JP3679333B2 - ディスク再生装置および再生制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVD(Digital Versatile Disk)規格のディスク等を再生するディスク再生装置に関し、特に、再生困難な箇所を有するディスクを適切に再生することのできるディスク再生装置および再生制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映画用や音楽用のDVDソフトの普及に伴い、DVDプレーヤに代表されるディスク再生装置が広まっている。DVD規格のディスクは、CD(コンパクトディスク)と同じ大きさでありながら、記録面におけるトラックピッチを狭くし、データを圧縮して記録することから、片面に4.7ギガバイトものデータを記録できる。
そして、ディスク再生装置は、このようなDVD規格のディスクからデータを読み出すために、CD読み取り用のレーザ光よりも、波長が短く、細かな読み取りを実現できる赤色レーザ光を用い、かつ、読み取りレンズの開口率を大きくすることで、より小さなスポットを結び、高密度な読み取りを可能としている。
【0003】
このような、従来のディスク再生装置の構成の一例を図5に示す。図示するように、ディスク再生装置は、RFアンプ101と、サーボ/ドライバ102と、信号処理回路103と、トラックバッファ104と、システムデコーダ105と、システムマイコン106とを含んで構成され、DVD規格のディスクdから所望のデータを読み出して再生する。
【0004】
RFアンプ101は、ディスクdからの反射光検出信号に従って、RF信号等を生成する。サーボ/ドライバ102は、スレッドモータやピックアップ等を制御して、ディスクdからデータを読み出す。
信号処理回路103は、読み出したデータを復調し、誤り訂正等を行う。トラックバッファ104は、信号処理回路103により復調等された復調データを順次記憶する。
システムデコーダ105は、トラックバッファ104に記憶された復調データを、映像データ、音声データ及び、副映像データ等にデコードする。システムマイコン106は、ディスク再生装置全体を制御する。
【0005】
なお、ディスクdには、映像、音声、副映像(サブピクチャ)というような複数の異なるデータが様々な圧縮方法で記録されている。そして、利用者は、ディスク再生装置を操作して、ディスクdに記録されているこれらのデータを、規定の再生順序に従って再生させたり、任意の再生順序を選択して再生させることができる。
例えば、ディスクdに、1つの映像ストリームと、最大8つの音声ストリーム及び最大32の副映像ストリームとが記録されている場合に、利用者は、1つの映像ストリームに加えて、1つの音声ストリーム及び副映像ストリームを任意に選択し、ディスク再生装置にて所望の再生順序にてデータを再生させることができる。
【0006】
この際、ディスク再生装置は、ディスクdに記録されたデータを、単に連続して再生するだけでなく、記録されたデータをどのように再生するかを規定する再生管理情報(ナビゲーションデータ)に従って、読み出し対象のデータを順次読み出して、復調等を行う。
具体的に説明すると、図6に示すように、システムマイコン106は、ナビゲーションデータに従って、再生順序(ナビゲーション)を確定し(A1)、データを読み出すためのディスク上のアドレスを設定する(A2)。
そして、設定したアドレスに従って、サーボ/ドライバ102を制御してデータをサーチして読み出すと、システムマイコン106は、信号処理回路103を制御し、読み出したデータの復調・誤り訂正を行い(A3)、復調データをトラックバッファ104に格納する(A4)。システムマイコン106は、これらA1〜A4の動作を繰り返し行う。
また、並行して、システムマイコン106は、システムデコーダ105を制御して、トラックバッファ104に格納された復調データを連続的にデコードする(A5)。
【0007】
このように、ディスク再生装置は、データの読み出し、復調・誤り訂正等の動作を繰り返すことにより、所定容量の復調データをトラックバッファ104に溜め込む。そして、システムデコーダ105にて連続して復調データをデコードすることにより、違和感なく連続的に映像等を再生することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のディスク再生装置は、再生対象のディスクdが、部分的に傷の多い物や、製造上の欠陥が生じている物であると、読み出したデータの復調・誤り訂正を行う信号処理回路103にて、誤り訂正を完全に行えない場合がある。
このような場合、システムデコーダ105は、誤り訂正を完全に行えなかった復調データに対しても、デコードを行い、適切でない映像データや音声データ等を生成してしまっていた。
すなわち、ディスクdに再生困難な箇所が生じていると、ディスク再生装置にて、その箇所のデータを復調等する際に、誤り訂正を完全に行えないため、デコードした映像にブロックノイズ等を出力してしまうこととなる。
また、信号処理回路103にて誤り訂正が不可能なデータを復調等してしまった際には、システムデコーダ105がデコードを行えなくなり、ハングアップ等してしまう場合もあった。この場合、ディスク再生装置にて、再生動作が中断されるため、利用者は、その箇所以降の映像や音声を視聴することができないこととなる。
【0009】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、再生困難な箇所を有するディスクを適切に再生することのできるディスク再生装置および再生制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るディスク再生装置は、
読み出し対象となる対象データのディスク上におけるアドレスを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定されたアドレスをサーチし、対象データをディスクから読み出す読出手段と、
前記読出手段により読み出されたデータを復調し、誤り訂正を行う復調手段と、
前記復調手段がデータを復調する際に誤り訂正を完全に行えない場合に、再生信号のジッタ値を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されたジッタ値が予め定められた規定値を超えている場合に、前記読出手段により読み出されたデータを破棄し、前記読出手段を制御して次の対象データをサーチさせる読出制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、設定手段は、例えば、再生管理情報に従って、読み出し対象となる対象データのディスク上におけるアドレスを設定する。読出手段は、設定手段により設定されたアドレスをサーチし、対象データをディスクから読み出す。復調手段は、読出手段により読み出されたデータを復調し、誤り訂正を行う。取得手段は、復調手段がデータを復調する際に誤り訂正を完全に行えない場合に、再生信号のジッタ値を取得する。読出制御手段は、取得手段により取得されたジッタ値が予め定められた規定値を超えている場合に、読出手段により読み出されたデータを破棄し、読出手段を制御して例えば、数秒後先の対象データをサーチさせる。このように、誤り訂正を完全に行えない場合に、ジッタ値に従って、ディスクに生じた部分的な傷や製造上の欠陥等が原因であると判別すると、次のデータをサーチして読み出す。このため、復調の際に誤り訂正を完全に行えないデータが破棄され、次のプログラムが設定されるため、デコードした映像にブロックノイズ等を出力することがなくなる。この結果、再生困難な箇所を有するディスクを適切に再生することができる。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るディスク再生装置は、
所定の再生管理情報に従って、読み出し対象となる対象データのディスク上におけるアドレスを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定されたアドレスをサーチし、取得した再生信号により対象データをディスクから読み出す読出手段と、
前記読出手段により読み出されたデータを復調し、誤り訂正を行う復調手段と、
前記復調手段がデータを復調する際に誤り訂正を完全に行えない場合に、再生信号のジッタ値を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されたジッタ値が予め定められた規定値を超えているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段によりジッタ値が規定値を超えていると判別された場合に、前記読出手段により読み出されたデータを破棄し、前記読出手段を制御して次の対象データをサーチさせる読出制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、設定手段は、例えば、NV_Pack等の再生管理情報に従って、読み出し対象となる対象データ(VOBU)のディスク上におけるアドレスを設定する。読出手段は、設定手段により設定されたアドレスをサーチし、取得した再生信号により対象データをディスクから読み出す。復調手段は、読出手段により読み出されたデータを復調し、誤り訂正を行う。取得手段は、復調手段がデータを復調する際に誤り訂正を完全に行えない場合に、再生信号のジッタ値を取得する。判別手段は、取得手段により取得されたジッタ値が予め定められた規定値を超えているか否かを判別する。読出制御手段は、判別手段によりジッタ値が規定値を超えていると判別された場合に、読出手段により読み出されたデータを破棄し、読出手段を制御して例えば、数秒後先の対象データをサーチさせる。このように、誤り訂正を完全に行えない場合に、ジッタ値に従って、ディスクに生じた部分的な傷や製造上の欠陥等が原因であると判別すると、次のデータをサーチして読み出す。このため、復調の際に誤り訂正を完全に行えないデータが破棄され、次のプログラムが設定されるため、デコードした映像にブロックノイズ等を出力することがなくなる。この結果、再生困難な箇所を有するディスクを適切に再生することができる。
【0014】
上記ディスク再生装置は、所定の表示情報を表示する表示手段と、
前記復調手段が誤り訂正を完全に行えない場合に、ディスクの不具合により連続的にデータを再生できない旨を示す表示情報を生成して、前記表示手段に表示させる表示情報生成手段と、を更に備えてもよい。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に再生制御方法は、
所定の再生管理情報に従って、読み出し対象となる対象データのディスク上におけるアドレスを設定する設定ステップと、
前記設定ステップにて設定されたアドレスをサーチし、取得した再生信号により対象データをディスクから読み出す読出ステップと、
前記読出ステップにて読み出されたデータを復調し、誤り訂正を行う復調ステップと、
前記復調ステップにて、データを復調する際に誤り訂正を完全に行えない場合に、再生信号のジッタ値を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにて取得されたジッタ値が予め定められた規定値を超えているか否かを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにてジッタ値が規定値を超えていると判別された場合に、前記読出ステップにて読み出されたデータを破棄し、前記読出ステップにて次の対象データをサーチさせる読出制御ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、設定ステップは、例えば、NV_Pack等の再生管理情報に従って、読み出し対象となる対象データ(VOBU)のディスク上におけるアドレスを設定する。読出ステップは、設定ステップにて設定されたアドレスをサーチし、取得した再生信号により対象データをディスクから読み出す。復調ステップは、読出ステップにて読み出されたデータを復調し、誤り訂正を行う。取得ステップは、復調ステップにて、データを復調する際に誤り訂正を完全に行えない場合に、再生信号のジッタ値を取得する。判別ステップは、取得ステップにて取得されたジッタ値が予め定められた規定値を超えているか否かを判別する。読出制御ステップは、判別ステップにてジッタ値が規定値を超えていると判別された場合に、読出ステップにて読み出されたデータを破棄し、読出ステップに例えば、数秒後先の対象データをサーチさせる。このように、誤り訂正を完全に行えない場合に、ジッタ値に従って、ディスクに生じた部分的な傷や製造上の欠陥等が原因であると判別すると、次のデータをサーチして読み出す。このため、復調の際に誤り訂正を完全に行えないデータが破棄され、次のプログラムが設定されるため、デコードした映像にブロックノイズ等を出力することがなくなる。この結果、再生困難な箇所を有するディスクを適切に再生することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかるディスク再生装置について、以下図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、この発明の実施の形態に適用されるディスク再生装置の構成の一例を示すブロック図である。図示するように、ディスク再生装置は、ピックアップ1と、RFアンプ2と、モータ3と、サーボ回路4と、信号処理回路5と、トラックバッファ6と、システムデコーダ7と、システムマイコン8と、表示部9とを含んで構成される。
なお、このディスク再生装置は、一例として、DVD(Digital Versatile Disk)規格のディスクdに記録されたデータを再生する。
【0019】
DVD規格では、VOBS(ビデオオブジェクトセット) 単位に主映像データ、副映像データ、及び、音声データ等が管理されている。このVOBSは、例えば、映画の1作品分の情報単位である。
また、VOBSは、複数のVOB(ビデオオブジェクト)から構成され、更に、各VOBは、複数のCell(セル)からそれぞれ構成されている。
このCellは、例えば映画における1シーン分や1カット分の情報単位である。そして、DVD規格では、映画等において、ストーリが複数に分岐するマルチストーリ等の機能を備えており、このような機能は、このCellの組合せにより実現される。
【0020】
更に、各Cellは、図2に示すように、複数のVOBU(ビデオオブジェクトユニット)により構成されている。
このVOBUは、再生時間が0.4秒〜1.0秒の単位の情報であり、NV_Pack(ナビゲーションパック)、V_Pack(映像パック)、A_Pack(音声パック)、及び、SP_Pack(副映像パック)の集合体から構成されている。
なお、NV_Packは、再生管理情報であり、具体的に、VOBU内のデータをどのように再生するかを規定する情報である。
また、V_Pack、A_Pack、SP_Packは、それぞれ、映像、音声、副映像の実体データである。
【0021】
図1に戻って、ピックアップ1は、所定波長のレーザ光をディスクdの記録面に向けて照射し、その反射光を受けて電気信号(反射光検出信号)に変換する。ピックアップ1は、この反射光検出信号をRFアンプ2に供給する。
なお、ピックアップ1は、ディスクdから対象のデータを適宜読み出すことができるように、所定のガイド軸等により、ディスクdの径方向に移動自在に支持されている。
【0022】
RFアンプ2は、ピックアップ1より供給された反射光検出信号からRF信号、トラッキング信号及びフォーカス信号等を生成する。更に、RF信号をデータスライスした二値化信号を生成する。
RFアンプ2は、生成したトラッキング信号等をサーボ回路4に供給し、また、生成した二値化信号を再生信号として信号処理回路5に供給する。
また、RFアンプ2は、二値化信号(再生信号)のジッタを測定し、測定したジッタに対応する電圧の信号(ジッタ値信号)を生成する。具体的にRFアンプ2は、生成した二値化信号と、二値化信号を入力としPLL(Phase Locked Loop)動作により得られる再生クロックとの位相誤差から、二値化信号のジッタを測定し、測定したジッタ値を示すジッタ値信号を生成する。
RFアンプ2は、生成したジッタ値信号をシステムマイコン8に供給する。
【0023】
モータ3は、ディスクdを搭載する所定のターンテーブルを回転させるためのスピンドルモータ等からなる。モータ3は、サーボ回路4により制御され、ディスクdを例えば、線速度が一定となるように回転駆動させる。
【0024】
サーボ回路4は、モータ3を駆動制御し、所定の回転速度で回転駆動させる。また、サーボ回路4は、RFアンプ2から供給されるトラッキング信号等により図示せぬスレッドモータを駆動制御し、ピックアップ1をディスクdの径方向に適宜移動させる。
【0025】
信号処理回路5は、RFアンプ2から供給される再生信号を復調し、そして、誤り訂正等を行う。信号処理回路5は、この復調等により得られた復調データをトラックバッファ6に順次供給する。
ところで、再生対象のディスクdが、部分的に傷の多い物や、製造上の欠陥が生じている物であると、信号処理回路5は、再生信号を復調する際に、誤り訂正を完全に行えない場合がある。
この場合、信号処理回路5は、誤り訂正が完全に行えなかったことを示す復調エラー情報を生成し、システムマイコン8に供給する。
【0026】
トラックバッファ6は、所定容量のRAM(Random Access Memory)等からなり、信号処理回路5から供給された復調データを順次記憶する。
なお、トラックバッファ6に記憶された復調データは、システムデコーダ7へ逐次供給される。
【0027】
システムデコーダ7は、トラックバッファ6から供給される復調データをデコードし、映像データ及び音声データ等を生成する。
システムデコーダ7は、生成した映像データ及び音声データ等を所定のAVアンプ等に供給する。
【0028】
システムマイコン8は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM、及び、CPU(Central Processing Unit)を備えた1チップマイコン等からなり、ディスク再生装置全体を制御する。
システムマイコン8は、サーボ回路4等を制御して、ディスクdに予め記録されたPGCI(プログラムチェーン情報)と呼ばれる対象データの再生順序等を規定する固有情報を取得し、自己のRAM等に記憶する。そして、記憶したPGCIに従った対象Cell(映像等の対象データ)の読み出しを行うPGC動作を実行する。
【0029】
具体的に、システムマイコン8は、PGC動作を実行する際に、Cellを構成する上述のVOBUの再生管理情報であるNV_Packを取得し、このNV_Packに従って、対象データ(VOBU)をディスクdから再生する。
すなわち、システムマイコン8は、NV_Packを取得すると、読み出し対象となる対象データのアドレスを設定し、サーボ回路4等を制御して、設定したアドレスの対象データをサーチする。そして、サーチした対象データをディスクdから読み出し、信号処理回路5を制御して、読み出した対象データ(再生信号)の復調及び誤り訂正等を行い、復調データをトラックバッファ6に格納する。
システムマイコン8は、これらアドレス設定、サーチ、読み出し、復調・誤り訂正、及び、データ格納等からなる一連動作を、トラックバッファ6の空き容量等に応じて、繰り返し行う。
【0030】
また、これらの動作と並行して、システムマイコン8は、システムデコーダ7を制御して、トラックバッファ6に格納されている復調データをデコードし、映像データ及び音声データ等を順次生成する。
【0031】
なお、システムマイコン8は、信号処理回路5から復調エラー情報が供給されると、RFアンプ2から供給されるジッタ値信号を取得し、現在のジッタ値が規定値以内であるか否かを判別する。
そして、システムマイコン8は、ジッタ値が規定値以内でない(規定値を超えている)と判別した場合に、誤り訂正を完全に行えない原因が、ディスクdに生じた部分的な傷や製造上の欠陥によるものとし、次のプログラム(例えば、次のNV_Packや、数秒後先の再生対象の対象データ等)を設定して、新たにサーチを行う。
【0032】
表示部9は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等からなり、ディスク再生装置の動作状況等を表示する。例えば、表示部9は、信号処理回路5にて誤り訂正が完全に行えない場合に、「読み取れない箇所が生じました。連続した映像及び音声の出力ができません。」等のメッセージを表示する。
【0033】
以下、この発明の実施の形態に係るディスク再生装置の動作について図3を参照して説明する。図3は、システムマイコン8が実行する再生制御処理について説明するためのフローチャートである。なお、この再生制御処理は、再生対象のディスクdからPGCI(プログラムチェーン情報)が読み出された状態で、図示せぬ操作部を介して、再生開始が指示された後に開始する。
【0034】
システムマイコン8は、PGCIに従って、対象Cellを構成するVOBUの再生管理情報であるNV_Packを取得し、このNV_packからディスク上のアドレスを設定する(ステップS11)。すなわち、システムマイコン8は、NV_Packに従って、読み出し対象となる対象データ(VOBU)のアドレスを設定する。
【0035】
システムマイコン8は、サーボ回路4等を制御し、設定したアドレスを基に、対象のデータ(VOBU)をサーチする(ステップS12)。
システムマイコン8は、信号処理回路5を制御し、データの復調・誤り訂正を行う(ステップS13)。すなわち、システムマイコン8は、設定したアドレスの対象データを読み出すと、信号処理回路5を制御し、読み出した対象データ(再生信号)を復調し、そして、誤り訂正等を行う。
【0036】
システムマイコン8は、訂正が完了したか否かを判別する(ステップS14)。なお、システムマイコン8は、信号処理回路5から復調エラー情報が供給されたか否かから、誤り訂正が完全に行えたか否かを判別する。つまり、システムマイコン8は、信号処理回路5から復調エラー情報が供給された際に、誤り訂正が完全に行われなかったと判別する。
【0037】
システムマイコン8は、訂正が完了したと判別した場合、後述するステップS22に処理を進める。一方、訂正が完了していないと判別した場合に、システムマイコン8は、RFアンプ2からジッタ値を取得する(ステップS15)。すなわち、システムマイコン8は、信号処理回路5にて誤り訂正が完全に行われなかった場合に、RFアンプ2から供給されるジッタ値信号を取得する。
【0038】
システムマイコン8は、取得したジッタ値が規定値以内であるか否かを判別する(ステップS16)。例えば、システムマイコン8は、取得したジッタ値がDVD規格に規定されている8%以内であるか否かを判別する。なお、このジッタ値の規定値は、信号処理回路5の誤り訂正能力等から定めてもよい。
【0039】
システムマイコン8は、ジッタ値が規定値以内でない(規定値を超えている)と判別した場合、後述するステップS19に処理を進める。一方、ジッタ値が規定値以内であると判別した場合に、システムマイコン8は、再度目標のアドレスのデータをサーチし、信号処理回路5を制御して、読み出した対象データ(再生信号)を復調し、そして、誤り訂正等を行う(ステップS17)。
【0040】
システムマイコン8は、訂正が完了したか否かを判別する(ステップS18)。そして、訂正が完了していないと判別した場合(又、ステップS16にて、ジッタ値が規定値以内でないと判別した場合)、読み込んだデータを破棄する(ステップS19)。すなわち、システムマイコン8は、誤り訂正を完全に行えない原因が、ディスクdに部分的に生じた傷や製造上の欠陥によるものとし、復調データをトラックバッファ6に格納することなく破棄する。
【0041】
システムマイコン8は、ディスクdの不具合によりデータを連続的に再生できない旨の所定のメッセージを表示部9に表示する(ステップS20)。例えば、システムマイコン8は、「読み取れない箇所が生じました。連続した映像及び音声の出力ができません。」等のメッセージを生成し、表示部9に表示する。
【0042】
また、システムマイコン8は、復調データを破棄すると、次のプログラムを設定する(ステップS21)。
なお、次のプログラムとは、具体的に、次のNV_Packや、図4に示すような、読み取れない対象データの数秒後の再生対象の対象データ等である(ただし、逆方向再生時においては、数秒前の再生対象の対象データとなる)。
また、NV_Packに含まれるDSI(データサーチインフォメーション)中のVOBU_SRI(VOBU・サーチ情報)に規定される範囲(VOBU間の時間間隔等)にて、正確なサーチが困難な場合には、次のプログラム番号(例えば、チャプタ)となる。
【0043】
図3に戻って、ステップS18(又は、ステップS14)にて、訂正が完了したと判別した場合に、システムマイコン8は、復調等により得られた復調データ(誤り訂正が完全に行えた復調データ)をトラックバッファ6に格納する(ステップS22)。
【0044】
そして、システムマイコン8は、システムデコーダ7を制御し、デコードを行う(ステップS23)。すなわち、システムマイコン8は、トラックバッファ6に格納されている復調データをデコードし、映像データ及び音声データ等を生成する。
システムデコーダ7は、デコードした映像データ及び音声データを図示せぬAVアンプ等に供給する。
【0045】
このように、再生制御処理により、信号処理回路5から復調エラー情報が供給されると、システムマイコン8は、RFアンプ2から供給されるジッタ値信号を取得し、現在のジッタ値が規定値以内であるか否かを判別する。そして、ジッタ値が規定値を超えていると判別すると、誤り訂正を完全に行えない原因が、ディスクdに生じた部分的な傷や製造上の欠陥によるものとし、システムマイコン8は、次のプログラムを設定して、新たにサーチを行う。
このため、復調の際に誤り訂正を完全に行えないデータが破棄され、次のプログラムが設定されるため、デコードした映像にブロックノイズ等を出力することがなくなる。そして、ジッタ値に従って、誤り訂正が完全に行えない原因が、ディスク固有の不具合(傷等)であるか否かを適切に判別できる。
この結果、再生困難な箇所を有するディスクを適切に再生することができる。
【0046】
また、誤り訂正を完全に行えない場合に、システムマイコン8は、所定のメッセージを表示部9に表示するため、利用者に、ディスクdの不具合により連続的に再生できない旨を報知することができる。
【0047】
上記の実施の形態では、PGCIに従ったPGC動作における再生制御処理について説明したが、PGC動作以外の動作、例えば、利用者に選択された任意の再生順序に従った再生動作等においても適宜適用可能である。
【0048】
上記の実施の形態では、DVD規格のディスクdを再生するディスク再生装置について説明したが、ディスク再生装置が再生する記録媒体は、任意である。
例えば、ディスク再生装置は、再生対象の記録媒体として他に、CD、MD、MO等のディスクを再生してもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、再生困難な箇所を有するディスクを適切に再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るディスク再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】ディスクに記録されるVOBU等の情報の一例を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る再生制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】設定する次のプログラムを説明するための模式図である。
【図5】従来のディスク再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】従来のディスク再生装置の動作を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 ピックアップ
2 RFアンプ
3 モータ
4 サーボ回路
5 信号処理回路
6 トラックバッファ
7 システムデコーダ
8 システムマイコン
9 表示部
Claims (4)
- 読み出し対象となる対象データのディスク上におけるアドレスを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定されたアドレスをサーチし、対象データをディスクから読み出す読出手段と、
前記読出手段により読み出されたデータを復調し、誤り訂正を行う復調手段と、
前記復調手段がデータを復調する際に誤り訂正を完全に行えない場合に、再生信号のジッタ値を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されたジッタ値が予め定められた規定値を超えている場合に、前記読出手段により読み出されたデータを破棄し、前記読出手段を制御して次の対象データをサーチさせる読出制御手段と、
を備えることを特徴とするディスク再生装置。 - 所定の再生管理情報に従って、読み出し対象となる対象データのディスク上におけるアドレスを設定する設定手段と、
前記設定手段により設定されたアドレスをサーチし、取得した再生信号により対象データをディスクから読み出す読出手段と、
前記読出手段により読み出されたデータを復調し、誤り訂正を行う復調手段と、
前記復調手段がデータを復調する際に誤り訂正を完全に行えない場合に、再生信号のジッタ値を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されたジッタ値が予め定められた規定値を超えているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段によりジッタ値が規定値を超えていると判別された場合に、前記読出手段により読み出されたデータを破棄し、前記読出手段を制御して次の対象データをサーチさせる読出制御手段と、
を備えることを特徴とするディスク再生装置。 - 所定の表示情報を表示する表示手段と、
前記復調手段が誤り訂正を完全に行えない場合に、ディスクの不具合により連続的にデータを再生できない旨を示す表示情報を生成して、前記表示手段に表示させる表示情報生成手段と、を更に備える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のディスク再生装置。 - 所定の再生管理情報に従って、読み出し対象となる対象データのディスク上におけるアドレスを設定する設定ステップと、
前記設定ステップにて設定されたアドレスをサーチし、取得した再生信号により対象データをディスクから読み出す読出ステップと、
前記読出ステップにて読み出されたデータを復調し、誤り訂正を行う復調ステップと、
前記復調ステップにて、データを復調する際に誤り訂正を完全に行えない場合に、再生信号のジッタ値を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにて取得されたジッタ値が予め定められた規定値を超えているか否かを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにてジッタ値が規定値を超えていると判別された場合に、前記読出ステップにて読み出されたデータを破棄し、前記読出ステップにて次の対象データをサーチさせる読出制御ステップと、
を備えることを特徴とする再生制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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