JP3687986B2 - 筆記具用インク吸蔵体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はマーキングペン、ホワイトボードマーカー、などのような筆記具に使用されているインク吸蔵体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭52−46940号公報には筆記用具の中芯が示されており、この中芯は、繊維断面円周率が15〜40%の結晶性ポリプロピレン成分と、融点がこの結晶性ポリプロピレン成分よりも摂氏20度以上低く、且つ繊維断面円周率が85〜60%のポリオレフィン系重合体成分とをそれぞれ複合成分とする1〜30デニールの並列型複合繊維の集束体であって、少なくともその表面部分が前記ポリオレフィン系重合体成分の熱融着によって自己結合ないし点接合されたものである。このような構成の中芯により、適度の空気流通性を得られると共にインクの蒸発が防止され、かつインクの保持性を向上させることができる。
【0003】
また、実開昭59−126685号に開示されている筆記具用インキ吸蔵体は、融点の異なる2種の重合体からなり外面の少なくとも一部が低融点の重合体である、複合繊維の捲縮状短繊維の5〜30重量部と、前記低融点の重合体の融点では融解しない非複合繊維の捲縮状短繊維の70〜95重量部とをブレンドした繊維束が筒体に充填されており、前記低融点の重合体が溶融されて繊維間が部分的に熱融着されたものである。このような構成のインキ吸蔵体により、ペン体がへのインクの供給が効果的に行われ、ペン体との間の接触不良を防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特開昭52−46940号に開示されている筆記用具の中芯によると、同質の繊維、即ち、同質の結晶性ポリプロピレン成分とポリオレフィン系重合体成分とでもって、同質の外被との間に融着現象を起こさせる極めて単純なものであり、したがって、中芯に吸収されている顔料インクの沈降が起こること、インクの吸蔵能力が十分でないこと等の問題がある。
【0005】
一方、実開昭59−126685号に開示されている筆記具用インキ吸蔵体では、融点の異なる2種の重合体として、通常のポリエステルとその外側に低融点のポリエステルを配してなる複合繊維と、通常ポリエステルとのブレンドよりなる混綿において自ずとその溶解度指数(SP)は同材質であるがために顕著な差異を示さず、よって十分な顔料の沈降防止の効果を得られないこととなる。
【0006】
そこで、本発明の目的は、インクの吸蔵能力が十分であり、且つ吸着されている顔料インクの沈降を十分に防止することのできる筆記具用インク吸蔵体の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の筆記具用インク吸蔵体の製造方法は、ポリエステルの芯材にポリエチレンをコーテングした熱融着性複合短繊維20〜40重量部と、ポリエステル短繊維60〜80重量部とを混綿する工程と、該混綿した繊維束を熱風チャンバに通し、繊維束内における繊維相互間に融着現象を起こさせ、繊維束内に多数の繊維相互の固定交差点を設ける工程と、気孔率が80〜92%になるように、押出成形によりポリプロピレン樹脂を繊維束の外周に熱融着することにより、筒状の繊維束に成形する工程と、を含んでなることを特徴とする。筒状に成形された前記繊維束に色素としての顔料を含浸させる工程を含むのが望ましい。更に、熱融着性複合短繊維及びポリエステル短繊維とを、混綿する前に、それぞれ捲縮するのが望ましい。
【0010】
【作用】
本発明の筆記具用のポリエステル短繊維によれば、上記のような構成により、インクの吸蔵能力が十分であり、且つ吸着されている顔料インクの沈降を十分に防止し、インクの脱落を防止できる筆記具用インク吸蔵体の製造方法を得ることができる。
【0011】
【実施例】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
図1は繊維の断面を示すものであり、図2は筒状の繊維束、即ちインク吸蔵体の長手方向断面図である。図1に示すように、熱融着性複合短繊維1はポリエステルの芯材2の外周に、全周を覆うようにポリエチレン3をコーテングしたものである。これにより、熱融着性複合短繊維1は比較的融点の低い変性ポリエステルとなる。外周のポリエチレン3の重量比は通常7〜50%程度である。
【0012】
一実施例として、ポリエステル短繊維4としては、3デニール、バイアス85のものを70重量部使用し、一方、熱融着性複合短繊維1としては、2デニール、バイアス51のものを30重量部使用した。これらの繊維1、4をそれぞれカード機(図示せず)を用いてほぐし、公知の方法で捲縮をかける。
ついで、熱融着性複合短繊維1とポリエステル短繊維4をそれぞれ上記の重量比(30:70)になるようにブレンド(混綿)し、この中綿ないし繊維束を熱風チャンバ(図示せず)に通す。これにより、熱融着性複合短繊維1とポリエステル短繊維4は、同じ繊維間における多数の接触点にて自己結合し、かつ異種の繊維間における多数の接触点にても同様に接合される。
【0013】
更に、このようにして得られた繊維束を押出成形機(図示せず)にかけ、繊維束の気孔率が80〜90%、例えば85%になるように、ポリプロピレン繊維5をこの繊維束の外周に熱融着し、図2に示すようなインク吸蔵体を得る。このインク吸蔵体の直径は約10mmであり、外周のポリプロピレン繊維5の層の厚さを約0.3mm程度である。またインク吸蔵体の重量は約16g/mである。
【0014】
他の実施例として、繊維束を押出成形機にかける代わりに、適当なフィルム(図示せず)で繊維束を巻き上げて、繊維束の気孔率が80〜90%、例えば85%になるように調整することも可能である。
インク吸蔵体には、色素としての顔料を含んだインクが含浸される。繊維束の気孔率が85%であり、インクを含浸させた場合のインクの比率は、最大で約65%程度となり、インクの吸蔵能力が非常に高いものであることがわかる。また、インクを含浸させた筆記具を長時間縦向けにしておいても、インク吸蔵体の内部でのインクの沈降が起こらず、インクの吸着・保持能力に優れていることがわかった。
【0015】
上述のように、本発明では、中綿ないし繊維束の外周がポリプロピレン繊維5によって熱融着され、又は適当なフィルムによって巻き上げられているので、外被と中綿との接着力が良好で、脱落が防止されると共に、中綿の内部の繊維自体が都合良く結合されていて、顔料インクの沈降が防止される。例えば、従来の通常のポリエステル単体を使用した中綿においては、筆記具を長時間縦向けにしておいた場合は、インク吸蔵体の軸方向に対して重力が作用することにより顔料の沈降が促進され、その為に一般には、筆記具自体を直立させないような形態を採用して、かろうじて品質の低下を防止している。これに対し、本発明では、インクの吸着・保持能力が高く、筆記具を長時間縦向けにしておいた場合において重力がインク吸蔵体の軸方向に作用しても、顔料インクの沈降が防止される。これは、熱融着性複合短繊維1のポリエステルの芯材2の外周にコーテングされているポリエチレン3の表面溶解度指数(SP)と、ポリエステル4それ自体のもつ溶解度指数のバランスが良好であることによるものと考えられる。更にまた、このインク吸蔵体をペン体(図示せず)に接続させて使用されるが、このペン体へのインクの円滑な供給が行われる。
【0016】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によると、インクの吸蔵能力が十分であり、且つ吸着されている顔料インクの沈降を十分に防止することができ、かつペン体へのインクを円滑に供給することのできる、特性の極めて良好な筆記具用インク吸蔵体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱融着性複合短繊維及びポリエステル繊維の断面図である。
【図2】筒状の繊維束、即ちインク吸蔵体の長手方向断面図である。
【符号の説明】
1…熱融着性複合短繊維
2…ポリエステル芯材
3…ポリエチレン
4…ポリエステル
5…ポリプロピレン樹脂

Claims (3)

  1. ポリエステルの芯材(2)にポリエチレン(3)をコーテングした熱融着性複合短繊維(1)20〜40重量部と、ポリエステル短繊維(4)60〜80重量部とを混綿する工程と、該混綿した繊維束を熱風チャンバに通し、繊維束内における繊維相互間に融着現象を起こさせ、繊維束内に多数の繊維相互の固定交差点を設ける工程と、気孔率が80〜92%になるように、押出成形により前記ポリプロピレン樹脂(5)を前記繊維束の外周に熱融着して筒状の繊維束に成形する工程と、を含んでなることを特徴とする筆記具用インク吸蔵体の製造方法。
  2. 筒状に成形された前記繊維束に色素としての顔料を含浸させる工程を含むことを特徴とする請求項に記載のインク吸蔵体の製造方法。
  3. 前記熱融着性複合短繊維(1)及びポリエステル短繊維(4)とを、混綿する前に、それぞれ捲縮することを特徴とする請求項のインク吸蔵体の製造方法。
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