JP3687169B2 - 誘導加熱式炊飯器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は商用電源を高周波に電力変換する電力変換装置と、この電力変換装置を使用した誘導加熱式炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来使用している誘導加熱式炊飯器の構成を示している。高周波磁界を発生して内鍋1を誘導加熱する加熱コイル5は、主回路1から高周波電流の供給を受けている。主回路1は、商用電源をスイッチングして高周波に電力変換する半導体スイッチング素子2を搭載した構成となっている。この半導体スイッチング素子2は、スイッチング動作時に大きな発熱をするものであり、この冷却を行うために放熱フィン12・ファン13を使用しているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来の構成の誘導加熱式炊飯器は、ファン13の動作音が大きいという課題を有しているものである。つまり、例えばタイマー設定によって炊飯を開始させたりした場合、夜半・早朝等のように周囲が静かなときには、ファン13の風切り音が大きくて、就寝時に目が覚めてしまったりするようなことがあるものである。またこのような現象は、誘導加熱式炊飯器に限ったものではなく、広く誘導加熱式調理器全般に共通するものである。
【0004】
本発明はこのような従来の構成が有している課題を解決しようとするもので、発熱部品である半導体スイッチング素子の温度上昇を効果的に抑制することによって、使用するファンを小型のものあるいはファンを使用する必要のない誘導加熱調理器に使用する電力変換装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の第一の手段は、半導体スイッチング素子が構成する主回路の発熱を放熱フィンに蓄熱材を注入した構成の蓄熱部に蓄熱して、主回路の発熱を低く抑え、小型の冷却ファンでよい、あるいは冷却ファンを使用する必要のない電力変換装置から、高周波磁界を発生して内鍋を誘導加熱する加熱コイルに、高周波電流を供給する誘導加熱式炊飯器としている。
【0006】
また本発明の第二の手段は、蓄熱部を断熱材によって囲んだ構成として、主回路が蓄熱部の放熱を受けて温度上昇することを防止でき、小型の冷却ファンでよい、あるいは冷却ファンを使用する必要のない誘導加熱式炊飯器としている。
【0007】
本発明の第三の手段は、特に蓄熱部に設けた温度検出手段が予め設定した温度以下になるまでは動作しないようにして、安全性を確保した誘導加熱式炊飯器としている。
【0008】
本発明の第四の手段は、特に蓄熱部に設けた温度検出手段が予め設定した温度より高い温度を検出している間は、表示手段によって待機中を表示することができる誘導加熱式炊飯器としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下本発明の実施の形態について説明する。図1は本実施形態の構成を示す電力変換装置のブロック図である。1は、半導体スイッチング素子2によって商用電源14を高周波に電力変換する主回路である。この主回路1の発熱は、蓄熱部3に放熱している。蓄熱部3は、本実施形態ではアルミ放熱フィンにシリコン等の蓄熱材を注入した構成となっている。蓄熱材の種類は特にシリコンに限定するものでなく、蓄熱性を有するワックス類であっても支障はないものである。
【0010】
以下本実施形態の動作について説明する。電力変換装置が動作して、商用電源14を高周波に電力変換しているときに、半導体スイッチング素子2は高速でスイッチング動作を実行している。このスイッチング動作によって、半導体スイッチング素子2は発熱して主回路1全体は温度上昇する。この主回路1の発熱は、蓄熱部3が熱的に接続されているため蓄熱部3に放熱されるものである。蓄熱部3はアルミ放熱フィンにシリコン等の蓄熱材を注入した構成となっており、熱容量が非常に大きくなっているものである。またここで蓄熱された熱量は、放熱フィンから筺体等に放熱されるものである。従って電力変換装置の駆動条件によっては、半導体スイッチング素子2が動作が連続している間の発熱は全て蓄熱部3が吸収することも考えられ、この動作が一段落した時点で蓄熱部3が蓄熱した熱量を放熱出来るものである。
【0011】
従って本実施形態によれば、従来、主回路1の冷却に使用していた冷却ファンが小型のもので済んだり、あるいは使用する必要がなくなったりするものである。
【0012】
(実施形態2)
次に本発明の第二の実施形態について、図2に基づいて説明する。本実施形態は、電力変換装置を誘導加熱式炊飯器に適用したものである。内鍋6の底部には、高周波磁界を発生する加熱コイル5を配置している。半導体スイッチング素子2によって構成している主回路1は、商用電源14を高周波に電力変換して、加熱コイル5に高周波電流を供給している。特に本実施形態では、蓄熱部3の周囲には断熱材7を配置している。断熱材7は、例えば間に空気層を有した2重層を構成するように樹脂等を成形して形成している。あるいは、厚みを厚くして1層構成とした樹脂によって形成している。
【0013】
以下本実施形態の動作について説明する。図示していない炊飯スタートボタンを押して炊飯を開始すると、主回路1が加熱コイル5に高周波電流を供給する。加熱コイル5はこの高周波電流を受けて高周波磁界を発生し、内鍋6を誘導加熱する。このため、内鍋6ないの炊飯物は加熱され炊飯が進行する。このとき実施形態1で説明したように、半導体スイッチング素子2のスイッチング動作によって主回路1は発熱しており、この発熱は蓄熱部3に放熱されているものである。蓄熱部3はこの放熱を蓄熱しているため、徐々に高温となってくるものである。このとき本実施形態では、蓄熱部3は周囲に断熱材7を配置された構成となっている。このため、蓄熱部3の蓄熱熱量が主回路1・加熱コイル5に直接放射されることがないものである。つまり、主回路1・加熱コイル5の温度は、冷却ファンが従来よりも小型のものであったとしても異常に高くなることはないものである。
【0014】
以上のように本実施形態によれば、蓄熱部3の周囲を断熱材7によって囲った構成とすることによって、主回路1・加熱コイル5に対する熱放射を少なくしてこれらの部品の温度上昇を抑えることが出来て、使用する冷却ファンを小型のものに或いは冷却ファンを使用する必要がないものにできる。
【0015】
このとき、図3に示しているように内鍋6と加熱コイル5の外周を、第二の断熱材8によって囲んだ構成とすれば、主回路1の温度上昇を一層低減できるものである。すなわち、内鍋6の温度は炊飯の進行と共に高くなってくるものであり、この熱量を第二の断熱材8によって断熱することによって主回路1に対する熱放射を低減できるものである。
【0016】
このとき、図4に示しているように温度検出手段10の検出温度を主回路1にフィードバックする構成とすればより安全な誘導加熱式炊飯器を実現できるものである。すなわち、温度検出手段10は蓄熱部3に設けており蓄熱部3の温度を検出しているものである。主回路1は図5に示しているプログラムを有するマイコンを搭載しているものである。つまりステップ1で検出した温度をステップ2で設定値以下であるかどうかをチェックしており、このチェック結果がNOである間はステップ3の炊飯実行をしないものとなっている。
【0017】
また、図6に示しているように表示手段11に待機中を表示させる構成とした場合には、使用者が安心して使用できる誘導加熱式炊飯器を実現するものである。つまり、この場合主回路1は図7に示すプログラムを有するマイコンを搭載しているものである。すなわちステップ2でのチェックの結果がNOである場合にはステップ4に進んで表示手段11に表示させるものである。従って使用者は、この誘導加熱式炊飯器が動作を停止している原因が、蓄熱部3の高温状態が継続しているためであり、故障によるものではないことを認識できるものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明の第一の手段は、半導体スイッチング素子によって商用電源を高周波に電力変換する主回路と、主回路の発熱を蓄熱するとともに放熱フィンに蓄熱材を注入した構成の蓄熱部とを備えた構成として、半導体スイッチング素子が構成する主回路の発熱を蓄熱部に蓄熱して、主回路の発熱を低く抑え、小型の冷却ファンでよい、あるいは冷却ファンを使用する必要のない電力変換装置から、高周波磁界を発生して内鍋を誘導加熱する加熱コイルに、高周波電流を供給する誘導加熱式炊飯器を実現するものである。
【0019】
本発明の第二の手段は、特に蓄熱部を断熱材によって囲った構成として、主回路が蓄熱部の放熱を受けて温度上昇することを防止でき、小型の冷却ファンでよい、あるいは冷却ファンを使用する必要のない誘導加熱式炊飯器を実現するものである。
【0020】
本発明の第三の手段は、蓄熱部に温度検出手段を設け、温度検出手段の検出温度が予め設定した温度以下になるまでは動作しない構成として、安全性を確保した誘導加熱式炊飯器を実現できるものである。
【0021】
本発明の第四の手段は、蓄熱部に温度検出手段を設け、温度検出手段の検出温度が予め設定した温度より高い場合、使用可能温度となるまでの間、表示手段によって表示を行う構成として、表示手段によって待機中を表示することができる誘導加熱式炊飯器を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態である電力変換装置の構成を示すブロック図
【図2】 本発明の第二の実施形態である誘導加熱式炊飯器の構成を示す断面図
【図3】 同、蓄熱部と内鍋とを断熱材によって囲った構成を示す断面図
【図4】 同、蓄熱部に温度検出手段を設けた構成を示す断面図
【図5】 同、主回路に搭載したマイコンが備えているプログラムを示すフローチャート
【図6】 同、表示手段を設けた構成を示す断面図
【図7】 同、主回路に搭載したマイコンが備えているプログラムを示すフローチャート
【図8】 従来の誘導加熱式炊飯器の構成を示す断面図
【符号の説明】
1 主回路
2 半導体スイッチング素子
3 蓄熱部
5 加熱コイル
6 内鍋
7 断熱材
10 温度検出手段
11 表示手段
Claims (4)
- 高周波磁界を発生して内鍋を誘導加熱する加熱コイルと、半導体スイッチング素子によって商用電源を高周波に電力変換し前記加熱コイルに高周波電流を供給する主回路と、主回路の発熱を蓄熱する蓄熱部とを備え、前記蓄熱部は放熱フィンに蓄熱材を注入した構成とし、前記主回路の発熱は前記蓄熱部に放熱される誘導加熱式炊飯器。
- 蓄熱部を断熱材によって囲むことにより主回路が蓄熱部の放熱を受けて温度上昇することを防止する請求項1記載の誘導加熱式炊飯器。
- 蓄熱部に温度検出手段を設け、温度検出手段の検出温度が予め設定した温度以下になるまでは動作しない請求項1または2記載の誘導加熱式炊飯器。
- 蓄熱部に温度検出手段を設け、温度検出手段の検出温度が予め設定した温度より高い場合、使用可能温度となるまでの間、表示手段によって表示を行う請求項1または2記載の誘導加熱式炊飯器。
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1996
- 1996-02-14 JP JP2638296A patent/JP3687169B2/ja not_active Expired - Fee Related
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