JP3687921B2 - 光学異方素子を用いた液晶表示素子 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、表示コントラスト及び表示色の視角特性改良された液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
日本語ワードプロセッサやディスクトップパソコン等のOA機器の表示装置の主流であるCRTは、薄型軽量、低消費電力という大きな利点をもった液晶表示素子に変換されてきている。現在普及している液晶表示素子(以下LCDと称す)の多くは、ねじれネマティック液晶を用いている。このような液晶を用いた表示方式としては、複屈折モードと旋光モードとの2つの方式に大別できる。
【0003】
複屈折モードを用いたLCDは、液晶分子配列のねじれ角90°以上ねじれたもので、急崚な電気光学特性をもつ為、能動素子(薄膜トランジスタやダイオード)が無くても単純なマトリクス状の電極構造でも時分割駆動により大容量の表示が得られる。しかし、応答速度が遅く(数百ミリ秒)、諧調表示が困難という欠点を持ち、能動素子を用いた液晶表示素子(TFT−LCDやMIM−LCDなど)の表示性能を越えるまでにはいたらない。
【0004】
TFT−LCDやMIM−LCDには、液晶分子の配列状態が90°ねじれた旋光モードの表示方式(TN型液晶表示素子)が用いられている。この表示方式は、応答速度が速く(数+ミリ秒)、容易に白黒表示が得られ、高い表示コントラストを示すことから他の方式のLCDと比較して最も有力な方式である。しかし、ねじれネマティック液晶を用いている為に、表示方式の原理上、見る方向によって表示色や表示コントラストが変化するといった視角特性上の問題があり、CRTの表示性能を越えるまでにはいたらない。
【0005】
SID’92 Digest p.798などに見られるように、画素を分割し、それぞれ電圧印加時のチルト方向を逆向きにして、視角特性を補償する方法が提案されている。この方法によると、上下方向の階調反転に関する視角特性は改善されるが、コントラストの視角特性はほとんど改善されない。
【0006】
特開平4−229828号、特開平4−258923号公報などに見られるように、一対の偏光板とTN液晶セルの間に、位相差フィルムを配置することによって視野角を拡大しようとする方法が提案されている。
【0007】
上記特許公報で提案された位相差フィルムは、液晶セルの表面に対して、垂直な方向に位相差がほぼゼロのものであり、真正面からはなんら光学的な作用を及ぼさず、傾けたときに位相差が発現し、液晶セルで発現する位相差を補償しようというものである。しかし、これらの方法によってもLCDの視野角はまだ不十分であり、更なる改良が望まれている。
【0008】
また、特開平4−366808号、特開平4−366809号公報では、光学軸が傾いたカイラルネマチック液晶を含む液晶セルを位相差フィルムとして用いて視野角を改良しているが、2層液晶方式となりコストが高く、非常に重たいものとなっている。さらに特開平4−113301号、特開平5−80323号、特開平5−157913号公報に、液晶セルに対して、高分子鎖、光軸または光学弾性軸が傾斜している位相差フィルムを用いている方法が提案されているが、一軸性のポリカーボネートを斜めにスライスして用いる等、大面積の位相差フィルムを低コストでは得難いという問題点があった。またSTN−LCDに関しての視野角改善については言及しているもののTN−LCDの視野角改善について何等具体的効果が示されていない。
【0009】
また、特開平5−215921号公報においては一対の配向処理された基盤に硬化時に液晶性を示す棒状化合物を挟持した形態の複屈折板によりLCDの光学補償をする案が提示されているが、この案では従来から提案されているいわゆるダブルセル型の補償板と何ら変わることがなく、大変なコストアップになり事実上大量生産には向かない。さらにTN型LCDの全方位視野角改善についてはその効果が示されていない。
【0010】
また、特開平3−9326号、及び特開平3−291601号公報においては配向膜が設置されたフィルム状基盤に高分子液晶を塗布することによりLCD用の光学補償板とする案が記載されているが、この方法では分子を斜めに配向させることは不可能であるため、やはりTN型LCDの全方位視野角改善は望めない。
【0011】
更に、EP0576304A1には、一対の偏光板と液晶セルとの間に、光学軸がフィルム面に対し垂直でもなく、平行でもない光学異方素子を配置することによって、視野角を拡大しようとする方法が提案されている。この方法は、上記の液晶セルの表面に対して垂直な方向に位相差がほぼゼロの位相差フィルムを配置する方法よりは、視野角特性が改善されるものの、それでもまだ不十分である。特に、車載用や、CRTの代替として考えた場合には、現状の視野角では全く対応できないのが実状である。
【0012】
液晶分子は、液晶分子の長軸方向と短軸方向とに異なる屈折率を有することは一般に知られている。この様な屈折率の異方性を示す液晶分子にある偏光が入射すると、その偏光は液晶分子の角度に依存して偏光状態が変化する。ねじれネマティック液晶の液晶セルの分子配列は、液晶セルの厚み方向に液晶分子の配列がねじれた構造を有しているが、液晶セル中を透過する光は、このねじれた配列の液晶分子の個々の液晶分子の向きによって逐次偏光して伝搬する。従って、液晶セルに対し光が垂直に入射した場合と斜めに入射した場合とでは、液晶セル中を伝搬する光の偏光状態は異なり、その結果、見る方向によって表示のパターンが全く見えなくなったりするという現象として現れ、実用上好ましくない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、TN液晶セルにおいて、正面コントラストを低下させずに、表示コントラスト及び表示色の視角特性の改善された液晶表示素子を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の手段により達成された。
(1)2枚の電極基板間に、ねじれ角がほぼ90°のTN型液晶を挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された2枚の偏光素子と、該液晶セルと各々の偏光素子との間に少なくとも1枚のフィルム状の光学異方素子を配置した液晶表示素子において、該光学異方素子はレターデーション値がゼロとなる方向が存在せず、レターデーション値の絶対値が最小となる方向がフィルム法線方向でも面方向でもなく、かつ、該光学異方素子のレターデーション値の絶対値が最小となる方向を液晶セル基板上に正射影した方向と、該光学異方素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向のなす角が135°〜225°であることを特徴とする液晶表示素子。
(2)2枚の偏光素子が直交しており、かつ、一方の偏光素子と該偏光素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向とが平行または直交していることを特徴とする(1)に記載の液晶表示素子。
(3)該光学異方素子のレターデーション値の絶対値が最小となる方向と法線方向とのなす角が5°〜85°であることを特徴とする(2)に記載の液晶表示素子。
【0015】
以下、図面を用いてTN型液晶表示素子を例にとり本発明の作用を説明する。図1、図2、図3は、液晶セルにしきい値電圧以上の電圧を印加した場合の液晶セル中を伝搬する光の偏光状態を示したものであり、電圧無印加時では明状態を示すものである。図2は、液晶セルに光が垂直に入射した場合の光の偏光状態を示した図である。自然光0が偏光軸1.1をもつ偏光板1に垂直に入射したとき、偏光板1を透過した光は、直線偏光1.3となる。
【0016】
図中3.3は、TN液晶セルに十分に電圧を印加した時の液晶分子の配列状態を、概略的に1つの液晶分子モデルで示したものである。液晶セル中の液晶分子3.3の分子長軸が光の進路1.4と平行な場合、入射面(光の進路に垂直な面内)での屈折率の差が生じないので、液晶セル中を伝搬する常光と異常光の位相差が生じず直線偏光1.3は液晶セルを透過すると直線偏光のまま伝搬する。偏光板2の偏光軸2.1を偏光板1の偏光軸1.1と垂直に設定すると、液晶セルを透過した光3.1は偏光板を透過することができず暗状態となる。
【0017】
図3は、液晶セルに光が斜めに入射した場合の光の偏光状態を示した図である。入射光の自然光0が斜めに入射した場合、偏光板1を透過した偏光光1.3はほぼ直線偏光になる。(実際の場合、偏光板の特性により楕円偏光になる)。この場合、液晶の屈折率異方性により液晶セルの入射面において屈折率の差が生じ、液晶セルを透過する光3.1は楕円偏光して偏光板2を透過してしまう。この様な斜方入射における光の透過は、コントラストの低下を招き好ましくない。
【0018】
本発明は、この様な斜方入射におけるコントラストの低下を防ぎ、視角特性を改善し、同時に、正面のコントラストを改善しようとするものである。
図1に本発明による構成の一例を示した。偏光板2と液晶セル3との間に本発明の光学異方素子7が配置されている。この光学異方素子7は光学軸に対して光が入射する角度が大きくなる程大きく偏光する複屈折体と同様な働きをする。この様な構成の液晶表示素子に図3の場合と同様に光が斜方入射し液晶セル3を透過した楕円偏光した光3.1は、光学異方素子の積層体7を透過する時の位相遅延作用によって楕円偏光が元の直線偏光に変調され、種々の斜方入射においても同一な透過率が得られる視角依存性のない良好な液晶表示素子が実現できた。
【0019】
本発明によって、液晶表示素子の視角特性を大幅に向上できたことについては以下のように推定している。
TN−LCDの多くは、ノーマルーホワイトモードが採用されている。このモードにおいて、視角を大きくすることに伴って、黒表示部からの光の透過率が著しく増大し、結果としてコントラストの急激な低下を招いていることになる。
黒表示は電圧印加時の状態であるが、この時には、TNセルは、光学軸が、セルの表面に対する法線方向から若干傾いた正の一軸性光学異方体とみなすことができる。このわずかな光軸の傾斜によって真正面でも複屈折が生じるだけではなく、セルの上下方向すなわち主視角方向で視野角の著しい非対称性が生じ、上下どちらか一方または両方向の視野角が著しく損なわれることになる。
【0020】
液晶セルの光学軸が液晶セルの表面に対する法線方向から傾いている場合、光学軸が法線方向にある光学異方体では、その補償が不十分であることが予想される。また、液晶セルが正の光学異方体と見なせるのであれば、それを補償するための光学異方体は、負の一軸性光学異方体が好ましい(図4)。
【0021】
しかし、TN型液晶セルの光学異方性を正の一軸性とみなすのはあくまでも近似であり、実際には液晶セルは単純な正の光学異方体ではなく、ねじれ配向しており、チルト角も変化している。したがって、光軸が傾斜した負の一軸性光学異方体で補償することはおのずと限界がある。本発明者らは、鋭意検討した結果、更に大幅な視野角改善をし、CRT代替の可能性を切り開くためには、レターデーション値がゼロとなる方向、すなわち、光軸が存在せず、レターデーション値の絶対値が最小となる方向がフィルム法線方向でも面方向でもない光学異方素子を用いることによって実現できることを突き止めた。また、その具体的方法として、負の一軸性を有すると共に光軸がフイルム法線方向にある光学異方体と、負の一軸性を有すると共に光軸が傾斜した光学異方体、または、負の一軸性を有する屈折率楕円体の光軸が厚み方向に連続的に変化している光学異方体とを重ねることにより、光軸が存在せずRe値の最小値がフイルム法線方向でも面方向でもない光学特性を実現できた。本発明により、視野角特性の大幅な改善を実現できた。
【0022】
本発明におけるレターデーションは、光学異方素子を光学特性が均一だと見なせる層まで分割し、ある方向から見たときのそれぞれの層のレターデーションの絶対値を足し合わせたものである。本発明における光学異方素子は、あらゆる方向から見たときに、レターデーションの絶対値に最小値が存在し、その方向は、フィルム法線方向でもなく、面方向でもない。また、レターデーションの絶対値の最小値はゼロではない。本発明においては、そのような光学異方素子を少なくとも1枚用いる。
【0023】
本発明においては、レターデーション値がゼロになる方向が存在せず、レターデーション値の絶対値が最小となる方向がフィルム法線方向でも面方向でもないフィルム状光学異方素子を、レターデーション値の絶対値が最小となる方向を液晶セル基板上に正射影した方向と、該光学異方素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向のなす角αが135゜〜225゜となるように配置することによって、補償能が最大となる。
【0024】
例えば、図5のように光学異方素子を配置する。αは、図5をz軸方向に見たときの図6のように定義される。すなわち、光学異方素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向から右回りを正として、光学異方素子のレターデーション値の絶対値が最小となる方向とのなす角である。
【0025】
好ましくは、図7と図8に示したように、このような光学異方素子を2枚、液晶セルを挟むように配置し、それぞれの光学異方素子を、レターデーション値の絶対値が最小となる方向を液晶セル基板上に正射影した方向と、該光学異方素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向のなす角が135°〜225°に配置する。更に好ましくは、図8で定義される、2枚の光学異方素子をレターデーション値の絶対値が最小となる方向を液晶セル基板上に正射影した方向同士のなす角βが90°〜180°の範囲にあることが好ましい。
【0026】
または、図9および図10に示したように、このような光学異方素子を2枚、液晶セルの一方の側に積層し、液晶セルに近い側の光学異方素子のレターデーション値の絶対値が最小となる方向を液晶セル基板上に正射影した方向と、該光学異方素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向のなす角が135°〜225°に配置することが好ましい。より好ましくは、液晶セルに遠い側の光学異方素子のレターデーション値の絶対値が最小となる方向を液晶セル基板上に正射影した方向と、該光学異方素子に遠い方の液晶セル基板のラビング方向のなす角が−45°〜45°に配置することが好ましい。更には、図10で定義される、2枚の光学異方素子をレターデーション値の絶対値が最小となる方向を液晶セル基板上に正射影した方向同士のなす角βが0°〜90°であることが好ましい。
【0027】
本発明における、光軸が存在せず、レターデーション値の絶対値が最小となる方向がフィルム法線方向でも面方向でもない光学異方素子を実現する具体的方法として、負の一軸性を有すると共に光軸が傾斜した光学異方体、または、光学的に負の一軸性を有する屈折率楕円体の光軸が厚み方向に連続的に変化している光学異方体と、負の一軸性を有すると共に光軸がフイルム法線方向にある光学異方体を重ねる方法が好ましい。
【0028】
本発明における負の一軸性とは、光学異方体の3軸方向屈折率を、その値が小さい順にn1、n2、n3としたとき、n1<n2=n3の関係を有するものである。従って光学軸方向の屈折率が最も小さいという特性を有するものである。ただし、n2とn3の値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ十分である。具体的には、
|n2−n3|/|n2−n1|≦0.2
であれば実用上問題はない。
【0029】
本発明における光学異方素子のレターデーション値の絶対値が最小となる方向とフィルム法線とのなす角は、視野角特性を大幅に改良する条件として、シート面の法線方向から5゜〜85゜傾いていることが好ましく、5゜〜40゜がより好ましく、10゜〜30゜が最も好ましい。光学異方体を光学的に一様と見なせる部分にまで厚み方向に分割し、分割した厚みdと複屈折Δn(=n2−n1)の積Δn・dを厚み方向すべてについて足し合わせたものを、厚み方向レターデーション値と定義すると、
50≦(厚み方向レターデーション値)≦400 (nm)
の条件を満足することが好ましい。
【0030】
光軸が法線方向から傾斜した光学的に負の一軸性であるか、または、光学的に負の一軸性を有する屈折率楕円体の光軸が厚み方向に連続的に変化している構造である光学異方体に使用される素材は特に制限はないが、各種高分子素材、液晶、または、それらのブレンド物などが好適に利用される。これらの中では、液晶、特に、ディスコティック液晶を用いることが好ましい。ここでいうディスコティック液晶は、熱、光等で反応する基を有しており、結果的に反応により重合または架橋し、高分子量化し液晶性を失ったものも含まれるものとする。
【0031】
本発明における負の一軸性を有すると共に光軸がフイルム法線方向にある光学異方体については、面内の主屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnz、厚さをdとした時、
0≦|nx−ny|×d≦50 (nm)
より好ましくは、
0≦|nx−ny|×d≦20 (nm)
であり、かつ、下記条件を満たすことによって、視野角拡大に著しい効果をもたらす。即ち好ましくは、
20≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦300 (nm)
であり、更に好ましくは
30≦{(nx+ny)/2−nz}×d≦150 (nm)
である。
【0032】
負の一軸性を有すると共に光軸がフイルム法線方向にある光学異方体に使用される素材は、特に限定はないが、各種高分子素材、液晶、または、それらのブレンド物などが好適に利用される。これらの中では、高分子素材から成るフィルムが好ましい。このような高分子フィルムは、光透過率が80%以上であり、上記のように、正面での光学特性が等方性に近いことが好ましい。従って、ゼオネックス(日本ゼオン)、ARTON(日本合成ゴム)、フジタック(富士写真フイルム)などの商品名で売られている固有複屈折率が小さい素材が好ましい。しかし、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォンなどの固有複屈折率が大きい素材であっても製膜時に分子配向を制御することによって光学的に等方性にすることも可能であり、それらも好適に利用できる。
【0033】
本発明における、光軸が存在せず、レターデーション値の絶対値が最小となる方向がフィルム法線方向でも面方向でもない光学異方素子は、具体的には、光軸がフイルム法線方向である負の一軸性フイルムに配向膜を塗布し、ラビング処理し、その上にディスコティック液晶を連続的に薄く塗布することによって実現できる。液晶セルにこのような光学異方素子を装着する場合、ディスコティック液晶層を液晶セル寄りに配置する場合と、一軸性フィルムを液晶セル寄りに配置する場合があるが、本発明においては、どちらに配置しても構わない。しかし、補償能を最大限に発揮するには、ディスコティック液晶層を液晶セル寄りに配置する方が好ましい。
【0034】
本発明において、2枚の偏光素子は、正面コントラストを十分出すために、直交して用いることが好ましい。具体的には、2枚の偏光素子のなす角は、90゜±5゜であることが好ましい。また、本発明の視野角拡大効果を十分引き出すためには、偏光素子と、該偏光素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向とが平行、または、直交であることが好ましい。具体的には、平行である場合は0゜±5゜、直交である場合は90゜±5゜であることが好ましい。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
実施例1
ゼラチン薄膜(0.1μm)を塗設したトリアセチルセルロースの100μm厚フィルム(富士写真フイルム(株)製)上に長鎖アルキル変性ポバール(クラレ(株)製MP−203)を塗布し、温風にて乾燥させた後、ラビング処理を行い配向膜を形成した。面内の主屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnz、厚さをdとした時、トリアセチルセルロースフィルムは、|nx−ny|×d=3nm、{(nx+ny)/2−nz}×d=70nmであり、ほぼ負の一軸性であり、光軸がほぼフイルム法線方向にあった。
【0036】
この配向膜上に下記ディスコティック液晶を塗布し、その後、UV光を照射し、架橋した。ディスコティック液晶層の厚みは、およそ1.0μmであった。このディスコティック液晶層は、主屈折率の小さい順にn1、n2、n3としたとき、n1<n2=n3の関係を有しており、負の一軸性であった。また、光軸はフィルム法線方向から35°傾斜していた。ディスコティック液晶層の厚みをDとしたとき、(n2−n1)・D=120nmであった。
【0037】
【化1】
【0038】
このようにして得られた光学異方素子のあらゆる方向からのΔn・Dを島津製作所製エリプソメーター(AEP−100)で測定したところ、フィルム法線方向から37°傾斜した方向から測定したときにΔn・Dの絶対値が最小となり(すなわち、レターデーション値の最小となる方向は22゜である)、最小値は17nmであった。また、Δn・Dの絶対値が最小となる方向をフィルム面に正射影した方向と、ディスコティック液晶層の光軸をフィルム面に正射影した方向は一致していた。
【0039】
液晶の異常光と常光の屈折率の差と液晶セルのギャップサイズの積が470nmで、ねじれ角が90度のTN型液晶セルに、上記光学異方素子1枚を、各光学素子が図5と同様な配置になるように装着した。各光学素子の装着角度は、図11に示したとおりである。光学異方素子のレターデーション値の絶対値が最小となる方向を液晶セル基板上に正射影した方向と、該光学異方素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向のなす角αは225°とした。
【0040】
液晶セルに対して、55Hz矩形波で電圧を印加した。白表示1V、黒表示5Vの透過率の比(白表示)/(黒表示)をコントラスト比として、全方位からのコントラスト比測定を大塚電子製LCD−5000にて行い、等コントラスト曲線を描いた。その結果を図17に示す。
【0041】
比較例1
実施例1と同じTN型液晶セルに、光学異方素子を装着せずに、図12のように配置した。この場合も実施例1と同様な全方位でのコントラスト比測定を行った。等コントラスト曲線の結果を図18に示す。
【0042】
実施例2
図7のような構成で、実施例1に用いた光学異方素子を、実施例1と同じTN型液晶セルに2枚、液晶セルを挟むように配置した。各光学素子の装着角度は図13に示したとおりである。α1は175°、α2は185°とした。
実施例1と同様な全方位でのコントラスト比測定を行った。等コントラスト曲線の結果を図19に示す。
【0043】
比較例2
図7のような構成で、実施例1に用いた光学異方素子を、実施例1と同じTN型液晶セルに2枚、液晶セルを挟むように配置した。各光学素子の装着角度は図14に示したとおりである。α1は−5°、α2は5°とした。
実施例1と同様な全方位でのコントラスト比測定を行った。等コントラスト曲線の結果を図20に示す。
【0044】
実施例3
図9のような構成で、実施例1に用いた光学異方素子を、実施例1と同じTN型液晶セルに2枚、液晶セルの上側に積層して配置した。各光学素子の装着角度は図15に示したとおりである。α1は185°、α2は−5°とした。
実施例1と同様な全方位でのコントラスト比測定を行った。等コントラスト曲線の結果を図21に示す。
【0045】
比較例3
図9のような構成で、実施例1に用いた光学異方素子を、実施例1と同じTN型液晶セルに2枚、液晶セルの上側に積層して配置した。各光学素子の装着角度は図16に示したとおりである。α1は5°、α2は175°とした。
実施例1と同様な全方位でのコントラスト比測定を行った。等コントラスト曲線の結果を図22に示す。
【0046】
実施例4
ゼラチン薄膜(0.1μm)を塗設したトリアセチルセルロースの100μm厚フィルム(富士写真フイルム(株)製)上に長鎖アルキル変性ポバール(クラレ(株)製MP−203)を塗布し、40℃温風にて乾燥させた後、ラビング処理を行い配向膜を形成した。面内の主屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnz、厚さをdとした時、トリアセチルセルロースフィルムは、|nx−ny|×d=3nm、{(nx+ny)/2−nz}×d=40nmであり、ほぼ負の一軸性であり、光軸がほぼフイルム法線方向にあった。
【0047】
この配向膜上に下記ディスコティック液晶1.6g、フェノールEO変成(n=1)アクリレート(M−101 東亜合成) 0.4g、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1 イーストマンケミカル) 0.05g、イルガキュアー907 0.01gを3.65gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、ワイヤーバーで塗布(#4バー使用)し、金属の枠に貼り付けて120℃の高温槽中で3分間加熱し、ディスコティック液晶を配向させた後、120℃のまま高圧水銀灯を用いて1分間UV照射し、室温まで放冷した。ディスコティック液晶層の厚みは、およそ1.0μmであった。
【0048】
【化2】
【0049】
このようにして得られた光学異方素子のあらゆる方向からのレターデーション値を島津製作所製エリプソメーター(AEP−100)で測定したところ、フィルム法線方向から33°傾斜した方向から測定したときにレターデーション値の絶対値が最小となり(すなわち、レターデーション値の最小となる方向は光学異方素子中では20゜である)、最小値は10nmであった。また、レターデーション値の絶対値が最小となる方向をフィルム面に正射影した方向と、ディスコティック液晶層の光軸をフィルム面に正射影した方向は一致していた。また、厚み方向レターデーション値は110nmであった。
【0050】
更に、測定部分のディスコティック液晶層を除去した後の支持体の光学特性を、同様にエリプソメーターで測定した。ディスコティック液晶層を除去する前後でのレターデーション値の差から、ディスコティック液晶層は、配向膜付近での光軸と法線方向のなす角が20゜、エアー面付近での光軸と法線方向のなす角が50゜で連続的に変化していることがわかった。ディスコティック液晶層全体としては光軸が存在しなかった。
【0051】
液晶の屈折率異方性Δnが0.08であるネマティック液晶材料を用い、セルギャプサイズを4.5μmに設定した、ねじれ角が90度のTN型液晶セルに、該光学異方素子を2枚、液晶セルを挟むように配置した。各光学素子の装着角度は図13に示したとおりである。α1は180°、α2は180°とした。
【0052】
液晶セルに対して、1kHzの矩形波で電圧を印加した。白表示1V、黒表示5Vの透過率の比(白表示)/(黒表示)をコントラスト比として、全方位からのコントラスト比測定を大塚電子製LCD−5000にて行い、等コントラスト曲線を描いた。その結果を図23に示す。
【0053】
実施例5
実施例4と同じTN型液晶セルを用い、2枚の偏光素子をそれぞれ、偏光方向と、その偏光素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向とが一致するように配置する。
実施例4と同様な全方位でのコントラスト比測定を行った。等コントラスト曲線の結果を図24に示す。
【0054】
実施例6
実施例4で作成した配向膜上に、実施例4で用いたディスコティック液晶と、下記ディスコティック液晶を重量比4:1で混合したものにメチルエチルケトンを加え、全体として10wt%溶液とし、スピンコートにより2000rpmで塗布を行った。180℃まで昇温、熱処理した後、室温まで冷却し、およそ1.0μmのディスコティック液晶層を形成させた。
【0055】
【化3】
【0056】
このようにして得られた光学異方素子のあらゆる方向からのレターデーション値を島津製作所製エリプソメーター(AEP−100)で測定したところ、フィルム法線方向から37°傾斜した方向から測定したときにレターデーション値の絶対値が最小となり(すなわち、レターデーション値の最小となる方向は光学異方素子中では22゜である)、最小値は14nmであった。また、レターデーション値の絶対値が最小となる方向をフィルム面に正射影した方向と、ディスコティック液晶層の光軸をフィルム面に正射影した方向は一致していた。また、厚み方向レターデーション値は、100nmであった。
【0057】
更に、測定部分のディスコティック液晶層を除去した後の支持体の光学特性を、同様にエリプソメーターで測定した。ディスコティック液晶層を除去する前後でのレターデーション値の差から、ディスコティック液晶層は厚み方向にほぼ均一に配向しており、ディスコティック液晶層全体として光軸が存在することがわかった。光軸が法線方向となす角は40゜であった。
【0058】
実施例4と同じTN型液晶セルに、該光学異方素子を2枚、液晶セルを挟むように配置した。各光学素子の装着角度は図13に示したとおりである。α1は180°、α2は180°とした。
実施例4と同様な全方位でのコントラスト比測定を行った。等コントラスト曲線の結果を図25に示す。
【0059】
本発明である実施例1〜6は、比較例1〜3に比べて、大幅に視野角特性が改善されていることがわかる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、TN型液晶表示素子の視角特性が改善され、視認性にすぐれる高品位表示の液晶表示素子を提供することができる。また、本発明をTFTやMIMなどの3端子、2端子素子を用いたアクティブマトリクス液晶表示素子に応用しても優れた効果が得られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の構成の1実施例を説明する図である。
【図2】従来のTN型液晶表示素子の構成図と表示面に垂直に光が入射する場合の光の透過状態を説明する図である。
【図3】従来のTN型液晶表示素子の構成図と表示面に斜めに光が入射する場合の光の透過状態を説明する図である。
【図4】光学軸が法線方向から傾いた負の一軸性光学異方体によって視角特性が改善される原理を示した模式図である。
【図5】本発明の液晶表示素子の構成の1実施例を説明する図である。
【図6】図5をz軸方向に見た場合の軸構成を説明する図である。
【図7】本発明の液晶表示素子の構成の1実施例を説明する図である。
【図8】図7をz軸方向に見た場合の軸構成を説明する図である。
【図9】本発明の液晶表示素子の構成の1実施例を説明する図である。
【図10】図9をz軸方向に見た場合の軸構成を説明する図である。
【図11】実施例1の軸構成を説明する図である。
【図12】比較例1の軸構成を説明する図である。
【図13】実施例2の軸構成を説明する図である。
【図14】比較例2の軸構成を説明する図である。
【図15】実施例3の軸構成を説明する図である。
【図16】比較例3の軸構成を説明する図である。
【図17】実施例1の等コントラスト曲線を説明する図である。
【図18】比較例1の等コントラスト曲線を説明する図である。
【図19】実施例2の等コントラスト曲線を説明する図である。
【図20】比較例2の等コントラスト曲線を説明する図である。
【図21】実施例3の等コントラスト曲線を説明する図である。
【図22】比較例3の等コントラスト曲線を説明する図である。
【図23】実施例4の等コントラスト曲線を説明する図である。
【図24】実施例5の等コントラスト曲線を説明する図である。
【図25】実施例6の等コントラスト曲線を説明する図である。
【符号の説明】
0−−−−−−−−−入射光
1、2 −−−−−−偏光板
1.1、2.1−−−偏光軸
1.3−−−−−−−偏光子から出た光
1.4−−−−−−−光の進む方向
3−−−−−−−−−TN型液晶セル
3.1−−−−−−−TN型液晶セルから出た光
3.3−−−−−−−液晶分子
7−−−−−−−−−光学異方素子
Claims (3)
- 2枚の電極基板間に、ねじれ角がほぼ90°のTN型液晶を挟持してなる液晶セルと、その両側に配置された2枚の偏光素子と、該液晶セルと各々の偏光素子との間に少なくとも1枚のフィルム状の光学異方素子を配置した液晶表示素子において、該光学異方素子はレターデーション値がゼロとなる方向が存在せず、レターデーション値の絶対値が最小となる方向がフィルム法線方向でも面方向でもなく、かつ、該光学異方素子のレターデーション値の絶対値が最小となる方向を液晶セル基板上に正射影した方向と、該光学異方素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向のなす角が135°〜225°であることを特徴とする液晶表示素子。
- 2枚の偏光素子が直交しており、かつ、一方の偏光素子と該偏光素子に近い方の液晶セル基板のラビング方向とが平行または直交していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
- 該光学異方素子のレターデーション値の絶対値が最小となる方向と法線方向とのなす角が5°〜85°であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示素子。
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