JP3673961B2 - 真空脱ガス装置真空槽の内張り構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空脱ガス装置真空槽の内張り構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
RH式,DH式などの真空脱ガス装置は、製鉄産業において溶鋼の脱ガス処理・成分調整を行う溶鋼処理装置であり、近年の鋼製品の高品質化指向から、その役割は重要である。
【0003】
真空脱ガス装置の本体部位である真空槽の内張りは、施工の省力化などを目的として、従来のれんが積みに換えて不定形耐火物化が試みられている。例えば、特開平8−12452号公報、特開平9−279222号公報、特開平9−279223号公報などに見られるとおりである。
【0004】
取鍋、タンディシュなどの溶鋼容器の内張りでは、既に不定形耐火物の使用が一般的である。しかし、真空脱ガス装置の真空槽の内張りでは不定形耐火物化が普及していないのが実情である。これは、真空槽の使用が減圧下でしかも激しい溶鋼流にさらされる、特殊条件であることによる。
本発明は、不定形耐火物による真空槽の内張りにおいて、その耐用性の向上を目的とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、敷部内張りをアルミナ−Al2O3・MgO系スピネル質キャスタブル耐火物とし、側壁部内張りをアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とした真空脱ガス装置真空槽の内張り構造である。
【0006】
溶融金属容器内張り用の不定形耐火物として、アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物が知られている(例えば特開平8−2975号公報)。この材質は使用中の高温下でアルミナとマグネシアとが反応し、Al2O3・MgO系スピネル(以下、スピネルと略す)を生成する。そして、このスピネルが溶鋼浸透を抑制する。また、スピネル生成に伴い体積膨張をきたすが、この膨張は外殻鉄板による拘束下で行われるため、内張り施工体の組織が緻密化する。
【0007】
しかし、真空槽の内張り全体をアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とした場合、前記した使用中のスピネル生成に伴う体積膨張で敷部(底部)の内張りが浮き上り、これが原因して耐用性に劣る。
【0008】
図3は、従来一般的なRH式真空ガス装置の縦断面図において、真空槽(1)の内張りの損耗形態を模式的に示したものである。真空ガス装置は操業中、取鍋(15)中の溶鋼(2)を一方の環流管(3)から真空槽(1)に吸い上げ、もう一方の環流管(4)から排出する。敷部(5)内張りの中央部が浮き上がりによって僅かでも亀裂が生じると、この亀裂に溶鋼が進入し、さらに浮力が加わって剥離損傷する。
【0009】
本発明はその対策として、敷部の内張りにアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物を設ける。アルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物はアルミナの容積安定性とスピネルによる溶鋼浸透防止の効果を併せ持つ。アルミナ−マグネシア質と違って体積膨張が小さく、前記したような剥離損傷もない。
【0010】
真空槽(1)は密閉構造になっているが、真空槽(1)に設けられたフランジ(6)接合部あるいは浸漬管(13)外周の耐火物露出部からの空気進入は避けられない。進入した空気は内張り耐火物(7)の背面に回った後、内張り耐火物(7)の亀裂などを透過し、真空槽(1)内に噴出する。
【0011】
前記空気の噴出は、内張り耐火物(7)の表面において空気中の酸素と溶鋼・スラグとの反応で高温を発生し、内張り耐火物(7)の表面が溶融状態となり異常損耗を招く。
【0012】
この問題を解決するために、本発明は側壁部の内張りをアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とする。アルミナ−マグネシア質は、スピネル生成に伴う体積膨張で亀裂の進展防止および組織の緻密化により、空気透過阻止に作用する。その結果、内張り耐火物の表面からの空気噴出が原因による異常損耗を防止することができる。
【0013】
内張り耐火物(7)表面からの空気噴出は、内張り耐火物のうち溶鋼湯面(9)から上方に限っての現象である。溶鋼湯面(9)以下は溶鋼湯圧で空気噴出がない。本発明で敷部の内張りに使用するアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物は、アルミナ−マグネシア質に比べて組織の緻密化が小さいが、溶鋼湯面(5)以下である敷部(5)の内張りとして使用することから、空気噴出が原因による異常損耗もない。
【0014】
マグネシアを含むキャスタブル耐火物は、施工水分との水和反応を防止するために、一般にシリカフラワーと称される揮発シリカを添加し、SiO2皮膜の形成により、マグネシアの水和反応を防止させることが知られている。
【0015】
しかし、SiO2成分は耐火物使用中の高温下でAl2O3−SiO2−MgO、Al2O3SiO2−CaOなどのシリカ系低融点物質を生成し、焼成収縮による微細亀裂発生の原因となる。そして、この微細亀裂が空気進入の通路となり、真空槽の内張りでは耐火物表面からの空気噴出により、十分な耐用性が得られない。
【0016】
そこで本発明は、側壁部の内張りに使用するアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物についてSiO2を1wt%以下にすると、微細亀裂の発生を阻止し、空気噴出が原因した異常損耗をより効果的に防止することができる。
【0017】
本発明は、敷部と側壁部の内張りを以上のように張り分けることで、空気進入、溶鋼の環流といった真空槽特有の使用条件に対応し、不定形耐火物による真空槽の内張り構造において、その耐用寿命を格段に向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明において使用するアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物とアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物は、いずれにも骨材の一部にアルミナを使用する。アルミナは、耐火物組織に対して容積安定性および耐食性の効果をもつ。
このアルミナは、焼結品,電融品のいずれでもよく、微粉部分での使用は仮焼アルミナでもよい。Al2O3純度は90%以上が好ましい。
【0019】
また、アルミナは、ばん土けつ岩、シリマナイト、ムライトなどの低純度品を使用してもよいが、耐火物組織全体のSiO2成分が過多になると側壁部の内張りに使用するアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物では、空気噴出が原因した耐用性低下を防止する効果に劣る。したがって、低純度品の使用はできる限り少なくすることが好ましい。
【0020】
一方、敷部の内張りに使用するアルミナ−Al2O3・MgO系スピネル質キャスタブル耐火物は、主骨材として前記のアルミナと共にスピネルを組み合わせる。ここでのスピネルは、焼結品、電融品のいずれでもよい。また、スピネルを構成するAl2O3とMgOとの比は理論値に近いものが好ましいが、例えばMgOが3〜50wt%のものが使用できる。
【0021】
このアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物において、骨材中に占めるアルミナとスピネルの割合は、スピネル10〜50wt%、残りアルミナが好ましい。スピネルが10〜50wt%から外れると、耐FeO浸透性に劣る。
【0022】
また、このアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物は以上のように耐火骨材にアルミナとスピネルを使用するが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、さらに他の耐火骨材を組み合わせてもよい。例えば、スピネルの一部をマグネシアに置き換えてもよい。
【0023】
側壁部の内張りに使用するアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物において、アルミナと組み合わせるマグネシアは、焼結品、電融品のいずれでもよい。微粉部での使用は軽焼マグネシアでもよい。
【0024】
アルミナ、マグネシアのそれぞれの割合は、マグネシア1〜20wt%、残りアルミナが好ましい。マグネシアの割合が1wt%未満では耐火物使用中のスピネル生成が不十分なためか耐食性に劣り、20wt%を超えると耐スポーリング性低下の傾向が見られる。
【0025】
アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物は以上のように耐火骨材にアルミナとマグネシを使用するが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、さらに他の耐火骨材を組み合わせてもよい。例えば、スピネルを10wt%未満の範囲で組み合わせてもよい。
【0026】
前記したアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物、アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物ともに、結合剤としては施工体強度の面からアルミナセメントが最も好ましいが、他にも例えばマグネシアセメント、リン酸塩などが使用できる。結合剤の割合は従来のキャスタブル耐火物と特に変わりなく、骨材に対する外掛けで例えば1〜10wt%の範囲内で結合剤の種類などによって調整する。
【0027】
また、前記のキャスタブル耐火物に対し、キャスタブル耐火物の添加剤として既知である分散剤、金属粉、消化防止剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、有機質ファイバー、セラミックファイバー、揮発シリカ、金属ファイバー、耐火粗大粒子、粘土、軽量材などを必要に応じて添加してもよい。
【0028】
耐火粗大粒子は、耐火物組織内に発生した亀裂の発達を寸断することで耐スポーリング性の効果をもつ。具体例としてはアルミナ質、スピネル質などである。骨材の最大粒径は一般に8〜5mmであるが、これに対して耐火粗大粒子の粒径は10〜50mmと大きい。したがって、骨材と耐火粗大粒子とは粒径から明確に区別できる。
【0029】
図1は本発明による真空脱ガス装置真空槽の内張り構造例である。また、図2は図1のA−A線断面図である。真空槽(1)は内張りの更新あるいは補修の作業を容易にするためにフランジ(6)をもって上下に複数に分割可能になっている。
【0030】
図では下部槽(10)、中間槽(11)、上部槽(12)に区分されている。真空脱ガス装置の稼動中、溶鋼が実際に接触して損耗が進行する部位はこのうち下部槽(10)の内張りである。そこで、アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物による内張りは、側壁部(8)のうち少なくとも下部槽(10)に対して行う必要がある。中間槽(11)、上部槽(12)は他の耐火物にしてもよい。他の耐火物としては、レンガ積みでもよい。
【0031】
また、中間槽(11)および下部槽(10)の側壁部(8)をアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とし、上部槽(12)を他の耐火物にしてもよい。内張り各部位の施工は、施工性の面からまず敷部を内張りし、次いで側壁部を内張りするのが好ましい。
【0032】
図には示していないが、敷部(5)の内張り施工の際、環流管孔を形成のために中子を使用するのが好ましい。また、中子に換えて定形耐火物スリーブを使用し、この定形耐火物スリーブで環流管孔を形成してもよい。
【0033】
側壁内張り(9)の施工は、図には示していないが、従来どおり中子を用いて行う。その際、図1のように内張り(7)と鉄皮(10)との間に断熱材を介在してもよい。
【0034】
側壁部(8)のアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物は、以上のように直接鋳込み成形する他、場所で予め鋳込み施工してプレキャスト品にしたものを使用してもよい。その際のプレキャスト品は、下部槽側壁の全体に相当する一体型、上下あるいは周方向に複数分割したもの、いずれでもよい。
【0035】
【実施例】
以下に,本発明の実施例とその比較例を示す。
表1は各例で使用したキャスタブル耐火物において、それに使用した骨材の化学組成である。表2は、各例で使用したキャスタブル耐火物の配合組成とその試験結果である。そして表3は、真空槽内張り構造における各例とその試験結果を示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
表2の試験では、キャスタブル耐火物の配合組成に施工水分を外掛け約4〜6wt%添加し、混練して鋳込み、養生後、加熱乾燥したものについて試験した。試験方法は以下のとおり。
【0040】
耐食性;回転侵食法で行い、侵食寸法をアルミナ−スピネル質Aの侵食寸法を100とした指数で示した(数値が小さいほど侵食寸法が少ない)。
【0041】
見掛気孔率;施工体の四方を拘束した状態で1500℃×6時間加熱し、冷却後の後の見掛気孔率を測定した。この試験結果から、アルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物に比べてアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物の方が気孔率が低く、緻密な組織である。
【0042】
最大熱膨張率;昇温速度5℃×minで1600℃で加熱し、その際の最大熱膨張率を測定した。
【0043】
耐スポーリング性;施工体の四方を拘束した状態で1500℃×6時間加熱した後、強制空冷し、亀裂発生の程度によって耐スポーリング性を10段階で評価した。数値が小さいほど耐スポーリング性に優れる。試験結果から、アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物に比べてアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物の方が耐スポーリング性に優れていることがわかる。
【0044】
表3は、表2に示した各キャスタブル耐火物を使用し,実際にRH式真空脱ガス装置真空槽の下部槽に対し、敷部と側壁部に直接鋳込み施工し、試験したもである。その際、敷部の施工厚さは約600mm、側壁部の施工厚さは約450mmとした。また、側壁部内張りの背面には厚さ30mmの断熱耐火ボードを介在した。試験方法は以下のとおり。
【0045】
敷部、側壁部の各部位について、平均残存寸法から損耗速度を測定した。また、側壁部および敷部の内張り耐火物の残存状況などの総合的判断から下部槽内張りの補修時期を決定し、その補修時期に至るまでの耐用チャージ数を測定し、これを耐用性とした。
【0046】
表3の結果が示すように、本発明実施例は敷部と側壁部のそれぞれにおける内張り材質の組み合わせにより、優れた耐用性が得られる。また、このうち実施例1および実施例2は、側壁部のアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物のSiO2の割合が1wt%未満であり、より優れた耐用性が得られた。
【0047】
これに対し、比較例1は敷部、側壁部ともアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物をもって内張りしたものであり、側壁部の内張りの損耗速度が大きく、これが原因して下部槽全体としての耐用性に劣る。
【0048】
比較例2は、敷部、側壁部ともアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物による内張りとしたものである。敷部の内張りが剥離損傷が原因と見られる損耗により、寿命が短い。
【0049】
比較例3は、本発明の構造とは逆に、敷部にアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物、側壁部にアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物を設けたものである。敷部、側壁部ともに損耗速度が大きい。
【0050】
なお、以上の説明では新規な内張りで構造を示したが、本発明は補修のための継ぎ足し施工においても適応できることはいうまでもない。
【0051】
【発明の効果】
以上の実施例の試験結果からも明らかなように、本発明による効果は顕著なものである。真空脱ガス装置真空槽の不定形耐火物化は今後、内張り施工の省力化などから避けられず、本発明の役割は重要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による真空脱ガス装置真空槽の内張り構造例である。
【図2】図1のA−A線断面図である
【図3】従来一般的なRH式真空ガス装置真空槽の縦断面図において、内張りの損耗形態を模式的に示したものである
【符号の説明】
1 真空槽
2 溶鋼
3,4 環流管
5 敷部
6 フランジ
7 内張り耐火物
8 側壁部
9 溶鋼湯面
10 下部槽
11 中間槽
12 上部槽
13 浸漬管
14 環流管孔
15 取鍋
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空脱ガス装置真空槽の内張り構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
RH式,DH式などの真空脱ガス装置は、製鉄産業において溶鋼の脱ガス処理・成分調整を行う溶鋼処理装置であり、近年の鋼製品の高品質化指向から、その役割は重要である。
【0003】
真空脱ガス装置の本体部位である真空槽の内張りは、施工の省力化などを目的として、従来のれんが積みに換えて不定形耐火物化が試みられている。例えば、特開平8−12452号公報、特開平9−279222号公報、特開平9−279223号公報などに見られるとおりである。
【0004】
取鍋、タンディシュなどの溶鋼容器の内張りでは、既に不定形耐火物の使用が一般的である。しかし、真空脱ガス装置の真空槽の内張りでは不定形耐火物化が普及していないのが実情である。これは、真空槽の使用が減圧下でしかも激しい溶鋼流にさらされる、特殊条件であることによる。
本発明は、不定形耐火物による真空槽の内張りにおいて、その耐用性の向上を目的とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、敷部内張りをアルミナ−Al2O3・MgO系スピネル質キャスタブル耐火物とし、側壁部内張りをアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とした真空脱ガス装置真空槽の内張り構造である。
【0006】
溶融金属容器内張り用の不定形耐火物として、アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物が知られている(例えば特開平8−2975号公報)。この材質は使用中の高温下でアルミナとマグネシアとが反応し、Al2O3・MgO系スピネル(以下、スピネルと略す)を生成する。そして、このスピネルが溶鋼浸透を抑制する。また、スピネル生成に伴い体積膨張をきたすが、この膨張は外殻鉄板による拘束下で行われるため、内張り施工体の組織が緻密化する。
【0007】
しかし、真空槽の内張り全体をアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とした場合、前記した使用中のスピネル生成に伴う体積膨張で敷部(底部)の内張りが浮き上り、これが原因して耐用性に劣る。
【0008】
図3は、従来一般的なRH式真空ガス装置の縦断面図において、真空槽(1)の内張りの損耗形態を模式的に示したものである。真空ガス装置は操業中、取鍋(15)中の溶鋼(2)を一方の環流管(3)から真空槽(1)に吸い上げ、もう一方の環流管(4)から排出する。敷部(5)内張りの中央部が浮き上がりによって僅かでも亀裂が生じると、この亀裂に溶鋼が進入し、さらに浮力が加わって剥離損傷する。
【0009】
本発明はその対策として、敷部の内張りにアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物を設ける。アルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物はアルミナの容積安定性とスピネルによる溶鋼浸透防止の効果を併せ持つ。アルミナ−マグネシア質と違って体積膨張が小さく、前記したような剥離損傷もない。
【0010】
真空槽(1)は密閉構造になっているが、真空槽(1)に設けられたフランジ(6)接合部あるいは浸漬管(13)外周の耐火物露出部からの空気進入は避けられない。進入した空気は内張り耐火物(7)の背面に回った後、内張り耐火物(7)の亀裂などを透過し、真空槽(1)内に噴出する。
【0011】
前記空気の噴出は、内張り耐火物(7)の表面において空気中の酸素と溶鋼・スラグとの反応で高温を発生し、内張り耐火物(7)の表面が溶融状態となり異常損耗を招く。
【0012】
この問題を解決するために、本発明は側壁部の内張りをアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とする。アルミナ−マグネシア質は、スピネル生成に伴う体積膨張で亀裂の進展防止および組織の緻密化により、空気透過阻止に作用する。その結果、内張り耐火物の表面からの空気噴出が原因による異常損耗を防止することができる。
【0013】
内張り耐火物(7)表面からの空気噴出は、内張り耐火物のうち溶鋼湯面(9)から上方に限っての現象である。溶鋼湯面(9)以下は溶鋼湯圧で空気噴出がない。本発明で敷部の内張りに使用するアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物は、アルミナ−マグネシア質に比べて組織の緻密化が小さいが、溶鋼湯面(5)以下である敷部(5)の内張りとして使用することから、空気噴出が原因による異常損耗もない。
【0014】
マグネシアを含むキャスタブル耐火物は、施工水分との水和反応を防止するために、一般にシリカフラワーと称される揮発シリカを添加し、SiO2皮膜の形成により、マグネシアの水和反応を防止させることが知られている。
【0015】
しかし、SiO2成分は耐火物使用中の高温下でAl2O3−SiO2−MgO、Al2O3SiO2−CaOなどのシリカ系低融点物質を生成し、焼成収縮による微細亀裂発生の原因となる。そして、この微細亀裂が空気進入の通路となり、真空槽の内張りでは耐火物表面からの空気噴出により、十分な耐用性が得られない。
【0016】
そこで本発明は、側壁部の内張りに使用するアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物についてSiO2を1wt%以下にすると、微細亀裂の発生を阻止し、空気噴出が原因した異常損耗をより効果的に防止することができる。
【0017】
本発明は、敷部と側壁部の内張りを以上のように張り分けることで、空気進入、溶鋼の環流といった真空槽特有の使用条件に対応し、不定形耐火物による真空槽の内張り構造において、その耐用寿命を格段に向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明において使用するアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物とアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物は、いずれにも骨材の一部にアルミナを使用する。アルミナは、耐火物組織に対して容積安定性および耐食性の効果をもつ。
このアルミナは、焼結品,電融品のいずれでもよく、微粉部分での使用は仮焼アルミナでもよい。Al2O3純度は90%以上が好ましい。
【0019】
また、アルミナは、ばん土けつ岩、シリマナイト、ムライトなどの低純度品を使用してもよいが、耐火物組織全体のSiO2成分が過多になると側壁部の内張りに使用するアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物では、空気噴出が原因した耐用性低下を防止する効果に劣る。したがって、低純度品の使用はできる限り少なくすることが好ましい。
【0020】
一方、敷部の内張りに使用するアルミナ−Al2O3・MgO系スピネル質キャスタブル耐火物は、主骨材として前記のアルミナと共にスピネルを組み合わせる。ここでのスピネルは、焼結品、電融品のいずれでもよい。また、スピネルを構成するAl2O3とMgOとの比は理論値に近いものが好ましいが、例えばMgOが3〜50wt%のものが使用できる。
【0021】
このアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物において、骨材中に占めるアルミナとスピネルの割合は、スピネル10〜50wt%、残りアルミナが好ましい。スピネルが10〜50wt%から外れると、耐FeO浸透性に劣る。
【0022】
また、このアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物は以上のように耐火骨材にアルミナとスピネルを使用するが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、さらに他の耐火骨材を組み合わせてもよい。例えば、スピネルの一部をマグネシアに置き換えてもよい。
【0023】
側壁部の内張りに使用するアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物において、アルミナと組み合わせるマグネシアは、焼結品、電融品のいずれでもよい。微粉部での使用は軽焼マグネシアでもよい。
【0024】
アルミナ、マグネシアのそれぞれの割合は、マグネシア1〜20wt%、残りアルミナが好ましい。マグネシアの割合が1wt%未満では耐火物使用中のスピネル生成が不十分なためか耐食性に劣り、20wt%を超えると耐スポーリング性低下の傾向が見られる。
【0025】
アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物は以上のように耐火骨材にアルミナとマグネシを使用するが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、さらに他の耐火骨材を組み合わせてもよい。例えば、スピネルを10wt%未満の範囲で組み合わせてもよい。
【0026】
前記したアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物、アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物ともに、結合剤としては施工体強度の面からアルミナセメントが最も好ましいが、他にも例えばマグネシアセメント、リン酸塩などが使用できる。結合剤の割合は従来のキャスタブル耐火物と特に変わりなく、骨材に対する外掛けで例えば1〜10wt%の範囲内で結合剤の種類などによって調整する。
【0027】
また、前記のキャスタブル耐火物に対し、キャスタブル耐火物の添加剤として既知である分散剤、金属粉、消化防止剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、有機質ファイバー、セラミックファイバー、揮発シリカ、金属ファイバー、耐火粗大粒子、粘土、軽量材などを必要に応じて添加してもよい。
【0028】
耐火粗大粒子は、耐火物組織内に発生した亀裂の発達を寸断することで耐スポーリング性の効果をもつ。具体例としてはアルミナ質、スピネル質などである。骨材の最大粒径は一般に8〜5mmであるが、これに対して耐火粗大粒子の粒径は10〜50mmと大きい。したがって、骨材と耐火粗大粒子とは粒径から明確に区別できる。
【0029】
図1は本発明による真空脱ガス装置真空槽の内張り構造例である。また、図2は図1のA−A線断面図である。真空槽(1)は内張りの更新あるいは補修の作業を容易にするためにフランジ(6)をもって上下に複数に分割可能になっている。
【0030】
図では下部槽(10)、中間槽(11)、上部槽(12)に区分されている。真空脱ガス装置の稼動中、溶鋼が実際に接触して損耗が進行する部位はこのうち下部槽(10)の内張りである。そこで、アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物による内張りは、側壁部(8)のうち少なくとも下部槽(10)に対して行う必要がある。中間槽(11)、上部槽(12)は他の耐火物にしてもよい。他の耐火物としては、レンガ積みでもよい。
【0031】
また、中間槽(11)および下部槽(10)の側壁部(8)をアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とし、上部槽(12)を他の耐火物にしてもよい。内張り各部位の施工は、施工性の面からまず敷部を内張りし、次いで側壁部を内張りするのが好ましい。
【0032】
図には示していないが、敷部(5)の内張り施工の際、環流管孔を形成のために中子を使用するのが好ましい。また、中子に換えて定形耐火物スリーブを使用し、この定形耐火物スリーブで環流管孔を形成してもよい。
【0033】
側壁内張り(9)の施工は、図には示していないが、従来どおり中子を用いて行う。その際、図1のように内張り(7)と鉄皮(10)との間に断熱材を介在してもよい。
【0034】
側壁部(8)のアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物は、以上のように直接鋳込み成形する他、場所で予め鋳込み施工してプレキャスト品にしたものを使用してもよい。その際のプレキャスト品は、下部槽側壁の全体に相当する一体型、上下あるいは周方向に複数分割したもの、いずれでもよい。
【0035】
【実施例】
以下に,本発明の実施例とその比較例を示す。
表1は各例で使用したキャスタブル耐火物において、それに使用した骨材の化学組成である。表2は、各例で使用したキャスタブル耐火物の配合組成とその試験結果である。そして表3は、真空槽内張り構造における各例とその試験結果を示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
表2の試験では、キャスタブル耐火物の配合組成に施工水分を外掛け約4〜6wt%添加し、混練して鋳込み、養生後、加熱乾燥したものについて試験した。試験方法は以下のとおり。
【0040】
耐食性;回転侵食法で行い、侵食寸法をアルミナ−スピネル質Aの侵食寸法を100とした指数で示した(数値が小さいほど侵食寸法が少ない)。
【0041】
見掛気孔率;施工体の四方を拘束した状態で1500℃×6時間加熱し、冷却後の後の見掛気孔率を測定した。この試験結果から、アルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物に比べてアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物の方が気孔率が低く、緻密な組織である。
【0042】
最大熱膨張率;昇温速度5℃×minで1600℃で加熱し、その際の最大熱膨張率を測定した。
【0043】
耐スポーリング性;施工体の四方を拘束した状態で1500℃×6時間加熱した後、強制空冷し、亀裂発生の程度によって耐スポーリング性を10段階で評価した。数値が小さいほど耐スポーリング性に優れる。試験結果から、アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物に比べてアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物の方が耐スポーリング性に優れていることがわかる。
【0044】
表3は、表2に示した各キャスタブル耐火物を使用し,実際にRH式真空脱ガス装置真空槽の下部槽に対し、敷部と側壁部に直接鋳込み施工し、試験したもである。その際、敷部の施工厚さは約600mm、側壁部の施工厚さは約450mmとした。また、側壁部内張りの背面には厚さ30mmの断熱耐火ボードを介在した。試験方法は以下のとおり。
【0045】
敷部、側壁部の各部位について、平均残存寸法から損耗速度を測定した。また、側壁部および敷部の内張り耐火物の残存状況などの総合的判断から下部槽内張りの補修時期を決定し、その補修時期に至るまでの耐用チャージ数を測定し、これを耐用性とした。
【0046】
表3の結果が示すように、本発明実施例は敷部と側壁部のそれぞれにおける内張り材質の組み合わせにより、優れた耐用性が得られる。また、このうち実施例1および実施例2は、側壁部のアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物のSiO2の割合が1wt%未満であり、より優れた耐用性が得られた。
【0047】
これに対し、比較例1は敷部、側壁部ともアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物をもって内張りしたものであり、側壁部の内張りの損耗速度が大きく、これが原因して下部槽全体としての耐用性に劣る。
【0048】
比較例2は、敷部、側壁部ともアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物による内張りとしたものである。敷部の内張りが剥離損傷が原因と見られる損耗により、寿命が短い。
【0049】
比較例3は、本発明の構造とは逆に、敷部にアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物、側壁部にアルミナ−スピネル質キャスタブル耐火物を設けたものである。敷部、側壁部ともに損耗速度が大きい。
【0050】
なお、以上の説明では新規な内張りで構造を示したが、本発明は補修のための継ぎ足し施工においても適応できることはいうまでもない。
【0051】
【発明の効果】
以上の実施例の試験結果からも明らかなように、本発明による効果は顕著なものである。真空脱ガス装置真空槽の不定形耐火物化は今後、内張り施工の省力化などから避けられず、本発明の役割は重要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による真空脱ガス装置真空槽の内張り構造例である。
【図2】図1のA−A線断面図である
【図3】従来一般的なRH式真空ガス装置真空槽の縦断面図において、内張りの損耗形態を模式的に示したものである
【符号の説明】
1 真空槽
2 溶鋼
3,4 環流管
5 敷部
6 フランジ
7 内張り耐火物
8 側壁部
9 溶鋼湯面
10 下部槽
11 中間槽
12 上部槽
13 浸漬管
14 環流管孔
15 取鍋
Claims (3)
- 敷部の内張りをアルミナ−Al2O3・MgO系スピネル質キャスタブル耐火物とし、側壁部の内張りをアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とした真空脱ガス装置真空槽の内張り構造。
- 側壁部に内張りしたアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物の化学分析値が、SiO2含有量1wt%以下である請求項1記載の真空脱ガス装置真空槽の内張り構造。
- 側壁部の内張りにおいて、少なくとも下部槽をアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物とし、下部槽より上方または中間槽より上方を前記下部槽に内張りしたアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物以外の耐火物とした請求項1または2記載の真空脱ガス装置真空槽の内張り構造。
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