JP3692856B2 - 転炉の熱間補修方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転炉の熱間補修方法に係わり、特に、出鋼時に一部のスラグを残留させ、転炉の揺動で該スラグを炉壁に付着させる所謂スラグコーティング法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
転炉の炉壁を熱間で補修し、炉寿命を延長する技術の一つにスラグコーティングなる技術がある。それは、先の精錬で溶製した溶鋼の出鋼時に、一部のスラグを炉内に残留させ、次回の原料装入を開始する前に転炉を揺動させて該スラグを炉壁に付着させるものである。その際、コーティングするスラグの質を変更したり、量を十分に確保するため、別途耐火物を追加、投入するのが常である。
【0003】
例えば、特開平3−82705号公報は、「ガスの底吹き機能を有する転炉において、炉底部から0.1〜3.0Nm3/minの底吹きガスを流しながら、前記転炉内に残留させた溶融スラグ100重量部に対し大きさが30〜100mmの塊状の含MgO耐火物を10〜100重量部投入し、該転炉を揺動した後静置する」ことを提案している。なお、スラグに追加する耐火物を含MgO耐火物としたのは、近年の転炉は、炉壁にMgO耐火レンガを使用するからである。また、その粒径を30〜100mmとしたのは、30mm未満では、耐火物の破砕時に粉の発生が多くなるからであり、100mm超えでは、残留スラグへの均一分散がされず、良い補修層にならないからである。従って、通常は50mmを超える破砕した耐火物が使用され、良好な結果が得られている。
【0004】
しかしながら、前記したように、耐火物の使用に際し、補修後の転炉精錬中には問題が起きなかったが、出鋼時にスラグのフォーミング(泡立ちし、体積を増加する)が発生し、炉口より溢れ出るトラブルが生じた。つまり、炉口より溢れ出したスラグが溶鋼を受けた取鍋に多量に混入し、溶鋼へのAl歩留の低下、復Pによる成分はずれ、スラグによる溶鋼の汚染等が生じたのである。対策としては、フォーミングが治まるまで出鋼作業を中断して遅らせるか、あるいはAl歩留の低下を甘受する以外に方法がなく、いずれにしても転炉操業を阻害することになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑み、出鋼時にスラグのフォーミングを起こさない転炉の熱間補修方法を提供することを目的としている。なお、出鋼時に生ずるスラグのフォーミングは、近年、含MgO耐火物のレンガ屑としてCを含有しているため、この耐火物中のCが出鋼時に反応して生じるものと発明者らは知見し、このフォーミングを起こさない転炉の熱間補修方法を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究し、その成果を本発明に具現化した。
【0007】
すなわち、本発明は、出鋼時に転炉内に残留させた溶融スラグに耐火物を投入し、該転炉を揺動させてから一定時間静置し、該溶融スラグを炉壁に付着させる転炉の熱間補修方法において、前記耐火物としてMgO及びCを含むものを使用し、該耐火物の粒径を30mm未満として転炉内に残留する溶融スラグに投入し、該転炉を揺動させて混合することを特徴とする転炉の熱間補修方法である。
【0008】
また、本発明は、前記転炉をガスの底吹き機能を備えたものとし、前記揺動及び静置期間には炉底より一定量のガスを吹込むことを特徴とする転炉の補修方法である。
【0009】
本発明によれば、転炉吹錬中に、残留スラグに追加したMgO−C系耐火物は粒径を30mm未満に制限しているので、該耐火物が含有するCは反応してしまい、出鋼時にスラグがフォーミングするのを抑制する。従って、従来のような出鋼時のトラブルが解消されるばかりでなく、炉寿命の延長や廃棄耐火物の全量を再利用できるようになった。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、発明をなすに至った経緯も交え、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
まず、発明者は、従来の補修方法を実施すると、転炉からの出鋼時にスラグのフォーミングが盛んになる原因を追求し、残留スラグに追加する耐火物に問題があると考えた。MgO系耐火物でもCが含まないものは、フォーミングを起こさないからである。そこで、Cを含んでいる場合には、転炉で溶鋼を吹錬している間に、そのCを燃焼除去しない限り、スラグのフォーミングは避けられないと考え、Cの燃焼を促進させるよう、耐火物の細粒化を着想したのである。
【0012】
具体的には、残留スラグに追加するMgO−C系耐火物の粒度を種々変更した操業試験を行ない、30mm未満であれば良いこと見出した。粒径が小さいと、Cが粒子の表面に出現したり、あるいは拡散距離が短くなるので、燃焼し易くなるからである。また、本発明では、追加するMgO−C系耐火物の量は、限定しないことにする。その量は、形成するスラグ層やその後に転炉で溶製する溶鋼の化学組成に依存し、一概に決められないからである。実際の実施時に、それらの要因と経験から定めれば良い。ちなみに、該スラグ層のMgO含有量は、通常、4〜10重量%程度であり、近年利用されているMgO−C系耐火物のC含有量は10〜30重量%程度である。
【0013】
なお、本発明で述べる溶融スラグに投入する耐火物は、前述した転炉の炉壁に利用されていた耐火レンガ屑、あるいは取鍋等、他で利用されていた耐火レンガ屑のすべてを含み、MgO及びCを含有する耐火物をその利用範囲とし、かつMgO系耐火物及びMgO−C系耐火物等の混在で、結果としてMgO及びCを含有するものとなる耐火物であれば良い。従って、本発明では、使用する耐火物、つまり耐火レンガ屑は、混在した形で保存されているものであっても、再利用できる道を開くものである。
【0014】
また、本発明になる耐火物の粒径を30mm未満とする理由は、破砕粒径の下限は不要で、破砕機等で破砕した30mm未満の耐火物はそのまま転炉に装入すれば良い。転炉内に溶融スラグを残留させた状態で、30mm未満に破砕した耐火物をシュートを介して転炉内に装入することにより、残留スラグ上に装入された耐火物は転炉の揺動により残留している溶融スラグと混合され、再使用され、かつ装入時の破砕であるため、飛散する耐火物の微粉は集塵機側で捕捉され、回収できることになる。
【0015】
さらに、耐火物の粒径を30mm未満として、耐火物が含有するCを反応させる処理は、転炉吹錬時間が13〜20分程の操業に適応し、吹錬時間が短い時は、より細粒化すれば、Cの未反応によるスラグフォーミング発生が阻止できる。
【0016】
なお、本発明は上吹き、底吹き、上底吹き等、いかなる構造の転炉にも使用できるが、炉底にポーラスプラグ、あるいはノズルを設けてガスを吹込むものである場合には、揺動及び静置期間にポーラスプラグ等を介して、一定量のガスを流すのが良い。スラグがコーティングされた後でも、良好な底吹き機能を確保するためである。
【0017】
【実施例】
出鋼温度1650℃前後で溶鋼を溶製する上底吹き転炉(能力:180トン)で、炉底部の耐火物を熱間補修した。その際、スラグコーティングを主体とする本発明に係る熱間補修方法を採用した。
【0018】
前回の出鋼が終了した転炉で、炉底に配置したノズルから2.0Nm3/minの窒素ガスを流しながら、残留させた5トンのスラグにスクラップシュートを介して転炉の炉壁に使用していたMgO−C系レンガ屑を3トン投入した。該レンガ屑は、破砕機の破砕粒度を30mm未満として破砕処理したレンガ屑であり、篩を施すことなくスクラップシュートに装入して使用したものである。装入中、炉底に配置したノズルから流されているガスによって、炉口から微粉部分が飛散する状態が観察されたが、転炉の炉口上方の集塵機に吸引され、周囲への飛散はなかった。その後、転炉を出鋼側、排滓側へ3〜4回揺動し、炉底に均一にスラグ層を形成した後、該炉を垂直にして待機させ、次回の溶銑装入に備えた。
【0019】
この補修を行なった転炉で、次回の溶鋼を溶製したところ、出鋼時にスラグのフォーミングは発生せず、円滑な転炉の操業ができた。また、本発明は、出鋼毎に実施できるので、多量に発生するMgO及びCを含有する耐火物屑の再利用に貢献することも明らかになった。
【0020】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、スラグコーティング時にMgO及びCを含有する耐火物の屑を使用しても、出鋼時にスラグがフォーミングするのを抑制できるようになった。その結果、従来のような出鋼時のトラブルが解消されるばかりでなく、炉寿命の延長や廃棄耐火物の全量を再利用できるようになった。
Claims (2)
- 出鋼時に転炉内に残留させた溶融スラグに耐火物を投入し、該転炉を揺動させてから一定時間静置し、該溶融スラグを炉壁に付着させる転炉の熱間補修方法において、
前記耐火物としてMgO及びCを含むものを使用し、該耐火物の粒径を30mm未満として転炉内に残留する溶融スラグに投入し、該転炉を揺動させて混合することを特徴とする転炉の熱間補修方法。 - 前記転炉をガスの底吹き機能を備えたものとし、前記揺動及び静置期間には炉底より一定量のガスを吹込むことを特徴とする請求項1記載の転炉の補修方法。
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