JP3677731B2 - 低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
次亜塩素酸水溶液は、該水溶液のpHによって溶けている塩素化合物の状態が異なり、殺菌力が異なる。
次亜塩素酸水溶液のpHが8以上の場合、すなわち次亜塩素酸水溶液がアルカリ性である場合、該水溶液中には、殺菌力が比較的弱い次亜塩素酸イオン(ClO- )が主に存在する。従って、アルカリ性の次亜塩素酸水溶液は殺菌力が弱い。
次亜塩素酸水溶液のpHが7以下になると、すなわち次亜塩素酸水溶液が酸性になると、次亜塩素酸イオンに比べて殺菌力が10乃至100倍強い次亜塩素酸(HC1O)の存在率が、次亜塩素酸イオンに代わって高くなる。従って、酸性の次亜塩素酸水溶液は殺菌力が強い。
次亜塩素酸水溶液のpHが5.5以下になると、次亜塩素酸水溶液中の塩素化合物のほぼ100%が次亜塩素酸になり、次亜塩素酸水溶液の殺菌力が更に強まる。
次亜塩素酸水溶液のpHが3以下になると、次亜塩素酸よりも更に殺菌力の強い塩素ガス(C12 )が一部生成し、次亜塩素酸水溶液の殺菌力がより一層強まる。
次亜塩素酸を含有する酸性の殺菌水は、大腸菌、MRSA、黄色ぶどう球菌等の細菌を瞬時に滅菌、殺菌する能力を有する。次亜塩素酸を含有する酸性の殺菌水を、アトピー性皮膚炎の炎症部に塗布し、糖尿病等による壊疽部に塗布し、或いは寝たきり老人等の床ずれ部に塗布することにより、治癒効果が得られる。次亜塩素酸を含有する酸性の殺菌水が上記部位に繁殖したMRSAを殺菌してこれらの部位のかゆみや化膿を防止することが上記効果につながると考えられている。
高濃度の次亜塩素酸を含有する酸性の殺菌水を皮膚に塗布すると、皮膚障害を引き起こす場合がある。
従って、日本水道協会の浄水器型式審査基準で規定されている2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性の殺菌水を生成吐出する装置が望まれている。
次亜塩素酸含有酸性水生成装置として、隔膜型電気分解槽を備える連続式の装置が知られている。該装置においては、電気分解槽内で隔膜を隔てて対峙する陽極板と陰極板との間に形成された流路に食塩水を通水し、陽極板と陰極板との間に直流電圧を印加して食塩水の流水を電気分解する。
陽極では食塩水中に存在する水酸イオン(OH- )が陽極に電子を与え、酸素ガスとなり、水中から除去される。この結果、隔膜と陽極との間を流れる流水中の水素イオン(H+ )濃度が高まり、前記流水は酸性となる。また、陽極では食塩水中に存在する塩素イオン(C1- )が陽極に電子を与え、塩素ガス(C12 )が発生する。発生した塩素ガスは酸性の流水中に溶解し、次亜塩素酸となる。
陰極では食塩水中に存在する水素イオン(H+ )が陰極から電子を奪い、水素ガスとなり、水中から除去される。また、陰極では食塩水中に存在するナトリウムイオン(Na+ )と水酸イオン(OH- )とが結合して苛性ソーダが生成する。この結果、隔膜と陰極との間を流れる流水はアルカリ性となる。
隔膜の存在により、陽極での生成物と陰極での生成物との混合が阻止される。
隔膜と陽極との間を流れる流水を電気分解槽から取り出すことにより、次亜塩素酸含有酸性水が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の、隔膜型電気分解槽を備える連続式の次亜塩素酸含有酸性水生成装置には以下の問題があった。
▲1▼ 従来の、隔膜型電気分解槽を備える連続式の次亜塩素酸含有酸性水生成装置では、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性の殺菌水を得ることはできなかった。ここで、「ppm」は塩素原子換算の重量濃度で単位は「Clmg/リットル」を意味する。
本発明者の考察によれば、従来の隔膜型電気分解槽を備える連続式の次亜塩素酸含有酸性水生成装置で、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性の殺菌水を得ることができなかった理由は以下の通りである。
電気分解水のpHを下げるには、電極間に流す電流量を増加させて食塩水の電気分解量を増加させ、電気分解水中の水素イオン濃度を高める必要がある。電極面では水酸イオン、水素イオンと電極との間で電子の授受が行われているが、電流量が増加すると、電極面への水酸イオン、水素イオンの供給が不足し、電流量の増加が規制される。
電極面への水酸イオン、水素イオンの供給不足を解消するために、電極間に印加する電圧を増加させると、陽極での過電圧が上昇し、塩素ガスの発生が促進される。この結果、陽極に沿った流水層は、高濃度次亜塩素酸含有強酸性水となる。
電極面への水酸イオン、水素イオンの供給不足を解消するために、電極間距離を狭めて流路を流れる食塩水の流速を増加させる対策が考えられるが、電極間に隔膜が存在しているので、電極間距離を狭めることができない。
上記考察から分かるごとく、従来の隔膜型電気分解槽を備える連続式の次亜塩素酸含有酸性水生成装置では、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性の殺菌水を得ることはできない。
また、従来の隔膜型電気分解槽を備える連続式の次亜塩素酸含有酸性水生成装置では、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性の殺菌水を得ることができなかったために、食塩水の電気分解水のみから成り、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性の殺菌水は、未だ利用に供されていない。それどころか、食塩水の電気分解により得られた高濃度の次亜塩素酸を含有する強酸性水を滅菌蒸留水で希釈して得られた低濃度次亜塩素酸含有強酸性水を用いた実験結果に基づいて、水以外の添加物を含まない、食塩水の電気分解水であって、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する強酸性水には殺菌効果が無いとする研究報告さえなされている(「薬理と臨床」 1993/VOL.3/NO.9/SEP. 71頁 表1)。本発明者が考察するには、希釈の過程で次亜塩素酸が分解し塩素ガスとして希釈後の水溶液から離脱したために殺菌効果が低減したものと考えられる。
【0004】
▲2▼ 隔膜型電気分解槽は電極間に隔膜が介在しているために寸法が大きい。従来の隔膜型電気分解槽を備える連続式の次亜塩素酸含有酸性水生成装置も寸法が大きく持ち運びができない。従来、隔膜型電気分解槽を備える連続式の次亜塩素酸含有酸性水生成装置で生成した次亜塩素酸含有酸性水をタンクに貯蔵し、溜め置きの次亜塩素酸含有酸性水を小型の容器に移し、或いは噴霧装置へ移して使用していた。次亜塩素酸は紫外線で容易に分解し、また経時的に塩素成分が気化する。このため、タンクに貯蔵している間に、次亜塩素酸含有酸性水の殺菌力が低下するという問題があった。
【0005】
▲3▼ アトピー性皮膚炎の炎症は、体の隠された部分に発生する場合が多いので、風呂場での使用が可能な次亜塩素酸含有酸性水生成吐出装置があれば都合が良い。従来の隔膜型電気分解槽を備える連続式次亜塩素酸含有酸性水生成装置は、電極間に隔膜が介在しているために電極間隔が最小でも約4mmと広く、電極間に存在する食塩水の電気抵抗が大きく、電気分解に多くの電力を必要とするので、家庭用交流電源によって駆動された。通常、風呂場には家庭用交流電源は配設されていないので、従来の隔膜型電気分解槽を備える連続式次亜塩素酸含有酸性水生成装置をベースとした次亜塩素酸含有酸性水生成吐出装置は風呂場で使用できないという問題があった。
【0006】
本発明者は、鋭意研究の結果、無隔膜型電気分解槽を備える連続式の次亜塩素酸含有酸性水生成装置を用いて食塩水を電気分解することにより、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性水が得るれること、及び該強酸性水が充分な殺菌力を有することを見い出した。
本発明は、小型で持ち運びが容易であり、低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水を生成でき、吐出される低濃度次亜塩素酸含有強酸性水の殺菌力が保証された低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置を提供することを目的とする。また、本発明は、食塩水の電気分解に多くの電力を必要とせず、従って電池による駆動が可能であり、風呂場で使用できる低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、無隔膜型電気分解槽と、食塩水タンクと、捨て水回収タンクと、食塩水を食塩水タンクから無隔膜型電気分解槽へ圧送する圧送手段と、噴霧装置と、直流電源装置と、制御装置とを備え、無隔膜型電気分解槽は、隔膜を介することなく互いに接近して平行に対峙する一対の平滑な壁面により形成された通水流路と、前記一対の壁面の一方の少なくとも一部を形成する陽極板と、前記一対の壁面の他方の少なくとも一部を形成する陰極板と、通水流路の下流域において陽極板が一部を形成する壁面に形成された開口を介して通水流路に連通する酸性水回収流路と、通水流路の下流端に連通するアルカリ性水回収流路と、通水流路の上流端に連通する食塩水供給流路とを有し、食塩水供給流路は食塩水タンクに連通し、アルカリ性水回収流路は捨て水回収タンクに連通し、酸性水回収流路は酸性水吐出口に連通し、酸性水吐出口は噴霧装置に連結され、噴霧装置は、圧電素子と一端が圧電素子に固着された多孔板とを有することを特徴とする低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置を提供する。
【0008】
本発明においては、無隔膜型電気分解槽と、食塩水タンクと、捨て水回収タンクと、食塩水を食塩水タンクから無隔膜型電気分解槽へ圧送する圧送手段と、噴霧装置と、直流電源装置と、制御装置とを備え、無隔膜型電気分解槽は、隔膜を介することなく互いに接近して平行に対峙する一対の平滑な壁面により形成された通水流路と、前記一対の壁面の一方の少なくとも一部を形成する陽極板と、前記一対の壁面の他方の少なくとも一部を形成する陰極板と、通水流路の下流端に連通する酸性水回収流路と、通水流路の下流域において陰極板が一部を形成する壁面に形成された開口を介して通水流路に連通するアルカリ性水回収流路と、通水流路の上流端に連通する食塩水供給流路とを有し、食塩水供給流路は食塩水タンクに連通し、酸性水回収流路は酸性水吐出口に連通し、酸性水吐出口は噴霧装置に連結され、アルカリ性水回収流路は捨て水回収タンクに連通し、噴霧装置は、圧電素子と一端が圧電素子に固着された多孔板とを有することを特徴とする低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置を提供する。
【0009】
本発明に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置においては、食塩水タンクに蓄えられた食塩水が、圧送手段により、無隔膜型電気分解槽へ送られる。
食塩水は無隔膜型電気分解槽の食塩水供給流路へ流入し、更に通水流路へ流入する。通水流路を形成する一対の壁面の一方の少なくとも一部を形成する陽極板と通水流路を形成する一対の壁面の他方の少なくとも一部を形成する陰極板との間に、直流電源装置によって直流電圧が印加され、陽極板と陰極板との間の通水流路を流れる食塩水の流水が電気分解される。陽極の近傍で生成され、陽極板が一部を形成する通水流路の壁面に沿って流れる次亜塩素酸含有酸性水が、通水流路の下流域において、陽極板が少なくとも一部を形成する壁面に形成された開口を介して酸性水回収流路へ流入し、酸性水吐出口を介して吐出され、或いは、陰極板が一部を形成する通水流路の壁面に沿って流れるアルカリ性水が、通水流路の下流域において、陰極板が少なくとも一部を形成する壁面に形成された開口を介してアルカリ性水回収流路へ流入して除去された後、陽極板が一部を形成する通水流路の壁面に沿って流れる次亜塩素酸含有酸性水が、通水流路の下流端から酸性水回収流路へ流入し、酸性水吐出口を介して吐出され、噴霧装置により噴霧される。無隔膜型電気分解槽から取り出されたアルカリ性水は捨て水回収タンクに流入する。圧送手段と無隔膜型電気分解槽の作動は制御装置により制御される。
【0010】
本発明に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置においては、無隔膜型電気分解槽の陽極板と陰極板とが隔膜を介することなく対峙しているので、従来の隔膜型電気分解槽を用いる生成吐出装置に比べて、電極間距離を狭くして電極間に存在する食塩水の電気抵抗を減少させ、少ない電力で食塩水を電気分解することができる。この結果、電極間距離の狭隘化による無隔膜型電気分解槽の小型化、省電力化による直流電源装置や制御装置の小型化により、本発明に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置は、装置全体の小型化可搬化が可能である。装置全体の小型化可搬化により、使用者が本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置を手軽に任意の場所に運んで使用することが可能となる。従って本装置は高い使用性を有する。また本装置おいては、無隔膜型電気分解槽の小型化により、使用の態様を、必要に見合った量だけ低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水を生成し、生成した低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水をその場で使い切る形態とすることができる。この場合、生成した低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水が直ぐに使用されるので、使用に供される低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水の殺菌力が保証される。
【0011】
本発明に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置においては、電極間距離の狭隘化により、電極間に印加される電圧を低くして陽極における過電圧を低くすることができ、また、電極間の通水流路を流れる食塩水の流速を大きくして電極面に供給される水酸イオン、水素イオンの量を多くすることができ、更に、通水流路内の水流を層流にすることきができる。従って、本次亜塩素酸含有酸性水生成噴霧装置においては、塩素の過大発生を抑制しつつ食塩水の電気分解を促進することができ、陽極近傍の流水と陰極近傍の流水との混合を抑制することができ、ひいては、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性殺菌水を生成することができる。
【0012】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置においては、無隔膜型電気分解槽の陽極板と陰極板との間の電極間距離を狭めることにより、電気分解電圧の低電圧化、電気分解電力の低電力化を通じて電気分解電源の電池化を実現できる。
酸性水吐出口を噴霧装置に連結することにより、強酸性殺菌水を噴霧することができる。殺菌水を噴霧することにより、炎症部に過不足無く殺菌水を塗布することができる。
噴霧装置を、圧電素子と一端が圧電素子に固着された多孔板とで構成することにより、噴霧装置の小型化、低電力化、ひいては駆動電源の電池化が可能となる。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、噴霧装置は、無隔膜型電気分解槽の酸性水回収流路に連通する開放噴霧タンクを有し、開放噴霧タンクの開放端は多孔板によって覆われており、多孔板と多孔板に対峙する開放噴霧タンクの底壁との間の距離は0.5mm乃至1.5mmである。
いる。
【0014】
噴霧装置に無隔膜型電気分解槽の酸性水回収流路に連通する開放噴霧タンクを設け、開放噴霧タンクの開放端を多孔板によって覆うことにより、無隔膜型電気分解槽の酸性水回収流路から開放噴霧タンクへ流入し、開放噴霧タンクを満たし、多孔板の一方の面を浸した低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水が、多孔板に形成された多数の微小孔を介して、多孔板の他方の面から噴霧される。多孔板の一方の面から供給された低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水を多孔板の他方の面から噴出させるので、安定して良好な噴霧状態が得られる。
【0015】
多孔板と多孔板に対峙する開放噴霧タンクの底壁との間の距離を0.5mm乃至1.5mmとすることにより、低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水の表面張力により多孔板が開放噴霧タンクの底壁に吸着されて多孔板の振動が停止し、或いは付加水質量の増大により多孔板の振動が規制される等の事態の発生を防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を、以下に説明する。
図1に示すように、本実施例に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aは、無隔膜型電気分解槽31と噴霧装置32と手元スイッチ33とを有する手の平サイズの電気分解噴霧ユニット34と、食塩水タンク35と捨て水回収タンク36とポンプ37と乾電池又は充電式電池を電源とする直流電源装置38と制御装置39とを有する本体40と、食塩水供給チューブ41と捨て水排水チューブ42と電気分解用電線43a、43b、圧電素子用電線43c、43d、手元スイッチ用電線43e、43fとを有し本体40と電気分解噴霧ユニット34とを連結するハーネス44とを備えている。
制御装置39は、定電圧回路と高周波発生回路とを含む噴霧装置駆動回路と、定電流回路を含む電気分解槽駆動回路と、定電圧回路を含むポンプ駆動回路と、CPUとを有している。
【0017】
図2、図3に示すように、電気分解噴霧ユニット34の無隔膜型電気分解槽31と噴霧装置32と手元スイッチ33とは、直径×厚みが約90mm×約35mmの厚肉円板状のケース45に収納されている。ケース45には、酸性霧吹き出し口45aが形成されている。本体40の食塩水タンク35と捨て水回収タンク36とポンプ37と乾電池又は充電式電池を電源とする直流電源装置38と制御装置39とは、直径×高さが約105mm×約180mmの有底円筒状のケース46に収納されている。図2、図3(a)、(b)に示すように、電気分解噴霧ユニット34とハーネス44とを、本体40の開口部に格納し、本体40の開口部から取り出すことが可能である。図3(b)、(c)に示すように、ケース45に形成された溝45bと、ケース46の開口部周囲に形成されたフランジ部46aとを係合させることにより、電気分解噴霧ユニット34を立てた状態で本体40に係止させることができる。
【0018】
図4(a)、図5、図6に示すように、無隔膜型電気分解槽31は、縦×横×厚みが約60mm×約50mm×約5mmの樹脂製の耐圧ケース47、縦×横×厚みが約60mm×約50mm×約7mmの樹脂性の耐圧カバー48の凹部に、陽極板49、陰極板50の2枚の電極板を2枚の樹脂製スペーサ51を挟んで配設し、ケース47とカバー48とを水密にねじ結合することにより構成されている。
陽極板49は、白金メッキを施したチタン板から成り、縦×横(スペーサ51との当接部を除く)の寸法は約20mm×約16mmである。陰極板50は、白金メッキを施したチタン板から成り、縦×横(スペーサ51との当接部を除く)の寸法は約25mm×約16mmである。電極板49、50の寸法は、人体表面の比較的狭い領域を占める患部に殺菌水を噴霧することを勘案して決定される単位時間当たりの設定噴霧量から定まる単位時間当たりの設定電気分解量と、pH3以下の強酸性水を得るために必要な単位電気分解量当たりの電流量と、塩素発生量を抑制する必要性から定まる電流密度の上限値とを勘案して定められている。電極板49、50は図示しない端子とハーネス44の電気分解用電線43a、43bとを介して、制御装置39の電気分解槽駆動回路に接続されている。
ケース47には食塩水入口52、アルカリ性水出口53が形成され、カバー48には酸性水出口54が形成されている。
【0019】
陽極板49と陰極板50との間に通水流路55が形成されている。通水流路55の下流端近傍部は、カバー48の凹部内に形成された陽極板49と面一に延在する平滑面48aと陰極板50とにより形成されている。陽極板49と陰極板50との間の距離は約0.2mm〜0.5mmに設定されている。電極間距離は、単位時間当たりの設定電気分解量と電池駆動のポンプ37の出力から定まる通水流路55の適正通水抵抗、電池駆動による電気分解を実現するための電極間電圧の低電圧化、噴霧開始時の初水量を低減させるための無隔膜型電気分解槽内の滞留水の少量化等を勘案して定められている。
通水流路55の上流端は食塩水供給流路56に連通している。食塩水供給流路56はケース47とカバー48とによって形成されており、電極板の横方向全長に亘って延在している。食塩水供給流路56は食塩水入口52に連通している。食塩水入口52はハーネス44の食塩水供給チューブ41と本体40のポンプ37とを介して、本体40の食塩水タンク35に連通している。
通水流路55の下流端は、アルカリ性水回収流路57に連通している。アルカリ性水回収流路57は、ケース47とカバー48とによって形成されており、電極板の横方向全長に亘って延在している。アルカリ性水回収流路57の容量は通水流路55の容量に対して十分に大きく設定されている。アルカリ性水回収流路57の下流端はアルカリ性水出口53に連通している。アルカリ性水出口53は、はハーネス44の捨て水排水チューブ42を介して、本体40の捨て水回収タンク36に連通している。
カバー48には陽極板49の下流端に隣接して、陽極板49の横方向全長に亘って延在する酸性水回収流路58が形成されている。酸性水回収流路58は酸性水出口54に連通している。
【0020】
図4に示すように、噴霧装置32は、縦×横×厚みが約50mm×約50mm×約3mmの樹脂製のカバー59、耐圧カバー48の凹部に、縦×横×厚みが約20mm×約17mm×約1mmの圧電素子60を配設し、圧電素子60の一方の面をカバー59に固着し、圧電素子60の他方の面の一端に、縦×横×厚みが約20mm×約17mm×約0.05mmの多孔板61の一端を固着し、カバー59とカバー48とをねじ結合することにより構成されている。多孔板61は、カバー48に形成された凹部である開放噴霧タンク62を覆っている。開放噴霧タンク62は酸性水出口54を介して酸性水回収流路58に連通している。圧電素子60の前記一方の面と他方の面とには、図示しない金製の電極が取りつけられ、該電極は図示しない端子とハーネス44の圧電素子用電線43c、43dとを介して、制御装置39の噴霧装置駆動回路に接続されている。
多孔板61は直径が約0.01〜0.02mmの多数の孔が形成された白金、金、銀等の耐酸性の貴金属板から成り、或いは直径が約0.01〜0.02mmの多数の孔が形成されたニッケル板の孔の内面を含む全表面を、白金、金、銀等の貴金属、窒化チタン、炭化チタン等の物理蒸着、化学蒸着によってメッキし、或いはテフロン樹脂等で被覆して、耐酸性を向上させたものから成る。圧電素子60と多孔板61との間の接合部は樹脂等で被覆することにより、耐酸性を向上させている。
多孔板61と多孔板61に対峙する開放噴霧タンク62の底壁との間の距離は0.5mm乃至1.5mmである。前記距離は、該距離が短すぎると次亜塩素酸含有酸性水の表面張力により多孔板が開放噴霧タンクの底壁に吸着されて多孔板の振動が停止し、前記距離が長すぎると付加水質量の増大により多孔板の振動が規制されることを勘案して定められている。
カバー59には多孔板61に対峙して開口59aが形成されている。
手元スイッチ33はハーネス44のスイッチ用電線43e、43fを介して、制御装置39のCPUに接続されている。
【0021】
図7に示すように、ハーネス44は、前述の食塩水供給チューブ41、捨て水排水チューブ42、電線43a〜43fと、これらを束ねる内側シース63と、形状保持用の外側シース64とにより構成されている。食塩水供給チューブ41の内直径は約1.4mmに設定され、捨て水排水チューブ42の内直径は約1.0mmに設定されている。従って、食塩水供給チューブ41の流路断面積と捨て水排水チューブ42の流路断面積との比は、2対1に設定されている。食塩水供給チューブ41の内直径と捨て水排水チューブ42の内直径とは、内直径が大であると、本装置Aの使用時に電気分解噴霧ユニット34の高さが変動した場合に、対応するポンプ37の負荷変動が大きく、流量の変動ひいては噴霧量の変動が大きくなること、逆に内直径が小であると、通水抵抗が大きくなり、ポンプ37の負荷が大きくなって、ポンプ駆動電源の電池化が難しくなることを勘案して、設定されている。
【0022】
上記構成を有する本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aの作動を以下に説明する。
使用者は、先ず、図3(a)の状態で本体40に格納された電気分解噴霧ユニット34を手で持ち、図3(b)に示すように本体40から取り外し、電気分解噴霧ユニット34をアトピー性皮膚炎の炎症部、糖尿病等による壊疽部、或いは寝たきり老人等の床ずれ部等に近づけ、酸性霧吹き出し口45aを炎症部、壊疽部、床ずれ部等へ向け、次いで、電気分解噴霧ユニット34を持った手の指で手元スイッチ33を押して、制御装置39を始動させる。
制御装置39のCPUが始動し、ポンプ駆動回路を介してポンプ37を始動させ、電気分解槽駆動回路とハーネス44とを介して無隔膜型電気分解槽31に電気分解電力を供給し、噴霧装置駆動回路とハーネス44とを介して噴霧装置32に高周波の圧電素子駆動電力を供給する。
図1で矢印で示すように、ポンプ37の作動により、食塩水タンク35から、食塩水がハーネス44の食塩水供給チューブ41を通って、無隔膜型電気分解槽31へ圧送される。
【0023】
図6で矢印で示すように、無隔膜型電気分解槽31の食塩水入口52へ流入した食塩水は、食塩水供給流路56に流入し、食塩水供給流路56流れつつ、通水流路55へ流入する。
陽極板49と陰極板50との間に、制御ユニット39の電気分解槽駆動回路を介して直流電圧が印加され、通水流路55を流れる食塩水の流水が電気分解される。陽極板49の近傍で次亜塩素酸含有酸性水が生成され、陰極板50の近傍でアルカリ性水が生成される。陽極板49の近傍で生成される次亜塩素酸含有酸性水の量と、陰極板50の近傍で生成されるアルカリ性水の量との比は、ほぼ1対1である。
図6で矢印で示すように、陽極板49の近傍で生成され陽極板49に沿って流れる次亜塩素酸含有酸性水が、通水流路55の下流域において、陽極板49の下流端に隣接し、陽極板49の横方向全長に亘って延在する酸性水回収流路58へ流入する。酸性水回収流路58へ流入した次亜塩素酸含有酸性水は、酸性水出口54を通って、無隔膜型電気分解槽31から流出する。
図6で矢印で示すように、陰極板50の近傍で生成され陰極板50に沿って流れるアルカリ性水は、通水流路55の下流端からアルカリ性水回収流路57へ流入する。アルカリ性水回収流路57へ流入したアルカリ性水はアルカリ性水出口53を経て無隔膜型電気分解槽31から流出する。
【0024】
酸性水出口54を通って無隔膜型電気分解槽31から流出した次亜塩素酸含有酸性水は、噴霧装置32の開放噴霧タンク62へ流入し、開放噴霧タンク62を満たす。開放噴霧タンク62を満たした次亜塩素酸含有酸性水は、開放噴霧タンク62の開放端を覆う多孔板61の一方の面を浸す。噴霧装置32の圧電素子60に噴霧装置駆動回路を介して高周波電圧が印加され、圧電素子60が高周波数で伸縮する。圧電素子60に固着された多孔板61が高周波数で振動する。開放噴霧タンク62を満たし、多孔板61の一方の面を浸した次亜塩素酸含有酸性水が、多孔板61に形成された多数の微小孔を介して霧化され、多孔板61の他方の面から、カバー59の開口59aとケース45の酸性霧吹き出し口45aとを通って噴霧される。噴霧された次亜塩素酸含有酸性水は、アトピー性皮膚炎の炎症部、糖尿病等による壊疽部、或いは寝たきり老人等の床ずれ部に、過不足無く塗布され、該部に繁殖したMRSAを殺菌して該部のかゆみや化膿を防止する。
【0025】
アルカリ性水出口53を通って無隔膜型電気分解槽31から流出したアルカリ性水は、ハーネス44の捨て水排水チューブ42を通って、本体40の捨て水回収タンク36へ流入する。
噴霧終了後使用者が手元スイッチ33を押して、制御装置の作動を停止すると、制御装置39のCPUの作動が停止し、ポンプ37、無隔膜型電気分解槽31、噴霧装置32の作動が停止する。ポンプ37の作動停止により、無隔膜型電気分解槽31への食塩水の供給が停止する。
使用者は、必要に応じて、本体40の食塩水タンク35に食塩水を補給し、捨て水回収タンク36からアルカリ性水を排出させ、直流電源装置38の電池を取り替える。
【0026】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、小型の電気分解槽31を用いて、必要に見合った量だけ低濃度次亜塩素酸含有強酸性水を生成し、また無隔膜型電気分解槽31と噴霧装置32とを電気分解噴霧ユニット34として一体化し、無隔膜型電気分解槽31で生成した次亜塩素酸含有酸性水を、貯水することなく直ちに噴霧装置32を介して噴霧してその場で使い切るので、噴霧される次亜塩素酸含有酸性水の殺菌力は常に保証される。
【0027】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、無隔膜型電気分解槽31の陽極板49と陰極板50とが隔膜を介することなく対峙しているので、従来の隔膜型電気分解槽を用いる次亜塩素酸含有酸性水生成装置に比べて、電極間距離が狭く、ひいては、電極間に存在する食塩水の電気抵抗が小さい。従って、本装置Aにおいては、従来の隔膜型電気分解槽を用いる次亜塩素酸含有酸性水生成装置に比べて、少ない電力で食塩水が電気分解される。この結果、電極間距離の狭隘化による無隔膜型電気分解槽31の小型化、低電力化による直流電源装置38や制御装置39の小型化により、本装置Aは、装置全体が小型化可搬化され、電気分解噴霧ユニット34が手の平サイズ化されている。装置全体が小型化可搬化されたことにより、使用者は本装置Aを手軽に任意の場所に運んで使用することができる。電気分解噴霧ユニット34が手の平サイズ化されたことにより、使用者はハーネス44を介して本体40に連結された電気分解噴霧ユニット34を手に持って、身体の任意の部位に次亜塩素酸含有酸性水を塗布することができる。従って、本装置Aの使用性は高い。
【0028】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、電極間距離の狭隘化により、電極間に印加される電圧が低く、陽極における過電圧が低く、また、電極間の通水流路55を流れる食塩水の流速が大きく、電極面に供給される水酸イオン、水素イオンの量が多く、更に通水流路55内の流水が層流化される。従って、本装置Aにおいては、塩素の過大発生を抑制しつつ食塩水の電気分解が促進され、また、陽極板49近傍の流水と陰極板50近傍の流水との混合が抑制される。この結果、本装置Aにおいては、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性の殺菌水を生成することができる。
【0029】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、無隔膜型電気分解槽31の陽極板49と陰極板50との間の電極間距離を狭めることにより、電気分解電圧の低電圧化、電気分解電力の低電力化を通じて、電気分解電源の電池化が実現される。
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、無隔膜型電気分解槽31の陽極板49と陰極板50との間の距離を約0.2mm乃至約0.5mmとしたことにより、電気分解電源の電池化のみならず、通水流路55の通水抵抗の適正化を通じてポンプ駆動電源の電池化が実現された。噴霧開始時に電気分解噴霧ユニット34から噴霧される液体である初水は、開放噴霧タンク62、酸性水回収流路58、通水流路55に滞留していた、殺菌力を失った電気分解生成水であるが、無隔膜型電気分解槽31の陽極板49と陰極板50との間の電極間距離を約0.2mm乃至約0.5mmとしたことにより、通水流路55の容積が低減し、初水の量が抑制された。
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、噴霧装置32を、圧電素子60と一端が圧電素子60に固着された多孔板61とによって構成したことにより、噴霧装置32が小型化、低電力化された。低電力化により、噴霧装置駆動電源の電池化が実現された。
【0030】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、噴霧装置32の多孔板61を白金、金、銀等の貴金属により形成し、或いは多孔板61の孔の内面を含む全表面を、白金、金、銀等の貴金属、窒化チタン、炭化チタン等の物理蒸着、化学蒸着によってメッキし、或いはテフロン樹脂等で被覆し、また圧電素子60と多孔板61との間の接合部を樹脂等で被覆したので、噴霧装置32は次亜塩素酸含有酸性水に対して高い耐食性を有している。
【0031】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、噴霧装置32に無隔膜型電気分解槽31の酸性水回収流路58に連通する開放噴霧タンク62を設け、開放噴霧タンク62の開放端を多孔板61で覆ったので、無隔膜型電気分解槽31の酸性水回収流路58から開放噴霧タンク62へ流入し、開放噴霧タンク62を満たし、多孔板62の一方の面を浸した次亜塩素酸含有酸性水が、多孔板62に形成された多数の微小孔を介して、多孔板62の他方の面から噴霧される。多孔板62の一方の面側から供給された次亜塩素酸含有酸性水を多孔板62の他方の面から噴出させるので、例えば特開平4−150968号公報に開示された従来の圧電素子と多孔板とから構成される噴霧装置のように、多孔板の一方の面に供給した液体を該一方の面から噴霧する場合に比べて、噴霧が部分的に遮蔽されるおそれが無く、安定して良好な噴霧状態が得られる。
【0032】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、噴霧装置32の多孔板61と開放噴霧タンク62の多孔板61に対峙する底壁との間の距離を0.5mm乃至1.5mmとしたので、次亜塩素酸含有酸性水の表面張力により多孔板61が開放噴霧タンク62の底壁に吸着されて多孔板61の振動が停止し、或いは付加水質量の増大により多孔板61の振動が規制される事態が防止される。
【0033】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、電気分解槽31に供給される食塩水の量と、電気分解槽31から流出するアルカリ性水の量との比がほぼ2対1であることに鑑み、ハーネス44が有する食塩水供給チューブ41の断面積と捨て水排水チューブ42の断面積との比を2対1としたので、食塩水供給チューブ41内の食塩水の流れと、捨て水排水チューブ42内のアルカリ性水の流れとは、共にスムーズである。
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、本体40の開口部に電気分解噴霧ユニット34とハーネス44とを格納したので、装置全体が一体化、小型化され、可搬化された。
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、電気分解噴霧ユニット34のケース45に形成された溝45bと、ケース46の開口部周囲に形成されたフランジ部46aとにより構成される係止装置を設けたので、電気分解噴霧ユニット34を本体40に係止させた状態での噴霧が可能となる。この結果、電気分解噴霧ユニット34を手に持つこと無く、患部に殺菌液を噴霧することが可能となった。
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、電気分解噴霧ユニット34に、本体40が有する制御装置39に接続された手元スイッチ33を設けたので、使用者が電気分解噴霧ユニット34を持った手で本装置を操作することが可能となり、本装置Aの操作性が向上した。
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいては、直流電源装置38を電池式の電源装置としたので、本装置Aの風呂場での使用が可能となった。
【0034】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aを用い、アルカリ乾電池4本(6V)を直流電源として使用し、ポンプ37を4Vで定電圧制御して電気分解槽31に食塩濃度が400ppm(mg/リットル)の食塩水を40〜50cc/分の流量で供給し、電気分解槽31を0.15Aで定電流制御し、噴霧装置32を12Vで定電圧制御して圧電素子60に20〜45キロヘルツの高周波電圧を印加したところ、20〜25cc/分の噴霧量で、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有するpHが3以下の強酸性水が電気分解噴霧ユニット34から噴霧された。
【0035】
以上本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aの無隔膜型電気分解槽31において、図8に示すように、酸性水回収流路58よりも下流の通水流路55をケース47とカバー48とによって形成しても良く、図9に示すように、酸性水回収流路58を通水流路55の下流端に連通させ、アルカリ性水回収流路57を通水流路55の下流域において陰極板50の下流側端に隣接してケース47に形成しても良い。
低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aの無隔膜型電気分解槽31において、図10に示すように、平滑面48aを、陰極板50から遠ざかる方向に陽極板49から僅かにオフセットさせても良い。陰極板50近傍のアルカリ性水は陰極50に沿って流れるので、陽極板49近傍の酸性水が酸性水回収流路58に流入する。図11に示すように、通水流路55の下流端近傍部を、陽極板49と面一に延在するカバー48の平滑面48aと、陽極板49から遠ざかる方向に陰極板50から僅かにオフセットさせたケース47の平滑面47aとによって形成しても良い。陰極板50近傍のアルカリ性水は陰極50と平滑面47aとに沿って流れるので、陽極板49近傍の酸性水が酸性水回収流路58に流入する。
【0036】
低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいて、ポンプ37の代わりに食塩水タンク35にコンプレッサを接続しても良い。この場合には、コンプレッサの作動により加圧された食塩水が、無隔膜型電気分解槽31へ圧送される。なおこの場合には、食塩水タンク35の下流に、制御装置39により制御される開閉弁を配設し、或いは手動により制御される開閉弁を配設して、無隔膜型電気分解槽31への食塩水の供給、供給停止を行うのが望ましい。開閉弁の配設により、無隔膜型電気分解槽31への食塩水の供給、供給停止が支障なく行われる。また手動により制御される開閉弁を配設する場合には、該開閉弁により本装置Aの始動停止を行うようにしても良い。
低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置Aにおいて、ハーネス44を廃止し、無隔膜型電気分解槽31と噴霧装置32とを本体40内に設置しても良い。この場合には、本体40内に設置された噴霧装置32の開口59aに連通する酸性霧吹き出し口を患部へ向けて噴霧を行う。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置においては、無隔膜型電気分解槽の陽極板と陰極板とが隔膜を介することなく対峙しているので、従来の隔膜型電気分解槽を用いる次亜塩素酸含有酸性水生成装置に比べて、電極間距離を狭くして電極間に存在する食塩水の電気抵抗を減少させ、少ない電力で食塩水を電気分解することができる。この結果、電極間距離の狭隘化による無隔膜型電気分解槽の小型化、省電力化による直流電源装置や制御装置の小型化により、本発明に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置は、装置全体の小型化可搬化が可能である。装置全体の小型化可搬化により、使用者が本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置を手軽に任意の場所に運んで使用することが可能となる。従って本装置は高い使用性を有する。また本装置おいては、無隔膜型電気分解槽の小型化により、使用の態様を、必要に見合った量だけ低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水を生成し、生成した低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水をその場で使い切る形態とすることができる。この場合、生成した低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水が直ぐに使用されるので、使用に供される低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水の殺菌力が保証される。
【0038】
本発明に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置においては、電極間距離の狭隘化により、電極間に印加される電圧を低くして陽極における過電圧を低くすることができ、また、電極間の通水流路を流れる食塩水の流速を大きくして電極面に供給される水酸イオン、水素イオンの量を多くすることができ、更に、通水流路内の水流を層流にすることきができる。従って、本次亜塩素酸含有酸性水生成噴霧装置においては、塩素の過大発生を抑制しつつ食塩水の電気分解を促進することができ、陽極近傍の流水と陰極近傍の流水との混合を抑制することができ、ひいては、2ppm程度の低濃度で次亜塩素酸を含有する、pHが3以下の、人体に適用可能な強酸性殺菌水を生成することができる。
【0039】
本低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置においては、無隔膜型電気分解槽の陽極板と陰極板との間の電極間距離を狭めることにより、電気分解電圧の低電圧化、電気分解電力の低電力化を通じて電気分解電源の電池化を実現できる。
酸性水吐出口を噴霧装置に連結することにより、強酸性殺菌水を噴霧することができる。殺菌水を噴霧することにより、炎症部に過不足無く殺菌水を塗布することができる。
【0040】
噴霧装置を、圧電素子と一端が圧電素子に固着された多孔板とで構成することにより、噴霧装置の小型化、低電力化、ひいては駆動電源の電池化が可能となる。
【0041】
噴霧装置に無隔膜型電気分解槽の酸性水回収流路に連通する開放噴霧タンクを設け、開放噴霧タンクの開放端を多孔板によって覆うことにより、無隔膜型電気分解槽の酸性水回収流路から開放噴霧タンクへ流入し、開放噴霧タンクを満たし、多孔板の一方の面を浸した低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水が、多孔板に形成された多数の微小孔を介して、多孔板の他方の面から噴霧される。多孔板の一方の面から供給された低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水を多孔板の他方の面から噴出させるので、安定して良好な噴霧状態が得られる。
【0042】
多孔板と多孔板に対峙する開放噴霧タンクの底壁との間の距離を0.5mm乃至1.5mmとすることにより、低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水の表面張力により多孔板が開放噴霧タンクの底壁に吸着されて多孔板の振動が停止し、或いは付加水質量の増大により多孔板の振動が規制される等の事態の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置の機器構成図である。
【図2】本発明の実施例に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置の全体構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置の斜視図である。(a)は電気分解噴霧ユニットを本体に格納した状態を示す斜視図であり、(b)は本発明の実施例に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置の電気分解噴霧ユニットを本体から取り出した状態を示す斜視図であり、(c)は本発明の実施例に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置の電気分解噴霧ユニットを本体に係止させた状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施例に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置が備える電気分解噴霧ユニットの構造図である。(a)は断面図であり、(b)は(a)のb−b矢視図である。
【図5】図4の電気分解噴霧ユニットが有する電気分解槽の斜視図である。
【図6】図4の電気分解噴霧ユニットが有する電気分解槽を陽極側と陰極側とに分割した斜視図である。
【図7】本発明の実施例に係る低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置が備えるハーネスの断面図である。
【図8】電気分解槽の変形例を示す図4(a)に相当する断面図である。
【図9】電気分解槽の変形例を示す図4(a)に相当する断面図である。
【図10】電気分解槽の変形例を示す図4(a)に相当する断面図である。
【図11】電気分解槽の変形例を示す図4(a)に相当する断面図である。
【符号の説明】
A 低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置
31 無隔膜型電気分解槽
32 噴霧装置
33 手元スイッチ
34 電気分解噴霧ユニット
35 食塩水タンク
36 捨て水回収タンク
37 ポンプ
38 直流電源装置
39 制御装置
40 本体
44 ハーネス
60 圧電素子
61 多孔板
Claims (3)
- 無隔膜型電気分解槽と、食塩水タンクと、捨て水回収タンクと、食塩水を食塩水タンクから無隔膜型電気分解槽へ圧送する圧送手段と、噴霧装置と、直流電源装置と、制御装置とを備え、無隔膜型電気分解槽は、隔膜を介することなく互いに接近して平行に対峙する一対の平滑な壁面により形成された通水流路と、前記一対の壁面の一方の少なくとも一部を形成する陽極板と、前記一対の壁面の他方の少なくとも一部を形成する陰極板と、通水流路の下流域において陽極板が一部を形成する壁面に形成された開口を介して通水流路に連通する酸性水回収流路と、通水流路の下流端に連通するアルカリ性水回収流路と、通水流路の上流端に連通する食塩水供給流路とを有し、食塩水供給流路は食塩水タンクに連通し、アルカリ性水回収流路は捨て水回収タンクに連通し、酸性水回収流路は酸性水吐出口に連通し、酸性水吐出口は噴霧装置に連結され、噴霧装置は、圧電素子と一端が圧電素子に固着された多孔板とを有することを特徴とする低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置。
- 無隔膜型電気分解槽と、食塩水タンクと、捨て水回収タンクと、食塩水を食塩水タンクから無隔膜型電気分解槽へ圧送する圧送手段と、噴霧装置と、直流電源装置と、制御装置とを備え、無隔膜型電気分解槽は、隔膜を介することなく互いに接近して平行に対峙する一対の平滑な壁面により形成された通水流路と、前記一対の壁面の一方の少なくとも一部を形成する陽極板と、前記一対の壁面の他方の少なくとも一部を形成する陰極板と、通水流路の下流端に連通する酸性水回収流路と、通水流路の下流域において陰極板が一部を形成する壁面に形成された開口を介して通水流路に連通するアルカリ性水回収流路と、通水流路の上流端に連通する食塩水供給流路とを有し、食塩水供給流路は食塩水タンクに連通し、酸性水回収流路は酸性水吐出口に連通し、酸性水吐出口は噴霧装置に連結され、アルカリ性水回収流路は捨て水回収タンクに連通し、噴霧装置は、圧電素子と一端が圧電素子に固着された多孔板とを有することを特徴とする低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置。
- 噴霧装置は無隔膜型電気分解槽の酸性水回収流路に連通する開放噴霧タンクを有し、開放噴霧タンクの開放端は多孔板によって覆われており、多孔板と多孔板に対峙する開放噴霧タンクの底壁との間の距離は0.5mm乃至1.5mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の低濃度次亜塩素酸含有強酸性殺菌水生成噴霧装置。
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