JP3688766B2 - タイヤのリム組み内圧充填方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、車輪ユニフォミティ、詳しくはタイヤ・ホイール組付体のラテラルフォースバリエーション(タイヤ軸方向の力の変動で以下、LFV と略す)を有効に抑制させ、直進安定性に優れた車輪を提供することのできる、タイヤリム組み付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤをリムに組み付ける場合には、通常以下の手順に従う。
まず、レバーなどの器具を用いてタイヤ下面のビード全周を、リムの幅方向内側に落とし入れ、続いて上面のビードについても、同様に全周リムの幅方向内側に落とし入れる。この状態に於いて、リムの空気中注入バルブから空気を注入し、ビードをリムフランジに嵌着させた後、所定の空気圧に調整する事により、タイヤリム組み付け作業を完了する。
【0003】
【発明が解決使用とする課題】
従来のタイヤリム組み方法では、その空気充填時のタイヤビード部の動きから、ビードとリムフランジの嵌着は次のようになることが多い。
(1)タイヤ上面と下面のビード部が、全周にわたってリムフランジと接していない状態から空気充填を開始すると、タイヤ内部の空気圧の上昇にともない、上面あるいは下面のいずれかの面のビード全周のうち1点(一部の領域)において、リムフランジとの接触を開始する。
(2)このビード部とリムフランジの接触領域は、空気内圧上昇にともない周方向に広がって行く。そもそもビード部は、内圧をシールしたり、路面で発生した力をリムに伝える役割を受け持つので、ビードはリムのビードシートに圧着しがっちり締め付けられるように、ビード内径はリムのビードシート外径よりも小さく作られている。リムのビードシート部は、タイヤ幅方向外側に行くにつれてビードシート外径が大きくなるように傾斜がつけてあるため、最初にリムフランジと接したビード部は強くリムフランジに押しつけられる一方、後から接した領域はもはやリムフランジに強く押しつけられず、結果としてビード面はリムフランジ面に対して傾いたまま固定される。
(3)一方、これと反対側のタイヤ面のビード部についても、内圧の上昇にともないリムフランジと接触していくが、この面のタイヤビード部は、先に接触を開始した面のビード部とタイヤトレッドを介して連成しているため、反対側の面の最初に接触を開始した部分とタイヤ中心点を介してほぼ対称となる領域から接触を始め嵌着してゆこうとする。この空気充填時のビード部の動きを図5に示してある。
(4)このような空気充填時のビード部の動きの結果、タイヤリム組作業の終了したタイヤに於いては、タイヤ上面と下面でビードとリムの嵌着状況の分布が、図3に示すようにおよそタイヤ中心点を介してほぼ対称となることが多い。
【0004】
さて、このようにタイヤ上面と下面でビードとリムの嵌着状況の分布が、図3に示すように周方向及び軸方向で異なった車輪に荷重をかけ、転動させた場合、タイヤを路面に垂直に保ったままの状態に於いても、ある回転角においては図4に示すようにタイヤサイドのたわみ量がタイヤ周方向及び軸方向で大きく異なる状態が発生し、車輪のユニフォミティ、特にLFVが大きくなってしまいこれが回転にともない周期的に起こるため、直進安定性が悪化するのである。
【0005】
本発明の目的は、上記のような従来技術の有する不具合を解消して、タイヤ・ホイール組付体のLFVを減少せしめ、直進安定性に優れたタイヤのリム組み内圧充填方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、タイヤをホイールにリム組みして内圧を充填するに際し、タイヤをリムに装着した後に、
(1)前記タイヤ赤道面を挟んで前記タイヤのビード部と前記ホイールのリムフランジ部間の実質上同一位置に少なくとも一対の挿入治具を挿入する工程と、
(2)内圧を充填して前記挿入治具部以外のビード部をリムに嵌着する工程と、(3)前記挿入治具を離脱する工程と、
からなる。
【0007】
さらに、本発明は他の方法としてタイヤをホイールにリム組みして内圧を充填するに際し、タはヤをリムに装着した後に、
(1)前記タイヤ赤道面を挟んで前記タイヤの実質上同一の少なくとも一対位置のビード部を、押圧機構で作動するビード押え部によって押える工程と、
(2)内圧を充填して前記押え部で押えられていない部分のビード部をリムに嵌着する工程と、
(3)前記押え部をビード部より解放する工程と、
からなる。
さて、本発明のタイヤリム組み内圧充填方法によれば、あらかじめタイヤ赤道面を挟んだ上面と下面の周上同一の領域にわたって、タイヤビード部とリムフランジの間に挿入治具を挿入させてこの領域を離隔した状態で空気充填を行うので、この領域以外の領域においてタイヤビード部とリムフランジはタイヤ上面、下面とも同様にしっかりとフィット装着される。この場合充填内圧は所定内圧よりかなり低い0.2kgf/cm2 程度の内圧でよいがタイヤのリムへの嵌着状況によって適宜調整してもよい。
その後、挿入治具を取り外すことによって、この離隔状態を解いて残りのタイヤビード部とリムフランジをフィットさせることにより、タイヤ上面と下面でビードとリムの嵌着状況の分布を同一にすることができる。タイヤ上面と下面でビードとリムの嵌着状況の分布が、図3に示すようにタイヤ両面及び周上で不均一となることを効果的に抑制することができるため、車輪のユニフォミティ、特にLFVが大きくならないのである。
【0008】
また、タイヤ上面と下面の周上同一の領域にわたって、同時にタイヤビード部を押圧機構、例えばトラバーサなどによるビード押え部によってタイヤ幅方向内側に押しつけることによって、この領域以外のビード部とリムフランジをはじめに嵌着させ、その後このビード部の押しつけを弱めることによって、この押しつけられていた領域のビード部とリムフランジの接触を遅らせて嵌着させることができる。
いずれの治具を用いた方法でも、LFVを効果的に抑制した車輪を簡単に提供することができる。
【0009】
【発明の実施形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、内圧充填の治具をタイヤビード部とリムフランジの間に挿入した所を示している。ここに治具は、挿入部1、把手部2からなり、材質については、工業上、ABS 樹脂等の硬質プラスチックの利用が適当であるが、アルミニウムやステンレス等の金属、木材など、摩耗、変形等の耐久性が得られるものであれば特に限定するものではない。
【0010】
挿入部1のタイヤ周方向幅については、その作用から特に明確に規定されるものではないが、使い勝手の点から、10〜30cm程度が好ましい。また把手部2は図1に示すような輪状の形状の他、棒状のグリップとしたり、あるいは上下一対の挿入部を連結した頂点の位置に設けたりすることもできる。
【0011】
図2は、ビード押え器をタイヤリム組機に適用している所を示している。ここにビード押え器は、押し込み部3、上下アーム4、トラバーサ5からなり、材質はステンレスや一般鋼材等の金属の利用が適当である。上下アーム4は、スクリュー等からなる5トラバーサにより、その相対間隔を対象とするタイヤの軸方向幅に応じて上下に動かすことができ、また押し込み部3も上下アーム4にたいして上下に動かすことができるようになっている。これら押圧機構の構造に付いては、図2に示すスクリュー方式の他、バネ方式や電動モーターを用いた方式等としても良い。また押し込み部3と上下アーム4を一体に成型し、摺動部をトラバーサ5のみとした簡易構造をとることもできる。ここにトラバーサ5をタイヤリム組み機のタイヤ軸方向と平行に固定し、押し込み部3をリムフランジに近いタイヤビード部に当て、いずれかの摺動部を動かして上下タイヤビード部の両方をリムフランジから隔離し、空気充填に臨むのである。
【0012】
本発明に於けるタイヤの効果を確かめるべく、195/65R14サイズの乗用車用ラジアルタイヤを使用し、通常の方法で6JJー14のリムに組み付けた車輪と、本発明の方法でリム組した車輪を10組づつ用意し、内圧2.0kgf/cm2 に調整して直径2mのドラム式タイヤ試験機にとりつけて、速度10km/h、400kgfの負荷をかけた状態で、直進時、車輪一回転中に生じるタイヤ軸方向力の変動値(LFV)を計測した。
【0013】
表1に、それぞれの方法でリム組した車輪のLFVの平均値と、通常のリム組法による車輪のLFVの平均値をで示す。
【0014】
【表1】
【0015】
表1より、本発明のリム組法による車輪は、通常のリム組法による車輪に対して平均的に良好なLFV特性を示していることがわかる。一方荷重負荷方向力の変動値RFVについては、いずれのリム組法による車輪についても大差なく、実用上問題ないレベルであった。
【0016】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、本発明によるタイヤのタイヤのリム組み内圧充填方法よるとLFVを低下させ、直進安定性に優れた車輪を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す図である。
【図3】タイヤのリム組み時のビードとリムの嵌着状況を示した図である。
【図4】タイヤの一方側に隙間ができた状態でのタイヤサイドのたわみ量の違いを示した図である
【図5】空気充填時のビード部の動きを示す図である。
【符号の説明】
S 挿入治具
1 挿入部
2 把手部
T ビード押え器
3 ビード押え部
4 アーム
5 トラバーサ
6 隙間
Claims (2)
- タイヤをホイールにリム組みして内圧を充填するに際し、タイヤをリムに装着した後に、
(1)前記タイヤ赤道面を挟んで前記タイヤのビード部と前記ホイールのリムフランジ部間の実質上同一位置に少なくとも一対の挿入治具を挿入する工程と、
(2)内圧を充填して前記挿入治具部以外のビード部をリムに嵌着する工程と、(3)前記挿入治具を離脱する工程と、
からなることを特徴とするタイヤのリム組み内圧充填方法。 - タイヤをホイールにリム組みして内圧を充填するに際し、タイヤをリムに装着した後に、
(1)前記タイヤ赤道面を挟んで前記タイヤの実質上同一の少なくとも一対位置のビード部を、押圧機構で作動するビード押え部によって押える工程と、
(2)内圧を充填して前記押え部で押えられていない部分のビード部をリムに嵌着する工程と、
(3)前記押え部をビード部より解放する工程と、
からなることを特徴とするタイヤのリム組み内圧充填方法。
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JP22627495A JP3688766B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | タイヤのリム組み内圧充填方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22627495A JP3688766B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | タイヤのリム組み内圧充填方法 |
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JP22627495A Expired - Fee Related JP3688766B2 (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | タイヤのリム組み内圧充填方法 |
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1995
- 1995-09-04 JP JP22627495A patent/JP3688766B2/ja not_active Expired - Fee Related
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