JP3675752B2 - 情報表示体用の覗き見防止体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話、携帯情報端末、カード等の暗号番号入力端末等からなる情報表示体に使用され、本人以外の第三者が情報を視認するのを不可能、あるいは困難にする情報表示体用の覗き見防止体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話、携帯情報端末(例えば、PDA等)、カード等の暗号番号入力端末等からなる情報表示体は、本人の操作に基づき、その情報表示部である液晶ディスプレイに各種の情報を表示する。この情報表示体は、情報が本人に伝達されるのを主目的とするが、本人の傍らに第三者が存在する場合等には、本人のみならず、第三者にも情報が視認・把握されることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
情報表示体は、以上のように液晶ディスプレイに各種の情報が単に表示されるだけなので、本人の傍らに第三者が存在する場合、その第三者にも情報が簡単に伝わることとなり、結果として情報の漏洩を有効に防止することができないという問題がある。また、情報表示体を操作する際、情報を視認するため、太陽光や蛍光灯等の不要な外光を遮断したり、コントラストを向上させたり、あるいは可視角の範囲の調整に迫られることがある。しかしながら、この場合、液晶ディスプレイを手で覆ったり、情報表示体を傾けたり、あるいは情報表示体の向きを変えなくては、良好な視認性を到底確保することができず、実に不便である。
【0004】
これらの問題を解消する手段として、情報表示体の液晶ディスプレイにシートやフィルムからなる覗き見防止体を貼着する方法が提案されている。しかしながら、単なる覗き見防止体では、上記課題をある程度解決することができるものの、覗き見防止体の可視角を広範囲で変化させることができず、結果として情報の漏洩のおそれが少なくない。また、液晶ディスプレイに対する覗き見防止体の接着度が強過ぎると、位置ズレの場合等に覗き見防止体を簡単に剥離することができず、無理に剥離すると液晶ディスプレイを損傷させるおそれがある。逆に、覗き見防止体の接着度が弱過ぎると、液晶ディスプレイから覗き見防止体が短期間のうちに剥がれ、情報が漏洩することとなる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みなされたもので、情報の漏洩を抑制防止し、しかも、液晶ディスプレイ等を手で覆ったり、情報表示体を傾けたり、あるいは情報表示体の向き等を特に変えなくても、情報を把握することのできる情報表示体用の覗き見防止体を提供することを目的としている。また、可視角を広範囲で変化させることができ、情報表示部に対して適度な力で貼り付く情報表示体用の覗き見防止体を提供することを他の目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明においては、上記課題を達成するため、防眩層と、この防眩層の一面に設けられて情報表示体の情報表示部に貼られる透光性の貼着層と、該防眩層の他面に設けられる透光層とを含んでなるものであって、
上記防眩層を、透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートとを交互に重ねて一体化することにより形成するとともに、これら透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートの接合面を相互に略平行にし、上記貼着層の貼り付け面を鏡面状で平滑な透光性粘着面に形成したことを特徴としている。
【0007】
なお、上記防眩層を、厚さ0.15〜0.25mm、透明性80%以上、可視角90°〜120°に形成し、上記透明シリコーンゴムシートの幅を100〜200μmに形成するとともに、上記着色シリコーンゴムシートの幅を10〜50μmに形成し、上記透光層の厚さを0.1〜0.5mmとすることが好ましい。また、上記情報表示体の情報表示部と上記貼着層との粘着強度を0.30〜0.80N/25mmとし、該貼着層の透光性粘着面における鏡面光沢度を120%以上とするのが好ましい。
【0008】
ここで、特許請求の範囲における防眩層、貼着層、及び透光層はそれぞれ略フィルム状(フィルムとシートのいずれもが含まれる)であるのが好ましい。情報表示体には、少なくとも携帯電話、携帯情報端末、カード等の暗号番号入力端末等が含まれる。また、略平行には、厳密な意味の平行と、おおよそ平行と認められるもののいずれもが含まれる。また、情報表示体用の覗き見防止体は、正方形や長方形に形成されるのが主であるが、多角形、円形、楕円形等でも良い。覗き見防止体の周縁部は、単数複数の切り欠きが形成されたものでも良いし、連続した波形や山形等でも良い。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、シリコーンゴムが透明性、耐熱性、耐薬品性等に優れ、しかも、顔料や染料等を添加すれば、任意に着色することができるのに着目し、情報表示体用の覗き見防止体の防眩層を、透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートとを交互に重ねて一体化し、透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートの接合面を互いに略平行の関係にするので、不要な外光を遮ることができる。また、情報表示部に表示された各種の情報を遮って本人以外の第三者に情報が伝わるのを抑制あるいは防止することができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明によれば、透明シリコーンゴムシートの幅を100〜200μmに形成するとともに、着色シリコーンゴムシートの幅を10〜50μmに形成し、透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートの重なり幅を調整するので、情報表示体用の覗き見防止体の可視角を広範囲で変化させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明すると、本実施形態における情報表示体用の覗き見防止体は、図1に示すように、薄い防眩層1と、この防眩層1の裏面に積層して接着される高透光性で薄い貼着層10と、防眩層1の表面に透光性のシリコーン接着層20を介し積層して一体接着される薄い透光層30とを備え、これら防眩層1、貼着層10、及び透光層30をそれぞれ可撓性を有するシート状あるいはフィルム状とし、防眩層1を、複数の透明シリコーンゴムシート2と着色シリコーンゴムシート3とを横方向に互い違いに重ね並べて一体化することにより形成するとともに、これら透明シリコーンゴムシート2と着色シリコーンゴムシート3の接合面を相互に平行とし、図示しない情報表示体の液晶ディスプレイ上に着脱自在に粘着される貼着層10の貼り付け面を鏡面状で平滑な透光性粘着面11に形成するようにしている。
【0012】
防眩層1は、透明なシリコーンゴム組成物と着色されたシリコーンゴム組成物とをそれぞれ所定の厚さのシートに成形して透明シリコーンゴムシート2と着色シリコーンゴムシート3とを複数形成し、これら複数の透明シリコーンゴムシート2と着色シリコーンゴムシート3とを交互かつ多重に積層するとともに、加圧加熱して一体的なブロック体を作製し、このブロック体をスライスすることにより製造される。この防眩層1は、可視角の範囲、透光性、取扱性等に鑑み、0.15〜0.25mmの厚さに形成される。
【0013】
透明シリコーンゴムシート2としては、市販のシリコーンゴムコンパウンドが使用される。具体的には、分子鎖末端がヒドロキシシリル基又はビニルシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと有機過酸化物とからなる、一般にブルゴムと呼ばれるシリコーンゴム組成物、分子中にケイ素原子に結合したビニル基を少なくとも2個有するジオルガノポリシロキサンに分子中にケイ素原子に結合した水素原子(≡SiH結合)を少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒を配合した、いわゆる付加反応型のオルガノシリコーンゴム組成物等が例示される。
【0014】
着色シリコーンゴムシート3は、上記シリコーンゴム組成物に、黒、青、緑、赤等、又はその他の色彩が着色されることにより形成され、透明シリコーンゴムシート2に図の水平横方向から積層される。この着色シリコーンゴムシート3としては、シリコーンゴム組成物にカーボンブラック、ベンガル等の黒色、赤色顔料や染料が適宜添加したものが一般的である。
なお、黒色顔料が添加されない場合には、遮光性確保のため、任意の顔料が添加されるが、この場合、遮光性が黒色顔料には及ばないので、遮光性を得るために所定の白色顔料が添加される。この白色顔料の添加量は、遮光性を確保しながら任意の色調が生じるよう選択される。
【0015】
透明シリコーンゴムシート2と着色シリコーンゴムシート3の幅(図1の横方向の厚さ)は、自由に選択することができるが、透明性や平行光線透過率が透明シリコーンゴムシート2の幅/着色シリコーンゴムシート3の幅の比率で決定されること、可視角の範囲が透明シリコーンゴムシート2の屈折率と幅、情報表示体用の覗き見防止体の厚さにより決定されることに鑑みて選択される。具体的には、透明シリコーンゴムシート2の幅は、100〜200μm、好ましくは120〜150μmに形成される。また、着色シリコーンゴムシート3の幅は、人間の視力に悪影響を及ぼさないよう10〜50μm、好ましくは10〜30μmに形成される。透明シリコーンゴムシート2と着色シリコーンゴムシート3の幅を係る数値とすれば、防眩層1を透明性で平行光線透過率が略80%以上、最大85%以上、可視角90°〜120°に形成することができる。
【0016】
貼着層10は、図1に示すように、例えば透明なシリコーンゴムシート等からなり、防眩層1の裏面に加硫して接着される。この透光性の貼着層10は、情報表示体の液晶ディスプレイに粘着される貼り付け面が透光性粘着面11であることが望ましい関係上、例えば鏡面状態のPETフィルムにカレンダーロール等を使用して厚さ10〜30μmにシーティングされ、防眩層1の裏面に転写されて加硫接着され、その後、PETフィルムが剥離されることにより防眩層1の裏面と一体化される。貼着層10の情報表示体の液晶ディスプレイに対する粘着強度(JIS K 6256)は、0.30〜0.80N/25mm、好ましくは0.30〜0.50N/25mmに選択される。また、貼着層10の透光性粘着面11における鏡面光沢度(JIS Z 8741における入射角度60°の光沢度)は120%以上に選択される。
【0017】
シリコーン接着層20は、プライマーを含有したシリコーン型の接着剤からなり、同図に示すように、スクリーン印刷等の方法により、防眩層1の裏面に印刷塗布されたり、あるいは透光層30の接着面に10〜30μmの厚さで印刷塗布される。
【0018】
透光層30は、図1に示すように、少なくとも120℃の耐熱性を有する高透明なプラスチックシート又はプラスチックフィルムからなり、表面に無反射処理が選択的に施されたり、ハードコート層が選択的に形成される。この透光層30の具体的な材料としては、厚さ0.1〜0.5mm程度、好ましくは厚さ0.1〜0.3mm程度、より好ましくは0.1〜0.2mm程度のポリエステル、ポリサルホン、ポリカーボネート等が使用される。このような材質・厚さとすれば、引張り強さ、引き裂き強度等の物理的強度に優れたシート又はフィルムを得ることができる。また、防眩層1と一体化することにより、打ち抜き加工等の二次加工性も向上する。
【0019】
このような構成の情報表示体用の覗き見防止体は、可視角の範囲、透光性、取扱性に鑑み、0.15〜0.5mm程度の厚さに形成される。より好ましくは、小型で薄い携帯電話等の液晶ディスプレイに粘着する関係上、0.15〜0.3mm程度の薄さに形成される。
【0020】
上記構成によれば、情報表示体用の覗き見防止体の防眩層1が防眩効果を発揮するので、例え本人の傍らに第三者が存在する場合でも、情報表示体の液晶ディスプレイに表示される各種の情報を第三者が横から覗き見て読み取るのが不可能、あるいはきわめて困難になる。したがって、第三者に情報の漏洩することがなく、覗き見を気にすることなく、安心して情報を把握したり、発信することができる。また、情報表示体用の覗き見防止体により、太陽光や蛍光灯等の不要な外光を遮断したり、コントラストを向上させたり、あるいは可視角の範囲を調整することができる。したがって、液晶ディスプレイを手で覆ったり、情報表示体を傾けたり、あるいは情報表示体の向きを変えなくても、良好な視認性を有効に確保することができ、これを通じて操作性を大幅に向上させることが可能になる。
【0021】
また、情報表示体用の覗き見防止体がシリコーンゴムを主材とするので、例え高温や低温の状態でも、熱変形や分解ガスの発生が生じることはない。また、防眩層1を、厚さ0.15〜0.25mm、透明性80%以上、可視角90°〜120°に形成し、透明シリコーンゴムシート2の幅を100〜200μmに形成するとともに、着色シリコーンゴムシート3の幅を10〜50μmに形成するので、可視角の範囲を自由に調整することができるだけではなく、携帯情報端末等、液晶表示体の表面からペン入力する場合、入力時のタッチ感覚がなんら損なわれることがなく、情報表示体表面の損傷防止や覗き見防止の効果も大いに期待できる。
【0022】
また、情報表示体の液晶ディスプレイに情報表示体用の覗き見防止体を着脱自在に粘着するので、情報表示体用の覗き見防止体を簡単に貼り替えることが可能になる。これにより、表面が汚れたり、傷付いたり、あるいは色彩を変更してファッション感覚を楽しみたい場合には、簡易に貼り替えることができる。例えば、複数の着色シリコーンゴムシート3をそれぞれ色違いに着色すれば、技術的効果のみならず、意匠的効果をも得られる。
【0023】
この際、貼着層10の液晶ディスプレイに対する粘着強度を0.30〜0.80N/25mm、好ましくは0.30〜0.50N/25mmの範囲とし、貼着層10の透光性粘着面11における鏡面光沢度を120%以上に定めれば、液晶ディスプレイに対する覗き見防止体の粘着度がきわめて適切なものとなる。したがって、位置ズレの場合等でも覗き見防止体を簡単に剥離し、繰り返し貼り替えることができ、しかも、液晶ディスプレイから覗き見防止体が短期間のうちに剥がれ落ちることもない。さらに、覗き見防止体を貼る際に液晶ディスプレイと貼着層10との間にエアーが巻き込まれることもなく、覗き見防止体を適切に密着させることが可能になる。さらにまた、覗き見防止体の汚れが貼着層10に付着しても、貼着層10がシリコーンゴムからなる場合には、鏡面光沢のため汚れが直ぐに落ち、汚れの残存することがない。
【0024】
次に、図2は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、覗き見防止体の防眩層1を、情報表示体の液晶ディスプレイ40上に粘着する際、水平横方向に所定のバイアス角度で回転させ、透明シリコーンゴムシート2と着色シリコーンゴムシート3とが形成する縞模様を傾斜させるようにしている。
所定のバイアス角度としては、0〜45°、情報表示部が液晶ディスプレイ40の場合には10〜30°が好ましい。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0025】
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、斜めに傾いた透明シリコーンゴムシート2と着色シリコーンゴムシート3の縞模様と液晶ディスプレイ40の表示とが干渉し合うので、いわゆるモアレ縞の発生をきわめて有効に防止することができるのは明らかである。
【0026】
【実施例】
実施例1
先ず、高透明性のシリコーンコンパウンドSE‐1188U[東レ・ダウコイーニング・シリコーン株式会社製 商品名]を使用して厚さ120μmの透明シリコーンゴムシートを成形した。透明シリコーンゴムシートを成形したら、シリコーンコンパウンドKE‐981U[信越化学工業株式会社製 商品名]にカーボンブラックを添加して均一に混練し、厚さ15μmの着色シリコーンゴムシートを成形し、この着色シリコーンゴムシートを透明シリコーンゴムシートにシーティングし、これらを交互に積層してブロック体を作製した。
【0027】
次いで、ブロック体を加熱加硫硬化させ、これを透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートの積層方向と垂直な面でスライスして透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートが相互に平行で、かつ交互に積層された厚さ2.4mmの防眩層を作製した。この防眩層は、可視平行光線透過率が80%以上、可視角が90°のシリコーンゴムフィルムである。
【0028】
次いで、防眩層の片面に、液状シリコーンゴムKE‐1934A/B[信越化学工業株式会社製 商品名]とプライマーAP‐1[信越化学工業株式会社製 商品名]とからなるシリコーン接着層をスクリーン印刷機を使用して約30μmの厚さに塗布し、このシリコーン接着層に厚さ0.2mmのポリカーボネートからなる高透明性の透光層を一体接着した。これら防眩層とポリカーボネートとの接着強度(JIS K 6256)は15N/25mmであった。
【0029】
そして、PETフィルムの鏡面側に液状シリコーンゴムKE‐1934A/B[信越化学工業株式会社製 商品名]をスクリーン印刷機を使用して約30μmの厚さに塗布し、防眩層の他の片面に貼着層を加熱加硫接着し、その後、PETフィルムを剥離して鏡面状の透光性粘着面を形成し、情報表示体用の覗き見防止体を作製した。このシリコーンゴム、換言すれば、貼着層の透光性粘着面における鏡面光沢度(JIS Z 8741における入射角度60°の光沢度)は140%であった。
【0030】
こうして覗き見防止体を得たら、これを携帯電話機の液晶ディスプレイの大きさに応じてカットし、この覗き見防止体を液晶ディスプレイに粘着し、液晶ディスプレイに情報を表示した。携帯電話機の液晶ディスプレイと覗き見防止体の粘着強度(JIS K 6256)は0.38N/25mmであった。
液晶ディスプレイに情報を表示したところ、液晶ディスプレイの横約45°からは黒く見えるだけで液晶ディスプレイに表示された情報を把握することはできなかった。
これに対し、液晶ディスプレイの正面からは液晶ディスプレイに表示された情報をきわめて容易、かつ鮮明に把握することができ、視認性の向上を確認した。また、覗き見防止体を液晶ディスプレイから剥がして再度粘着するという作業を複数回行ったが、覗き見防止体の粘着性になんら問題は生じなかった。
【0031】
また、覗き見防止体の防眩層を、液晶ディスプレイに粘着する際、水平横方向に20°のバイアス角度で回転させ、透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートとが形成する縞模様を傾斜させた。すると、モアレ縞もなく、正面から液晶ディスプレイに表示された情報を鮮明に把握することができた。
【0032】
実施例2
透明シリコーンゴムシートを厚さ150μmに形成し、着色シリコーンゴムシートを白色顔料と赤色顔料とを使用して厚さ15μmに形成した。着色シリコーンゴムシートについては、白色顔料と赤色顔料とを10:0.1の割合で配合し、透明シリコーンゴムに混練して厚さ15μmとした。また、高透明性の透光層であるポリカーボネートを厚さ0.1mmとし、その他は実施例1と同様にして薄いピンク色の情報表示体用の覗き見防止体を作製した。
【0033】
こうして情報表示体用の覗き見防止体を得たら、これを情報携帯端末の液晶ディスプレイの大きさに応じてカットし、この覗き見防止体を液晶ディスプレイに粘着し、液晶ディスプレイに情報を表示した。すると、液晶ディスプレイの横約60°からはピンク色に見えるだけで液晶ディスプレイに表示された情報を把握することはできなかった。
これに対し、液晶ディスプレイの正面からは液晶ディスプレイに表示された情報をきわめて容易、かつ鮮明に把握することができ、視認性の向上を確認した。また、覗き見防止体の上から情報携帯端末に付属している入力ペンで入力したが、なんら違和感がなく、誤動作等の問題を招くことなく、入力ペンで入力することができた。さらに、透光層であるポリカーボネートの表面に傷等付かなかった。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、情報の漏洩を抑制防止することができるという効果がある。また、液晶ディスプレイ等を手で覆ったり、情報表示体を傾けたり、あるいは情報表示体の向き等を特に変えなくても、表示された情報を比較的有効に把握することができる。また、覗き見防止体の可視角を広範囲で変化させることができ、しかも、情報表示体の情報表示部に対して覗き見防止体を適度な力で貼り付け、長期間使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報表示体用の覗き見防止体の実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明に係る情報表示体用の覗き見防止体の第2の実施形態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 防眩層
2 透明シリコーンゴムシート
3 着色シリコーンゴムシート
10 貼着層
11 透光性粘着面
20 シリコーン接着層
30 透光層
40 液晶ディスプレイ(情報表示部)

Claims (3)

  1. 防眩層と、この防眩層の一面に設けられて情報表示体の情報表示部に貼られる透光性の貼着層と、該防眩層の他面に設けられる透光層とを含んでなる情報表示体用の覗き見防止体であって、
    上記防眩層を、透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートとを交互に重ねて一体化することにより形成するとともに、これら透明シリコーンゴムシートと着色シリコーンゴムシートの接合面を相互に略平行にし、上記貼着層の貼り付け面を鏡面状で平滑な透光性粘着面に形成したことを特徴とする情報表示体用の覗き見防止体。
  2. 上記防眩層を、厚さ0.15〜0.25mm、透明性80%以上、可視角90°〜120°に形成し、上記透明シリコーンゴムシートの幅を100〜200μmに形成するとともに、上記着色シリコーンゴムシートの幅を10〜50μmに形成し、上記透光層の厚さを0.1〜0.5mmとした請求項1記載の情報表示体用の覗き見防止体。
  3. 上記情報表示体の情報表示部と上記貼着層との粘着強度を0.30〜0.80N/25mmとし、該貼着層の透光性粘着面における鏡面光沢度を120%以上とした請求項1又は2記載の情報表示体用の覗き見防止体。
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