JP3685932B2 - 動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置 - Google Patents

動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気カップリングからなる動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、特開平10−174422号公報(特願平8−328685号)の図8に示された動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ1の半部断面図である。この電動アクチュエータ101は、動力発生装置としての電動機102と、センサ部103と、電動機の回転軸から出力される動力(または回転トルク)を負荷に伝達する動力伝達部104とを備えている。ここで使用する電動機としては、直流電動機,同期電動機,誘導電動機等の各種の電動機を用いることができる。センサ部103は、電動機102をサーボモータとして動作させるために使用する速度センサ及び位置センサを構成する検出機器(例えばエンコーダ等)を含んで構成されている。
【0003】
動力伝達部104は、電動機102のハウジング102aの端部に取付けられたケーシング105の内部に動力伝達機構(またはトルク伝達機構)の主要部分が収納された構造を有している。電動機102の両側にはブラケット105a及び105bが取付けられている。そして2つのブラケット105a及び105bには、それぞれ出力軸106を支持するベアリング107が固定されている。
【0004】
電動機102は、ステータ側に電機子鉄心102aと電機子巻線102bとを備え、ロータ側に界磁磁石102cを備えた永久磁石同期電動機である。前述のブラケット105a及び105bは、電機子鉄心102aに対して固定されている。そして電機子巻線102bは、電機子鉄心102aの内周側に設けた突極部に適宜に巻装されている。ロータは、回転軸として用いられる出力軸106に対して回転自在に嵌合された一対のオイルレスメタル109と、このオイルレスメタル109がインサート成形された永久磁石支持体108と、この永久磁石支持体108に支持された複数の永久磁石からなる界磁磁石102cとから構成される。オイルレスメタル109は、潤滑油の給油を必要としないベアリングである。
【0005】
永久磁石支持体108は、このオイルレスメタル109が固定される第1の筒状部108aと、この第1の筒状部108aの一端に一体に設けられて出力軸106の一部の周囲を囲むように軸線方向に延びる第2の筒状部108bとから構成される。第2の筒状部108bの内周部には、複数の磁極を構成する複数の永久磁石110が周方向に並ぶように固定されている。また出力軸106には、外周に複数の磁極を構成する複数の永久磁石112を備えた環状の永久磁石支持体111が固定されている。永久磁石支持体111は、環状のボスを介して出力軸106に固定されている。永久磁石支持体111は、複数の永久磁石112が固定される第1の部分111aと、この第1の部分111aよりも大径の第2の部分111bとを一体に備えている。
【0006】
この例では永久磁石支持体108により、電動機102から動力(またはトルク)が直接伝えられる駆動側部材が構成され、永久磁石支持体108と複数の永久磁石110…とにより第1の磁気カップリング部材113が構成されている。また永久磁石支持体111により磁気カップリング115により駆動側部材と連結されて負荷に動力(またはトルク)を伝達する被駆動側部材が構成され、永久磁石支持体111と周方向に並ぶ複数の永久磁石112…とにより第2の磁気カップリング部材114が構成されている。そして永久磁石110…及び112…によって、磁気吸引力を発生する磁気吸引力発生手段が構成されている。またこれら第1及び第2の磁気カップリング部材113及び114により、電動機102から動力(またはトルク)が負荷に伝達されるのを遮断する動力遮断機構(またはトルク遮断機構)を構成する磁気カップリング115が構成されている。
【0007】
電動機102で発生した動力(トルク)は磁気カップリング115を介して出力軸106に伝達されると共に、磁気カップリング115の脱出トルクを超えた動力(トルク)は遮断される。
【0008】
図6に示した電動アクチュエータにおいては、動力遮断機構におけるトルクの伝達を遮断する動作(即ち磁気カップリング115が脱調したこと)を検出して脱調状態検出信号を出力する遮断動作検出手段即ち脱調状態検出手段が、導電性を有する第1及び第2のスリップリング(駆動側のスリップリング及び被駆動側のスリップリング)116及び117と第1及び第2のバネ接点またはブラシ接点118及び119と、第1及び第2の摺動接点120a及び121aを備えた摺動接点構造体120及び121とから構成される。
【0009】
第1のスリップリング116は、駆動側回転部材を構成する永久磁石支持体108の第2の筒状部108bの外周に、絶縁材料により形成された環状の絶縁リング122を介して出力軸106と同心的に配置されている。また第2のスリップリング117は、被駆動側回転部材を構成する永久磁石支持体111の第2の部分111bの外周に、絶縁リング123を介して出力軸106と同心になるように配置されている。第1及び第2のバネ接点118及び119は、それぞれ第1のスリップリング116と第2のスリップリング117の対向端面に固定されている。第1及び第2のバネ接点118及び119は、磁気カップリング115が結合状態にあるときに第1のスリップリング116及び第2のスリップリング117を電気的に接続している。
【0010】
摺動接点構造体120及び121はブラケット105aに取付けられている。摺動接点構造体120及び121は、それぞれ第1のスリップリング及び第2のスリップリング116及び117と常時接触する一対の摺動接点120a及び121aと,摺動接点120a及び121aを出力軸106の径方向に移動自在に収納する絶縁材料からなる筒状の接点収納体120b及び121bと、接点収納体120b及び121bの内部に配置されて、摺動接点120a及び121aを径方向内側に付勢するスプリングSPと、摺動接点120a及び121aと電気的に接続された図示しない端子部とを備えて構成されている。
【0011】
図7には、スリップリング116及び117と、バネ接点118及び119と摺動接点120a及び121aとの位置関係を概略的に示してある。摺動接点120a及び121aは、それぞれスリップリング116及び117の外周面を周方向に摺動する。バネ接点118及び119はそれぞれスリップリング116及び117に固定されている。磁気カップリング115の第1及び第2の磁気カップリング部材113及び114が同期回転している場合は、バネ接点118及び119は接触していて、第1及び第2の磁気カップリング部材113及び114を相互に電気的に接続している。磁気カップリングが脱調状態となって、第1及び第2の磁気カップリング部材113及び114との間に相対的な回転が発生した場合には、瞬時にバネ接点118及び119は非接触となる。第1及び第2の磁気カップリング部材113及び114との間に発生する相対的な回転が1回以上になる場合には、バネ接点118及び119は接触と非接触とを繰り返すことになる。第1のスリップリング及び第2のスリップリング116及び117と常時接触する一対の摺動接点120a及び121aを直流電源の正と負の出力に接続する。このようにしておくと、動力伝達時には、摺動接点120a−スリップリング116−バネ接点118−バネ接点119−スリップリング117−摺動接点121aで構成される回路に常時連続的に電流が流れる。一方、磁気カプリング115が脱調状態になって動力伝達が遮断される場合には、前述の回路はバネ接点118及び119の部分で切り離され、この回路には連続した電流が流れなくなる。この電流の通電停止状態を停止信号すなわち脱調状態検出信号として利用することができる。またこの電流が通電されている状態が、脱調状態検出信号が出力されていない状態である。
【0012】
なおこの例では、出力軸106に対して電動機102のロータの一部を構成する永久磁石支持体108はオイルレスメタル109で回転自在に支持されているので、磁気カップリング115が結合状態にあって、第1及び第2の磁気カップリング部材113及び114が同期回転しているときは、出力軸106とロータ(永久磁石支持体108)とは同期回転する。しかし磁気カップリング115が脱調状態になると、少なくとも永久磁石支持体108は出力軸106の周囲を回転して両者の間に相対変位が生じる。
【0013】
電動機102として2極の三相交流サーボモータを用いる場合において、バネ接点118,119の接離により脱調状態検出信号を発生する場合には、摺動接点120a,121a及びバネ接点118,119の構成は一組設ければよい。4極の場合には、機械角で180度離した位置に二組のバネ接点118,119を設けることになる。
【0014】
そして前述の電動アクチュエータを用いた従来の動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置は、脱調状態検出信号が発生した後に動作状態になって出力軸を停止状態に保持する保持ブレーキと、回転位置検出センサから出力される回転位置検出信号と制御指令信号とに基いて電動機に駆動電力を供給し、脱調状態検出信号が発生すると電動機への駆動電力の供給を停止するとともに保持ブレーキを動作状態にする電動アクチュエータ駆動装置とを備えている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来、磁気カップリングが脱調した後に、磁気カップリングを再度カップリング状態にする場合には、電動機の動力線を電動アクチュエータ駆動装置の出力端子から外し、電動機の特定の動力線に直流電圧または交流電圧を印加し、ブラシ接点またはバネ接点の状態を作業者が見ながら、電動機を回転させて脱調を復帰させていた。そのため脱調後に、磁気カップリングを再度カップリング状態に復帰させるための作業が面倒であり、しかも時間がかかる問題があった。
【0016】
本発明の目的は、電動機の動力線を外すことなく、しかも作業者が電動アクチュエータの内部を見ること無く、速やかに磁気カップリングを再度カップリング状態に復帰させることができる動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置及び該装置で用いる電動アクチュエータ駆動装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、負荷が接続される出力軸と、出力軸の回転位置を検出する回転位置検出センサと、出力軸を回転させる動力を発生する電動機と、電動機と出力軸との間に配置されて出力軸に予め定めた力以上の力が加わったときに脱調状態になって電動機から出力軸への動力の伝達を遮断する動力遮断機構を構成する磁気カップリングと、磁気カップリングが脱調状態になったことを検出すると脱調状態検出信号を発生する脱調状態検出手段と、脱調状態検出信号が発生した後に動作状態になって出力軸を停止状態に保持する保持ブレーキと、回転位置検出センサから出力される回転位置検出信号と制御指令信号とに基いて電動機に駆動電力を供給し、脱調状態検出信号が発生すると電動機への駆動電力の供給を停止するとともに保持ブレーキを動作状態にする電動アクチュエータ駆動装置とを備えてなる動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置を改良の対象とする。
【0018】
本発明では、電動アクチュエータ駆動装置を電動機に供給する駆動電力を発生する電動機用駆動電力発生部と、回転位置検出信号及び制御指令信号を入力として電動機用駆動電力発生部に駆動信号を与える駆動信号発生手段と、入力信号に応じて保持ブレーキを動作状態または非動作状態にする保持ブレーキ動作制御手段と、脱調状態検出信号及び脱調状態にある磁気カップリングをカップリング状態にするための復帰信号を入力として、駆動信号発生手段と保持ブレーキ動作制御手段に動作指令を与える動作指令発生手段とから構成する。
【0019】
そして駆動信号発生手段を、通常動作モードでは制御指令信号及び回転位置検出信号を入力として電動機用駆動電力発生部を駆動制御して電動機を回転させるための駆動信号を発生し、復帰動作モードでは回転位置検出信号に基いて脱調した磁気カップリングの状態を確認して磁気カップリングを再度カップリング状態に復帰させるために必要な駆動信号を発生し、停止動作モードでは駆動信号を出力しないことにより電動機用駆動電力発生部を不動作状態にして電動機への電力の供給を遮断させるように構成する。
【0020】
また動作指令発生手段を次のような動作指令を出力するように構成する。即ち、動作指令発生手段は、脱調状態検出信号が入力されるまでは、駆動信号発生手段を通常動作モードに基いて動作させる通常動作指令を駆動信号発生手段に出力する。動作指令発生手段は、脱調状態検出信号が入力されてから復帰信号が入力されるまで駆動信号発生手段を停止動作モードにする停止動作指令を駆動信号発生手段に出力する。動作指令発生手段は、脱調状態検出信号が入力された後に復帰信号が入力されると、駆動信号発生手段を復帰動作モードに基いて動作させる復帰動作指令を駆動信号発生手段に出力する。動作指令発生手段は、復帰信号が入力された後に脱調状態検出信号が完全に無くなると、駆動信号発生手段の動作モードを復帰動作モードから通常動作モードに切り換える動作モード切り換え動作指令を駆動信号発生手段に出力する。そして動作指令発生手段は、脱調状態検出信号が入力されると保持ブレーキを動作状態とし、動作モード切り換え動作指令が出力されるまで保持ブレーキの動作状態を保持するブレーキ動作指令を保持ブレーキ動作制御手段に出力する。
【0021】
本発明では、磁気カップリングが脱調して脱調状態検出信号が出力されると、動作指令発生手段が駆動信号発生手段に停止動作指令を出力し、電動機用駆動電力発生部が不動作状態になって電動機への電力の供給遮断される。そして脱調後に復帰信号が動作指令発生手段に入力されると、動作指令発生手段は駆動信号発生手段に復帰動作指令を出力し、これにより駆動信号発生手段は復帰動作モードに従って復帰に必要な駆動信号を電動機用駆動電力発生部に出力する。この駆動信号を受けた電動機用駆動電力発生部から出力される電力で電動機が復帰動作を行い、磁気カップリングがカップリング状態に復帰する。そのため本発明によれば、電動機の動力線を外したり、また作業員が装置の内部を見る作業をすることなく、速やかに磁気カップリングをカップリング状態に復帰させることができる。
【0022】
上記の発明では、電動機を停止させるために、駆動信号発生手段を停止動作モードにして電動機用駆動電力発生部から電動機に電力が供給されないようにしている。しかし脱調状態検出信号が出力されたときに電源スイッチをオフ状態にすることにより、電動機への電力の供給を停止してもよい。その場合には、駆動信号発生手段を通常動作モード及び復帰動作モードのいずれかで動作するように構成する。そして動作指令発生手段は、脱調状態検出信号が入力されてから復帰信号が入力されるまで電源スイッチをオフ状態にするスイッチオフ動作指令を電源スイッチに出力し、脱調状態検出信号が入力された後に復帰信号が入力されると、電源スイッチをオン状態にするスイッチオン動作指令を電源スイッチに出力し、スイッチオン動作指令が出力された後に、駆動信号発生手段を復帰動作モードに基いて動作させる復帰動作指令を駆動信号発生手段に出力するように構成する。そしてその他の点は、上記発明と同様にすればよい。
【0023】
脱調状態検出手段は、磁気力によって結合されて磁気カップリングを構成する一対のカップリング部材にそれぞれ設けられる1組以上の一対の検出要素により構成することができる。特開平10−174422号公報に示されるように、サーチコイルを用いる構造でもよいし、またブラシ接点(バネ接点)を用いる構造でもよく、脱調時に脱調状態検出信号が発生し、脱調から復帰したときに脱調状態検出信号が無くなるものであればその構造は任意である。
【0024】
脱調状態検出手段を、磁気力によって結合されて磁気カップリングを構成する一対のカップリング部材にそれぞれ設けられ、非脱調時には常時接触状態にあり脱調時には常時非接触状態になる1組以上の一対のブラシ接点によって構成することができる。その場合、駆動信号発生手段は、復帰動作モードにおいて、回転位置検出センサの出力に基いて一対のカップリング部材(出力軸側カップリング部材)のうち出力軸側に位置する一方のカップリング部材に設けられたブラシ接点の位置を確認し、この一方のカップリング部材に設けられた一方のブラシ接点と他方のカップリング部材(電動機側カップリング部材)に設けられた他方のブラシ接点とを常時接触状態にするように電動機を駆動させる(一方のカップリング部材と他方のカップリング部材をカップリング状態にするのに必要な角度他方のカップリング部材を回転させる)駆動信号を出力する。
【0025】
復帰動作モードにおいて駆動信号発生手段から出力する駆動信号は、電動機を所定の回転角度回転させて磁気カップリングをカップリング状態にできるものであればよく、復帰動作モードにおける駆動信号の発生態様は任意である。一般的には、回転位置検出センサの出力に基づいて一定の駆動信号を与えれば、磁気カップリングをカップリング状態に戻すことができるが、脱調後の電動機の回転子の停止位置が、一定の駆動信号を与えるだけでは、カップリング状態に戻せない位置に停止する場合も確率は低いがありえる。そこで、復帰動作において、一定の駆動信号を与えればカップリング状態に戻るような電動機の回転子の位置にしておくのが好ましい。これを実現するためには、脱調状態検出手段の出力の状態と無関係に(即ち回転中に脱調状態検出信号が一時的に無くなってもこれを無視して)電動機の回転子を所定の回転角度回転させた後に復帰動作を行うようにする。このようにすると、電動機の回転子が、一定の駆動信号を与えれば磁気カップリングがカップリング状態に戻るような位置から復帰動作を行うことができるため、1回の復帰動作で復帰できる確率が高くなり、復帰動作がより確実になる。なお1回の復帰動作で磁気カップリングがカップリング状態に戻らない場合には、上記の復帰動作を繰り返し行えば良い。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置の基本構成を示すブロック図である。同図において1は電動アクチュエータであり、この電動アクチュエータ1としては、図6に示した公知の構造のものを用いることができる。電動アクチュエータは、ロボットのアーム等のような負荷Lに接続される出力軸2(図6で符号106で示された部分に相当)と、出力軸2の回転位置を検出するエンコーダ等から構成される回転位置検出センサ3(図6で符号103で示された部分に相当)と、出力軸2を回転させる動力を発生する三相交流サーボモータ等からなる電動機4(図6で符号102で示された部分に相当)と、電動機4と出力軸2との間に配置されて出力軸2に予め定めた力以上の力が加わったときに脱調状態になって電動機4から出力軸2への動力の伝達を遮断する動力遮断機構を構成する磁気カップリング5(図6で符号115で示された部分に相当)と、磁気カップリング5が脱調状態になったことを検出すると脱調状態検出信号Saを発生するブラシ接点構造等からなる脱調状態検出手段6(図6で符号116〜121で示された部分に相当)とから構成される。なお出力軸2と負荷Lとの間に歯車機構が介在していてもよいのは勿論である。
【0027】
また図1において、7は脱調状態検出手段6から脱調状態検出信号Saが発生した後に動作状態(ブレーキをかける状態)になって出力軸2を停止状態に保持する保持ブレーキである。保持ブレーキ7としては、ブレーキ電源から電力の供給がある間は、不動作状態(ブレーキをかけない状態)にあり、ブレーキ電源から電力の供給がなくなると動作状態(ブレーキをかける状態)になるものを用いるのが好ましい。また8は、常時は回転位置検出センサ3から出力される回転位置検出信号Srと制御指令信号Scとに基いて電動機4に駆動電力を供給し、脱調状態検出信号Saが発生すると電動機4への駆動電力の供給を停止するとともに保持ブレーキ7を動作状態にする電動アクチュエータ駆動装置である。制御指令信号Scは、負荷の駆動量または移動量を決定するために図示しない制御装置から出力されるものであり、電動アクチュエータ駆動装置8は回転位置検出信号Srにより現在の出力軸2の回転角度位置を確認し、この回転角度位置を基準にして制御指令信号Scにより指令される位置まで出力軸2を回転させる。
【0028】
図2は、電動機として2極の三相交流永久磁石型サーボモータを用いる場合の電動アクチュエータ駆動装置8の一例の構成を示すブロック図である。この例では、電動アクチュエータ駆動装置8は、電動機用駆動電力発生部81と、駆動信号発生手段82と、電源スイッチ83と、保持ブレーキ動作制御手段84と動作指令発生手段85とから構成されている。電動機用駆動電力発生部81は、三相交流電源ACから電源スイッチ83を介して供給される三相交流電力を直流電力に変換する三相整流回路と、常時は直流電力を所望の周波数と導通角を有する交流電力に変換するPWM制御可能な三相インバータ回路とから構成されて、電動機4に三相交流電力(駆動電力)を出力する。駆動信号発生手段82は、常時は通常動作モードに従って回転位置検出信号Sr及び制御指令信号Scとを入力として電動機用駆動電力発生部81の三相インバータ回路を構成する複数の半導体スイッチング素子に駆動信号を与える。そして駆動信号発生手段82は、後述する脱調後の復帰動作では復帰動作モードに従って回転位置検出信号に基いて脱調した磁気カップリングの状態を確認して磁気カップリングを再度カップリング状態に復帰させるために必要な駆動信号を発生する。そして駆動信号発生手段82は、脱調状態検出信号Saが入力されると、停止動作モードとなって駆動信号を出力しないことにより電動機用駆動電力発生部81を不動作状態にして電動機4への電力の供給を遮断するように構成されている。すなわち駆動信号発生手段82は、動作指令発生手段85から入力される動作指令に応じて、基本的には通常動作モードと復帰動作モードのうち選択された一方のモードに従って駆動信号を発生し、停止動作モードでは駆動信号を出力しない。なお通常動作モード、復帰動作モード及び停止動作モードを実行する駆動信号発生手段はマイクロコンピュータを主要部分として構成することができる。マイクロコンピュータを利用して駆動信号発生手段82の主要部を構成する場合には、マイクロコンピュータを動作させるソフトウエアにこれらの動作モードを含ませておくことになる。
【0029】
電源スイッチ83は、電源ACと電動機用駆動電力発生部81との間に配置されて電源ACから電動機用駆動電力発生部81に与えられる交流電力の供給と遮断とを実行するものであり、電磁スイッチにより構成されている。また保持ブレーキ動作制御手段84は、動作指令発生手段85からのブレーキ動作指令(入力信号)に応じて、保持ブレーキ7を動作状態(ブレーキがかかった状態)または非動作状態(ブレーキがかからない状態)にするものである。具体的には、保持ブレーキ7が電源投入状態で非動作状態となり、電源非投入状態で動作状態になるものを用いる場合には、保持ブレーキ動作制御手段84は保持ブレーキ7の動作電源により構成される。
【0030】
動作指令発生手段85は、脱調状態検出信号Sa、アラームリセット信号Sar及び脱調状態にある磁気カップリング5をカップリング状態にするための復帰信号SRを入力として、駆動信号発生手段82と保持ブレーキ動作制御手段84に動作指令を与える。なおアラームリセット信号Sar及び復帰信号SRは、外部に設けた接点スイッチを手動操作して発生させるか、または通信回線を介して図示しない制御装置から供給される。アラームリセット信号Sarは、脱調状態検出信号Saの入力によりアラーム状態(非動作状態)になっている電動アクチュエータ駆動装置8を再度動作可能状態にするための前提条件が揃ったことを示す信号として入力されるものである。例えば出力軸につながっている負荷が拘束されて脱調状態検出信号が出力された場合において、その負荷の拘束が除去されていない状態で復帰動作を行うと危険である。アラームリセット信号Sarは、例えば負荷の拘束が除去されて復帰動作を開始する前提条件が揃ったことを確認して作業者が入力する。したがってこの例では、アラームリセット信号Sarが入力されていない状態で、復帰信号SRが入力されても、復帰動作は行われない。なおアラームリセット信号の入力を条件とすることは、安全性の強化のためであって、アラームリセット信号の入力の有無は発明の本質とは無関係である。
【0031】
動作指令発生手段85は、具体的にはマイクロコンピュータを用いて主要部が構成されている。動作指令発生手段85は、脱調状態検出信号Saが入力されるまで(負荷Lに大きな力が加わらない状態で正常な動作が行われているとき)は、駆動信号発生手段82を通常動作モードに基いて動作させる通常動作指令を駆動信号発生手段82に出力している。したがって磁気カップリング5が脱調するまでは、電動アクチュエータ1により負荷は正常に動作している。負荷Lに大きな力が加わって、磁気カップリング5が脱調して脱調状態検出信号Saが入力されると、動作指令発生手段85は、次にアラームリセット信号Sarが入力された後に復帰信号SRが入力されるまで、駆動信号発生手段82を停止動作モードにする停止動作指令を駆動信号発生手段82に出力する。駆動信号発生手段82は、停止動作モードでは、駆動信号を出力しないようにして電動機用駆動電力発生部81を不動作状態にすることにより、電動機4への電力の供給を遮断する。この結果、電動機4への駆動電力の供給が停止されて電動機4は停止する。
【0032】
また動作指令発生手段85は脱調状態検出信号Saが入力されてから後述する動作モード切換動作指令を出力するまでの間、保持ブレーキ動作制御手段84に保持ブレーキ7を動作状態(ブレーキがかかっている状態)にするためのブレーキ動作指令を出力する。したがって磁気カップリング5が復帰状態になって、正常な動作を開始するまでは、保持ブレーキ7が動作状態(ブレーキがかかっている状態)になっていて、出力軸2が回転することはない。
【0033】
更に動作指令発生手段85は、脱調状態検出信号Saが入力された後アラームリセット信号Sarが入力された後に復帰信号SRが入力されると、駆動信号発生手段82を復帰動作モードに基いて動作させる復帰動作指令を駆動信号発生手段82に出力する。これにより駆動信号発生手段82は、復帰動作モードに従い回転位置検出信号Srに基いて脱調した磁気カップリング5の状態(磁気カップリングを構成する出力軸側の磁気カップリング部材の位置)を確認して磁気カップリングを再度カップリング状態に復帰させるために必要な駆動信号を発生する。ここで復帰動作モードの一例について説明する。2極の三相交流サーボモータの場合には、回転位置検出センサ3により検出した回転軸2の回転角度位置(図6の例で見れば、出力軸2側の磁気カップリング部材114に設けられたブラシ接点即ちバネ接点119の位置)が電気角でα[deg]であるとした場合には、磁気カップリング5をカップリング状態に復帰させる(電動機4を安定点に停止させてバネ接点119とバネ接点118とを接触状態にする)ために、電動機の固定子の三相励磁巻線に通電する電流の電気角で見た位相角βはβ=α−90[deg]となる。この位相角βは電動機の極数のいかんにかかわらず同じである。そこで電動機の固定子の三相励磁巻線に、U相に流す電流を基準にした場合には、Iu=Ia・sinβ、Iv=Ia・sin(β−120)、Iw=Ia・sin(β+120)の一定電流をそれぞれ通電することにより、電動機の回転子を特定の安定点まで回転させて停止させることになり、磁気カップリング5(図6では符号115)をカップリング状態に復帰させることができる。ここで電流Iaは、磁気カップリング5のカップリング力に打ち勝つ大きさのトルクを発生できる値に予め設定されている。なお電動機の回転軸にもバネ接点118の位置を検出する別の回転位置検出センサを設けておけば、この別の回転位置検出センサの出力と出力軸側の回転位置検出センサ3の出力とを一致させるように電動機4を回転させることにより、磁気カップリング5を簡単にカップリング状態に復帰させることができる。なお復帰動作モードにおける電動機4の励磁の態様はこの例に限定されるものではない。
【0034】
磁気カップリング5が完全なカップリング状態になると脱調状態検出信号Saが完全に無くなる。動作指令発生手段85は、復帰信号SRが入力された後に脱調状態検出信号Saが完全に無くなると、駆動信号発生手段82の動作モードを復帰動作モードから通常動作モードに切り換える動作モード切り換え動作指令を駆動信号発生手段82に出力する。これにより通常動作モードに従った電動機の駆動が可能になる。そして動作指令発生手段85は、動作モード切り換え動作指令を出力すると、通常動作モードに従って、保持ブレーキ動作制御手段に出力していたブレーキ動作指令の出力を停止し、保持ブレーキを非動作状態(ブレーキがかかっていない状態)にする。
【0035】
なお図3は、駆動信号発生手段82及び動作指令発生手段85の主要部分をマイクロコンピュータを用いて構成する場合にマイクロコンピュータを動作させるために用いるソフトウエアのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。図4は、本発明の第2の実施の形態で用いる電動アクチュエータ駆動装置8´の他の例の構成を示すブロック図である。この電動アクチュエータ駆動装置8´は、図2に示した電動アクチュエータ駆動装置8とは、脱調により脱調状態検出信号が出力されたときに電源スイッチ83´をオフ状態にすることにより、電動機4に駆動用の電力を供給する電動機用駆動電力発生部81´から電力が電動機4に供給されないようにして、電動機4を停止させる点で相違する。図4の例において、動作指令発生手段85´は、脱調状態検出信号Saが入力されるまでは、駆動信号発生手段82´を通常動作モードに基いて動作させる通常動作指令を出力する。そして動作指令発生手段85´は、脱調状態検出信号Saが入力され、その後アラームリセット信号Sarが入力された後に復帰信号SRが入力されるまで電源スイッチ83´をオフ状態に維持するスイッチオフ動作指令を電源スイッチ83´に出力する。そしてアラームリセット信号Sarが入力された後に復帰信号SRが入力されると、電源スイッチ83´をオン状態にするスイッチオン動作指令を電源スイッチ83´に出力して電源スイッチ83´を再度オン状態にする。動作指令発生手段85´は、スイッチオン動作指令が出力された後に、駆動信号発生手段82´を復帰動作モードに基いて動作させる復帰動作指令を駆動信号発生手段82´に出力し、復帰信号が入力された後に脱調状態検出信号Saが完全に無くなると、駆動信号発生手段82´の動作モードを復帰動作モードから通常動作モードに切り換える動作モード切り換え動作指令を駆動信号発生手段82´に出力する。その他の動作は、前述の実施例と同様である。
【0036】
なお図5は、駆動信号発生手段82´及び動作指令発生手段85´の主要部分をマイクロコンピュータを用いて構成する場合にマイクロコンピュータを動作させるために用いるソフトウエアのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【0037】
上記二つの例では、駆動信号発生手段及び動作指令発生手段の主要部分をマイクロコンピュータを用いて構成したが、これらの主要部分をハードウエアを用いて構成してもよいのは勿論である。
【0038】
また上記二つの例では、復帰信号が入力されると、直ぐに復帰動作を行っているが、脱調状態検出手段の出力の状態と無関係に(即ち回転中に脱調状態検出信号が一時的に無くなってもこれを無視して)電動機を所定の回転角度回転させた後に[例えば1サイクル励磁した後に(1サイクル分の駆動信号を発生して電動機を回転させた後に)]、復帰動作を行うようにしてもよい。このようにすると電動機の回転子が磁気的に安定した状態で停止している状態から復帰動作を行える確率が高くなり、復帰動作が確実になる。
【0039】
このようにすると、磁気カップリングをカップリング状態に確実に戻すことができるようになるため、復帰動作が1回で終了する確率が高くなり、復帰動作を速やかに終了することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、脱調した磁気カップリングをカップリング状態に復帰させる場合には、復帰信号を動作指令発生手段に入力することにより、駆動信号発生手段が復帰動作モードに従って復帰に必要な駆動信号を電動機用駆動電力発生部に出力するため、電動機の動力線を外したり、また作業員が装置の内部を見る作業をすることなく、速やかに磁気カップリングをカップリング状態に復帰させることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】電動機として2極の三相交流永久磁石型サーボモータを用いる場合の電動アクチュエータ駆動装置の一例の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の駆動信号発生手段及び動作指令発生手段の主要部分をマイクロコンピュータを用いて構成する場合にマイクロコンピュータを動作させるために用いるソフトウエアのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態で用いる電動アクチュエータ駆動装置の他の例の構成を示すブロック図である。
【図5】図4の駆動信号発生手段及び動作指令発生手段の主要部分をマイクロコンピュータを用いて構成する場合にマイクロコンピュータを動作させるために用いるソフトウエアのアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明で用いる公知の動力遮断機構を備えた電動アクチュエータの半部断面図である。
【図7】図6の電動アクチュエータで用いるスリップリングと、バネ接点と摺動接点との位置関係を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1 電動アクチュエータ
2 出力軸
3 回転位置検出センサ
4 電動機
5 磁気カップリング
6 脱調状態検出手段
7 保持ブレーキ
8,8´ 電動アクチュエータ駆動装置
81,81´ 電動機用駆動電力発生部
82,82´ 駆動信号発生手段
83,83´ 電源スイッチ
84,84´ 保持ブレーキ動作制御手段
85,85´ 動作指令発生手段

Claims (4)

  1. 負荷が接続される出力軸と、前記出力軸の回転位置を検出する回転位置検出センサと、前記出力軸を回転させる動力を発生する電動機と、前記電動機と前記出力軸との間に配置されて前記出力軸に予め定めた力以上の力が加わったときに脱調状態になって前記電動機から前記出力軸への動力の伝達を遮断する動力遮断機構を構成する磁気カップリングと、前記磁気カップリングが脱調状態になったことを検出すると脱調状態検出信号を発生する脱調状態検出手段と、前記脱調状態検出信号が発生した後に動作状態になって前記出力軸を停止状態に保持する保持ブレーキと、前記回転位置検出センサから出力される回転位置検出信号と制御指令信号とに基いて前記電動機に駆動電力を供給し、前記脱調状態検出信号が発生すると前記電動機への前記駆動電力の供給を停止するとともに前記保持ブレーキを動作状態にする電動アクチュエータ駆動装置とを備えてなる動力遮断機構を備えた電動アクチュエータであって、
    前記電動アクチュエータ駆動装置は、
    前記電動機に供給する前記駆動電力を発生する電動機用駆動電力発生部と、
    前記回転位置検出信号及び前記制御指令信号とを入力として前記電動機用駆動電力発生部に駆動信号を与える駆動信号発生手段と、
    入力信号に応じて前記保持ブレーキを動作状態または非動作状態にする保持ブレーキ動作制御手段と、
    前記回転位置検出センサからの前記脱調状態検出信号及び脱調状態にある前記磁気カップリングをカップリング状態にするための復帰信号を入力として、前記駆動信号発生手段及び前記保持ブレーキ動作制御手段に動作指令を与える動作指令発生手段とを具備し、
    前記駆動信号発生手段は、通常動作モードでは前記制御指令信号及び前記回転位置検出信号を入力として前記電動機用駆動電力発生部を駆動制御して電動機を回転させるための前記駆動信号を発生し、復帰動作モードでは前記回転位置検出信号に基いて脱調した前記磁気カップリングの状態を確認して前記磁気カップリングを再度カップリング状態に復帰させるために必要な前記駆動信号を発生し、停止動作モードでは前記駆動信号を出力しないことにより前記電動機用駆動電力発生部を不動作状態にして前記電動機への電力の供給を遮断させるように構成され、
    前記動作指令発生手段は、
    前記脱調状態検出信号が入力されるまでは、前記駆動信号発生手段を前記通常動作モードに基いて動作させる通常動作指令を前記駆動信号発生手段に出力し、
    前記脱調状態検出信号が入力されてから前記復帰信号が入力されるまで前記駆動信号発生手段を前記停止動作モードにする停止動作指令を前記駆動信号発生手段に出力し、
    前記脱調状態検出信号が入力された後に前記復帰信号が入力されると、前記駆動信号発生手段を前記復帰動作モードに基いて動作させる復帰動作指令を前記駆動信号発生手段に出力し、
    前記復帰信号が入力された後に前記脱調状態検出信号が完全に無くなると、前記駆動信号発生手段の動作モードを前記復帰動作モードから前記通常動作モードに切り換える動作モード切り換え動作指令を前記駆動信号発生手段に出力し、
    前記脱調状態検出信号が入力されると前記保持ブレーキを動作状態とし、前記動作モード切り換え動作指令が出力されるまで前記保持ブレーキの動作状態を保持するブレーキ動作指令を前記保持ブレーキ動作制御手段に出力するように構成されていることを特徴とする動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置。
  2. 負荷が接続される出力軸と、前記出力軸の回転位置を検出する回転位置検出センサと、前記出力軸を回転させる動力を発生する電動機と、前記電動機と前記出力軸との間に配置されて前記出力軸に予め定めた力以上の力が加わったときに脱調状態になって前記電動機から前記出力軸への動力の伝達を遮断する動力遮断機構を構成する磁気カップリングと、前記磁気カップリングが脱調状態になったことを検出すると脱調状態検出信号を発生する脱調状態検出手段と、前記脱調状態検出信号が発生した後に動作状態になって前記出力軸を停止状態に保持する保持ブレーキと、前記回転位置検出センサから出力される回転位置検出信号と制御指令信号とに基いて前記電動機に駆動電力を供給し、前記脱調状態検出信号が発生すると前記電動機への前記駆動電力の供給を停止するとともに前記保持ブレーキを動作状態にする電動アクチュエータ駆動装置とを備えてなる動力遮断機構を備えた電動アクチュエータであって、
    前記電動アクチュエータ駆動装置は、
    前記電動機に供給する前記駆動電力を発生する電動機用駆動電力発生部と、
    電源と電動機用駆動電力発生部との間に配置されて電源から電動機用駆動電力発生部に与えられる電力の供給と遮断とを実行する電源スイッチと、
    前記回転位置検出信号及び前記制御指令信号とを入力として前記電動機用駆動電力発生部に駆動信号を与える駆動信号発生手段と、
    入力信号に応じて前記保持ブレーキを動作状態または非動作状態にする保持ブレーキ動作制御手段と、
    前記回転位置検出センサからの前記脱調状態検出信号及び脱調状態にある前記磁気カップリングをカップリング状態にするための復帰信号を入力として、前記駆動信号発生手段及び前記保持ブレーキ動作制御手段に動作指令を与える動作指令発生手段とを具備し、
    前記駆動信号発生手段は、通常動作モードでは前記制御指令信号及び前記回転位置検出信号を入力として前記電動機用駆動電力発生部を駆動制御して電動機を回転させるための前記駆動信号を発生し、復帰動作モードでは前記回転位置検出信号に基いて脱調した前記磁気カップリングの状態を確認して前記磁気カップリングを再度カップリング状態に復帰させるために必要な前記駆動信号を発生するるように構成され、
    前記動作指令発生手段は、
    前記脱調状態検出信号が入力されるまでは、前記駆動信号発生手段を前記通常動作モードに基いて動作させる通常動作指令を前記駆動信号発生手段に出力し、
    前記脱調状態検出信号が入力されてから前記復帰信号が入力されるまで前記電源スイッチをオフ状態にするスイッチオフ動作指令を前記電源スイッチに出力し、
    前記脱調状態検出信号が入力された後に前記復帰信号が入力されると、前記電源スイッチをオン状態にするスイッチオン動作指令を前記電源スイッチに出力し、
    前記スイッチオン動作指令が出力された後に、前記駆動信号発生手段を前記復帰動作モードに基いて動作させる復帰動作指令を前記駆動信号発生手段に出力し、
    前記復帰信号が入力された後に前記脱調状態検出信号が完全に無くなると、前記駆動信号発生手段の動作モードを前記復帰動作モードから前記通常動作モードに切り換える動作モード切り換え動作指令を前記駆動信号発生手段に出力し、
    前記脱調状態検出信号が入力されると前記保持ブレーキを動作状態とし、前記動作モード切り換え動作指令が出力されるまで前記保持ブレーキの動作状態を保持するブレーキ動作指令を前記保持ブレーキ動作制御手段に出力するように構成されていることを特徴とする動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置。
  3. 前記脱調状態検出手段は、磁気力によって結合されて前記磁気カップリングを構成する一対のカップリング部材にそれぞれ設けられ、非脱調時には常時接触状態にあり脱調時には常時非接触状態になる1組以上の一対のブラシ接点によって構成され、
    前記駆動信号発生手段は、前記復帰動作モードにおいて、前記回転位置検出センサからの前記回転位置検出信号に基いて一対のカップリング部材のうち前記出力軸側に位置する一方のカップリング部材に設けられた前記ブラシ接点の位置を確認し、前記一方のカップリング部材に設けられた一方の前記ブラシ接点と他方のカップリング部材に設けられた他方の前記ブラシ接点とを常時接触状態にするように前記電動機を駆動させる前記駆動信号を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置。
  4. 前記駆動信号発生手段は、前記復帰動作モードにおいて、前記脱調状態検出手段の出力の状態と無関係に前記電動機を所定の回転角度回転させた後、前記一方のカップリング部材に設けられた一方の前記ブラシ接点と他方のカップリング部材に設けられた他方の前記ブラシ接点とを常時接触状態にさせるように前記電動機を駆動させる前記駆動信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の動力遮断機構を備えた電動アクチュエータ装置。
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