JP3672212B2 - 合成開口レーダ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は航空機や衛星に搭載する合成開口レーダ装置に係り、地表等を観測して、その3次元地形を測定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の合成開口レーダ装置としては、図17に示すようなものがあった。図17は特開平7−72244号公報に掲載された構成図で、1、2は送受信アンテナ、4、5は送受信部、6は画像処理部、7は干渉処理部、8は地形変動解析処理部、11は観測する地表などの観測領域である。
また、図18はこの装置による観測のジオメトリを示したものである。
【0003】
次に動作について説明する。送受信アンテナ1は送受信部4で発生した高周波パルス信号を観測領域11へ向けて照射し、その反射波を受信する。また、送受信アンテナ2は送受信部5で発生した高周波パルス信号を観測領域11へ向けて照射し、その反射波を受信する。二つのアンテナは図18に示すように、地上の同じ領域を照射するようにビームの角度を調節されているものとする。
【0004】
画像処理部6はそれぞれのアンテナで受信した信号から観測領域の高分解能レーダ画像を再生する。通常、この種のレーダでは、送信パルスは距離分解能を改善するためにリニアFM変調して帯域幅を拡張しており、周波数対遅延時間特性が送信側と対になる分散型遅延線を利用して分解能の高いパルス波形を復元する。また、プラットフォームの移動に伴い発生するドップラー周波数の時間変化を利用して、これと共役なリファレンス関数とのマッチドフィルタによりアジマス分解能を改善する。このように合成開口レーダの画像再生処理として良く知られた分解能向上の処理により高分解能レーダ画像が得られる。
【0005】
干渉処理部7は画像処理部6で得られた2枚の複素SAR画像の位相差を求める。さらに、送受信アンテナ1と2、および高低差のない理想的な地球ジオイド面における観測領域11上の任意の点の位置関係から決まる位相変化を取り除くと、等高線に相当する等位相線を求めることができる。この操作は合成開口レーダのインターフェロメトリ処理として知られており、位相差φと地形の高さhの間の次の関係式を利用して、等位相線から3次元地形を知る方法である。但し、Bは送受信アンテナ1と2の間隔、すなわちベースラインの長さ、λは波長、rはアンテナと観測領域の距離、θはオフナディア角、αはベースラインの水平面からの傾きである。
【0006】
【数1】
Figure 0003672212
【0007】
さらに、地形変動解析処理部8は、過去に観測した3次元地形をデータベース10に記憶し、標高差算出部9が新たに観測した3次元地形との差を求めるので、2回の観測の間の地形変動を求めることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の合成開口レーダ装置はこのように構成されているので、移動プラットフォーム上に2台の送受信アンテナを搭載する必要があって、構成が複雑になって重量も増加する問題があった。
【0009】
また、式(1)からわかるように、地形の高さの精度はプラットフォームと観測領域の距離に反比例して、ベースライン長に比例する。したがって衛星のように遠い軌道から観測する場合には、搭載した2台のアンテナではベースライン長が不足して地形高さの要求精度を満足できない場合が多い。あるいは、ほとんどの衛星はアンテナを1台しか搭載していないので、1回の観測で1枚の画像しか得ることができない。
そこで従来は、衛星が地球を周回して、再び近接した軌道に回帰してくるのを待って、2枚目の画像を観測するRepeat Pass Interferometory の手法がとられている。しかし、この場合には2回の観測の間に数日から数十日の間隔が空くので、観測結果を得るまでの時間遅れが大きいという問題があった。あるいはまた、その間の地表面の変化によって2枚の画像の相関が低下して、高さの誤差が増大するという問題があった。
【0010】
あるいはまた、限られた送信電力のもとで信号のS/N(Signal to Noise ratio )を一定値以上に保つためにはアンテナ利得を稼ぐためにビーム幅を狭くせざるを得ず、このため、観測領域が狭い範囲に制限されるという問題があった。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、1台の受信アンテナで、インターフェロメトリ処理に必要な2枚の合成開口レーダ画像を同時に観測できる合成開口レーダ装置を得ることを目的とする。
【0012】
また、衛星が再び回帰してくるのを待つことなく、一度の観測で3次元地形を得ることのできる合成開口レーダ装置を得ることを目的とする。
【0013】
あるいはまた、一度の観測で広い範囲の高分解能レーダ画像を得ることのできる合成開口レーダ装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る合成開口レーダ装置は、送信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置において、観測領域へ高周波パルスを送信する第1の送信アンテナと受信局へそのリファレンス信号を送信する第2の送信アンテナを有し、少なくとも2つの送信局のそれぞれの第1の送信アンテナが所定のベースライン長の隔たりで配置されるように地上に設置された複数の送信局と、観測領域から反射された上記複数の送信局からの高周波パルスを同時に受信する第1の受信アンテナと上記複数の送信局からのリファレンス信号を同時に受信する第2の受信アンテナと、上記第1の受信アンテナと第2の受信アンテナからの一連のパルス列を送信局ごとに分離するパルス弁別手段と、第2の受信アンテナで受信したそれぞれの送信局からのリファレンス信号に同期して第1の受信アンテナで受信した受信信号を復調する復調器とを少なくとも有し、移動プラットフォームに設置された受信局とを備え、上記復調器の出力に基づいて画像処理部で高分解能レーダ画像を求め、得られた少なくとも2枚の合成開口レーダ画像の位相差から干渉処理部で地形の高さを求めるインターフェロメトリ処理により、1回の観測で3次元地形図を得ることを特徴とするものである。
【0016】
また、この発明の請求項に係る合成開口レーダ装置は、送信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置において、観測領域へ高周波パルスを送信する第1の送信アンテナと受信局へそのリファレンス信号を送信する第2の送信アンテナを有し、少なくとも2つの送信局のそれぞれの第1の送信アンテナが所定のベースライン長の隔たりで配置されるように地上に設置された複数の送信局と、上記複数の送信局からの観測領域への高周波パルスの送信のタイミングを観測領域からの反射が互いに干渉しないように制御する送信同期手段と、観測領域から反射された上記複数の送信局からの高周波パルスを受信する第1の受信アンテナと上記複数の送信局からのリファレンス信号を受信する第2の受信アンテナと、第2の受信アンテナで受信したそれぞれの送信局からのリファレンス信号に同期して第1の受信アンテナで受信した受信信号を復調する復調器とを少なくとも有し、移動プラットフォームに設置された受信局とを備え、上記復調器の出力に基づいて画像処理部で高分解能レーダ画像を求め、得られた少なくとも2枚の合成開口レーダ画像の位相差から干渉処理部で地形の高さを求めるインターフェロメトリ処理により、1回の観測で3次元地形図を得ることを特徴とするものである。
【0017】
また、この発明の請求項に係る合成開口レーダ装置は、請求項1又は2記載の合成開口レーダ装置において、観測領域に対する送信局と受信局の幾何学的な位置関係に基づいて、所定のレンジ分解能を得られる送信帯域幅を算出し、送信局の送信帯域幅を設定する帯域幅算出手段を備えたことを特徴とするものである。
【0018】
また、この発明の請求項に係る合成開口レーダ装置は、請求項1から3のいずれかに記載の合成開口レーダ装置において、送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係の変化に応じて、観測領域を見通せる送信局を選出し、選出した送信局の観測領域への入射電力を算出して上記入射電力が大きな送信局を優先的に選択して送信するよう送信局を切り替える送信局選択手段を備えたことを特徴とするものである。
【0019】
また、この発明の請求項に係る合成開口レーダ装置は、請求項1記載の合成開口レーダ装置において、送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係が適当な2つの送信局について、その一方の送信局の第1の送信アンテナに代えて複数の第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用するように切り替える送信アンテナ選択手段とを備え、観測領域から見た場合の上記2つの送信局の第1の送信アンテナの鉛直方向の見込み角が大きくなるように上記一方の送信局の複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用することを特徴とするものである。
【0020】
また、この発明の請求項に係る合成開口レーダ装置は、請求項1記載の合成開口レーダ装置において、送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係が適当な1つの送信局について、その送信局の第1の送信アンテナに代えて複数の第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用するように切り替える第1の送信アンテナ選択手段と上記複数の第1の送信アンテナの他に設けた第1の送信アンテナとこの第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナとを切り替える第2の送信アンテナ選択手段とを備え、観測領域から見た場合の上記複数の第1の送信アンテナの他に設けた第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナの1つの第1の送信アンテナの鉛直方向の見込み角が大きくなるように上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用することを特徴とするものである。
また、この発明の請求項7に係る合成開口レーダ装置は、送信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置であって、観測領域へ高周波パルスを送信する第1の送信アンテナと受信局へそのリファレンス信号を送信する第2の送信アンテナを有し、地上に設置された送信局と、観測領域から反射された上記送信局からの高周波パルスを受信する第1の受信アンテナと上記送信局からのリファレンス信号を受信する第2の受信アンテナと、第2の受信アンテナで受信した送信局からのリファレンス信号に同期して第1の受信アンテナで受信した受信信号を復調する復調器とを少なくとも有し、少なくとも2つの受信局のそれぞれの第1の受信アンテナが所定のベースライン長の隔たりで配置されるようにそれぞれ異なる移動プラットフォームに設置された複数の受信局とを備え、上記復調器の出力に基づいて画像処理部で高分解能レーダ画像を求め、少なくとも2つの受信局で得られた2枚の合成開口レーダ画像の位相差から干渉処理部で地形の高さを求めるインターフェロメトリ処理により、1回の観測で3次元地形図を得る合成開口レーダ装置において、送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係が適当な1つの送信局について、その送信局の第1の送信アンテナに代えて複数の第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用するように切り替える第1の送信アンテナ選択手段と上記複数の第1の送信アンテナの他に設けた第1の送信アンテナとこの第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナとを切り替える第2の送信アンテナ選択手段とを備え、観測領域から見た場合の上記複数の第1の送信アンテナの他に設けた第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナの1つの第1の送信アンテナの鉛直方向の見込み角が大きくなるように上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用することを特徴とするものである。
【0021】
また、この発明の請求項8に係る合成開口レーダ装置は、送信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置において、観測領域へ高周波パルスを送信する第1の送信アンテナと受信局へそのリファレンス信号を送信する第2の送信アンテナを有し、複数の観測領域のそれぞれへ高周波パルスを送信する複数の対をなす送信局と、上記それぞれの観測領域から反射された上記複数の対をなす送信局からの高周波パルスを同時に受信する複数の素子アンテナからなるディジタルビームフォーミングアンテナ(DBFアンテナと称す)と上記複数の対をなす送信局からのリファレンス信号を同時に受信する第2の受信アンテナと、上記DBFアンテナの出力が入力され、ビームステアリング操作で受信ビームを形成するビーム形成手段と、上記DBFアンテナと第2の受信アンテナからの一連のパルス列を送信局ごとに分離するパルス弁別手段と、第2の受信アンテナで受信したそれぞれの送信局からのリファレンス信号に同期してDBFアンテナで受信した受信信号を復調する復調器とを少なくとも有する受信局を備え、上記複数の異なる観測領域を同時観測し、上記復調器の出力に基づいて画像処理部で高分解能レーダ画像を求め、得られた少なくとも2枚の合成開口レーダ画像の位相差から干渉処理部で地形の高さを求めるインターフェロメトリ処理により、1回の観測で3次元地形図を得ることを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1の合成開口レーダ装置による観測ジオメトリを図1について説明する。図1において、12は送信アンテナ、13は受信アンテナ、14はリファレンス信号の送信アンテナ、15はリファレンス信号の受信アンテナ、16は送信局、17は受信局である。この実施の形態では、2つの送信局は地上にベースライン長Bの間隔をあけて固定されており、受信局17は航空機などの移動プラットフォームに搭載されているものとする。
【0023】
この送信局16の構成を図2に、受信局17の構成を図3にそれぞれ示す。図2において、12は送信アンテナ、14はリファレンス信号の送信アンテナ、16は送信局、18は送信部である。図3において、13は受信アンテナ、15はリファレンス信号の受信アンテナ、17は受信局である。また、19は受信部、20はパルス弁別手段、21は復調器である。なお、6と7は図17のものと同一または同等の手段である。
【0024】
次に動作について説明する。送信部18で発生した高周波パルスは、送信アンテナ12から観測領域11へ照射される。また、送信信号の一部はリファレンス信号として送信アンテナ14から受信局17へ放射される。観測領域11で反射した信号は受信アンテナ13で受信され、受信部19で増幅される。パルス弁別手段20は、受信信号が、送信局16aから送信されたものであるのか、送信局16bで送信されたものであるのか弁別する。そのためには、各パルスに識別用の符号を付加してもよいし、異なる変調をかけておいても良いし、あるいは、あらかじめ送信時刻を決めておいても良い。
【0025】
それぞれの送信局16a、16bの送信アンテナ14a、14bから送信されたリファレンス信号は受信アンテナ15で受信されて、受信アンテナ13での受信信号と同様にパルス弁別手段20で弁別される。復調器21は、それぞれの送信局16a、16bからの受信信号とリファレンス信号を組み合わせて復調、検波する。このように送信局16と受信局17が分離されたレーダ装置はマルチスタティック方式と呼ばれている。この実施の形態の復調器21も、これら公知の技術を利用して実現される。
【0026】
さらに、画像処理部6が、検波された受信信号から高分解能レーダ画像を再生し、干渉処理部7が2枚の高分解能レーダ画像の位相差から3次元地形を算出する。その動作は従来例における画像処理部6、干渉処理部7と同様である。
【0027】
このように本実施の形態の構成によれば、異なる位置に配置された複数の送信局16が高周波パルス信号を送信し、移動プラットフォームに搭載された受信局17が地上で反射した信号を受信して、パルス弁別手段20がそれぞれの送信局からの受信信号あるいはリファレンス信号を弁別するので、送信局と受信局の幾何学的位置関係の異なる条件で観測された高分解能レーダ画像を同時に得ることができて、1回の観測で3次元地形図を得ることができる。
また、送信局を地上や大型航空機に設置した場合には、大きな送信電力を実現することができるので、S/N(Signal to Noise ratio) の良い高分解能レーダ画像を得ることができる。
【0028】
なお、画像処理部6と干渉処理部7は必ずしも移動プラットフォーム上に搭載する必要はなく、地上などに分離して設置してもかまわず、受信局を軽量化できる。
また、送信局と受信局が地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けられていれば良く、受信局の代わりに送信局が移動プラットフォームに搭載されていてもかまわない。
【0029】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2の合成開口レーダ装置の観測ジオメトリを図4について説明する。図4において、12〜17は図1のものと同一または同等のものである。この実施の形態では、送信局16は地上に固定されており、複数の受信局17は航空機などの異なる移動プラットフォームにそれぞれ搭載されているものとする。
【0030】
この送信局16の構成を図5に、受信局17の構成を図6にそれぞれ示す。これらの図において6〜21は図2、3のものと同一または同等のものである。
【0031】
次に動作について説明する。この実施の形態の装置の動作は実施の形態1で説明した装置の動作とほぼ同じであり、送信局16と受信局17の動作は図2および図3に示した送信局と受信局の動作と概ね同様である。但し、この実施の形態では送信局が1局だけなので、受信局でパルスを弁別する必要がなく、このため実施の形態1に比べて受信局の構成を簡単にできる。
【0032】
このようにこの実施の形態の構成によれば、送信局16が高周波パルス信号を送信し、複数の移動プラットフォームにそれぞれ搭載された受信局17が観測領域で反射した信号を受信するので、1回の観測で送信局16と受信局17の幾何学的位置関係の異なる条件で観測された高分解能レーダ画像を同時に得ることができて、3次元地形図を得ることができる。
なお、ここでは通常、干渉処理部7は移動プラットフォーム上に搭載せず、地上などに分離して設置し、複数の受信局17から信号を受けて処理を行なう。
【0033】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3の合成開口レーダ装置を図7について説明する。図7はこの装置の送信局16の構成を説明する図で、図において、11〜18は図2のものと同一または同等のものである。22は複数の送信局間の送信のタイミングを制御する送信同期手段である。また、この装置の観測ジオメトリと受信局は実施の形態1で示した図1、図3と同様である。
【0034】
次に動作について説明する。図7において送信部18と送信アンテナ12、リファレンス信号の送信アンテナ14の動作は実施の形態1の装置と同様である。送信同期手段22は、複数の送信局が同時に送信することがないように、あるいは、複数の送信局からの信号が同時に受信局に到達しないように、それぞれの送信局が送信する時間を制御する。例えば、複数の送信局に、あらかじめ決められた時間間隔で、順番に送信許可を与える。
【0035】
このように本実施の形態の構成によれば、信号が混信して無駄になることなくすべて有効に利用することができる。あるいは、送信パルスに識別用の符号を付加したり、識別用の変調をかけることなく実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0036】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4の合成開口レーダ装置を図8について説明する。図8はこの装置の送信局の構成を説明する図で、図において、11〜18は図2のものと同一または同等のものである。23は帯域幅算出手段である。また、この装置の観測ジオメトリを図9に示す。なお、この装置の受信局は実施の形態1の装置と同様である。
【0037】
次に動作について説明する。図8において、送信部18と送信アンテナ12、リファレンス信号の送信アンテナ14の動作は実施の形態1の装置と同様である。帯域幅算出手段23は、画像のレンジ分解能が要求値と一致するように、それぞれの送信局16a、16bの送信帯域幅を算出して制御する。
【0038】
送信局と受信局が同じ位置にある、いわゆるモノスタティックレーダの場合、送信帯域幅Bとレンジ分解能Δrの間には次の関係があることはよく知られている。但し、Cは電波伝播速度である。また、θは観測領域において地表の垂線と電波の入射角度とがなす角度で、電波入射角と呼ばれる。
【0039】
【数2】
Figure 0003672212
【0040】
一方、この実施の形態のように、送信局16と受信局17が異なる位置にある、いわゆるマルチスタティック方式の場合、送信帯域幅Bとレンジ分解能Δrの間には次の関係が成立する。但し、θ1 、θ2 は、それぞれ送信局側と受信局側の電波入射角で、図9に示す角度である。
【0041】
【数3】
Figure 0003672212
【0042】
すなわち、マルチスタティックレーダでレンジ分解能を所期の値にするためには、送信局と受信局と観測領域の位置関係に応じて送信帯域幅を変える必要がある。
【0043】
従って、この実施の形態の構成によれば、帯域幅算出手段23を備え、送信局と受信局と観測領域の位置関係に応じて送信帯域幅を変えるので、送信局と受信局と観測領域の位置関係に依らず所望のレンジ分解能の高分解能レーダ画像を得ることができる。
【0044】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5の合成開口レーダ装置を図10について説明する。図10はこの装置の送信局の構成を説明する図で、図において、11〜18は図2のものと同一または同等のものである。24は送信局選択手段である。また、この装置の観測ジオメトリと受信局は実施の形態1の装置と同様である。
【0045】
次に動作について説明する。図10において送信部18と送信アンテナ12、リファレンス信号の送信アンテナ14の動作は実施の形態1の装置と同様である。送信局選択手段24は、複数の送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係を考慮して、送信を行う送信局を選択する。送信局の選択手順は例えば次のように表わされる。
【0046】
(ST01)
観測領域を見通せる送信局を選抜する。
【0047】
(ST02)
次式に従ってそれぞれの送信局毎に観測領域の単位面積あたりの入射電力を計算して、これが大きな送信局を優先的に選択する。但し、Pt は送信電力、Gt は送信アンテナの利得、Rは送信局と観測領域の距離、θ1 は観測領域における電波入射角である。これらの観測ジオメトリを図11に示す。
【0048】
【数4】
Figure 0003672212
【0049】
このようにこの実施の形態の構成によれば、観測領域への単位面積当たりの入射電力が大きな送信局を優先的に選択することができるので、S/Nの優れた高分解能レーダ画像を得ることができる。
【0050】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6の合成開口レーダ装置を図12について説明する。この実施の形態6では、予め既知の複数の送信局と受信局と観測領域の位置関係から、送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係が適当な2つの送信局を選定しておき、その一方の送信局を図12に示すような構成のものにするものである。図12はこの装置の送信局の構成を説明する図で、図において、11〜18は図2のものと同一または同等のものである。25は送信アンテナ選択手段である。また、この装置の観測ジオメトリを図13に示す。なお、この装置の受信局の構成は実施の形態1の装置と同様である。
【0051】
次に動作について説明する。図12において送信部18と送信アンテナ12、リファレンス信号の送信アンテナ14の動作は実施の形態1の装置と同様である。送信アンテナ選択手段25は、複数の送信アンテナと受信局と観測領域の幾何学的な位置関係を考慮して、電波を放射する送信アンテナを選択する。
【0052】
これは、インターフェロメトリ処理を行う場合には、いわゆる光学のステレオ視の場合と同様に、分離したい方向(この場合は鉛直方向)の見込み角が大きな位置から観測した結果を組み合わせる場合に最も感度を高くすることができるためである。
【0053】
従って、送信アンテナ選択手段25による送信アンテナの選択は例えば次のように行う。
観測領域から見て、一方の送信局16aの複数の送信アンテナ12c〜12eから、選定した2つの送信局16a、16bの送信アンテナの方位方向の見込み角が小さくて、かつ鉛直方向の見込み角が大きくなる送信アンテナを選択する。例えば、(鉛直方向の見込み角−方位方向の見込み角)が最大になる送信アンテナを選択する。
【0054】
このようにこの実施の形態の構成によれば、観測領域からの鉛直方向の見込み角の大きな送信アンテナの組み合わせを優先的に選択することができるので、高さの精度の優れた3次元地形図を得ることができる。
【0055】
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7の合成開口レーダ装置を図14について説明する。図14はこの装置の送信局の構成を説明する図で、図において、11〜18と25は図12のものと同一または同等のものである。また、この装置の観測ジオメトリは実施の形態6の図13と同様であり、受信局の構成は図3と同様である。
【0056】
次に動作について説明する。この実施の形態7の装置は、1つの送信局のみで実施の形態6と同様の効果を得るものである。図14において、送信部18と送信アンテナ12、リファレンス信号の送信アンテナ14、送信アンテナ選択手段25aの動作は実施の形態6の装置と同様である。送信アンテナ選択手段25bは送信アンテナ12bと送信アンテナ群12c〜12eがあたかも異なる送信局であるかのように、切り替え動作する。
【0057】
このようにこの実施の形態の構成によれば、1つの送信局で送信アンテナ選択手段25bの切り替え動作により、インターフェロメトリ処理に必要な2枚の画像を得ることができ、しかも送信アンテナ選択手段25aで観測領域からの鉛直方向の見込み角の大きな送信アンテナの組み合わせを優先的に選択することができるので、1つの送信局で高さの精度の優れた3次元地形図を得ることができる。
【0058】
実施の形態8.
以下、この発明の実施の形態8の合成開口レーダ装置を図15について説明する。この実施の形態8は複数の異なる観測領域を同時観測し、1回の観測で複数の観測領域の3次元地形図を得るものである。図15はこの装置の受信局の構成を説明する図で、図において
、11と15〜21は図3のものと同一または同等のものである。13は複数の素子アンテナからなるDBFアンテナである受信アンテナ、26はビーム形成手段である。また、この装置の観測ジオメトリを図16に示す。図において、11〜17は実施の形態1と同一または同等のものである。なお、それぞれの送信局の構成は実施の形態2の装置と同様である。
【0059】
次に動作について説明する。受信アンテナ13はDBFアンテナであり、それぞれの素子アンテナの出力は受信部19にて増幅された後、ビーム形成手段26に入力される。ビーム形成手段26はよく知られた次式のビームステアリング操作によって、受信ビームを所望の方向へ形成する。但し、S′は角度ηのビーム出力、iはDBFアンテナの素子アンテナ番号、Si は第i素子アンテナの出力信号、dは素子間隔、λは波長である。なお、ここでは1次元のビーム形成を例示したが、この式は2次元の場合にも容易に拡張することができる。
【0060】
【数5】
Figure 0003672212
【0061】
ビームステアリング操作は複数の方向について並列に演算することが可能であり、従ってDBFアンテナで得られた受信信号から複数の受信ビームを同時に形成することができる。それぞれのビームの受信信号はパルス弁別手段20へ入力されて、以下、実施の形態1での図3の説明同様に動作する。
【0062】
すなわち図16に示すように、複数の観測領域から反射してくる信号を1つの受信局で同時に受信して処理することができる。
【0063】
このように実施の形態8の構成によれば、1回の同時観測で1つの受信局により複数の観測領域の高分解能レーダ画像、および3次元地形図を同時に得ることができる。
【0064】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0065】
この発明によれば、送信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置において、1つの受信局を備えることで1回の観測で3次元地形図を得られる合成開口レーダ装置を実現できる効果がある。
【0066】
また、送信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置において、1つの送信局を用いた構成としたので、受信局にパルス弁別手段が不要となり、簡単な構成の受信局で1回の観測で3次元地形図を得られる合成開口レーダ装置を実現できる効果がある。
【0067】
あるいは、1回の観測で3次元の地形図を得ることができる合成開口レーダ装置を実現することができる。
【0068】
また、送信局と受信局と観測領域の位置関係によらず1回の観測で所望のレンジ分解能の高分解能レーダ画像を得ることができる効果がある。
【0069】
また、1回の観測でS/Nの優れた高分解能レーダ画像を得ることができる効果がある。
【0070】
また、1回の観測で高さの精度の優れた3次元地形図を得られる効果がある。
【0071】
また、1つの送信局により高さの精度の優れた3次元地形図を得られる効果がある。
【0072】
さらに、複数の異なる観測領域を同時観測し、1回の観測で1つの受信局により複数の観測領域の3次元地形図を同時に得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の合成開口レーダ装置の観測ジオメトリの説明図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の合成開口レーダ装置の送信局の構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の合成開口レーダ装置の受信局の構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態2の合成開口レーダ装置の観測ジオメトリの説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態2の合成開口レーダ装置の送信局の構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態2の合成開口レーダ装置の受信局の構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態3の合成開口レーダ装置の送信局の構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態4の合成開口レーダ装置の送信局の構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態4の合成開口レーダ装置の観測ジオメトリの説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態5の合成開口レーダ装置の送信局の構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態5の合成開口レーダ装置の観測ジオメトリの説明図である。
【図12】 この発明の実施の形態6の合成開口レーダ装置の送信局の構成図である。
【図13】 この発明の実施の形態6の合成開口レーダ装置の観測ジオメトリの説明図である。
【図14】 この発明の実施の形態7の合成開口レーダ装置の送信局の構成図である。
【図15】 この発明の実施の形態8の合成開口レーダ装置の受信局の構成図である。
【図16】 この発明の実施の形態8の合成開口レーダ装置の観測ジオメトリの説明図である。
【図17】 従来の合成開口レーダ装置の構成図である。
【図18】 従来の合成開口レーダ装置の観測ジオメトリの説明図である。
【符号の説明】
1、2 送受信アンテナ、3 送受信アンテナ群、4 、5 送受信部、
6 画像処理部、7 干渉処理部、8 地形変動解析処理部、
9 標高差検出部、10 データベース、11 観測領域、
12 送信アンテナ、13 受信アンテナ、14 リファレンス信号の送信アンテナ、15 リファレンス信号の受信アンテナ、16 送信局、17 受信局、18 送信部、19 受信部、20 パルス弁別手段、21 復調器、22 送信同期手段、23 帯域幅算出手段、24 送信局選択手段、25 送信アンテナ選択手段、26 ビーム形成手段。

Claims (8)

  1. 送信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置において、観測領域へ高周波パルスを送信する第1の送信アンテナと受信局へそのリファレンス信号を送信する第2の送信アンテナを有し、少なくとも2つの送信局のそれぞれの第1の送信アンテナが所定のベースライン長の隔たりで配置されるように地上に設置された複数の送信局と、観測領域から反射された上記複数の送信局からの高周波パルスを同時に受信する第1の受信アンテナと上記複数の送信局からのリファレンス信号を同時に受信する第2の受信アンテナと、上記第1の受信アンテナと第2の受信アンテナからの一連のパルス列を送信局ごとに分離するパルス弁別手段と、第2の受信アンテナで受信したそれぞれの送信局からのリファレンス信号に同期して第1の受信アンテナで受信した受信信号を復調する復調器とを少なくとも有し、移動プラットフォームに設置された受信局とを備え、上記復調器の出力に基づいて画像処理部で高分解能レーダ画像を求め、得られた少なくとも2枚の合成開口レーダ画像の位相差から干渉処理部で地形の高さを求めるインターフェロメトリ処理により、1回の観測で3次元地形図を得ることを特徴とする合成開口レーダ装置。
  2. 送信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置において、観測領域へ高周波パルスを送信する第1の送信アンテナと受信局へそのリファレンス信号を送信する第2の送信アンテナを有し、少なくとも2つの送信局のそれぞれの第1の送信アンテナが所定のベースライン長の隔たりで配置されるように地上に設置された複数の送信局と、上記複数の送信局からの観測領域への高周波パルスの送信のタイミングを観測領域からの反射が互いに干渉しないように制御する送信同期手段と、観測領域から反射された上記複数の送信局からの高周波パルスを受信する第1の受信アンテナと上記複数の送信局からのリファレンス信号を受信する第2の受信アンテナと、第2の受信アンテナで受信したそれぞれの送信局からのリファレンス信号に同期して第1の受信アンテナで受信した受信信号を復調する復調器とを少なくとも有し、移動プラットフォームに設置された受信局とを備え、上記復調器の出力に基づいて画像処理部で高分解能レーダ画像を求め、得られた少なくとも2枚の合成開口レーダ画像の位相差から干渉処理部で地形の高さを求めるインターフェロメトリ処理により、1回の観測で3次元地形図を得ることを特徴とする合成開口レーダ装置。
  3. 請求項1又は2記載の合成開口レーダ装置において、観測領域に対する送信局と受信局の幾何学的な位置関係に基づいて、所定のレンジ分解能を得られる送信帯域幅を算出し、送信局の送信帯域幅を設定する帯域幅算出手段を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の合成開口レーダ装置において、送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係の変化に応じて、観測領域を見通せる送信局を選出し、選出した送信局の観測領域への入射電力を算出して上記入射電力が大きな送信局を優先的に選択して送信するよう送信局を切り替える送信局選択手段を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  5. 請求項1記載の合成開口レーダ装置において、送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係が適当な2つの送信局について、その一方の送信局の第1の送信アンテナに代えて複数の第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用するように切り替える送信アンテナ選択手段とを備え、観測領域から見た場合の上記2つの送信局の第1の送信アンテナの鉛直方向の見込み角が大きくなるように上記一方の送信局の複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用することを特徴とする合成開口レーダ装置。
  6. 請求項1記載の合成開口レーダ装置において、送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係が適当な1つの送信局について、その送信局の第1の送信アンテナに代えて複数の第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用するように切り替える第1の送信アンテナ選択手段と上記複数の第1の送信アンテナの他に設けた第1の送信アンテナとこの第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナとを切り替える第2の送信アンテナ選択手段とを備え、観測領域から見た場合の上記複数の第1の送信アンテナの他に設けた第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナの1つの第1の送信アンテナの鉛直方向の見込み角が大きくなるように上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用することを特徴とする合成開口レーダ装置。
  7. 送信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置であって、観測領域へ高周波パルスを送信する第1の送信アンテナと受信局へそのリファレンス信号を送信する第2の送信アンテナを有し、地上に設置された送信局と、観測領域から反射された上記送信局からの高周波パルスを受信する第1の受信アンテナと上記送信局からのリファレンス信号を受信する第2の受信アンテナと、第2の受信アンテナで受信した送信局からのリファレンス信号に同期して第1の受信アンテナで受信した受信信号を復調する復調器とを少なくとも有し、少なくとも2つの受信局のそれぞれの第1の受信アンテナが所定のベースライン長の隔たりで配置されるようにそれぞれ異なる移動プラットフォームに設置された複数の受信局とを備え、上記復調器の出力に基づいて画像処理部で高分解能レーダ画像を求め、少なくとも2つの受信局で得られた2枚の合成開口レーダ画像の位相差から干渉処理部で地形の高さを求めるインターフェロメトリ処理により、1回の観測で3次元地形図を得る合成開口レーダ装置において、送信局と受信局と観測領域の幾何学的な位置関係が適当な1つの送信局について、その送信局の第1の送信アンテナに代えて複数の第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用するように切り替える第1の送信アンテナ選択手段と上記複数の第1の送信アンテナの他に設けた第1の送信アンテナとこの第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナとを切り替える第2の送信アンテナ選択手段とを備え、観測領域から見た場合の上記複数の第1の送信アンテナの他に設けた第1の送信アンテナと上記複数の第1の送信アンテナの1つの第1の送信アンテナの鉛直方向の見込み角が大きくなるように上記複数の第1の送信アンテナから1つを選択して使用することを特徴とする合成開口レーダ装置。
  8. 信局と受信局を、地上、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに分離して設けて構成するマルチスタティック方式の合成開口レーダ装置において、観測領域へ高周波パルスを送信する第1の送信アンテナと受信局へそのリファレンス信号を送信する第2の送信アンテナを有し、複数の観測領域のそれぞれへ高周波パルスを送信する複数の対をなす送信局と、上記それぞれの観測領域から反射された上記複数の対をなす送信局からの高周波パルスを同時に受信する複数の素子アンテナからなるディジタルビームフォーミングアンテナ(DBFアンテナと称す)と上記複数の対をなす送信局からのリファレンス信号を同時に受信する第2の受信アンテナと、上記DBFアンテナの出力が入力され、ビームステアリング操作で受信ビームを形成するビーム形成手段と、上記DBFアンテナと第2の受信アンテナからの一連のパルス列を送信局ごとに分離するパルス弁別手段と、第2の受信アンテナで受信したそれぞれの送信局からのリファレンス信号に同期してDBFアンテナで受信した受信信号を復調する復調器とを少なくとも有する受信局を備え、上記複数の異なる観測領域を同時観測し、上記復調器の出力に基づいて画像処理部で高分解能レーダ画像を求め、得られた少なくとも2枚の合成開口レーダ画像の位相差から干渉処理部で地形の高さを求めるインターフェロメトリ処理により、1回の観測で3次元地形図を得ることを特徴とする合成開口レーダ装置。
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