遷移を実行する、という形態である。この形態によるシームレス遷移は、第1通信モードにおける受信信号品質例えば受信電界強度が第1通信モード選択レベル超の水準から第1通信モード選択レベル未満の水準に劣化したとき、第2通信モードにおける受信信号品質例えば受信電界強度が第2通信モード選択レベル超であることを条件として、実行する。即ち、第1通信モード下での待受では(どのCS等を選択しても)第1通信モード選択レベルを超える受信信号品質を期待できなくなったものの、第2通信モード下での待受へと遷移すれば(少なくともいずれかのCS等については)第2通信モード選択レベルを超える受信信号品質を期待できるときに、第1の形態によるシームレス遷移が実行される。第1通信モード下での待受から第2通信モード下での待受への遷移が設定変更操作なしで行われるという意味で、この遷移はシームレスである。
【0009】
第2の形態は、第1通信モードに関する待受動作を実行している状態から、まず、第1通信モードに関する待受動作を継続しつつ第2通信モードに関するシームレス検出動作を実行する状態に移行し、その後、第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作をやめ第2通信モードに関する待受動作を開始することにより、シームレス遷移を実行する、という形態である。シームレス検出動作とは、その通信モードに係るサービスに属する無線接続先の中から比較的良好な受信信号品質を期待できる無線接続先を将来の待受先として検出する動作である。
【0010】
第2の形態に含まれる2段階の状態遷移のうち1段階目の状態遷移、即ち第1通信モードに関する待受動作を実行している状態からそれを継続しつつ第2通信モードに関するシームレス検出動作を実行する状態への移行は、第1通信モードにおける受信信号品質が第1通信モード選択レベル超の水準から第1通信モード待受保持レベル超第1通信モード選択レベル未満の水準に劣化したとき、第2通信モードにおける受信信号品質が第2通信モード選択レベル未満であることを条件として、実行される。言い換えれば、第1通信モード下での待受では(どのCS等を選択しても)第1通信モード選択レベルを超える受信信号品質を期待できなくなっているが、第2通信モード下での待受へと直ちに遷移してもやはり(どのCS等を選択しても)第2通信モード選択レベルを超える受信信号品質を期待できないとき、実行される。
【0011】
第2の形態に含まれる2段階の状態遷移のうち2段階目の状態遷移、即ち第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作を実行する状態から第2通信モードに関する待受動作を実行する状態への移行は、第1通信モードにおける受信信号品質が第1通信モード待受保持レベル超第1通信モード選択レベル未満の水準にとどまっている間に第2通信モードにおける受信信号品質が第2通信モード選択レベル超に達したとき、実行される。言い換えれば、第1通信モードにおける受信信号品質の劣化がさほど進行していないうちに第2通信モードにおける(いずれかのCS等による)受信信号品質が十分な向上を呈したとき、実行される。
【0012】
従って、第1通信モード下での待受から第2通信モード下での待受への遷移が設定変更操作(シーム)なしで行われるという意味で、第2の形態による遷移もシームレスである。また、1段階目の状態遷移の際に第2通信モードに関するシームレス検出動作が開始されているため、以後の待受に係る通信モード及びその通信モード下で当面待受先とすべきCS等の特定が既に行われている状況で、2段階目の状態遷移が実行される。直ちに特定のCS等を待受先とすることができるという意味或いは待受時間をさほど長引かせないという意味でも、第2の形態による遷移はシームレスである。
【0013】
第3の形態は、第1通信モードに関する待受動作を実行している状態から、まず、第1通信モードに関する待受動作を継続しつつ第2通信モードに関するシームレス検出動作を実行する状態に移行し、その後、第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作をやめ第1通信モードに関するシームレス検出動作及び第2通信モードに関する待受動作を開始することにより、シームレス遷移を実行する、という形態である。
【0014】
第3の形態に含まれる2段階の状態遷移のうち1段階目の状態遷移は、第2の形態に含まれる2段階の状態遷移のうち1段階目の状態遷移と、同様の時点で同様の条件下で実行される同様のものである。第3の形態に含まれる2段階の状態遷移のうち2段階目の状態遷移、即ち第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作を実行する状態から第1通信モードに関するシームレス検出動作及び第2通信モードに関する待受動作を実行する状態への移行は、第1通信モードにおける受信信号品質が第1通信モード待受保持レベル未満の水準に劣化したとき、第2通信モードにおける受信信号品質が第2通信モード待受保持レベル超第2通信モード選択レベル未満の水準であることを条件として、実行される。言い換えれば、第1通信モードにおける受信信号品質の劣化が既にかなりの程度進行しており他方で第2通信モードにおける受信信号品質の今後の向上が若干とも期待できる時点で、実行される。
【0015】
従って、第1通信モード下での待受から第2通信モード下での待受への遷移が設定変更操作(シーム)なしで行われるという意味で、第3の形態による遷移もシームレスである。また、1段階目の状態遷移の際に第2通信モードに関するシームレス検出動作が開始されているため、2段階目の状態遷移の際直ちに特定のCS等を待受先とすることができるという意味或いは待受時間をさほど長引かせないという意味でも、第3の形態による遷移はシームレスである。加えて、第1通信モードに関するシームレス検出動作及び第2通信モードに関する待受動作を開始した後、第2通信モードにおける受信信号品質が第2通信モード選択レベル超の水準に達したとき、第1通信モードに関するシームレス検出動作をやめるようにすれば、この形態によるシームレス遷移が行われた後の待受状態が、第1の形態によるシームレス遷移や第2の形態によるシームレス遷移が行われた場合と同様の待受状態となる。
【0016】
このように、本発明においては、状況によりシームレス検出を実行しながらシームレス遷移を行うようにしたため、現時点で待受動作を実行するべき通信モードに関する使用者による設定変更操作が不要になり、従来に比べ使用性に優れたPHS端末が得られる。PHS端末の回路構成として送受信回路を1系統具備する構成を用いて本発明を実施することも可能であるが、PHS端末内に複数系統の送受信回路を設け、第1及び第2通信モードに関する動作を、PHS端末内に設けた複数系統の送受信回路により分担して実行するようにするのが望ましい。また、本発明に係る待受方法をPHS端末に実行させるには、例えば、使用者により又は初期的に、PHS端末に“シームレス待受”との設定を与えればよい。その際、PHS端末は、予め登録されている複数の通信モードのうち現時点で最も良好な受信信号品質を期待できる通信モードを第1通信モードとし、当該複数の通信モードのうち残りの全部又は一部の通信モードを第2通信モードとする。
【0017】
また、第2通信モードが1種類に限られないことにも留意されたい。第2通信モードが複数存在する場合、例えば、その中で最もよい受信信号品質を提供する通信モードを、シームレス遷移先とする。また、受信信号品質の検出(例えば下り制御チャネルからの受信電界強度の検出)及びその結果に基づく動作(シームレス遷移)については、複数の第2通信モードそれぞれに優先順位を付与しておき、その優先順位に従い通信モード毎に実行すればよい。更に、これら複数の第2通信モードの中に、公衆用PHSの基地局に無線接続する公衆モードと、その他複数の通信モードとが含まれている場合には、当該その他複数の通信モードについては上述の優先順位に従う動作を実行し、公衆モードについては当該複数の通信モードよりも優先して又は別の回路で受信信号品質の検出及びその結果に基づく動作を実行するようにすればよい。
【0018】
そして、第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作を実行する状態から、第1及び第2通信モードにおける受信信号品質が向上を見せず、第1通信モードにおける受信信号品質が第1通信モード待受保持レベル未満に劣化しかつ第2通信モードにおける受信信号品質も第2通信モード待受保持レベル未満に劣化したときには、第1及び第2通信モードのいずれについてもサービス圏外であると見なすことができる。この場合には、例えば、第1及び第2通信モードに係るサービスに属する無線接続先の中から比較的良好な受信信号品質を期待できる無線接続先を将来の待受先として検出する動作を、開始する。第1及び第2通信モードのいずれについてもサービス圏外である状態から、第1通信モードにおける受信信号状態が第1通信モード待受保持レベル超第1通信モード選択レベル未満の水準に達したときには、例えば、第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作を開始する。その後第1通信モードにおける受信信号品質が向上を見せ、第1通信モードにおける受信信号品質が第1通信モード選択レベル超の水準に達したときには、例えば、第2通信モードに関するシームレス検出動作をやめる。このように、サービスの圏内から圏外へ又はその逆への移動に伴う状態遷移も、本発明の特徴に係るシームレス遷移或いはシームレス検出と同様に、各通信モードに係る選択レベル及び待受保持レベルを利用して簡便に実現できる。なお、選択レベル及び待受保持レベルは通信モード毎に異なる値でもよい。これらのレベルはPHS端末内に固定的に設定しておいてもよいし、無線接続先からの報知等により設定してもよい。制御に利用する受信信号品質は、例えば受信電界強度の移動平均値等であるが、本発明は受信信号品質を示す他の量に基づき実施することもできる(「選択レベル」及び「待受保持レベル」なる名称中の「レベル」は受信レベルへの限定を意図するものではない)。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態に関し図面に基づき説明する。
【0020】
図1に、本発明の実施環境の一例を示す。この図に示すのはPHS端末の典型的な構成であり、信号の送受信のためのアンテナ10、高周波集積回路等により実現されアンテナ10を用いて信号の送受信を行う無線部12、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により実現され各種のディジタル信号処理を実行する信号処理部14、信号処理部14が使用する記憶空間を提供すべくRAMやF−ROM等にて構成され後述する通信モード登録及び待受モード設定の内容を記憶するメモリ16、キーやダイヤル等を含みその操作に応じて信号処理部14に使用者からの指令を与える操作部18、液晶等の小形表示デバイスにて実現され各種の機能メニューや信号処理部14の動作状態や信号の送受信状態等を表示する表示部20、使用者が発した音声を電気信号に変換して信号処理部14に入力するマイク22、信号処理部14の出力を電気信号から音響へと変換して出力するスピーカ24等を有している。図示しないが、PHS端末の各部にその駆動電力を供給する電源回路や、パーソナルコンピュータや携帯情報端末との接続手段等も有している。
【0021】
信号処理部14内には、MPU26、ADPCM−CODEC28、TCH−CODEC30、TDMA−TDD制御部32及びπ/4QPSKモデム34が設けられている。使用者が発しマイク22により信号処理部14に入力された音声は、ADPCM−CODEC28にてADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)方式に従い量子化され、TCH−CODEC30によりTCH(Traffic CHannel)が作成され、TDMA−TDD制御部32を介しπ/4QPSKモデム34に供給され、π/4QPSKモデム34を構成する変調部36にてπ/4QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式に従い変調された上で、無線部12内の送信回路38による増幅・周波数変換等を経てアンテナ10から無線送信される。逆に、アンテナ10を用いて無線受信された信号は、無線部12内の受信回路40による増幅・周波数変換等を経て、π/4QPSKモデム34を構成する復調部42によりπ/4QPSK方式に従い復調され、TDMA−TDD制御部32を介しTCH−CODEC30に供給され、TCH−CODEC30にて復号され、ADPCM−CODEC28によりADPCM方式に従い再生され、スピーカ24から音響出力される。以上の動作に際し、TDMA−TDD制御部32は、PHSにて用いられる多重化方式であるTDMA−TDD(Time Division Multiple Access-Time Division Dulplex)方式に従い信号の送受信・変復調動作を制御する。MPU26は、信号処理部14全体の動作を制御する。図中、44は、アンテナ10を送信回路38と受信回路40とで共用するためのアンテナスイッチである。
【0022】
図2に、本発明の実施環境の他の一例を示す。この図に示すPHS端末が図1に示したPHS端末と相違している点は、信号の送受信に関連する部分を2系統設けている点である。即ち、アンテナ、アンテナスイッチ、無線部12A内の送信回路及び受信回路、π/4QPSKモデム34A内の変調部及び復調部は、それぞれ2個ずつ設けられており、また、信号処理部14A内のTDMA−TDD制御部32A及びTCH−CODEC30Aもそれぞれ送受信系統2個分の制御乃至処理機能を有している。図2中、第1の系統に属する回路には符号の末尾に−1を付しており、第2の系統に属する回路には符号の末尾に−2を付している。送受信系統が2系統あることとの関連で図1に記載のものと機能に相違がみられる部材については、符号の末尾にAを付している。
【0023】
ここで、PHSでは、1キャリア当たり上り(PHS端末→CS等)/下り(CS等→PHS端末)各4個のタイムスロットが準備されており、そのうち各1個が制御チャネルとして使用される。PHS端末及びその無線接続先たるCS等は、着信時/発信時には、この制御チャネルを介した信号のやりとりを含む通信手順を実行し、いずれかのタイムスロットをその通話に割り当てた上で、通話を成立させる。通話中は、PHS端末は、例えば1.2秒周期で、CS等からの下り制御チャネルにて送信されている信号から受信信号品質を検出し、最良の受信信号品質を期待できるCS等を選択してそのCS等に無線接続先を切り換える(ハンドオーバ)。PHS端末は、着信を待ち受けているときにも、CS等からの下り制御チャネルにて送信されている信号から受信信号品質を検出し、最良の受信信号品質を期待できるCS等を選択する(待受先CS等の選択)。受信信号品質は、例えば、無線部12又は12Aの受信回路40又は40−1若しくは40−2から出力され受信電界強度を示す信号であるRSSI(Receiving Signal Sterngth Indicatior)信号を入力し、過去所定期間について受信電界強度(受信レベル)の移動平均を求めることで、検出することができる。或いは、TDMA−TDD制御部32又は32AやTCH−CODEC30又は30Aにおける処理結果から、過去所定期間におけるフレーム誤り率を求めることによっても、検出できる。なお、ハンドオーバや待受先CS等選択の手順については、特開平10−75476号公報を参照されたい。また、特に図2に示した回路におけるハンドオーバやその際の切り戻りについては、本願出願人が先に提案した特願2000−20537号の記載を参照されたい。
【0024】
本発明の好適な実施形態においては、PHS端末にて検出される受信信号品質を、ハンドオーバや待受先CS等選択だけでなく、待受に係る通信モードの自動的な遷移を実現するためにも、使用する。即ち、どの通信モードに関して待受動作を実行すべきかを、現在の待受先に係る通信モードに関し検出した受信信号品質や、その他の通信モードに関し検出した受信信号品質に基づき、逐次決定して自動変更する。更に、現在待受動作の対象としていない通信モードのうちどの通信モードに関して受信信号品質の検出や(将来の)待受先CS等選択を実行すべきかを、同様の情報に基づき逐次決定する。以下、本実施形態の動作のうち、この通信モードの遷移に関連する動作について、説明する。この動作は、無線部12又は12A等で検出される受信信号品質に基づきMPU26又は26AがTDMA−TDD制御部32又は32A等を制御することにより実現される動作である。
【0025】
【表1】
本実施形態では、PHS端末における通信モードとして、公衆、PA、オフィス、家庭、トランシーバ、準公衆(BA)の各モードと、それらの中から2個を組み合わせた各種のデュアル(DUAL)モードとを準備している。表1中、見出し列に記されている通信モードは、準備されている登録可能な通信モードである。PHS端末出荷時にはそれらの全部又は一部を登録しておく。使用者が適宜登録を追加又は削除することも可能である。更に、表1中、見出し行に記されているのは、使用者が設定する待受モードである。PHS端末出荷時にはそれらのうちいずれかを初期設定しておく。表1中、行と列が交差するセルに記されている「○」は、その列の見出しに記されている待受モードが使用者により設定されたときに、その行の見出しに記されている通信モードが登録済であれば、その通信モードに関し待受動作が行われうる、という意味であり、「×」は、行われえないという意味である。
【0026】
使用者は、操作部18を操作することにより表示部20の画面上に機能メニューを表示させ、その機能メニューを参照して操作部18を操作することにより、準備されている登録可能な通信モードの中からいずれか1個又は複数個を任意に選択し登録することが可能である。また、使用者は、操作部18を操作することにより表示部20の画面上に機能メニューを表示させ、その機能メニューを参照して操作部18を操作することにより、いずれかの待受モードを設定することが可能である。
【0027】
こういった初期設定或いは使用者の操作により、通信モードとして公衆及びPAモードが登録され待受モードとして公衆モードが選択されたとすると、通信モードとして登録済でありかつ待受モードとして選択されている公衆モードに関し、待受動作(受信信号品質を検出して待受先CS等を決定・変更しながら着信を待ち受ける動作)が実行される。このとき、PAモードに関する待受動作に移行するには使用者が改めて待受モード設定操作を行わねばならない。これに対して、通信モードとして公衆及びPAモードが登録され待受モードとしてシームレス待受モードが選択されたとすると、通信モードとして登録済でありかつシームレス待受モードの実行対象に含まれている公衆,PAの両モードについて、両モード間でのシームレス遷移を含む待受動作が実行される。このとき、公衆からPAへ或いはその逆への待受動作の移行は自動的に行われ、使用者による待受モード設定操作は必要でない。本実施形態における特徴的な動作は、このシームレス待受モードが設定されたときの動作である。
【0028】
ここでは、説明の簡略化のため、まず、通信モードとして公衆,PAの両モードが登録済であり、待受モードとしてシームレス待受モードが設定されている、という比較的単純な例を考える。このような登録・設定下にて生じうる待受状態及びその遷移パスを、図3に示す。図中、「公衆」は公衆モードに関する待受動作が実行されている状態を、「PA」はPAモードに関する待受動作が実行されている状態を、「圏外」は公衆,PAの何れの通信モードについてもサービスの圏外であるため待受動作が行われていない状態を、それぞれ示している。各状態にて待受動作の対象とされている通信モードを、本実施形態では第1通信モードと呼ぶ。また、各状態にて「シームレス検出」又は「検出」の対象とされている通信モード、即ち、シームレス待受モードによりカバーされている通信モードのうち登録済であってその通信モードにおける受信信号品質が現状では圏外相当又はそれに近い水準にある通信モードを、本実施形態では第2通信モードと呼ぶ。
【0029】
周期的間欠的な受信信号品質の検出によって比較的良好な受信信号品質を期待できるCS等を検出する動作は、第1通信モードに関しても第2通信モードに関しても、時分割の処理により(図1)又は複数の回路の併用により(図2)実行される。第1通信モードに関して実行されるCS等検出動作は、常に良好な受信信号品質が得られるように、待受先CS等を自動選択・変更するための動作である。これに対して、第2通信モードに関して実行されるCS等検出動作のうち、図3中で「検出」と記されているものは、PHS端末の移動や環境変化によって新たに十分な受信信号品質が得られるようになったCS等を検出するための動作であり、従来における圏外検索に相当している。また、第2通信モードに関して実行されるCS等検出動作のうち、図3中で「シームレス検出」と記されているものは、第1通信モードに関しどのCS等を待受先としても十分な受信信号品質が期待できない状況にかなりの程度近づいているときに、待受状態遷移後に待受動作の対象とされうる通信モードにて待受状態遷移直後に待受先とすべきCS等を、予め検出しておく動作である。
【0030】
待受動作にて又は(シームレス)検出にて得られる受信信号品質は、現在の第1通信モードでの待受状態から脱すべきか、他の通信モードでの待受状態へと遷移すべきか、現在の第1通信モードでの(シームレス)検出から脱すべきか、他の通信モードでの(シームレス)検出を開始すべきか等を決定するために、待受保持レベルや選択レベルと比較される。
【0031】
例えば、ある通信モードで着信を待ち受けているとき、その通信モードにおける受信信号品質がその通信モードついての選択レベルより高い水準から低い水準へと劣化した場合、その時点における第2通信モードでの受信信号品質が当該第2通信モードについての選択レベルより高ければ、当該第2通信モードで着信を待ち受けるのが適切である、と見なして、それまで第2通信モードであった通信モードを第1通信モードとした待受動作を開始する。即ち、待受に係る通信モードを切り換え、待受状態を遷移させる。
【0032】
また、例えば、ある通信モードで着信を待ち受けているとき、その通信モードにおける受信信号品質がその通信モードついての選択レベルより高い水準から低い水準へと劣化した場合、その時点における第2通信モードでの受信信号品質が当該第2通信モードについての選択レベルより低ければ、当面は現在の第1通信モードで着信を待ち受けるのが適切であるが現在の第2通信モードでの待受動作に移行する準備を進める必要がある、と見なして、第2通信モードに関してシームレス検出動作を開始する。その後、第1通信モードにおける受信信号品質がそのモードについての待受保持レベルより低い水準に低下し或いはそれまでの第2通信モードにおける受信信号品質がそのモードについて選択レベルを超える水準に向上したとき、それまで第2通信モードを第1通信モードとした待受動作を開始する。即ち、待受に係る通信モードを切り換え、待受状態を遷移させる。
【0033】
なお、待受保持レベル及び選択レベルは、通信モード毎に異なる値に定めることができる。例えば公衆モードであれば、CS等からの報知情報に基づき定めればよい。選択レベルは待受保持レベルより高く設定される。
【0034】
この動作をより直観的に理解できるよう説明するため、図4〜図7に、図3に示した登録・設定状況下における各種のシームレス遷移の各種形態を示す。ここでは、議論の便宜のため、受信信号品質として、制御チャネルにおける受信電界強度の移動平均値たる受信レベルを検出するものとし、公衆,PAの両モードにおける待受保持レベルがいずれもX(dB)で選択レベルがX+Y(dB)であるものとしている。また、各図中、(A)は、単一の又は複数の公衆用CSによる覆域(セル又はセル群)と、PAの覆域との概略位置関係を示す。(B)は、PHS端末が図中左から右へと移動していくときの待受状態の変遷を、(C)は、逆に右から左へと移動していくときの変遷を、それぞれ示している。
【0035】
まず、図4(B)の左端に記したように、PHS端末における受信レベルが公衆モード,PAモードの何れについても待受保持レベルX(dB)を下回っているとする。即ち、図3中の「圏外」の状態にあるとする。この状態では、PHS端末は、公衆モード,PAモードの双方について前述の「検出」動作を実行する。その際、公衆モード,PAモードのうち最近の待受状態遷移直前まで第1通信モードであった通信モードについては、従来も行われていた圏外検索と同様の周期で「検出」を実行する。他の通信モードについては、従来の圏外検索よりも長い周期で「検出」を実行する。図3に示した例でいえば、遷移パス(3)を経由して「圏外」に遷移したときは「PA」よりも長い周期で「公衆」の「検出」が実行され、遷移パス(6)を経由して「圏外」に遷移したときは「公衆」よりも長い周期で「PA」の「検出」が実行される。但し、各モードとも少なくとも120秒に1回程度は「検出」が実行されるよう、「検出」の実行周期を定めておくのが望ましい。
【0036】
この状態で、公衆モードにおける受信レベルが待受保持レベルXを上回るに至ると、公衆用PHSのサービスが実施されている領域内にPHS端末が入り込んだと見なし、図3及び図4中に示す遷移(1)が実行される。即ち、公衆モードにおける受信レベルが向上の兆しを見せた段階で、公衆モードに関する待受動作、即ち受信レベル等を検出しその結果に基づき待受先CSを逐次決定・変更する動作が開始されると共に、PAモードに関するシームレス検出が開始される。シームレス検出の実行周期は、例えば60秒〜600秒程度とする。この状態から公衆モードにおける受信レベルが更に向上し選択レベルX+Yを上回るに至ったことが、待受動作における受信レベル検出の結果から判明したとき、この状態での第1通信モードである公衆モードに関する待受動作を引き続き継続しつつも、この状態での第2通信モードであるPAモードに関するシームレス検出は中止される。
【0037】
受信レベルの変化に伴う待受先CS等の変更を経ながらも、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yを上回っている間は、公衆モードにて着信を待ち受ける状態が続く。しかし、PHS端末が公衆用PHSのサービス圏外に接近すると、公衆モードにおける受信レベルが劣化を呈する。選択レベルX+Yを上回る受信レベルが得られるCS等が見つからない状況になったとき、PHS端末が公衆用PHSのサービス圏外との境界近傍に至ったと見なされ、PAモードにおける受信レベルの検出及びその結果の選択レベルX+Yとの比較が実行される。その結果として、PAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い水準であることが判明した場合、PAを介した着信を待ち受ける動作に移行すべく、図3及び図4中に示す遷移(2)が実行される。この遷移(2)は、使用者による待受モード設定操作なしに自動的に実行される遷移であることから、シームレス遷移であるといえる。後に示す他の形態のシームレス遷移と区別するため、第1の形態によるシームレス遷移と称することとする。遷移(2)においては、PAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い水準であることから、公衆モードに関する待受動作に代えてPAモードに関する待受動作が開始される。
【0038】
その後PHS端末がPAの覆域外にある領域に接近していくと、この状態における第1通信モードたるPAモードにおける受信レベルが低下を呈しはじめる。PAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yを下回る水準まで低下すると、先に公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yを下回る水準まで低下したときと同様に、第2通信モードにおける通信レベルが検出され選択レベルX+Yと比較される。即ち、この状態では公衆モードが第2通信モードであるから、公衆モードにおける受信レベルの検出値が選択レベルX+Yと比較される。このとき、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yを下回る水準であれば、公衆モードにおける着信待受に移行するより当面はPAモードにおける着信待受を継続するようにした方が、着信機会を損ねないという点で望ましいと見なせるため、PAモードに係る待受動作が継続される。更に、近い将来公衆モードに係る待受に移行する可能性もあるため、公衆モードに関するシームレス検出動作が開始される。
【0039】
この後、PAモードにおける受信レベルが更に低下し、待受保持レベルXより低い水準に至ったとき、PHS端末がPAの圏外に達したと見なし、PAモードに関する待受動作をやめる。それに代え、公衆及びPAの両通信モードに関する検出動作が開始される。即ち、図3及び図4に示すように、「PA」から「圏外」への状態遷移(3)が実行される。この場合、PAモードに関する待受動作から「圏外」に移行したのであるから、従来のPHS端末における通常の圏外検索と同様の検出動作は、PAモードに関して実行され、公衆モードについては、最低120秒に1回程度の頻度で検出が実行される。
【0040】
この後、図4(C)に示すようにPAモードにおける受信レベルが回復し待受保持レベルXより高い水準に至ったとき、PHS端末がPAの圏内に入ったと見なし、PAモードに関する待受動作が開始されると共に、公衆モードに関するシームレス検出が開始される。即ち、図3及び図4に示す状態遷移(4)が実行される。PAモードにおける受信レベルが更に向上し選択レベルX+Yを上回る水準に至ると、PAモードに関する待受動作が継続され公衆モードに関するシームレス検出が停止される。
【0041】
PAモードにおける受信レベルが低下を見せ、選択レベルX+Yを下回る水準に至ると、公衆モードにおける受信レベルの検出及びその結果の選択レベルX+Yとの比較が実行される。このとき、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yを上回る水準であるのなら、PAモードに関する待受動作に代えて公衆モードに関する待受動作が開始される。即ち、図3及び図4に示した遷移(5)が実行される。遷移(2)と比べると、この遷移(5)は逆方向の遷移ではあるが、第1の形態によるシームレス遷移であるという点では同様である。なお、遷移(2)と遷移(5)とで選択レベルX+Yと比較される受信レベルが異なるため、公衆及びPAの双方の通信モードに関し受信レベル>選択レベル(X+Y)が成り立つ領域内をPHS端末が行き来した場合における遷移(2)及び(5)の発生頻度が抑えられていることに、留意されたい。
【0042】
遷移(5)によって公衆モードに関する待受動作が開始された後、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yを下回る水準に低下すると、その状態での第2通信モードたるPAモードにおける受信レベルが検出され、選択レベルX+Yと比較される。PAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより低ければ、図4(C)に示すように、公衆モードに関する待受動作が継続されつつPAモードに関するシームレス検出動作が開始される。その後公衆モードにおける受信レベルが更に低下し待受レベルXを下回る水準に低下すると、図3及び図4に示す遷移(6)が実行される。先に述べた遷移(3)の場合は、その直前に待受動作がPAモードに関し実行されていたため、従来のPHS端末における通常の圏外検索と同様の検出動作がPAモードに関して実行され公衆モードについては最低120秒に1回程度の頻度で検出が実行されていたが、遷移(6)の場合は、その直前に待受動作が公衆モードに関し実行されていたため、従来のPHS端末における通常の圏外検索と同様の検出動作は公衆モードに関して実行されPAモードについては最低120秒に1回程度の頻度で検出が実行される。
【0043】
次に、図5(A)に示す関係下においては、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い領域とPAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い領域とが重複していない。そのため、図5に示す状況における一連の状態遷移は、図4に示す状況における一連の状態遷移に対して、公衆モードでの待受からPAモードでの待受への遷移及びその逆の方向の遷移が異なる形態である、という相違点を有している。
【0044】
まず、図5(B)においては、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより低い水準に低下したとき、PAモードにおける受信レベルの検出及びその結果の選択レベルX+Yとの比較によって、PAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより低い水準であることが判明する。そのため、図4(C)や図5(C)における期間T1の始期での動作と同様に、PAモードに関するシームレス検出が開始される。その後、PAモードにおける受信レベルが向上を見せ選択レベルX+Yより高い水準に達すると、遷移(2)が実行される。
【0045】
次に、図5(C)においては、PAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより低い水準に低下したとき、公衆モードにおける受信レベルの検出及びその結果の選択レベルX+Yとの比較によって、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより低い水準であることが判明する。そのため、図4(B)や図5(B)における期間T2の始期での動作と同様、公衆モードに関するシームレス検出が開始される。その後、公衆モードにおける受信レベルが向上を見せ選択レベルX+Yより高い水準に達すると、遷移(5)が実行される。
【0046】
従って、図5(B)及び(C)中の期間T3を跨ぐ遷移は、第2通信モードに関するシームレス検出を伴う。即ち、期間T3を跨ぐ遷移は、第1の形態によるシームレス遷移と同様に使用者による待受モード設定操作が不要であるという意味でシームレス遷移であるのみならず、遷移先の通信モードに関し遷移前に待受先CS等が検出されているという点でもシームレス遷移である。いわば、期間T3を跨ぐ遷移は、第2の形態によるシームレス遷移と称することができる。
【0047】
次に、図6(A)に示す関係下においては、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い領域とPAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い領域とが重複していないだけでなく、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い領域とPAモードにおける受信レベルが待受保持レベルXより高い領域との重複も、PAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い領域と公衆モードにおける受信レベルが待受保持レベルXより高い領域との重複も、生じていない。そのため、図6に示す状況における一連の状態遷移は、図4及び図5に示す状況における一連の状態遷移に対して、公衆モードでの待受からPAモードでの待受への遷移及びその逆の方向の遷移が異なる形態である、という相違点を有している。
【0048】
まず、図6(B)においては、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより低い水準に低下したとき、PAモードにおける受信レベルの検出及びその結果の選択レベルX+Yとの比較によって、PAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより低い水準であることが判明する。そのため、図5(B)における期間T3の始期での動作と同様に、PAモードに関するシームレス検出が開始される。その後、公衆モードにおける受信レベルが更に低下し待受保持レベルXより低い水準に至ると、PAモードに関する待受動作及び公衆モードに関するシームレス検出が開始される。更にその後、PAモードにおける受信レベルが向上を見せ選択レベルX+Yより高い水準に達すると、遷移(2)が実行される。
【0049】
次に、図6(C)においては、PAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより低い水準に低下したとき、公衆モードにおける受信レベルの検出及びその結果の選択レベルX+Yとの比較によって、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより低い水準であることが判明する。そのため、図6(C)における期間T3の始期での動作と同様に、公衆モードに関するシームレス検出が開始される。その後、PAモードにおける受信レベルが更に低下し待受保持レベルXより低い水準に至ると、公衆モードに関する待受動作及びPAモードに関するシームレス検出が開始される。更にその後、公衆モードにおける受信レベルが向上を見せ選択レベルX+Yより高い水準に達すると、遷移(5)が実行される。
【0050】
従って、図6(B)及び(C)中の期間T3を跨ぐ遷移は、第1通信モード即ち待受に係る通信モードの切換の前後に、互いに異なる第2通信モードに関するシームレス検出を伴う。従って、期間T3を跨ぐ遷移は、第2の形態によるシームレス遷移と同様の意味でシームレス遷移であるが、待受に係る通信モードの変更時点やシームレス検出の実行状況が異なるシームレス遷移であり、第3の形態によるシームレス遷移と称することができる。
【0051】
そして、図7(A)に示す関係下においては、公衆モードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い領域とPAモードにおける受信レベルが選択レベルX+Yより高い領域とが重複していないが、公衆モードにおける受信レベルが待受保持レベルXより高い領域とPAモードにおける受信レベルが待受保持レベルXより高い領域及び選択レベルX+Yより高い領域が重複している。従って、図7(B)中、期間T3を跨ぐ一連の遷移は第2の形態によるシームレス遷移となり、図7(C)中、期間T3を跨ぐ一連の遷移は第3の形態によるシームレス遷移となる。
【0052】
このように、本実施形態によれば、PHS端末に複数の通信モードが登録されているときに、使用者による操作としてはシームレス待受モードを設定するための操作のみで、待受に係る通信モードを、登録済の複数の通信モードのうちシームレス待受モードによりカバーされうる通信モードの中から自動的に、選択して待受を行うことができる。待受モード設定変更操作を忘れることによる着信(発信)不能状態発生もない。また、この自動的な選択・切換は、制御チャネル等における信号受信品質に応じて行われるため、PHS端末のおかれている状況、例えば家庭内にいるのか、外出しているのか等に応じて、適切なものを自動選択することができる。
【0053】
更に、例えば公衆,PA,家庭,オフィス,BAを登録しシームレス待受モードを設定した場合は図8に示す各遷移を何れもシームレス遷移とすることができる。また、これらのモードの間でシームレス遷移に係る手順を導入した場合、公衆モードやPAモード、家庭モード、オフィスモードに関わるデュアルモード間の遷移もシームレス化される。
【0054】
また、図8では、表1中でシームレス待受モードによりカバーされている通信モードのうち3個以上の通信モードが登録されており、その結果として、各状態において複数の第2通信モードが「シームレス検出」又は「検出」の対象とされている。このような登録・設定状況下では、所定の優先順位に従いCS等の検出を行うようにするのが望ましい。仮に、家庭モード、オフィスモード、PAモードの3者の間に優先順位を付けるのであれば、PAモードよりも先にオフィスモードで、オフィスモードよりも先に家庭モードで、CS等の検出を行うように優先順位を付するのが望ましい。これは、例えば、PHSによるワイヤレス内線電話システムが使用されている事業所の窓辺にPAが設けられている状況下で、PAモードをオフィスモードより優先させると、事業所内で使用されている(着信を待ち受けている)PHS端末がワイヤレス内線電話システムの端末として機能しなくなる状況が生じうるため等である。特に、表1に示した例では、公衆+オフィスのデュアルモードが準備されていることから、オフィスモードをPAモードより優先させれば、近くにPAがあっても公衆+オフィスのデュアルモードで使用でき、従って公衆からの着信を受けられる。
【0055】
更に、以上の説明においては、待受に係る通信モードの切換に伴う動作のうちCS等の検出にさほど関連しない動作(例えば待受に係る通信モードを切り換えるときや圏外から待受状態に移行するときの位置登録等の動作)については述べなかった。しかしながら、以上の説明において省略した動作は、本願による開示を参照した当業者にとっては自明な事項であり、当業者であれば本願による開示に基づき本発明を実施できる。また、待受に係る通信モードの設定に関しては、これまで、各種の文献が公表されている。その中には、特開平11−308667号公報のように、待受に係る通信モードの設定動作にCPUが制限を加える等の事項を含むものがある。この種の文献に記載の技術は、待受に係る通信モードの設定の一部がマニュアル設定でないという点で、待受に係る通信モードを自動変更する本発明と共通する側面を有しているが、使用者による待受モードの設定変更操作を不要とするために受信信号品質に応じた手順を導入するという本発明の基本的発想には何ら言及がないという点で、本発明とは本質的に相違している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施環境の一例を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施環境の他の一例を示すブロック図である。
【図3】 公衆及びPA登録時における待受状態遷移を示す図である。
【図4】 公衆及びPA登録時における待受状態遷移状況の第1の例を示す図であり、特に(A)は覆域の位置関係を、(B)はPHS端末が図中左から右へ移動したときの待受状態遷移を、(C)はPHS端末が図中右から左へ移動したときの待受状態遷移を、それぞれ示す図である。
【図5】 公衆及びPA登録時における待受状態遷移状況の第2の例を示す図であり、特に(A)は覆域の位置関係を、(B)はPHS端末が図中左から右へ移動したときの待受状態遷移を、(C)はPHS端末が図中右から左へ移動したときの待受状態遷移を、それぞれ示す図である。
【図6】 公衆及びPA登録時における待受状態遷移状況の第3の例を示す図であり、特に(A)は覆域の位置関係を、(B)はPHS端末が図中左から右へ移動したときの待受状態遷移を、(C)はPHS端末が図中右から左へ移動したときの待受状態遷移を、それぞれ示す図である。
【図7】 公衆及びPA登録時における待受状態遷移状況の第4の例を示す図であり、特に(A)は覆域の位置関係を、(B)はPHS端末が図中左から右へ移動したときの待受状態遷移を、(C)はPHS端末が図中右から左へ移動したときの待受状態遷移を、それぞれ示す図である。
【図8】 公衆、PA、家庭、オフィス及びBA登録時における待受状態遷移を示す図である。
【符号の説明】
14,14A 信号処理部、26,26A MPU、X 待受保持レベル、Y待受保持レベルに対する選択レベルの差分。
Claims (13)
- 互いに通信形態が異なる第1及び第2通信モードにて使用可能なPHS端末により実行される待受方法であって、第1通信モードに係るサービスに属する無線接続先からの着信に応ずべく、その通信モードに係るサービスに属する無線接続先の中から比較的良好な受信信号品質を期待できる無線接続先を待受先として逐次選択しその待受先からの着信を待ち受ける待受動作を、第1通信モードに関し実行している状態から、実行される待受方法において、
第1通信モードにおける受信信号品質が、第1通信モード選択レベル超の水準から第1通信モード待受保持レベル超第1通信モード選択レベル未満の水準に劣化したとき、第2通信モードにおける受信信号品質が、第1通信モード選択レベルとは異なるレベルである第2通信モード選択レベル未満であれば、第1通信モードに関する待受動作を継続しつつ、第2通信モードに関し、その通信モードに係るサービスに属する無線接続先の中から比較的良好な受信信号品質を期待できる無線接続先を将来の待受先として検出するシームレス検出動作を開始する工程と、
第2通信モードにおける受信信号品質が、第2通信モード選択レベル超の水準まで向上したときに、シームレス検出動作の結果に基づき、PHS端末の動作を第1通信モードに関する待受動作から第2通信モードに関する待受動作へと自動的に遷移させるシームレス遷移を実行する工程と、
を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項1記載の待受方法において、
第1通信モードに関する待受動作を継続しつつ第2通信モードに関しシームレス検出動作を開始した後、第1通信モードにおける受信信号品質が第1通信モード待受保持レベル超第1通信モード選択レベル未満の水準にとどまっている間に第2通信モードにおける受信信号品質が第2通信モード選択レベル超に達したとき、第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作をやめ第2通信モードに関する待受動作を開始することにより、シームレス遷移を実行する工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項1記載の待受方法において、
第1通信モードに関する待受動作を継続しつつ、第2通信モードに関しシームレス検出動作を開始した後、第1通信モードにおける受信信号品質が第1通信モード待受保持レベル未満の水準に劣化したとき、第2通信モードにおける受信信号品質が第2通信モード待受保持レベル超第2通信モード選択レベル未満の水準であれば、第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作をやめ第1通信モードに関するシームレス検出動作及び第2通信モードに関する待受動作を開始することにより、シームレス遷移を実行する工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項3記載の待受方法において、
第1通信モードに関するシームレス検出動作及び第2通信モードに関する待受動作を開始した後、第2通信モードにおける受信信号品質が第2通信モード選択レベル超の水準に達したとき、第1通信モードに関するシームレス検出動作をやめる工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項1乃至4のいずれか記載の待受方法において、
第1通信モードに関する待受動作を継続しつつ第2通信モードに関するシームレス検出動作を開始した後、第1通信モードにおける受信信号品質が第1通信モード待受保持レベル未満に劣化しかつ第2通信モードにおける受信信号品質も第2通信モード待受保持レベル未満に劣化したとき、第1及び第2通信モードのいずれについてもサービス圏外であると見なして、第1及び第2通信モードに係るサービスに属する無線接続先の中から比較的良好な受信信号品質を期待できる無線接続先を将来の待受先として検出する動作を開始する工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項5記載の待受方法において、
第1及び第2通信モードのいずれについてもサービス圏外である状態から、第1通信モ ードにおける受信信号品質が第1通信モード待受保持レベル超第1通信モード選択レベル未満の水準に達したとき、第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作を開始する工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項6記載の待受方法において、
第1通信モードに関する待受動作及び第2通信モードに関するシームレス検出動作を開始した後、第1通信モードにおける受信信号品質が第1通信モード選択レベル超の水準に達したとき、第2通信モードに関するシームレス検出動作をやめる工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項2乃至7のいずれか記載の待受方法において、
使用者により又は初期的にシームレス待受との設定が行われた場合に、予め登録されている複数の通信モードのうち現時点で最も良好な受信信号品質を期待できる通信モードを第1通信モードとし、当該複数の通信モードのうち残りの全部又は一部の通信モードを第2通信モードとする工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項8記載の待受方法において、
上記第2通信モードが複数存在する場合に、その中で最もよい受信信号品質を提供する通信モードを、シームレス遷移先とする工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項8又は9記載の待受方法において、
上記第2通信モードが複数存在する場合に、各通信モードに付与されている所定の優先順位に従い、通信モード毎に、受信信号品質の検出及びその結果に基づく動作を実行する工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項10記載の待受方法において、
上記複数の第2通信モードの中に、公衆用PHSの基地局に無線接続する公衆モードと、その他複数の通信モードとが含まれている場合に、当該その他複数の通信モードについては上記優先順位に従う動作を実行し、公衆モードについては当該複数の通信モードよりも優先して又は別の回路で受信信号品質の検出及びその結果に基づく動作を実行する工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項2乃至11のいずれか記載の待受方法において、
第1及び第2通信モードにおける受信信号品質を、その通信モードに係る制御チャネルを介し受信する信号から、検出する工程を有することを特徴とする待受方法。 - 請求項2乃至12のいずれか記載の待受方法において、
第1及び第2通信モードに関する動作を、PHS端末内に設けた複数系統の送受信回路により分担して実行する工程を有することを特徴とする待受方法。
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