JP3692783B2 - 蓄電システム - Google Patents
蓄電システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP3692783B2 JP3692783B2 JP18858198A JP18858198A JP3692783B2 JP 3692783 B2 JP3692783 B2 JP 3692783B2 JP 18858198 A JP18858198 A JP 18858198A JP 18858198 A JP18858198 A JP 18858198A JP 3692783 B2 JP3692783 B2 JP 3692783B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- battery
- temperature
- power storage
- heating
- voltage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蓄電システムに関する。更に詳しくは蓄電手段としてリチウムイオン2次電池を複数個用いた組電池により構成した蓄電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
少なくとも2個以上のリチウムイオン2次電池により構成した組電池において、電池表面の温度の異常上昇を検知して回路を遮断し、組電池の保護を図ることが、特開平5−62714号公報に提示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のリチウムイオン2次電池の組電池はビデオカメラやパソコン等の携帯機器に使用することが想定されていたので、電池の温度検出は電池の異常温度上昇を対象して使用者の安全確保のための保護に利用されており、電池の充放電性能が周囲温度の低下により低下することに対する配慮がされていなかった。特に屋外に設置され、主に夜間に充電して昼間に放電する中・大形の蓄電システムでは周囲温度が低く充電し難い夜間に蓄電し、周囲温度が高く電池の温度が上がりやすい昼間に放電するために、従来の技術では保護には有効であるが電池の性能を有効利用できないという課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
係る課題を解決するため、本発明では、少なくとも2個以上のリチウムイオン2次電池により構成した組電池を蓄電手段とした蓄電システムにおいて、電池表面若しくは電池周囲の温度を計測する温度計測手段と、前記温度計測手段で予め設定した第1の制限温度以上の温度を計測したら動作する冷却手段と、前記温度計測手段で予め設定した第2の制限温度以下の温度を計測したら動作する加熱手段とを具備し、前記冷却手段は前記蓄電手段より給電して放電時のみに動作するように構成し、前記加熱手段は夜間電力より給電して前記蓄電手段へ夜間電力で行う充電時のみに動作するように構成し、前記加熱手段と前記加熱手段の通電率を加減する加熱制御手段とを直列接続した加熱回路を、前記蓄電手段を構成する各2次電池に並列に設け、前記温度計測手段で計測した温度が前記第2の制限温度以下のときに、各電池の端子間電圧に対応させて前記加熱手段の通電率を加減するように構成したことを特徴とする蓄電システムとした。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図により説明するが、これらは本発明の範囲を制限しない。以下に夜間電力で充電し、夜間電力給電時以外に放電する据え置き型蓄電システムの例を説明する。図1は3直1並の組電池を用いた据え置き型蓄電システムのブロック構成図であり、1a,1b,1cはリチウムイオン2次電池(以下電池という)である。各リチウムイオン2次電池は直列に接続して組電池として蓄電システムの蓄電手段2を構成し、各電池1a,1b,1cの両端子は全体制御部3に接続してあり、該全体制御部3で各電池1a,1b,1cの端子電圧を常時監視している。4は電池1a,1b,1cの周囲温度を検知する温度計測手段であり、係る温度計測手段4の両端は前記の全体制御部3に接続してあり、係る全体制御部3で電池1a,1b,1cの周囲温度を常時監視している。直列接続した電池1a,1b,1cの正極側には充放電制御部5が接続してあり、係る充放電制御部5により電池1a,1b,1cへの充放電の切り換えと充放電時の電圧,電流の双方向制御を行っている。
【0006】
充放電制御部5は全体制御部3と接続してあり、充放電制御部5は全体制御部3からの信号により動作する。各電池1a,1b,1cには並列にそれぞれ加熱手段6a,6b,6cと加熱制御手段7a,7b,7cとを直列接続して構成した加熱回路8a,8b,8cが接続してある。また、各電池1a,1b,1cには並列にそれぞれ放電抵抗9a,9b,9cと放電制御手段10a,10b,10cとを直列接続して構成した放電回路11a,11b,11cが接続してある。
【0007】
これらの加熱回路8a,8b,8c及び放電回路11a,11b,11cは全体制御部3により、温度計測手段4での計測温度と各電池1a,1b,1cの端子間電圧とに応じて制御されている。充放電制御部5の入出力側には電池冷却用ファン12とファン制御部13との直列回路が正極側電源線14と負極側電源線15との間に接続してあり、該ファン制御部13は全体制御部3と接続してあり、係る全体制御部3により制御されている。前記正極側電源線14及び負極側電源線15は電圧変換部16に接続してあり、係る電圧変換部16で充放電時の交流直流双方向変換と電圧レベル変換とを行っている。
【0008】
該電圧変換部16には系統切換部17が接続してあり、係る系統切換部17には充電のための深夜電力接続端子部18と放電のための負荷接続端子部19とが接続してあり、系統切換部17により充電時・放電時に電圧変換部16と深夜電力接続端子部18または負荷接続端子部19との接続を切り換えている。これらの電圧変換部16と系統切換部17は全体制御部3と接続してあり、全体制御部3により制御されている。図2は配置平面図であり、本実施例の主要部品の配置例を示している。尚、本配置図は一例を示したものであって、本発明の範囲を限定するものではない。筺体20の中に電池1a,1b,1cが電池冷却用ファン12に対向する位置に横に並べて配置してあり、電池1bの近傍に電池1a,1b,1cの周囲温度を計測する温度計測手段4が配設してあり、各電池1a,1b,1cのそれぞれに近接して加熱手段6a,6b,6cが配置されており、各電池1a,1b,1cを概ね同様に加熱できるようにしている。
【0009】
電池冷却用ファン12には送風ガイド21が取り付けてあり、各電池1a,1b,1cを概ね同様に空冷できるようになっている。これらの加熱手段6a,6b,6c,電池冷却用ファン12,電池1a,1b,1cを制御する全体制御部3を含む制御回路部22は電池1a,1b,1cの発熱や漏液等の影響を受ける恐れのない電池1a,1b,1cの側面側に配置してあり、該制御回路部22の発熱も電池1a,1b,1cに影響を与えないようにしている。
【0010】
次に、本実施例の基本動作を図3の動作フローで説明する。図3の動作フローは本実施例の蓄電システムの充放電処理部の部分フローチャートである。本実施例では全体の処理フローの中でこの動作フローを定期的に繰り返し通る。本実施例での充放電処理は、まず電池1a,1b,1cの周囲温度を温度計測手段3で計測し(23)、次に全体制御部2により各電池1a,1b,1cの端子間電圧を測定する(24)。温度計測手段3で計測した温度が予め設定した充放電が可能な正常温度範囲内にあるかどうかを調べ(25)、正常温度範囲内にある場合には端子間電圧が予め設定した充放電が可能な正常範囲内にあるかどうかを調べ(26)、温度または端子間電圧が正常範囲外の場合には異常とみなして所定の異常対応処理を行い(27)充放電処理は行わずに次の処理に移る。
【0011】
電池1a,1b,1cの端子間電圧がいずれも正常範囲内の場合には、各電池の端子間電圧がいずれも予め設定した放電可能電圧値以上かどうかを調べ(28)、各電池が放電可能な電圧である場合には放電するかどうかを調べる(29)。電池1a,1b,1cの端子電圧のいずれも放電可能電圧値以上で放電する場合には充電停止処理を行った後(30)に所定の放電処理を行い(32)、電池1a,1b,1cの端子電圧のいずれかが放電可能電圧値を下回るか放電をしない場合には放電停止処理を行う(31)。
【0012】
放電を停止した後に各電池の端子間電圧が充電可能電圧範囲内にあるかどうかを調べ(33)、各電池のいずれの端子間電圧も充電可能電圧範囲にある場合には充電するかどうかを調べ(34)、充電する場合には所定の充電処理を行い(35)、充電しない場合及び各電池の端子間電圧のいずれかが充電可能電圧範囲外の場合には所定の充電停止処理を行う(36)。尚、本動作フローでは記載していないが、本実施例では夜間電力で充電するので夜間電力が給電されている場合にのみ充電する。
【0013】
上記の放電処理,充電処理若しくは充電停止処理のいずれかが終了した後に、温度計測手段3により計測した電池周囲温度が予め設定した第1の制限温度より高いかどうかを調べ(37)、電池周囲温度が第1の制限温度以上に高い場合には蓄電システムが放電中かどうかを調べ(38)、放電中である場合には電池冷却用ファン12を回して送風し(39)各電池を空冷する。電池周囲温度が第1の制限温度よりも低い場合及び放電中でない場合には電池冷却用ファン12を停止させる処理を行う(40)。電池冷却用ファン12を停止した後に前記電池周囲温度が予め設定した第2の制限温度よりも低いかどうかを調べ(41)、電池周囲温度が第2の制限温度以下である場合には蓄電システムが充電中かどうかを調べ(42)、蓄電システムが充電中である場合には全体制御部3より信号を出して、加熱制御手段7a,7b,7cの内の1つ以上を導通させて加熱手段6a,6b,6cの内の1つ以上に通電し(43)、電池1a,1b及び1cを加熱する。
【0014】
このとき、各電池の端子間電圧の値の大きさに応じて前記加熱制御手段7a,7b,7cの導通率を制御することにより、各電池の端子間電圧の大きいものほど各加熱制御手段の導通率を大きくし、加熱手段6a,6b,6cの通電率を加減して(44)、各電池に充電される電荷量を加減することにより各電池間の充電量のばらつきを補正する。また、蓄電システムが充電中でない場合、電池周囲温度が第2の制限温度よりも高い場合、及び放電中で電池冷却用ファン12で送風している場合には加熱制御手段7a,7b,7cを遮断して加熱手段6a,6b,6cへの通電を停止して各電池への加熱を停止する(45)。
【0015】
各電池への加熱を停止した後、各電池間の端子間電圧の大きさに予め設定した許容値以上のばらつきがあるかどうかを調べ(46)、各電池間の端子間電圧のばらつきが大きい場合には、各電池の端子間電圧が全て予め設定した放電可能電圧以上で、かつ電池周囲温度が第2の制限温度以上であるかどうかを調べ(47)、全ての電池の端子間電圧が放電可能電圧以上でかつ電池周囲温度が第2の制限温度以上である場合に、各電池の端子間電圧の大きさに応じて、放電制御手段10a,10b,10cを制御して、放電回路11a,11b,11cの通電率を加減して、各電池間の端子電圧のばらつきを補正する(48)。係る処理をし
た後に次の処理に移る。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも2個以上のリチウムイオン2次電池により構成した組電池を蓄電手段とした蓄電システムにおいて、電池表面若しくは電池周囲の温度を計測する温度計測手段と、前記温度計測手段で予め設定した第1の制限温度以上の温度を計測したら動作する冷却手段と、前記温度計測手段で予め設定した第2の制限温度以下の温度を計測したら動作する加熱手段とを具備したので、電池周囲温度を計測して電池を加熱または冷却して効率よく且つ安全な温度で電池の充放電を行うことができる。
【0017】
また、充電を夜間電力により行えるようにしたので、料金の安い夜間電力を利用して充電し、電気料金の高い昼間に使用して電力料金を低減できる。また、冷却手段は蓄電手段より給電して放電時のみに動作するように構成し、加熱手段は充電時のみに動作するように構成することにより、発熱反応であるリチウムイオン電池の放電を電池周囲温度が高い昼間に行う場合に冷却手段により、電池の温度上昇を未然に防ぐことができ、安全性の高い蓄電システムを供給できる。
【0018】
また、電池の充電量が大きいほど電池の危険性は増すが、電池で構成した蓄電手段より給電して冷却するため、充電量が大きいほど冷却力を大きくでき、安全性を上げられ、吸熱反応で且つ電池の周囲温度が低い夜間に行う充電時にのみ加熱を行うことにより、電池に十分に充電でき、更に加熱のための電力は夜間電力より給電されることになるため、電池の充電量を減少させることがない。
【0019】
また、加熱手段と加熱制御手段とを直列接続した加熱回路を、蓄電手段を構成する各電池に並列に設け、温度計測手段で計測した温度と各電池の端子間電圧に対応させて加熱手段に流す電流を加減するように構成したので、電池の充放電性能が低下する低温時に端子間電圧が高い電池に並列に接続した加熱手段に流す電流を大きくすることにより、電池間の端子間電圧のばらつきを補正しながら電池周囲温度を上げることにより電池の充放電性能を向上できる。
【0020】
また、各電池に並列に加熱回路とともに放電回路を設け、各電池の充電時に電池の端子間電圧が予め設定した所定の電圧値以上で、且つ温度計測手段の計測温度が予め設定した所定温度以上になったときにのみ、係る電池に並列に設けた放電回路を動作させるように構成することにより、加熱回路を動作させない場合でも各電池間の端子間電圧のばらつきが生じたときにばらつきの補正を行うことができる。
【0021】
更に、加熱回路の動作中でも電池間のばらつきが大きい場合には、放電回路を同時に動作させることにより、短時間でばらつきの補正ができ、組電池を構成する各電池のばらつきの許容範囲を大きくでき、特に直列接続の電池個数が多く大形の電池を使用する蓄電システムでは、電池の容量の許容ばらつき範囲を大きくでき、電池生産時の歩留まりを向上でき蓄電システムの原価低減に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】夜間電力で充電する3直1並の組電池を蓄電手段とした据え置き型蓄電システムのブロック構成図である。
【図2】3直1並の組電池を蓄電手段とした据え置き型蓄電システムの概略配置平面図である。
【図3】蓄電システムの充放電処理部の部分フローチャートである。
【符号の説明】
1a,1b,1c…リチウムイオン2次電池、2…蓄電手段、4…温度計測手段、5…充放電制御部、6a,6b,6c…加熱手段、7a,7b,7c…加熱制御手段、8a,8b,8c…加熱回路、11a,11b,11c…放電回路、12…電池冷却用ファン、18…深夜電力接続端子部。
【発明の属する技術分野】
本発明は蓄電システムに関する。更に詳しくは蓄電手段としてリチウムイオン2次電池を複数個用いた組電池により構成した蓄電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
少なくとも2個以上のリチウムイオン2次電池により構成した組電池において、電池表面の温度の異常上昇を検知して回路を遮断し、組電池の保護を図ることが、特開平5−62714号公報に提示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のリチウムイオン2次電池の組電池はビデオカメラやパソコン等の携帯機器に使用することが想定されていたので、電池の温度検出は電池の異常温度上昇を対象して使用者の安全確保のための保護に利用されており、電池の充放電性能が周囲温度の低下により低下することに対する配慮がされていなかった。特に屋外に設置され、主に夜間に充電して昼間に放電する中・大形の蓄電システムでは周囲温度が低く充電し難い夜間に蓄電し、周囲温度が高く電池の温度が上がりやすい昼間に放電するために、従来の技術では保護には有効であるが電池の性能を有効利用できないという課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
係る課題を解決するため、本発明では、少なくとも2個以上のリチウムイオン2次電池により構成した組電池を蓄電手段とした蓄電システムにおいて、電池表面若しくは電池周囲の温度を計測する温度計測手段と、前記温度計測手段で予め設定した第1の制限温度以上の温度を計測したら動作する冷却手段と、前記温度計測手段で予め設定した第2の制限温度以下の温度を計測したら動作する加熱手段とを具備し、前記冷却手段は前記蓄電手段より給電して放電時のみに動作するように構成し、前記加熱手段は夜間電力より給電して前記蓄電手段へ夜間電力で行う充電時のみに動作するように構成し、前記加熱手段と前記加熱手段の通電率を加減する加熱制御手段とを直列接続した加熱回路を、前記蓄電手段を構成する各2次電池に並列に設け、前記温度計測手段で計測した温度が前記第2の制限温度以下のときに、各電池の端子間電圧に対応させて前記加熱手段の通電率を加減するように構成したことを特徴とする蓄電システムとした。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図により説明するが、これらは本発明の範囲を制限しない。以下に夜間電力で充電し、夜間電力給電時以外に放電する据え置き型蓄電システムの例を説明する。図1は3直1並の組電池を用いた据え置き型蓄電システムのブロック構成図であり、1a,1b,1cはリチウムイオン2次電池(以下電池という)である。各リチウムイオン2次電池は直列に接続して組電池として蓄電システムの蓄電手段2を構成し、各電池1a,1b,1cの両端子は全体制御部3に接続してあり、該全体制御部3で各電池1a,1b,1cの端子電圧を常時監視している。4は電池1a,1b,1cの周囲温度を検知する温度計測手段であり、係る温度計測手段4の両端は前記の全体制御部3に接続してあり、係る全体制御部3で電池1a,1b,1cの周囲温度を常時監視している。直列接続した電池1a,1b,1cの正極側には充放電制御部5が接続してあり、係る充放電制御部5により電池1a,1b,1cへの充放電の切り換えと充放電時の電圧,電流の双方向制御を行っている。
【0006】
充放電制御部5は全体制御部3と接続してあり、充放電制御部5は全体制御部3からの信号により動作する。各電池1a,1b,1cには並列にそれぞれ加熱手段6a,6b,6cと加熱制御手段7a,7b,7cとを直列接続して構成した加熱回路8a,8b,8cが接続してある。また、各電池1a,1b,1cには並列にそれぞれ放電抵抗9a,9b,9cと放電制御手段10a,10b,10cとを直列接続して構成した放電回路11a,11b,11cが接続してある。
【0007】
これらの加熱回路8a,8b,8c及び放電回路11a,11b,11cは全体制御部3により、温度計測手段4での計測温度と各電池1a,1b,1cの端子間電圧とに応じて制御されている。充放電制御部5の入出力側には電池冷却用ファン12とファン制御部13との直列回路が正極側電源線14と負極側電源線15との間に接続してあり、該ファン制御部13は全体制御部3と接続してあり、係る全体制御部3により制御されている。前記正極側電源線14及び負極側電源線15は電圧変換部16に接続してあり、係る電圧変換部16で充放電時の交流直流双方向変換と電圧レベル変換とを行っている。
【0008】
該電圧変換部16には系統切換部17が接続してあり、係る系統切換部17には充電のための深夜電力接続端子部18と放電のための負荷接続端子部19とが接続してあり、系統切換部17により充電時・放電時に電圧変換部16と深夜電力接続端子部18または負荷接続端子部19との接続を切り換えている。これらの電圧変換部16と系統切換部17は全体制御部3と接続してあり、全体制御部3により制御されている。図2は配置平面図であり、本実施例の主要部品の配置例を示している。尚、本配置図は一例を示したものであって、本発明の範囲を限定するものではない。筺体20の中に電池1a,1b,1cが電池冷却用ファン12に対向する位置に横に並べて配置してあり、電池1bの近傍に電池1a,1b,1cの周囲温度を計測する温度計測手段4が配設してあり、各電池1a,1b,1cのそれぞれに近接して加熱手段6a,6b,6cが配置されており、各電池1a,1b,1cを概ね同様に加熱できるようにしている。
【0009】
電池冷却用ファン12には送風ガイド21が取り付けてあり、各電池1a,1b,1cを概ね同様に空冷できるようになっている。これらの加熱手段6a,6b,6c,電池冷却用ファン12,電池1a,1b,1cを制御する全体制御部3を含む制御回路部22は電池1a,1b,1cの発熱や漏液等の影響を受ける恐れのない電池1a,1b,1cの側面側に配置してあり、該制御回路部22の発熱も電池1a,1b,1cに影響を与えないようにしている。
【0010】
次に、本実施例の基本動作を図3の動作フローで説明する。図3の動作フローは本実施例の蓄電システムの充放電処理部の部分フローチャートである。本実施例では全体の処理フローの中でこの動作フローを定期的に繰り返し通る。本実施例での充放電処理は、まず電池1a,1b,1cの周囲温度を温度計測手段3で計測し(23)、次に全体制御部2により各電池1a,1b,1cの端子間電圧を測定する(24)。温度計測手段3で計測した温度が予め設定した充放電が可能な正常温度範囲内にあるかどうかを調べ(25)、正常温度範囲内にある場合には端子間電圧が予め設定した充放電が可能な正常範囲内にあるかどうかを調べ(26)、温度または端子間電圧が正常範囲外の場合には異常とみなして所定の異常対応処理を行い(27)充放電処理は行わずに次の処理に移る。
【0011】
電池1a,1b,1cの端子間電圧がいずれも正常範囲内の場合には、各電池の端子間電圧がいずれも予め設定した放電可能電圧値以上かどうかを調べ(28)、各電池が放電可能な電圧である場合には放電するかどうかを調べる(29)。電池1a,1b,1cの端子電圧のいずれも放電可能電圧値以上で放電する場合には充電停止処理を行った後(30)に所定の放電処理を行い(32)、電池1a,1b,1cの端子電圧のいずれかが放電可能電圧値を下回るか放電をしない場合には放電停止処理を行う(31)。
【0012】
放電を停止した後に各電池の端子間電圧が充電可能電圧範囲内にあるかどうかを調べ(33)、各電池のいずれの端子間電圧も充電可能電圧範囲にある場合には充電するかどうかを調べ(34)、充電する場合には所定の充電処理を行い(35)、充電しない場合及び各電池の端子間電圧のいずれかが充電可能電圧範囲外の場合には所定の充電停止処理を行う(36)。尚、本動作フローでは記載していないが、本実施例では夜間電力で充電するので夜間電力が給電されている場合にのみ充電する。
【0013】
上記の放電処理,充電処理若しくは充電停止処理のいずれかが終了した後に、温度計測手段3により計測した電池周囲温度が予め設定した第1の制限温度より高いかどうかを調べ(37)、電池周囲温度が第1の制限温度以上に高い場合には蓄電システムが放電中かどうかを調べ(38)、放電中である場合には電池冷却用ファン12を回して送風し(39)各電池を空冷する。電池周囲温度が第1の制限温度よりも低い場合及び放電中でない場合には電池冷却用ファン12を停止させる処理を行う(40)。電池冷却用ファン12を停止した後に前記電池周囲温度が予め設定した第2の制限温度よりも低いかどうかを調べ(41)、電池周囲温度が第2の制限温度以下である場合には蓄電システムが充電中かどうかを調べ(42)、蓄電システムが充電中である場合には全体制御部3より信号を出して、加熱制御手段7a,7b,7cの内の1つ以上を導通させて加熱手段6a,6b,6cの内の1つ以上に通電し(43)、電池1a,1b及び1cを加熱する。
【0014】
このとき、各電池の端子間電圧の値の大きさに応じて前記加熱制御手段7a,7b,7cの導通率を制御することにより、各電池の端子間電圧の大きいものほど各加熱制御手段の導通率を大きくし、加熱手段6a,6b,6cの通電率を加減して(44)、各電池に充電される電荷量を加減することにより各電池間の充電量のばらつきを補正する。また、蓄電システムが充電中でない場合、電池周囲温度が第2の制限温度よりも高い場合、及び放電中で電池冷却用ファン12で送風している場合には加熱制御手段7a,7b,7cを遮断して加熱手段6a,6b,6cへの通電を停止して各電池への加熱を停止する(45)。
【0015】
各電池への加熱を停止した後、各電池間の端子間電圧の大きさに予め設定した許容値以上のばらつきがあるかどうかを調べ(46)、各電池間の端子間電圧のばらつきが大きい場合には、各電池の端子間電圧が全て予め設定した放電可能電圧以上で、かつ電池周囲温度が第2の制限温度以上であるかどうかを調べ(47)、全ての電池の端子間電圧が放電可能電圧以上でかつ電池周囲温度が第2の制限温度以上である場合に、各電池の端子間電圧の大きさに応じて、放電制御手段10a,10b,10cを制御して、放電回路11a,11b,11cの通電率を加減して、各電池間の端子電圧のばらつきを補正する(48)。係る処理をし
た後に次の処理に移る。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも2個以上のリチウムイオン2次電池により構成した組電池を蓄電手段とした蓄電システムにおいて、電池表面若しくは電池周囲の温度を計測する温度計測手段と、前記温度計測手段で予め設定した第1の制限温度以上の温度を計測したら動作する冷却手段と、前記温度計測手段で予め設定した第2の制限温度以下の温度を計測したら動作する加熱手段とを具備したので、電池周囲温度を計測して電池を加熱または冷却して効率よく且つ安全な温度で電池の充放電を行うことができる。
【0017】
また、充電を夜間電力により行えるようにしたので、料金の安い夜間電力を利用して充電し、電気料金の高い昼間に使用して電力料金を低減できる。また、冷却手段は蓄電手段より給電して放電時のみに動作するように構成し、加熱手段は充電時のみに動作するように構成することにより、発熱反応であるリチウムイオン電池の放電を電池周囲温度が高い昼間に行う場合に冷却手段により、電池の温度上昇を未然に防ぐことができ、安全性の高い蓄電システムを供給できる。
【0018】
また、電池の充電量が大きいほど電池の危険性は増すが、電池で構成した蓄電手段より給電して冷却するため、充電量が大きいほど冷却力を大きくでき、安全性を上げられ、吸熱反応で且つ電池の周囲温度が低い夜間に行う充電時にのみ加熱を行うことにより、電池に十分に充電でき、更に加熱のための電力は夜間電力より給電されることになるため、電池の充電量を減少させることがない。
【0019】
また、加熱手段と加熱制御手段とを直列接続した加熱回路を、蓄電手段を構成する各電池に並列に設け、温度計測手段で計測した温度と各電池の端子間電圧に対応させて加熱手段に流す電流を加減するように構成したので、電池の充放電性能が低下する低温時に端子間電圧が高い電池に並列に接続した加熱手段に流す電流を大きくすることにより、電池間の端子間電圧のばらつきを補正しながら電池周囲温度を上げることにより電池の充放電性能を向上できる。
【0020】
また、各電池に並列に加熱回路とともに放電回路を設け、各電池の充電時に電池の端子間電圧が予め設定した所定の電圧値以上で、且つ温度計測手段の計測温度が予め設定した所定温度以上になったときにのみ、係る電池に並列に設けた放電回路を動作させるように構成することにより、加熱回路を動作させない場合でも各電池間の端子間電圧のばらつきが生じたときにばらつきの補正を行うことができる。
【0021】
更に、加熱回路の動作中でも電池間のばらつきが大きい場合には、放電回路を同時に動作させることにより、短時間でばらつきの補正ができ、組電池を構成する各電池のばらつきの許容範囲を大きくでき、特に直列接続の電池個数が多く大形の電池を使用する蓄電システムでは、電池の容量の許容ばらつき範囲を大きくでき、電池生産時の歩留まりを向上でき蓄電システムの原価低減に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】夜間電力で充電する3直1並の組電池を蓄電手段とした据え置き型蓄電システムのブロック構成図である。
【図2】3直1並の組電池を蓄電手段とした据え置き型蓄電システムの概略配置平面図である。
【図3】蓄電システムの充放電処理部の部分フローチャートである。
【符号の説明】
1a,1b,1c…リチウムイオン2次電池、2…蓄電手段、4…温度計測手段、5…充放電制御部、6a,6b,6c…加熱手段、7a,7b,7c…加熱制御手段、8a,8b,8c…加熱回路、11a,11b,11c…放電回路、12…電池冷却用ファン、18…深夜電力接続端子部。
Claims (2)
- 少なくとも2個以上のリチウムイオン2次電池により構成した組電池を蓄電手段とした蓄電システムにおいて、電池表面若しくは電池周囲の温度を計測する温度計測手段と、前記温度計測手段で予め設定した第1の制限温度以上の温度を計測したら動作する冷却手段と、前記温度計測手段で予め設定した第2の制限温度以下の温度を計測したら動作する加熱手段とを具備し、
前記冷却手段は前記蓄電手段より給電して放電時のみに動作するように構成し、前記加熱手段は夜間電力より給電して前記蓄電手段へ夜間電力で行う充電時のみに動作するように構成し、
前記加熱手段と前記加熱手段の通電率を加減する加熱制御手段とを直列接続した加熱回路を、前記蓄電手段を構成する各2次電池に並列に設け、前記温度計測手段で計測した温度が前記第2の制限温度以下のときに、各電池の端子間電圧に対応させて前記加熱手段の通電率を加減するように構成したことを特徴とする蓄電システム。 - 各電池に並列に前記加熱回路とともに放電回路を設け、各電池の充電時に電池の端子間電圧が予め設定した所定の電圧値以上で且つ温度計測手段の計測温度が前記第2の制限温度以上になったときにのみ、係る電池に並列に設けた放電回路を動作させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18858198A JP3692783B2 (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | 蓄電システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18858198A JP3692783B2 (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | 蓄電システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000021457A JP2000021457A (ja) | 2000-01-21 |
JP3692783B2 true JP3692783B2 (ja) | 2005-09-07 |
Family
ID=16226189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18858198A Expired - Fee Related JP3692783B2 (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | 蓄電システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3692783B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2829619B1 (fr) * | 2001-09-07 | 2004-07-09 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Dispositif de regulation thermique d'un module de batteries pour vehicule automobile |
CA2489351C (en) | 2002-07-22 | 2011-01-11 | Comair Rotron, Inc. | Energy store circuit for controlling rotor rotation |
JP5314235B2 (ja) * | 2006-03-07 | 2013-10-16 | プライムアースEvエナジー株式会社 | 二次電池の温度制御装置、二次電池の加温システム、およびプログラム |
JP4797735B2 (ja) * | 2006-03-23 | 2011-10-19 | トヨタ自動車株式会社 | エネルギ蓄積制御装置 |
WO2011068151A1 (ja) * | 2009-12-04 | 2011-06-09 | 三洋電機株式会社 | 蓄電ユニットおよび発電システム |
JPWO2011135762A1 (ja) * | 2010-04-28 | 2013-07-18 | パナソニック株式会社 | 電池モジュール |
CN203326062U (zh) * | 2013-06-19 | 2013-12-04 | 安徽江淮汽车股份有限公司 | 电动汽车动力电池组及其管理***、电动汽车 |
CN103811684B (zh) * | 2014-02-18 | 2015-12-02 | 安徽江淮汽车股份有限公司 | 一种电池组箱体 |
JP6196650B2 (ja) * | 2015-10-15 | 2017-09-13 | 三菱電機株式会社 | 電力供給システム |
JP6928425B2 (ja) * | 2016-03-28 | 2021-09-01 | 古河電気工業株式会社 | 蓄電システム及びその温度管理方法 |
CN109301401B (zh) * | 2018-10-18 | 2020-09-22 | 浙江仁丰科技有限公司 | 一种新能源汽车电源可调控性加热片 |
JP2021087247A (ja) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 | ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社 | 温度制御装置及び蓄電装置 |
-
1998
- 1998-07-03 JP JP18858198A patent/JP3692783B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000021457A (ja) | 2000-01-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5178154B2 (ja) | 組電池ユニットと複数の組電池ユニットを備える電池電源システム | |
JP5804540B2 (ja) | 安全性の向上した電池パック | |
US10230249B2 (en) | Battery pack, method for charging/discharging same, and power consumption device | |
JP3692783B2 (ja) | 蓄電システム | |
JP2017004968A (ja) | 安全性の向上した電池パック | |
US10461546B2 (en) | System and method of managing battery by using balancing battery | |
EP2317597B1 (en) | Battery pack | |
JP2008043009A (ja) | 電池パックおよび制御方法 | |
US20190135128A1 (en) | Battery Management Apparatus, And Battery Pack And Vehicle Including The Same | |
WO2015174398A1 (ja) | バッテリパック、バッテリシステム、及び放電方法 | |
US20110291481A1 (en) | Power source apparatus with fuse-implemented over-current cut-off | |
JP2001185228A (ja) | 電池を備える電源装置 | |
KR102618739B1 (ko) | 배터리 관리 시스템,및 배터리 관리 시스템의 배터리모듈의 밸런싱 방법 | |
US20230039250A1 (en) | Battery pack | |
JP2010282878A (ja) | 二次電池システムおよび温度制御方法 | |
JP6648539B2 (ja) | 電力貯蔵システム | |
JP4262445B2 (ja) | 無停電電源装置 | |
KR20200098880A (ko) | 열전소자를 이용한 배터리 셀 밸런싱 시스템 | |
JP3986895B2 (ja) | 組電池ユニット | |
JP2003173825A (ja) | 二次電池保護装置 | |
KR20140064097A (ko) | 배터리 관리 장치 어셈블리 및 이에 적용되는 배터리 관리 장치 | |
JP2003291754A (ja) | 車両用電源装置 | |
KR20180025702A (ko) | 배터리 보호 장치 | |
JP3526277B2 (ja) | 組電池の放電方法及び組電池の放電回路 | |
JP2013219996A (ja) | 電源システムおよび可搬型電源システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050215 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050418 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050531 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050613 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |