JP3672748B2

JP3672748B2 - Construction method of the joint structure of steel middle legs

Info

Publication number: JP3672748B2
Application number: JP26596098A
Authority: JP
Inventors: 亨紀本; 宗男小谷; 哲雄平松; 仁北谷; 次郎福江; 和男岡本
Original assignee: Sekisui House Ltd
Current assignee: Sekisui House Ltd
Priority date: 1998-09-21
Filing date: 1998-09-21
Publication date: 2005-07-20
Anticipated expiration: 2018-09-21
Also published as: JP2000096576A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄骨造建築における露出型の鉄骨柱脚部の接合構造及びその施工方法に係り、特に、グラウトとしてエポキシ系樹脂を使用するものに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の鉄骨造建築における露出型の鉄骨柱脚部の接合構造及びその施工方法について、図７から図１１に基づいて説明する。前記鉄骨柱脚部の接合構造の土台となる建築物の基礎を施工する際、図７に示すように、まず、構築された一対の基礎型枠５１の間にコンクリート５２を打設し、その上面の高さ及び水平度を調節して平滑に仕上げる。この際、前記基礎を形成するコンクリート５２の上面の平滑性を出し易くするために、流動性の良いモルタルなどからなる天端レベラー材を前記打設したコンクリートの上面に流し込む場合もある。その後、前記コンクリート５２が硬化すれば前記基礎型枠５１を取り外す。
【０００３】
次に、図８に示すように、前記基礎上面５６における前記鉄骨柱脚部を固定するための複数のアンカーボルト５４の中央に、前記鉄骨柱の垂直性及び設置高さを調節するための治具５７を設置する。この治具５７は、ベース部５８及びこのベース部５８に螺合され、高さ調節が可能な柱受部５９とから形成されるものである。そして、図９に示すように、前記鉄骨柱６０を前記治具５７の上に載置する。その際、前記鉄骨柱６０の脚部６１の下端に設けたベースプレート６２の周縁部近傍にある固定穴６３にそれぞれ前記アンカーボルト５４が挿通し、かつ、前記ベースプレート６２の中央を前記治具５７により支持するようにして載置する。そして、前記アンカーボルト５４に螺合されたナット６４を仮締めして前記鉄骨柱脚部６１を固定する。あるいは、別の方法として、前記治具５７を使用せず、その代わりに、図１０に示すように、前記複数のアンカーボルト５４の中央に、こてなどを用いてモルタルを台形状に形成して硬化させ、このモルタル台６５の上に前記鉄骨柱脚部６１を同様に載置する場合もある。
【０００４】
上記のようにして、前記鉄骨柱６０を設置した後、前記鉄骨柱６０の設置位置、高さ及び角度を固定する。その後、図１１に示すように、前記ベースプレート６２の周囲にせき止め部材５５を設けて囲み、前記せき止め部材５５と前記ベースプレート６２との隙間又は前記ベースプレート６２に設けた図示しない注入孔から無機系グラウト６６を注入し、図１２に示すように、前記基礎上面５６と前記ベースプレート６２との間に前記無機系グラウト６６を充填する。ここで、前記せき止め部材５５を設けたのは、前記基礎上面５６と前記ベースプレート６２との間に前記無機系グラウト６６を充填した際に、それが周囲に流れ出さないようにするためである。このとき、前記治具５７又は前記モルタル台６５（図１２には前記治具５７の場合を示す。）はそのまま埋め込んでしまう。そして、数日間養生して硬化させた後、前記アンカーボルト５４に螺合されたナット６４を本締めする。ここで、前記無機系グラウト６６とは、前記基礎上面５６と前記ベースプレート６２との隙間を埋めるための充填材であり、無収縮モルタルからなる。
【０００５】
上記のように、前記基礎上面５６と前記ベースプレート６２との接合部に前記治具５７を設置し、又は前記モルタル台６５を形成した理由は、以下のようなところにある。すなわち、前記基礎上面５６は、コンクリート５２により形成されるものであるので、完全に水平面にすることは困難である。したがって、前記基礎上面５６に直接前記ベースプレート６２を載置して前記鉄骨柱の角度を垂直に固定した場合、どうしても、前記ベースプレート６２と前記基礎上面５６との間に隙間が生じてしまう。しかしながら、このような隙間は非常に狭いため、無収縮モルタルからなる前記無機系グラウトを注入することは困難であり、結果として、前記ベースプレート６２を前記基礎上面５６に密着させた状態で前記アンカーボルト５４に螺合された前記ナット６４を締めることができず、前記鉄骨柱脚部６１の接合部の強度が不足する可能性がある。
【０００６】
そこで、上記のように前記基礎上面５６と前記ベースプレート６２との接合部に前記治具５７を設置し、又は前記モルタル台６５を形成して前記基礎上面５６と前記ベースプレート６２との隙間を広く確保し、そこに前記無機系グラウト６６を充填することによって、前記ベースプレート６２を前記基礎上面５６に密着させ、前記鉄骨柱脚部６１の接合部の強度を確保している。なお、前記ベースプレート６２の中央を前記治具５７又は前記モルタル台６５により支持することによって、それらを中心として前記鉄骨柱６０の垂直方向の角度を調節することができる。また、前記治具５７による場合は、前記柱受部５９の高さを調節することにより、前記鉄骨柱６０の設置高さを調節することもできる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の鉄骨柱脚部の接合構造及びその施工方法によると、以下のような問題がある。まず第１に、前記鉄骨柱脚部下端に設けられた前記ベースプレートの中央を前記治具又は前記モルタル台により支持し、前記ベースプレートの周縁部近傍を前記アンカーボルト及びナットにより固定しているので、前記基礎上面と前記ベースプレートとの隙間に前記無機系グラウトを注入した後、この無機系グラウトが硬化するまでに、前記ナットを本締めすると、その締め込んだ量だけ前記無機系グラウトが変形してしまい、前記基礎上面と前記ベースプレートとをしっかり締結することができない。したがって、前記無機系グラウトが完全に硬化するまで、前記ナットの本締めをすることができず、その分だけ、全体の工期が長くなるという問題がある。
【０００８】
第２に、前記基礎の上面に前記無機系グラウトを流し込む際に、前記ベースプレートの周囲にせき止め部材を設けて囲み、前記無機系グラウトが周囲に流れないようにする必要があるが、そのため、前記せき止め部材を設置する工数が余分に増えるという問題がある。
【０００９】
第３に、前記治具を使用する場合においては、前記ベースプレートを前記治具により支持したままの状態で、前記基礎上面と前記ベースプレートとの隙間に前記無機系グラウトを注入するため、前記治具をそのまま埋め込んでしまうこととなる。したがって、毎回、前記鉄骨柱の本数だけ前記治具が必要となり、しかも再利用することができないので、その分施工費用が高くつくという問題点がある。あるいは、前記治具の代わりに前記モルタル台を形成する場合においては、作業者がこてなどを用いて適正な高さ及び大きさの台形状に形成する必要があり、作業時間がかかる上、前記モルタルが硬化するまで、前記鉄骨柱を載置することができず、その分だけ、工期が長くなるという問題がある。
【００１０】
第４に、前記無機系グラウトは、無収縮モルタルからなるものであるため、セメント、骨材、水を練り混ぜる作業が必要となり、しかも、これは前記基礎コンクリートや前記天端レベラー材とは別途に行う必要があるため、作業が煩雑になるという問題がある。
【００１１】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、前記鉄骨柱脚部の前記ベースプレートと前記基礎上面との接合部に充填するグラウトが硬化するまで、前記ベースプレートを固定するナットの本締めができないという問題を解消して全体の工期を短縮すること、前記無機系グラウトが周囲に流れ出さないようにするための前記せき止め部材を不要とし、工数を削減すること、前記鉄骨柱の垂直性及び設置高さを調節するための治具又はモルタル台を不要として、施工費用を低減し、作業時間を短縮して工期を短くすること、及び前記無機系グラウトの現場での練り混ぜ作業を簡略化することを技術課題とするものである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
上記技術課題を解決するための具体的手段は、次のようなものである。すなわち、請求項１に記載する鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法は、コンクリートを打設してなる基礎の上に、鉄骨柱脚部下端に設けられたベースプレートを、前記基礎の上面から突出して設けられたアンカーボルト及び該アンカーボルトに螺合するナットにより固定する鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法において、前記ベースプレートに前記アンカーボルトを挿通させた状態で該アンカーボルトに前記ナットを螺合させて締め付けることにより前記ベースプレートを前記基礎の上面に当接させて固定した後、前記ベースプレートと前記基礎の上面との隙間にエポキシ系樹脂グラウトを充填することを特徴とするものである。
【００１３】
請求項２に記載する鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法は、前記エポキシ系樹脂グラウトの充填は、前記ベースプレートの周縁部と前記基礎の上面との隙間をシール材により塞ぎ、前記ベースプレートを貫通して設けられた貫通穴から前記エポキシ系樹脂グラウトを注入することにより行うことを特徴とするものである。
【００１４】
請求項３に記載する鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法は、前記エポキシ系樹脂グラウトの充填は、前記基礎の上面に前記ベースプレートの外周を包囲してせき止め部材を配置し、該せき止め部材と前記ベースプレートとの隙間に前記エポキシ系樹脂グラウトを注入することにより行うことを特徴とするものである。
【００１５】
請求項４に記載する鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法は、前記ベースプレートを前記基礎の上面に固定する際に、前記ベースプレートと前記基礎の上面との間に薄板を挟むことを特徴とするものである。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る鉄骨柱脚部の接合構造及びその施工方法を図１から図６に基づいて説明する。本実施形態に係る鉄骨柱脚部の接合構造１は、図１に示すように、鉄骨柱２の脚部３の下端に設けられたベースプレート４を、基礎５に埋設された鉄骨柱固定用のアンカーボルト６及び該アンカーボルト６に螺合されたナット７により前記基礎５の上面８に固定するものであって、前記ベースプレート４と前記基礎上面８のとの隙間にエポキシ系樹脂グラウト９を充填したものである。
【００１７】
次に、前記鉄骨柱脚部の接合構造１の施工方法について説明し、併せて前記鉄骨柱脚部の接合構造１の構成について更に詳しく説明する。
【００１８】
前記鉄骨柱脚部の接合構造１の土台となる建築物の基礎５を施工する際、図２に示すように、まず、構築された一対の基礎型枠１０の間にコンクリート１１を打設し、その上面の高さ及び水平度を調節し、なおかつ平滑に仕上げる。この際、流動性の良いモルタルなどからなる天端レベラー材１２を、前記基礎５を形成するコンクリート１１の上面全体に薄く流し込めば、前記基礎上面８を平滑に仕上げ易くなる。なお、この天端レベラー材１２は、必ずしも必要なものではなく、これを使用しない場合もある。そして、前記コンクリート１１及び前記天端レベラー材１２が硬化すれば、前記基礎型枠１０を取り外す。
【００１９】
次に、図３に示すように、前記鉄骨柱２を、前記基礎上面８に載置する。ここで、前記鉄骨柱２の脚部３の下端にはベースプレート４が設けられており、このベースプレートの周縁部近傍には、前記アンカーボルト６を挿通するために固定穴が設けられている。そこで、前記基礎５に埋設され、前記基礎上面８から垂直上方に突出させて設けられた前記アンカーボルト６を前記固定穴に挿通させ、前記アンカーボルト６にナット７を螺合させてこれを仮締めして、前記鉄骨柱脚部３を前記基礎上面８に固定する。なお、図においては、前記鉄骨柱２はＨ形鋼として表しているが、鉄骨中の形状はこれに限られるものではなく、他の形状であっても同様に実施することができる。
【００２０】
その後、図示しない梁などの上部構造の仮組みをし、前記鉄骨柱２同士を接合する。このように、前記鉄骨柱２を仮締めして固定した状態で、前記上部構造の仮組みをすることによって、前記鉄骨柱２の設置位置及び垂直方向の角度を固定する。そして、前記鉄骨柱２を固定するための前記ナット７を本締めする。
【００２１】
上記のようにして、前記基礎上面８を水平かつ平滑に仕上げたばあいにおいても、完全な水平面にすることは困難である。したがって、前記基礎上面８に直接前記ベースプレート４を載置し、前記上部構造の仮組みをして前記鉄骨柱の垂直方向の角度を固定すると、前記ベースプレート４と前記基礎上面８との間にどうしてもわずかな隙間が生じてしまう。そこでこの隙間にエポキシ系樹脂グラウト９を注入し、硬化させることにより、前記ベースプレート４を前記基礎上面８に密着させて固定し、前記鉄骨柱脚部３の接合部の強度を確保する必要がある。以下、前記エポキシ系樹脂グラウト９の注入方法について説明する。
【００２２】
前記エポキシ系樹脂グラウト９の注入方法の第1の実施形態としては、図４に示すように、前記鉄骨柱脚部３の下端に設けられた前記ベースプレート４を、前記基礎上面８に固定した後、前記エポキシ系樹脂グラウト９の漏れ防止のため、前記ベースプレート４の周縁部と前記基礎上面８との隙間をシール材１３によって塞ぐ。この際、前記ベースプレート４には、あらかじめ前記エポキシ系樹脂グラウト９を注入するための貫通穴１４を設けておき、この貫通穴１４から前記エポキシ系樹脂グラウト９を注入し、前記ベースプレート４と前記基礎上面８との隙間に充填する。
【００２３】
前記エポキシ系樹脂グラウト９は、主剤と硬化剤とからなり、これらを所定の混合比に混ぜ合わせて使用する。したがって、本実施形態においては、あらかじめこれらの混合比に応じた分量をそれぞれ別の小型容器に入れておき、建築現場においてこれらを容器単位で混ぜ合わせて使用する。このようにすれば、前記主剤と前記硬化剤の分量を計る手間を省くことができる。ここで、前記主剤としては、エポキシや特殊エポキシなどを、前記硬化剤としては、ポリアミドアミン、脂環ポリアミン、変性ポリアミンなどを使用する。
【００２４】
このようなエポキシ系樹脂グラウト９は、従来の無機系グラウトと比較して流動性が良いため、わずかな隙間であっても浸透させることができる。したがって、前記ベースプレート４と前記基礎上面８との間に形成されたわずかな隙間にも充填することが可能であるので、従来のように、前記ベースプレート４と前記基礎上面８との間に治具やモルタル台を設けるなどして、それらの隙間を広く確保する必要がない。
【００２５】
前記エポキシ系樹脂グラウト９を注入する時期は、前記鉄骨柱脚部３を固定するための前記ナット７を本締めした後であれば、前記鉄骨柱脚部３が建物の外壁及び内壁により隠れてしまうまで、いつでも可能である。また、既に前記ナット７を本締めして前記鉄骨柱脚部３を固定しているので、前記エポキシ系樹脂グラウト９が硬化したか否かに関係なく、次の工事を行うことができる。なお、従来と同様、前記ナット７を本締めする前に前記エポキシ系樹脂グラウト９を注入することも可能であるが、この場合は、前記エポキシ系樹脂グラウト９が硬化するまで前記ナット７の本締めを行うことができないことも従来と同様である。
【００２６】
また、図５に示すように、前記鉄骨柱脚部３の下端に設けられた前記ベースプレート４を前記基礎上面８に載置する際に、薄板１５を前記ベースプレート４と前記基礎上面８との間に挟む方法を採っても良い。このように薄板１５を挟むことにより、前記ベースプレート４と前記基礎上面８との隙間を前記薄板１５の厚さ分だけ広げ、それによって前記エポキシ系樹脂グラウト９を浸透し易くし、前記隙間への充填をより確実なものとすることができる。前記エポキシ系樹脂グラウト９は、隙間が０．２mm程度であっても、十分に浸透するので、前記薄板１５は、厚さが約１mm程度のものであれば良い。また、前記薄板１５の挟む枚数を増減させることにより、前記鉄骨柱２の設置高さの調整を行うことができる。なお、前記薄板１５の大きさは任意であるが、前記役割に鑑みて、あまり大きいものは必要でなく、例えば、５cm平方程度の大きさであれば十分である。
【００２７】
前記エポキシ系樹脂グラウトの注入方法の第２の実施形態としては、図６に示すように、前記鉄骨柱脚部３の下端に設けられた前記ベースプレート４を、前記基礎上面８に固定した後、前記エポキシ系樹脂グラウト９の漏れ防止のため、前記ベースプレート４の外周を包囲するようにしてせき止め部材１６を配置する。この際、少なくとも1箇所は、前記せき止め部材１６と前記ベースプレート４とを密着させずに隙間１７を設けておくようにする必要がある。このように配置した前記せき止め部材１６の外周又は下面と前記基礎上面８との隙間を前記シール材１３により塞ぎ、前記エポキシ系樹脂グラウト９を注入した際に前記せき止め部材１６が動かないようにする。そして、前記のようにして設けた前記ベースプレート４と前記せき止め部材１６との隙間１７に前記エポキシ系樹脂グラウト９を注入して前記ベースプレート４と前記基礎上面８との隙間にエポキシ系樹脂グラウト９を充填する。
【００２８】
この場合においても、前記エポキシ系樹脂グラウトの注入方法の第1の実施形態の場合と同様の前記エポキシ系樹脂グラウト９を使用し、その注入時期についても全く同様にすることができる。また、同様に前記ベースプレート４を前記基礎上面８に載置する際に、前記薄板１５を前記ベースプレート４と前記基礎上面８との間に挟む方法を採ることができる。
【００２９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項１に係る鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法は、コンクリートを打設してなる基礎の上に、鉄骨柱脚部下端に設けられたベースプレートを、前記基礎の上面から突出して設けられたアンカーボルト及び該アンカーボルトに螺合するナットにより固定する鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法において、前記ベースプレートに前記アンカーボルトを挿通させた状態で該アンカーボルトに前記ナットを螺合させて締め付けることにより前記ベースプレートを前記基礎の上面に当接させて固定した後、前記ベースプレートと前記基礎の上面との隙間にエポキシ系樹脂グラウトを充填するものである。このエポキシ系樹脂グラウトは従来の無機系モルタルと比較して流動性が良く、わずかな隙間であっても浸透させることができるため、前記鉄骨柱を固定するための前記ナットを本締めした後であっても、前記エポキシ系樹脂グラウトの充填を行うことができる。したがって、従来のようにグラウトが硬化するまで前記ナットの本締めをすることができないという問題がなく、続けて他の部分の工事を行うことが可能となるので、全体の工期を短縮することができる。
【００３０】
また、前記エポキシ系樹脂グラウトは流動性が良いことから、従来のように前記ベースプレートと前記基礎上面との隙間を広く確保する必要がない。したがって、前記鉄骨柱の垂直性及び設置高さを調節するための治具やモルタル台を設ける必要がないので、施工費用を低減し、作業時間を短縮して工期を短くすることができる。
【００３１】
また、従来の無収縮モルタルからなる無機系グラウトを使用する場合に必要であった、セメント、骨材、水を練り混ぜる作業が不要となり、比較的容易な前記エポキシ系樹脂グラウトの主材と硬化材との混合のみで良いため、作業が簡略化され、工数を削減することができる。
【００３２】
本発明の請求項２に係る鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法は、請求項１に係る発明の効果に加えて、前記エポキシ系樹脂グラウトの充填は、前記ベースプレートの周縁部と前記基礎の上面との隙間をシール材により塞ぎ、前記ベースプレートを貫通して設けられた貫通穴から前記エポキシ系樹脂グラウトを注入することにより行うことにより、前記エポキシ系樹脂グラウトを容易に充填することができる。また、このような方法とすることによって、前記ベースプレートの周囲にせき止め部材を設けることなく、前記エポキシ系樹脂グラウトが周囲に流れ出すことを防止するので、前記せき止め部材の設置に要していた作業工数を削減することができる。
【００３３】
本発明の請求項３に係る鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法は、請求項１に係る発明の効果に加えて、前記エポキシ系樹脂グラウトの充填は、前記基礎の上面に前記ベースプレートの外周を包囲してせき止め部材を配置し、該せき止め部材と前記ベースプレートとの隙間に前記エポキシ系樹脂グラウトを注入することにより行うことにより、前記エポキシ系樹脂グラウトが周囲に流れ出すなどの無駄を無くし、なおかつ、前記エポキシ系樹脂グラウトを容易に充填することができる。
【００３４】
本発明の請求項４に係る鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法は、前記ベースプレートを前記基礎の上面に固定する際に、前記ベースプレートと前記基礎の上面との間に薄板を挟むことにより、前記ベースプレートと前記基礎上面との隙間を広げて前記エポキシ系樹脂グラウトを浸透し易くし、前記隙間への充填をより確実なものとすることができる。また、前記薄板の挟む枚数を増減させることにより、鉄骨柱の設置高さの調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態に係る鉄骨柱脚部の接合構造の断面図
【図２】本発明に係る基礎の施工状態を示す斜視図
【図３】本発明に係る鉄骨柱脚部を基礎上面に固定した状態を示す斜視図
【図４】本発明に係るエポキシ系樹脂グラウトの注入方法の第１の実施形態を示す斜視図
【図５】本発明に係る鉄骨柱脚部の接合構造において、ベースプレートと基礎上面との間に薄板を挟んだ場合を示す断面図
【図６】本発明に係るエポキシ系樹脂グラウトの注入方法の第２の実施形態を示す斜視図
【図７】従来例に係る基礎の施工状態を示す斜視図
【図８】従来例に係る基礎の上面に治具を設置した状態を示す斜視図
【図９】従来例に係る鉄骨柱を治具の上に載置した状態を示す斜視図
【図１０】従来例に係る基礎の上面にモルタル台を形成した状態を示す斜視図
【図１１】従来例に係るエポキシ系樹脂グラウトの注入方法を示す斜視図
【図１２】従来例に係る鉄骨柱脚部の接合構造の断面図
【符号の説明】
１鉄骨柱脚部の接合構造
２鉄骨柱
３鉄骨柱脚部
４ベースプレート
５基礎
６アンカーボルト
７アンカーボルトに螺合したナット
８基礎上面
９エポキシ系樹脂グラウト
１３シール材
１４ベースプレートに設けた貫通穴
１５薄板
１６せき止め部材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a joint structure of an exposed steel column base in a steel structure and a construction method thereof, and particularly relates to a structure using an epoxy resin as a grout.
[0002]
[Prior art]
A joint structure of an exposed steel column base in a conventional steel structure and its construction method will be described with reference to FIGS. When constructing the foundation of a building that is the foundation of the joint structure of the steel column base, as shown in FIG. 7, first, concrete 52 is placed between a pair of constructed foundation molds 51, Adjust the height and level of the top surface to finish it smoothly. At this time, in order to facilitate the smoothness of the upper surface of the concrete 52 forming the foundation, a top leveler material made of mortar having good fluidity may be poured into the upper surface of the placed concrete. Thereafter, when the concrete 52 is cured, the foundation mold 51 is removed.
[0003]
Next, as shown in FIG. 8, in the center of the plurality of anchor bolts 54 for fixing the steel column bases on the foundation upper surface 56, a jig for adjusting the verticality and the installation height of the steel column. The tool 57 is installed. The jig 57 is formed of a base portion 58 and a column receiving portion 59 that is screwed to the base portion 58 and can be adjusted in height. Then, as shown in FIG. 9, the steel column 60 is placed on the jig 57. At that time, the anchor bolts 54 are respectively inserted into the fixing holes 63 in the vicinity of the peripheral edge portion of the base plate 62 provided at the lower end of the leg portion 61 of the steel column 60, and the center of the base plate 62 is inserted by the jig 57. Place to support. Then, the steel column base 61 is fixed by temporarily tightening the nut 64 screwed into the anchor bolt 54. Alternatively, as an alternative method, the jig 57 is not used, and instead, a mortar is formed in a trapezoidal shape using a trowel or the like at the center of the plurality of anchor bolts 54 as shown in FIG. In some cases, the steel column base 61 is similarly placed on the mortar base 65.
[0004]
As described above, after the steel column 60 is installed, the installation position, height, and angle of the steel column 60 are fixed. Thereafter, as shown in FIG. 11, a dam member 55 is provided around the base plate 62 to surround the base plate 62, and an inorganic grout 66 is formed from a gap between the dam member 55 and the base plate 62 or an injection hole (not shown) provided in the base plate 62. As shown in FIG. 12, the inorganic grout 66 is filled between the base upper surface 56 and the base plate 62. Here, the reason why the damming member 55 is provided is to prevent the inorganic grout 66 from flowing out to the periphery when the inorganic grout 66 is filled between the base upper surface 56 and the base plate 62. At this time, the jig 57 or the mortar stand 65 (FIG. 12 shows the case of the jig 57) is embedded as it is. Then, after curing and curing for several days, the nut 64 screwed into the anchor bolt 54 is finally tightened. Here, the inorganic grout 66 is a filler for filling a gap between the base upper surface 56 and the base plate 62, and is made of non-shrink mortar.
[0005]
As described above, the reason why the jig 57 is installed at the joint between the base upper surface 56 and the base plate 62 or the mortar base 65 is formed is as follows. That is, since the foundation upper surface 56 is formed by the concrete 52, it is difficult to make it completely horizontal. Therefore, when the base plate 62 is placed directly on the base upper surface 56 and the angle of the steel column is fixed vertically, a gap is inevitably generated between the base plate 62 and the base upper surface 56. However, since such a gap is very narrow, it is difficult to inject the inorganic grout made of non-shrink mortar. As a result, the anchor bolt is in a state where the base plate 62 is in close contact with the base upper surface 56. There is a possibility that the nut 64 screwed to 54 cannot be tightened and the strength of the joint portion of the steel column base 61 is insufficient.
[0006]
Therefore, as described above, the jig 57 is installed at the joint between the base upper surface 56 and the base plate 62, or the mortar base 65 is formed to ensure a wide gap between the base upper surface 56 and the base plate 62. Then, by filling the inorganic grout 66 there, the base plate 62 is brought into close contact with the base upper surface 56, and the strength of the joint portion of the steel column base 61 is ensured. In addition, by supporting the center of the base plate 62 with the jig 57 or the mortar table 65, the angle in the vertical direction of the steel column 60 can be adjusted around them. In the case of using the jig 57, the installation height of the steel column 60 can be adjusted by adjusting the height of the column receiving portion 59.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional steel column base joint structure and its construction method have the following problems. First, since the center of the base plate provided at the lower end of the steel column base is supported by the jig or the mortar base, and the vicinity of the peripheral edge of the base plate is fixed by the anchor bolt and nut, After injecting the inorganic grout into the gap between the base upper surface and the base plate, the inorganic grout is deformed by the tightened amount by tightening the nut until the inorganic grout is hardened. Therefore, the upper surface of the foundation and the base plate cannot be securely fastened. Therefore, the nut cannot be fully tightened until the inorganic grout is completely cured, and there is a problem that the entire construction period is increased accordingly.
[0008]
Second, when pouring the inorganic grout onto the upper surface of the foundation, it is necessary to provide a damming member around the base plate so as to prevent the inorganic grout from flowing around. There is a problem that the number of steps for installing the damming member increases.
[0009]
Third, when the jig is used, the inorganic grout is injected into the gap between the upper surface of the base and the base plate while the base plate is supported by the jig. Will be embedded as is. Therefore, each time the number of the steel pillars is required, the jig is necessary and cannot be reused. Alternatively, in the case of forming the mortar table instead of the jig, it is necessary for the operator to form a trapezoid with an appropriate height and size using a trowel, etc. Until the mortar is hardened, the steel column cannot be placed, and there is a problem that the construction period becomes longer.
[0010]
Fourth, since the inorganic grout is made of non-shrink mortar, it is necessary to knead cement, aggregate, and water, and this is separate from the basic concrete and the top end leveler material. Therefore, there is a problem that the work becomes complicated.
[0011]
The present invention has been made in view of the above problems, and is a final tightening of a nut for fixing the base plate until a grout filling a joint portion between the base plate of the steel column base and the upper surface of the foundation is cured. To eliminate the problem that the inorganic grout does not flow out to the surroundings, eliminating the need for the blocking member to prevent the inorganic grout from flowing around, reducing the number of steps, and the verticality of the steel column And no jig or mortar base for adjusting the installation height is required, construction cost is reduced, working time is shortened and construction period is shortened, and mixing work at the site of the inorganic grout is simplified. It is a technical problem to make it.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
Specific means for solving the above technical problems are as follows. That is, in the construction method of the steel column base joint structure according to claim 1, the base plate provided at the lower end of the steel column base is projected from the upper surface of the foundation on the foundation formed by placing concrete. In the construction method of the joint structure of the steel column base fixed by the anchor bolt and the nut screwed to the anchor bolt, the nut is screwed into the anchor bolt in a state where the anchor bolt is inserted into the base plate. The base plate is fixed in contact with the upper surface of the foundation by fastening together, and then an epoxy resin grout is filled in a gap between the base plate and the upper surface of the foundation.
[0013]
The method of constructing a steel column base joint structure according to claim 2, wherein the epoxy resin grout is filled by sealing a gap between a peripheral portion of the base plate and the upper surface of the base with a sealing material, and penetrating the base plate. This is performed by injecting the epoxy resin grout from the through hole provided .
[ 0014 ]
The construction method of the steel column base joint structure according to claim 3, wherein the epoxy resin grout is filled with a damming member surrounding an outer periphery of the base plate on the upper surface of the foundation, This is performed by injecting the epoxy resin grout into the gap with the base plate.
[ 0015 ]
The construction method of the steel column base joint structure according to claim 4 is characterized in that, when the base plate is fixed to the upper surface of the foundation, a thin plate is sandwiched between the base plate and the upper surface of the foundation. Is.
[ 0016 ]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A steel column base joint structure and its construction method according to an embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. As shown in FIG. 1, the steel column base part joint structure 1 according to the present embodiment is used to fix a base plate 4 provided at a lower end of a leg part 3 of a steel column 2 to a steel column embedded in a foundation 5. An anchor bolt 6 and a nut 7 screwed to the anchor bolt 6 are fixed to the upper surface 8 of the base 5, and a gap between the base plate 4 and the base upper surface 8 is filled with an epoxy resin grout 9. It is a thing.
[ 0017 ]
Next, the construction method of the joining structure 1 of the steel column base will be described, and the configuration of the steel column base joining structure 1 will be described in more detail.
[ 0018 ]
When constructing the foundation 5 of the building that is the foundation of the steel column base joint structure 1, as shown in FIG. 2, first, concrete 11 is placed between a pair of constructed foundation molds 10. Adjust the height and level of the upper surface, and finish it smoothly. At this time, if the top leveler material 12 made of mortar having good fluidity is poured thinly over the entire upper surface of the concrete 11 forming the foundation 5, the foundation upper surface 8 can be easily finished smoothly. The top end leveler material 12 is not always necessary and may not be used. And if the said concrete 11 and the said top end leveler material 12 harden | cure, the said base formwork 10 will be removed.
[ 0019 ]
Next, as shown in FIG. 3, the steel column 2 is placed on the base upper surface 8. Here, a base plate 4 is provided at the lower end of the leg portion 3 of the steel column 2, and a fixing hole is provided in the vicinity of the periphery of the base plate for inserting the anchor bolt 6. Therefore, the anchor bolt 6 embedded in the foundation 5 and protruding vertically upward from the foundation upper surface 8 is inserted into the fixing hole, and a nut 7 is screwed into the anchor bolt 6 to temporarily fix it. The steel column base 3 is fixed to the base upper surface 8 by tightening. In addition, in the figure, although the said steel column 2 is represented as H-section steel, the shape in a steel frame is not restricted to this, Even if it is another shape, it can implement similarly.
[ 0020 ]
Thereafter, a superstructure such as a beam (not shown) is temporarily assembled to join the steel columns 2 to each other. In this manner, the steel column 2 is temporarily fastened and fixed, and the superstructure is temporarily assembled to fix the installation position and the vertical angle of the steel column 2. Then, the nut 7 for fixing the steel column 2 is finally tightened.
[ 0021 ]
As described above, even when the foundation upper surface 8 is finished horizontally and smoothly, it is difficult to form a complete horizontal surface. Therefore, when the base plate 4 is placed directly on the base upper surface 8 and the upper structure is temporarily assembled to fix the vertical angle of the steel column, the base plate 4 and the base upper surface 8 are inevitable. A slight gap will occur. Therefore, it is necessary to inject and harden the epoxy resin grout 9 in this gap to fix the base plate 4 in close contact with the upper surface 8 of the foundation, and to secure the strength of the joint portion of the steel column base 3. . Hereinafter, an injection method of the epoxy resin grout 9 will be described.
[ 0022 ]
As a first embodiment of the method for injecting the epoxy resin grout 9, as shown in FIG. 4, the base plate 4 provided at the lower end of the steel column base 3 is fixed to the base upper surface 8. In order to prevent leakage of the epoxy resin grout 9, a gap between the peripheral edge of the base plate 4 and the base upper surface 8 is closed with a sealing material 13. At this time, the base plate 4 is provided with a through hole 14 for injecting the epoxy resin grout 9 in advance, and the epoxy resin grout 9 is injected from the through hole 14 to thereby form the base plate 4 and the base. Fill the gap with the upper surface 8.
[ 0023 ]
The epoxy resin grout 9 is composed of a main agent and a curing agent, and these are used by mixing them at a predetermined mixing ratio. Therefore, in this embodiment, the quantity according to these mixing ratios is beforehand put into another small container, and these are mixed and used for every container in a construction site. In this way, the trouble of measuring the amounts of the main agent and the curing agent can be saved. Here, as the main agent, epoxy, special epoxy, or the like is used, and as the curing agent, polyamidoamine, alicyclic polyamine, modified polyamine, or the like is used.
[ 0024 ]
Such an epoxy resin grout 9 has good fluidity as compared with the conventional inorganic grout, and thus can penetrate even a slight gap. Therefore, since it is possible to fill even a small gap formed between the base plate 4 and the base upper surface 8, a jig is provided between the base plate 4 and the base upper surface 8 as in the prior art. It is not necessary to secure a wide gap between them by providing a mortar stand or the like.
[ 0025 ]
If the epoxy resin grout 9 is injected after the nut 7 for fixing the steel column base 3 is fully tightened, the steel column base 3 is hidden by the outer wall and the inner wall of the building. It is always possible until In addition, since the steel column base 3 is fixed by fully tightening the nut 7, the next construction can be performed regardless of whether or not the epoxy resin grout 9 is cured. As in the prior art, it is possible to inject the epoxy resin grout 9 before the nut 7 is fully tightened. In this case, until the epoxy resin grout 9 is hardened, the nut 7 It is the same as before that the fastening cannot be performed.
[ 0026 ]
Further, as shown in FIG. 5, when the base plate 4 provided at the lower end of the steel column base 3 is placed on the base upper surface 8, the thin plate 15 is placed between the base plate 4 and the base upper surface 8. You may take the method of pinching. By sandwiching the thin plate 15 in this manner, the gap between the base plate 4 and the base upper surface 8 is widened by the thickness of the thin plate 15, thereby facilitating the penetration of the epoxy resin grout 9, Filling can be made more reliable. The epoxy resin grout 9 penetrates sufficiently even if the gap is about 0.2 mm. Therefore, the thin plate 15 only needs to have a thickness of about 1 mm. Moreover, the installation height of the steel column 2 can be adjusted by increasing or decreasing the number of sheets sandwiched by the thin plates 15. The size of the thin plate 15 is arbitrary, but in view of the role, it is not necessary to have a large size. For example, a size of about 5 cm square is sufficient.
[ 0027 ]
As a second embodiment of the epoxy resin grout injection method, as shown in FIG. 6, after fixing the base plate 4 provided at the lower end of the steel column base 3 to the base upper surface 8, In order to prevent the epoxy resin grout 9 from leaking, a damming member 16 is disposed so as to surround the outer periphery of the base plate 4. At this time, it is necessary to provide a gap 17 at least at one place without bringing the dam member 16 and the base plate 4 into close contact with each other. The clearance between the outer periphery or the lower surface of the damming member 16 arranged in this way and the base upper surface 8 is closed by the sealing material 13 so that the damming member 16 does not move when the epoxy resin grout 9 is injected. . Then, the epoxy resin grout 9 is injected into the gap 17 between the base plate 4 and the dam member 16 provided as described above, and the epoxy resin grout 9 is inserted into the gap between the base plate 4 and the base upper surface 8. Fill.
[ 0028 ]
Also in this case, the epoxy resin grout 9 similar to the case of the first embodiment of the epoxy resin grout injection method is used, and the injection timing can be made exactly the same. Similarly, when the base plate 4 is placed on the base upper surface 8, the thin plate 15 can be sandwiched between the base plate 4 and the base upper surface 8.
[ 0029 ]
【The invention's effect】
As described above, the construction method of the steel column base joint structure according to claim 1 of the present invention has a base plate provided at the lower end of the steel column base on the foundation formed by placing concrete. In a construction method of a joint structure of an anchor bolt projecting from the upper surface of the foundation and a steel column base fixed by a nut screwed to the anchor bolt, the anchor bolt is inserted into the base plate and the anchor bolt is inserted. The base plate is brought into contact with and fixed to the upper surface of the foundation by screwing and tightening the nut to a bolt, and then an epoxy resin grout is filled in a gap between the base plate and the upper surface of the foundation. This epoxy resin grout has better fluidity than conventional inorganic mortar, and can penetrate even a slight gap, so after tightening the nut for fixing the steel column Even if it exists, filling of the said epoxy resin grout can be performed. Therefore, there is no problem that the nut cannot be tightened until the grout is hardened as in the conventional case, and it is possible to continue the construction of other parts, so that the entire construction period can be shortened. it can.
[ 0030 ]
Further, since the epoxy resin grout has good fluidity, it is not necessary to ensure a wide gap between the base plate and the upper surface of the base as in the prior art. Therefore, since it is not necessary to provide a jig or a mortar table for adjusting the verticality and installation height of the steel column, the construction cost can be reduced, the working time can be shortened, and the construction period can be shortened.
[ 0031 ]
In addition, the work of kneading cement, aggregate, and water, which was necessary when using an inorganic grout made of conventional non-shrink mortar, eliminates the need for kneading cement, aggregate, and water. Since only mixing with the material is required, the operation is simplified and the number of man-hours can be reduced.
[0032]
In addition to the effect of the invention according to claim 1, the construction method of the steel column base joint structure according to claim 2 of the present invention is such that the epoxy resin grout is filled with the periphery of the base plate and the foundation. The epoxy resin grout can be easily filled by closing the gap with the upper surface with a sealing material and injecting the epoxy resin grout from a through hole provided through the base plate. Further, by adopting such a method, it is possible to prevent the epoxy resin grout from flowing out to the surroundings without providing a blocking member around the base plate. Therefore, the number of work steps required to install the blocking member Can be reduced.
[0033]
In addition to the effect of the invention according to claim 1, the construction method of the steel column base joint structure according to claim 3 of the present invention is such that the epoxy resin grout is filled on the upper surface of the foundation on the outer periphery of the base plate. By placing a damming member and injecting the epoxy resin grout into the gap between the damming member and the base plate, thereby eliminating waste such as the epoxy resin grout flowing around, and The epoxy resin grout can be easily filled.
[0034]
In the construction method of the steel column base joint structure according to claim 4 of the present invention, when fixing the base plate to the upper surface of the foundation, by sandwiching a thin plate between the base plate and the upper surface of the foundation, The gap between the base plate and the upper surface of the base is widened to facilitate the penetration of the epoxy resin grout, and the filling of the gap can be made more reliable. Further, the installation height of the steel column can be easily adjusted by increasing or decreasing the number of the thin plates sandwiched.
[Brief description of the drawings]
1 is a cross-sectional view of a joint structure of steel column bases according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is a perspective view showing a construction state of a foundation according to the present invention. FIG. 3 shows a steel column base according to the present invention. FIG. 4 is a perspective view showing a first embodiment of an epoxy resin grout injection method according to the present invention. FIG. 5 is a steel column base joint structure according to the present invention. FIG. 6 is a cross-sectional view showing a case where a thin plate is sandwiched between the base plate and the upper surface of the base in FIG. 6. FIG. 6 is a perspective view showing a second embodiment of the epoxy resin grout injection method according to the present invention. FIG. 8 is a perspective view showing a state in which a jig is installed on the upper surface of a foundation according to a conventional example. FIG. 9 is a perspective view of a steel column according to a conventional example placed on the jig. FIG. 10 is a perspective view showing a state where a mortar is formed on the upper surface of a foundation according to a conventional example. FIG. 11 is a perspective view showing a method of injecting epoxy resin grout according to a conventional example. FIG. 12 is a cross-sectional view of a joining structure of steel column bases according to a conventional example.
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Connection structure of steel column base 2 Steel column 3 Steel column base 4 Base plate 5 Foundation 6 Anchor bolt 7 Nut screwed to anchor bolt 8 Top surface 9 Epoxy resin grout 13 Seal material 14 Through hole 15 provided in base plate Thin plate 16 Damping member

Claims

コンクリートを打設してなる基礎の上に、鉄骨柱脚部下端に設けられたベースプレートを、前記基礎の上面から突出して設けられたアンカーボルト及び該アンカーボルトに螺合するナットにより固定する鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法において、
前記ベースプレートに前記アンカーボルトを挿通させた状態で該アンカーボルトに前記ナットを螺合させて締め付けることにより前記ベースプレートを前記基礎の上面に当接させて固定した後、前記ベースプレートと前記基礎の上面との隙間にエポキシ系樹脂グラウトを充填することを特徴とする鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法。 A steel column in which a base plate provided at the lower end of a steel column base is fixed on a foundation formed by placing concrete with an anchor bolt protruding from the upper surface of the foundation and a nut screwed to the anchor bolt. In the construction method of the joint structure of the legs,
After fixing the base plate in contact with the upper surface of the foundation by screwing the nut into the anchor bolt and tightening with the anchor bolt inserted through the base plate , the base plate and the upper surface of the foundation A method for constructing a steel column base joint structure, characterized in that an epoxy resin grout is filled in the gap of the steel column.

前記エポキシ系樹脂グラウトの充填は、前記ベースプレートの周縁部と前記基礎の上面との隙間をシール材により塞ぎ、前記ベースプレートを貫通して設けられた貫通穴から前記エポキシ系樹脂グラウトを注入することにより行うことを特徴とする請求項１記載の鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法。The epoxy resin grout is filled by sealing the gap between the peripheral edge of the base plate and the upper surface of the foundation with a sealing material and injecting the epoxy resin grout from a through hole provided through the base plate. The construction method of the joining structure of the steel column base part of Claim 1 characterized by performing.

前記エポキシ系樹脂グラウトの充填は、前記基礎の上面に前記ベースプレートの外周を包囲してせき止め部材を配置し、該せき止め部材と前記ベースプレートとの隙間に前記エポキシ系樹脂グラウトを注入することにより行うことを特徴とする請求項１記載の鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法。The epoxy resin grout is filled by surrounding the outer periphery of the base plate on the upper surface of the base, placing a blocking member, and injecting the epoxy resin grout into the gap between the blocking member and the base plate. The construction method of the joining structure of the steel column base part of Claim 1 characterized by these.

前記ベースプレートを前記基礎の上面に固定する際に、前記ベースプレートと前記基礎の上面との間に薄板を挟むことを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の鉄骨柱脚部の接合構造の施工方法。The steel column base joint structure according to any one of claims 1 to 3, wherein a thin plate is sandwiched between the base plate and the upper surface of the foundation when the base plate is fixed to the upper surface of the foundation. Construction method.