JP3675135B2 - 動画像符号化方法及び復号化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画面中の人物やその他の物体毎、つまりコンテント毎に符号化及び復号化を行う方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像のコンテント・ベース符号化及び復号化方法とは、MPEG(Moving Picture Experts Group)-1やMPEG-2で採用されているような長方形の画像全体を符号化及び復号化する方法ではなく、予め生成されたアルファ・プレーンによって切り出された画像の中の人物やその他の物体毎、つまりコンテント毎に符号化を行う方法である(例えば、栄藤、”画像符号化装置、画像復号化装置及び動きベクトル検出装置”、特開平08 - 1165424、1996.05.07)。
【0003】
アルファ・プレーンとは、画像と全く同じ縦横の画素数を持ち、符号化対象となるコンテントの形状を表す、一種の画像を指す。アルファ・プレーンには各画素が1bitのバイナリ・アルファ・プレーンと、各画素が2bit以上のグレイスケール・アルファ・プレーンが存在している。バイナリ・アルファ・プレーンは通常、画素の値が1の領域はコンテントを表す画素の領域、0の領域はコンテントの外側を表す画素の領域であることが多い。以下、本明細書ではバイナリ・アルファ・プレーンを用いた場合に関して説明するが、この議論はほぼそのままグレイスケール・アルファ・プレーンを用いた場合にも適用することが出来る。
【0004】
図2は符号化するコンテントに含まれる画素のサンプル値を説明する図である。図3には画像の一例1、アルファ・プレーンの一例2、画素のサンプル値が0である領域3、画素のサンプル値が1以上である領域4、コンテントに含まれる画素の領域5を示した。画像の一例1の各画素とアルファ・プレーンの一例2の各画素は、時間的にも空間的にも対応している。コンテント・ベース符号化は、画素のサンプル値が1以上の領域4と対応する、コンテントに含まれる画素の領域5の中の画素のサンプル値を符号化することに相当する。本明細書ではコンテントに含まれる画素の領域5の中の画素のサンプル値を8×8画素ブロックの2次元DCT(例えば、安田、”画像符号化技術 - DCTとその国際標準 -”、オーム社、1992)によって変換符号化する場合のみを扱う。しかし、DCTはブロック変換処理なので、コンテントのような任意の形状の領域を2次元DCTで変換符号化することは出来ない。そこでコンテントを表す画素を含む8×8画素ブロックの画像に対して8×8画素ブロックの2次元DCTを適用する為に、コンテントに含まれない画素に対して疑似的なサンプル値を与えて、8×8画素ブロックの画像を作成する必要がある。このように、コンテントに含まれない画素に疑似的なサンプル値を与える操作をパディングと呼ぶ。
【0005】
図3は、符号化される8×8画素ブロックの例を説明する図である。図3(A)には8×8画素ブロック毎に分割されたアルファ・プレーンの例6、画素のサンプル値が1以上である領域7、画素のサンプル値が0である領域8、図3(B)には8×8画素ブロック毎に分割されたコンテントの画素を含む画像の例9、コンテントに含まれる画素の領域10、パディングが施された画素の領域11を示した。画素のサンプル値が1以上である領域7内の各画素とコンテントに含まれる画素の領域10内の各画素は、時間的にも空間的にも対応している。従って、パディングが施された画素の領域11は、画素のサンプル値が0である領域8と対応するように作られ、疑似的な8×8画素ブロックの画像を完成する。
【0006】
またコンテント・ベース符号化方法にはイントラ符号化とインター符号化が用いられる。イントラ符号化は、入力画像を静止画像として符号化する方法である。一方、インター符号化は、入力画像と前に入力された画像との差分画像を符号化する方法である。
【0007】
図4はコンテント・ベース符号化方法を実現する従来の符号化器の構成図である。図4には符号化器12、イントラ・インター符号化切替信号13、イントラ・インター符号化切替スイッチ14、入力画像15、入力アルファ・プレーン16、パディング器17、32、8×8画素2次元DCT器18、スキャニング器19、量子化器20、可変長符号化器21、画像のビットストリーム22、逆量子化器23、逆スキャニング器24、8×8画素2次元逆DCT器25、加算器26、遅延器27、動き検出器28、動きベクトル29、パディング器及び動き報償器30、差分器31、差分画像33、形状符号化器34、アルファプレーンのビットストリーム35、マルチプレクサー36、伝送ビットストリーム37を示した。以下に図4について説明する。
【0008】
先ずイントラ符号化を選択するようにイントラ・インター符号化切替信号13でイントラ・インター符号化切替スイッチ14を切り替える。
【0009】
図4のパディング器17では入力画像15と入力アルファ・プレーン16を8×8画素ブロックに分解し、分解された8×8画素ブロックの画像の中のコンテントに含まれない画素に対してパディングが施される。一般的に、コンテントに含まれる画素のサンプル値と相関の無いサンプル値を用いてパディングを施した場合、コンテントの境界部には大きな不連続が生じる。この不連続が原因で、2次元DCTを適用した際に高周波成分のエネルギーが増加し、符号量が増加するという問題が生じる。この問題を解決するパディング方法としては、ミーンリプレースメントパディング方法(例えば、鹿喰、”領域サポートDCTを用いた任意形状符号化の検討”、TECHNICAL REPORT OF IEICE、IE95-109、pp.61~66、1995-12、または宮森、粕谷、富永、”構造化ビデオによる映像内容操作とその符号化フォーマットの検討”、TECHNICAL REPORT OF IEICE、IE95-148、pp.1~8、1996-03、等)が従来から考案されている。各8×8画素ブロック毎にミーンリプレースメントパディング方法を使用した場合、パディングに用いられるサンプル値は、8×8画素ブロックの画像の中のコンテントに含まれる全画素のサンプル値の平均値である。つまり図3(B)のパディングが施された画素の領域11内の各画素のサンプル値は上記平均値である。
【0010】
図4の8×8画素2次元DCT器18では、図4のパディング器17から出力された画像のサンプル値を8×8画素2次元DCTにより各8×8重み付け係数ブロックに変換する。
【0011】
図4のスキャニング器19では、8×8画素2次元DCT器18から出力された8×8重み付け係数ブロック中の重み付け係数値をスキャンする。図5は、8×8重み付け係数ブロックのスキャン方法を説明する図である。図5(A)には8×8重み付け係数ブロックの例38、水平方向39、垂直方向40、重み付け係数41〜42、領域43を示した。図5(B)にはzigzagスキャン順序44を示した。図5(A)の8×8重み付け係数ブロック38の中の各重み付け係数と図5の(B)のzigzagスキャン順序44の各枡目は一対一で対応する。また、図5(A)の重み付け係数41を表す枡目はzigzagスキャン順序44で0番目(最初)、図5(A)の重み付け係数42の枡目はzigzagスキャン順序44の63番目(最後)の枡目に相当する。ここで図5(A)の水平方向39及び垂直方向40の矢印方向に行くに伴い高周波成分を表すと定義すると、図5(A)の重み付け係数41はDC(直流)成分、重み付け係数42は最も高い周波数成分を表すことになる。8×8重み付け係数ブロック38の中の重み付け係数のエネルギーは、DC成分に集中し易く、水平成分及び垂直成分の高周波領域へ向かう方向に従ってエネルギーが低下していく傾向にある。故に、領域43には重み付け係数値が0となる確率が高い領域が現われる。図4のスキャニング器19では、図5(B)のzigzagスキャン順序44に記述の数字の小さい方から順に、8×8重み付け係数ブロック毎の重み付け係数値をスキャンする。画像の空間方向の情報圧縮は、zigzagスキャン順序44で一次元系列となった0の値の重み付け係数値群の符号化を省略することで可能となる。
【0012】
図4の量子化器20では、図4のスキャニング器19でスキャンされた8×8重み付け係数内の重み付け係数値の量子化を行う。
【0013】
図4の可変長符号化器21では、図4の量子化器20で量子化された8×8重み付け係数内の重み付け係数値の可変長符号化を行い、画像のビットストリーム21を生成する。
【0014】
図4の逆量子化器23では、図4の量子化器20で量子化された8×8重み付け係数内の重み付け係数値の逆量子化を行う。
【0015】
図4の逆スキャニング器24では図4の逆量子化器23で逆量子化された8×8重み付け係数内の重み付け係数値を逆スキャンする。逆スキャンとは、図4のスキャニング器19で図5(B)に記載のzigzagスキャン順序44に従ってスキャンされた重み付け係数値を、スキャニング器19に入力される以前の順番に並び直すことを指す。
【0016】
図4の8×8画素2次元逆DCT器25では、図4の逆スキャニング器24で逆スキャンされた各8×8重み付け係数ブロック内の重み付け係数値に対して8×8画素2次元逆DCTを施し、復号画像を得る。
【0017】
図4の遅延器27では、図4の8×8画素2次元逆DCT器25で得られた復号画像を直接、記録する。
【0018】
以上でイントラ符号化が終了し、次にインター符号化が開始される。図4のイントラ・インター符号化切替信号13でイントラ・インター符号化切替スイッチ14を切り替え、インター符号化を選択する。本発明では、イントラ符号化時のパディング方法とスキャニング方法と逆スキャニング方法のみについて言及すれば十分なので、本明細書では図4に記載の加算器26、動き検出器28、動きベクトル29、パディング器及び動き補償器30、差分器31、パディング器32、差分画像33の説明を省略する。
【0019】
図4の形状符号化器34では、図4の入力アルファ・プレーン16を符号化し、アルファ・プレーンのビットストリーム35を生成する。本発明の符号化方法では入力画像15のイントラ符号化のみについて言及すれば十分なので、本明細書では形状符号化器34の説明を省略する。
【0020】
図4のマルチプレクサー36では、イントラ・インター符号化切替信号13と画像のビットストリーム22と動きベクトル29とアルファ・プレーンのビットストリーム35を混合し、伝送ビットストリーム37を生成する。
【0021】
以上の符号化方法により、図4の符号化器12から伝送ビットストリーム37が出力される。
【0022】
図6はコンテント・ベース復号化方法を実現する従来の復号化器の構成図である。図7には復号化器45、伝送ビットストリーム46、デマルチプレクサー47、イントラ・インター復号化切替信号48、イントラ・インター復号化切替スイッチ49〜50、画像のビットストリーム51、可変長復号器52、逆量子化器53、逆スキャニング器54、8×8画素逆DCT器55、イントラ復号化が施された画像56、遅延器57、動きベクトル58、パディング器及び動き補償器59、パディング及び動き補償が施された画像60、インター復号化が施された画像61、加算器62、加算画像63、アルファ・プレーンのビットストリーム64、形状復号化器65、アルファプレーン66、合成器67、合成画像68を示した。以下に図6について説明する。
【0023】
先ず、インター復号化よりも先にイントラ復号化を行う。イントラ復号化は、イントラ符号化された画像のビットストリームを静止画像に復号化する方法である。一方、インター復号化は、インター符号化された画像のビットストリームを符号化される以前の入力画像と前に符号化器に入力された画像との差分画像に復号化する方法である。
【0024】
図6のデマルチプレクサー47では、伝送ビットストリーム46をイントラ・インター復号化切替信号48、画像のビットストリーム51、動きベクトル58、アルファ・プレーンのビットストリーム64に分解する。
【0025】
図6のイントラ・インター復号化切替スイッチ49〜50では、イントラ・インター復号化切替信号48でイントラ・インター復号化切替スイッチ49〜50を切り替え、イントラ復号化を選択する。
【0026】
図6の可変長復号器52では、画像のビットストリーム51を可変長復号化する。
【0027】
図6の逆量子化器53では、可変長復号化されたを各8×8重み付け係数ブロック内の係数値を逆量子化する。
【0028】
図6の逆スキャニング器54では、上述の図4の逆スキャニング器24で用いられたzigzagスキャン順序44で8×8重み付け係数ブロック内の重み付け係数値を逆スキャンする。但し、図4の符号化器12で符号化を省略された、一次元系列に並べられた0の値の重み付け係数値群は、図5のzigzagスキャン順序44に従って0の重み付け係数値を8×8重み付け係数ブロック内に配置され、残りの符号化された重み付け係数値はzigzagスキャン順序44に従って逆スキャンされる。
【0029】
図6の8×8画素逆DCT器55では、図6の逆スキャニング器54で逆スキャンされた各8×8重み付け係数ブロック内の重み付け係数値に対して8×8画素2次元逆DCTを施し、イントラ復号化された画像56を得る。イントラ復号化された画像56はコンテントに含まれない画素にパディングが施されたままとなっている。
【0030】
図6の遅延器57では、図6の8×8画素2次元逆DCT器55で得られたイントラ復号化された画像56を直接、記録する。
【0031】
以上でイントラ復号化が終了し、次にインター復号化が開始される。図6のイントラ・インター復号化切替信号48でイントラ・インター復号化切替スイッチ49〜50を切り替え、インター復号化を選択する。本発明の復号化方法ではイントラ復号化時の逆スキャン方法のみについて言及すれば十分なので、本明細書では図6に記載の動きベクトル58、パディング器及び動き補償器59、パディング及び動き報償が施された画像60、インター復号化が施された画像61、加算器62、加算画像63の説明を省略する。
【0032】
図6の形状復号化器65では、アルファ・プレーンのビットストリーム64からアルファプレーン66を復号化する。本発明の復号化方法では図6の画像のビットストリーム51のイントラ復号化のみについて言及すれば十分なので、本明細書では形状復号化器65の説明を省略する。
【0033】
図6の合成器67では、復号化されたアルファプレーン66のサンプル値が1以上である画素に対応する画素をイントラ復号された画像56から抜き出す。抜き出された画素の集まりが合成画像68である。
【0034】
以上の復号化処理により、図6の復号化器45から合成画像68が出力される。
【0035】
ところで上でミーンリプレースメントパディング方法を説明したが、ここではその他のパディング方法としてシンメトリックパディング方法(三坂、”DCT基底が持つ対称性を利用したパディング方式”、1997年電子情報通信学会総合大会、D-11-34、pp.34)を用いることを考える。
【0036】
8×8画素ブロックの2次元DCTを施すことは、先ず8×8画素ブロック中の水平方向に並んだ8画素に対して1次元DCTを施し、求まった8×8個の重み付け係数に対し垂直方向に更に1次元DCTを施すことに相当する。反対に8×8画素ブロック中の垂直方向に並んだ8画素に対して1次元DCTを施し、求まった8×8個の重み付け係に対し水平方向に更に1次元DCTを施しても全く同じ変換処理を実現することが可能である。
【0037】
図7は8画素の1次元DCTの変換基底を説明する図である。図7中の69〜76は8画素の1次元DCTの第1〜8変換基底、77〜84は8画素の1次元DCTの第1〜8変換基底上の個々の係数を表す。変換基底とは、信号を特定の周波数成分の重み付け係数に変換する為に用いる係数群のことをいう。図7に示した8画素の1次元DCTの第1変換基底はDC(直流)成分を表し、第2〜8変換基底に行くに従って高周波成分を表している。各周波数成分の重み付け係数は、各変換基底上に存在する係数とその係数に対応する画素のサンプル値との積和演算で求まる。ここで注目すべきことは、各変換基底上の係数の間に対称性が存在することである。
【0038】
図8はシンメトリックパディング方法で用いる点対称の概念を説明する図である。図8には8×8画素ブロックの画像85、パディングが施される画素86、水平方向に1/2、1/4、1/8点対称の係数対を持つ8画素1次元DCTの変換基底の例87〜89、垂直方向に1/2、1/4、1/8点対称の係数対を持つ8画素1次元DCTの変換基底の例90〜92、パディングが施される画素86に対して水平方向の1/2、1/4、1/8点対称の位置に存在する画素93〜95、パディングが施される画素86に対して垂直方向の1/2、1/4、1/8点対称の位置に存在する画素96〜98を示す。ここで定義する点対称とは、8画素の1次元DCTの着目する変換基底上に存在する、絶対値が等しく且つ符号が反対である2個の係数の関係を言う。また、水平及び垂直方向に並んだ8画素と対応する1次元DCTの変換基底上の係数を8画素のサンプル値の並びに対応した形で順番に並べ、並べられた係数の1番目と8番目、2番目と7番目、3番目と6番目及び4番目と5番目の間で点対称となっている関係を1/2点対称、1番目と4番目、2番目と3番目、5番目と8番目及び6番目と7番目の間で点対称となっている関係を1/4点対称、そして1番目と2番目、3番目と4番目、5番目と6番目及び7番目と8番目の間で点対称となっている関係を1/8点対称と定義する。以上の定義に基づくと図7の8画素の1次元DCTの各変換基底において、変換基底70と72と74と76が1/2点対称、変換基底79と75が1/4点対称、変換基底81が1/8点対称の変換基底である。
【0039】
図9はシンメトリックパディング方法を説明する図である。図9には8×8画素ブロックの画像の例99、コンテントに含まれる画素100、コンテントに含まれない画素101、パディングが施される画素102、パディングされる画素102に対し水平方向に1/2点対称の画素のサンプル値を用いるシンメトリックパディング103、垂直方向に1/2点対称の画素のサンプル値を用いるシンメトリックパディング104を示す。これらのパディング操作を行うことにより等しくされた2個のサンプル値は互いに8画素の1次元DCTによる変換過程で相殺され、周波数領域に変換された重み付け係数を積極的に小さくすることが可能となる。
【0040】
上で定義した8画素1次元DCTの変換基底の1/2点対称の概念を用い、例えば、8画素1次元DCTの変換基底上の1番目と8番目の係数、2番目と7番目の係数、3番目と6番目の係数、4番目と5番目の係数と対応する2つの画素のサンプル値が同値である一列の8画素のサンプル値を考慮した場合、8画素1次元DCTして得られた8個の重み付け係数ブロックの内、1/2点対称の8画素1次元DCTの変換基底に対する重み付け係数値は必ず0となる。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、水平及び垂直方向に1/2点対称の画素のサンプル値を用いるシンメトリックパディングを施すことにより、値が0となる重み付け係数の数を増加させ、増加した0の重み付け係数を符号化しないことによって高い符号化効率を達成する、画像のコンテント・ベース符号化方法及び復号化方式を提供することを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する為、符号化器では、アルファプレーンを8×8画素ブロック毎に分解し、分解された8×8画素ブロック毎にアルファプレーンの8×8画素ブロック内のサンプル値が表す形状を判別し、判別された形状の特徴に応じてパディング方法を決定し、決定したパディング方法に応じてスキャン方法と逆スキャン方法を決定する、また復号化器では、復号したアルファプレーンを8×8画素ブロック毎に分解し、分解された8×8画素ブロック毎にアルファプレーンの8×8画素ブロック内のサンプル値が表す形状を判別し、判別された形状の特徴に応じて逆スキャン方法を決定する、という手段を採用する。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下では、パディングが施される画素に対して水平または垂直方向に1/2点対称のの位置の画素のサンプル値を用いるシンメトリックパディングを、水平または垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディングと呼ぶ。
【0044】
図10は、コンテントの画素が含まれる縦8×横4画素ブロックとコンテントの画素が含まれない縦8×横4画素ブロックで構成された8×8画素ブロックの画像のサンプル値に対し、水平方向の1/2点対称のシンメトリックパディングと2次元DCTを施した例を説明する図である。図10(A)には8×8画素ブロックの画像の例105、コンテントに含まれる画素が存在する縦8×横4画素ブロック106、コンテントに含まれる画素が存在しない縦8×横4画素ブロック107、図10(B)には8×8画素ブロックの画像の例108、コンテントに含まれる画素が存在する縦8×横4画素ブロック109、コンテントに含まれる画素が存在しない縦8×横4画素ブロック110、図10(C)には8×8重み付け係数ブロックの例111、重み付け係数112〜113を示す。但し、コンテントに含まれる画素が存在する縦8×横4画素ブロック106及び109内のコンテントに含まれない画素に対しては予め、適当なサンプル値でパディングを施してあるものとする。8×8画素ブロックの画像の例105及び108に対して水平方向の1/2点対称のシンメトリックパディング及び2次元DCTを施すと、8×8重み付け係数ブロックの例111が得られる。8×8重み付け係数ブロックの例111に存在する重み付け係数113は、確実に値が0になる重み付け係数を表す。従って図10(C)より、8×8重み付け係数ブロックの例111には値が0の重み付け係数が必ず32個存在することになる。32個の重み付け係数113以外の32個の重み付け係数112の値のみを符号化することで符号化効率を高くすることができる。
【0045】
図11は、コンテントに含まれる画素が存在する縦4×横8画素ブロックとコンテントに含まれる画素が存在しない縦4×横8画素ブロックで構成された8×8画素ブロックの画像のサンプル値に対し、垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディングと2次元DCTを施した例を説明する図である。図11(A)には8×8画素ブロックの画像の例114、コンテントに含まれる画素が存在する縦4×横8画素ブロック115、コンテントに含まれる画素が存在しない縦4×横8画素ブロック116、図11(B)には8×8画素ブロックの画像の例117、コンテントに含まれる画素が存在する縦4×横8画素ブロック118、コンテントに含まれる画素が存在しない縦4×横8画素ブロック119、図11(C)には8×8重み付け係数ブロックの例120、重み付け係数121〜122を示した。但し、コンテントに含まれる画素が存在する縦4×横8画素ブロック115及び118内のコンテントに含まれない画素に対しては予め、適当なサンプル値でパディングを施してあるものとする。8×8画素ブロックの画像の例114及び117に対して垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディング及び2次元DCTを施すと、8×8重み付け係数ブロックの例120が得られる。8×8重み付け係数ブロックの例120に存在する重み付け係数122は、確実に値が0になる重み付け係数を表す。従って図11(C)より、8×8重み付け係数ブロックの例120には値が0の重み付け係数が必ず32個存在することになる。32個の重み付け係数122以外の32個の重み付け係数121の値のみを符号化することで符号化効率を高くすることができる。
【0046】
図12は、コンテントに含まれる画素が存在する対角位置の2つの4×4画素ブロックとコンテントに含まれる画素が存在しない対角位置の2つの4×4画素ブロックで構成された8×8画素ブロックの画像のサンプル値に対し、水平または垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディングと2次元DCTを施した例を説明する図である。図12(A)には8×8画素ブロックの画像の例123、コンテントに含まれる画素が存在する対角位置の2つの4×4画素ブロック124、コンテントに含まれる画素が存在しない対角位置の2つの4×4画素ブロック125、図12(B)には8×8画素ブロックの画像の例126、コンテントに含まれる画素が存在する対角位置の2つの4×4画素ブロック127、コンテントに含まれる画素が存在しない対角位置の2つの4×4画素ブロック128、図12(C)には8×8重み付け係数ブロックの例129、重み付け係数130〜131、図12(D)には8×8重み付け係数ブロックの例132、重み付け係数133〜134を示した。但し、コンテントに含まれる画素が存在する対角位置の2つの4×4画素ブロック124及び127内のコンテントに含まれない画素に対しては予め、適当なサンプル値でパディングを施してあるものとする。8×8画素ブロックの画像の例123及び126に対して水平方向の1/2点対称のシンメトリックパディング及び2次元DCTを施すと、8×8重み付け係数ブロックの例129が得られる。8×8重み付け係数ブロックの例129に存在する重み付け係数131は、確実に値が0になる重み付け係数を表す。従って図12(C)より、8×8重み付け係数ブロックの例129には値が0の重み付け係数が必ず32個存在することになる。32個の重み付け係数131以外の32個の重み付け係数130の値のみを符号化することで符号化効率を高くすることができる。また、8×8画素ブロックの画像の例123及び126に対して垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディング及び2次元DCTを施すと、8×8重み付け係数ブロックの例132が得られる。8×8重み付け係数ブロックの例132に存在する重み付け係数134は、確実に値が0になる重み付け係数を表す。従って図12(D)より、8×8重み付け係数ブロックの例132には値が0の重み付け係数が必ず32個存在することになる。32個の重み付け係数134以外の32個の重み付け係数133の値のみを符号化することで符号化効率を高くすることができる。
【0047】
図13は、コンテントに含まれる画素が存在する1つの4×4画素ブロックとコンテントに含まれる画素が存在しない3つの4×4画素ブロックで構成された8×8画素ブロックの画像のサンプル値に対し、水平及び垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディングと2次元DCTを施した例を説明する図である。図13(A)には8×8画素ブロックの画像の例135、コンテントに含まれる画素が存在する1つの4×4画素ブロック136、コンテントに含まれる画素が存在しない3つの4×4画素ブロック137、図13(B)には8×8画素ブロックの画像の例138、コンテントに含まれる画素が存在する1つの4×4画素ブロック139、コンテントに含まれる画素が存在しない3つの4×4画素ブロック140、図13(C)には8×8画素ブロックの画像の例141、コンテントに含まれる画素が存在する1つの4×4画素ブロック142、コンテントに含まれる画素がない3つの4×4画素ブロック143、図13(D)には8×8画素ブロックの画像の例144、コンテントに含まれる画素が存在する1つの4×4画素ブロック145、コンテントに含まれる画素が存在しない3つの4×4画素ブロック146、図13(E)には8×8重み付け係数ブロックの例147、重み付け係数148〜149を示した。但し、コンテントに含まれる画素が存在する1つの4×4画素ブロック136、139、142、145内のコンテントに含まれない画素に対しては予め、適当なサンプル値でパディングを施してあるものとする。8×8画素ブロックの画像の例135、138、141、144に対して水平または垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディングを施し、更に垂直または水平方向の1/2点対称のシンメトリックパディングを施し、2次元DCTを施すと、8×8重み付け係数ブロックの例147が得られる。8×8重み付け係数ブロックの例147に存在する重み付け係数149は、確実に値が0になる重み付け係数を表す。従って図13(E)より、8×8重み付け係数ブロックの例147には値が0の重み付け係数が必ず48個存在することになる。48個の重み付け係数149以外の16個の重み付け係数148の値のみを符号化することで符号化効率を高くすることができる。
【0048】
そこで、図10〜13で挙げた10種類の8×8画素ブロックの画像の状態の判別結果から1/2点対称のシンメトリックパディング、スキャン方法、逆スキャン方法を切り替えることが可能な符号化方法及び逆スキャン方法を切り替えることが可能な復号化方法が要求される。以下に本発明による符号化方法及び復号化方法を説明する。
【0049】
図1は本発明によるコンテント・ベース符号化方法を実現する符号化器の構成図である。図1には符号器150、イントラ・インター符号化切替信号151、イントラ・インター符号化切替スイッチ152、入力画像153、入力アルファ・プレーン154、形状判別器155、パディング選択線156、スキャニング選択線157、パディング器158、173、8×8画素2次元DCT器159、スキャニング器160、量子化器161、可変長符号化器162、画像のビットストリーム163、逆量子化器164、逆スキャニング器165、8×8画素2次元逆DCT器166、加算器167、遅延器168、動き検出器169、動きベクトル170、パディング器及び動き補償器171、差分器172、差分画像174、形状符号化器175、アルファ・プレーンのビットストリーム176、マルチプレクサー177、伝送ビットストリーム178を示す。以下に図1の符号化器150について説明する。図1の符号化器150の処理順序は図2の符号化器12と殆ど同じである。異なる点は、形状判別器155が入力アルファプレーン154で示される形状を逐次判別しながら、パディング方法、スキャニング方法及び逆スキャニング方法を切り替える点である。
【0050】
先ずイントラ符号化を選択するように図1のイントラ・インター符号化切替信号151で図1のイントラ・インター符号化切替スイッチ152を切り替える。
【0051】
次に図1の入力アルファ・プレーン154の形状を図1の形状判別器155で判別し、図1のパディング器158、スキャニング器160、逆スキャニング器165に信号を送信する。図14は形状判別器の処理の実施例を表すフローチャートである。図14には処理179〜194を示す。処理は処理開始から処理終了まで矢印の順に従って行われる。
【0052】
先ず図14の処理179では入力アルファプレーン154を8×8画素ブロック毎に分解する。
【0053】
次に図14の処理180を行う。図15は図14の処理180を説明する図である。図15には4×4画素ブロックのアルファプレーン195〜198を示した。図14の処理179で分解された8×8画素ブロックのアルファプレーンを縦横に2等分割し、4つの4×4画素ブロックアルファプレーン195〜198を作る。4×4画素ブロックアルファプレーン195の位置は、分解される以前の8×8画素ブロックのアルファプレーンの左上、4×4画素ブロックのアルファプレーン196の位置は、分解される以前の8×8画素ブロックのアルファプレーンの右上、4×4画素ブロックアルファプレーン197の位置は、分解される以前の8×8画素ブロックのアルファプレーンの左下、4×4画素ブロックのアルファプレーン198の位置は、分解される以前の8×8画素ブロックのアルファプレーンの右下である。4×4画素ブロックのアルファプレーン195〜198の各枡目の内、斜線部はサンプル値が0以上の画素199、白抜き部はサンプル値が0の画素200である。
【0054】
図14の処理181では、図14の処理180で分解した各4×4画素ブロックアルファプレーンの内の全画素に対して論理和を求め、求めた4つの論理和の合計を計算する。図16は図14の処理181を説明する図である。図16には論理和201〜204を示した。求められた論理和の合計は図14に示すcountとして記録される。図16の4つの論理和201〜204が示すそれぞれの数字は、図15に記載の4つのそれぞれの4×4画素ブロックのアルファプレーン195〜198内の全画素に対する論理和を表している。従って図16の場合、countは2となる。
【0055】
図14の処理182ではcountを判別する。もしcountが0ならば図14の処理183、countが1ならば処理184、countが2ならば処理185、countが3ならば処理189、countが4ならば処理190を行う。
【0056】
countが0の場合、図14の処理181で求めた4つの論理和が総て0であることを表す。つまり8×8画素ブロックの画像にはコンテントに含まれる画素が全くないと判断される。図14の処理183では、図1のパディング選択線156でパディング器158にTransparent信号を、図1のスキャニング選択線157でスキャニング器160と逆スキャニング器165にTransparent信号を送信する。
【0057】
countが1の場合、図14の処理181で求めた4つの論理和の内、一つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、1つの4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図14の処理184では、図1のスキャニング選択線157でスキャニング器160と逆スキャニング器165にBound.1信号を送信する。更に図1のパディング選択線156で、図16の4つの論理和の内、右下に位置する論理和のみが1の場合にはBound.1_1信号、図16の4つの論理和の内、左下に位置する論理和のみが1の場合にはBound.1_2信号、図16の4つの論理和の内、右上に位置する論理和のみが1の場合にはBound.1_3信号、図16の4つの論理和の内、左上に位置する論理和のみが1の場合にはBound.1_4信号を図1のパディング器158に送信する。
【0058】
countが3の場合、図14の処理181で求めた4つの論理和の内、一つのみが0であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、3つの4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図14の処理189では、図1のパディング選択線156でパディング器158にBound.4信号を、図1のスキャニング選択線157でスキャニング器160と逆スキャニング器165にBound.4信号を送信する。
【0059】
countが2の場合、図14の処理181で求めた4つの論理和の内、2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、2つの4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。しかし、どの位置の2つの4×4画素ブロックの画像にコンテントの画素が含まれるのかはわからない。そこで図14の処理185を説明する図を施す。図17は図14の処理185を説明する図である。図17には論理和205〜208を示す。処理185では、図14の処理181で求めた4つの論理和の内、図16の水平方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和を計算し、計算した値をcnt_aとして記録する。図17に記載の論理和205〜208は図16の論理和201〜204と同一である。図17の場合、排他的論理和cnt_aは1である。
【0060】
図14の処理186は処理185で求めたcnt_aを判別する。もし、cnt_aが1ならば図14の処理187、cnt_aが0ならば図14の処理188に進む。
【0061】
cnt_aが1の場合、図14の処理181で求めた4つの論理和の内、垂直方向または対角方向の2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、垂直方向または対角方向の2つ4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図14の処理187では、図1のスキャニング選択線157でスキャニング器160と逆スキャニング器165にBound.2信号を送信する。更に図1のパディング選択線156で、図16の4つの論理和の内、左側に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.2_1信号、図16の4つの論理和の内、右側に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.2_2信号、図16の4つの論理和の内、左上と右下に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.2_3信号、図16の4つの論理和の内、左下と右上に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.2_4信号を図1のパディング器158に送信する。
【0062】
cnt_aが0の場合、図14の処理181で求めた4つの論理和の内、水平方向の2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、水平方向の2つ4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図14の処理188では、図1のスキャニング選択線157でスキャニング器160と逆スキャニング器165にBound.3信号を送信する。更に図1のパディング選択線156で、図16の4つの論理和の内、上側に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.3_1信号、図16の4つの論理和の内、下側に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.3_2信号を図1のパディング器158に送信する。
【0063】
また図14の処理185では図17で説明した処理とは異なるの見方ができる。図18は図17と別の処理185を説明する図である。図18には論理和209〜212を示す。上述の処理185では、図14の処理181で求めた4つの論理和の内、図16の水平方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和を計算したが、ここでは垂直方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和を計算し、計算した値をcnt_aとして記録する。図18に記載の論理和209〜212は図16の論理和201〜204と同一である。図18の場合、排他的論理和cnt_aは0である。
【0064】
図18の方法で図14の処理181を施した結果、cnt_aが1の場合、図14の処理181で求めた4つの論理和の内、水平方向または対角方向の2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、水平方向または対角方向の2つ4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図14の処理187では、図1のスキャニング選択線157でスキャニング器160と逆スキャニング器165にBound.2信号を送信する。更に図1のパディング選択線156で、図16の4つの論理和の内、上側に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.2_1信号、図16の4つの論理和の内、下側に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.2_2信号、図16の4つの論理和の内、左上と右下に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.2_3信号、図16の4つの論理和の内、左下と右上に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.2_4信号を図1のパディング器158に送信する。
【0065】
図18の方法で図14の処理181を施した結果、cnt_aが0の場合、図14の処理181で求めた4つの論理和の内、垂直方向の2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、垂直方向の2つ4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図14の処理188では、図1のスキャニング選択線157でスキャニング器160と逆スキャニング器165にBound.3信号を送信する。更に図1のパディング選択線156で、図16の4つの論理和の内、左側に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.3_1信号、図16の4つの論理和の内、右側に位置する2つの論理和のみが1の場合にはBound.3_2信号を図1のパディング器158に送信する。
【0066】
図14の処理181で求めた4つの論理和の内、図16の水平方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和に着目するか、垂直方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和に着目するかは、処理185を行う以前に事前に決めておく。以下では図16の水平方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和を使用する。
【0067】
図14の処理181でcountが4となった場合、処理190を行う。図19は図14の処理190を説明する図である。図19には8×8画像ブロックのアルファ・プレーンの例213、216、サンプル値が0以上の画素214、217、サンプル値が0の画素215を示す。処理190では処理180で4つに分解された4×4画素ブロックのアルファ・プレーンを元の8×8画素ブロックのアルファプレーンの状態に戻す。図19(A)は、コンテントに含まれない画素が1つの4×4画素ブロックのアルファ・プレーンのみに存在する8×8画素ブロックのアルファ・プレーン、図19(B)は全画素がコンテントに含まれる画素である8×8画素ブロックのアルファ・プレーンを表している。
【0068】
図14の処理191では、処理190で元通りになった8×8画素ブロックのアルファ・プレーンの内の全画素の論理積を求め、求めた値をcnt_bとして記録する。図20は図14の処理191を説明する図である。図20には論理積218〜219を示す。図20(A)の論理積218、図20(B)に示した論理積219はそれぞれ図19(A)の8×8画素ブロックのアルファ・プレーン、図19(B)の8×8画素ブロックのアルファ・プレーンに対する論理積を表している。
【0069】
図14の処理192は処理190で得られた論理積cnt_bを判別する。もし、cnt_bが0ならば処理193、cnt_bが1ならば処理194を行う。
【0070】
cnt_bが0の場合、図14の処理191で求めた論理積が0であることを表す。つまり分解された4つの4×4画素ブロックの画像の内、3つの4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図14の処理193では、図1のパディング選択線156でパディング器158にBound.5信号を、図1のスキャニング選択線157でスキャニング器160と逆スキャニング器165にBound.5信号を送信する。
【0071】
cnt_bが1の場合、図14の処理191で求めた論理積が1であることを表す。つまり8×8画素ブロックの画像の内の全画素がコンテントに含まれると判断される。図14の処理194では、図1のパディング選択線156でパディング器158にOpaque信号を、図1のスキャニング選択線157でスキャニング器160と逆スキャニング器165にOpaque信号を送信する。
【0072】
以上で図14の符号化器の形状判別器の処理例のフローチャートが終了する。上述より、図1の符号化器150の形状判別器155からはTransparent信号、またはBound.1_1信号、またはBound.1_2信号、またはBound.1_3信号、またはBound.1_4信号、またはBound.2_1信号、またはBound.2_2信号、またはBound.2_3信号、またはBound.2_4信号、またはBound.3_1信号、またはBound.3_2信号、またはBound.4信号、またはBound.5信号、またはOpaque信号がパディング選択線156を通ってパディング器158に送信される。Transparent信号、Bound.1_1信号、Bound.1_2信号、Bound.1_3信号、Bound.1_4信号、Bound.2_1信号、Bound.2_2信号、Bound.2_3信号、Bound.2_4信号、Bound.3_1信号、Bound.3_2信号、Bound.4信号、Bound.5信号及びOpaque信号には例えば0〜13までの番号を割り当て、それぞれの信号を区別する。図1のパディング器158では以上の14通りの番号を判別し、パディング方法を決める。
【0073】
同じく、図1の符号化器150の形状判別器155からはTransparent信号、またはBound.1信号、またはBound.2信号、またはBound.3信号、またはBound.4信号、またはBound.5信号、またはOpaque信号がスキャニング選択線157を通ってスキャン器160及び逆スキャン器165に送信される。Transparent信号、Bound.1信号、Bound.2信号、Bound.3信号、Bound.4信号、Bound.5信号及びOpaque信号には例えば0〜6までの番号を割り当て、それぞれの信号を区別する。図1のスキャニング器160及び逆スキャニング器165では以上の7通りの番号を判別し、スキャン方法及び逆スキャン方法を決める。以上で図1の符号化器150の形状判別器155の処理例の説明を終了する。
【0074】
図1のパディング器158では図1の入力画像153と図1の入力アルファ・プレーン154を8×8画素ブロックに分解し、分解された8×8画素ブロックの画像の中のコンテントに含まれない画素に対してパディングが施される。以下に図1のパディング器158を説明する。
【0075】
図21は、図1の符号化器のパディング器158の構成図である。図21にはパディング器220、パディング選択線221、パディング選択器222、パディング選択スイッチ223、261、8×8画素ブロックの画像224、262、経路225〜237、8×8画素ブロックのアルファ・プレーン238、ゼロ・パディング器239、パディング器220内のパディング器240〜260を示す。図1のパディング器158では、図1の形状判別器155から図21のパディング選択線221を通って送信された信号をパディング選択器222で受信し、受信した信号によってパディング選択スイッチ223、261を適宜切り替え、経路225〜237の中から一つの経路を選択する。但し、図21パディング選択線221は図1のパディング選択線156と同一である。
【0076】
ここで以下のように設定する。もし図21のパディング選択器222で受信した信号がOpaque信号ならば図21のパディング選択スイッチ223、261を切り替え、経路225を選ぶ。同じように、もしTransparent信号ならば経路226、Bound.1_1信号ならば経路227、Bound.1_2信号ならば経路228、Bound.1_3信号ならば経路229、Bound.1_4信号ならば経路230、Bound.2_1信号ならば経路231、Bound.2_2信号ならば経路232、Bound.2_3信号ならば経路233、Bound.2_4信号ならば経路234、Bound.3_1信号ならば経路235、Bound.3_2信号ならば236、Bound.4信号ならば経路237、Bound.5信号ならば経路237を選ぶ。
【0077】
図21のゼロ・パディング器239は入力された8×8画素ブロックの画像224の総ての画素のサンプル値を0にする。
【0078】
図21のパディング器220内のパディング器240〜250は、入力された8×8画素ブロックの画像224内のコンテントに含まれない総てまたが一部の画素に対し、例えばミーンリプレイスメントパディング等のパディング方法で適切なサンプル値のパディングを施す。
【0079】
図21のパディング器220内のパディング器251〜260では、シンメトリックパディング1、シンメトリックパディング2、シンメトリックパディング3、シンメトリックパディング4のパディング方法を用いる。図22〜25を用いて以下にシンメトリックパディング1、シンメトリックパディング2、シンメトリックパディング3、シンメトリックパディング4の説明をする。
【0080】
図22は、シンメトリックパディング1のアルゴリズムのフローチャートである。図22には処理263〜268を示す。シンメトリックパディング1は、8×8画素ブロックの画像の水平ライン上でコンテントに含まれない画素に対し、水平座標の大きい方の、、1/2点対称の位置に存在するコンテントに含まれる画素及びコンテントに含まれず既にパディングが施された画素のサンプル値を用いてパディングを行う。図22のフローチャート中にはi、j、Row、Col.、Pstn_C_1、Pstn_R_1、Pstn_R_2、Pstn_C_2を示す。iは8×8画素ブロックの画像の水平ライン上を水平方向に、jは8×8画素ブロックの画像の垂直ライン上を垂直方向にパディング操作を移動させる為に用いるパラメータである。Rowは水平ライン上のパディング操作の移動範囲、Col.は垂直ライン上のパディング操作の移動範囲のパラメータである。Pstn_R_1とPstn_R_2は8×8画素の画像ブロック上の水平座標、Pstn_C_1、Pstn_C2は8×8画素の画像ブロック上の垂直座標を表す。図22のフローチャート中のimg_blk(Pstn_R_1+i,Pstn_C_1+j)は8×8画素ブロックの画像上のコンテントに含まれない画素のサンプル値、img_blk(Pstn_R_2-i,Pstn_C_2+j)は8×8画素ブロックの画像上のimg_blk(Pstn_R_1+i,Pstn_C_1+j)よりも水平座標の大きい方に存在する、コンテントに含まれる画素及びコンテントに含まれず既にパディングが施された画素のサンプル値である。img_blk(Pstn_R_1+i,Pstn_C_1+j)とimg_blk(Pstn_R_2-i,Pstn_C_2+j)は水平ライン上で1/2点対称の位置関係にある。先ず処理263で、iとjを0に、Row、Col.、Pstn_R_1、Pstn_C_1、Pstn_R_2及びPstn_C_2をそれぞれ適当な値に初期化する。次に処理264に進んでjがCol.より小さいかを判定する。もし小さいならば処理265に進み、iがRowより小さいかを判定する。もし小さいならば処理266に進む。処理266はimg_blk(Pstn_R_2-i,Pstn_C_2+j)を用いて水平座標Pstn_R_1+i、垂直座標Pstn_C_1+jの位置の画素に対し、パディングを行う。処理266の終了後、処理267でパラメータiに1を足し、処理265に戻る。処理265〜267までの処理過程は、一つの水平ライン上のパディング操作が終了するまで、パディングが施される画素とパディングを施す画素との間で水平方向に1画素づつ近付けながらパディング操作を行うことに相当する。処理265でiがRow以上となった、つまり一つの水平ラインのパディング操作が終了したら処理268に進み、パラメータjに1を足して処理264に戻る。処理264〜268までの処理過程は、水平ラインのパディング操作を垂直方向に1画素づつ移動させることに相当する。処理264でjがCol.以上となるとシンメトリックパディング1のパディング操作は終了となる。
【0081】
図23はシンメトリックパディング2のアルゴリズムのフローチャートである。図23には処理269〜274を示す。シンメトリックパディング2は、8×8画素ブロックの画像の水平ライン上でコンテントに含まれない画素に対し、水平座標の小さい方の1/2点対称の位置に存在する、コンテントに含まれる画素及びコンテントに含まれず既にパディングが施された画素のサンプル値を用いてパディングを行う。図23のフローチャート中にはi、j、Row、Col.、Pstn_C_1、Pstn_R_1、Pstn_R_2、Pstn_C_2を示した。iは8×8画素ブロックの画像の水平ライン上を水平方向に、jは8×8画素ブロックの画像の垂直ライン上を垂直方向にパディング操作を移動させる為に用いるパラメータである。Rowは水平ライン上のパディング操作の移動範囲、Col.は垂直ライン上のパディング操作の移動範囲のパラメータを表す。Pstn_R_1とPstn_R_2は8×8画素の画像ブロック上の水平座標、Pstn_C_1、Pstn_C2は8×8画素の画像ブロック上の垂直座標を表す。図23のフローチャート中のimg_blk(Pstn_R_1-i,Pstn_C_1+j)は8×8画素ブロックの画像上のコンテントに含まれない画素のサンプル値、img_blk(Pstn_R_2+i,Pstn_C_2+j)は8×8画素ブロックの画像上のimg_blk(Pstn_R_1+i,Pstn_C_1+j)よりも水平座標の小さい方に存在する、コンテントに含まれる画素及びコンテントに含まれず既にパディングが施された画素のサンプル値である。img_blk(Pstn_R_1-i,Pstn_C_1+j)とimg_blk(Pstn_R_2+i,Pstn_C_2+j)は水平ライン上の1/2点対称の位置関係にある。先ず処理269で、iとjを0に、Row、Col.、Pstn_R_1、Pstn_C_1、Pstn_R_2及びPstn_C_2をそれぞれ適当な値に初期化する。次に処理270に進んでjがCol.より小さいかを判定する。もし小さいならば処理271に進み、iがRowより小さいかを判定する。もし小さいならば処理272に進む。処理272はimg_blk(Pstn_R_2+i,Pstn_C_2+j)を用いて水平座標Pstn_R_1-i、垂直座標Pstn_C_1+jの画素に対し、パディングを行う。処理272の終了後、処理273でパラメータiに1を足し、処理271に戻る。処理271〜273までの処理過程は一つの水平ラインのパディング操作が終了するまで、パディングが施される画素とパディングを施す画素との間で水平方向に1画素づつ近付けながらパディング操作を行うことに相当する。処理271でiがRow以上となった、つまり一つの水平ラインのパディング操作が終了したら、処理274に進み、パラメータjに1を足して処理270に戻る。処理270〜274までの処理過程は水平ラインのパディング操作を垂直方向に1画素づつ移動させることに相当する。処理274でjがCol.以上となるとシンメトリックパディング2のパディング操作は終了となる。
【0082】
図24はシンメトリックパディング3のアルゴリズムのフローチャートである。図24には処理275〜280を示す。シンメトリックパディング3は、8×8画素ブロックの画像の垂直ライン上でコンテントに含まれない画素に対し、垂直座標の大きい方の1/2点対称の位置に存在する、コンテントに含まれる画素及びコンテントに含まれず既にパディングが施された画素のサンプル値を用いてパディングを行う。図24のフローチャート中にはi、j、Row、Col.、Pstn_C_1、Pstn_R_1、Pstn_R_2、Pstn_C_2を示した。iは8×8画素ブロックの画像の水平ライン上を水平方向に、jは8×8画素ブロックの画像の垂直ライン上を垂直方向にパディング操作を移動させる為に用いるパラメータである。Rowは水平ライン上のパディング操作の移動範囲、Col.は垂直ライン上のパディング操作の移動範囲のパラメータである。Pstn_R_1とPstn_R_2は8×8画素の画像ブロック上の水平座標、Pstn_C_1、Pstn_C2は8×8画素の画像ブロック上の垂直座標である。図24のフローチャート中のimg_blk(Pstn_R_1+i,Pstn_C_1+j)は8×8画素ブロックの画像上のコンテントに含まれない画素のサンプル値、img_blk(Pstn_R_2+i,Pstn_C_2-j)は8×8画素ブロックの画像上のimg_blk(Pstn_R_1+i,Pstn_C_1+j)よりも垂直座標の大きい方に存在する、コンテントに含まれる画素及びコンテントに含まれず既にパディングが施された画素のサンプル値である。img_blk(Pstn_R_1-i,Pstn_C_1+j)とimg_blk(Pstn_R_2+i,Pstn_C_2-j)は垂直ライン上の1/2点対称の位置関係にある。先ず処理275で、iとjを0に、Row、Col.、Pstn_R_1、Pstn_C_1、Pstn_R_2及びPstn_C_2をそれぞれ適当な値に初期化する。次に処理276に進んでiがRowより小さいかを判定する。もし小さいならば処理277に進み、jがCol.より小さいかを判定する。もし小さいならば処理278に進む。処理278はimg_blk(Pstn_R_2+i,Pstn_C_2-j)を用いて水平座標Pstn_R_1+i、垂直座標Pstn_C_1+jの画素に対し、パディングを行う。処理278の終了後、処理279でパラメータjに1を足し、処理277に戻る。処理277〜279までの処理過程は一つの垂直ラインのパディング操作が終了するまで、パディングが施される画素とパディングを施す画素との間で垂直方向に1画素づつ近付けながらパディング操作を行うことに相当する。処理277でjがCol.以上となった、つまり一つの垂直ラインのパディング操作が終了したら、処理280に進み、パラメータiに1を足して処理276に戻る。処理276〜280までの処理過程は垂直ラインのパディング操作を水平方向に1画素づつ移動させることに相当する。処理276でiがRow以上となるとシンメトリックパディング3のパディング操作は終了となる。
【0083】
図25はシンメトリックパディング4のアルゴリズムのフローチャートである。図25には処理281〜286を示す。シンメトリックパディング4は、8×8画素ブロックの画像の垂直ライン上でコンテントに含まれない画素に対し、垂直座標の小さい方の1/2点対称の位置に存在する、コンテントに含まれる画素及びコンテントに含まれず既にパディングが施された画素のサンプル値を用いてパディングを行う。図25のフローチャート中にはi、j、Row、Col.、Pstn_C_1、Pstn_R_1、Pstn_R_2、Pstn_C_2を示した。iは8×8画素ブロックの画像の水平ライン上を水平方向に、jは8×8画素ブロックの画像の垂直ライン上を垂直方向にパディング操作を移動させる為に用いるパラメータである。Rowは水平ライン上のパディング操作の移動範囲、Col.は垂直ライン上のパディング操作の移動範囲のパラメータである。Pstn_R_1とPstn_R_2は8×8画素の画像ブロック上の水平座標、Pstn_C_1、Pstn_C2は8×8画素の画像ブロック上の垂直座標である。図25のフローチャート中のimg_blk(Pstn_R_1+i,Pstn_C_1-j)は8×8画素ブロックの画像上のコンテントに含まれない画素のサンプル値、img_blk(Pstn_R_2+i,Pstn_C_2+j)は8×8画素ブロックの画像上のimg_blk(Pstn_R_1+i,Pstn_C_1-j)よりも垂直座標の小さい方に存在する、コンテントに含まれる画素及びコンテントに含まれず既にパディングが施された画素のサンプル値である。img_blk(Pstn_R_1-i,Pstn_C_1-j)とimg_blk(Pstn_R_2+i,Pstn_C_2+j)は垂直ライン上の1/2点対称の位置関係にある。先ず処理281で、iとjを0に、Row、Col.、Pstn_R_1、Pstn_C_1、Pstn_R_2及びPstn_C_2をそれぞれ適当な値に初期化する。次に処理282に進んでiがRowより小さいかを判定する。もし小さいならば処理283に進み、jがCol.より小さいかを判定する。もし小さいならば処理284に進む。処理284はimg_blk(Pstn_R_2+i,Pstn_C_2+j)を用いて水平座標Pstn_R_1+i、垂直座標Pstn_C_1-jの画素に対し、パディングを行う。処理284の終了後、処理285でパラメータjに1を足し、処理283に戻る。処理283〜286までの処理過程は一つの垂直ラインのパディング操作が終了するまで、パディングが施される画素とパディングを施す画素との間で垂直方向に1画素づつ近付けながらパディング操作を行うことに相当する。処理283でjがCol.以上となった、つまり一つの垂直ラインのパディング操作が終了したら、処理286に進み、パラメータiに1を足して処理282に戻る。処理282〜286までの処理過程は垂直ラインのパディング操作を水平方向に1画素づつ移動させることに相当する。処理282でiがRow以上となるとシンメトリックパディング4のパディング操作は終了となる。
【0084】
表1は、図21のパディング器220内のパディング器251〜260を説明する表である。
【0085】
【表1】
【0086】
表1に示した最も左側の1列は図1の形状判別器155からパディング器158に送信された信号を指す。表1に示したパディング器は図21のパディング選択器222で選択された経路上のパディング器を指す。表1に示した方式は図22〜図25で示したシンメトリックパディングの種類を指す。表1に示したPstn_R_1、Pstn_C_1、Pstn_R_2、Pstn_C_2、Row、Col.はシンメトリックパディング1〜4で使用される初期値のパラメータを指す。表1に示した矢印はシンメトリックパディングの処理順を指す。表1に従い、以下に図21のパディング器220内のパディング器251〜260での処理を示す
もし図21のパディング選択器222で受信した信号がBound.1_1信号ならば、図21のパディング器251で先ず初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が4、Pstn_R_2が7、Pstn_C_2が4、Rowが4、Col.が4のシンメトリックパディング1を行った後、初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が0、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が7、Rowが8、Col.が4のシンメトリックパディング3の処理を行う。同じように、もしBound.1_2信号ならば、図21のパディング器252で先ず初期値としてPstn_R_1が7、Pstn_C_1が4、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が4、Rowが4、Col.が4のシンメトリックパディング2を行った後、初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が0、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が7、Rowが8、Col.が4のシンメトリックパディング3の処理を行う。もしBound.1_3信号ならば、図21のパディング器253で先ず初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が0、Pstn_R_2が7、Pstn_C_2が0、Rowが4、Col.が4のシンメトリックパディング1を行った後、初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が7、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が0、Rowが8、Col.が4のシンメトリックパディング4の処理を行う。もしBound.1_4信号ならば、図21のパディング器254で先ず初期値としてPstn_R_1が7、Pstn_C_1が0、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が0、Rowが4、Col.が4のシンメトリックパディング2を行った後、初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が7、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が0、Rowが8、Col.が4のシンメトリックパディング4の処理を行う。もしBound.2_1信号ならば、図21のパディング器255で先ず初期値としてPstn_R_1が7、Pstn_C_1が0、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が0、Rowが4、Col.が8のシンメトリックパディング2の処理を行う。もしBound.2_2信号ならば、図21のパディング器256で先ず初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が0、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が7、Rowが4、Col.が8のシンメトリックパディング1の処理を行う。もしBound.2_3信号ならば、図21のパディング器257で先ず初期値としてPstn_R_1が7、Pstn_C_1が0、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が0、Rowが4、Col.が4のシンメトリックパディング2を行った後、初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が3、Pstn_R_2が7、Pstn_C_2が3、Rowが4、Col.が4のシンメトリックパディング1の処理を行う。もしBound.2_4信号ならば、図21のパディング器258で先ず初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が0、Pstn_R_2が7、Pstn_C_2が0、Rowが4、Col.が4のシンメトリックパディング1を行った後、初期値としてPstn_R_1が7、Pstn_C_1が3、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が3、Rowが4、Col.が4のシンメトリックパディング2の処理を行う。もしBound.3_2信号ならば、図21のパディング器260で先ず初期値としてPstn_R_1が0、Pstn_C_1が0、Pstn_R_2が0、Pstn_C_2が7、Rowが8、Col.が4のシンメトリックパディング3の処理を行う。
【0087】
図1の8×8画素2次元DCT器159では、図1のパディング器158から出力された画像のサンプル値を8×8画素2次元DCTにより各8×8重み付け係数ブロックに変換する。変換された各8×8重み付け係数ブロックは図1のスキャニング器160に入力される。
【0088】
図26は、図1の符号化器のスキャニング器の構成図である。図26にはスキャニング器287、スキャニング選択線288、スキャニング選択器289、スキャニング選択スイッチ290、296、8×8重み付け係数ブロック291、297、スキャニング器287内のスキャニング器292〜295を示す。図26のスキャニング器287では、図1の符号化器150の形状判別器155からスキャニング選択線288を通って送信された信号をスキャニング選択器289で受信し、受信した信号によってスキャニング選択スイッチ290、296を適宜切り替え、スキャニング器292〜295の中から一つのスキャニング器を選択する。但し、パディング選択線288は図1のパディング選択線157と同一である。
【0089】
ここで以下のように設定する。もし図21のパディング選択器222で受信した信号がOpaque信号、Transparent信号、Bound.4信号、Bound.5信号ならば、図26のスキャニング選択スイッチ290、296を切り替え、スキャニング器287内のスキャニング器292を選ぶ。同じように、Bound.1信号ならばスキャニング器287内のスキャニング器293、Bound.2信号ならばスキャニング器287内のスキャニング器294、Bound.3信号ならばスキャニング器287内のスキャニング器295を選ぶ。
【0090】
図27は、本発明によるスキャン順序を説明する図である。図27にはスキャン順序298〜301を示す。図26のスキャニング器292ではスキャン順序298、図26のスキャニング器293ではスキャン順序299、図26のスキャニング器294ではスキャン順序300、図26のスキャニング器294ではスキャン順序301を用いる。従って図26のスキャニング器287内のスキャニング器292では、図1の8×8画素2次元DCT器159から出力された8×8重み付け係数ブロック中の重み付け係数値を図27のスキャン順序298でスキャンする。同じように、スキャニング器293では8×8重み付け係数ブロック中の重み付け係数値をスキャン順序299で、スキャニング器294では8×8重み付け係数ブロック中の重み付け係数値をスキャン順序300で、スキャニング器295では8×8重み付け係数ブロック中の重み付け係数ちを図27のスキャン順序301でスキャンする。但し、8×8重み付け係数ブロックの中の各重み付け係数と図27のスキャン順序298〜301の各枡目は一対一で対応している。
【0091】
図1の量子化器161では、図1のスキャニング器160でスキャンされた8×8重み付け係数内の重み付け係数値を量子化する。
【0092】
図1の可変長符号化器162では、図1の量子化器161で量子化された8×8重み付け係数内の重み付け係数値の可変長符号化を行い、画像のビットストリーム163を生成する。
【0093】
図1の逆量子化器164では、図1の量子化器161で量子化された8×8重み付け係数内の重み付け係数値を逆量子化する。
【0094】
図1の逆スキャニング器165では図1の形状判別器から送信された信号に従って選択した逆スキャニング方法により、図1の逆量子化器164で逆量子化された8×8重み付け係数内の重み付け係数値に対し、逆スキャンを行う。逆スキャニング器165で用いるスキャン順序は図1のスキャニング器160で用いられたスキャン順序を用いる。
【0095】
図1の8×8画素2次元逆DCT器166では、図1の逆スキャニング器165で逆スキャンされた各8×8重み付け係数内の係数値に対して8×8画素2次元逆DCTを施し、復号画像を得る。
【0096】
図1の遅延器168では、図1の8×8画素2次元逆DCT器166で得られた復号画像を直接、記録する。
【0097】
以上でイントラ符号化が終了し、次にインター符号化が開始される。図1のイントラ・インター符号化切替信号151でイントラ・インター符号化切替スイッチ152を切り替え、インター符号化を選択する。本発明の符号化方法ではイントラ符号化時のパディング方法とスキャン方法と逆スキャン方法のみについて言及すれば十分なので、本明細書では図1に記載の加算器167、動き検出器169、動きベクトル170、パディング器及び動き補償器171、差分器172、パディング器173、差分画像174の説明を省略する。
【0098】
図1の形状符号化器175では、図1の入力アルファ・プレーン154を符号化し、アルファ・プレーンのビットストリーム176を生成する。本発明の符号化方法では入力画像153のイントラ符号化のみについて言及すれば十分なので、本明細書では形状符号化器175の説明を省略する。
【0099】
図1のマルチプレクサー177では、イントラ・インター符号化切替信号151と画像のビットストリーム163と動きベクトル170とアルファ・プレーンのビットストリーム176を混合し、伝送ビットストリーム178を生成する。
【0100】
以上の符号化処理により、図1の符号化器12から伝送ビットストリーム178が出力される。
【0101】
図28は本発明によるコンテント・ベース復号化方法を実現する復号化器の構成図である。図28には復号化器302、伝送ビットストリーム303、デマルチプレクサー304、イントラ・インター復号化切替信号305、イントラ・インター復号化切替スイッチ306〜307、アルファ・プレーンのビットストリーム308、形状復号化器309、アルファプレーン310、形状判別器311、逆スキャニング選択線312、逆スキャニング器313、画像のビットストリーム314、可変長復号化器315、逆量子化器316、8×8画素逆DCT器317、イントラ復号化が施された画像318、遅延器319、動きベクトル320、パディング器及び動き補償器321、パディング及び動き補償が施された画像322、インター復号化が施された画像323、加算器324、加算画像325、合成器326、合成画像327が示されている。以下に図28について説明する。
【0102】
先ず、インター復号化よりも先にイントラ復号化を行う。イントラ復号化は、イントラ符号化された画像のビットストリームを静止画像に復号化する方法である。一方、インター復号化は、インター符号化された画像のビットストリームを符号化される以前の入力画像と前に符号化器に入力された画像との差分画像に復号化する方法である。
【0103】
図28のデマルチプレクサー304では、伝送ビットストリーム303をイントラ・インター復号化切替信号305、画像のビットストリーム314、動きベクトル320、アルファ・プレーンのビットストリーム308に分解する。
【0104】
図28のイントラ・インター復号化切替スイッチ306〜307では、イントラ・インター復号化切替信号305でイントラ・インター復号化切替スイッチ306〜307を切り替え、イントラ復号化を選択する。
【0105】
図28の形状復号化器309では、アルファ・プレーンのビットストリーム308からアルファプレーン310を復号化する。本発明の復号化方法では図28の画像のビットストリーム314のイントラ復号化のみについて言及すれば十分なので、本明細書では形状復号化器309の説明を省略する。
【0106】
次に図28のアルファ・プレーン310の形状を図28の形状判別器311で判別し、逆スキャニング器313に信号を送信する。図29は復号器の形状判別器の処理の実施例を表すフローチャートである。図29には処理328〜339を示す。処理は処理開始から処理終了まで矢印の順に従って行われる。
【0107】
先ず図29の処理328ではアルファプレーン310を8×8画素ブロック毎に分解する。
【0108】
次に図29の処理329を行う。図30は図29の処理329を説明する図である。図30には4×4画素ブロックのアルファプレーン340〜343を示した。図29の処理328で分解された8×8画素ブロックのアルファプレーンを縦横に2等分割し、4つの4×4画素ブロックのアルファプレーン340〜343を作る。4×4画素ブロックのアルファプレーン340の位置は、分解される以前の8×8画素ブロックのアルファプレーンの左上、4×4画素ブロックのアルファプレーン341の位置は、分解される以前の8×8画素ブロック右上、4×4画素ブロック342の位置は、分解される以前の8×8画素ブロックのアルファプレーンの左下、4×4画素ブロックのアルファプレーン343の位置は、分解される以前の8×8画素ブロックのアルファプレーンの右下である。4×4画素ブロックのアルファプレーン340〜343の各枡目の内、斜線部はサンプル値が0以上の画素344、白抜き部はサンプル値が0の画素345である。
【0109】
図29の処理330では、図29の処理329で分解した各4×4画素ブロックのアルファプレーン内の全画素に対して論理和を求め、求めた4つの論理和の合計を計算する。図31は図29の処理330を説明する図である。図31には論理和346〜349を示す。求められた論理和の合計は図29に示したcountとして記録される。図31の4つの論理和346〜349が示すそれぞれの数字は、図30に記載の4つのそれぞれの4×4画素ブロックのアルファプレーン340〜343内の全画素に対する論理和を表している。従って図31の場合、countは2となる。
【0110】
図29の処理331ではcountを判別する。もしcountが0ならば図29の処理332、countが1ならば処理333、countが2ならば処理334、countが3ならば処理338、countが4ならば処理339を行う。
【0111】
countが0の場合、図29の処理330で求めた4つの論理和が総て0であることを表す。つまり8×8画素ブロックの画像にはコンテントに含まれる画素が全くないと判断される。図29の処理332では、図28の逆スキャニング選択線312で逆スキャニング器313にTransparent信号を送信する。
【0112】
countが1の場合、図29の処理330で求めた4つの論理和の内、一つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、1つの4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図29の処理333では、図28の逆スキャニング選択線312で逆スキャニング器313にBound.1信号を送信する。
【0113】
countが3の場合、図29の処理330で求めた4つの論理和の内、一つのみが0であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、3つの4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図29の処理338では、図28の逆スキャニング選択線312で逆スキャニング器313にBound.4信号を送信する。
【0114】
countが2の場合、図29の処理330で求めた4つの論理和の内、2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、2つの4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。しかし、どの位置の2つの4×4画素ブロックの画像にコンテントの画素が含まれるのかはわからない。
【0115】
そこで図29の処理334を施す。図32は図29の処理334を説明する図である。図17には論理和205〜208を示す。処理334では、図29の処理330で求めた4つの論理和の内、図31の水平方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和を計算し、計算した値をcnt_aとして記録する。図32に記載の論理和350〜353は図31の論理和346〜349と同一である。図32の場合、排他的論理和cnt_aは1である。
【0116】
図29の処理335は処理334で求めたcnt_aを判別する。もし、cnt_aが1ならば図29の処理336、cnt_aが0ならば図29の処理337に進む。
【0117】
cnt_aが1の場合、図29の処理330で求めた4つの論理和の内、垂直方向または対角方向の2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、垂直方向または対角方向の2つ4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図29の処理336では、図28の逆スキャニング選択線312で逆スキャニング器313にBound.2信号を送信する。
【0118】
cnt_aが0の場合、図29の処理337で求めた4つの論理和の内、水平方向の2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、水平方向の2つ4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図29の処理337では、図28の逆スキャニング選択線312で逆スキャニング器313にBound.3信号を送信する。
【0119】
また図29の処理334は図32で説明した処理とは異なるの見方ができる。図33は図32と別の処理334を説明する図である。図33には論理和354〜357を示す。上述の処理334では、図29の処理330で求めた4つの論理和の内、図32の水平方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和を計算したが、ここでは垂直方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和を計算し、計算した値をcnt_aとして記録する。図33に記載の論理和354〜357は図31の論理和346〜349と同一である。図33の場合、排他的論理和cnt_aは0である。
【0120】
図33の方法で図29の処理334を施した結果、cnt_aが1の場合、図29の処理330で求めた4つの論理和の内、垂直方向または対角方向の2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、水平方向または対角方向の2つ4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図29の処理336では、図28の逆スキャニング選択線312で逆スキャニング器313にBound.2信号を送信する。
【0121】
図33の方法で図29の処理334を施した結果、cnt_aが0の場合、図29の処理330で求めた4つの論理和の内、垂直方向の2つのみが1であることを表す。つまり4つの4×4画素ブロックの画像の内、垂直方向の2つ4×4画素ブロックの画像のみにコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図29の処理337では、図28の逆スキャニング選択線312で逆スキャニング器313にBound.3信号を送信する。
【0122】
図29の処理330で求めた4つの論理和の内、図32の水平方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和に着目するか、図33の垂直方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和に着目するかは、図1の符号化器150内の形状判別器155で用いた方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和で決まる。つまり、図1の符号化器150内の形状判別器155で用いた処理と同じ処理を行う。以下では図32の水平方向に位置する2つの論理和同士の排他的論理和を使用する。
【0123】
図29の処理182でcountが4となった場合、処理339を行う。
【0124】
cnt_bが0の場合、図29の処理330で求めた総ての論理和が1であることを表す。つまり図29の処理329で分解された4つの4×4画素ブロックの画像の内、少なくとも3つの4×4画素ブロックの画像にコンテントに含まれる画素が存在すると判断される。図29の処理339では、図28の逆スキャニング選択線312で逆スキャニング器313にBound.5信号を送信する。
【0125】
以上で図29の符号化器の形状判別器の処理例のフローチャートが終了する。上述より、図28の符号化器302の形状判別器311からはTransparent信号、またはBound.1信号、またはBound.2信号、またはBound.3信号、またはBound.4信号及びBound.5信号、またはOpaque信号が逆スキャニング選択線312を通って逆スキャニング器313に送信される。Transparent信号、Bound.1信号、Bound.2信号、Bound.3信号、Bound.4信号及びBound.5信号には例えば0〜5までの番号を割り当て、それぞれの信号を区別する。以上で図28の符号化器302の形状判別器311の処理例の説明を終了する。
【0126】
図28の可変長復号器315では、画像のビットストリーム314を可変長復号化する。
【0127】
図28の逆量子化器316では、可変長復号化されたを各8×8重み付け係数の係数値を逆量子化する。
【0128】
図28の逆スキャニング器313では、逆量子化された8×8重み付け係数ブロック内の重み付け係数値を逆スキャンする。図34は逆スキャニング器の構成図である。図34には逆スキャニング器358、逆スキャニング選択線359、逆スキャニング選択器360、逆スキャニング選択スイッチ361、367、8×8重み付け係数ブロック362、368、逆スキャニング器358内のスキャニング器363〜366を示す。図34の逆スキャニング器358では、図28の復号化器302の形状判別器311から逆スキャニング選択線359を通って送信された信号を逆スキャニング選択器360で受信し、受信した信号によって逆スキャニング選択スイッチ361、367を適宜切り替え、逆スキャニング器363〜366の中から一つの逆スキャニング器を選択する。但し、図34の逆スキャニング選択線359は図28の逆スキャニング選択線312と同一である。
【0129】
ここで以下のように設定する。もし図34の逆スキャニング選択器360で受信した信号がTransparent信号、Bound.4信号、Bound.5信号ならば、図34のスキャニング選択スイッチ361、368を切り替え、スキャニング器358内のスキャニング器363を選ぶ。同じように、Bound.1信号ならばスキャニング器358内のスキャニング器364、Bound.2信号ならばスキャニング器358内のスキャニング器365、Bound.3信号ならばスキャニング器358内のスキャニング器366を選ぶ。
【0130】
図35は、本発明による逆スキャン順序を説明する図である。図35には逆スキャン順序369〜372を示す。図34の逆スキャニング器363では逆スキャン順序369、図34の逆スキャニング器364では逆スキャン順序370、図34の逆スキャニング器365では逆スキャン順序371、図34の逆スキャニング器366では逆スキャン順序372が用いられる。従って図34の逆スキャニング器358内の逆スキャニング器363では、図28の逆量子化器316から出力された8×8重み付け係数ブロック中の重み付け係数値を図35の逆スキャン順序369で逆スキャンする。同じように、逆スキャニング器364では8×8重み付け係数ブロック中の重み付け係数値を逆スキャン順序370で、逆スキャニング器365では8×8重み付け係数ブロック中の重み付け係数値を逆スキャン順序371で、逆スキャニング器366では8×8重み付け係数ブロック中の重み付け係数値を逆スキャン順序372で逆スキャンする。但し、8×8重み付け係数ブロックの中の各重み付け係数と図35の逆スキャン順序369〜372の各枡目は一対一で対応している。但し、図1の符号化器150で符号化を省略され、一次元系列に並べられた0の重み付け係数群値は、図35の逆スキャン順序369〜372に従って0の重み付け係数値を8×8重み付け係数ブロック内に配置され、残りの符号化された重み付け係数値は同じ逆スキャン順序369〜372に従って8×8重み付け係数ブロック内に逆スキャンされる。
【0131】
図28の8×8画素逆DCT器317では、図28の逆スキャニング器313で逆スキャンされた各8×8重み付け係数ブロック内の重み付け係数値に対して8×8画素2次元逆DCTを施し、イントラ復号化された画像318を得る。イントラ復号化された画像318はコンテントに含まれない画素にパディングが施されたままとなっている。
【0132】
図28の遅延器319では、図28の8×8画素2次元逆DCT器317で得たイントラ復号化された画像318を直接、記録する。
【0133】
以上でイントラ復号化が終了し、次にインター復号化が開始される。図28のイントラ・インター復号化切替信号305でイントラ・インター復号化切替スイッチ306〜307を切り替え、インター復号化を選択する。本発明の復号化方法ではイントラ復号化時の逆スキャン方法のみについて言及すれば十分なので、本明細書では図28に記載の動きベクトル320、パディング器及び動き補償器321、パディング及び動き補償が施された画像322、インター復号化が施された画像323、加算器324、加算画像325の説明を省略する。
【0134】
図28の合成器326では、復号化されたアルファプレーン310のサンプル値が1以上である画素に対応する画素をイントラ復号された画像318から抜き出す。抜き出された画素の集まりが合成画像327である。
【0135】
【発明の効果】
本発明によれば、値が0となるDCTの重み付け係数の数を従来方法よりも増加させ、増加させた0のDCTの重み付け係数を符号化しないことにより、高い情報圧縮率の達成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコンテント・ベース符号化方法を実現する符号化器の構成図。
【図2】符号化するコンテント内の画素のサンプル値を説明する図。
【図3】符号化される8×8画素ブロックの例を説明する図。
【図4】コンテント・ベース符号化方法を実現する従来の符号化器の構成図。
【図5】8×8重み付け係数ブロックのスキャン方法を説明する図。
【図6】コンテント・ベース符号化方法を実現する従来の復号化器の構成図。
【図7】8画素の1次元DCTの変換基底を説明する図。
【図8】シンメトリックパディング方法で用いる点対称の概念を説明する図。
【図9】シンメトリックパディング方法を説明する図。
【図10】コンテントに含まれる画素が存在する縦8×横4画素ブロックとコンテントに含まれる画素が存在しない縦8×横4画素ブロックで構成された8×8画素ブロックの画像のサンプル値に対し、水平方向の1/2点対称のシンメトリックパディングと2次元DCTを施した状態を説明する図。
【図11】コンテントに含まれる画素が存在する縦4×横8画素ブロックとコンテントに含まれる画素が存在しない縦4×横8画素ブロックで構成された8×8画素ブロックの画像のサンプル値に対し、垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディングと2次元DCTを施した例を説明する図。
【図12】コンテントに含まれる画素が存在する対角位置の2つの4×4画素ブロックとコンテントに含まれる画素が存在しない対角位置の2つの4×4画素ブロックで構成された8×8画素ブロックの画像のサンプル値に対し、水平または垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディングと2次元DCTを施した例を説明する図。
【図13】コンテントに含まれる画素が存在する1つの4×4画素ブロックとコンテントに含まれる画素が存在しない3つの4×4画素ブロックで構成された8×8画素ブロックの画像のサンプル値に対し、水平及び垂直方向の1/2点対称のシンメトリックパディングと2次元DCTを施した例を説明する図。
【図14】形状判別器の処理の実施例を表すフローチャート。
【図15】図14の処理180を説明する図。
【図16】図14の処理181を説明する図。
【図17】図14の処理185を説明する図。
【図18】図17と別の処理185を説明する図。
【図19】図14の処理190を説明する図。
【図20】図14の処理191を説明する図。
【図21】図1の符号化器のパディング器158の構成図。
【図22】シンメトリックパディング1のアルゴリズムのフローチャート。
【図23】シンメトリックパディング2のアルゴリズムのフローチャート。
【図24】シンメトリックパディング3のアルゴリズムのフローチャート。
【図25】シンメトリックパディング4のアルゴリズムのフローチャート。
【図26】図1の符号化器のスキャニング器の構成図。
【図27】本発明によるスキャン順序を説明する図。
【図28】本発明によるコンテント・ベース符号化方法を実現する符号化器の構成図。
【図29】復号化器の形状判別器の処理の実施例を表すフローチャート。
【図30】図29の処理329を説明する図。
【図31】図29の処理330を説明する図。
【図32】図29の処理334を説明する図。
【図33】図32と別の処理334を説明する図。
【図34】逆スキャニング器の構成図。
【図35】本発明による逆スキャン順序を説明する図。
【符号の説明】
1…画像の一例、2…アルファ・プレーンの一例、3,8…画素のサンプル値が0である領域、4,7…画素のサンプル値が1以上である領域、5,10,13…コンテントに含まれる画素の領域、6…8×8画素ブロック毎に分割されたアルファ・プレーンの例、9…8×8画素ブロック毎に分割された、コンテントの画素を含む画像の例、11…パディングが施された画素の領域、12,150…符号化器、13,151…イントラ・インター符号化切替信号、14,152…イントラ・インター符号化切替スイッチ、15,153…入力画像、16,154…入力アルファプレーン、17,32,158,173,220…パディング器、18,159…8×8画素2次元DCT器、19,160,287…スキャニング器、20,161…量子化器、21,162…可変長符号化器、22,51,163,314…画像のビットストリーム、23,53,164,316…逆量子化器、24,54,165,313,358…逆スキャニング器、25,55,166,317…8×8画素2次元逆DCT器、26,62,167,324…加算器、27,57,168,319…遅延器、28,169…動き検出器、29,58,170,320…動きベクトル、30,59,171,321…パディング器及び動き報償器、31,172…差分器、33,174…差分画像、34,175…形状符号化器、35,64,176,308…アルファプレーンのビットストリーム、36,177…マルチプレクサー、37,46,178,303…伝送ビットストリーム、38…8×8重み付け係数ブロックの例、39…水平方向、40…垂直方向、41〜42…重み付け係数、43…領域、44,298…zigzagスキャン順序、45,302…復号器、47,304…デマルチプレクサー、48,305…イントラ・インター復号化切替信号、49〜50,306〜307…イントラ・インター復号化切替スイッチ、52,315…可変長復号器、56,318…イントラ復号化が施された画像、60,322…パディング及び動き報償が施された画像、61,323…インター復号化が施された画像、63,325…加算画像、65,309…形状復号器、66,310…アルファ・プレーン、67,326…合成器、68,327…合成画像、69…8画素の1次元DCTの第1変換基底、70…8画素の1次元DCTの第2変換基底、71…8画素の1次元DCTの第3変換基底、72…8画素の1次元DCTの第4変換基底、73…8画素の1次元DCTの第5変換基底、74…8画素の1次元DCTの第6変換基底、75…8画素の1次元DCTの第7変換基底、76…8画素の1次元DCTの第8変換基底、77…8画素の1次元DCTの第1変換基底上の係数、78…8画素の1次元DCTの第2変換基底上の係数、79…8画素の1次元DCTの第3変換基底上の係数、80…8画素の1次元DCTの第4変換基底上の係数、81…8画素の1次元DCTの第5変換基底上の係数、82…8画素の1次元DCTの第6変換基底上の係数、83…8画素の1次元DCTの第7変換基底上の係数、84…8画素の1次元DCTの第8変換基底上の係数、85,99…8×8画素ブロックの画像の例、86,102…パディングが施される画素、87…水平方向に1/2点対称の係数対を持つ8画素1次元DCTの変換基底の例、88…水平方向に1/4点対称の係数対を持つ8画素1次元DCTの変換基底の例、89…水平方向に1/8点対称の係数対を持つ8画素1次元DCTの変換基底の例、90…垂直方向に1/2点対称の係数対を持つ8画素1次元DCTの変換基底の例、91…垂直方向に1/4点対称の係数対を持つ8画素1次元DCTの変換基底の例、92…垂直方向に1/8点対称の係数対を持つ8画素1次元DCTの変換基底の例、93…画素86に対して水平方向の1/2点対称の位置に存在する画素、94…画素86に対して水平方向の1/4点対称の位置に存在する画素、95…画素86に対して水平方向の1/8点対称の位置に存在する画素、96…画素86に対して垂直方向の1/2点対称の位置に存在する画素、97…画素86に対して垂直方向の1/4点対称の位置に存在する画素、98…画素86に対して垂直方向の1/8点対称の位置に存在する画素、100…コンテントに含まれる画素、101…コンテントに含まれない画素、103…画素102に対し、水平方向に1/2点対称の画素のサンプル値を用いるシンメトリックパディング、104…画素102に対し、垂直方向に1/2点対称の画素のサンプル値を用いるシンメトリックパディング、105,108,114,117,123,126,135,138,141,144…8×8画素ブロックの画像の例、106,109…コンテントの画素が含まれる縦8×横4画素ブロック、107,110…コンテントの画素が含まれない縦8×横4画素ブロック、111,120,129,132,147…8×8重み付け係数ブロックの例、112〜113,121〜122,130〜131,133〜134,148〜149…重み付け係数、115,118…コンテントの画素が含まれる縦4×横8画素ブロック、116,119…コンテントの画素が含まれない縦4×横8画素ブロック、124,127…コンテントの画素が含まれる対角位置の2つの4×4画素ブロック、125,128…コンテントの画素が含まれない対角位置の2つの4×4画素ブロック、136,139,142,145…コンテントの画素が含まれる1つの4×4画素ブロック、137,140,143,146…コンテントの画素が含まれないの3つの4×4画素ブロック、155,311…形状判別器、156,221…パディング選択線、157,288…スキャニング選択線、179〜194…処理、195〜198,340〜343…4×4画素ブロックのアルファ・プレーン、199,214,217…サンプル値が0以上の画素、200,215…サンプル値が0の画素、201〜212,346〜357…論理和、213,216…8×8画像ブロックのアルファ・プレーンの例、218〜219…論理積、222…パディング選択器、224,262…8×8画素ブロックの画像、223,261…パディング選択スイッチ、225〜237…経路、238…8×8画素ブロックのアルファ・プレーン、239…ゼロ・パディング器、240〜260…パディング器220内のパディング器、263〜286,328〜339…処理、289…スキャニング選択器、290,296…スキャニング選択スイッチ、291,297,362,368…8×8重み付け係数ブロック、292〜295…スキャニング器220内のスキャニング器、299〜301…スキャン順序、312,359…逆スキャニング選択線、360…逆スキャニング選択器、361,367…逆スキャニング選択スイッチ、363〜366…逆スキャニング器358内のスキャニング器、369〜372…逆スキャン順序。
Claims (8)
- 画像とその画像に対応するアルファ・プレーンを8×8画素ブロック毎に分解し、分割した各8×8画素ブロックのアルファ・プレーンによって決められるコンテントの領域に含まれない総てまたは一部の画素に対してサンプル値のパディングを施した各8×8画素ブロックの画像に2次元DCTを適用するコンテント・ベース符号化方法において、
上記8×8画素ブロック内の水平または垂直方向へ一列に並んだ8画素に対する1次元 DCT 基底上の係数を画素と対応した形で順番に並べ、並べられた係数の1番目と8番目、2番目と7番目、3番目と6番目、4番目と5番目の変換係数の間で絶対値が等しく且つ符号が反対である関係を1/2点対称と定義し、
上記8×8画素ブロックを2つの縦8×横4画素ブロックに分割した内、一方の縦8×横4画素ブロック中の総てまたは一部の画素がコンテントに含まれ、残りのもう一方の縦8×横4画素ブロック内の総ての画素がコンテントに含まれない状態の場合、
コンテントに含まれる画素が存在する縦8×横4画素ブロック中のコンテントに含まれない総ての画素に対してパディングを行い、もう一方のコンテントに含まれる画素が全くない縦8×横4画素ブロック中の総ての画素に対して水平方向の1/2点対称の位置にある画素のサンプル値を用いたパディングを施すことを特徴とする符号化方法。 - 画像とその画像に対応するアルファ・プレーンを8×8画素ブロック毎に分解し、分割した各8×8画素ブロックのアルファ・プレーンによって決められるコンテントの領域に含まれない総てまたは一部の画素に対してサンプル値のパディングを施した各8×8画素ブロックの画像に2次元 DCT を適用するコンテント・ベース符号化方法において、
上記8×8画素ブロック内の水平または垂直方向へ一列に並んだ8画素に対する1次元DCT基底上の係数を画素と対応した形で順番に並べ、並べられた係数の1番目と8番目、2番目と7番目、3番目と6番目、4番目と5番目の変換係数の間で絶対値が等しく且つ符号が反対である関係を1/2点対称と定義し、
上記8×8画素ブロックを2つの縦4×横8画素ブロックに分割した内、一方の縦4×横8画素ブロック中の総てまたは一部の画素がコンテントに含まれ、残りのもう一方の縦4×横8画素ブロック内の総ての画素がコンテントに含まれない状態の場合、
コンテントに含まれる画素が存在する縦4×横8画素ブロック中のコンテントに含まれない総ての画素に対してパディングを行い、もう一方のコンテントに含まれる画素が全くない縦4×横8画素ブロック中の総ての画素に対して垂直方向の1/2点対称の位置にある画素のサンプル値を用いたパディングを施すことを特徴とする符号化方法。 - 画像とその画像に対応するアルファ・プレーンを8×8画素ブロック毎に分解し、分割した各8×8画素ブロックのアルファ・プレーンによって決められるコンテントの領域に含まれない総てまたは一部の画素に対してサンプル値のパディングを施した各8×8画素ブロックの画像に2次元 DCT を適用するコンテント・ベース符号化方法において、
上記8×8画素ブロック内の水平または垂直方向へ一列に並んだ8画素に対する1次元DCT基底上の係数を画素と対応した形で順番に並べ、並べられた係数の1番目と8番目、2番目と7番目、3番目と6番目、4番目と5番目の変換係数の間で絶対値が等しく且つ符号が反対である関係を1/2点対称と定義し、上記8×8画素ブロックの画像を4つの4×4画素ブロックに分割した内の対角関係にある2つの4×4画素ブロック中の総てまたは一部の画素がコンテントに含まれ、残りのもう一方の対角関係にある2つの4×4画素ブロック内の総ての画素がコンテントに含まれない状態の場合、コンテントを含む対角関係にある2つの4×4画素ブロック中のコンテントに含まれない総ての画素に対してパディングを行い、もう一方のコンテントに含まれる画素が全くない対角関係にある2つの4×4画素ブロック内の総ての画素に対して水平または垂直方向の1/2点対称の位置にある画素のサンプル値を用いたパディングを施すことを特徴とする符号化方法。 - 画像とその画像に対応するアルファ・プレーンを8×8画素ブロック毎に分解し、分割した各8×8画素ブロックのアルファ・プレーンによって決められるコンテントの領域に含まれない総てまたは一部の画素に対してサンプル値のパディングを施した各8×8画素ブロックの画像に2次元 DCT を適用するコンテント・ベース符号化方法において、
上記8×8画素ブロック内の水平または垂直方向へ一列に並んだ8画素に対する1次元DCT基底上の係数を画素と対応した形で順番に並べ、並べられた係数の1番目と8番目、2番目と7番目、3番目と6番目、4番目と5番目の変換係数の間で絶対値が等しく且つ符号が反対である関係を1/2点対称と定義し、上記8×8画素ブロックの画像を4つの4×4画素ブロックに分割した内の1つの4×4画素ブロック中の総てまたは一部の画素がコンテントに含まれ、残りの3つの4×4画素ブロック内の総ての画素がコンテントに含まれない状態の場合、コンテントの画素を含む4×4画素ブロック中のコンテントに含まれない総ての画素に対してパディングを行い、パディングを施したコンテント内の画素を含む4×4画素ブロックと水平または垂直方向に隣接する、コンテントに含まれる画素が全くない1つの4×4画素ブロック内の総ての画素に対して、水平または垂直方向の1/2点対称の位置にある画素のサンプル値を用いたパディングを施し、その後、残りの2つの4×4画素ブロックの総ての画素に対し、垂直または水平方向の1/2点対称の位置にある画素のサンプル値を用いたパディングを施すことを特徴とする符号化方法。 - 復号化される8×8画素ブロックのアルファ・プレーンを2つの縦8×横4画素ブロックに分割した内、一方の縦8×横4画素ブロック中の総てまたは一部の画素がコンテントに含まれ、残りのもう一方の縦8×横4画素ブロック中の総ての画素がコンテントに含まれない状態の場合、8行8列の重み付け係数ブロックの1列目、3列目、5列目、7列目に存在する係数を逆スキャンされた重み付け係数値、2列目、4列目、6列目、8列目に存在する係数を0として8×8画素ブロックの2次元逆DCTすることを特徴とする請求項1に記載される符号化方法で符号化された画像とその画像に対応するアルファプレーンの復号化方法。
- 復号化される8×8画素ブロックのアルファ・プレーンを2つの縦4×横8画素ブロックに分割した内、一方の縦4×横8画素ブロック中の総てまたは一部の画素がコンテントに含まれ、残りのもう一方の縦4×横8画素ブロック中の総ての画素がコンテントに含まれない状態の場合、8行8列の重み付け係数ブロックの1行目、3行目、5行目、7行目に存在する係数を逆スキャンされた重み付け係数値、2行目、4行目、6行目、8行目に存在する係数を0として8×8画素ブロックの2次元逆DCTすることを特徴とする請求項2に記載される符号化方法で符号化された画像とその画像に対応するアルファプレーンの復号化方法。
- 復号化される8×8画素ブロックのアルファ・プレーンを4つの4×4画素ブロックに分割した内、対角関係にある2つの4×4画素ブロック内の総てまたは一部の画素がコンテントに含まれ、残りの対角関係にある2つの4×4画素ブロック内の総ての画素がコンテントに含まれない状態の場合、8行8列の重み付け係数ブロックの1列目、3列目、5列目、7列目に存在する係数を逆スキャンされた重み付け係数値、2列目、4列目、6列目、8列目に存在する係数を0の重み付け係数値として2次元逆DCTすることを、または8行8列の重み付け係数ブロックの1行目、3行目、5行目、7行目に存在する係数を逆スキャンされた重み付け係数値、2行目、4行目、6行目、8行目に存在する係数を0として8×8画素ブロックの2次元逆DCTすることを特徴とする請求項3に記載される符号化方法で符号化された画像とその画像に対応するアルファプレーンの復号化方法。
- 復号化される8×8画素ブロックのアルファ・プレーンを4つの4×4画素ブロックに分割した内、1つの4×4画素ブロック内の総てまたは一部の画素がコンテントに含まれ、残りの3つの4×4画素ブロック内の総ての画素がコンテントに含まれない状態の場合、8行8列の重み付け係数ブロックの1列目の1行目、3行目、5行目、7行目、3列目の1行目、3行目、5行目、7行目、5列目の1行目、3行目、5行目、7行目、7列目の1行目、3行目、5行目、7行目に存在する係数を逆スキャンされた重み付け係数値、残りの2列目、4列目、6列目、8列目、2行目、4行目、6行目、8行目に存在する係数を0の重み付け係数値として2次元逆DCTすることを特徴とする請求項4に記載される符号化方法で符号化された画像とその画像に対応するアルファプレーンの復号化方法。
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