JP3674492B2 - 記録媒体装着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録媒体装着装置に係り、特に異なる種類のディスク状記録媒体を装着可能な構成とされた記録媒体装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の記録媒体装着装置について、複数種のディスク状記録媒体に対して互換性を持たせたディスク装置(以下、コンパチブルディスク装置という)に搭載されているものを例に挙げて説明する。
【0003】
例えば、パーソナルコンピュータ或いはワードプロセッサ等の電子装置では、情報を再生及び/または記録する手段としてディスク装置を内蔵或いは外付けすることが行なわれている。このディスク装置は、記録媒体としてディスク状記録媒体を用いている。また、このディスク状記録媒体は、記録媒体装着装置を用いてディスク装置内部に装着され、再生及び/または記録処理が行なわれる構成となっている。
【0004】
一方、ディスク状記録媒体も種々の形態のものが提供されており、例えばCD(Compact Disc),CD−R(Compact Disc-Recordable),CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory),CD−RW(Compact Disc-Rewritable),DVD−ROM(Digital Versatile Disc-Read Only Memory),DVD−RAM(Digital Versatile Disc-Random Access Memory)等が知られている。これらは、12センチメートルの直径を有したディスクと、8センチメートルの2種類がある。更に、DVD−RAMは、ディスクをディスクカートリッジ内に装着した構成とされたものを加えて3種類がある。
【0005】
上記のようにディスク状記録媒体は種々の形態のものが提供されているが、これらの各ディスク状記録媒体を1台のディスク装置により再生及び/または記録処理が行なえると便利である。このため、上記した各種ディスク状記録媒体に対して互換性を持たせたコンパチブルディスク装置が提供されるようになっていきている。
【0006】
このコンパチブルディスク装置では、形態の異なるディスク状記録媒体をディスク装置本体にローディングする必要があるが、従来では各種ディスク状記録媒体をディスク装置本体にローディングする手段としてトレイを用いていた。このトレイはディスク装置本体に対して引き出し可能な構成とされており、ディスク状記録媒体の装着時及び排出時(以下、イジェクト時という)においてディスク装置本体から引き出される構成とされている。また、トレイのディスク装着面には、12センチメートルディスク、8センチメートルディスク、及びディスクカートリッジを装着するための装着凹部が形成されており、これにより形態の異なる各種ディスク状記録媒体をトレイ上に装着できる構成とされていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のコンパチブルディスク装置は、上記のように形態の異なる各種ディスク状記録媒体を装着するのにトレイを設けていたため、ディスク状記録媒体をトレイに装着脱する時、必然的にトレイをディスク装置本体から大きく引き出す必要がある。このため、従来のコンパチブルディスク装置では、装置を設置する際に、予めトレイの引き出し量を見込んだスペースを設定する必要があり、設置スペースが大きくなってしまうという問題点があった。
【0008】
また、トレイを用いることなく各種ディスク状記録媒体を装着する手段としては、クランプレバーを用い、このクランプレバーによりディスク状記録媒体をクランプしてディスク装置本体に引き込む構成のものがある。しかしながら、このクランプレバーを用いた構成では、クランプレバーはトレイと異なりディスク状記録媒体に全体を保持することはできず、通常ディスク状記録媒体の前端部或いは側部を保持する構成となる。このため、クランプレバーによるディスク状記録媒体の保持は、トレイを用いた保持に比べて弱くなり、保持状態において大きな外力が印加された場合等においては、ディスク状記録媒体がクランプレバーから脱落するおそれがある。
【0009】
また、この脱落を防止するためには、クランプレバーと別個にディスク状記録媒体を保持する他の保持手段を設けることが望ましい。しかしながら、単に他の保持手段を設けた構成では、各種ディスク状記録媒体をクランプレバーに装着する際にこの他の保持手段が邪魔になり、円滑な装着を行なえなくなるおそれがある。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、キャリアに対してディスク状記録媒体を円滑に装着しうると共にディスク状記録媒体を安定して保持し搬送しうる記録媒体装着装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項1記載の発明では、
カートリッジに装着されていない第1のディスク状記録媒体、またはカートリッジに装着された第2のディスク状記録媒体を装着可能な構成とされており、ホルダ内で移動することにより前記第1及び第2のディスク状記録媒体をイジェクト位置とローディング位置との間で搬送するキャリアと、
前記ホルダに配設されており、前記キャリアにより搬送される前記第1のディスク状記録媒体の挿入方向後部と係合し該ディスク状記録媒体を保持する搬送時ディスク保持部材とを具備してなる記録媒体装着装置であって、
前キャリアが前記イジェクト位置に位置する際、前記キャリアは前記搬送時ディスク保持部材を前記各ディスク状記録媒体の挿入の妨げにならない退避位置に移動させ、
前記第1のディスク状記録媒体が装着された際、前記キャリアが前記イジェクト位置から前記ローディング位置へ移動する過程において、前記キャリアは前記搬送時ディスク保持部材に対する付勢を解除し、前記搬送時ディスク保持部材が該ディスク状記録媒体を保持する保持位置へ移動することを許容し、
前記第2のディスク状記録媒体が装着された際、前記キャリアが前記イジェクト位置から前記ローディング位置へ移動する過程において、該第2のディスク状記録媒体のカートリッジが前記搬送時ディスク保持部材と係合し前記退避位置を維持するよう構成としたことを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項2記載の発明は、
ディスク状記録媒体を装着可能な構成とされており、ホルダ内で移動することにより前記ディスク状記録媒体をイジェクト位置とローディング位置との間で搬送するキャリアと、
前記ホルダに配設されており、前記キャリアにより搬送されるディスク状記録媒体の挿入方向後部と係合し、該ディスク状記録媒体を保持する搬送時ディスク保持部材とを具備してなる記録媒体装着装置であって、
前記キャリアが前記イジェクト位置に位置する際、前記キャリアは前記搬送時ディスク保持部材を前記ディスク状記録媒体の挿入の妨げにならない退避位置に移動させ、
前記ディスク状記録媒体が装着された際、前記キャリアが前記イジェクト位置から前記ローディング位置に移動する過程において、前記キャリアは前記搬送時ディスク保持部材に対する付勢を解除し、前記搬送時ディスク保持部材が該ディスク状記録媒体を保持する保持位置へ移動することを許容するよう構成したことを特徴とするものである。
【0014】
上記の各手段は、次のように作用する。
【0015】
請求項1記載の発明によれば、
選択的に装着された第1及び第2のディスク状記録媒体は、ホルダに配設されたキャリアに保持された状態でイジェクト位置とローディング位置との間で搬送される。また、第1のディスク状記録媒体を搬送する際、搬送時ディスク保持部材は第1のディスク状記録媒体の挿入方向後部と係合するため、第1のディスク状記録媒体はキャリアと搬送時ディスク保持部材の双方に保持された状態となる。
よって、カートリッジに装着されていない構成の第1のディスク状記録媒体であっても、この第1のディスク状記録媒体がキャリアから離脱することを防止でき、安定した搬送処理を行なうことができる。
【0016】
また、キャリアがイジェクト位置に位置する際、即ち第1または第2のディスク状記録媒体がキャリアに挿入される際、キャリアは搬送時ディスク保持部材を各ディスク状記録媒体の挿入の妨げにならない退避位置に移動させるため、各ディスク状記録媒体のキャリアへの装着を円滑に行なうことができる。
【0017】
また、第1のディスク状記録媒体が装着された際、キャリアはイジェクト位置からローディング位置へ移動する過程において搬送時ディスク保持部材に対する付勢を解除する。これにより、搬送時ディスク保持部材は、ディスク状記録媒体を保持する保持位置へ移動する。よって、第1のディスク状記録媒体は搬送時ディスク保持部材により保持された状態となり、第1のディスク状記録媒体の搬送処理を円滑かつ安定した状態で行なうことができる。
【0018】
一方、第2のディスク状記録媒体が装着された際、キャリアがイジェクト位置から前記ローディング位置へ移動する過程において、第2のディスク状記録媒体のカートリッジは搬送時ディスク保持部材と係合し、よって搬送時ディスク保持部材は退避位置を維持することとなる。これにより、第2のディスク状記録媒体が装着された場合において、搬送時ディスク保持部材が第2のディスク状記録媒体の挿入を邪魔することはなくなり、第2のディスク状記録媒体の搬送処理を円滑かつ安定した状態で行なうことができる。
【0019】
また、請求項2記載の発明によれば、
キャリアがイジェクト位置に位置する際、キャリアは搬送時ディスク保持部材をディスク状記録媒体の挿入の妨げにならない退避位置に移動させるため、ディスク状記録媒体の挿入を円滑に行なうことができる。
また、ディスク状記録媒体が装着された際、キャリアがイジェクト位置からローディング位置に移動する過程において、キャリアは搬送時ディスク保持部材に対する付勢を解除し、搬送時ディスク保持部材がディスク状記録媒体を保持する保持位置へ移動することを許容するため、搬送時ディスク保持部材はディスク状記録媒体にキャリアの移動に伴い直ちに当接することはなくなり、ディスク状記録媒体の挿入方向後部にのみ当接する構成となる。これにより、ディスク状記録媒体の搬送時における、ディスク挿入負荷の軽減を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0021】
図1乃至図4は、本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置10を示している。図1はディスク装置10の分解斜視図であり、図2はディスク装置10の平面図であり、図3はディスク装置10の正面図であり、更に図4はディスク装置10の側面図である。
【0022】
本実施例に係るディスク装置10は、8cmの直径を有したCD,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD−ROM,DVD−RAM(以下、8cmディスク11という)、12cmの直径を有したCD,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD−ROM,DVD−RAM(以下、これらのディスクを総称して12cmディスク12という)、及びDVD−RAM14が装着されたディスクカートリッジ13を装着し再生及び/または記録処理が行なえる、いわゆるコンパチブルなディスク装置である。
【0023】
尚、8cmディスク11及び12cmディスク12はディスクカートリッジに装着されることなくディスクそのままの状態でディスク装置10に装着される。これに対し、DVD−RAM14は、ディスクカートリッジ13内に装着されている。
【0024】
ディスク装置10は、大略するとベース20,ホルダ40,キャリアユニット70,及びベースカバー120等により構成されている。
ベース20は、ベース本体21にターンテーブル24,ピックアップ26,第1のディスクレバー駆動カム28,及び第2のディスクレバー駆動カム29等を配設した構成とされている。
ベース本体21は平板状の基板であり、第1の開口部22及び第2の開口部23が形成されている。第1の開口部22には、これを横架するよう図中矢印Y1,Y2方向に延在する2本のガイドシャフト27が配設されており、この各ガイドシャフト27は所定の距離だけ離間配置されている。
【0025】
ピックアップ26は、各ガイドシャフト27にガイドされ、ピックアップ駆動機構(図示せず)により図中矢印Y1,Y2方向(各ディスク11,12,14の半径方向)に移動可能な構成とされている。このピックアップ26は、再生及び/または記録処理が行なわれる位置(以下、この位置をローディング位置という)に搬送された状態の各ディスク11,12,14に対してレーザ光を照射し、またその反射光を受光する構成とされている。これにより、ピックアップ26は各ディスク11,12,14に対して再生及び/または記録処理を行なう構成とされている。
【0026】
ターンテーブル24は、ベース本体21に配設されたディスクモータ25により所定回転数で回転する構成とされている。このターンテーブル24は、各ディスク11,12,14がローディング位置に搬送された際、後述するようにホルダ40が移動することにより各ディスク11,12,14のセンターホール11a,12a,14aと係合し、クランパ58と協働して各ディスク11,12,14をクランプする。よって、各ディスク11,12,14は、ディスクモータ25により所定回転数で回転する。
【0027】
また、ベース本体21の背面で第2の開口部23の近傍位置には、ホルダ駆動スライダ30が配設されている(図3参照)。このホルダ駆動スライダ30は、クラッピングモータ68(図3には現れず)により、図中矢印X1,X2方向に移動可能な構成とされている。このクラッピングモータ68は、ディスク装置10及び記録媒体装着装置の動作を統括制御する制御装置150(図22参照)に接続されており、駆動制御が行なわれる構成とされている。
【0028】
また、ホルダ駆動スライダ30の所定位置には、上下方向(図中矢印Z1,Z2方向)に延在するカム板部31が配設されている。このカム板部31には長孔により形成された一対の斜めカム32,33が設けられている。この各斜めカム32,33は、図3に示すように、正面視した状態において略Z字状の形状とされている。よって、ホルダ駆動スライダ30がクラッピングモータ68により図中矢印X1,X2方向に移動すると、これに伴い各斜めカム32,33も図中矢印X1,X2方向に移動する構成とされている。
【0029】
また、第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29は、ベース本体21に図中矢印Z1方向に突出するよう形成された突起である(図1,図3,及び図4(A)に詳しい)。この第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29は、後述するディスクレバー60の配設位置と対応する位置に形成されている。
【0030】
ホルダ40は、ベース20とベースカバー120との間に配設されるものであり、右レール50,左レール51,クランパホルダ59,ディスクレバー60,及びキャリアユニット70が配設される。また、ホルダ40は、後に詳述するようにベース20とベースカバー120との間で回動軸57を中心に揺動可能な構成とされている(図4参照)。尚、ベース20とベースカバー120は固定されている。
【0031】
このホルダ40は、金属板を折り曲げ形成することにより底板部41,右側壁部42,及び左側壁部43を一体的に成形した構成とされている。底板部41には、第1の開口部44,第2の開口部45,及び第3の開口部49が形成されている。
【0032】
第1の開口部44は、前記したベース20に設けられたターンテーブル24の配設位置、及びピックアップ26の移動位置を含んで形成されている。よって、ターンテーブル24は第1の開口部22を介して各ディスク11,12,14を装着し、またレーザ光はピックアップ26と各ディスク11,12,14との間で第1の開口部22を介して授受される。
【0033】
第2の開口部45は、その縁部に垂下部46が配設されている。この垂下部46は、底板部41から下方(図中、矢印Z2方向)に垂下するよう形成されている。また、この垂下部46には、一対の従動ピン47,48が配設されている。この垂下部46は、ホルダ40をベース20に組み付けた状態において、ベース20に形成された第2の開口部23からベース背面に突出するよう構成されている。また、垂下部46に配設された従動ピン47,48は、図3に示すように、ホルダ駆動スライダ30に配設されたカム板部31の斜めカム32,33に係合するよう構成されている。
【0034】
従って、ディスク装置10が図3に示す状態(図4(A)に示す状態と同じ)からクラッピングモータ68が駆動し、ホルダ駆動スライダ30が図中矢印X1方向に移動すると、これに伴い従動ピン47は斜めカム32内を、従動ピン48は斜めカム33内を相対的に下動する。
【0035】
これにより、垂下部46が設けられているホルダ40は回動軸57を中心に図4における反時計方向に回動する。そして、従動ピン47,48が斜めカム32,33の下端部に達した状態において、図4(B)に示すようにホルダ40はベース20と当接する。
【0036】
また、図4(B)に示す状態(以下、この状態をホルダ40の下動位置という)から、クラッピングモータ68が駆動してホルダ駆動スライダ30が図中矢印X2方向に移動すると、これに伴い各従動ピン47,48は各斜めカム32,33内を相対的に上動する。これにより、ホルダ40は回動軸57を中心に図4における時計方向に回動し、そして従動ピン47,48が斜めカム32,33の上端部に達した状態において、図3及び図4(A)に示すようにホルダ40はベース20から離間した状態(以下、この状態をホルダ40の上動位置という)となる。
【0037】
一方、第3の開口部49は、前記したベース20に設けられた第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29と対向する位置に形成されている。従って、ホルダ40が下動位置に移動すると、第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29は、この第3の開口部49を介して底板部41の上部に突出するよう構成されている。
【0038】
上記構成とされた底板部41の右側部には右側壁部42が、また左側部には左側壁部43がそれぞれ形成されている。この各側壁部42,43の上部所定範囲は内側に向け直角に折り曲げられることにより鍔部55,56を形成している。従って、ホルダ40の両側部は、図3に示すように正面視した状態において略コ字状の形状となっている。
【0039】
この鍔部55,56を有した各側壁部42,43には、レール50,51が配設されている。具体的には、右側壁部42には右レール50が固定され、左側壁部43には左レール51が固定された構成とされている。この各レール50,51は樹脂成形されたものであり、ホルダ40の両側壁部42,43に沿って図中矢印Y1,Y2方向に長く延在している。
【0040】
また、各レール50,51の断面は、図3に示すように、略コ字形状とされている。後述するキャリアユニット70は、このレール50,51をガイドとして図中矢印Y1,Y2方向に移動する構成とされている。また、左レール51の内壁部分には、図20に示すように、ラックギヤ52及びキャリア位置検出用カム140が形成されている。
【0041】
ラックギヤ52は、がキャリアユニット70の移動範囲にわたり形成されている。また、キャリア位置検出用カム140は、上部に上段カム部141が形成されると共に下部に下段カム部142が形成された、2段構造のカムである。図21には、キャリア位置検出用カム140を形成する上段カム部141及び下段カム部142を分解した状態で示している。
【0042】
同図に示すように、上段カム部141は、図中左端から図中Y1方向に向かい、第1の凸部141a,第1の凹部141b,第2の凸部141c,第2の凹部141d,第3の凹部141eが順次形成されたカム形状とされている。また、下段カム部142は、図中左端から図中Y1方向に向かい、凸部142a,凹部142bが順次形成されたカム形状とされている。この各カム部141,142のカム形状は、後述するキャリアユニット70の所定停止位置に対応して設定されている。
【0043】
更に、右レール50には右側壁部42を含め図中矢印X1,X2方向に貫通するカートリッジレバー退避用開口53が形成され、また左レール51には左側壁部43を含め図中矢印X1,X2方向に貫通するディスクレバー用開口67が形成されている。尚、上記した各レール50,51はホルダ40に強固に固定されており、ホルダ40に対して変位するようなことはない。
【0044】
ディスクレバー60は、図1に示されるようにレバー本体部61,回転軸62,係合爪部63,及び係合部66を有した構成とされている。回転軸62はレバー本体部61の図1におけるY1方向端部に立設されており、この回転軸62はホルダ40の左側壁部43に形成された軸受部64に軸承される。前記したように、左レール51及び左側壁部43にはディスクレバー用開口67が形成されているため、ディスクレバー60はディスクレバー用開口67内において回転軸62を中心として回動自在な構成となる。
【0045】
また、レバー本体部61は平板形状とされており、ホルダ40に装着された状態において底板部41上に載置される。よって、ディスクレバー60が回動することにより、レバー本体部61は底板部41上を摺動する。また、レバー本体部61の所定位置には係合部66が形成されており、この係合部66はホルダ40が下動位置に移動した際、ベース20に設けられている第1または第2のディスクレバー駆動カム28,29と選択的に係合する構成とされている。
【0046】
係合爪部63は上下一対の爪片により構成されており、レバー本体部61の図1における矢印Y2方向端部に立設された部分に配設されている。この係合爪部63は、後述するように8cmディスク11或いは12cmディスク12がディスク装置10内に挿入され搬送される際、各ディスク11,12の挿入方向後部と係合しこれを保持する機能を奏する。
【0047】
上記構成とされたディスクレバー60は、図2に示すようにディスクレバー付勢バネ65に接続されている。このディスクレバー付勢バネ65は、矢印Y1方向端部がホルダ40に接続されており、矢印Y2方向端部がディスクレバー60に接続された構成とされている。このディスクレバー付勢バネ65により、ディスクレバー60は平面視した状態において回転軸62を中心に反時計方向に回動付勢されている。
【0048】
一方、クランパホルダ59は、両側部を鍔部55,56にネジ止めされることによりホルダ40の上部に取り付けられる。このクランパホルダ59は、その中央部にクランパ58が配設されている。このクランパ58の配設位置は、ベース20に設けられたターンテーブル24の配設位置と対応するよう構成されている。
【0049】
このクランパ58は、図4(A)に示すようにホルダ40が上動位置にある場合には、ターンテーブル24と離間しており各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13のホルダ40内への装着を許容する状態となっている。また、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13のホルダ40内への搬送に伴い、ホルダ40が図4(B)に示す下動位置に移動すると、相対的にクランパ58はターンテーブル24に近接する。
【0050】
そして、搬送が完了した時点において、クランパ58とターンテーブル24は当接し、各ディスク11,12,14はクランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。この際、クランパ58にはクランプ用マグネットが配設されており、ターンテーブル24にはクランプ用ヨークが配設されている。よって、クランプ用マグネットが磁力によりクランプ用ヨークを吸着することにより、各ディスク11,12,14はクランパ58とターンテーブル24との間で確実にクランプされる。
【0051】
続いて、キャリアユニット70について、図1乃至図4加えて図5を用いて説明する。
キャリアユニット70は各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13を保持する構成とされており、前記したホルダ40に図中矢印Y1,Y2方向に移動可能に配設されるものである。従って、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13を保持した状態でキャリアユニット70が図中矢印Y1方向に移動することにより、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13は挿入方向に搬送される。また、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13を保持した状態でキャリアユニット70が図中矢印Y2方向に移動することにより、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13は排出方向に搬送される。
【0052】
図5に示すように、キャリアユニット70は上部半体71,右下部半体72,左下部半体73,クリップディスク74−1〜74−4,カートリッジレバー77,及びシャッタレバー78等により構成されている。
各半体71〜73は樹脂成形されたものであり、協働してキャリア本体を構成する。上部半体71は、右部71aと左部71bが連通部71cにより連結された構成とされている。右部71aの上面には第1のクリップディスク74−1及び板バネ79が配設される装着凹部91が形成されており、左部71bには第3のクリップディスク74−3が配設される装着凹部90が形成されている。
【0053】
また、右部71aの右側部近傍には、図中矢印Y1,Y2方向に延在するカートリッジレバー案内溝103が形成されている。このカートリッジレバー案内溝103には、カートリッジレバー77の軸部105が移動可能に係合する。このカートリッジレバー77は、ディスクカートリッジ13の搬送を行なう際に用いられるものであるが、説明の便宜上その詳細については後述するもとする。
【0054】
また、右部71aの上面には軸孔117が形成されており、シャッタレバー78はこの軸孔117に装着される。シャッタレバー78は、ディスクカートリッジ13がディスク装置10に挿入される際、ディスクカートリッジ13に設けられているシャッタ150を開閉する機能を奏するものである。
【0055】
このシャッタレバー78は、板状のレバー本体109の一端部近傍に下方に向け突出した軸部110が形成されており、この軸部110が軸孔117に回動自在に挿通されることにより上部半体71に装着される。また、この軸部110が軸孔117に挿通される位置には、図2に示すようにトーションバネよりなるシャッタレバー付勢バネ115が配設される。
【0056】
このシャッタレバー付勢バネ115は、一端がレバー本体109の端部に形成されたバネ掛け部114と係合し、他端部が右部71aの所定位置に係合するよう構成されている。よって、シャッタレバー78は、シャッタレバー付勢バネ115により軸部110を中心とし図2における反時計方向に回動付勢される。
【0057】
また、レバー本体109の他端部近傍には、レバー本体109の長手方向に延在する長孔112が形成されている。そして、この長孔112には、シャッタ駆動ピン113が移動可能に配設されている。このシャッタ駆動ピン113は、図3に示すようにレバー本体109より下方に向け突出しており、ディスクカートリッジ13に設けられているシャッタ150と係合するよう構成されている。
【0058】
また、シャッタ駆動ピン113は、図1に示されるベースカバー120に形成されたスリット126とも係合するよう構成されている。よって、ディスクカートリッジ13がディスク装置10に対し挿入/排出される際、シャッタレバー78の回動に伴いシャッタ駆動ピン113が長孔112及びスリット126に位置規制されて移動することによりシャッタ15は開閉される。
【0059】
更に、レバー本体109の中央位置には、係合孔111が形成されている。この係合孔111は、ディスクカートリッジ13の挿入に伴いシャッタ15が完全に開蓋する位置まで回動した時点において、上部半体71に配設された板バネ79(具体的には、板バネ79に形成された突部116)と係合するよう構成されている(図13乃至図19参照)。従って、シャッタ15が完全に開蓋した後、シャッタレバー78がシャッタレバー付勢バネ115の付勢力及び板バネ79の係合力によりシャッタ15の閉蓋方向に回動することは防止され、シャッタ15は開蓋した状態を維持する。
【0060】
また、ディスクカートリッジ13の排出時には、キャリアユニット70の排出方向(図中矢印Y2方向)への移動により、シャッタレバー78に設けられたシャッタ駆動ピン113は再びスリット126と係合するよう構成されている。よって、ディスクカートリッジ13の排出動作によりシャッタ駆動ピン113は長孔112及びスリット126に位置規制されて移動を開始し、これにより係合孔111と板バネ79との係合は解除され、シャッタレバー78は時計方向に回動し、これに伴いシャッタ15は閉蓋される。
【0061】
一方、右下部半体72は、上部半体71を構成する右部71aの下部に配設されるものである。この右下部半体72右側部近傍には、図中矢印Y1,Y2方向に延在するカートリッジレバー案内溝104が形成されている。このカートリッジレバー案内溝103には、カートリッジレバー77の下部に位置する軸部105(図に現れず)が移動可能に係合する。
【0062】
従って、右下部半体72が上部半体71に固定された状態において、カートリッジレバー77の上下に突出した軸部105はカートリッジレバー案内溝103,104に移動可能でかつ回動可能に係合する。即ち、カートリッジレバー77は、カートリッジレバー案内溝103,104の形成範囲にわたり、各ディスク11,12,14の挿入脱方向(図中矢印Y1,Y2方向)に移動可能な構成となっており、かつカートリッジレバー77は軸部105を中心として回動可能な構成となっている。
【0063】
このカートリッジレバー77には、カートリッジレバー付勢バネ108が配設されている。このカートリッジレバー付勢バネ108の一端部はカートリッジレバー77に形成されたバネ掛け部107に掛止されており、他端部は右下部半体72の所定位置に掛止されている。これにより、カートリッジレバー77は、カートリッジレバー案内溝103,104内において、図中矢印Y2方向に向け付勢されている。
【0064】
また、右下部半体72にはディスク対向面93が形成されており、このディスク対向面93の外周位置には8cmディスク用湾曲壁94及び12cmディスク用湾曲壁95が立設されている。8cmディスク用湾曲壁94は半径4cmの曲率を有しており、また12cmディスク用湾曲壁95は半径6cmの曲率を有している。
【0065】
そして、8cmディスク11がキャリアユニット70に挿入された際、8cmディスク11の挿入方向の先端部分は8cmディスク用湾曲壁94に当接し、また12cmディスク12がキャリアユニット70に装着された際、12cmディスク12の挿入方向の先端部分は12cmディスク用湾曲壁95に当接する。前記したように、各ディスク用湾曲壁94,95は、装着される各ディスク11,12の半径に対応した曲率を有した構成とされており、また曲率の大きな12cmディスク用湾曲壁95に対し、曲率の小さな8cmディスク用湾曲壁94は図中矢印Y1方向側に配置されている。
尚、上記構成とされた8cmディスク用湾曲壁94及び12cmディスク用湾曲壁95は、右部71a,左部71b,及び左下部半体73にも設けられている(右部71a及び左部71bに形成された各ディスク用湾曲壁94,95は図に現れず)。
【0066】
従って、8cmディスク11がキャリアユニット70に挿入された際、8cmディスク11は8cmディスク用湾曲壁94に当接する。8cmディスク用湾曲壁94は8cmディスク11の外周と対応した形状とされているため、単に8cmディスク11を8cmディスク用湾曲壁94に押し当てるだけで、キャリアユニット70に対する8cmディスク11の位置決めを行なうことができる(図10及び図11参照)。
【0067】
同様に、12cmディスク12がキャリアユニット70に挿入された際、12cmディスク12は8cmディスク用湾曲壁94に当接することなく12cmディスク用湾曲壁95に当接する。従って、単に12cmディスク12を12cmディスク用湾曲壁95に押し当てるだけで、キャリアユニット70に対する12cmディスク12の位置決めを行なうことができる(図10及び図11参照)。
【0068】
また、ディスク対向面93は、各ディスク用湾曲壁94,95から図中矢印Y2方向に進むにつれて傾斜する傾斜面とされている。よって、各ディスク11,12をキャリアユニット70に装着する際、各ディスク11,12はディスク対向面93に案内されてディスク用湾曲壁94,95に押し当てられることとなり、これによっても各ディスク11,12のキャリアユニット70に対する位置決め処理を容易に行なうことができる。
【0069】
更に、ディスクカートリッジ13がディスク装置10に挿入された場合、図11に示すように、ディスクカートリッジ13の先端部はキャリアユニット70の前面89に当接する。そして、この当接により、キャリアユニット70に対するディスクカートリッジ13の位置決めが行なわれる。
また、右下部半体72にはディスクカートリッジ検出用スイッチ98が配設されており、その接触部99は前面89から突出するよう構成されている(図10参照)。よって、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70と当接する位置まで挿入されたことは、ディスクカートリッジ検出用スイッチ98の出力により検知することができる。尚、このディスクカートリッジ検出用スイッチ98は、制御装置150に接続されている(図22参照)。
【0070】
一方、左下部半体73には、ローディングモータ100,ギヤ群101,及び第1乃至第3の位置検出用スイッチ(以下、SW1〜SW3という)が配設されている。ローディングモータ100はギヤ群101と噛合することにより、ギヤ群101を駆動する構成とされている。また、ギヤ群101の最外部に位置するギヤ102は、左下部半体73から外部に突出するよう構成されている。このギヤ102は、キャリアユニット70がホルダ40に取り付けられた状態において、ホルダ40に配設された左レール51に形成されたラックギヤ52と噛合するよう構成されている。
【0071】
従って、ローディングモータ100が駆動し、ラックギヤ52と噛合したギヤ102がギヤ群101を介して回動することにより、キャリアユニット70はホルダ40内で図中矢印Y1方向(挿入方向)或いは図中矢印Y2方向(排出方向)に選択的に移動する。
また、各ディスク11,12またはディスクカートリッジ13をキャリアユニット70が保持した状態でローディングモータ100が駆動すると、各ディスク11,12またはディスクカートリッジ13はキャリアユニット70と共に図中矢印Y1方向(挿入方向)或いは図中矢印Y2方向(排出方向)に搬送される。尚、ローディングモータ100は、制御装置150(図22参照)に接続されており、駆動制御が行なわれる構成とされている。
【0072】
また、前記したように左下部半体73にも8cmディスク用湾曲壁94及び12cmディスク用湾曲壁95が設けられている。また、図10及び図11に示すように、この8cmディスク用湾曲壁94には8cmディスク検出用スイッチ96が、また12cmディスク用湾曲壁95には12cmディスク検出用スイッチ97が配設されている。この各ディスク検出用スイッチ96,97も、上記の制御装置150に接続されている。
そして、8cmディスク検出用スイッチ96は8cmディスク11がキャリアユニット70内の所定装着位置(8cmディスク用湾曲壁94と当接する位置)に挿入されることにより信号を出力し、また12cmディスク検出用スイッチ97は12cmディスク12がキャリアユニット70内の所定装着位置(12cmディスク用湾曲壁95と当接する位置)に挿入されることにより信号を出力する。よって、各ディスク検出用スイッチ96,97からの出力から、制御装置150はキャリアユニット70内の所定装着位置に各ディスク11,12が装着されたことを検知することができる。
【0073】
一方、SW1〜SW3はスイッチノブを押圧操作されることによりオン/オフするスイッチであり、それぞれ制御装置150に接続されている(図22参照)。この3個のSW1〜SW3は、真中に配設されたSW2の配設高さに対し、他のSW1,SW3の配設高さが若干高くなるよう構成されている。
また、キャリアユニット70がホルダ40に装着された状態において、SW1,SW3は左レール51に形成されたキャリア位置検出用カム140の上段カム部141と係合するよう構成されており、またSW2は下段カム部142と係合するよう構成されている。従って、SW1,SW3はキャリアユニット70の移動に伴い上段カム部141のカム形状に応じてオン/オフされ、またSW2はキャリアユニット70の移動に伴い下段カム部142のカム形状に応じてオン/オフされる。
【0074】
続いて、キャリアユニット70に配設される第1乃至第4のクリップディスク74−1〜74−4について説明する。尚、本実施例では合計4個のクリップディスク74−1〜74−4が配設されているが、この各クリップディスク74−1〜74−4は同一構成とされている。よって以下の説明において、第1乃至第4のクリップディスク74−1〜74−4を特定しないで説明する場合には、クリップディスク74と総称して説明するものとする。
【0075】
図6は、クリップディスク74を拡大して示している。クリップディスク74はバネ性を有した樹脂材料により形成されており、固定部85及び一対の舌片部86とにより構成されている。固定部85には図示しないネジが挿通される挿通孔85aが形成されている。この図示しないネジは、挿通孔85aを挿通して右部71a,左部71b,右下部半体72,左下部半体73に螺着される。これにより、各クリップディスク74−1〜74−4はキャリアユニット70に固定される。
【0076】
また、一対の舌片部86は、固定部85の両側部より折り曲げられることにより、固定部85に対して斜め前方に延出した構成とされている。従って、クリップディスク74は側面視した状態で略V字状を有した形状となる。更に、各舌片部86の先端部には、当接部88が突出形成されている。
【0077】
図5に示されるように、第1のクリップディスク74−1は、装着凹部91に右部71aの上部から配設される。この時、第1のクリップディスク74−1の舌片部86は、下部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部91の舌片部86と対向する位置には開口部92が形成されており、舌片部86はこの開口部92を介してディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0078】
また、第2のクリップディスク74−2は、右下部半体72に形成された装着凹部(図に現れず)に下部から配設される。この時、第2のクリップディスク74−2の舌片部86は、上部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部の舌片部86と対向する位置には開口部92が形成されており、舌片部86はこの開口部92を介してディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0079】
この際、第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2との配設位置は、互いに対向するよう設定されている。具体的には、図7(A)に示すように、第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2は互いの舌片部86が対抗するよう配設され、かつ配設状態において各舌片部86の先端部に形成された当接部88が舌片部86のバネ力を持って当接するよう構成されている。この際、各舌片部86は、各ディスク11,12の挿入方向(図中矢印Y1方向)に向け漸次近接することにより当接部88同士が当接する構成とされている。
【0080】
上記構成において、キャリアユニット70に8cmディスク11或いは12cmディスク12が挿入されると、ディスク11,12は第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2との間に挿入される。そして、図7(B)に示すように、ディスク11,12の挿入方向右先端部は、第1のクリップディスク74−1の当接部88と第2のクリップディスク74−2の当接部88との間に挟持(クランプ)される。これによりディスク11,12は、第1及び第2のクリップディスク74−1,74−2により確実に保持される。
【0081】
また、第3のクリップディスク74-3は、装着凹部90に左部71bの上部から配設される。この時、第3のクリップディスク74-3の舌片部86は、下部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部90の舌片部86と対向する位置には開口部92が形成されており、舌片部86はこの開口部92を介して左部71bのディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0082】
また、第4のクリップディスク74-4は、左下部半体73に形成された装着凹部(図に現れず)に下部から配設される。この時、第4のクリップディスク74-4の舌片部86は、上部に位置するよう取り付けられる。また、装着凹部の舌片部86と対向する位置には開口部が形成されており、舌片部86はこの開口部を介して左下部半体73のディスク対向面93に突出するよう構成されている。
【0083】
この際、第3のクリップディスク74-3と第4のクリップディスク74-4との配設位置は、前記した第1及び第2のクリップディスク74−1,74−2と同様に、互いに対向するよう設定されている。この対向状態において、各クリップディスク74-3,74-4の舌片部86に形成された当接部88は、それぞれの舌片部86が有するバネ力により当接する。この際、各舌片部86は、各ディスク11,12の挿入方向(図中矢印Y1方向)に向け漸次近接することにより当接部88同士が当接する構成とされている。
【0084】
上記構成において、キャリアユニット70に8cmディスク11或いは12cmディスク12が挿入されると、ディスク11,12は第3のクリップディスク74-3と第4のクリップディスク74-4との間に挿入される。そして、ディスク11,12の挿入方向右先端部は、第3のクリップディスク74-3の当接部88と第4のクリップディスク74-4の当接部88との間に挟持(クランプ)される。これによりディスク11,12は、第3及び第4のクリップディスク74−3,74−4により確実に保持される。
【0085】
ここで、クリップディスク74に形成された舌片部86の配設位置に注目し、図10を用いて説明する。
前記したように、クリップディスク74にはそれぞれ一対の舌片部86が形成されているが、クリップディスク74が配設された状態において、一方の舌片部86は8cmディスク用湾曲壁94と対向するよう配設位置が設定されている(以下、この舌片部86を特定して説明する場合には舌片部86を8cmディスク用舌片部86-8という)。また、他方の舌片部86は、12cmディスク用湾曲壁95と対向するよう配設位置が設定されている(以下、この舌片部86を特定して説明する場合にはこの舌片部86を12cmディスク用舌片部86-12という)。
【0086】
従って、キャリアユニット70に8cmディスク11が挿入された場合、この8cmディスク11は8cmディスク用舌片部86-8により保持される。また、キャリアユニット70に12cmディスク12が挿入された場合、この12cmディスク12は12cmディスク用舌片部86-12により保持される。
そして、各ディスク11,12はディスク用舌片部86-8,86-12に保持された状態で、キャリアユニット70の移動に伴い、キャリアユニット70に対して各ディスク11,12の挿入脱が行なわれる位置(以下、この位置をイジェクト位置という)と、ローディング位置との間で搬送される。
【0087】
この搬送の際、各ディスク11,12は、その外周縁(具体的には挿入方向前方縁)をディスク用舌片部86-8,86-12に保持された状態で搬送される。具体的には、各ディスク11,12の外周所定範囲には記録/再生が行なわれないエリアが形成されており、各ディスク用舌片部86-8,86-12の当接部88は、この記録/再生が行なわれないエリアに当接するよう構成されている。よって、搬送時において、ディスク11,12の表面の記録/再生処理が行われるエリアに傷が付くことを防止できる。
【0088】
更に、上記のように各ディスク用舌片部86-8,86-12は、各ディスク11,12をクランプした状態で搬送処理を行なうため、搬送処理時においてディスク用舌片部86-8,86-12とディスク11,12との間に相対的な変位(滑り)は発生せず、精度の高い搬送処理を行なうことができる。
【0089】
ところで、ディスク装置10の操作者が、ディスク11,12を挿入しキャリアユニット70に保持させた後もディスク11,12を把持した状態を維持した場合には、ディスク11,12には引き抜き力が作用する。操作者がこのような誤操作を行なった場合、直ぐにディスク11,12がキャリアユニット70から離脱してしまう構成では操作性が低下し、かつクランプ動作に失敗してしまうおそれもある。よって、挿入後にディスク11,12にある程度の引き抜き力が作用しても、ディスク11,12が直ちにクリップディスク74から離脱しないよう構成するのが望ましい。
【0090】
これに対し本実施例では、前記のようにクリップディスク74に設けられている舌片部86が、挿入方向(図中矢印Y1方向)に向け漸次近接してディスク11,12の外周縁と当接するよう構成されている。このため、図7(B)に示す保持状態において、ディスク11,12にキャリアユニット70から引き抜く方向に力(引き抜き力)が印加された場合、この引き抜き力により舌片部86には図中矢印Bで示す力が発生し、この力は当接部88をディスク11,12に押し付ける力として作用する。
これにより、ディスク11,12をキャリアユニット70(クリップディスク74)に保持させた後、誤ってディスク11,12に引き抜き力が印加されても、ディスク11,12がキャリアユニット70(クリップディスク74)から離脱することを防止することができる。
【0091】
尚、本実施例においては上下一対のクリップディスク(第1のクリップディスク74−1と第2のクリップディスク74−2、第3のクリップディスク74−3と第4のクリップディスク74−4)によって各ディスク11,12を挟持(クランプ)する構成としたが、図8に示されるように、1つのクリップディスク74により各ディスク11,12を挟持する構成としてもよい。この場合には、クリップディスクの数を低減でき、クリップディスクの配設スペースも省スペース化されるため、キャリアユニット70の小型化に有利となる。
【0092】
また、本実施例では各ディスク検出用スイッチ96,97は、ディスク用湾曲壁94,95に配設されている。しかしながら、このディスク検出用スイッチ96,97の配設位置は、クリップディスク74と対向する位置とすることも可能である。図9は、ディスク検出用スイッチ96,97をクリップディスク74と対向する位置に配設した例を示している。
【0093】
各ディスク検出用スイッチ96,97は、ディスク11,12が挿入されることにより押圧される接触部99を有している。この接触部99は、図9における上下方向に移動可能な構成とされており、スイッチ本体内に配設されたバネ(図に現れず)により上方向に向け付勢されている。そして、各ディスク検出用スイッチ96,97は、図9(A)に示すように、接触部99がクリップディスク74の当接部88と対向するよう配設される。
【0094】
従って、ディスク11,12がキャリアユニット70に挿入されると、図9(B)に示すように、ディスク11,12はクリップディスク74とディスク検出用スイッチ96,97との間に挟持された状態となる。また、舌片部86はバネ性を有しており、かつ接触部99は上方に向け付勢されているため、ディスク11,12はクリップディスク74とディスク検出用スイッチ96,97との間で強固に保持される。
よって、図9に示す構成とすることにより、ディスク検出用スイッチ96,97はスイッチとしての機能に加え、右下部半体72に配設される第2のクリップディスク74−2と等価の機能を奏するため、部品点数の削減を図ることができると共にキャリアユニット70の小型化を図ることができる。
【0095】
ここで、再び図1に戻り説明を続ける。上記構成とされたキャリアユニット70は、前記のようにホルダ40に移動可能に取り付けられる。このホルダ40の上部には、ベースカバー120が配設される。このベースカバー120は金属板をプレス加工により成形したものであり、天板部121,右側板部122,左側板部123とにより構成されている。
【0096】
天板部121には、第1及び第2の凹部124,125が形成されており、特に第1の凹部124には前記したスリット126が形成されている。また、右及び左側板部122,123には、ホルダ40に形成された回動軸57を軸承する軸孔127が形成されている(左側の回動軸57及び軸孔127は図に現れず)。
上記構成とされたベースカバー120はベース20に固定されており、よってベース20に対するベースカバー120の位置は変化することはない。また前記したように、ホルダ40はベース20とベースカバー120との間で揺動するよう構成されている(図4(A),(B)参照)。
【0097】
更に、ディスク装置10の前部には、フロントベゼル130が配設されている(図2及び図4参照)。このフロントベゼル130には挿入開口133が形成されており、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13はこの挿入開口133を介してディスク装置10内に挿入脱される。
【0098】
また、挿入開口133には、図示しない開閉機構により開閉蓋する蓋体131,132が設けられている。この挿入開口133は、ディスク11,12及びディスクカートリッジ13の挿入脱時以外の時は蓋体131,132により閉じられており、よって塵埃がディスク装置10内に侵入するのを防止している。
【0099】
続いて、上記構成とされた記録媒体装着装置の動作について説明する。
図22に示されるように、制御装置150には8cmディスク検出用スイッチ96(以下、8−SW96と略して示す),12cmディスク検出用スイッチ97(以下、12−SW97と略して示す),ディスクカートリッジ検出用スイッチ98(以下、DC−SW98と略して示す),クラッピングモータ68,ローディングモータ100,及びSW1〜SW3が接続されている。そして、各スイッチ96〜98及びSW1〜SW3からの信号に基づき、クラッピングモータ68及びローディングモータ100を駆動制御する。この際、制御装置150は、図23〜図26に示す制御動作を行なう。以下、制御装置150が実施する具体的な制御動作について説明する。
【0100】
図23に示す制御処理が起動すると、制御装置150はステップ1(図では、ステップをSと略称している)において8cmディスク11が挿入されたか否かを8−SW96の出力信号に基づき判断する。そして、8−SW96がオンである場合(即ち、8cmディスク11が挿入されたと判断された場合)は、図24に示す処理を開始する。また、8−SW96がオフである場合(即ち、8cmディスク11が挿入されていないと判断された場合)は、処理をステップ2に進める。
【0101】
ステップ2では、12cmディスク12が挿入されたか否かを12−SW97の出力信号に基づき判断する。そして、12−SW97がオンである場合(即ち、12cmディスク12が挿入されたと判断された場合)は、図25に示す処理を開始する。また、12−SW97がオフである場合(即ち、12cmディスク12が挿入されていないと判断された場合)は、処理をステップ3に進める。
【0102】
ステップ3では、ディスクカートリッジ13が挿入されたか否かをDC−SW98の出力信号に基づき判断する。そして、DC−SW98がオンである場合(即ち、ディスクカートリッジ13が挿入されたと判断された場合)は、図26に示す処理を開始する。また、DC−SW98がオフである場合(即ち、ディスクカートリッジ13が挿入されていないと判断された場合)は、再び処理をステップ1に戻す。
【0103】
ステップ1〜ステップ3のいずれのステップにおいても否定判断(NOと判断)された状態を図2に示す。この状態は、ディスク11,12及びディスクカートリッジ13が挿入されていない状態であり、具体的には図2及び図21(A)に示す状態である。この時、キャリアユニット70は、図中矢印Y2方向限の位置(以下、この位置をイジェクト位置P1という)に移動している。
【0104】
キャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時、SW1は上段カム部141の第1の凸部141aと係合し、SW2は下段カム部142の凸部142aと係合し、SW3は上段カム部141の第1の凹部141bと対向した状態となっている。よって、SW1〜SW3のオン/オフ状態は、[SW1,SW2,SW3]=[オン,オン,オフ]となる。
【0105】
尚、以下の説明において、SW1〜SW3のオン/オフ状態は、上記のように大括弧で括り[オン,オン,オフ]のように示すものとする。この際、大括弧内の左に示すのはSW1の状態であり、真中に示すのはSW2の状態であり、更に右に示すのはSW3の状態であるものとする。
【0106】
また、上記のようにキャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時、ディスクレバー60のレバー本体部61は、図11(A)に示されるように、キャリアユニット70の裏面に形成された段差状のカム部N1と当接した状態となっている(詳細は後述する)。これにより、ディスクレバー60はディスクレバー付勢バネ65の付勢力に抗し、キャリアユニット70の移動に邪魔にならない位置まで退避している。
また、カートリッジレバー77は、前記のように軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104内で移動することにより、キャリアユニット70に対して図中矢印Y1,Y2方向に変位可能な構成とれさている。また、カートリッジレバー77は、カートリッジレバー付勢バネ108により図中矢印Y2方向に移動付勢されている。
【0107】
しかしながら、キャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時、カートリッジレバー77に形成された係合爪106は、右レール50に配設されたカートリッジレバー退避用カム54と係合するよう構成されている。そして、キャリアユニット70がイジェクト位置P1まで移動した状態において、軸部105はカートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y1方向限に位置するよう構成されている。
【0108】
また、カートリッジ退避用カム54には傾斜面が形成されており、カートリッジレバー77の係合爪106はこの傾斜面に係合するよう構成されている。よって、カートリッジレバー77が傾斜面に押圧されると、係合爪106はカートリッジレバー付勢バネ108の弾性力に抗して傾斜面に沿って変位し、これによりカートリッジレバー77は軸部105を中心として反時計方向に若干量回動する。
【0109】
しかしながら、カートリッジレバー77の外側(図中矢印X2方向側)には、ディスク装置のカバーN2(図2に一部を図示)が設けられている。このため、カートリッジレバー77の外側側面がカバーN2と当接することにより、カートリッジレバー77の更なる反時計方向への回動は規制される。
【0110】
ここで、キャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時における、キャリアユニット70に対するカートリッジレバー77の位置に注目する。
前記したように、キャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時、カートリッジレバー77がカートリッジレバー退避用カム54及びカバーN2と当接することにより、軸部105はカートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y1方向限まで移動した状態となっている。
【0111】
従って、カートリッジレバー77もキャリアユニット70に対して図中矢印Y1方向に変位した状態となっている。このため、キャリアユニット70がイジェクト位置P1に位置していても、カートリッジレバー77がキャリアユニット70の前面89から図中矢印Y2方向に突出するようなことはない。
【0112】
従来のトレイを用いたディスク装置では、イジェクト状態においてトレイが装置本体から前方に延出し、設置スペースの増大及びトレイの損傷を発生させる原因となっていた。しかしながら、本実施例のディスク装置10では、イジェクト状態であってもディスク装置10の前方に突出するものはなく、よってディスク装置10を設置する際、設置スペースの省スペース化を図れると共に故障の発生を抑制することができる。
【0113】
一方、シャッタレバー78は、ベースカバー120に形成されたスリット126(図2では、図示を省略している)に案内されて時計方向に回動した位置にある。この状態において、シャッタ駆動ピン113は、挿入されるディスクカートリッジ13に形成されたシャッタ15と係合する係合位置に位置するよう構成されている。
【0114】
更に、キャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時、ホルダ40は図4(A)に示すように、上動位置に移動した状態となっている。ホルダ40が上動位置にある時、キャリアユニット70はフロントベゼル130の挿入開口133と対向した状態となっており、ディスク11,12及びディスクカートリッジ13の挿入を許容している。
【0115】
図2に示したイジェクト状態のディスク装置10に、フロントベゼル130を介して8cmディスク11が挿入されると、前記したように8cmディスク11はディスク対向面93に案内されて図中矢印Y1方向に進行し、やがて8cmディスク用湾曲壁94に当接し、これと共に8cmディスク用舌片部86-8(クリップディスク74)に保持される。
また、8cmディスク11が8cmディスク用湾曲壁94と当接することにより、8cmディスク検出用スイッチ96は8cmディスク11により押圧操作される。これにより、制御装置150は8cmディスク11がキャリアユニット70に保持されたことを検知する。従って、ステップ1では肯定判断が行なわれることとなり、制御装置150は図24に示す制御処理を開始する。また、8cmディスク11の挿入によりキャリアユニット70は図中矢印Y1方向に移動し、これによりSW1は上段カム部141の第1の凸部141aから離脱する。このため、SW1〜SW3のスイッチ状態は[オフ,オン,オフ]となる。
【0116】
ステップ10では、制御装置150はローディングモータ100に対し電圧印加を開始し、これによりギヤ群101を介してギヤ102は回動される。この際、制御装置は、キャリアユニット70が図2に示す位置から所定距離図中矢印Y1方向に移動するまでは、ローディングモータ100に印加する駆動電圧が正規駆動電圧(Eボルトとする)の20%程度の電圧(0.2×E)となるよう制御する(この制御状態をローディングモータアシスト状態という)。
【0117】
具体的には、キャリアユニット70が図2に示すイジェクト位置P1から図12に示す位置まで移動する間は、ローディングモータ100に対して正規駆動電圧(E)の約20%程度の電圧(0.2×E)が印加される。尚、以下の説明において、キャリアユニット70の図12に示す位置を8cmディスクローディング開始位置(8L開始位置と略称する)といい、図中P2で示すものとする。
【0118】
上記のようにローディングモータ100に対する印加電圧を低くすると、ローディングモータ100が発生する駆動力も低くなるため、そのままの状態ではキャリアユニット70は移動しない。しかしながら、ディスク挿入時には、操作者が8cmディスク11をディスク装置10に挿入する挿入力がキャリアユニット70に印加される。これにより、キャリアユニット70は図中矢印Y1方向への移動を開始する。
【0119】
従って、操作者が8cmディスク11を第1のローディング開始位置P2まで挿入する操作は、操作者の挿入力をローディングモータ100の駆動力がアシストする構成となる。このため、操作者にすると小さな挿入力で8cmディスク11を挿入することができ、よって8cmディスク11の挿入時における操作性を向上させることができる。
【0120】
また、制御装置150は、上記のローディングモータアシスト状態中において、8−SW96がオフになったか否かを常に監視している(ステップ11)。そして、ステップ11において肯定判断(即ち、8−SW96がオフとの判断)がされると、処理はステップ12に進み、制御装置150はキャリアユニット70をローディング逆方向に駆動する。これにより、キャリアユニット70は、再びイジェクト位置P1に戻ることとなる。
【0121】
ここで、ステップ11において肯定判断がされる場合は、例えば操作者が装着した8cmディスクが、装着しようとした8cmディスクと異なるディスク状記録媒体を誤挿入したことを挿入直後に気が付き、この誤挿入した8cmディスクを引き抜いたような場合である。本実施例では、ステップ10で実施されるローディングモータアシスト状態において、操作者が挿入力を解除するとキャリアユニット70の移動が停止するため、上記のように搬送途中の8cmディスクを引き抜くことが可能である。
これにより、操作者は従来のように一旦ローディング位置に8cmディスクが装着されるのを待つことなく、誤挿入を気づいた時点で8cmディスクの交換を行なうことが可能となり、よって使用性の向上を図ることができる。また、ステップ11で8cmディスク11が引き抜かれたと判断した場合、ステップ12の処理によりキャリアユニット70はイジェクト位置P1に自動的に戻される。よって、新たな8cmディスク11,12cmディスク12,またはディスクカートリッジ13の挿入処理も速やかに行なうことができる。
【0122】
また、制御装置150は、ステップ13においてSW3がオフからオンに切り換わったか否かを常に監視している。ここで、図21を参照すると、SW3がオフからオンに切り換わる位置は、SW3が上段カム部141の第2の凸部141cと係合する位置である。
【0123】
本実施例では、このSW3が第2の凸部141cと係合する位置が8L開始位置P2となるよう設定している(図21(B)参照)。従って、ステップ13において肯定判断がされるまで、換言すればキャリアユニット70が8L開始位置P2位置に移動するまで、ステップ11,13の処理を繰り返し実行する。
【0124】
ここで、図11を参照して、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から8L開始位置P2まで移動する間の、ディスクレバー60の動作について説明する。図11は、キャリアユニット70及びディスクレバー60を裏側から見た図であり、(A)はキャリアユニット70がイジェクト位置P1に位置した状態を示し、(B)はキャリアユニット70がイジェクト位置P1と8L開始位置P2の間に位置した状態を示し、(C)はキャリアユニット70が8L開始位置P2に位置した状態を示している。
【0125】
キャリアユニット70がイジェクト位置P1から8L開始位置P2まで移動することにより、キャリアユニット70の裏面に形成された段差状のカム部N1が図中矢印Y1方向に移動する。これにより、ディスクレバー60は、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力によりレバー本体部61が段差状のカム部N1に摺接しつつ反時計方向(図12に矢印C1で示す方向)に回動し、ディスクレバー60に形成されている係合爪部63は図11(C)及び図12に示すように8cmディスク11の挿入方向後部に係合する。
【0126】
ディスクレバー60は、レバー本体部61が段差状のカム部N1から離間すると、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力により、8cmディスク11の挿入方向後部をディスク挿入方向に押圧する。
【0127】
これにより、8cmディスク11は、その挿入方向前部をクリップディスク74に保持されると共に、挿入方向後部をディスクレバー60により保持された構成となる。このように、本実施例では8cmディスク11の挿入方向前部及び挿入方向後部の双方を保持することにより、カートリッジに装着されていない構成の8cmディスク11であっても、この8cmディスク11がキャリアユニット70から離脱することを防止でき、安定した搬送処理を行なうことが可能となる。
【0128】
また、レバー本体部61はキャリアユニット70の裏面に形成された段差状のカム部N1により回動動作時期を調整されており、係合爪部63は8cmディスク11の最大直径部位(矢印X1,X2方向に対する最大径部位。即ち、中央位置)が図中矢印Y1方向に通過した後に初めて、8cmディスク11の挿入方向後部に当接するよう構成されている。これにより、ディスク挿入負荷の軽減を図ることができる。
【0129】
いま、仮にディスクレバー60の係合爪部63が8cmディスク11の最大直径部位を通過する前に8cmディスク11に係合する構成、即ちキャリアユニット70の移動開始に伴い直ちに8cmディスク11に係合する構成を想定すると、係合爪部63が8cmディスク11の最大直径部位を通過するまでの間は、ディスクレバー60をディスクレバー付勢バネ65の付勢力に抗して図11における反時計方向(図12に矢印C2で示す方向)に回動させる必要がある。このため、係合爪部63が8cmディスク11の最大直径部位を通過する前に8cmディスク11に係合する構成では、8cmディスク11を挿入するのに要するディスク挿入負荷が大きくなってしまう。
【0130】
これに対し本実施例では、カム部N1により係合爪部63は8cmディスク11の最大直径部位が図中矢印Y1方向に通過した後に初めて8cmディスク11と当接するよう構成されているため、8cmディスク11の挿入に際し、ディスクレバー60はディスクレバー付勢バネ65の付勢方向にのみ回動する構成となるため、よってディスク挿入負荷の軽減を図ることができる。
【0131】
一方、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から8L開始位置P2に移動することにより、カートリッジレバー付勢バネ108に付勢されて軸部105がカーとリッジレバー案内溝103,104内を図中矢印Y2方向に移動する。即ち、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70に対しては図中矢印Y2方向に相対的に移動する。
【0132】
しかしながら、上記イジェクト位置P1から8L開始位置P2までの移動では、カートリッジレバー77の係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54と当接した状態を維持しており、よってホルダ40に対するカートリッジレバー77の位置は変化していない。
【0133】
また、図12に示すキャリアユニット70が8L開始位置P2まで移動した状態では、カートリッジレバー77はキャリアユニット70の前面89に対して図中矢印Y2方向に延出した状態となる。しかしながら、キャリアユニット70はディスク装置10内で移動しているため、カートリッジレバー77がディスク装置10から突出するようなことはない。
【0134】
一方、図24に示すステップ13で肯定判断がされると、即ちキャリアユニット70が8L開始位置P2まで移動したと判断されると、制御装置150はステップ14においてローディングモータ100に対し正規電圧(E)を印加する。これにより、キャリアユニット70はローディングモータ100の駆動力により、図中矢印Y1方向に移動を開始する。このキャリアユニット70の移動は、図13に示す8cmディスク11の中央に形成されたセンターホール11aが、ターンテーブル24と一致する位置まで行われる。
尚、以下の説明において、8cmディスク11のセンターホール11aとターンテーブル24とが一致するキャリアユニット70の位置を8cmディスクローディング完了位置(8L完了位置と略称する)といい、図中P4で示すものとする。また、この時における8cmディスク11の位置を8cmディスクのローディング位置というものとする。
【0135】
制御装置150は、ステップ14の処理を実施後、ステップ15においてSW2がオンからオフへ切り換わったか否かを常に判断する。ここで、図21を参照すると、SW2がオンからオフに切り換わる位置は、SW2が下段カム部142の凸部142aから離脱し、凹部142bと対向する位置である。
【0136】
本実施例では、このSW2が凹部142bと対向する位置が8L完了位置P4となるよう設定している(図21(D)参照)。従って、ステップ15において肯定判断がされるまで、換言すればキャリアユニット70が8L完了位置P4に移動するまで、キャリアユニット70の移動は継続される。
【0137】
このキャリアユニット70が8L開始位置P2から8L完了位置P4に移動する際、ディスクレバー60は常に8cmディスク11の挿入方向後部と係合した状態を維持する。
即ち、ディスクレバー60は回転軸62を中心に回動自在の構成とされており、かつ回転軸62により反時計方向(図12に矢印C1で示す方向)に常に付勢されている。従って、8cmディスク11が図中矢印Y1方向に搬送されることにより、これに追随してディスクレバー60は回動し、よってディスクレバー60は常に8cmディスク11の挿入方向後部と係合した状態を維持する。これにより、8L開始位置P2から8L完了位置P4に8cmディスク11が搬送される間も、8cmディスク11はキャリアユニット70及びディスクレバー60に確実に保持され安定した搬送が行なわれる。
【0138】
また、カートリッジレバー77は、図12に示すキャリアユニット70が8L開始位置P2まで移動した時点で軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y2方向限の位置まで移動しているため、更にキャリアユニット70が図中矢印Y1方向に移動することにより、キャリアユニット70と共に図中矢印Y1方向に移動する。
【0139】
この際、係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54から離間し、カートリッジレバー付勢バネ108の付勢力によって時計方向に回動しつつ矢印Y1方向に移動する。このため、カートリッジレバー77は右レール50に沿うように軸部105を中心として時計方向に回動し、カートリッジレバー77の側面が縁部53aから離間した状態において、図13に示されるようにカートリッジレバー77は右レール50に沿った状態(図中、矢印Y1,Y2方向に延在する状態)となる。
【0140】
一方、ステップ15で肯定判断が行なわれると、即ち8cmディスク11がセンターホール11aとターンテーブル24とが一致する8L完了位置P4まで搬送されると、制御装置150はステップ16においてローディングモータ100を停止させキャリアユニット70の移動を停止させる。そして、続くステップ17において、クランプ処理を実施する。
【0141】
尚、クランプ処理の前には、キャリアユニット停止位置の位置精度を上げるために、キャリアユニット70の移動速度を落としつつ、前進・後退を行なうようにしてもよい。例えば、ステップ15においてSW2がオンからオフに切り替わったことに応じて、キャリアユニット70の速度が1/2になるようにローディングモータ100を逆方向駆動し、続いてSW2がオフからオンに切り替わったことに応じて、キャリアユニット70の速度が1/4になるようにローディングモータ100を正方向駆動し、更にSW2がオンからオフに切り替わったことに応じてローディングモータ100を停止させる。このような動作を行なうことにより、キャリアユニット70の停止位置の位置精度を上げることができる。
【0142】
ステップ17のクランプ処理では、前記したクラッピングモータ68を駆動し、ホルダ駆動スライダ30を図中矢印X1方向に移動させる(図3参照)。これにより、ホルダ40は図4(A)に示す上動位置から回動軸57を中心として図4(B)に示す下動位置に移動し、これに伴い8cmディスク11も下動してターンテーブル24に装着される。また、前記したようにホルダ40に配設されたクランパ58がターンテーブル24にクランプ用マグネットの吸着力により吸着され、これにより8cmディスク11はクランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。
【0143】
この状態において、8cmディスク11はディスクモータ25により回転可能な状態となる。しかしながら、ディスクレバー60により保持された状態では、8cmディスク11は回転することはできない。このため、クランプ処理時において、ディスクレバー60は8cmディスク11を保持する位置から退避するよう構成されている。以下、このディスクレバー60が8cmディスク11を保持する位置から退避する動作について説明する.
前記したように、ベース20には第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29が立設されている。この内、第1のディスクレバー駆動カム28は、キャリアユニット70が8L完了位置P4まで移動したときにおける、ディスクレバー60の位置に対応した位置に配設されている。
【0144】
即ち、ディスクレバー60はキャリアユニット70が図中矢印Y1方向に移動し、これに伴い8cmディスク11が同方向に搬送されると、これに伴い回転軸62を中心として回動する。そして、8cmディスク11が図13に示す8L完了位置P4まで移動し、これに伴いディスクレバー60が図13に示す位置まで回動した際、ディスクレバー60に形成されている係合部66は、ベース20に形成されている第1のディスクレバー駆動カム28と対向するよう構成されている。
【0145】
従って、上記のようにホルダ40が上動位置から下動位置に移動することにより、第1のディスクレバー駆動カム28はディスクレバー60の係合部66と係合し、ディスクレバー60を図14に矢印C2で示す方向に回動付勢する。これにより、ディスクレバー60に設けられている係合爪部63は、図14に示すように8cmディスク11から離間する。
【0146】
この際、図4(A)に示されるように、第1のディスクレバー駆動カム28には傾斜面が形成されているため、ディスクレバー60の回動付勢を円滑に行なうことができる。また、本実施例の構成では、ディスクレバー60を8cmディスク11から離間させるのに、ソレノイド等の駆動手段を別個設けることなく、ホルダ40の移動を駆動源としてディスクレバー60を回動させる構成としている。このため、簡単な構成で確実にディスクレバー60を8cmディスク11から離間させることができる。
【0147】
しかしながら、ステップ17の処理が終了した時点では、8cmディスク11はキャリアユニット70に保持された状態を維持している。このため、ディスクレバー60を8cmディスク11から離間させても、8cmディスク11はまだ回転できない状態となっている。
【0148】
前記したように、キャリアユニット70が8L完了位置P4まで搬送されると、8cmディスク11はクランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。即ち、8cmディスク11は、この状態において図中矢印Y1,Y2方向への移動が不可能となる。
【0149】
そこで、制御手段150は、図示しない検知スイッチにより8cmディスク11がクランプされたことを検知するとステップ18を実施し、ローディングモータ100を駆動してキャリアユニット70を図14に示す位置まで移動させる。尚、以下の説明において、図14に示すキャリアユニット70の位置を8cmディスクローディング退避位置(8L退避位置と略称する)といい、図中P5で示すものとする。
【0150】
制御装置150は、キャリアユニット70を8L退避位置P5で停止させるため、ステップ19においてSW3がオンからオフに切り換わったか否かを判断する。ここで、図21を参照すると、SW3がオンからオフに切り換わる位置は、SW3が上段カム部141の第2の凸部141cから離脱し、第2の凹部141dと対向する位置である。
【0151】
本実施例では、このSW3が第2の凹部141dと対向する位置が8L退避位置P5となるよう設定している(図21(E)参照)。従って、ステップ19において肯定判断がされると、制御装置150は処理をステップ20に進め、ローディングモータ100を停止させる構成としている。これにより、キャリアユニット70は8L退避位置P5において停止される。
【0152】
上記のように8cmディスク11がクランプされた状態で、キャリアユニット70が8L完了位置P4から8L退避位置P5に移動することにより、8cmディスク11は各クリップディスク74から離脱する。これにより、キャリアユニット70による8cmディスク11の保持も解除され、8cmディスク11に対して再生及び/または記録処理を行なうことが可能となる。
【0153】
尚、8cmディスク11がディスク装置10から排出される際には、上記した装着時における動作と反対の動作となるためその説明は省略する。
但し、8cmディスク11の排出時には、図12に示す8L開始位置P2から図2に示すイジェクト位置P1までの間も、ローディングモータ100には正規電圧(E)が印加される。このため、操作者がキャリアユニット70から8cmディスク11を取り出す(離脱させる)操作は、キャリアユニット70が図2に示すイジェクト位置P1にある状態において行なわれる。この状態では、8cmディスク11はフロントベゼル130から大きく引き出されるため、8cmディスク11の取り出し操作を容易に行なうことができる。
【0154】
続いて、図23に示すステップ2において、肯定判断がされた場合に実施される制御装置150の制御動作について説明する。
図2に示したイジェクト状態(即ち、キャリアユニット70がイジェクト位置P1に位置した状態)において、フロントベゼル130を介して12cmディスク12が挿入されると、前記したように12cmディスク12はディスク対向面93に案内されて図中矢印Y1方向に進行し、やがて12cmディスク用湾曲壁95に当接し、これと共に12cmディスク用舌片部86-12(クリップディスク74)に保持される。
【0155】
また、12cmディスク12が12cmディスク用湾曲壁95と当接することにより、12cmディスク検出用スイッチ97は12cmディスク12により押圧操作される。これにより、ステップ2では肯定判断が行なわれることになり、制御装置150は図25に示す処理を開始する。
【0156】
図25に示す処理が起動すると、制御装置150はステップ30において、ローディングモータ100をローディングモータアシスト状態とする。即ち、12cmディスク12の挿入時においても、制御装置150はキャリアユニット70が図2に示す位置から図15に示す位置まで移動する間は、ローディングモータ100に対して正規駆動電圧(E)の約20%の電圧(0.2×E)を印加する構成としており、ディスク挿入時における操作性の向上を図っている。
尚、以下の説明において、キャリアユニット70の図15に示す位置を12cmディスクローディング開始位置(12L開始位置と略称する)といい、図中P4で示すものとする。また、この12L開始位置P4は、8cmディスク11の搬送時における、図13に示した8L完了位置P4と同一の位置となるよう設定されている。
【0157】
また、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から12L開始位置P4まで移動する間、制御装置150はステップ31において12-SW97の出力を監視している。そして、ステップ31で12-SW97がオフになったと判断された場合、制御装置150は12cmディスク12が操作者により引き抜かれたものと判断し、ステップ32においてキャリアユニット70をイジェクト位置P1に戻す処理を行なう。
【0158】
よって、12cmディスク12の挿入時においても、操作者が誤挿入に気が付いた場合、誤挿入を気づいた時点で直ちに12cmディスクの交換を行なうことができ、よって使用性の向上を図ることができる。また、ステップ32の処理により、ディスクの引き抜きが行なわれるとキャリアユニット70はイジェクト位置P1に自動的に戻されるため、新たな8cmディスク11,12cmディスク12,またはディスクカートリッジ13の挿入処理も速やかに行なうことができる。
【0159】
一方、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から12L開始位置P4まで移動することにより、キャリアユニット70の裏面に形成された段差状のカム部N1が図中矢印Y1方向に移動する。これにより、ディスクレバー60は、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力によりレバー本体部61が段差状のカム部N1に摺接しつつ、反時計方向(図15に矢印C1で示す方向)に回動し、ディスクレバー60に形成されている係合爪部63は図15に示すように、12cmディスク12の挿入方向後部に係合する。ディスクレバー60は、レバー本体部61が段差状のカム部N1から離間した後は、ディスクレバー付勢バネ65の付勢力により、12cmディスク12を押圧する。
【0160】
これにより、12cmディスク12の挿入においても、12cmディスク12はその挿入方向前部をクリップディスク74に保持されると共に、挿入方向後部をディスクレバー60により保持された構成となる。従って、12cmディスク12は挿入方向前部及び挿入方向後部の双方を保持されることになり、カートリッジに装着されていない構成の12cmディスク12であってもキャリアユニット70から離脱することを防止でき、安定した搬送処理を行なうことができる。
【0161】
一方、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から12L開始位置P4に移動することにより、カートリッジレバー付勢バネ108に付勢されて軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104内を図中矢印Y2方向に移動する。
即ち、カートリッジレバー77は、キャリアユニット70に対しては図中矢印Y2方向に相対的に移動する。また、12cmディスク12の挿入時における12L開始位置P4は、先に説明した8cmディスク11の挿入時における8L開始位置P2に比べ、図中矢印Y1方向に所定距離離間した位置に設定されている。
【0162】
このため、キャリアユニット70の12L開始位置P4への移動に伴い、カートリッジレバー77の係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54から離間し、カートリッジレバー付勢バネ108の付勢力によって時計方向に回動しつつ矢印Y1方向に移動する。これにより、カートリッジレバー77は右レール50に沿うように軸部105を中心として時計方向に回動し、図15に示されるように右レール50に沿った状態(図中、矢印Y1,Y2方向に延在する状態)となる。
【0163】
ここで再び図25に戻り、制御装置150の制御動作の説明を続ける。制御装置150は、ステップ33においてSW2がオンからオフに切り換わったか否かを常に監視している。ここで、図21を参照すると、SW2がオンからオフに切り換わる位置は、SW2が下段カム部142の凸部142aから離脱し凹部142bと対向する位置である。
【0164】
本実施例では、このSW2が凹部142bと対向する位置が12L開始位置P4となるよう設定している(図21(D)参照)。従って、ステップ33において肯定判断がされるまで、換言すればキャリアユニット70が12L開始位置P4に移動するまで、ステップ31,33の処理を繰り返し実行する。
【0165】
一方、図25に示すステップ33で肯定判断がされると、即ちキャリアユニット70が12L開始位置P4まで移動したと判断されると、制御装置150はステップ34においてローディングモータ100に対し正規電圧(E)を印加する。これにより、キャリアユニット70はローディングモータ100の駆動力により、図中矢印Y1方向に移動を開始する。このキャリアユニット70の移動は、図16に示す12cmディスク12の中央に形成されたセンターホール12aが、ターンテーブル24と一致する位置まで行われる。
尚、以下の説明において、12cmディスク12のセンターホール12aとターンテーブル24とが一致するキャリアユニット70の位置を12cmディスクローディング完了位置(12L完了位置と略称する)といい、図中P5で示すものとする。また、この12L完了位置P5は、8cmディスク11の搬送時における、図14に示した8L退避位置P5と同一の位置となるよう設定されている。更に、キャリアユニット70が12L完了位置P5にある時における12cmディスク12の位置を、12cmディスクのローディング位置というものとする。
【0166】
制御装置150は、ステップ34の処理を実施後、ステップ35においてSW3がオンからオフへ切り換わったか否かを常に判断する。ここで、図21を参照すると、SW3がオンからオフに切り換わる位置は、SW3が上段カム部141の第2の凸部141cから離脱し、第2の凹部141dと対向する位置である。
【0167】
本実施例では、このSW3が第2の凹部141dと対向する位置が12L完了位置P5となるよう設定している(図21(E)参照)。従って、ステップ35において肯定判断がされるまで、換言すればキャリアユニット70が12L完了位置P5に移動するまで、キャリアユニット70の移動は継続される。
【0168】
このキャリアユニット70が12L開始位置P4から12L完了位置P5に移動する際、8cmディスク11の搬送時と同様に、ディスクレバー60は常に12cmディスク12の挿入方向後部と係合した状態を維持する。よって、12L開始位置P4から12L完了位置P5に12cmディスク12が搬送される間も、12cmディスク12はキャリアユニット70及びディスクレバー60に確実に保持され安定した状態で搬送が行なわれる。
【0169】
また、本実施例ではディスクレバー60をホルダ40に回動可能に配設することにより、直径寸法の異なる8cmディスク11と12cmディスク12の挿入方向後部の保持を一つのディスクレバー60により行なう構成としている。これにより、ディスク装置10の部品点数の削減及び構成の簡単化を図ることができる。
【0170】
一方,ステップ35で肯定判断が行なわれ、12cmディスク12がセンターホール12aとターンテーブル24とが一致する12L完了位置P5まで搬送されたと判断されると、制御装置150はステップ36においてローディングモータ100を停止させ、キャリアユニット70の移動を停止させる。そして、続くステップ37のクランプ処理を実施する。このステップ37の処理は、図24に示したステップ17のクランプ処理と同様の処理である。
【0171】
具体的には、クラッピングモータ68を駆動し、ホルダ駆動スライダ30を図中矢印X1方向に移動させる(図3参照)。これにより、ホルダ40は図4(A)に示す上動位置から回動軸57を中心として図4(B)に示す下動位置に移動し、これに伴い12cmディスク12も下動してターンテーブル24に装着されると共に、クランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。
【0172】
この状態において、12cmディスク12はディスクモータ25により回転可能な状態となる。しかしながら、ディスクレバー60により保持された状態では、12cmディスク12は回転することはできない。このため、クランプ処理時において、ディスクレバー60は12cmディスク12を保持する位置から退避するよう構成されている。以下、このディスクレバー60が12cmディスク12を保持する位置から退避する動作について説明する.
前記したように、ベース20には第1及び第2のディスクレバー駆動カム28,29が立設されている。この内、第2のディスクレバー駆動カム29は、キャリアユニット70が12L完了位置P5まで移動したときにおける、ディスクレバー60の位置に対応した位置に配設されている。
【0173】
即ち、ディスクレバー60は、キャリアユニット70が図中矢印Y1方向に移動し、これに伴い12cmディスク12が同方向に搬送されると、これに伴い回転軸62を中心として回動する。そして、12cmディスク12が図16に示す12L完了位置P5まで移動し、これに伴いディスクレバー60が図13に示す位置まで回動した際、ディスクレバー60に形成されている係合部66は、ベース20に形成されている第2のディスクレバー駆動カム29と対向するよう構成されている。
【0174】
従って、上記のようにホルダ40が上動位置から下動位置に移動することにより、第2のディスクレバー駆動カム29はディスクレバー60の係合部66と係合し、ディスクレバー60を図17に矢印C2で示す方向に回動付勢する。これにより、ディスクレバー60に設けられている係合爪部63は、図17に示すように12cmディスク12から離間する。
【0175】
この際、第2のディスクレバー駆動カム29には、前記した第1のディスクレバー駆動カム28と同様に傾斜面が形成されているため、ディスクレバー60の回動付勢を円滑に行なうことができる。また、12cmディスク12の搬送時においても、ディスクレバー60を12cmディスク12から離間させるのに、他の駆動手段を用いることなく、ホルダ40の移動を駆動源としてディスクレバー60を回動させているためディスク装置10の構成の簡単化を図ることができる。
【0176】
しかしながら、ステップ37の処理が終了した時点では、12cmディスク12はキャリアユニット70に保持された状態を維持している。このため、ディスクレバー60を12cmディスク12から離間させても、12cmディスク12はまだ回転できない状態となっている。
【0177】
前記したように、キャリアユニット70が12L完了位置P5まで搬送されると、12cmディスク12はクランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。即ち、12cmディスク12は、この状態において図中矢印Y1,Y2方向への移動が不可能となる。
【0178】
そこで、制御手段150は、図示しない検知スイッチにより12cmディスク12がクランプされたことを検知するとステップ38を実施し、ローディングモータ100を駆動してキャリアユニット70を図17に示す位置まで移動させる。
尚、以下の説明において、図17に示すキャリアユニット70の位置を12cmディスクローディング退避位置(12L退避位置と略称する)といい、図中P6で示すものとする。
【0179】
制御装置150は、キャリアユニット70を12L退避位置P6で停止させるため、ステップ39においてSW3がオフからオンに切り換わったか否かを判断する。ここで、図21を参照すると、SW3がオフからオンに切り換わる位置は、SW3が上段カム部141の第2の凹部141dから離脱し、第3の凹部141eと係合する位置である(図21(F)参照)。
【0180】
本実施例では、このSW3が第3の凹部141eと係合する位置が12L退避位置P6となるよう設定している。従って、ステップ39において肯定判断がされると、制御装置150は処理をステップ40に進め、ローディングモータ100を停止させる構成としている。これにより、キャリアユニット70は12L退避位置P6において停止される。
【0181】
上記のように12cmディスク12がクランプされた状態で、キャリアユニット70が12L完了位置P5から12L退避位置P6に移動することにより、12cmディスク12は各クリップディスク74から離脱する。これにより、キャリアユニット70による12cmディスク12の保持も解除され、12cmディスク12に対して再生及び/または記録処理を行なうことが可能となる。
【0182】
尚、12cmディスク12の排出時における動作は、上記した装着時における動作と反対の動作となるためその説明は省略する。
但し、12cmディスク12の排出時においても、図12に示す12L開始位置P4から図2に示すイジェクト位置P1までの間は、ローディングモータ100には正規電圧(E)が印加される。このため、操作者がキャリアユニット70から12cmディスク12を取り出す(離脱させる)操作は、キャリアユニット70が図2に示すイジェクト位置P1にある状態において行なわれる。この状態では、12cmディスク12はフロントベゼル130から大きく引き出されるため、12cmディスク12の取り出し操作を容易に行なうことができる。
【0183】
続いて、図23に示すステップ3において、肯定判断がされた場合に実施される制御装置150の制御動作について説明する。
【0184】
図2に示したイジェクト状態のディスク装置10に、フロントベゼル130を介してディスクカートリッジ13を挿入すると、このディスクカートリッジ13の先端部はキャリアユニット70の前面89に先ず当接する。
前面89にはディスクカートリッジ検出用スイッチ98が配設されているため(図10参照)、ディスクカートリッジ13がキャリアユニット70の前面89に当接することにより、ディスクカートリッジ検出用スイッチ98は押圧操作される。これにより、ステップ3では肯定判断が行なわれることとなり、制御装置150は図26に示す処理を開始する。
尚、このディスクカートリッジ13がキャリアユニット70と当接した状態において、シャッタレバー78に設けられたシャッタ駆動ピン113は、ディスクカートリッジ13に配設されたシャッタ15の端部と係合する。
【0185】
図26に示す処理が起動すると、制御装置150はステップ50において、ローディングモータ100をローディングモータアシスト状態とする。即ち、ディスクカートリッジ13の挿入時においても、制御装置150はキャリアユニット70が図2に示す位置から図18に示す位置まで移動する間は、ローディングモータ100に対して正規駆動電圧(E)の約20%の電圧(0.2×E)を印加する構成としており、ディスク挿入時における操作性の向上を図っている。
尚、以下の説明において、キャリアユニット70の図18に示す位置をディスクカートリッジローディング開始位置(DL開始位置と略称する)といい、図中P3で示すものとする。
【0186】
また、キャリアユニット70がイジェクト位置P1からDL開始位置P3まで移動する間、制御装置150はステップ51においてDC-SW98の出力監視している。そして、ステップ51でDC-SW98がオフになったと判断された場合、制御装置150はディスクカートリッジ13が操作者により引き抜かれたものと判断し、ステップ52においてキャリアユニット70をイジェクト位置P1に戻す処理を行なう。
【0187】
よって、ディスクカートリッジ13の挿入時においても、操作者が誤挿入に気が付いた場合、誤挿入を気づいた時点で直ちにディスクカートリッジの交換を行なうことができ、よって使用性の向上を図ることができる。また、ステップ52の処理により、ディスクカートリッジの引き抜きが行なわれるとキャリアユニット70はイジェクト位置P1に自動的に戻されるため、新たな8cmディスク11,12cmディスク12,またはディスクカートリッジ13の挿入処理も速やかに行なうことができる。
【0188】
ところで、キャリアユニット70がイジェクト位置P1からDL開始位置P3まで移動する際、ディスクレバー60はディスクカートリッジ13の挿入に邪魔にならない位置に退避している。
即ち、キャリアユニット70がイジェクト位置P1からDL開始位置P3に移動することにより、ディスクレバー60はレバー本体部61がキャリアユニット70の裏面の段差状のカム部N1から離間する。しかしながら、前記したようにディスクカートリッジ13はキャリアユニット70の前面89と当接した状態であるため、レバー本体部61がカム部N1から離間しても、続いて係合爪部63がディスクカートリッジ13の側面に当接する。よって、ディスクレバー60はキャリアユニット70がイジェクト位置P1にある時の位置を維持することとなり、ディスクレバー60がディスクカートリッジ13の挿入の邪魔になるようなことはない。
【0189】
一方、キャリアユニット70がイジェクト位置P1から図中矢印Y1方向に移動を開始し、図18にP2で示す位置(この位置は、図12に示した8L開始位置P2と同じ位置)まで移動すると、この移動に伴いカートリッジレバー77はキャリアユニット70に対して矢印Y2方向に相対的に移動する。また、キャリアユニット70が位置P2まで移動した時点で、カートリッジレバー77の軸部105は、カートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y2方向限位置まで移動している。
【0190】
このキャリアユニット70のイジェクト位置P1から位置P2までの移動では、カートリッジレバー77の係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54と当接した状態を維持しており、よってホルダ40に対するカートリッジレバー77の位置は変化していない。しかしながら、前記のようにカートリッジレバー77がキャリアユニット70に対して矢印Y2方向に移動することにより、カートリッジレバー77はキャリアユニット70の前面89から図中矢印Y2方向に延出した状態となる。
【0191】
上記した位置P2から更にキャリアユニット70がDL開始位置P3に向け移動すると、前記したようにキャリアユニット70が位置P2まで移動した時点で軸部105がカートリッジレバー案内溝103,104の図中矢印Y2方向限の位置まで移動しているため、カートリッジレバー77はキャリアユニット70と共に図中矢印Y1方向に移動する。
【0192】
これにより、係合爪106はカートリッジレバー退避用カム54から離間し、カートリッジレバー77はカートリッジレバー付勢バネ108によって時計方向に回動しつつ矢印Y1方向に移動する。従って、カートリッジレバー77はカートリッジレバー付勢バネ108に付勢されて軸部105を中心として時計方向に回動する。また、ディスクカートリッジ13の側面には係合凹部16が形成されており、この係合凹部16の形成位置は上記のように回動するカートリッジレバー77の係合爪106の移動軌跡上に位置するよう構成されている。
【0193】
従って、カートリッジレバー77の上記回動により、図18に示すように、係合爪106はディスクカートリッジ13の係合凹部16に係合する。そして、キャリアユニット70の移動に伴い、カートリッジレバー77の側面が縁部53aから離間した状態において、カートリッジレバー77は係合爪106が係合凹部16に係合した状態を維持しつつ、右レール50に沿った状態(図中、矢印Y1,Y2方向に延在する状態)となる。
【0194】
更に、上記したキャリアユニット70の移動に伴い、シャッタレバー78は回動する。具体的には、シャッタレバー78に配設されたシャッタ駆動ピン113はスリット126に係合しているため、キャリアユニット70の挿入に伴いシャッタ駆動ピン113はスリット126の形状に案内されて移動する。
【0195】
これにより、シャッタレバー78は回動し、またシャッタ駆動ピン113と係合しているシャッタ15は開蓋される。そして、シャッタ15が完全に開蓋した時点で、前記のようにシャッタ駆動ピン113はスリット126から離脱し、また係合孔111が板バネ79に係合することによりシャッタレバー78の移動は規制される。
【0196】
ここで再び図26に戻り、制御装置150の制御動作の説明を続ける。制御装置150は、ステップ53においてSW1がオフからオンに切り換わったか否かを、またステップ54においてSW3がオフからオンに切り換わったか否かを常に監視している。
ここで、図21を参照すると、SW1及びSW3が共にオン状態となる位置は図21(C)に示す位置であり、本実施例ではこの位置がDL開始位置P3となるよう設定している。従って、ステップ53,54において共に肯定判断がされるまで、換言すればキャリアユニット70がDL開始位置P3に移動するまで、ステップ51〜54の処理を繰り返し実行する。
【0197】
一方、ステップ53及びステップ54で共に肯定判断がされると、即ちキャリアユニット70がDL開始位置P3まで移動したと判断されると、制御装置150はステップ55においてローディングモータ100に対し正規電圧(E)を印加する。これにより、キャリアユニット70はローディングモータ100の駆動力により、図中矢印Y1方向に移動を開始する。このキャリアユニット70の移動は、図19に示すディスクカートリッジ13に内設されたDVD−RAM14のセンターホール14aが、ターンテーブル24と一致する位置まで行われる。
【0198】
尚、以下の説明において、DVD−RAM14のセンターホール14aとターンテーブル24とが一致するキャリアユニット70の位置をディスクカートリッジローディング完了位置(DL完了位置と略称する)といい、図中P6で示すものとする。
また、このDL完了位置P6は、12cmディスク12の搬送時における、図17に示した12L退避位置P6と同一の位置となるよう設定されている。更に、キャリアユニット70がDL完了位置P6にある時におけるディスクカートリッジ13の位置を、ディスクカートリッジのローディング位置というものとする。
【0199】
このキャリアユニット70がDL開始位置P3からDL完了位置P6に移動する際も、ディスクレバー60はディスクカートリッジ13の側面に当接し、ディスクカートリッジ13の搬送の邪魔にならないよう退避した位置を維持している。
【0200】
また、制御装置150は、ステップ55の処理を実施後、ステップ56及びステップ57においてSW3がオンからオフへ切り換わり、その後にSW3がオフからオンに切り換わったか否かを常に判断する。ここで、図21を参照すると、SW3がオンからオフへ切り換わり、その後にオフからオンに切り換わる位置は、図21(F)に示す位置である。
【0201】
本実施例では、この図21(F)に示す位置がDL完了位置P6となるよう設定している。従って、ステップ56及びステップ57において共に肯定判断がされるまで、換言すればキャリアユニット70がDL完了位置P6に移動するまで、キャリアユニット70の移動は継続される。
【0202】
一方、ステップ56及びステップ57において共に肯定判断がされると、制御装置150はステップ58においてローディングモータ100を停止する。これにより、キャリアユニット70はDL完了位置P6で停止する。また、続くステップ59では、制御装置150はクラッピングモータ68を駆動し、ホルダ駆動スライダ30を図中矢印X1方向に移動させる(図3参照)。これにより、ホルダ40は図4(A)に示す上動位置から回動軸57を中心として図4(B)に示す下動位置に移動し、これに伴いディスクカートリッジ13も下動する。
【0203】
よって、ディスクカートリッジ13に内設されているDVD-RAM14はターンテーブル24に装着され、クランパ58とターンテーブル24との間でクランプされる。これにより、DVD−RAM14はディスクモータ25により回転可能な状態となり、DVD−RAM14に対し再生/記録処理が可能となる。
【0204】
尚、ディスクカートリッジ13がディスク装置10から排出される際には、上記した装着時における動作と反対の動作となるためその説明は省略する。 但し、ディスクカートリッジ13の排出時においては、取り出し操作性の向上を図るため、DL完了位置P6からイジェクト位置P1までの間の全ての間において、ローディングモータ100には正規電圧(E)が印加される構成とされている。
【0205】
上記のように本実施例によれば、SW1〜SW3によりキャリアユニット70に挿入され保持されたディスク11,12またはディスクカートリッジ13の種類が判別された時、制御手段150はローディングモータ100を駆動制御することにより、判別された当該ディスク11,12またはディスクカートリッジ13に対応した固有のクランプ位置P4〜P6までキャリアユニット70を移動させ、その後にディスク11,12またはディスクカートリッジ13をターンテーブル24にクランプする。よって、大きさ及び形状が異なるディスク11,12またはディスクカートリッジ13であっても、これらを確実にターンテーブル24にクランプすることができる。
【0206】
また、本実施例では、8cmディスク11のために設定されたキャリアユニット70の検出位置(P1,P2,P4,P5)、12cmディスク12のために設定されたキャリアユニット70の検出位置(P1,P4,P5,P6)、及びディスクカートリッジ13のために設定されたキャリアユニット70の検出位置(P1,P3,P6)が、複数位置において同じ位置となるよ設定されている。
【0207】
具体的には、イジェクト位置P1はディスク11,12及びディスクカートリッジ13において共通とされている。また、8L完了位置P4と12L開始位置P4、8L退避位置P5と12L完了位置P5、12L退避位置P6とDL完了位置P6がそれぞれ共通な位置となるよう設定されている。
【0208】
よって、各ディスク11,12及びディスクカートリッジ13毎に異なる検出位置を設けた場合には全部で11箇所必要となる検出位置を、上記のように本実施例では検出位置の共通化を図ることにより6箇所(P1〜P6)に減らしている。これにより、制御手段150が実行する制御処理を容易化することができ、またキャリアユニット70が検出位置まで移動したことを検出するスイッチ(SW1〜SW3)の数を低減することができる。
【0209】
また、上記したように本実施例では、キャリアユニット70の位置検出を行なうのに、SW1〜SW3及びキャリア位置検出用カム140を用いている。また、キャリア位置検出用カム140は、SW1及びSW3と係合する上段カム部141とSW2と係合する下段カム部142とにより構成している。そして、各SW1〜SW3の出力の組み合わせによりキャリアユニット70の位置検出を行なう構成とされている。
【0210】
このため、6箇所(P1〜P6)あるキャリアユニット70の検出位置を3個のスイッチ(SW1〜SW3)で検出することができ、スイッチ数を少なくすることができる。これにより、記録媒体装着装置及びディスク装置10の構成の簡単化及び部品点数の削減を図ることができる。
【0211】
更に、本実施例では、SW1〜SW3として押圧操作されることによりオン/オフする構成とし、これをキャリア位置検出用カム140により操作する構成としている。このため、キャリア位置検出用カム140に形成されるカム形状をキャリアユニット70の検出位置毎に異ならせておくことによりキャリアユニット70の位置検出が可能となり、簡単な構成で確実にキャリアユニット70の位置検出を行なうことができる。
【0212】
尚、上記した実施例では、8cmディスク11,12cmディスク12,及びディスクカートリッジ13のいずれをも装着しうるコンパチブルなディスク装置に搭載した記録媒体装着装置を例に挙げて説明したが、本発明の適用はコンパチブルなディスク装置に限定されるものではなく、ディスクのみを装着する構成のディスク装置に対しても適用することができることは勿論である。
【0213】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、次に述べる種々の効果を実現することができる。
【0214】
請求項1記載の発明によれば、キャリアがイジェクト位置に位置する際、キャリアは搬送時ディスク保持部材を各ディスク状記録媒体の挿入の妨げにならない退避位置に移動させるため、各ディスク状記録媒体のキャリアへの装着を円滑に行なうことができる。
【0215】
また、第1のディスク状記録媒体が装着された際、キャリアはイジェクト位置からローディング位置へ移動する過程において搬送時ディスク保持部材に対する付勢を解除しするため、第1のディスク状記録媒体は搬送時ディスク保持部材により保持された状態となり、第1のディスク状記録媒体の搬送処理を円滑かつ安定した状態で行なうことができる。
【0216】
更に、第2のディスク状記録媒体が装着された際、第2のディスク状記録媒体のカートリッジが搬送時ディスク保持部材と係合し、これにより搬送時ディスク保持部材は退避位置を維持することとなる。これにより、第2のディスク状記録媒体が装着された場合において、搬送時ディスク保持部材が第2のディスク状記録媒体の挿入を邪魔することはなくなり、第2のディスク状記録媒体の搬送処理を円滑かつ安定した状態で行なうことができる。
【0217】
また、請求項2記載の発明によれば、ディスク状記録媒体の搬送時における、ディスク挿入負荷の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置の分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置の平面図である。
【図3】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置の正面図である。
【図4】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置の側面図であり、ホルダの動作を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置に設けられるキャリアユニットの分解斜視図である。
【図6】キャリアユニットに配設されるクリップディスクの斜視図である。
【図7】クリップディスクの動作を説明するための図である(その1)。
【図8】クリップディスクの動作を説明するための図である(その2)。
【図9】クリップディスクの動作を説明するための図である(その3)。
【図10】キャリアユニットに配設されるディスク検出スイッチ及びディスク用湾曲壁を説明するための図である。
【図11】ディスクレバーの動作を説明するための図である。
【図12】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置に8cmディスクがローディング開始位置まで挿入された状態を示す図である。
【図13】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置に8cmディスクがローディング完了位置までローディングされた状態を示す図である。
【図14】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置が8cmディスクに対し記録/再生処理を実施している状態を示す図である。
【図15】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置に12cmディスクがローディング開始位置まで挿入された状態を示す図である。
【図16】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置に12cmディスクがローディング完了位置までローディングされた状態を示す図である。
【図17】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置が12cmディスクに対し記録/再生処理を実施している状態を示す図である。
【図18】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置にディスクカートリッジがローディング開始位置まで挿入された状態を示す図である。
【図19】本発明の一実施例である記録媒体装着装置を設けたディスク装置がディスクカートリッジ内のディスクに対し記録/再生処理を実施している状態を示す図である。
【図20】左レールの詳細を説明するための図である。
【図21】キャリアユニットの位置と、キャリア位置検出用カム及びSW1,SW2,SW3の動作とを関係付けて示す図である。
【図22】本発明の一実施例である記録媒体装着装置の制御系を示すブロック図である。
【図23】制御装置が実施する搬送制御処理を説明するためのフローチャートである(その1)
【図24】制御装置が実施する搬送制御処理を説明するためのフローチャートである(その1)
【図25】制御装置が実施する搬送制御処理を説明するためのフローチャートである(その2)
【図26】制御装置が実施する搬送制御処理を説明するためのフローチャートである(その3)
【符号の説明】
10 ディスク装置
11 8cmディスク
12 12cmディスク
13 ディスクカートリッジ
20 ベース
24 ターンテーブル
26 ピックアップ
28 第1のディスクレバー駆動カム
29 第2のディスクレバー駆動カム
30 ホルダ駆動スライダ
40 ホルダ
46 垂下部
47,48 従動ピン
50 右レール
51 左レール
53 カートリッジレバー退避用開口
54 カートリッジレバー退避用カム
58 クランパ
60 ディスクレバー
63 係合爪部
65 ディスクレバー付勢バネ
66 係合部
70 キャリアユニット
74 クリップディスク
74−1 第1のクリップディスク
74−2 第2のクリップディスク
74−3 第3のクリップディスク
74−4 第4のクリップディスク
77 カートリッジレバー
78 シャッタレバー
79 板バネ
85 固定部
86 舌片部
86-8 8cmディスク用舌片部
86-12 12cmディスク用舌片部
93 ディスク対向面
94 8cmディスク用湾曲壁
95 12cmディスク用湾曲壁
96 8cmディスク検出用スイッチ(8-SW)
97 12cmディスク検出用スイッチ(12-SW)
98 ディスクカートリッジ検出用スイッチ(DC-SW)
100 ローディングモータ
102 ギヤ
103,104 カートリッジレバー案内溝
106 係合爪
108 カートリッジレバー付勢バネ
113 シャッタ駆動ピン
115 シャッタレバー付勢バネ
120 ベースカバー
126 スリット
130 フロントベゼル
140 キャリア位置検出用カム
141 上段カム部
142 下段カム部
150 制御装置

Claims (2)

  1. カートリッジに装着されていない第1のディスク状記録媒体、またはカートリッジに装着された第2のディスク状記録媒体を装着可能な構成とされており、ホルダ内で移動することにより前記第1及び第2のディスク状記録媒体をイジェクト位置とローディング位置との間で搬送するキャリアと、
    前記ホルダに配設されており、前記キャリアにより搬送される前記第1のディスク状記録媒体の挿入方向後部と係合し該ディスク状記録媒体を保持する搬送時ディスク保持部材とを具備してなる記録媒体装着装置であって、
    前キャリアが前記イジェクト位置に位置する際、前記キャリアは前記搬送時ディスク保持部材を前記各ディスク状記録媒体の挿入の妨げにならない退避位置に移動させ、
    前記第1のディスク状記録媒体が装着された際、前記キャリアが前記イジェクト位置から前記ローディング位置へ移動する過程において、前記キャリアは前記搬送時ディスク保持部材に対する付勢を解除し、前記搬送時ディスク保持部材が該ディスク状記録媒体を保持する保持位置へ移動することを許容し、
    前記第2のディスク状記録媒体が装着された際、前記キャリアが前記イジェクト位置から前記ローディング位置へ移動する過程において、該第2のディスク状記録媒体のカートリッジが前記搬送時ディスク保持部材と係合し前記退避位置を維持するよう構成としたことを特徴とする記録媒体装着装置。
  2. ディスク状記録媒体を装着可能な構成とされており、ホルダ内で移動することにより前記ディスク状記録媒体をイジェクト位置とローディング位置との間で搬送するキャリアと、
    前記ホルダに配設されており、前記キャリアにより搬送されるディスク状記録媒体の挿入方向後部と係合し、該ディスク状記録媒体を保持する搬送時ディスク保持部材とを具備してなる記録媒体装着装置であって、
    前記キャリアが前記イジェクト位置に位置する際、前記キャリアは前記搬送時ディスク保持部材を前記ディスク状記録媒体の挿入の妨げにならない退避位置に移動させ、
    前記ディスク状記録媒体が装着された際、前記キャリアが前記イジェクト位置から前記ローディング位置に移動する過程において、前記キャリアは前記搬送時ディスク保持部材に対する付勢を解除し、前記搬送時ディスク保持部材が該ディスク状記録媒体を保持する保持位置へ移動することを許容するよう構成したことを特徴とする記録媒体装着装置。
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