JP3692390B2 - 骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人を含む動物の骨や歯の置換材、接合材、修復材等の生体材料、薬剤徐放性基材として有用な、生産性、成形性に優れた、骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
外傷や癌などによって骨が欠損した場合の修復に利用される骨伝導能(骨組織をセラミックスのある部位に入りこませる能力)を有する材料としては、酸化チタンやヒドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム等が知られている。
【0003】
しかしながら、骨はヒドロキシアパタイトとコラーゲンからできていることから、人工骨等に使用する場合には、安全性の点でヒドロキシアパタイトやそれに近い組成を有するリン酸三カルシウムが優れると考えられる。また、骨誘導能(骨組織のない部位に骨組織を誘導し、吸収されて、徐々に骨に置き換わる能力)を有する材料としては、事実上、リン酸三カルシウムのみと考えられている。
【0004】
リン酸カルシウムの焼結体の生体材料としての使用については、セラミックス,10巻,7号,469〜478頁,1975年に記載されているものをはじめ多数の報文があるが、脆く、成形加工性に乏しい欠点があった。
【0005】
リン酸カルシウムに水、乳酸などの硬化剤、ポリマーを混合し、これを骨欠損部に充填・固化させるリン酸カルシウムのセメントについては、特開昭61−17409号公報などの多数の特許・報文があるが、強度が低いため、強度が要求される部位に使用することはできなかった。
【0006】
ポリ乳酸とリン酸カルシウムからなる複合体及び溶融状態のポリ乳酸にリン酸カルシウムを添加・混合する作成方法が特開昭63−89166号公報に開示されており、ポリ乳酸やポリグリコール酸あるいは両者間の共重合体とリン酸カルシウムとの複合体が特公平4−500013号公報に開示されている。
【0007】
乳酸系ポリマーとリン酸カルシウムの複合体を作成する場合に、溶剤を使用する方法では、生産性が非常に低い上、溶剤が残留する恐れがあった。
また溶融・混練する方法でポリ乳酸を使用した場合は、混ざりにくく、且つ、リン酸カルシウム/ポリ乳酸の比率を高くした場合は、混練時の剪断発熱によりポリ乳酸の分解による強度低下が顕著で、リン酸カルシウム/ポリ乳酸の比率を高くした高弾性率で、かつ強度が十分で均一に混合した複合体を再現性良く得ることは非常に困難であった。
【0008】
また乳酸とグリコール酸の共重合体の場合には、リン酸カルシウムとの混合性が改善されるが、複合体の強度が低いため、必要とする強度、弾性率をもった材料を得ることは困難であった。
【0009】
特開平4−279520号公報には、薬剤とポリ乳酸とリン酸カルシウムとから成る製剤が開示されているが、実施例では粉末のポリ乳酸を使用して混合する方法を採用しており、生産性が低く、強度が低い欠点があった。また特開平6−298639号公報には、ポリ乳酸あるいはポリ乳酸とグリコール酸の共重合体と、リン酸カルシウムと他の薬剤からなる、層状構造の球状の薬剤徐放製剤が開示されているが、その製造方法は煩雑で生産性が低く、また強度が低い欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、生体活性のあるリン酸カルシウムの欠点である、脆さと成形加工性、柔軟性、強度、弾性率、再現性、成形加工性についてバランスの良い、骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体、及び該複合体を用いた生体用材料、薬剤徐放性基材、その製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、リン酸カルシウムを、乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位を含み、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位の含有量が2重量%〜60重量%である重量平均分子量が2万〜40万である乳酸系ポリエステルとの複合体にすることにより、乳酸系ポリエステルの柔軟性及びリン酸カルシウムとの混ざりやすさを活かして、リン酸カルシウムの脆さを改善し、かつ、強度、弾性率、生産性、再現性、成形加工性をバランス良く有し、乳酸系ポリエステルの分子量やリン酸カルシウムとの混合比率、乳酸系ポリエステル中のポリエステル構造単位の量を変えることにより、柔軟性、弾性率、生産性、成形加工性を制御でき、
【0012】
更に、該乳酸系ポリエステルがキレート化剤および/または酸性リン酸エステル類に由来する構造単位を含有することにより、混練・成形加工時の安定性を向上させた、骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体を得て、本発明を完成するに至った。
【0013】
即ち、本発明は、乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位とを、2重量%〜60重量%含有する、重量平均分子量が2万〜40万の乳酸系ポリエステルと、リン酸カルシウムとから成り、乳酸系ポリエステル対リン酸カルシウムの重量比が1対99〜50対50であることを特徴とする、骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体である。
【0014】
また、本発明は、乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位と、キレート化剤および/または酸性リン酸エステル類に由来する構造単位とを含み、ジカルボン酸とジオールに由来する構造単位の含有量が2重量%〜60重量%、重量平均分子量が2万〜40万の乳酸系ポリエステルと、リン酸カルシウムとから成り、乳酸系ポリエステル対リン酸カルシウムの重量比が1対99〜50対50であることを特徴とする生体活性生体吸収型有機無機複合体を含む。
【0015】
更に、本発明の骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体は、用いるリン酸カルシウムが、特にリン酸三カルシウム又はヒドロキシアパタイトであることを特徴とする生体活性生体吸収型有機無機複合体や、用いるリン酸カルシウムが粉体であることを特徴とする生体活性生体吸収型有機無機複合体を含む。
【0016】
また本発明は、本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体からなる生体用材料や、本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体からなる薬剤徐放性基材を含む。
【0017】
また本発明は、乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位とを含み、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位の含有量が2重量%〜60重量%である重量平均分子量が2万〜40万である乳酸系ポリエステルを、該乳酸系ポリエステルの融点以上の温度で、乳酸系ポリエステル対リン酸カルシウムの重量比が1対90〜1対50であるようにリン酸カルシウムを添加し混練することを特徴とする骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体の製造方法を含む。
【0018】
更に本発明は、乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位とを2重量%〜60重量%を含有し、重量平均分子量が2万〜40万である乳酸系ポリエステルを該乳酸系ポリエステルの融点以上の温度で、リン酸カルシウム及び薬剤を添加し混練することを特徴とする薬剤徐放製剤の製造方法をも含むものである。
【0019】
また本発明は、乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位と、キレート化剤および/または酸性リン酸エステル類に由来する構造単位とを含み、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位の含有量が2重量%〜60重量%、重量平均分子量が2万〜40万である乳酸系ポリエステルを、該乳酸系ポリエステルの融点以上の温度で、乳酸系ポリエステル対リン酸カルシウムの重量比が1対90〜1対50であるようにリン酸カルシウムを添加し混練することを特徴とする骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体の製造方法や、
【0020】
乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位と、キレート化剤および/または酸性リン酸エステル類に由来する構造単位とを含み、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位の含有量が2重量%〜60重量%である重量平均分子量が2万〜40万である乳酸系ポリエステルを該乳酸系ポリエステルの融点以上の温度で、リン酸カルシウム及び薬剤を添加し混練することを特徴とする薬剤徐放製剤の製造方法をも含むものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体を構成する成分について、以下に説明する。
本発明のリン酸カルシウムとは、リン酸に由来する部分とカルシウム原子の合計が50重量%以上含まれるものを言い、具体的にはリン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、炭酸アパタイト、マグネシウム含有アパタイト、フッ素アパタイト等がある。また、その結晶構造は如何なるものでもよく、非晶質であってもよい。
【0022】
本発明に用いる粉体のリン酸カルシウムは、直径が5mm以下の球体におさまる大きさのリン酸カルシウムの塊の集合体をさし、塊の形状は特に制限されないが、具体的には球状、多孔質、無定形でもよく、微粉末から顆粒までを含み、粒度分布は如何なるものでもよい。また本発明に用いるヒドロキシアパタイトの製法は特に特定されないが、具体的には乾式法、水熱法、湿式法、アルコキシド法があり、熱処理を行ってもよい。またリン酸三カルシウムの製法も特に特定されないが、具体的には乾式法、水熱法、湿式法があり、熱処理を行ってもよい。
【0023】
本発明で用いる乳酸系ポリエステルの製造方法については、特に制限されないが、具体的には、ジカルボン酸とジオールに由来する構造を有するポリエステルに、乳酸の環状2量体であるラクタイドを開環重合触媒の存在下に、開環共重合並びにエステル交換反応させて得る方法や、ジカルボン酸とジオールに由来する構造を有するポリエステルとポリ乳酸とをエステル交換反応させて得る方法がある。
【0024】
また乳酸系ポリエステルの原料として使用するポリエステルは、特に限定されないが、ジカルボン酸とジオールに由来する構造単位を含むポリエステルであれば良く、脱水・脱グリコール縮合やエステル交換反応による公知慣用の製法により得ることができる。
【0025】
乳酸系ポリエステルの構成成分としてのジオール成分は、特に限定されないが、具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、
【0026】
ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
【0027】
また乳酸系ポリエステルの構成成分としてのジカルボン酸成分も、特に限定されないが、具体的にはコハク酸、メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、メチルグルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
【0028】
本発明に用いる乳酸系ポリエステルの共重合ポリエステル成分の量は、2重量%〜60重量%であり、2重量%未満では、柔軟性や混練のしやすさが充分ではなく、60重量%より多い場合には充分な強度が得られず、より好ましくは4重量%〜50重量%である。
【0029】
本発明に用いるキレート化剤および/または酸性リン酸エステル類に由来する構造単位とは、本発明に用いる、乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位とを含み、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位の含有量が2重量%〜60重量%である重量平均分子量が2万〜40万の乳酸系ポリエステルの製造もしくは製造後に、乳酸系ポリエステルの製造に用いた重合触媒を失活させる為に用いられたキレート化剤や酸性リン酸エステル類の残基を意味する。
【0030】
乳酸系ポリエステルの製造に用いる重合触媒が乳酸系ポリエステルに残存すると、本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体の製造の加熱、成形加工の際に乳酸系ポリエステル中の乳酸構造単位がラクタイドの形で再生され、製造した生体活性生体吸収型有機無機複合体の強度が低下する為に、これらの重合触媒を失活させておくことが好ましい。これらは通常、キレート様の形態で乳酸系ポリエステル中の重合触媒に付着し乳酸系ポリエステル中に含有される。
【0031】
ここで言う乳酸系ポリエステルの製造に用いる重合触媒としては、例えば、エステル交換触媒として知られる、錫、亜鉛、鉛、チタン、ビスマス、ジルコニウム、ゲルマニウム、コバルト等の金属及びその化合物、特に金属有機化合物、炭酸塩、ハロゲン化物、なかでも、オクタン酸錫、塩化亜鉛、アルコキシチタン等が好ましく用いられる。
【0032】
本発明に用いるキレート化剤及び/又は酸性リン酸エステル類の添加量は、乳酸系ポリエステルの製造の際に用いる触媒の種類、反応条件によって異なるが、用いられた重合触媒を失活させる量であれば良く、乳酸系ポリエステル重合反応終了後のポリマー取り出し前や混練時に、通常、使用触媒1重量部に対し、0.001重量部〜5重量部、好ましくは、0.1〜100重量部を添加する。また製造された乳酸系ポリエステルに、これらキレート化剤及び/又は酸性リン酸エステル類を添加、混練してもよい。
【0033】
本発明に用いるキレート化剤成分としては、特に限定されないが、具体的には、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、しゅう酸、リン酸、ピロリン酸、アリザリン、アセチルアセトン、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、カテコール、4−t−ブチルカテコール、L(+)−酒石酸、DL−酒石酸、グリシン、クロモトロープ酸、ベンゾイルアセトン、クエン酸、没食子酸、ジメルカプトプロパノール、トリエタノールアミン、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジトルオイル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸が挙げられる。
【0034】
また、本発明で使用される酸性リン酸エステル類は、ヒドロキシカルボン酸系ポリエステル中に含有される触媒の金属イオンと錯体を形成し、触媒活性を失わせ、ポリマー鎖の切断抑制効果を示す。酸性リン酸エステル類としては、酸性リン酸エステル、ホスホン酸エステル、アルキルホスホン酸など及びその混合物を指すもので、化1にその一般式を示す。
【0035】
【化1】
【0036】
(式中、R1はアルキル基又はアルコキシル基、R2はアルキル基又はアルコキシル基又はヒドロキシル基を表す。)
【0037】
また、本発明で使用される酸性リン酸エステル類としては、酸性リン酸エステル、ホスホン酸エステル、アルキルホスホン酸など及びその混合物を指す。
具体的には、酸性リン酸エステルとしては、リン酸モノメチル、リン酸ジメチル、リン酸モノエチル、リン酸ジエチル、リン酸モノプロピル、リン酸ジプロピル、リン酸モノイソプロピル、リン酸ジイソプロピル、リン酸モノブチル、リン酸ジブチル、リン酸モノペンチル、リン酸ジペンチル、リン酸モノヘキシル、リン酸ジヘキシル、リン酸モノオクチル、リン酸ジオクチル、リン酸モノ2−エチルヘキシル、リン酸ジ2−エチルヘキシル、リン酸モノデシル、
【0038】
リン酸ジデシル、リン酸モノイソデシル、リン酸ジイソデシル、リン酸モノウンデシル、リン酸ジウンデシル、リン酸モノドデシル、リン酸ジドデシル、リン酸モノテトラデシル、リン酸ジテトラデシル、リン酸モノヘキサデシル、リン酸ジヘキサデシル、リン酸モノオクタデシル、リン酸ジオクタデシル、リン酸モノフェニル、リン酸ジフェニル、リン酸モノベンジル、リン酸ジベンジルなど、
【0039】
ホスホン酸エステルとしては、ホスホン酸モノメチル、ホスホン酸モノエチル、ホスホン酸モノプロピル、ホスホン酸モノイソプロピル、ホスホン酸モノブチル、ホスホン酸モノペンチル、ホスホン酸モノヘキシル、ホスホン酸モノオクチル、ホスホン酸モノエチルヘキシル、ホスホン酸モノデシル、ホスホン酸モノイソデシル、ホスホン酸モノウンデシル、ホスホン酸モノドデシル、ホスホン酸モノテトラデシル、ホスホン酸モノヘキサデシル、ホスホン酸モノオクタデシル、ホスホン酸モノフェニル、ホスホン酸モノベンジルなど、
【0040】
アルキルホスホン酸としては、モノメチルホスホン酸、ジメチルホスホン酸、モノエチルホスホン酸、ジエチルホスホン酸、モノプロピルホスホン酸、ジプロピルホスホン酸、モノイソプロピルホスホン酸、ジイソプロピルホスホン酸、モノブチルホスホン酸、ジブチルホスホン酸、モノペンチルホスホン酸、ジペンチルホスホン酸、モノヘキシルホスホン酸、ジヘキシルホスホン酸、イソオクチルホスホン酸、ジオクチルホスホン酸、モノエチルヘキシルホスホン酸、ジエチルヘキシルホスホン酸、モノデシルホスホン酸、ジデシルホスホン酸、
【0041】
モノイソデシルホスホン酸、ジイソデシルホスホン酸、モノウンデシルホスホン酸、ジウンデシルホスホン酸、モノドデシルホスホン酸、ジドデシルホスホン酸、モノテトラデシルホスホン酸、ジテトラデシルホスホン酸、モノヘキサデシルホスホン酸、ジヘキサデシルホスホン酸、モノオクタデシルホスホン酸、ジオクタデシルホスホン酸などや、モノフェニルホスホン酸、ジフェニルホスホン酸、モノベンジルホスホン酸、ジベンジルホスホン酸など、及びそれらの混合物を挙げることができる。酸性リン酸エステル類成分は有機溶剤との溶解性がよいため作業性に優れ、乳酸系ポリエステルとの反応性に優れ、重合触媒の失活に優れた効果を示す。
【0042】
また本発明に用いる乳酸系ポリエステルの重量平均分子量は2万〜40万であり、その値は要求される組成物の強度や生体内での溶解速度、混練する場合の混練のしやすさ等によって変わるが、強度が要求される場合には4万以上であることが好ましく、乳酸系ポリエステルに対するリン酸カルシウムの量が多い組成物を溶融・混練して製造する場合には混練時の重量平均分子量が30万以下、さらに好ましくは25万以下である。
【0043】
本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体の、好ましい乳酸系ポリエステル対リン酸カルシウムの重量比は、50/50〜1/99である。リン酸カルシウムに対する乳酸系ポリエステルの量が多くなると弾性率が低下する傾向があり、乳酸系ポリエステルの量が少なくなると混練がしにくくなり、得られる生体活性生体吸収型有機無機複合体が脆くなる傾向がある。
【0044】
適切な乳酸系ポリエステル対リン酸カルシウムの重量比は、それぞれの用途により必要とされる弾性率、生体中での吸収速度、骨の再生の速さといった性能が異なり、一概に特定できないが、通常は40/60〜10/90が好ましい。
【0045】
本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体の製造方法は、特に制限はないが、具体的には、溶剤に乳酸系ポリエステルを溶かした溶液にリン酸カルシウムを分散させた液を添加・混合して溶剤を揮発・除去する方法や、乳酸系ポリエステルを溶融させた状態で混練する方法がある。溶融・混練する方法は溶剤を使用する方法に比べて一般的に生産性が高く、且つ溶剤残留の心配がないという利点がある。
【0046】
また本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体には、その特性を損なわない範囲で公知慣用の添加剤を添加してもよく、具体的には、公知慣用の酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤等を添加してもよい。また本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体は、いかなる方法で成形してもよく、具体的にはプレス成形、射出成形、押出成形等が挙げられ、また切削、研磨を行ってもよい。
【0047】
更に、本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体は、成形後、熱処理して結晶化させてもよい。また本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体は、他のいかなる材料と組み合わせて使用してもよく、具体的には金属、金属酸化物、ヒドロキシアパタイト焼結体、炭素繊維と組み合わせて使用してもよい。
【0048】
本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体は、柔軟性、機械的強度、弾性率、成形加工性、再現性のバランスのよい生体材料として使用することができる。その用途は、特に制限されないが、具体的には、骨充填材、骨置換材、骨接合材、皮膚端子、歯科材料等が挙げられる。人工骨として使用する場合には、生体骨に置換されない材料は生体骨と同等の強度や弾性率が要求されるが、生体骨に置換される材料については、多くの場合、置換されるまでの期間だけ、ある程度の強度や弾性率を有していれば適用できる。
【0049】
皮質骨の曲げ強度の低いものの値は500kg/cm2前後とされており、この程度の強度があれば、多くの部位に適用できると考えられる。更に皮質骨の弾性率の低いものの値は60000kg/cm2前後とされており、曲げ強度が500kg/cm2程度あり、且つ60000kg/cm2前後の弾性率があれば、更に多くの部位に適用でき、本発明の生体活性生体吸収型有機無機複合体は、非常に多くの部位に適用できる優れた人工骨用材料を得ることができる。
【0050】
また徐放性薬剤に要求される性能としては、薬剤の徐放性の他に、組織親和性があり、また、筋肉等に適用する場合などには柔軟性が要求される。更に、生体内に埋め込む場合、取り出す必要のないものであることが好ましい。ポリ乳酸にリン酸カルシウムを添加することにより組織親和性の高い、取り出し不要の徐放性薬剤を作成することができるが、リン酸カルシウムの添加量を増やすにつれて柔軟性が低下する傾向があり、混練しやすさが他の性質との対比で十分でなく製造上問題であった。
【0051】
また、従来公知のグリコール酸などとの乳酸系共重合体を使用した場合では、リン酸カルシウムの添加量を多くした場合の強度が十分ではなかった。本発明の複合体を使用することにより、組織親和性が高く、且つ柔軟性と強度と成形加工性をバランスよく有した徐放製剤を得ることができる。
【0052】
抗生物質や抗癌剤などの薬剤を徐放性を有する人工骨として使用する場合には、組織親和性、薬剤の徐放性の他に、強度、弾性率、成形加工性、再現性をバランスよく有していることが好ましく、本発明の骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体により、これらの点をバランスよく有した薬剤徐放性を有する人工骨用材料を得ることができる。
【0053】
【実施例】
以下に実施例及び比較例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお、例中の部は特に記載のない限り全て重量基準である。
【0054】
(参考例1)
脂肪族ポリエステル(コハク酸成分50モル%、1,4−ブタンジオール成分50モル%、重量平均分子量39,000)5部に、L−ラクタイド95部及び溶媒としてトルエン15部を加えて、不活性ガス雰囲気下、170℃で1時間、両者を溶融・混合させ、触媒としてオクタン酸錫を0.03部加えて4時間反応し、取り出して冷却・ペレット化後、130℃、1mmHgの真空乾燥機で揮発成分を除去した。重量平均分子量は148,000であった。(乳酸系ポリエステルA)
【0055】
(参考例2)
脂肪族ポリエステル(コハク酸成分50モル%、1,4−ブタンジオール成分50モル%、重量平均分子量39,000)30部に、L−ラクタイド70部及び溶媒としてトルエン15部を加えて、不活性ガス雰囲気下、170℃で1時間、両者を溶融・混合させ、触媒としてオクタン酸錫を0.03部加えて4時間反応し、取り出して冷却・ペレット化後、130℃、1mmHgの真空乾燥機で揮発成分を除去した。重量平均分子量は132,000であった。(乳酸系ポリエステルB)
【0056】
(参考例3)
脂肪族ポリエステル(セバシン酸成分50モル%、プロピレングリコール成分50モル%、重量平均分子量36,000)40部に、L−ラクタイド60部及び溶媒としてトルエン15部を加えて、不活性ガス雰囲気下、170℃で1時間、両者を溶融・混合させ、触媒としてオクタン酸錫を0.03部加えて4時間反応し、取り出して冷却・ペレット化後、130℃、1mmHgの真空乾燥機で揮発成分を除去した。重量平均分子量は126,000であった。(乳酸系ポリエステルC)
【0057】
(参考例4)
脂肪族ポリエステル(セバシン酸成分50モル%、1,4−ブタンジオール成分24モル%、エチレングリコール26モル%、重量平均分子量36,000)50部に、L−ラクタイド50部及び溶媒としてトルエン15部を加えて、不活性ガス雰囲気下、170℃で1時間、両者を溶融・混合させ、触媒としてオクタン酸錫を0.03部加えて4時間反応し、取り出して冷却・ペレット化後、130℃、1mmHgの真空乾燥機で揮発成分を除去した。重量平均分子量は101,000であった。(乳酸系ポリエステルD)
【0058】
(参考例5)
乳酸系ポリエステルCを220℃にセットしたラボプラストミルミキサーで混練して分子量を低下させ、取り出し、130℃、1mmHgの真空乾燥機で揮発成分を除去した。重量平均分子量は39,000であった。(乳酸系ポリエステルE)
【0059】
(参考例6)
脂肪族ポリエステル(コハク酸成分50モル%、1,4−ブタンジオール成分50モル%、重量平均分子量39,000)5部に、L−ラクタイド95部及び溶媒としてトルエン15部を加えて、不活性ガス雰囲気下、170℃で1時間、両者を溶融・混合させ、触媒としてオクタン酸錫を0.03部加えて4時間反応し、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート0.1部を加えて30分間攪拌後、取り出して冷却・ペレット化後、130℃、1mmHgの真空乾燥機で揮発成分を除去した。重量平均分子量は177,000であった。(乳酸系ポリエステルF)
【0060】
(参考例7)
脂肪族ポリエステル(コハク酸成分50モル%、1,4−ブタンジオール成分50モル%、重量平均分子量39,000)30部に、L−ラクタイド70部及び溶媒としてトルエン15部を加えて、不活性ガス雰囲気下、170℃で1時間、両者を溶融・混合させ、触媒としてオクタン酸錫を0.03部加えて4時間反応し、エチレンジアミン四酢酸0.5部を加えて30分間攪拌後、取り出して冷却・ペレット化後、130℃、1mmHgの真空乾燥機で揮発成分を除去した。重量平均分子量は159,000であった。(乳酸系ポリエステルG)
【0061】
(参考例8)
激しく撹拌した水酸化カルシウム懸濁液にリン酸水溶液を徐々にpHが7になるまで滴下し生成した沈殿を、800℃で3時間焼成して得たリン酸三カルシウムをさらに乳鉢で粉砕した。(リン酸カルシウムA)
【0062】
(参考例9)
激しく撹拌した水酸化カルシウム懸濁液にリン酸水溶液を徐々にpHが9になるまで滴下し生成した沈殿を、800℃で3時間焼成して得たヒドロキシアパタイトをさらに乳鉢で粉砕した。(リン酸カルシウムB)
【0063】
(実施例1)
乳酸系ポリエステルA25部と、リン酸カルシウムA75部とを180℃にセットした東洋精機製ラボプラストミルミキサーで10分間混練し、取り出した。熱プレスで試験片を成形し、100℃の乾燥機中に20分間放置して結晶化させたのち曲げ試験を実施した。試験の結果を表1に示す。
【0064】
(実施例2)
乳酸系ポリエステルA20部と、リン酸カルシウムA80部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0065】
(実施例3)
乳酸系ポリエステルB25部と、リン酸カルシウムA75部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0066】
(実施例4)
乳酸系ポリエステルB20部と、リン酸カルシウムA80部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0067】
(実施例5)
乳酸系ポリエステルA25部と、リン酸カルシウムB75部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0068】
(実施例6)
乳酸系ポリエステルB25部と、リン酸カルシウムB75部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0069】
(実施例7)
乳酸系ポリエステルC20部と、リン酸カルシウムA80部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0070】
(実施例8)
乳酸系ポリエステルD20部と、リン酸カルシウムA80部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0071】
(実施例9)
乳酸系ポリエステルA25部と、リン酸カルシウムB75部とを使用し、混練時間を20分間として、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0072】
(実施例10)
乳酸系ポリエステルB25部と、リン酸カルシウムB75部とを使用し、混練時間を20分間として、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0073】
(実施例11)
乳酸系ポリエステルF25部と、リン酸カルシウムB75部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0074】
(実施例12)
乳酸系ポリエステルF25部と、リン酸カルシウムB75部とを使用し、混練時間を20分間として、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0075】
(実施例13)
乳酸系ポリエステルG20部と、リン酸カルシウムB80部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0076】
(実施例14)
乳酸系ポリエステルG20部と、リン酸カルシウムB80部とを使用し、混練時間を20分間として、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0077】
(実施例15)
乳酸系ポリエステルE40部と、リン酸カルシウムA60部とを180℃にセットした東洋精機製ラボプラストミルミキサーで10分間混練し、5−フルオロウラシル5部を添加して、更に3分間混練した後、取り出した。熱プレスで厚さ250μmのシートを成形し冷却プレスで急冷した。
【0078】
柔軟性試験として、10cm×10cmに切り出したシートの両端を手で持ち、上下に曲げる操作を20回繰り返したときの破損しやすさを以下の3段階の基準で評価した。結果を表2に示す。
【0079】
◎:全く変化が無かった。
○:わずかにヒビが入った。
×:割れた。
【0080】
徐放性試験として、作成したシートを37℃、pH7.4のリン酸緩衝液中に静置した場合の5−フルオロウラシルの放出率を経時的に測定した結果を表3に示す。
【0081】
(比較例1)
ピュラック製ポリ−L−乳酸(重量平均分子量151,000)20部とリン酸カルシウムA80部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0082】
(比較例2)
ピュラック製ポリ−L−乳酸(重量平均分子量151,000)25部とリン酸カルシウムB75部とを使用し、実施例1と同様の操作・試験を行った。試験の結果を表1に示す。
【0083】
(比較例3)
ピュラック製ポリ−L−乳酸(重量平均分子量151,000)を220℃にセットしたラボプラストミルミキサーで混練して分子量を低下させ、取り出し、130℃、1mmHgの真空乾燥機で揮発成分を除去した樹脂(重量平均分子量41,700)を使用し、実施例9と同様の操作で複合体、シートの作成を行い、柔軟性試験を行った。結果を表2に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】
【発明の効果】
本発明は、生体活性のあるリン酸カルシウムの欠点である、脆さと成形加工性、生産性を改善し、且つ、柔軟性、強度、弾性率、再現性、成形加工性についてバランスの良い、骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体、及び該複合体を用いた生体用材料、薬剤徐放性基材、及びその製造方法を提供することができる。
Claims (6)
- 乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位とを含み、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位の含有量が2重量%〜60重量%である重量平均分子量が2万〜40万の乳酸系ポリエステルと、リン酸三カルシウムとから成り、乳酸系ポリエステル対リン酸カルシウムの重量比が1対99〜50対50であることを特徴とする、骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体。
- 前記乳酸系ポリエステルが、キレート化剤および/または酸性リン酸エステル類に由来する構造単位を含むことを特徴とする請求項1に記載の生体活性生体吸収型有機無機複合体。
- リン酸三カルシウムが粉体であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一つに記載の生体活性生体吸収型有機無機複合体。
- 請求項1〜3のいずれか一つに記載の生体活性生体吸収型有機無機複合体からなる生体用材料。
- 乳酸に由来する構造単位と、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位とを含み、ジカルボン酸とジオールに由来するポリエステル構造単位の含有量が2重量%〜60重量%である重量平均分子量が2万〜40万である乳酸系ポリエステルを、該乳酸系ポリエステルの融点以上の温度で、乳酸系ポリエステル対リン酸三カルシウムの重量比が1対90〜1対50であるようにリン酸三カルシウムを添加し混練することを特徴とする骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体の製造方法。
- 前記乳酸系ポリエステルが、キレート化剤および/または酸性リン酸エステル類に由来する構造単位を含むことを特徴とする請求項5に記載の骨誘導能ないしは伝導能を有する薬剤徐放可能な生体活性生体吸収型有機無機複合体の製造方法。
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