JP3686532B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開放可能なマスタ搬送路を有する孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、簡便な印刷方法としてデジタル式感熱孔版印刷が知られている。これは、熱可塑性樹脂フィルムと多孔質支持体とを貼り合わせた構造の感熱孔版マスタ(以下「マスタ」という)に微細な発熱素子が1列に並んだサーマルヘッドを接触させ、この発熱素子に対しパルス的に通電を行いながらマスタをプラテンローラー等の製版手段で製版しつつ搬送することにより、マスタの熱可塑性樹脂フィルムに画像情報に基づいた穿孔画像を熱溶融穿孔製版した後、この穿孔製版されたマスタを多孔性円筒状の版胴に巻装させ、プレスローラー等の押圧部材によって印刷用紙を版胴の外周面に押圧させることで、版胴の開孔部及びマスタの穿孔部から滲出したインキを印刷用紙に転移させて印刷画像を得るものである。
【0003】
デジタル式感熱孔版印刷で用いられるマスタとしてはシート状のものが一般的に知られており、印刷装置内ではロール状態で貯容されている。このロール状態のマスタは、マスタ搬送路を開放した状態でユーザーの手作業によりセットされた後、製版時に上述のように製版手段で引き出されつつ製版され、1版分毎に切断手段で切断された後に版胴に巻装される。
【0004】
マスタ切断装置としては、例えば特公平6−408号公報に開示された、可動上刃と固定下刃とを有していて可動上刃が固定下刃に対して上下方向に往復動するもの、特公平7−84086号公報に開示された、可動上刃と固定下刃とを有していて可動上刃が固定下刃に対してマスタの幅方向に回転しつつ移動するもの、実公平3−40556号公報に開示された、可動上刃のみを有していてこれがマスタに対して回転しつつ移動するもの等がある。
【0005】
また、マスタの初期セットは、上述したようにユーザーの手作業によって行われるが、この状態で製版搬送動作を行うと製版開始位置にばらつきが生じ、所望の画像を得ることができない。そこで、切断手段の下流側までマスタを通してその先端部を切断した後、マスタ先端を切断手段より下流側の所定位置である製版開始位置まで搬送した後に製版搬送動作を行っていた。しかし、マスタ先端の初期セット時において、切断手段によって切断されたマスタ先端の切断片はユーザーの手作業によって取り除かねばならず、作業が非常に面倒であると共に、この作業を怠ると切断片がマスタ搬送路に残存してマスタのジャムを引き起こしたり、版胴表面に付着して印刷不良を引き起こしてしまうという問題点があった。
【0006】
そこで、製版開始位置にマスタ搬送路を遮断する原紙セット板を設け、この原紙セット板にマスタの先端を突き当てることでマスタの製版開始位置を決定する技術、及びマスタを初期セットした基準位置及び製版開始位置にそれぞれ検知手段を設けると共にマスタを搬送制御する手段を設け、基準位置から製版開始位置にマスタの先端を位置決めさせる技術が特開平8−142480号公報に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特公平6−408号公報に開示された技術では、マスタの幅よりもさらに大きい幅の、高精度の可動上刃と固定下刃とを必要とするためにコストアップしてしまうと共に、可動上刃と固定下刃との間の空間が非常に狭いためにマスタのジャム処理時における操作性が著しく低下してしまうという問題点がある。
【0008】
また、特公平7−84086号公報に開示された技術では、切断後の後続のマスタの先端部は固定下刃の搬送方向上流側に位置して待機することとなるが、このときに薄く柔らかいマスタが湿度の影響を受けてロール状に変形し易いため、次版の製版時にマスタ先端の進行が固定下刃先端のエッジ部によって妨げられてしまうという問題点や、切断時において切断面が不揃いとなったり切断途中でジャムしてしまうという問題点の他、コストアップしてしまうという問題点、さらに可動上刃が固定下刃との間に所定間隔を保って固着された部材に支持されているためにマスタのジャム処理時における操作性が著しく低下してしまうという問題点がある。
【0009】
また、実公平3−40556号公報に開示された技術では、上刃のみで下刃を有していないため、切断時にマスタが上刃と逆の方向である下方に逃げ易く、切断面が不揃いとなったり切断できないという問題点がある。
【0010】
さらに、特開平8−142480号公報に開示された技術では、薄く柔らかいマスタの先端を原紙セット板に突き当てた際に、突き当てられたマスタの先端がカール状あるいは原紙セット板に食い込む形状に変形してしまい、良好な搬送が行えずに搬送ジャムや搬送スキューを生じてしまうという問題点、及び、高価なセンサーが必要になるうえ搬送頻度が増加することによりしわやスキューの発生頻度が上昇してしまうという問題点、さらに、基準位置から製版開始位置までの搬送制御が必要となり、異常処理時等における制御が複雑となってしまうという問題点がある。
【0011】
本発明は、上記各問題点を解決し、コストアップすることなくマスタのジャム処理時における操作性が良好であると共に、綺麗で確実な切断を行うことが可能であり、かつ、簡単で確実なマスタの初期セットを行うことが可能な孔版印刷装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、多孔性円筒状の回転自在な版胴と、ロール状に巻成されたマスタを貯容するマスタ貯容手段と、前記マスタの搬送路上に配設され前記マスタ貯容手段より引き出された前記マスタを製版搬送する製版手段と、前記搬送路上の前記製版手段よりマスタ搬送方向下流側に配設され前記マスタを切断する切断手段とを具備し、装置本体の固定部に対して開閉可能に設けられた可動部を開くことで前記搬送路が開放される孔版印刷装置において、前記切断手段は、マスタ搬送方向と直交するマスタ幅方向に延在し前記マスタの搬送ガイドを兼ねる切断手段本体と、周縁の一部が互いに重なり合い互いに逆方向に回転自在な一対の回転刃を有し前記搬送路を横切ってマスタ幅方向に往復動すべく前記切断手段本体に移動自在に支持されたカッター部材と、前記カッター部材をマスタ幅方向に往復動させつつ前記一対の回転刃を回転駆動させる回転移動手段とを有し、初期セット時におけるマスタ先端位置と製版動作待機時におけるマスタ先端位置とを、マスタ切断位置と同一位置としたことを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、さらに初期セット時には前記マスタ切断位置に、マスタセット時以外には前記カッター部材の往復動作空間内から退避する位置に、前記可動部の開閉と連動して進退可能に設けられたマスタ先端セット位置指標を有することを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の孔版印刷装置において、さらに前記搬送路に臨み前記マスタの搬送を補助する第1の位置と前記カッター部材の往復動作空間内より退避した第2の位置とに移動可能であり、前記カッター部材の移動時に第2の位置を占める可動ガイド板を前記切断手段本体のマスタ搬送方向下流側に有することを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、さらに前記搬送路に臨み前記マスタの搬送を補助する第1の位置と前記カッター部材の往復動作空間内より退避した第2の位置とに移動可能であり、前記カッター部材の移動時に第2の位置を占める可動ガイド板を前記切断手段本体のマスタ搬送方向下流側に有し、前記可動ガイド板は前記マスタ切断位置にマスタ先端セット位置指標を有することを特徴とする。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、さらに前記可動部を開いたとき、前記マスタ貯容手段から前記切断手段の下流側までの範囲において前記搬送路が開放されることを特徴とする。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、さらに前記可動部を開いたとき、前記マスタ貯容手段から前記版胴までの範囲において前記搬送路が開放されることを特徴とする。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、さらに前記製版手段がサーマルヘッドとプラテンローラーとを有し、前記サーマルヘッドが前記固定部に、前記プラテンローラーが前記可動部にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0019】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の孔版印刷装置において、さらに前記プラテンローラーを駆動するプラテンローラー駆動手段が前記固定部に設けられ、前記可動部が閉塞されたときに前記プラテンローラー駆動手段からの駆動力を前記プラテンローラーに伝達する駆動力伝達手段を有することを特徴とする。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の孔版印刷装置において、さらに前記駆動力伝達手段が正転位歯車であることを特徴とする。
【0021】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の孔版印刷装置において、さらに前記正転位歯車はその歯先角部に面取りが施されていることを特徴とする。
【0022】
請求項11記載の発明は、請求項1ないし9の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、さらに前記カッター部材は、前記マスタの非切断時における配設位置が、前記搬送路を外れた位置に設けられていることを特徴とする。
【0023】
請求項12記載の発明は、請求項1ないし10の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、さらに前記切断手段本体とで前記搬送路を形成する弾性変形可能なガイド部材を前記カッター部材のマスタ搬送方向上流側に有することを特徴とする。
【0024】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の孔版印刷装置において、さらに前記ガイド部材は前記搬送路に臨む部位に複数の開口部を有することを特徴とする。
【0027】
【実施例】
図1は、本発明の第1の実施例を採用した孔版印刷装置の要部概略図である。同図において、孔版印刷装置は版胴1、マスタ貯容手段2、製版手段3、切断手段4等を有している。
【0028】
孔版印刷装置本体に回転自在に支持された多孔性円筒状の版胴1は、その外周面上に製版済みのマスタを保持するクランパー5を有しており、図示しない版胴駆動手段によって回転駆動される。
【0029】
図1において版胴1の右上方にはマスタ貯容手段2が配設されている。マスタ貯容手段2には、多孔質支持体と熱可塑性樹脂フィルムとを貼り合わせて構成されたマスタ6をロール状に巻成したマスタロール6aの芯部6bが回転自在かつ着脱自在に支持されている。
【0030】
版胴1とマスタ貯容手段2との間には製版手段3が配設されている。製版手段3は、マスタ6の熱可塑性樹脂フィルム面を加熱穿孔製版するサーマルヘッド7と、マスタ6をサーマルヘッド7に押し付けつつ搬送する、図2に示すプラテンローラー駆動手段であるステッピングモーター30で回転駆動されるプラテンローラー8とから構成されている。サーマルヘッド7は、固定部である孔版印刷装置本体の図示しない側板に取り付けられ、プラテンローラー8は、孔版印刷装置本体に支軸9aを中心に開閉自在に支持された可動部であるカバー9に回転可能に取り付けられている。カバー9の支軸9a寄りの部位には、製版されたマスタ6に十分な撓みを形成させるための、マスタ6の幅よりも大きな幅を有する図示しない逃げ穴が形成されている。
【0031】
孔版印刷装置本体に取り付けられたステッピングモーター30の図示しない出力軸にはピニオンギヤ31が取り付けられており、ピニオンギヤ31は孔版印刷装置本体に回転自在に支持された第1アイドルギヤ32に噛合している。第1アイドルギヤ32の同軸上には、第1アイドルギヤ32よりも小径の第2アイドルギヤ33が一体的に設けられている。また、プラテンローラー8の図示しない回転軸の同軸上には、プラテンローラー8と一体的に設けられた駆動ギヤ34が設けられており、駆動ギヤ34はカバー9に回転自在に支持された第3アイドルギヤ35に噛合している。第2アイドルギヤ33と第3アイドルギヤ35とは、カバー9が閉じられたときに噛合し、ステッピングモーター30の駆動力がプラテンローラー8に伝達されるように構成されており、第2アイドルギヤ33と第3アイドルギヤ35とで駆動力伝達手段が構成されている。
【0032】
ここで、第2アイドルギヤ33と第3アイドルギヤ35としては、図8(a)に示すように、それぞれの刃先が正転位された正転位歯車が用いられている。これは、第2アイドルギヤ33と第3アイドルギヤ35として、図9(a)に示すような正転位されていない刃先を有するものを用いると、カバー9を閉じたときに図9(b)に示すように刃先同士がぶつかり、カバー9が閉じられなかったり刃先を破損してしまうという不具合が発生するが、刃先が正転位されたものを用いると、図8(b)に示すように刃先同士がぶつかることが防がれて上記の不具合を防止することができるためである。また、第2アイドルギヤ33及び第3アイドルギヤ35として、図10に示すように、刃先角部に面取りが施されたものを用いることにより正転位量を少なくすることができ、刃先強度を向上させつつ噛み合いの向上を図ることができる。
【0033】
さらに、上述の構成において、サーマルヘッド7及びステッピングモーター30が共に固定部側である孔版印刷装置本体側に配設され、可動部側であるカバー9側にはこのような駆動手段が存在しないので、可動部側が軽量で開閉し易く、孔版印刷装置本体とカバー9とにわたって配線をする必要がないと共にコネクタ等の接続手段を設ける必要がなく、これにより組立性の向上を図ることができ、また、カバー9の開閉時における断線や接続不良といった不具合を防止することができる。さらに、サーマルヘッド7が孔版印刷装置本体側に取り付けられ、カバー9の開放時にその発熱体が上側を向くので、サーマルヘッド7の清掃を簡単に行うことができる。
【0034】
製版手段3のマスタ搬送方向下流側には、マスタ6を搬送するためのガイド板10と搬送ローラー11とが配設されている。ガイド板10は孔版印刷装置本体の図示しない側板に固着されている。孔版印刷装置本体に取り付けられた図示しない駆動手段及び駆動力伝達手段により、プラテンローラー8とほぼ同期して回転駆動される搬送ローラー11は、カバー9に取り付けられている。搬送ローラー11の周速度はプラテンローラー8の周速度よりも若干速く設定されており、プラテンローラー8と搬送ローラー11との間の部位において、製版されたマスタ6には所定の張力が付与される。なお、搬送ローラー11の駆動手段をプラテンローラー8の駆動手段であるステッピングモーター30とする構成、すなわちプラテンローラー8の回転力を図示しないアイドルギヤを介して搬送ローラー11に伝達する構成としてもよい。
【0035】
搬送ローラー11のマスタ搬送方向下流側には切断手段4が配設されている。切断手段4は、図2ないし図5に示すように、切断手段本体としてのフレーム12、カッター部材としてのホルダー13、回転移動手段14等から主に構成されている。
【0036】
板材をほぼコ字形状に折り曲げて形成され、マスタ6の幅を超える長さを有するフレーム12は、その長手方向がマスタ搬送方向と直交するマスタ幅方向に沿うように、孔版印刷装置本体の図示しない側板に固着されている。その上面12aが平面状に形成され、一方の側端部が折り返されて側壁12bを形成されたフレーム12は、上面12aがガイド板10とほぼ同一平面を構成するように配置されており、他方の側端部にはブラケット15が取り付けられて側壁が形成されている。また、フレーム12は、その下面12cのマスタ搬送方向下流側端部が上方に向けて折り曲げられ、ストッパー12dが形成されている。
【0037】
円板状の上刃16aを回転自在に支持する上刃ホルダー13aと、上刃16aと同形の下刃16bを回転自在に支持する下刃ホルダー13bと、各ホルダー13a,13bを一体的に繋ぐ接続部13cとを有するホルダー13は、フレーム12に移動可能に支持されている。
【0038】
ほぼ半分の部位がフレーム12の空間内部を移動可能に配設された下刃ホルダー13bは、そのマスタ搬送方向下流側端部に下刃16b及びこれと同軸上に一体的に設けられた高摩擦抵抗部材からなる下ローラー17bをそれぞれ回転自在に支持している。下ローラー17bはその周面を上面12aの内面に接触させている。下刃ホルダー13bのフレーム12の空間内部に配置される部位には、後述する回転移動手段14を構成する双方向送りネジ18と螺合する双方向ネジブッシュ13dが配設されている。
【0039】
接続部13cによって若干の隙間を持った状態で下刃ホルダー13bに連結された上刃ホルダー13aは、上刃16a及びこれと同軸上に一体的に設けられた高摩擦抵抗部材からなる上ローラー17aをそれぞれ回転自在に支持している。上刃16aはその刃面の一部が下刃16bとラップする位置に配設され、上ローラー17aは下ローラー17bとで上面12aを挟み込むようにその周面を上面12aに接触させている。
【0040】
上述の構成により、ホルダー13がフレーム12に沿って移動すると、この移動に伴って各ローラー17a,17bがそれぞれ逆方向に回転し、各ローラー17a,17bと一体的に設けられた上刃16a及び下刃16bがそれぞれ逆方向に回転する。
【0041】
フレーム12には回転移動手段14が配設されている。回転移動手段14は双方向送りネジ18、モーター19から主に構成されている。
双方向送りネジ18はX字状の溝を形成された周知の構成であり、1方向に回転することにより螺合した双方向ネジブッシュ13dを往復動させる。双方向送りネジ18はその一端を側壁12bに、他端をブラケット15にそれぞれ回転自在に支持されており、その他端側のブラケット15を貫通した位置には駆動ギヤ18aが一体的に取り付けられている。
【0042】
フレーム12の他端側の側壁を構成するブラケット15は板材を折り曲げて形成されており、側壁と連なる部位は下面12cに突き当てられ、この突き当て面に連続する一端は側壁と平行となるように垂直に立ち上げられている。また、側壁に連なる他端は、上面12aと平行かつ、上面12aと所定の間隙を有するように直角に折り曲げられている。
【0043】
ブラケット15の一端にはモーター19が取り付けられている。モーター19は図示しない電源より電力を供給されて回転駆動され、その出力軸には駆動ギヤ18aと噛合するピニオン19aが取り付けられている。また、ブラケット15の他端と上面12aとの間には、ホルダー13の初期位置を決めるリミットスイッチ20が取り付けられている。
【0044】
搬送ローラー11と切断手段4との間の位置には、ガイド部材としての第1ガイド部材21が配設されている。カッター部材としてのホルダー13のマスタ搬送方向上流側に配設された第1ガイド部材21は、一端をカバー9に取り付けられたガイド部材本体21aと、ガイド部材本体21aの他端に取り付けられたガイド片21bとから構成されている。基端をガイド部材本体21aに固着されたガイド片21bは、金属の薄板あるいは樹脂の薄板等の弾性体から構成されており、図3に示すように、製版待機中及び製版搬送中のマスタ6の上方に位置し、ホルダー13の移動時においてその自由端が上刃ホルダー13aと上面12aとの間に入り込む位置に配設されている。なお、上刃ホルダー13aには、その移動時にガイド片21bを上刃ホルダー13aと上面12aとの間に案内するための傾斜が移動方向先端部に形成されている。
【0045】
切断手段4のマスタ搬送方向下流側には、第2ガイド部材22と可動ガイド板23とが配設されている。第2ガイド部材22は一端をカバー9に取り付けられており、他端は折り曲げられ、製版されて撓みを形成されたマスタ6をカバー9に形成された図示しない逃げ穴に向けてガイドする。
【0046】
マスタ6の搬送経路を介して第2ガイド部材22と対向配置された可動ガイド板23は、孔版印刷装置本体の図示しない側板に基端を揺動自在に支持されており、その自由端は切断手段4のホルダー13の移動経路内であってフレーム12の下側に位置している。可動ガイド板23は、孔版印刷装置本体の図示しない側板に固着されたソレノイド等の図示しないガイド板揺動手段により、図の実線位置(第1の位置)とその自由端がホルダー13の移動経路より退避した図の二点鎖線位置(第2の位置)とに選択的に位置決めされる。これにより、上刃16a及び下刃16bの配設位置のマスタ搬送方向下流側に、上刃16a及び下刃16bと連続的にマスタの搬送をガイドする部材を配置することができ、上面12aと後述するガイド板25との間に大きな隙間や段差を生じさせることがないため、マスタ6の搬送不良が防止される。
【0047】
マスタ6の切断動作時においてホルダー13の移動経路より退避する可動ガイド板23の上面ほぼ中央部には、図4に示すように、マスタ6の初期セット時においてマスタ6の先端位置の目安となるマスタ先端セット位置指標23aが設けられている。マスタ先端セット位置指標23aは、シルク印刷、刻印、デカル等によって可動ガイド板23に一体に設けられている。これにより、マスタ6の初期セット時において、カバー9を開放した後に新しいマスタロール6aよりマスタ6の先端を引き出し、マスタ搬送経路の中央部の視認性がよいところでマスタ先端セット位置指標23aの矢印先端部に引き出したマスタ6の先端を合わせるだけで、誰にでも簡単にマスタ6の初期セットを行うことができる。
【0048】
ここで、切断手段4によるマスタ6の切断位置をそのまま次の製版待機位置としても、非切断時にはホルダー13がマスタ6の搬送経路から外れた位置にあり、マスタ6の搬送経路は上面12aと可動ガイド板23とで形成されるので、次にマスタ6を搬送するときにその先端が引っかかるものは何もない。従って、切断後にマスタ6を再搬送する必要がなくなり、そのためのマスタ先端検知センサー等を省略することができると共にマスタ6の搬送制御も簡単となる。
【0049】
また、図4から判るように、マスタ先端セット位置指標23aの矢印先端部で示されたマスタ6の初期セット位置も、切断手段4の上刃16a及び下刃16bによるマスタ6の切断位置と同一位置にすることができ、初期セット位置、製版待機位置、切断位置を全て同じ位置として処理することが可能となり、マスタ搬送制御の簡略化を図ることができる。
【0050】
さらに、上述のマスタ初期セット時において、カバー9の閉塞時にガイド片21bが上方よりマスタ6を押さえ込むので、マスタ先端のカールが伸ばされると共に、長期間の放置によるマスタ先端のカールを防止することができる。
【0051】
可動ガイド板23のマスタ搬送方向下流側にはガイド板24,25が配設されている。マスタ搬送経路の上方に位置するガイド板24は孔版印刷装置本体の図示しない側板に取り付けられており、製版されて撓みを形成されたマスタ6を版胴1へと導く。マスタ搬送経路を介してガイド板24と対向配置されたガイド板25は孔版印刷装置本体の図示しない側板に取り付けられている。ガイド板25には後述するブレーキローラー26の周面をマスタ搬送経路内に臨ませるための図示しない切欠が形成されている。
【0052】
ガイド板25のマスタ搬送方向下流側端部近傍にはブレーキローラー26が配設されている。外周面が高摩擦抵抗部材で被覆されたブレーキローラー26は図示しないトルクリミッターを介して従動回転自在であり、かつ、図示しないローラー揺動手段により図の実線位置と二点鎖線位置とに選択的に位置決めされる。
【0053】
上述の構成に基づき、以下にこの孔版印刷装置の動作を説明する。
カバー9が開放され、マスタ貯容手段2にセットされた新しいマスタロール6aより使用者によってマスタ6の先端が引き出され、その先端がマスタ先端セット位置指標23a(図4参照)に合わせられた後にカバー9が閉じられ、図示しない製版スタートキーが押されると、版胴1の外周面上より前版のマスタが剥離された後、製版動作が開始される。版胴1はクランパー5を開放した図1に示す状態で待機している。
【0054】
先ず、プラテンローラー8及び搬送ローラー11がそれぞれ同期して回転駆動され、マスタロール6aよりマスタ6が引き出される。引き出されたマスタはサーマルヘッド7によって加熱溶融穿孔製版されつつ、プラテンローラー8及び搬送ローラー11によって搬送される。このとき、切断手段4は図5に二点鎖線で示すマスタ搬送経路から退避した初期位置に、可動ガイド板23は図1の実線位置に、また、ブレーキローラー26は図1の二点鎖線位置にそれぞれ位置決めされている。
【0055】
製版されたマスタ6は上面12a(図3参照)上を搬送され、ガイド片21bとの間を通過した後、可動ガイド板23上、各ガイド板24,25間を搬送されてクランパー5へと送られる。この搬送時において、切断手段4がマスタ搬送経路から退避した初期位置に位置決めされているため、マスタ6を良好に搬送することができる。そして、プラテンローラー8を回転駆動するステッピングモーター30(図2参照)のステップ数より、マスタ6の先端がクランパー5に到達したと判断されると、クランパー5が閉じられると共に図示しないローラー揺動手段が作動してブレーキローラー26が図1の実線位置に位置決めされる。
【0056】
この後もプラテンローラー8と搬送ローラー11とは回転を続け、第2ガイド部材22とガイド板24との間の位置において、製版されたマスタ6は撓みを形成される。そして、ステッピングモーター30のステップ数よりこの撓み量が所定量に達したと判断されると、この撓み量がなくなる所定角度だけ版胴1が図1の時計回り方向に回動される。このとき、クランパー5で挟持されたマスタ6はトルクリミッターを介してブレーキローラー26を回転させるため、クランパー5とブレーキローラー26との間の部位において、マスタ6には所定の張力が付与される。
【0057】
上述の製版、巻装動作が繰り返され、ステッピングモーター30のステップ数より1版分のマスタ6が製版搬送されたと判断されると、プラテンローラー8と搬送ローラー11の回転が停止される。そして、製版されたマスタ6の最後の撓みが版胴1の回転によってなくなる寸前に、図示しないガイド板揺動手段が作動して可動ガイド板23が図1の二点鎖線位置(第2の位置)に位置決めされ、その直後にモーター19が作動してホルダー13が高速で往復動されてマスタ6が切断される。切断されたマスタ6は版胴1の回転によって引き出され、巻装動作が完了する。
【0058】
このマスタ6の切断時(ホルダー13の往動時)において、ガイド片21bが上刃ホルダー13aと上面12aとの間に案内されて図3に示すように確実にマスタ6を押さえ込み、かつ、上刃16aと下刃16bとからなる2枚の回転移動刃がマスタ6をくわえ込みながら切断するため、マスタ6の浮き上がり、変形、逃げ等を極力防止することができ、マスタ6を良好に切断することができる(図5も参照のこと)。
【0059】
さらに、ガイド片21bが、マスタ6を上方から押さえると共に、ホルダー13の移動に伴ってその幅方向端部側より上刃ホルダー13aと上面12aとの間にホルダー移動方向上流側からマスタ6を押さえ込むので、図2に二点鎖線で示すように、マスタ6が静電気の影響を受けて第2ガイド部材22に貼り付き、第1ガイド部材21と第2ガイド部材22との間に撓みが形成されることで、ホルダー13がマスタ6の撓みの下側に潜って切断できないという切断不良を防止することができる。
【0060】
また、可動ガイド板23が切断の直前まで図1の実線位置(第1の位置)に置かれてマスタ6の搬送をガイドし、切断時にはホルダー13と干渉しない位置(第2の位置)に退避することにより、マスタ6の搬送性が向上して搬送不良の発生を防止することができる。
【0061】
さらに、プラテンローラー8、搬送ローラー11、第1ガイド部材21、第2ガイド部材22がカバー9と共に開放されるので、マスタ6のジャムが発生した場合でもカバー9を開放することでマスタ搬送経路を簡単に開放することができ、マスタのジャム処理を簡単に行うことができる。
【0062】
第1の実施例の変形例として、第1ガイド部材21に代えて、図6に示すように、ガイド部材本体27aと、基端をガイド部材本体27aに固着された複数の開口部27cを有するガイド片27bとからなる第1ガイド部材27を用いても良い。この第1ガイド部材27とすることにより、ガイド片27bとして極薄の部材を使用せずとも弾性変形させることが可能となるため、耐久性及び取扱い性が向上すると共にコストダウンを図ることができる。
【0063】
また、ガイド部材として、ガイド片21b,27bを有する第1ガイド部材21,27のように弾性変形可能なものを用いることにより、上刃ホルダー13aと上面12aとの間隙を広く設定できると共に精度良く位置決めをする必要がなくなり、ジャム処理時における取扱い性が向上すると共にコストダウンを図ることができる。
【0064】
さらに、第1の実施例の他の変形例として、可動ガイド板23に代えて、図7に示すように、孔版印刷装置本体の図示しない側板に揺動自在に支持された、腕部28aを有する可動ガイド板28と、可動ガイド板28の揺動を規制するストッパー29とを用い、ホルダー13として、上刃ホルダー13aがその移動方向上流側(図7において紙面手前側)から下流側(図7において紙面奥側)に向けて上向きに傾斜した傾斜面13eを形成されたものとすることにより、可動ガイド板28を、ホルダー13の往動時にその自由端がホルダー13の移動経路より退避した図7に二点鎖線で示す位置(第2の位置)に自重により移動させることができ、また、ホルダー13の復動時に腕部28aが斜面部13eに乗り上げることでマスタ6の搬送を補助する図7の実線位置(第1の位置)に位置決めすることができるため、構成を簡略化すると共に可動ガイド板とホルダーとの移動を確実に同期させることができる。
【0065】
図11は、本発明の第2の実施例を示している。この第2の実施例は、第1の実施例と比較すると、可動ガイド板23に代えて、固定ガイド板36とマスタ先端セット位置指標37とを用いる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0066】
先端部が下方に向けてなだらかに傾斜するように形成された固定ガイド板36は、その先端位置がフレーム12のマスタ搬送方向直下流側に位置するように配設されている。固定ガイド板36は、その先端位置とフレーム12との間に、上刃16aと下刃16bとが通過するに足りる間隙を設けられており、先端部の傾斜は、ホルダー13の移動時において接続部13cが干渉しないように設定されている。また、固定ガイド板36の先端部には、マスタ先端セット位置指標37よりもやや大きい形状の切欠36aが設けられている。
【0067】
鈎形に折り曲げた板材からなるマスタ先端セット位置指標37は、その先端部37aにマスタ先端セット位置指標23aと同様の目印が同様の方法で一体的に設けられている。マスタ先端セット位置指標37は、その基端を孔版印刷装置本体に回動自在に支持されており、図示しないソレノイド等のアクチュエーターによって、先端部37aが図12に示す位置とホルダー13の移動経路内から退避し、固定ガイド板36よりも下側となる図示しない位置とに選択的に位置決めされる。
【0068】
上述の構成により、マスタ6の初期セット時においてマスタ先端セット位置指標37を図12の位置に位置決めさせた状態でマスタ6の位置決めを行い、切断手段4の作動時においてマスタ先端セット位置指標37を退避させることにより、第1の実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0069】
なお、固定ガイド板36の先端部の傾斜は、ホルダー13との大きさの関係で誇張されて描かれているが、マスタ6の先端がカールしているような場合であっても、カール状態を十分に矯正しつつ搬送可能となるように形成されている。
【0070】
図13は、本発明の第3の実施例を示している。この第3の実施例は、第1の実施例と比較すると、可動ガイド板23に代えて、可動ガイド板38とマスタ先端セット位置指標37とを用いる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0071】
可動ガイド板38は、可動ガイド板23と比較すると、先端部にマスタ先端セット位置指標37よりもやや大きい形状の切欠38aが設けられている点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0072】
この構成とすることにより、マスタ6の初期セット時においてマスタ先端セット位置指標37を図12の位置に位置決めさせた状態でマスタ6の位置決めを行い、切断手段4の作動時においてマスタ先端セット位置指標37及び可動ガイド板38を退避させることにより、第1の実施例と同様の効果を得ることができると共に、可動ガイド板38及びマスタ先端セット位置指標37のマスタ6の搬送面に対する位置を合わせることが可能となるため、マスタ6の先端がシルク印刷やデカル等によって形成された第1の実施例におけるマスタ先端セット位置指標23aのような僅かな突出部に引っかかることが防止される。
【0073】
図14は、本発明の第4の実施例を示している。この第4の実施例は、上記各実施例と比較すると、ガイド板24に代えてガイド板39,リンク40,41を用いる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0074】
ガイド板39は、その基端を孔版印刷装置本体に回動自在に設けられた支軸39aによって支持されている。支軸39aには、自由端寄りに長穴40aを形成されたリンク40が取り付けられており、長穴40aには、基端をカバー9の支軸9aに取り付けられたリンク41の自由端寄りに設けられたピン41aが係合している。
【0075】
上述の構成により、カバー9を開放すると支軸9aが回動し、これと一体のリンク41が図の矢印方向に揺動する。リンク41の揺動に伴いリンク40も図の矢印方向に揺動し、支軸39aと一体のガイド板39が図の二点鎖線位置に回動して、マスタ6の搬送路がマスタ貯容手段2から版胴1までの範囲において開放される。なお、この構成に代えて、各支軸9a,39aにギヤを取り付け、各ギヤ間に奇数個のアイドルギヤを配置した構成を採用してもよい。
【0076】
第1ないし第3の実施例における構成、すなわち図1に示した構成では、マスタ6の搬送路はマスタ貯容手段2から切断手段4の下流側までの範囲において開放されるが、カバー9にガイド板24を取り付け、カバー9を孔版印刷装置本体から取り外し可能な構成とすれば、第4の実施例と同様に、マスタ6の搬送路がマスタ貯容手段2から版胴1までの範囲において開放される。
【0077】
上記各実施例では、製版手段3を構成するサーマルヘッド7を図示しない装置本体側板に、プラテンローラー8をカバー9にそれぞれ取り付け、カバー9を開放することでマスタ搬送経路を開放可能に構成したが、サーマルヘッド7をカバー9に、プラテンローラー8を図示しない装置本体側板にそれぞれ取り付ける構成を採用してもよい。
【0078】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、マスタのジャムが発生した場合でもマスタの搬送経路を簡単に開放することができるので、マスタのジャム処理を簡単に行うことができる。
【0079】
請求項2記載の発明によれば、マスタのジャムが発生した場合でもマスタ貯容手段から切断手段の下流側までのマスタの搬送経路を簡単に開放することができるので、マスタのジャム処理を簡単に行うことができる。
【0080】
請求項3記載の発明によれば、マスタのジャムが発生した場合でもマスタ貯容手段から版胴までのマスタの搬送経路を簡単に開放することができるので、マスタのジャム処理を簡単に行うことができる。
【0081】
請求項4記載の発明によれば、サーマルヘッドが固定部に設けられると共にプラテンローラーが可動部に設けられているので、可動部を開放した際に製版手段が開放され、マスタの初期セット及びジャム処理を簡単に行うことができると共に、サーマルヘッドの清掃を簡単かつ確実に行うことができる。
【0082】
請求項5記載の発明によれば、プラテンローラー駆動手段が固定部に設けられているので、可動部側に駆動手段、配線、コネクタ等の接続部材を設ける必要がなく、配線を容易化することができると共に可動部開閉時における断線や接続不良といった不具合を防止することができる。
【0083】
請求項6記載の発明によれば、駆動力伝達手段が正転位歯車であるので、可動部閉塞時における歯車同士の噛み合いが向上し、歯車の刃先同士が接触して可動部を閉めることができないといった不具合を防止することができる。
【0084】
請求項7記載の発明によれば、正転位歯車の刃先角部に面取りが施されているので、正転位量を少なくすることができ、刃先強度を向上させつつ噛み合いの向上を図ることができる。
【0085】
請求項8記載の発明によれば、一対の回転刃がマスタをくわえ込みながら切断するので、マスタの浮き上がり、変形、逃げ等を極力防止することができ、マスタを良好に切断することができる。また、固定刃を有さないので、マスタの搬送を妨げないと共にコストダウンを図ることができる。
【0086】
請求項9記載の発明によれば、カッター部材の非切断時における配設位置がマスタの搬送路を外れた位置に設けられているので、可動部を開放したときにマスタの搬送路が切断手段の下流側まで開放され、マスタのジャム処理を簡単に行うことができる。
【0087】
請求項10記載の発明によれば、ガイド部材がマスタを押さえ込むので、マスタの浮き上がり、変形、逃げ等をより一層防止することができ、マスタをさらに良好に切断することができる。
【0088】
請求項11記載の発明によれば、ガイド部材として極薄の部材を使用せずとも弾性変形させることが可能となるため、耐久性及び取扱い性が向上すると共にコストダウンを図ることができる。
【0089】
請求項12記載の発明によれば、切断後にマスタを再搬送する必要がなく、マスタ搬送制御の簡略化を図ることができる。
【0090】
請求項13記載の発明によれば、誰にでも簡単にマスタの初期セットを行うことができる。
【0091】
請求項14記載の発明によれば、可動ガイド板が切断の直前までマスタの搬送をガイドし、切断時にはカッター部材と干渉しない位置に退避することにより、マスタの搬送性が向上して搬送不良の発生を防止することができる。
【0092】
請求項15記載の発明によれば、可動ガイド板が切断の直前までマスタの搬送をガイドし、切断時にはカッター部材と干渉しない位置に退避することにより、マスタの搬送性が向上して搬送不良の発生を防止することができると共に、誰にでも簡単にマスタの初期セットを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1ないし第3の各実施例に用いられる孔版印刷装置の要部概略図である。
【図2】本発明の第1ないし第4の各実施例に用いられる製版手段及び切断手段の概略図である。
【図3】本発明の第1ないし第4の各実施例に用いられる切断手段の正面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に用いられる切断手段及び可動ガイド板の平面図である。
【図5】本発明の第1の実施例に用いられる切断手段の側面図である。
【図6】本発明の第1の実施例の変形例に用いられるガイド部材の部分平面図である。
【図7】本発明の第1の実施例の他の変形例に用いられる可動ガイド板及び切断手段を説明する正面図である。
【図8】本発明の第1ないし第4の各実施例において駆動力伝達手段として用いられる正転位歯車の(a)カバー未閉塞状態(b)カバー閉塞完了状態を示す図である。
【図9】駆動力伝達手段として通常の歯車を用いた場合の(a)カバー未閉塞状態(b)カバー閉塞完了状態を示す図である。
【図10】本発明の第1ないし第4の各実施例の他の変形例において駆動力伝達手段として用いられる正転位歯車を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施例に用いられる切断手段及び可動ガイド板の平面図である。
【図12】本発明の第2の実施例に用いられる切断手段及び可動ガイド板の正面図である。
【図13】本発明の第3の実施例に用いられる切断手段及び可動ガイド板の平面図である。
【図14】本発明の第4の実施例を示す孔版印刷装置要部の概略図である。
【符号の説明】
1 版胴
2 マスタ貯容手段
3 製版手段
4 切断手段
6 マスタ
7 サーマルヘッド
8 プラテンローラー
9 可動部(カバー)
12 切断手段本体(フレーム)
13 カッター部材(ホルダー)
14 回転移動手段
16a 一対の回転刃(上刃)
16b 一対の回転刃(下刃)
21,27 ガイド部材(第1ガイド部材)
23,28,38 可動ガイド板
23a,37 マスタ先端セット位置指標
27c 開口部
33 駆動力伝達手段(第2アイドルギヤ)
35 駆動力伝達手段(第3アイドルギヤ)

Claims (13)

  1. 多孔性円筒状の回転自在な版胴と、ロール状に巻成されたマスタを貯容するマスタ貯容手段と、前記マスタの搬送路上に配設され前記マスタ貯容手段より引き出された前記マスタを製版搬送する製版手段と、前記搬送路上の前記製版手段よりマスタ搬送方向下流側に配設され前記マスタを切断する切断手段とを具備し、装置本体の固定部に対して開閉可能に設けられた可動部を開くことで前記搬送路が開放される孔版印刷装置において、
    前記切断手段は、マスタ搬送方向と直交するマスタ幅方向に延在し前記マスタの搬送ガイドを兼ねる切断手段本体と、周縁の一部が互いに重なり合い互いに逆方向に回転自在な一対の回転刃を有し前記搬送路を横切ってマスタ幅方向に往復動すべく前記切断手段本体に移動自在に支持されたカッター部材と、前記カッター部材をマスタ幅方向に往復動させつつ前記一対の回転刃を回転駆動させる回転移動手段とを有し、
    初期セット時におけるマスタ先端位置と製版動作待機時におけるマスタ先端位置とを、マスタ切断位置と同一位置としたことを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    初期セット時には前記マスタ切断位置に、マスタセット時以外には前記カッター部材の往復動作空間内から退避する位置に、前記可動部の開閉と連動して進退可能に設けられたマスタ先端セット位置指標を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の孔版印刷装置において、
    前記搬送路に臨み前記マスタの搬送を補助する第1の位置と前記カッター部材の往復動作空間内より退避した第2の位置とに移動可能であり、前記カッター部材の移動時に第2の位置を占める可動ガイド板を前記切断手段本体のマスタ搬送方向下流側に有することを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    前記搬送路に臨み前記マスタの搬送を補助する第1の位置と前記カッター部材の往復動作空間内より退避した第2の位置とに移動可能であり、前記カッター部材の移動時に第2の位置を占める可動ガイド板を前記切断手段本体のマスタ搬送方向下流側に有し、前記可動ガイド板は前記マスタ切断位置にマスタ先端セット位置指標を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、
    前記可動部を開いたとき、前記マスタ貯容手段から前記切断手段の下流側までの範囲において前記搬送路が開放されることを特徴とする孔版印刷装置。
  6. 請求項1ないし4の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、
    前記可動部を開いたとき、前記マスタ貯容手段から前記版胴までの範囲において前記搬送路が開放されることを特徴とする孔版印刷装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、
    前記製版手段がサーマルヘッドとプラテンローラーとを有し、前記サーマルヘッドが前記固定部に、前記プラテンローラーが前記可動部にそれぞれ設けられていることを特徴とする孔版印刷装置。
  8. 請求項7記載の孔版印刷装置において、
    前記プラテンローラーを駆動するプラテンローラー駆動手段が前記固定部に設けられ、前記可動部が閉塞されたときに前記プラテンローラー駆動手段からの駆動力を前記プラテンローラーに伝達する駆動力伝達手段を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  9. 請求項8記載の孔版印刷装置において、
    前記駆動力伝達手段が正転位歯車であることを特徴とする孔版印刷装置。
  10. 請求項9記載の孔版印刷装置において、
    前記正転位歯車はその歯先角部に面取りが施されていることを特徴とする孔版印刷装置。
  11. 請求項1ないし9の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、
    前記カッター部材は、前記マスタの非切断時における配設位置が、前記搬送路を外れた位置に設けられていることを特徴とする孔版印刷装置。
  12. 請求項1ないし10の何れか1つに記載の孔版印刷装置において、
    前記切断手段本体とで前記搬送路を形成する弾性変形可能なガイド部材を前記カッター部材のマスタ搬送方向上流側に有することを特徴とする孔版印刷装置。
  13. 請求項12記載の孔版印刷装置において、
    前記ガイド部材は前記搬送路に臨む部位に複数の開口部を有することを特徴とする孔版印刷装置。
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