JP3682707B2 - ケーブル付き大電流用包装ヒューズ - Google Patents

ケーブル付き大電流用包装ヒューズ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として自動車用に用いられる低電圧ケーブル付き大電流用包装ヒューズに関する。
【0002】
【従来の技術】
過大の故障電流から電気/電子機器並びに配線及び電源を保護し、発煙並びに発火及び火災を防止するため、昭和50年代後半から主に乗用車で大電流ヒューズが使用され始め、現在、定格電流値が60A以上の大電流ヒューズが自動車のメイン回路に広く採用されている。これまでは、例えば、図6に示すようなねじ締め端子部を備えるカートリッジ型の大電流ヒューズ(以下カートリッジ型大電流ヒューズという)が、国産車に広く使用されてきた。即ち、絶縁物で形成されるハウジング10と、ねじ締め端子9を有するヒューズエレメント6と、カバー8から成り、ヒューズエレメント6がハウジング10に組み込まれたときねじ締め端子9がハウジング10から突出る構造をした大電流ヒューズ(特開平5−274995号、特開平6−290699号及び実公昭59−41563号参照)である。また、図7に示すように、両端に円錐形状の端子12を備えたヒューズエレメント6を絶縁碍子13の表面に巻き付けた構造のヒューズ(以下碍子型大電流ヒューズという)も、ドイツ車を中心に使用されてきた(DIN72581参照)。当該カートリッジ型大電流ヒューズ及び碍子型大電流ヒューズ(以下従来型大電流ヒューズという)は、他のヒューズと共に特別に設けられたヒューズボックスに収められ配線される。
ヒューズには、タイムラグ特性が要求される。即ち、故障が起こった場合には瞬時に動作し回路を保護する一方、モーター類のような起動負荷の大きい装置に流れる非故障電流にはできるだけ動作しないという特性である。従来型大電流ヒューズでは、タイムラグ特性を持たせるため、ヒューズエレメントに低融点金属チップを保持させたり、ヒューズエレメントの一部をセラミック等の絶縁物に接触させたり、又は、ヒューズエレメントの一部を絶縁物からなる吸熱体に埋め込むなどの方法をとっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
自動車にはより多くの電気/電子機器が搭載されるようになり、消費電力が増え、配線に用いられる電線の断面積が大きくなり長さも長くなったにもかかわらず、車の重量の軽減化と車の性能の向土が要求されるようになり配線に用いられる電線重量を最小限にしたいとの要求がある。このため、前記従来型大電流ヒューズをヒューズボックスから取りだし、ヒューズボックスの寸法を極力小さくし重量を軽減したり、大電流ヒューズをエンジンルーム内の特定の部品(例えば、セルモーター)に直接又は近接して取付け、メイン回路の配線を簡素化して重量の軽減・エンジンルームの容積の有効活用を行う必要がでてきた。
前記従来型大電流ヒューズの取付けには、ヒューズボックスを必要とし、エンジンルーム内の特定の部品へ直接又は近接して取付けることは構造上難しく、又、専用のヒューズボックスを設けメイン回路を簡素化するにしても通電電流によるジュール熱の発熱量が大きく、温度上昇によるヒューズホックスの変形等の不都合が生じるためそのヒューズボックスの小型化にも限界があり、狭い空間にそのヒューズボックスを取り付けられないという問題、即ち、ヒューズホックスの小型化による軽量目標の達成及び配置の高密度化ができないという問題点があった。特に、前記碍子型大電流ヒューズにおいては、可溶体が露出しホルダーへ円錐状の端子をはめ込むだけの構造になっており、端子部の接触抵抗が大きいので、発熱量が大きく小型化が不可能である。自動車のメイン回路の簡素化には、発熱量の少ないタイムラグ特性の強い大電流ヒューズが必要であるが、前記従来型大電流ヒューズでは、通常、ヒューズエレメントは板形状でその材質に銅が用いられている。このため、タイムラグ特性の強い発熱量の少ないヒューズを作るために必要な、融点の低い金属又は合金をヒューズエレメントとして用いることができず、ヒューズエレメントの形状も板形状という制限がある。前記の通り、従来型大電流ヒューズでは、タイムラグ特性を持たせるため、ヒューズエレメントに低融点金属チップを保持させたり、ヒューズエレメントの一部をセラミック等の絶縁物に接触させたり、又は、ヒューズエレメントの一部を絶縁物からなる吸熱体に埋め込むなどの方法をとっている。これにより、通電電流によるジュール熱の一部がヒューズエレメントに接触している低融点金属又は絶縁物に移動し、ヒューズエレメントが溶断するために必要な熱量が増えるので、タイムラグ特性が生ずる。しかし、ヒューズエレメントと低融点金属又は絶縁物との接触面積及び接触状態により移動する熱量が変化するので、同一製品でも製品間の溶断時間のバラツキが大きく、又、定格電流を超えるような過電流が長時間流れると溶断時間が変化するという問題点があった。特に、低融点金属チップをヒューズエレメントに保持させたカートリッジ型大電流ヒューズでは、過電流により低融点金属が溶融し、ヒューズエレメントへ拡散することによって合金が形成され、ヒューズエレメントの組成が変化し、抵抗率が大きくなり融点が低下するので通電容量が下がり、長期間使用するうえでの信頼性に欠ける。
本発明が解決しようとする課題は、自動車の狭いエンジンルーム内の特定の機器又は部品に直接又は近接して取付けることができ、自動車のメイン回路の簡素化に必要な発熱量を少なく押さえたインライン型の、過酷な雰囲気及び振動条件下においてもヒューズエレメントの経時変化が少なく、長期間信頼して使用することのできる大電流ヒューズを提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るヒューズは、上記課題を解決したものであって、次のようなものである。まず、本発明に係るヒューズは、包装ヒューズである。即ち、過電流が流れて溶断するヒューズエレメントは絶縁筒とキャップで形成される密閉された空間に閉じ込められている。この明細書で『キャップ』とは、絶縁筒の両端に取り付けられるケーブルの圧着部又はねじ締め端子部と一体構造となったキャップ状の金属であり、絶縁筒と共にヒューズ本体の一部を形成する。又、この明細書で『自動車のメイン回路』とは、バッテリ、オルタネータ(交流発電機)及びスタータを結ぶ回路である。本発明に係るヒューズでは、2種類のキャップが用いられている。即ち、ケーブルを接続するための圧着端子部が一体構造となっているケーブル圧着端子一体型キャップとボルト/ナット止めするためのねじ締め端子部が一体構造となっているねじ締め端子一体型キャップの2種類である。ケーブル圧着端子一体型キャップは、キャップとケーブル圧着端子部との間には平らな金属板部があり、キャップとケーブル圧着端子部との間の平らな金属板部の金属板とキャップの側面が垂直となり、且つケーブルの一端をケーブル圧着端子部に固定したときケーブル圧着端子部のケーブルとキャップの側面が垂直方向となるようキャップと一体構造でケーブル圧着端子部が設けられている。ケーブルの一端をケーブル圧着端子部に固定したときケーブル圧着端子部のケーブルとキャップの側面が垂直方向となるとは、ケーブル圧着端子部のケーブルをキャップ方向に直ぐに仮想的に延ばしたケーブルとキャップの側面の延長面がほぼ直角に交わることをいう。又、ねじ締め端子一体型キャップは、金属板の一端にキャップの側面が金属板と垂直方向となるようキャップを金属板に設け、且つ金属板のもう一端にねじ締め端子部として貫通孔を設けたもので、ねじ締め端子部がキャップと一体構造となっている。使用するキャップによって、2種類のヒューズが作られる。ケーブル圧着端子一体型キャップをヒューズの両端に使用し、ヒューズの両端にケーブルを接続したもの(請求項1に記載されるもの)、及びヒューズの一端にケーブル圧着端子一体型キャップを他端にねじ締め端子一体型キャップを使用し、ヒューズの一端にのみケーブルを接続したもの(請求項2に記載されるもの)の2種類である。セラミック、プラスチック、ガラス等の絶縁材料で作られた絶縁筒の両端に螺旋状の溝(雄ねじ)を設け、これとはまりあう螺旋状の溝(雌ねじ)をキャップに設けてある。このねじ機構によってキャップを絶縁筒に取り付け、ケーブルの一端をケーブル圧着端子部に固定したときケーブル圧着端子部のケーブルと絶縁筒の軸が垂直方向となる。又、ねじ締め端子部の貫通孔にボルトを通しナットで締め付ける際には、ボルトの軸と絶縁筒の軸とが平行となる。ヒューズエレメントを構成するより線が2本の場合、銀メッキした銅線をセンター線として直線状に張り、その周りに上捲線として銀を外皮材とし亜鉛を芯材とした銀/亜鉛クラッド線を螺旋状に巻きつけてもよい。
【0005】
【作用】
本発明に係るヒューズでは、ケーブルを接続するための圧着端子部又はねじ締め端子部がキャップと一体構造となっており、キャップと絶縁筒には互いにはまりあうねじ機構が設けてある。従って、ねじ締め端子部及びケーブル圧着端子部とヒューズ本体との結合は極めて強固であり、キャップと一体構造となっている端子を使って小さな接触抵抗でヒューズを自動車のメイン回路に挿入することができる。又、ねじ機構によってキャップを絶縁筒に取り付け、ケーブルの一端をケーブル圧着端子部に固定したときケーブル圧着端子部のケーブルと絶縁筒の軸が垂直方向となる構造をしているので、ヒューズ本体を固定してケーブルを引っ張ったとき、キャップが絶縁筒の軸方向に引っ張られないので、絶縁筒からキャップが外れづらい。このため、ケーブルの軸方向の引っ張り及び押し込みに対する強度が極めて高い。更に、比較例1に示す通り、キャップと絶縁筒に設けてあるねじ機構によって、ヒューズ本体の軸方向の振動に対する機械的強度を著しく高めることができる。結果として、構造的に非常に堅固であり、耐振性に優れたヒューズを実現できる。更に雄ねじ、雌ねじの溝の切り方により、図4に示すケーブル圧着端子部とねじ締め端子部との角度を任意に設定でき、ヒューズの取付場所や取付角度等のユーザーの要求を充足することができる。ヒューズエレメントをキャップに半田付けする構造になっているのでキャップの材料に関係なく、ヒューズエレメントの形状及び材質を自由に選ぶことができる。ヒューズエレメントの材質として融点の低い金属又は合金を使用したり、材質の異なる適切なヒューズエレメントをより線にすることにより、タイムラグ特性の強い、抵抗値の小さい、即ち、発熱量が少なく、しかも比較例2に示す通り、溶断時間のバラツキが小さく、大きな過電流が長時間流れても溶断時間が変化しないヒューズを実現できることは公知であるが、本発明によるヒューズエレメントは、自動車ヒューズに要求される様々な条件(温度サイクル、耐振動性、大電流定格等)を満足でき、しかも高温下での長時間の通電によるヒューズエレメント成分のマイグレーションの影響が最も小さい材質及び構造を発明したものである。銀メッキした銅線をセンター線として直線状に張り、その周りに上捲線として断面積比1対1で銀を外皮材とし亜鉛又は亜鉛銀合金を芯材とした銀/亜鉛クラッド線又は銀/亜鉛銀合金クラッド線を螺旋状に巻きつけた本発明によるヒューズエレメントを用いることによって、銀の融解を亜鉛によって抑制させ、かつ銀の拡散により亜鉛の結晶粒界での脆性破断を防止し、設計上希望の抵抗値及び融点を得ることが可能となる。更に、包装ヒューズであるからヒューズエレメントは密閉された空間に閉じ込められている。ヒューズエレメントは水蒸気及び塵等に直接さらされることはなく、過酷な雰囲気中でもヒューズエレメントの経時変化は少なく、ヒューズエレメントが溶断発弧したさいに発生するアークによって着火、発火、発煙等周囲に悪影響を与えることもない。
【0006】
【比較例1】
キャップ及び絶縁筒にねじ機構を設けることによって、ヒューズ本体の軸方向の振動に対してヒューズ本体部の耐振性が著しく向上することを示すため、摂氏80度の雰囲気中で繰り返し通電試験と振動耐久試験とを複合させた老化試験を行い、キャップと絶縁筒との間のルーズ、即ち、キャップと絶縁筒との結合に緩みがないかどうかを検査した。
ねじ締め端子一体型キャップ及びケーブル圧着端子一体型キャップと絶縁筒との結合には、接着剤としてマレイミド系耐熱性樹脂を用い、接着後摂氏120度の雰囲気の恒温槽に1時間放置した。ねじ機構を設けた試料では、絶縁筒の螺旋状の溝に接着剤を適量塗布して組み立てた。恒温槽から取り出したあと、定格電流120アンペア用のヒューズエレメントを半田付けし、キャップのケーブル圧着端子部には断面積20平方ミリメートルで長さ50センチメートルのケーブルを接続し、図5に示す通り、キャップのねじ締め端子部を振動試験装置に固定し、ケーブルの一端をケーブル圧着端子部と同一の高さとなるよう固定した。
振動条件は、振動加速度44.1メートル毎平方秒で、振動数20から200ヘルツ、スイーブ時間3分、即ち、振動数が連続的に増減し20ヘルツから200ヘルツになり再び20ヘルツに戻るまでの時間が3分となるよう設定した。行った複合老化試験は、摂氏78度から82度の雰囲気中で、前記の振動を与えながら、60アンペアを45分間通電し、15分間通電を休止するという1時間の電流サイクルを300回繰り返し与え、キャップと絶縁筒との緩みを確認した。
ねじ機構を設けたもの及びねじ機構を設けないものそれぞれ24個の試料に対し試験を行った。結果は、ねじ機構を設けた試料では緩みは全く起こらなかったが、ねじ機構を設けない試料では6個の試料で緩みが発生した。
【0007】
【比較例2】
より線のヒューズエレメントを用いることによって、溶断時間のバラツキを小さく抑え、大きな過電流が流れることによる溶断特性の変化を極めて小さく抑えられることを示すため、摂氏23度の雰囲気中で、通電履歴のない定格電流60Aのヒューズに定格電流の1.6倍(96A)の電流を流し溶断時間を測定し、更に、通電履歴のない定格電流60Aのヒューズに定格電流の1.1倍(66A)の過電流を4時間通電した直後に定格電流の1.6倍の電流を流し溶断時間を測定した。
用いた試料は、3つの異なるタイプのヒューズで、ヒューズエレメントに低融点金属を保持した図6に示される構造のA社製カートリッジ型大電流ヒューズ(試料A)、ヒューズエレメントの一部を絶縁物からなる吸熱体に埋め込む構造をしたB社製カートリッジ型大電流ヒューズ(試料B)及び本発明品の一種で、銀メッキした銅線をセンター線として直線状に張り、その周りに上捲線として断面積比1対1で銀を外被とし亜鉛銀合金をコアとした銀/亜鉛銀合金クラッド線を巻き付けた構造のヒューズエレメントを用いた本発明になるケーブル付き大電流用包装ヒューズ(試料C)である。
試料と定電流電源装置及び電流計との接続には断面積8平方ミリメートルで長さ80センチメートルのケーブルを用い、ボルト/ナット止めすることで固定した。それぞれ通電履歴のない10個の試料に定格電流の1.6倍の電流を流し、溶断時間を測定した。又、それぞれ通電履歴のない10個の試料に定格電流の1.1倍の電流を4時間通電し、その直後に、定格電流の1.6倍の電流を流し溶断時間を測定した。
測定した溶断時間の平均値はそれぞれの試料で異なっているので、このままでは単純にバラツキを比較することはできない。そこで、それぞれの試料の溶断時間の平均値と100秒との比を求め、この比を各測定値に掛けることにより、それぞれの試料の平均溶断時間が100秒となるよう変換した溶断時間を用いて溶断時間の標準偏差(溶断時間の2乗の平均値と平均溶断時間の2乗値との差の平方根)を求めバラツキを比較した。
通電履歴のない試料に定格電流の1.6倍の電流を流して溶断時間を測定した場合のバラツキは、試料Aで84秒、試料Bで32秒、試料Cで21秒であり、カートリッジ型大電流ヒューズと比較して本発明品(試料C)のバラツキが小さいことが分かる。又、通電履歴のない試料に定格電流の1.6倍の電流を流して測定した溶断時間に対する通電履歴のない試料に定格電流の1.1倍の電流を4時間通電した直後に定格電流の1.6倍の電流を流して測定した溶断時間との比は、試料Aで0.77、試料Bで0.76、試料Cで0.97であった。何れの試料でも、過電流を4時間通電することで溶断時間が短くなっているか、カートリッジ型大電流ヒューズでは溶断時間が平均で23%ないし24%短くなっているのに対し、本発明品(試料C)では溶断時間の減少が平均で3%にとどまっている。
【0008】
【発明の実施の形態】
【実施例1】
本発明の実施例1を、図1及び図2に基づいて説明する。図1は実施例1を示す斜視図であり、図2は、図1に示されるケーブル付き大電流ヒューズの本体部分を分解した斜視図である。2はねじ締め端子一体型キャップであり、3は絶縁筒であり、4はケーブルである。5はケーブル圧着端子一体型キャップであり、6はヒューズエレメントである。ねじ締め端子一体型キャップ2並びにケーブル圧着端子一体型キャップ5及び絶縁筒3の両端部に設けられたねじ機構よって、ねじ締め端子一体型キャップ2及びケーブル圧着端子一体型キャップ5を絶縁筒3の両端部に固定する。この際、固定が確実となるよう接着剤等を用いてもよい。ねじ締め端子一体型キャップ2及びケーブル圧着端子一体型キャップ5のキャップ部の中央付近にはヒューズエレメントを通すための穴が設けられており、その穴を中心としてキャップの底面から少し突き出た円錐状の突起がありヒューズエレメントを圧着できる構造となっている。通常、ねじ締め端子一体型キャップ2及びケーブル圧着端子一体型キャップ5を絶縁筒3の両端部に固定し、ヒューズエレメントを通しヒューズエレメントを通す穴の円錐状の突起部分を圧着することによりヒューズエレメントをキャップに固定した後外側から半田付けし、更にケーブル4を圧着接続し、熱収縮する絶縁材料でねじ締め端子部及びケーブルの被覆部を除いたヒューズ全体を覆う(図示せず)。ヒューズエレメントの構造及び材質は、銀メッキした銅線をセンター線として直線状に張り、その周りに上捲線として断面積比1対1で銀を外皮材とし亜鉛又は亜鉛銀合金を芯材とした銀/亜鉛クラッド線又は銀/亜鉛銀合金クラッド線を螺旋状に巻き付ける。前記ねじ締め端子一体型キャップ2のねじ締め端子部によって、エンジンルーム内の特定の機器又は部品に取り付けられるが、取り付け条件によっては、図3に示すように、ねじ締め端子一体型キャップ2の替わりに、ケーブル圧着端子一体型キャップ5を用いて、ヒューズの両端にケーブルを接続してもよい。
【0009】
【発明の効果】
本発明に係わるケーブル付き大電流用包装ヒューズを自動車に使用する場合は、エンジンルーム内の特定の機器又は部品に直接取り付けることが出来るので、ヒューズボックスを経由することなく配線できる。従って、ヒューズボックスの軽量化、ケーブルの短縮化及びメイン回路の簡素化ができ、ヒューズエレメントの改良による耐熱性・溶断特性の画期的向上により信頼性が飛躍的に向土し、加えて大幅な自動車のコストダウンに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す斜視図である。
【図2】同じく実施例1を示す分解斜視図である。
【図3】実施例1の別タイプを示す斜視図である。
【図4】ケーブル圧着端子部とネジ締め端子部との角度を示す土方から見た平面図である。
【図5】複合老化試験における試料等の配置を示す横断面図である。
【図6】従来の大電流ヒューズ(カートリッジ型大電流ヒューズ)の分解斜視図である。
【図7】従来の大電流ヒューズ(碍子型大電流ヒューズ)の斜視図である。
【符号の説明】
1 ケーブル付き大電流用包装ヒューズ
2 ねじ締め端子一体型キャップ
3 絶縁筒
4 ケーブル
5 ケーブル圧着端子一体型キャップ
6 ヒューズエレメント
7 カートリッジ型大電流ヒューズ
8 カバー
9 ねじ締め端子
10 ハウジング
11 碍子型大電流ヒューズ
12 円錐形状端子
13 絶縁碍子

Claims (3)

  1. 絶縁筒と2本以上のより線構造のヒューズエレメントと絶縁筒の両端に固定される一対の金属キャップからなるヒューズにおいて、キャップはケーブル圧着端子部と一体構造で、キャップとケーブル圧着端子部との間には平らな金属板部があり、キャップとケーブル圧着端子部との間の平らな金属板部の金属板とキャップの側面が垂直となり、且つケーブルの一端をケーブル圧着端子部に固定したときケーブル圧着端子部のケーブルとキャップの側面が垂直方向となるようキャップと一体構造でケーブル圧着端子部を設け、絶縁筒の両端に螺旋状の溝(雄ねじ)を設け、キャップに絶縁筒の溝とはまりあう螺旋状の溝(雌ねじ)を設けたことを特徴とする定格電圧が32V以下のケーブル付き大電流用包装ヒューズ。
  2. 請求項1に記載のケーブル付き大電流用包装ヒューズにおいて、一対の金属キャップの一方を、金属板の一端にキャップの側面が金属板と垂直方向となるようキャップを金属板に設け、キャップに絶縁筒の溝とはまりあう螺旋状の溝(雌ねじ)を設け、金属板のもう一端にねじ締め端子部として貫通孔を設けたキャップとねじ締め端子部が一体構造であるキャップに取り替えたケーブル付き大電流用包装ヒューズ。
  3. ヒューズエレメントを構成するより線が2本であり、1本が銀メッキ銅線で、もう1本が芯材として亜鉛を外皮材として銀を用いた銀/亜鉛クラッド線であることを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル付き大電流用包装ヒューズ。
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