JP3674392B2 - Ic搭載光記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真偽の判別が容易にできるICを搭載した記録媒体に関し、特にプリペイドカード、クレジットカード、キャッシュカード、IDカードなどに好適なIC搭載光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
クレジットカードや、銀行のキャッシュカードなどの偽造やその不正な使用の発生を防止する目的でホログラムによる像などをかかるカードに付着させものが実用されている。これらのホログラムは白色光の干渉による単一ホログラム映像を目視により認識するものである。
一方、カード型記録媒体としては従来から広くクレジットカードなどに用いられている磁気記録式のものに代えて、CPU(中央演算処理装置)やメモリをICチップ内に構成し、かかるICチップを搭載したカードが実用化されようとしている。かかるICチップ搭載型記録媒体は、従来の磁気記録方式のカードに代えて使用した場合、飛躍的に記憶容量が大きいことに加えて、必要に応じてCPUを搭載することができるので、今後普及することが予想される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかるホログラムによる像を光記録媒体の真贋判定、すなわち真正光記録媒体か、何らオーソライズされていないものによる偽造品かを判断するために応用する方法もあるが、この場合、製造者マークなどの単一ホログラム映像しか認識することができない。例えばクレジットカード会社、キャッシュカード会社や銀行特有のパターンのみを光記録媒体の識別証として応用できるに過ぎない。また、そのホログラムパターンは占有面積が大きく、その位置が容易に判明してしまう。これらは、識別証の偽造などへの手がかりをも与えるものである。また、肉眼で目視して画像が見えるホログラムは、比較的容易に疑似の像を製造することが可能であり、偽造品の製造を完全に防止することは不可能であった。
一方、ICチップ搭載型記録媒体は、従来の磁気記録式カード同様、偽造や不法なコピーの対象とされるおそれがある。
【0004】
また、偽造困難なホログラムを有するIC搭載光記録媒体を広く普及させるためには、現在既に幅広く使用されているプリペイドカード、クレジットカード、キャッシュカード等と同等の利用環境を実現した上で高セキュリティを保つ必要がある。しかしながら、ホログラムを設けたために従来から使用されている各種の情報記録カードと異なる形態のカードになっては、記録・再生装置の新規設置や置き換え等、非常に長い準備期間を要することになり、普及を妨げる原因となるという問題がある。
したがって、本発明では、従来型のカードと互換性を持たせた形状とすることにより、従来型カードと新規カードとの共存期間を設けて、徐々にその拡張を図ることを可能にしている。
【0005】
また、ホログラムから情報を正しく読み取るためには、ホログラムに照射する単色光やその透過回折光又は反射回折光が常に一定の条件で得られることが望ましい。したがって、ホログラムが磁気ストライプと混在したり、エンボスを設けた凹凸面に存在したりすると、その回折画像の再生は極めて困難になる。また、カード表面への印刷等、ホログラムが存在する領域の表面に不純物があると、回折光による再生が不安定になる恐れがある。したがって、ホログラムの設けられた領域は平面で反射又は透過率が高いことが望ましい。
【0006】
印刷が施されているカードにホログラムを設ける場合、ホログラムを設ける領域の、反射型のホログラムであれば入光面側、透過型のホログラムであれば両面に印刷されないよう配慮する必要がある。カードの持ち主を目視等で認識するために顔写真等を印刷している場合には、特にその視覚を阻害することのないよう十分に配慮する必要がある。
このように、従来型カードとの互換性をもたせる場合、エンボス情報や顔写真などの印刷情報を含む他のデータ記録領域に対して何ら支障がないように、様々な弊害が生じないようにしてホログラムを配置する必要がある。
【0007】
そこで、本発明はICチップを搭載する記録媒体であって、不法な記録媒体であるか、真正な記録媒体であるかを容易に判定でき、かつ偽造が極めて困難な従来型と互換性のあるICチップ搭載光記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明ではICチップを搭載した記録媒体に、単色光が照射されたとき、その透過回折光又は反射回折光が真正光記録媒体であることを示す所定画像を投影するようにホログラムパターンをCGHとして記録しておき、使用時や検査時にこのCGHに単色光を照射して得られる所定回折光から記録媒体固有のデータを得たり、また所定画像が再生さえるかどうかを目視にて確認する再生装置に適用可能なものとしたものである。また、ICチップから読み出される記録媒体固有のデータとCGHから読み出される同様なデータを比較照合することによっても、真正な記録媒体か否かを判断する再生装置に適用可能なものとしたものである。
【0010】
すなわち、本発明によれば、単色光が照射されたときに所定情報を示す回折光が出力される複数のホログラムパターンが基板に形成され、且つ情報を記録可能なメモリを有したICチップが具備されたIC搭載光記録媒体において、前記複数のホログラムパターンは、4値CGHパターンと複数の2値CGHパターンとから構成され、前記複数の2値CGHパターンは、破壊済ホログラムパターンと未破壊ホログラムパターンとを同数比で形成したことを特徴とするIC搭載光記録媒体が提供される。
【0014】
なお、上記ホログラムパターンに単色光を照射したとき、その透過回折光又は反射回折光により投影される映像パターンは光記録媒体の著作権者、製造者、販売者、所有者、使用者、契約内容、光記録媒体自体に関する情報の記録内容の少なくとも1つを示す文字及び/又はマークを含むようあらかじめ前記ホログラムパターンが構成されていることは好ましい態様である。さらに、上記ホログラムパターンは前記IC搭載光記録媒体の所定の位置に形成されると共に、その近傍に肉眼では同様に見える疑似ホログラムが形成され、前記ホログラムパターンの位置を肉眼にて認識困難とすることは好ましい態様である。
【0015】
また、上記IC搭載光記録媒体の製造にあたり、所定の金型を用いて合成樹脂成形により上記IC搭載光記録媒体を成形するとき、あらかじめ製造されたCGHの原盤を用いて製造される成形用スタンパを、前記金型内に接着剤又はロウ付け(主として金属ロウ)で貼り付けた後、射出成形又は押出し成形することは好ましい態様である。また、前記成形用スタンパが数値演算によって生成されたCGHパターンをICプロセスによって原盤を製造し、その原盤を用いて作成されるものであることは好ましい態様である
【0016】
本発明は、演算によって生成するCGH作成方法及びその成形方法によってホログラムパターンが成形されている光記録媒体識別体であって、単色光又はコヒーレントな光をホログラムに照射した場合に透過回折光又は反射回折光による再生パターンを生成することを特徴とするものである。CGHによれば、ホログラムパターン面積は1mm四方でも可能であり、またどのような照射パターンがどこの位置に成形されているかを肉眼認識することは困難である。またその再生投射パターンの情報量も飛躍的に多くすることが可能である。また、このCGHの演算生成、ICプロセス、成形原盤製造による製造法は多大な設備等を必要とし、偽造は困難である。
【0017】
本発明では透過又は反射回折光により所定のパターンを投影するよう構成されたホログラムパターンをCGHにより光記録媒体識別体の所定の場所に成形しておき、このCGHに単色光を照射して、その再生映像パターンを機械的に認識したり、投影したりして、その結果、所定の再生映像パターンであるか否かを判別することにより真贋を判定することに適用可能としたものである。これによって、IC搭載光記録媒体が真正であるか否かの判別を店頭などにて行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。 図1は本発明にかかるIC搭載光記録媒体の好ましい実施の形態を示す斜視図である。この光記録媒体10Aは、カード型であり一般にICカードと言われているものの改良品であり、合成樹脂の薄い基板上に、あるいは一部が埋め込まれてICチップ14が搭載されている。ICチップ(単にICともいう)14は、少なくとも書き込み可能なメモリを有していて、必要に応じてCPU(中央演算処理装置)を含むことができる。またICチップ14、光記録媒体10Aが所定のリーダ/ライタに装填されたとき、リーダ/ライタとの間で信号授受が可能なように、複数の端子を有している。なお、端子に代えて、非接触方式での信号授受を行うための無線通信機能、アンテナなどを具備するようにしても良い。
【0019】
光記録媒体10Aには、ホログラムパターンとしてのCGH(コンピュータ・ジェネレイテッド・ホログラム)16Aが成形されている。このCGH16Aは1つが1ミリ角程度の大きさのCGH部分が複数集合して形成されている。単色光を発光する光源12から単色光線9を光記録媒体10Aに成形されたCGH16Aに照射し、その透過回折光により再生映像パターン18Aを得る。図1のCGH16Aは光透過型であるが、図2の光記録媒体10Bの実施の形態はCGH16Bが光反射型である点でのみ図1の構成と異なる。すなわち、光源12から単色光線9を光記録媒体10Bに成形されたCGH16Bに照射し、その反射回折光により再生映像パターン18Bを得る。図1、図2の例では、再生映像パターン18A、18Bは文字「A」として示されているが、再生すべき画像(映像)は文字、記号、図形など自由に選択できる。
【0020】
図3は図1のA−A線での断面図及び図2のB−B線での断面図を含む4つの断面図である。すなわち、図1の透過型CGH16Aを用いる場合(a、b)と、図2の反射型CGH16Bを用いる場合(c、d)のそれぞれにおいて、CGHがICチップ14と同一面に構成されているか、反対面に構成されているかにより、図3の4つの構成に分けられる。図3において、光記録媒体10A又は10Bを構成する基板としての部材20は成形可能な合成樹脂で構成されている。具体的には、ポリカーボネート、アクリルなどを好適に用いることができる。部材20にはCGH16A又は16Bが成形される。このCGH16A、16Bの露出面を覆うように部材20は屈折率の異なる材料による保護層22でコーティングされている。図3のc、dの反射型では、CGH16Bの一方の面に反射膜24が設けられている。反射膜24はアルミニウムをスパッタにて薄膜として付着することができる。
【0021】
図4は本発明の光記録媒体の他の実施の形態を示す斜視図である。この光記録媒体10Cでは、CGH16Cが光記録媒体10Cの主要部である基板を構成する部材20とは別の部材26に構成されている点で図1、図2の実施の形態とは異なる。図5は、図4についての図3同様の断面図であり、CGH16Cが透過型を用いる場合(a、b)と、反射型16Dを用いる場合(c、d)のそれぞれにおいて、CGHがICチップ14と同一面に構成されているか、反対面に構成されているかにより、図5の4つの構成に分けられる。CGH16C、16Dが形成された部材26は、部材20に設けられた凹部に埋め込まれて、接着剤にて固定される。このCGH16C、16Dが形成された部材26は、基板を構成する部材20と同様の材料を用いているが、部材26として図24に示すようなCGHシート29を作成して、部材20に貼着してもよい。このとき部材20には、凹部を形成しなくても良い。
【0022】
図24に本発明の情報記録媒体の一実施の形態に用いられるCGHシート29の断面図を示す。これは、シート基材27に、剥離性保護層25、CGH形成層23、アルミ層(反射膜)24、接着剤層21を順次積層して構成したものである。このシート基材27としては、例えば50μm程度のポリエステル、ポリカーボネート等の樹脂フィルムが使用できる。剥離性保護層25は、例えば、アクリル系樹脂をグラビアコート、ロールコート等の既知の塗布方法により、厚さ1〜2μm程度の樹脂層を形成することにより作成することができる。CGH形成層23は、例えばポリカーボネート系樹脂、UV硬化樹脂系を上記と同様のコート法により樹脂層を形成することにより作成することができる。そして、このときの厚さは2〜3μmが良く、CGH16が形成されたニッケル製のスタンパをこの樹脂層に対して押圧、UV照射することによりCGH形成層23を形成することができる。反射型の記録媒体の場合、CGH形成層23にアルミ層(反射膜)24を形成するが、この反射膜24は読み取り用の入射光を反射する層でAl、Sn等の金属もしくは光ディスク、光カードに用いられているTe系、Se系無機化合物を用い、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。接着剤層21はアクリル系樹脂、ビニール系樹脂等を主成分とする接着層である。
そして、このような構成のCGHシート29をカード基材20に加熱押圧し、シート基材27を剥離させることにより、光記録媒体にCGH16を形成することができる。
【0023】
上記各実施の形態における光記録媒体10A、10B、10CではそのCGH16A、16B、16C、16Dに種々の内容をあらかじめ記録しておくことができる。記録する内容としては、カードの発行番号、発行者、所有者(使用者)、製造者、契約情報、有効期限、クレジット情報、プリペイド金額情報などの情報のうち、必要な情報が選択される。また、これらの情報は暗号化されて記録される。また、これらの情報中、セキュリティに関する情報は、ICチップ14のメモリにも記録されているものとする。
【0024】
このICチップ14に記録するセキュリティに関する情報の内容の例としては、CGH16A、16B、16C、16Dの一部を後述する破壊方法によって記録した光記録媒体固有のID番号やセキュリティ情報等がある。ここで、CGHの破壊した場所や個数等、破壊されたCGH部自体に関する情報、すなわちCGHの破壊情報を記録すると光記録媒体(CGH)を偽造する際の助けになる可能性が出てくるので、これらの情報はICチップ14に記録しないようにする。
【0025】
次に図6〜図8により本発明の光記録媒体の他の実施の形態について説明する。これらの実施の形態では、上記各実施の形態で説明したCGHに加えて、もう1つ別のCGHが形成されている。図6は図1に対応し、透過型CGH16Aを有する例であり、これに透過型の第2のCGH28Aが付加されている実施の形態を示している。図7も図1に対応し、透過型CGH16Aを有する例であり、これに反射型の第2のCGH28Bが付加されている実施の形態を示している。第2のCGH28A、28Bはそれぞれ単色光を発光する光源12Bにより照射され、その透過回折光又は反射回折光により画像30A、30Bがそれぞれ再生される。なお、第2のCGH28A、28BはCGH16Aと同一面に形成することも、反対面に形成することもできる。また、必要に応じてCGHの露出面を保護するコーティングが施される。図8は図6のA−A線での断面図である。第2のCGH28A、28Bには、例えばカード会社のロゴ、商標、マークなどのパターンを記録しておき、使用時に光線を照射して所定の画像が再生されるか否かを目視することにより、真正なカードと不正なカードを容易に判別することができる。22A、22Bは保護層22と同様な保護層である。なお、この場合も図24を用いて先に説明したCGHシート29を貼付することにより、CGH28A、28Bを形成するようにしても良い。
【0026】
ホログラムパターンは干渉縞のパターンであるが、ここで干渉縞について説明する。ホログラムパターンは回折格子の一態様であり、原理説明のために回折格子について検討する。図9はこの回折格子を示す。回折格子のピッチをp(43)、回折格子44の凹凸段差をd(45)とする。使用光の波長をλとすると、回折光角度θの関係は以下のようになる。
【0027】
±N sin θ =λ/p (1)
Nは0を含む自然数
【0028】
で表される。N=0のときは0次回折光又はDC光と呼ばれる、非回折光である。一方、±Nのときは通常の光学系(対称な光学系)ではその回折光量が等しくなる。Nの増加により高次な回折光の光量は減少する。今、照射する光線をコヒーレントなレーザビームとして、N=1のみを考慮とすると回折格子からは3本の光束が発生することになる。この回折光からある距離のところにスクリーンを置けば、3点の明点が見られる。このときの明点及び暗部のコントラストは回折格子の凹凸段差による。今、回折格子部材の屈折率をn1(45)、空気の屈折率をn0(46)とすると、図9における光A(47)と光B(48)の位相差は
dx(n1−n0)に比例する。回折効率は位相差180度が最大となるので、透過型の場合一般的に、この回折格子の深さdは
【0029】
d0=λ/{2x(n1−n0)} (2)
【0030】
となる。但し、このd0は厳密なものではない、現実にはコントラストを犠牲にするならd0はこの値の近傍であれば良い。
今、光源の波長をλ=600nm、回折格子(44)の素材をポリカーボネートとして、n1=1.6、空気の屈折率n0=1とすると
【0031】
d0=500nm (3)
【0032】
となる。
このように、平行な回折格子であれば1次元的な回折光が発生する。本発明では、平行な回折格子を1つでなく、回折格子を含む平面内で回転させた他の回折格子を組み合わせれば容易に2次元的に明点を配置させることが可能となる。この回折光が2次元的に配置されるように、コンピュータを用いて演算を行い、この回折させるパターンであるホログラムを生成している。これをCGH(Computer Generated Hologram)と呼んでいる。本発明で用いるホログラムとしては例えば、月刊誌「OプラスE」(株式会社 新技術コミュニケーションズ発行;No.204;1996年11月号)を用いることができる。
【0033】
ここで前述の図9の説明によるCGHは凹凸段差が1つのものである。段差が1つであることから2値のCGHと呼ばれる。前述の説明から、この2値のCGHで再生される映像パターンは0次光(DC光)を中心として対称な2つのパターンを投影する。このうち1つを図示したものが図1、図2、図6、図7におけるCGH16A、16Bから再生される文字であり、これらの例では文字”A”のパターンが明点で形成される。
【0034】
図6、図7におけるCGH28A、28Bは4値のCGHであり、再生される映像パターンとして複雑なマークが明点で形成されている様子が示されている。すなわち、図6では、単色光を発生する光源12Bから光記録媒体10Dに設けられた4値CGH28Aに照射された光線は、CGH28Aを透過するとき、透過回折光として図示省略のスクリーンに再生映像パターン30Aを生成する。再生された映像パターン30Aは0次光に点対称ではない明点によるパターンを形成することができる。図7においては、反射型である点が図6と異なるが、同様に4値のCGH28Bによる再生映像パターン30Bが得られる。
【0035】
図6、図7で示される再生映像は明点の集合であり、この光情報が正規の画像と一致するか否かを目視にて判別して、真正光記録媒体が偽造品かの識別を行うことが可能となる。自由度が要求されるロゴ等のデザインなどでは4値であるCGHが望ましいことは明らかである。4値以上のCGHであればこの機能を得ることは可能であるが、あまり大きな数値のCGHはICプロセスが複雑となる欠点がある。
【0036】
この4値CGHの電子顕微鏡写真を図11に示す。(a)は1650倍、(b)は5500倍にそれぞれ拡大したものである。この4値CGHパターンの段差が3つあることがわかる。同様に2値の顕微鏡写真を図12に示す。この2値CGHパターン段差は1つである。
【0037】
図13の(a)は4値CGHの凹凸段差の深さに対する光の位相関係を示したものである。図13の(b)の段差に対する光の位相差は90度毎になる。この関係と式(1)の関連から、光の波長λ=600nm、ポリカーボネートの屈折率n1=1.6、空気のそれをn0=1であり、今、光源の波長をλ=600nm、成形されたCGH(62)の素材をポリカーボネートとして、n1=1.6、空気の屈折率n0=1とすると各段差d1(63)は
d1=250nm
となる。よって、4値CGHの全深さd2(64)は
d2=3xd1=750nm
となる。
【0038】
図14は2値CGH(65)の段差d0(66)と光の位相関係を示したものである。すなわち、前者が(b)に、後者が(a)に示されている。このときの段差の値は前述の通りである。
また、本発明のさらに他の実施の形態を図25に示し、以下に説明する。なお、本実施の形態で使用するCGHは、上記実施の形態で説明した2値のCGHもしくは4値以上のCGHと同様のものである。同図に示すIC搭載光記録媒体10Gは、従来型カードに記録されている情報記録領域である「磁気ストライプ15」「エンボス13」「顔写真11」のいずれかが存在するカードにホログラムを付加する場合に、ある一定領域に限定してCGHを配置することで、従来型カードとの互換性を持たせ、カードの普及と導入を容易にしようとするものである。
【0039】
そして、同図に示すICカード10Gは、現在、広く普及している長手方向85.4mm〜85.8mm、短手方向53.9mm〜54.1mmのサイズのプラスチック製カードで、ICチップ14が搭載されている表面側に顔写真11及びエンボス13、その反対面に磁気ストライプ15が存在するタイプであり、CGHの配置可能領域を表面側では領域A、裏面側では領域Bとして示したものである。
【0040】
CGHの配置可能領域Aは、反射型のCGH及び透過型のCGHのいずれのCGHでも配置が可能となる領域であり、同図に示すようなICカード10Gの場合、図中上から14mm〜29mm、左から23mm〜60mmの領域に相当する。この領域Aは、顔写真11、エンボス13、ICチップ14及び磁気ストライプ15のいずれのデータ記憶領域にも重ならない領域であり、この領域A内の所望の位置にCGHを配置することにより、他のデータ記憶領域に記録されているデータの読み出しに影響を与えることなく、CGHの良好な再生が可能となる。
なお、裏面においてもこの領域Aと同じ領域内であれば、他のデータ記憶領域に記録されているデータの読み出しに影響を与えることなく、CGHの良好な再生が可能となる。
【0041】
CGHの配置可能領域Bは、裏面において反射型のCGHの配置が可能となる領域であり、同図に示すようなICカード10Gの場合、図中上から14mm〜29mm、左から23mm〜84mmの領域に相当する。この領域Bは、顔写真11の裏面も含むが、エンボス13、ICチップ14及び磁気ストライプ15のいずれのデータ記憶領域にも重ならない領域であり、この領域B内の所望の位置に反射型のCGHを配置することにより、他のデータ記憶領域に記録されているデータの読み出しに影響を与えることなく、反射型CGHの良好な再生が可能となる。なお、裏面の領域Bにはカードの持ち主を特定する為の「署名領域」を含む場合が多いので、署名領域をもつカードとの互換性を考慮すると、領域B内の署名領域を避けた位置にCGHを形成するか、もしくは、反射型のCGHを表面の領域Aに配置するのが望ましい。
【0042】
なお、ICカードの他の形態としては、磁気ストライプ15が表面側に存在するタイプや、エンボス13のないもの、顔写真11がないもの等が存在する。そして、本発明では従来型カードを広く観察・調査し、従来型カードと互換性を保持できる可能性が最も高いCGHの配置可能領域を示すものであり、CGHはICチップ14を含む他のデータ記憶領域と重ならない領域内に配置すれば良く、また、反射型のCGHの場合は顔写真が設けられている顔写真領域の裏面を含む領域内に配置され、かつ反射型のCGHが配置される領域は顔写真領域の裏面を除く他のデータ記憶領域及びICチップ14の設けられた領域と重ならなければ良い。したがって、本発明は、磁気ストライプ15、エンボス13、顔写真印刷11等がすべて存在するICカード10Gに限定するものではない。
【0043】
図15は本発明者らが本発明に先立って開発し、特許出願(特願平8−317053号)したCGHを利用した光記録媒体原盤の製造方法、光記録媒体への情報の記録方法及び光記録媒体の製造装置並びに製造方法を模式的に示すブロック図である。この例は、カード型の光記録媒体としてのプリペイドカード90を製造するものである。このプリペイドカード90には複数の記録部分88が設けられ、配列されている。今、この記録部分88の1つ1つに文字の情報を記録するものとすると、文字情報の信号が入力端子IN1に供給され、画像信号化回路70に入力される。画像信号化回路70は入力されたデジタル信号のコード情報で表された文字を2次元のドットパターンの画像信号に(後述する図16の入力データ)に変換する。
【0044】
この信号はスイッチ72又はマルチプレクサを介して数値演算装置74に供給される。数値演算装置74は所定のアルゴリズムを用いて2次元画像のドットパターンの画像信号から干渉光を照射することなくホログラムの干渉縞パターン(ホログラム干渉図形)を得るための数値を作成する。図16は2次元画像からホログラムの干渉縞パターンを得る手順を示す図である。数値演算装置としては好ましくは高速演算可能なコンピュータを用いる。図11の(a)、(b)及び、図12は、水平、垂直方向又は斜め方向に特定のパターンで配列された格子を作成し、その回折光が2次元的に配列されるように、コンピュータを用いて演算を行いCGHを完成させたものの一例を示す写真である。なお、図11の例は、4値のCGHであり、図11の(b)は図11の(a)の拡大したものである。図12の2値CGHと比較すると製造がより困難であり、偽造や海賊版対策として有効である。
【0045】
なお、数値演算装置74は後述の描画装置である電子ビーム露光装置78の解像度に応じた座標データを出力するように構成されている。また、描画を実際に行う前に、数値演算で得られた座標データフィードバックして入力データと比較して、両者間の誤差を低減すべく複数回の再演算を行う。
【0046】
数値演算装置74の出力信号はエンコーダ76にて所定のフォーマットの信号とされ、電子ビーム露光装置78に入力される。電子ビーム露光装置78は本来ICやLSIを製造するときに回路配置パターンを描画するために用いられるものであり、ここでは図16に示した干渉縞のパターン(出力データ)をレチクルと呼ばれる一次記録媒体80上に描画するために用いられる。なお、この一次記録媒体80は最終製品である光記録媒体90と識別するため一次又は二次記録媒体という。一次記録媒体としてはガラスなどの基板の上に感光性樹脂であるフォトレジストを塗布したものを用いる。この一次記録媒体を用い、ステッパで露光し、シリコン又は水晶ウエハー等の二次元記録原盤を作成する。この工程は一般的なICプロセスと同一である。2値CGH用二次原盤はエッチングプロセスが一回、4値CGH用二次原盤は3回のエッチングプロセスによって作成される。この二次原盤から成形用スタンパを作成し、成形器によって光記録媒体が作成される。成形用スタンパによる成形は射出成形、圧縮成形及びシート成形として用いる。
【0047】
なお、所定の金型を用いて合成樹脂によりIC搭載光記録媒体を成形するにあたり、あらかじめ製造されたCGHの原盤を用いて製造される成形用スタンパを、金型内にクランプした後、射出成形、又は圧縮成形又はシート成形することができる。また、他の方法として、所定の金型を用いて合成樹脂成形によりIC搭載光記録媒体を成形するにあたり、あらかじめ製造されたCGHの原盤を用いて製造される成形用スタンパを、金型内に接着剤で貼り付けた後、射出成形、又は圧縮成形又はシート成形することができる。
【0048】
上記各実施の形態におけるCGH16A、16B、16C、16D(これらを代表して16で表す)は、複数のCGHの集合であり、具体的には複数の行と列のかたちに整列されて形成される。図17は光記録媒体10Aを製造あるいは発行する段階で、選択的に1以上のCGHを破壊して、そのホログラムパターンを消去する様子を示す斜視図である。ICチップ14を搭載した光記録媒体10A(ICカードでもある)を発行する際には、そのカード固有の情報、例えばカード番号など、を記録する必要がある。そこで、あらかじめ複数のCGH16を形成しておき、発行時にこれらを選択的に破壊することにより、かかる情報を記録することができる。CGHの破壊は、図17に示すように、発光パワーの大きなレーザビーム発光器32を用いて溶融による破壊によることができるが、インパクト式のもので、CGHに打撃を与えて選択的にホログラムパターン自体を変更、破壊することもできる。
【0049】
このように、複数のCGHのうち1以上を選択的に破壊することにより情報を記録することを、コンビネーション破壊という。例として、図10に示すように10個のCGHのうち、5個を破壊することとすると、10C5個通りの意味を持つことができる。図10では×印を付したものが破壊されたものである。この組み合わせを書き換えようとして1以上のCGHを破壊しても、非破壊のCGHが必ず5個以上存在しなければならないので、CGHのデータは意味を持たないこととなる。すなわち、CGHは非可逆な記録媒体あるいは記録方式であり、破壊されたCGHを再現することはできない。よって書き換えはできないのである。
【0050】
不法に偽造CGHのカードを製造しようとすると、CGHを再現するためには、CGHのレプリカをとったり、内容を解析しなければない。その方法は複雑である。上記コンビネーション破壊による記録によれば、CGHが32個あるとき、32C16=6億通りの表現が行え、国民1人に1つ以上を割り当てることができる。さらに、50個のCGHを用いれば、50C25=126兆通りの表現が可能であり、全てのICカードに固有の番号を付与することができる。このコンビネーション破壊による記録は、カードの発行段階でのみ行われるので、図17に示すような破壊による記録装置は、カードの製造工場又はカードの発行所にのみ設置すれば良く、ICカードの真贋を判別する必要のある店頭などでは、CGHの記録内容を読み取るだけで良い。
【0051】
図18は、光記録媒体10FのCGH16から再生映像を読み込むための光学系の実施の形態を示す斜視図である。光源34からの単色光は、図示省略のビームスプリッタにより複数のビームに分割され、複数のCGH16を同時に照射する。その結果、反射回折光により投影される再生映像がCCD撮像素子36上に結像して電気信号に変換される。なお、複数の列のうち、1つはカード10Fの位置制御のために用いられるCGHの列であり、その反射回折光はフォトダイオード(PD)などの受光素子38により受光され、得られる信号はカードを移送する機構のフィードバック制御に用いられる。この例は、CGH16が反射型の場合を示しているが、透過型の場合も、光学素子の配置を変更するのみで同様に適用可能である。
【0052】
図19〜図21は、図22に外観を示す光記録媒体再生装置96の内部で光記録媒体10Fとしてのカードを移送する様子を示す斜視図である。まずICカード10Fを図22のスロット98から挿入すると、図19の矢印M1で示す方向に挿入され、ICカード10Fは光学系移送部100と嵌合する。この状態で光学系移送部100が図22に示す光記録媒体再生装置96の所定位置にて突き当たるまでICカード10Fを挿入すると、図20の矢印M2に示すように、ICカード10Fは下方に押し下げられ所定位置で固定される。このとき、ICカード10Fは光学系移送部100との嵌合状態が解除され、光学系移送部100のみがスプリング102により、図21の矢印M3で示す方向に移動する。図21の状態となると、CGH16から画像を再生して図18で説明したようにデータの読み取りが開始される。
【0053】
図22に示す光記録媒体再生装置96の外観において、CGH16から再生される画像から得たデータを表示するデータ表示部92と、第2のCGH28Bから再生される画像をそのまま表示する画像表示部94が設けられている。データ表示部92は、撮像素子36で得た画像を解析して得られたデータを表示する液晶などの表示部であり、撮像素子36で得られた画像からパターン認識し、その認識結果に応じて、その認識された内容の一部を示す電気信号を生成し、この電気信号に応答して内容の一部を表示することができるのである。したがって例えば、ICカードの有効期限や、シリアル番号などを表示することができる。一方画像表示部94はCGH28Aから再生された映像が投影されて表示されるようなスクリーンとしての機能を有する。
【0054】
図23は、図22の光記録媒体再生装置の図示省略の制御装置を構成するCPU(中央演算処理装置)の動作を示すフローチャートである。このフローチャートの動作を実行すべく、ROMにこのプログラムがあらかじめ記憶されている。まずカード(光記録媒体)10F図22の光記録媒体再生装置96に装填されると、ステップS1でCGH16からデータを読み出し、次いでステップS2でICチップ14からそのメモリのデータ(ICデータという)を読み出す。これらのデータは図示省略のRAMに一時記憶され、ステップS3でデータ照合を行い、ステップS4で一致するか否かを判断する。一致しないときは、不正カードであると判断し、ステップS5で不正カードとしての処理を行い、ステップS10でカード10Fをイジェクトする。
【0055】
ステップS4でデータが一致すると、カード10Fが正規のものであると判断し、ステップS6でデータ表示部92にCGH16のデータの一部を表示する。次いでステップS7でカード10Fの使用を許容する。クレジットカードであれば、それが使用されたときは所定の課金処理を行う。次いでステップS8でICデータの変更が必要か否かを判断する。課金された場合などは、ICデータの書き換えが必要であり、ステップS9でICデータの書き込みが行われる。ステップS9の終了後、あるいはステップS8でICデータが変更を要しない場合、ステップS10でカードのイジェクトが行われる。
【0056】
本発明のIC搭載光記録媒体及びこのIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体再生装置は上記の構成であり、CGHが所定の位置に形成されているので、有効な偽造品対策となる。海賊版等の不正品を製造使用とする者は、あらかじめ定められたマークなどを投影するよう構成されたCGHをかなり大掛かりな描画装置及び成形装置を用いて製造しなければならず、相当の設備投資を余儀なくされ、不正記録媒体製造による金銭的メリットが無くなる。
【0057】
また、本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体再生装置の他の実施の形態として、例えば図25に示すようなICカード10Gと従来型のICカードとの両方に対応したIC搭載光記録媒体記録・再生装置を図26に示す。ここでは、ICカード10Gの領域A(表側)に反射型のCGHが配置された「接触型IC搭載光記録媒体」であるICカード10Hとして話を進める。
【0058】
この装置50にIC14(表側)が上向きになるようにカード10Hが挿入されると、図示しないカード認識手段によりカード10Hの挿入を検知し、フィードローラー52が回転を開始する。挿入によりフィードローラー52と補助ローラー53との間に侠持されたカード10Hは、カードレール54に案内されながらICコネクタ55の方向へ一定速度で送られる。このとき、カード10Hの表面に磁気ストライプがある場合は、カード搬送と共に磁気ヘッド56で情報を読み取り、裏面に磁気ストライプがある場合は、磁気ヘッド57で情報を読み取る。カード10Hではその表側にCGHがあるので、光学ブロック58に保持されたレーザー59から照射されるレーザー光が、カード10Hの搬送と共に表面の領域Aに存在するCGHに順次照射され、光学ブロック58に保持される撮像素子51にその反射回折画像が順次投影される。
【0059】
さらに、カードが搬送され、カードに搭載されたIC14が、ICコネクタ55と相対する位置にくるとフィードローラー52の回転が停止し、カード10Hの挿入は完了する。この時点で、カード10Hに搭載されたIC14とICコネクタ55とは接触状態となり、IC14に記録されている情報の読み取り・書き込みが行われる。
ここでは、反射型のCGHを領域Aに記録した場合(図25参照)を例として説明したが、CGHが透過型の場合は、撮像素子51はカード10Hの裏面側に配置されなければ、回折透過光を投影させることはできない。しかし、CGHの配置位置が領域Aの範囲内であれば、撮像素子51は磁気ヘッド57と干渉することなく効率的な位置に配置することができる。また、CGHが反射型で裏面の領域Bの位置にある場合も同様に、効率的な位置に配置することができる。
なお、本装置50における挿入完了以降の処理は、図23のフローチャートを用いて説明した先の実施の形態と同様の処理を行っている。
【0060】
そして、本記録・再生装置50では、磁気読み取り(又は書き込み)手段とCGH読み取り手段が効率的に配置されているので、少スペースでの装置実現が可能である。また、CGHの設けられていない従来のICカードも記録・再生することができるので、従来型のICカードと本発明のようなICカード10A〜10Hとが混在するような場合でも使用することができ、セキュリティの高い本発明のICカード10A〜10Hの普及を助けるという効果もある。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ホログラムパターンをCGHとしてIC搭載光記録媒体の所定の位置に成形し、単色光の所定波長の光線を照射して、その結果所定の映像が投影されるか否かにより容易に記録媒体の真贋の判定を行うことが可能となり、偽造品などの不正記録媒体の発見や製造への抑止効果が期待できる。またICカードなどの利用者やカード会社にとってはセキュリティ性が優れていて、かつ容易に真正なカードであることが認識できるため、安心して利用することができる。
【0062】
また、本発明のIC搭載光記録媒体によれば、従来型カードとの互換性を弊害なく保持することができ、よって従来型カードとCGH付き新規カードとの共存期間を設けて、徐々にその拡張を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるIC搭載光記録媒体の一実施の形態におけるのホログラム再生映像の投射例を示す斜視図である。
【図2】本発明によるIC搭載光記録媒体の他の実施の形態におけるのホログラム再生映像の投射例を示す斜視図である。
【図3】図1のA−A線における光記録媒体の断面図及び、図2のB−B線における光記録媒体の断面図を含む4種類の構成の断面図である。
【図4】本発明によるIC搭載光記録媒体の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図5】図4についての図3同様の断面図である。
【図6】本発明によるIC搭載光記録媒体の他の実施の形態におけるのホログラム再生映像の投射例を示す斜視図である。
【図7】本発明によるIC搭載光記録媒体の他の実施の形態におけるのホログラム再生映像の投射例を示す斜視図である。
【図8】図6のA−A線におけるIC搭載光記録媒体の断面図である。
【図9】回折格子による回折原理を示す模式図である。
【図10】 本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体記録装置の実施の形態により、複数のCGHを選択的に破壊することにより情報を記録する様子を模式的に示す図である。
【図11】4値CGHパターンの2つの異なる倍率での電子顕微鏡写真である。
【図12】2値CGHパターンの顕微鏡写真である。
【図13】4値CGHの凹凸段差の深さに対する光の位相関係を示したものである。
【図14】2値CGHの凹凸段差の深さに対する光の位相関係を示したものである。
【図15】CGHを利用した光記録媒体原盤の製造方法、光記録媒体への情報の記録方法及び光記録媒体の製造装置並びに製造方法を模式的に示すブロック図である。
【図16】2次元画像からホログラムの干渉縞パターンを得る手順を示す図である。
【図17】 本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体記録装置の実施の形態により、複数のCGHを選択的に破壊するための構成を模式的に示す斜視図である。
【図18】 本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体記録装置の実施の形態における光学系を示す斜視図である。
【図19】 本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体記録装置の実施の形態における光記録媒体移送部の動作を示す斜視図である。
【図20】 本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体記録装置の実施の形態における光記録媒体移送部の動作を示す斜視図である。
【図21】 本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体記録装置の実施の形態における光記録媒体移送部の動作を示す斜視図である。
【図22】 本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体記録装置の実施の形態の外観を示す斜視図である。
【図23】 本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体記録装置の実施の形態におけるデータ照合動作などを示すフローチャートである。
【図24】本発明のIC搭載光記録媒体の一実施の形態に使用されるCGHシートを説明するための断面図である。
【図25】本発明のIC搭載光記録媒体のさらに他の実施の形態を示す平面図である。
【図26】 本発明のIC搭載光記録媒体に適用可能なIC搭載光記録媒体記録装置の他の実施の形態を示す構成図である。
【符号の説明】
9 単色光線
10A、10B、10C、10D、10E、10F、10G、10H IC搭載光記録媒体(ICカード)
12、12A、12B、34 光源
14 ICチップ
16、16A、16B、16C、16D CGH(ホログラムパターン)
18A、18B 再生画像
20 基板(部材)
22 保護層
24 反射膜
28A、28B 第2のCGH(ホログラムパターン)
32 レーザビーム発光器
36 撮像素子
92、94 表示部
100 光学系移送部

Claims (1)

  1. 単色光が照射されたときに所定情報を示す回折光が出力される複数のホログラムパターンが基板に形成され、且つ情報を記録可能なメモリを有したICチップが具備されたIC搭載光記録媒体において、
    前記複数のホログラムパターンは、4値CGHパターンと複数の2値CGHパターンとから構成され、
    前記複数の2値CGHパターンは、破壊済ホログラムパターンと未破壊ホログラムパターンとを同数比で形成した
    ことを特徴とするIC搭載光記録媒体。
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