JP3669565B2

JP3669565B2 - Drum-shaped workpiece processing equipment

Info

Publication number: JP3669565B2
Application number: JP33646399A
Authority: JP
Inventors: 元喜渡辺
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 1999-11-26
Filing date: 1999-11-26
Publication date: 2005-07-06
Anticipated expiration: 2019-11-26
Also published as: JP2001150075A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、底壁部と周壁部とから成り、周壁部にスプラインが形成されたドラム形状ワークの加工装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
底壁部と周壁部とを備え、周壁部の内周面に内歯スプラインが形成されたドラム形状ワークとしては、例えば自動車の自動変速装置において使用されるクラッチドラムがある。図９及び図１０にその一例を示すように、このクラッチドラム６０は、中空円板形状の底壁部６１と、その外周縁からほぼ直角に立ち上がる円筒状の周壁部６２とから成り、周壁部６２の内周面には軸方向に延びる複数の内歯スプライン６３が円周方向に隔設されている。
【０００３】
この内歯スプライン６３は、歯山部６４と歯底部とが円周方向に交互に形成されて成り、歯山部６４がクラッチ板６６の外周縁に形成された凹部に係合することにより、クラッチ板６６がクラッチドラム６０に対して相対回転するのを防止する。また、歯山部６４上の周壁部６２の開口端部には周壁部６２の円周方向にリング溝６５が形成され、そこにスナップリング６７が装着されている。このスナップリング６７は、クラッチ板６６が周壁部６２上を軸方向に移動してクラッチドラム６０から脱落するのを防止するものである。
【０００４】
上記クラッチドラム６０において、内歯スプライン６３の歯山部６４上にスナップリング溝６５が所定の位置、寸法で形成されていない場合は、スナップリング溝６５へのスナップリング６７の装着が困難又は不確実になったり、クラッチ板６６の円滑な移動が妨げられる。歯山部６４上にスナップリング溝６５が所定状態で形成されたかどうかは、例えば、スナップリング溝６５に実際にスナップリング６７を装着した状態で、スナップリング６７の内径寸法を測定することにより評価する。
【０００５】
尚、底壁部と周壁部とを備え、周壁部の外周面に複数の外歯スプラインが形成されたドラム形状部材としては、例えば、自動変速装置において上記クラッチドラムと組み合わせて使用されるクラッチハブがある。
【０００６】
従来のスナップリング溝形成装置は、例えば特開平８−１９７１４７号公報に開示されており、その要部を図１１に示す。図１１から明らかなように、このスナップリング溝形成装置は、底壁部７１と内歯スプラインが形成された周壁部７２とから成るクラッチドラム７０を支持するワーク支持部材７６と、先端にワーク受け７７を備えガイドブロック７８に案内されつつワーク支持部材７６に対して半径方向内方に移動する第１スライダ７９と、上記ワーク受け部材７７と対向するパンチ８０をその先端に備えガイドブロック７８に案内されつつワーク支持部材７６に対して半径方向外方に移動する第２スライダ８１と、から成る。
【０００７】
このスナップリング加工装置により内歯スプラインの歯山部７３にスナップリング溝７５を形成するときは、まづ、第１のカム機構（不図示）により第１スライダ７９を半径方向内向きに移動させてその先端のワーク受け部材７７とワーク支持部材７６のフランジ７６ａとにより内歯スプラインの歯山部７４を表裏両側から保持する。次に、第２のカム機構（不図示）により第２スライダ８１を半径方向外向きに移動させてその先端のパンチ８０により半抜き加工で歯山部７３上にスナップリング溝７５を形成する。
【０００８】
【発明が解決すべき課題】
ところで、円形のワークから底壁部と周壁部とから成るドラム形状のワークを成形する場合、底壁部に対する周壁部の倒れの管理は難しい。その理由は、ドラム形状ワークに用いられる鋼板等に内在するスプリングバックにより、ドラム形状ワークの周壁部を一対の型部材により所定状態に変形させた後も、一対の型部材をワークから離すと、ワークが少し加工前の状態に戻るからである。
【０００９】
しかるに、上記図１１に示したスナップリング溝加工装置は、歯山部７３にスナップリング溝７５を形成する場合の誤差を小さくすることを目的としており、そのためにワーク受け部材７７に形成する逃げ孔７７ａの形状に工夫を凝らしている。しかし、この溝加工装置は、周壁部７２のスプリングバックの問題は考慮しておらず、周壁部７２のスプリングバックに対処するためには、スプリングバックが比較的小さい場合は型部材７７，７６ａの表面形状を修正することが必要で、スプリングバックが大きい場合は新たに型部材７７，７６ａを製作することが必要である。しかし、これでは、何れの場合も多大な時間とコストが必要となり、クラッチドラム７０の製造コストが上昇する。
【００１０】
これに対して、予め周壁部７２のスプリングバック量を見込んで一対の型部材７７，７６ａを作ることも理論上は可能である。しかし、スプリングバックの量はプレス成形時の条件に影響されて一定せず、これを予め正確に予測することは現実には困難である。
【００１１】
本発明は、上記事情を背景にしてなされたもので、簡単な構造でありながら、ドラム形状のワークの周壁部の内歯又は外歯スプラインの内径又は外径が所定値になるように周壁部を矯正した後に、内歯又は外歯スプラインに加工を施すことのできるドラム形状ワークの加工装置を提供することを目的としてなされたものである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、上記図１１の従来例においてワーク７０の周壁部７２の内歯スプラインの歯山部７３の内径に誤差が生ずるのは、周壁部７２の外側に配置される型部材（移動型）７７を周壁部７２の内側に配置される型部材（固定型）７６ａに当接させることにより周壁部７２の矯正量を決定しているからであり、周壁部の内側に配置する型部材を移動可能とするとともに、この型部材に対する、周壁部の外側に配置される型部材の当接位置を調節可能とすれば上記課題は解消するとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
【００１３】
即ち、本発明のドラム形状ワークの加工装置は、基部と、底壁部と周壁部とを有するドラム形状のワークを固定保持する保持部を有し前記基部に相対移動可能に配置されたワーク保持部材と、前記基部と前記ワーク保持部材との間に介装され該ワーク保持部材を一方向に付勢する付勢部材と、前記ワーク保持部材に固定保持された前記ワークの該周壁部の外周面に当接して該周壁部を半径方向内向きに矯正するとともに該周壁部を加工する型部材の一方を構成するダイス部と該ワーク保持部材に当接し外周壁の矯正量を規制する調節部とを有するダイス部材と、前記ダイス部材と対向して前記基部に固定され、前記型部材の他方を構成して前記ダイス部材と共に前記周壁部を加工するパンチ部材と、前記付勢部材に抗して前記ダイス部材を駆動する駆動部材と、から成ることを特徴とする。
【００１４】
本発明のドラム形状ワークの加工装置は、ダイス部材のダイス部がワーク保持部材に接近することにより、ワーク保持部材により保持されたワークの周壁部を矯正する。その際、ダイス部材に設けた調節部を調節することにより周壁部の矯正量即ちワーク保持部材とダイス部との間隔の大きさを調節でき、矯正量を周壁部のスプリングバックを考慮した大きさに選定することによって周壁部のスプラインの直径寸法の誤差を除去できる。しかも、周壁部の矯正に引き続いて、基部に固定されたパンチ部材に対して、ワーク保持部材及びダイス部材が周壁部の矯正時にダイス部材が移動したのと同じ方向に移動することにより、パンチ部材によりスプライン上に種々の加工がなされる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
本発明のワークの加工装置を構成するワーク保持部材は、例えば基部の床部に対して移動可能に配置され、ドラム形状のワークの内面側に位置する部分と外面側に位置する部分とを有し、両者でワークを保持することができる。ワーク保持部材がワークの底壁部のみを保持し、周壁部の半径方向内側に解放空間を形成するようにすることが、周壁部の自由な変形を許容する上で望ましい。
【００１６】
付勢部材はワーク保持部材を一定方向に付勢する。付勢部材としては、例えばワーク保持部材の前端部と基部の壁部との間に介在されるときは、圧縮バネを使用することができる。その他にも、油圧や空気圧で作動する装置を付勢部材として使用することができる。
【００１７】
ダイス部材はワークの周壁部の外周側に配置され、ダイス部と調節部とを有する。ダイス部は、ワークを保持したワーク保持部材に対して接近することにより周壁部を半径方向内向きに矯正するとともに、パンチ部材によるスナップリング溝形成等の加工時にはワーク保持部材と共同してワークを挟持しダイスとして機能する。そのため、ダイス部は周壁部の矯正時に周壁部をワーク保持部材を押圧する押圧部と、周壁部の加工時に加工部分が逃げ込む逃げ部を有することが望ましい。ワークの周壁部の矯正量を調節する調節部は、ワークを保持したワーク保持部材と周壁部を矯正するダイス部材との間のクリアランスの大きさを変更する。一方、調節部は、例えばダイス部のワーク保持部材に対向する面に立設され突出量が調節可能なねじ部材とすることができる。尚、ねじ部材の代わりに、長さが調整可能なピンや、厚さの異なる複数のブロックを使用することもできる。
【００１８】
パンチ部材は、ダイス部材に対向して、例えば周壁部の内側に位置するように基部の床部に固定されて、スプラインに種々の加工を施す。パンチ部材の具体的構成及び配置は、スプラインへの加工の種類によって異なる。つまり、内歯スプラインの歯山部にスナップリング溝を形成するときは周壁部の半径方向内側に配置され、歯山部に半径方向外向きに食い込む。内歯又は外歯スプラインの歯山部又は歯底部に油溝を形成するときは、歯山部又は歯底部を半径方向外向きに貫通する。内歯又は外歯スプラインをトリミングするときは、周壁部の開口端において半径方向外向きに移動する。
【００１９】
ダイス部材を駆動する駆動部材は、付勢部材の付勢力に抗して、周壁部の矯正時には小さい第１の駆動力で、スナップリング溝形成時は大きい第２の駆動力でダイス部材を駆動する。駆動部材は具体的には、油圧シリンダ、空気シリンダ等の流体式駆動手段や、機械的駆動手段を採用することができる。
【００２０】
ドラム形状ワークにはクラッチドラムとクラッチハブとがある。クラッチドラムでは周壁部の内周面に内歯スプラインが形成されており、クラッチハブでは周壁部の外周面に外歯スプラインが形成されている。スプラインは周壁部の開口端から周壁部と底壁部との境界付近まで形成される。スプラインの断面形状は、等脚台形、三角形、半円形等が採用できる。
【００２１】
【実施例】
＜第１実施例＞
以下、本発明の実施例によるドラム形状のワーク（以下、実施例では「ワーク」と呼ぶ）の加工装置を添付図面に基づき説明する。図１はワーク加工装置の正面断面図である。このワーク加工装置は、クラッチドラムの内歯スプラインが形成された周壁部を矯正し、その後歯山部にスナップリング溝を形成するものである。
【００２２】
図１から明らかなように、ワーク加工装置は、基部の床部１０上を移動可能なベース１２と、該ベース１２と基部の垂直壁部１１との間に介在された圧縮バネ１７と、ベース１２上に裁置されたワーク受け部材１９と、該ワーク受け部材１９の上方に配置されたワーククランプ２４と、床部１０上を移動可能なダイスホルダ３３及び該ダイスホルダ３３に保持されたダイス３７と、床部１０に固定されたパンチ４１とに大別される。以下、個々の部材について詳述する。
【００２３】
ベース１２は、水平方向（図１において左右方向）に延びる水平部１３と、その前端（図１において左端）から垂直方向（図１において上下方向）に延びる垂直部１４とから成る。水平部１３と床部１０との間には転動部材１６が介在され、ベース１２の水平方向運動を円滑に案内するようになっている。また、垂直部１３と垂直壁部１１との間に介在された圧縮バネ１７のバネ常数ｋは、後述するワーク２７の周壁部２９の矯正に必要な力よりも大きく、ダイス３７の駆動装置３５の駆動力Ｆ１、Ｆ２よりも小さくなるように選択されている。
【００２４】
ワーク受け部材１９は、その中心部に形成された円形凹部形状のワーク位置決め部２０と、その外周縁に形成され軸直角方向の平面内に位置する環状円板部２１とから成り、ワーク位置決め部２０の中心部において固定部材２２によりベース１２の水平部１３に固定されている。ワーククランプ２４はワーク受け部材１９の直上方に位置し、油圧式の駆動装置２５によりワーク受け部材１９に向かう方向（図１では下方）の駆動力を受け、ワーク受け部材１９と強力してワーク２７を挟持する。ベース１２、ワーク位置決め部材２０及びワーククランプ２４によりワーク保持部材が構成される。
【００２５】
クラッチドラムは図１に示すように、円板状の素材の中心部を保持した状態で、プレス加工により外周縁を曲げることにより形成されたもので、中空円板形状の底壁部２８と、その外周縁から直角よりも少し大きい角度で立ち上がる周壁部２９と、底壁部２８の内周縁に形成された円筒部３０とから成る。周壁部２９の内周面には軸方向に延びる歯山部３１と歯底部とが円周方向に交互に形成された内歯スプラインが形成されている。
【００２６】
ダイスホルダ３３は該ダイスホルダ３３と床部１０との間に介在された転動部材３４に案内されて、床部１０に対してベース１２と同方向に移動可能となってる。ダイスホルダ３３は油圧作動式の駆動装置３５により、比較的小さい第１の駆動力Ｆ１又は比較的大きい第２の駆動力Ｆ２で選択式に駆動される。ダイス３７はダイスホルダ３３の前面に取り付けられ、ワーク２７の周壁部２９の矯正時に周壁部２９を押圧する押圧部３７ａと、スナップリング溝３１ａの形成時の周壁部２９の加工部分の逃げ孔３７ｂとを有し、ベース１２に固定されたワーク受け部材１９と対向している。
【００２７】
ダイスホルダ３３の前面のうち、ベース１２の水平部１３の後端部１３ａに対向する部分には、クリアランス調節部材３８がホルダ３３からの突出量が調節可能に取り付けられている。このクリアランス調節部材３８はその回転により突出量を調節され、ダイスホルダ３３とベース１２との間のクリアランス４３の大きさを調節する。ダイスホルダ３３、ダイス３７及び調節部材３８によってダイス部材が構成される。
【００２８】
床部１０には、ワーク２７の周壁部２９の内周面に対向する位置に支持部材４０が固定され、その上端にパンチ４１がワーク２７の半径方向外向きに固定されている。支持部材４１は、ベース１２の水平部１３に形成された長孔４２内に配置されており、これによって固定された支持部材４０及びパンチ４１に対するベース１２及びクランプ受け部材１９の移動が許容される。
【００２９】
次に、このワークの加工装置によるワーク２７の周壁部２９の矯正及び内歯スプラインの歯山部３１へのスナップリング溝３１ａの形成につき、図２から図５を参照しつつ説明する。図２から図４はワークの加工装置の作動説明図であり、図５はパンチ４１によるスナップリング溝３１ａの形成の説明図であり、図６及び図７はクリアランス調節部材３８を調節したときの周壁部２９の矯正状態を示す説明図である。
【００３０】
初めに、１個から数個のワーク２７をワーク加工装置にセットしてクラッチドラムを試作する。ワーク２７のセット時には、図１において、駆動装置２５によりワーククランプ２４を上方に後退させ、駆動装置３５によりダイスホルダ３３及びダイス３７を右方に後退させる。このとき、クリアランス調節部材３８ダイスホルダ３３からの突出長さは過去のデータなどに基づき所定量に調節しておく。この状態で、ワーク受け部材１９上にワーク２７をその開口側を下向きにしてセットする。その際、ワーク２７は、その円筒部３０がワーク受け部材１９の位置決め部２０に挿入され、その底壁部２８がワーク受け部材１９上に着座することにより、円周方向及び半径方向でそれぞれ位置決めされる。
【００３１】
その後、駆動部材２５によりワーククランプ２４を下降させて、図２に示すように、ワーククランプ２４とワーク受け部材１９とによってワーク２７の底壁部２８を上下両面から挟持する。この状態で、駆動装置３５によりダイスホルダ３３を駆動力Ｆ１で左方向に駆動する。この駆動力Ｆ１は周壁部２９の矯正に必要な力よりも大きいので、ダイス３７の押圧部３７ａによる周壁部２９の半径方向内向きの変形が開始する。しかし、上記駆動力Ｆ１は、この時点で圧縮バネ１７からベース１２に加えられるバネ力ｆ１よりも小さく、しかもダイスホルダ３３に立設されたクリアランス調節部材３８がベース１２の水平部１３の後端部１３ａに当接していないので、このときベース１２はほとんど移動しない。
【００３２】
周壁部２９は、ダイス３７が駆動装置３５により前進させられるにつれ更に矯正され、周壁部２９の矯正は、図３に示すように、クリアランス調節部材３８がベース１２の後端部１３ａに当接してダイス３７とベース１２との愛段クリアランス４３が零になった時点で終了する。図３に示すように、このときのダイス３７とベース１２の後端部１３ａとの距離はＬ１である。
【００３３】
続いて、図４に示すように、駆動装置３５によりダイスホルダ３３に駆動力Ｆ２を加える。この駆動力Ｆ２は、上記駆動力Ｆ１よりも大きく、しかもこの時点での圧縮バネ１７からべース１２に加わるバネ力ｆ２よりも大きい。従って、ダイスホルダ３３及びダイス３７に駆動力Ｆ２が加わると、ベース１２が圧縮バネ１７を圧縮しつつ、ダイス３７とベース１２とは一体となって、床部１０に対して前進（左方に移動）する。その結果、ワーク２７の周壁部２９が支持部材４０により床部１０に固定されたパンチ４１に対して相対移動し、パンチ４１により周縁部２９の内歯スプラインの歯山部３１にスナップリング溝３１ａが形成される。このとき、ダイス３７がパンチ４１のダイスとして機能し、図５に示すように、歯山部３１にスナップリング溝３１ａが形成されるとともに、外周面に突起２９ａが形成され、この突起２９ａはダイス３７に形成された逃げ部３７ｂに進入する。
【００３４】
その後、駆動装置３５によってダイス３７を後退させるとともにワーククランプ２４によるワーク２７のクランプを解放し、ワーク２７を位置決め部２０の周りに所定角度回転（割出し）させ、未だ矯正されていない周壁部２９の部分及びスナップリング溝３１ａが形成されていない内歯スプラインの歯山部３１をダイス３７及びパンチ４１に対向させる。そして、この周壁部２９及び歯山部３１にも同様に矯正及びスナップリング溝加工を行う。この加工工程を複数回繰り返すことにより、周壁部２９の全ての部分が矯正され、内歯スプラインの全ての歯山部にスナップリング溝３１ａが形成される。
【００３５】
その後、試作したクラッチドラムをワーク加工装置から取り外し、内歯スプラインの歯山部３１のリング溝３１ａにスナップリングを装着してその内径を測定する。その結果、スナップリングの内径が所定値よりも大きい場合は、周壁部２９が半径方向外向きに広がりすぎであるので、周壁部２９をもっと半径方向内側に矯正する必要がある。そこで、図６に示すように、クリアランス調節部材３８を回転させてダイスホルダ３３からの突出量を上記突出量Ｌ１よりも小さい突出量Ｌ２にする。
【００３６】
その後ワーク２７をワーク加工装置にセットして、上記加工工程に従って、周壁部２９の矯正及び歯山部３１のスナップリング溝３１ａの形成を行う。すると、クリアランス調節部材３８のダイスホルダ３３からの突出量が試作の場合よりも減少しているので、ダイス３７はワーク受け部材１９即ちワーク２７に対してそれまでよりも距離（Ｌ１−Ｌ２）余計に接近し、その結果、図６に示すようにワーク２７の周壁部２９は更に半径方向内向きに変形させられる。
【００３７】
尚、上述したのとは反対に、試作したクラッチドラムの周壁部２９即ちスナップリングの内径が所定値よりも小さい場合は、周壁部２９が半径方向内向きに狭まりすぎであるので、周壁部２９をもう少し半径方向外側に変形させるべく、図７に示すように、クリアランス調節部材３８のダイスホルダ３３からの突出量を上記突出量Ｌ１よりも大きい突出量Ｌ３にする。その後ワーク２７をワーク加工装置にセットして、周壁部２９の矯正及び歯山部３１へのスナップリング溝３１ａの形成を行うと、図７に示すように、クリアランス調節部材３８のダイスホルダ３３からの突出量が増加しているので、ダイス３７は試作の場合よりも距離（Ｌ３−Ｌ１）少な目に前進して、ワーク２７の周壁部２９は半径方向内向きに変形させられ、周壁部２９の内径が少し大きくなる。
【００３８】
以上述べたように、本実施例によれば、クリアランス調節部材３８の突出量を調節して、ダイス３７のベース１２とのクリアランス４３の大きさを調節するのみで、周壁部２９の内歯スプラインの歯山部３１の内径が所定値よりも大きすぎる場合にも小さすぎる場合にも迅速に対処できる。そして、このように、周壁部２９の内径を矯正した後に歯山部３１にスナップリング溝３１ａを形成するので、歯山部３１上に装着したスナップリングの内径を正確に管理することができる。
【００３９】
しかも、本実施例では、ワーク保持部材を構成するベース１２を移動可能に配置し、パンチ４１を床部１０に固定したので、単一の駆動装置３５によりダイス３３を一方向に駆動するのみで、周壁部２９の矯正に連続して歯山部３１にスナップリング溝３１ａが形成される。従って、ダイスを異なる方向に駆動する駆動装置や、パンチ４１を駆動する駆動装置は不要となる。これにより、上記図１１に示した従来例に比べて、ワーク加工装置全体の部品点数が減少して安価になる。
【００４０】
また、本実施例では、ワーク２７の矯正時及び加工時に底壁部２８をワーク受け部材２１とワーククランプ２４で保持し、ワーク２７の周壁部２９の半径方向内側の空間を開放したので、周壁部２９の半径方向内向きへの変形が容易になった。その上、この開放された空間にパンチ４１を配置して、加工装置内部の空間の有効利用を図っているので、ワーク加工装置全体がコンパクトになり、小さなスペースに配置することがきる。
【００４１】
加えて、ダイス３７及び／又はパンチ４１は作業者の手が届きやすい一に配置されている。その結果、これらが摩耗した場合には、簡単な作業で迅速に交換でき、メインテンスのための時間が短縮できる。
＜第２実施例＞
ドラム形状ワークが図８に示すクラッチハブ４０の場合は、外周面に歯山部と歯底部４４とが交互に形成されて成る外歯スプライン４３が形成された周壁部４２をダイス３７によって半径方向内向きに矯正した上で、パンチ４１を歯山部４４又は歯底部に半径方向外向きに貫通させて油穴をあける。
【００４２】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明は、ドラム形状ワークの加工装置を、基部に相対移動可能に配置されたワーク保持部材、ワークの周壁部の外周面に当接して周壁部を半径方向内向きに矯正するとともに周壁部の加工用型部材の一方を構成するダイス部と、外周壁の矯正量を規制する調節部とを有するダイス部材、及び型部材の他方を構成してダイス部材と共に周壁部を加工するパンチ部材等、で構成した。
【００４３】
従って、本発明によれば、周壁部の矯正量を周壁部のスプリングバックを考慮した大きさに選定することが出来、これによって周壁部のスプラインの直径寸法の誤差を除去できる。そして、このように周壁部を正確に矯正した上で周壁部を加工するので、周壁部の加工も正確になる。しかも、ダイス部材を一方向に駆動するのみで、周壁部の矯正に引き続いて周壁部が加工されるので、ワークの加工装置の構造が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施例（ドラム形状ワークの加工装置）を示す正面断面図である。
【図２】上記第１実施例の加工工程を説明する説明図である。
【図３】上記第１実施例の加工工程を説明する説明図である。
【図４】上記第１実施例の加工工程を説明する説明図である。
【図５】上記第１実施例におけるスナップリング溝の形成を示す説明図である。
【図６】上記第１実施例における周壁部の矯正量の調節を示す説明図である。
【図７】上記第１実施例における周壁部の矯正量の調節を示す説明図である。
【図８】本発明の第２実施例を示す要部断面図である。
【図９】従来のクラッチドラムの断面図である。
【図１０】上記クラッチドラムの斜視図である。
【図１１】従来のドラム形状ワークの加工装置の要部断面図である。
【符号の説明】
１０、１１：基部
１０：床部１１：壁部
１２，１９，２４：ワーク保持部材
１２：ベース１９：ワーク受け部材２４：ワーククランプ部材
１７：付勢部材
２７：ワーク
２８：底壁部２９：周壁部３１：内歯スプラインの歯山部
３３，３７，３８：ダイス部材
３３：ダイスホルダ３７：ダイス（ダイス部）
３８：クリアランス調節部材（調節部）
３５：駆動装置
４１：パンチ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a processing apparatus for a drum-shaped workpiece, which includes a bottom wall portion and a peripheral wall portion, and a spline is formed on the peripheral wall portion.
[0002]
[Prior art]
An example of a drum-shaped workpiece having a bottom wall portion and a peripheral wall portion and having an internal spline formed on the inner peripheral surface of the peripheral wall portion is a clutch drum used in an automatic transmission of an automobile. As shown in FIG. 9 and FIG. 10 as an example, this clutch drum 60 is composed of a hollow disk-shaped bottom wall portion 61 and a cylindrical peripheral wall portion 62 that rises substantially perpendicularly from the outer peripheral edge thereof. A plurality of internal splines 63 extending in the axial direction are spaced apart in the circumferential direction on the inner peripheral surface of 62.
[0003]
The internal tooth spline 63 is formed by alternately forming the tooth crest portions 64 and the tooth bottom portions in the circumferential direction, and the tooth crest portions 64 are engaged with the recesses formed on the outer peripheral edge of the clutch plate 66. The clutch plate 66 is prevented from rotating relative to the clutch drum 60. A ring groove 65 is formed in the circumferential direction of the peripheral wall 62 at the opening end of the peripheral wall 62 on the tooth crest 64, and a snap ring 67 is attached thereto. The snap ring 67 prevents the clutch plate 66 from moving on the peripheral wall 62 in the axial direction and falling off the clutch drum 60.
[0004]
In the clutch drum 60, when the snap ring groove 65 is not formed at a predetermined position and size on the tooth crest portion 64 of the internal spline 63, it is difficult or impossible to attach the snap ring 67 to the snap ring groove 65. As a result, the clutch plate 66 is prevented from moving smoothly. Whether or not the snap ring groove 65 is formed in a predetermined state on the tooth crest 64 is evaluated, for example, by measuring the inner diameter dimension of the snap ring 67 in a state where the snap ring 67 is actually attached to the snap ring groove 65. To do.
[0005]
As a drum-shaped member having a bottom wall portion and a peripheral wall portion and having a plurality of external splines formed on the outer peripheral surface of the peripheral wall portion, for example, a clutch hub used in combination with the clutch drum in an automatic transmission There is.
[0006]
A conventional snap ring groove forming apparatus is disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-197147, and its main part is shown in FIG. As is apparent from FIG. 11, the snap ring groove forming apparatus includes a work support member 76 that supports a clutch drum 70 that includes a bottom wall portion 71 and a peripheral wall portion 72 on which internal splines are formed, and a work receiving member at the tip. 77, a first slider 79 that moves radially inward with respect to the work support member 76 while being guided by the guide block 78, and a punch 80 that faces the work receiving member 77 is provided at the front end thereof and guided to the guide block 78. And a second slider 81 that moves radially outward with respect to the workpiece support member 76.
[0007]
When the snap ring groove 75 is formed in the tooth crest 73 of the internal spline by this snap ring processing device, the first slider 79 is first moved radially inward by a first cam mechanism (not shown). The tooth crest portion 74 of the internal spline is held from both the front and back sides by the work receiving member 77 at the tip of the lever and the flange 76a of the work support member 76. Next, the second slider 81 is moved radially outward by a second cam mechanism (not shown), and a snap ring groove 75 is formed on the tooth crest 73 by half punching with the punch 80 at the tip.
[0008]
[Problems to be Solved by the Invention]
By the way, when forming a drum-shaped workpiece composed of a bottom wall portion and a peripheral wall portion from a circular workpiece, it is difficult to manage the falling of the peripheral wall portion with respect to the bottom wall portion. The reason for this is that when the peripheral wall portion of the drum-shaped workpiece is deformed into a predetermined state by the pair of mold members by the spring back inherent in the steel plate or the like used for the drum-shaped workpiece, the pair of mold members is separated from the workpiece. This is because the workpiece returns to the state before processing a little.
[0009]
However, the snap ring groove machining apparatus shown in FIG. 11 is intended to reduce the error in forming the snap ring groove 75 in the tooth crest 73, and the clearance hole formed in the workpiece receiving member 77 for this purpose. 77a has been devised. However, this groove processing apparatus does not consider the problem of the spring back of the peripheral wall portion 72, and in order to cope with the spring back of the peripheral wall portion 72, when the spring back is relatively small, the mold members 77 and 76a It is necessary to modify the surface shape, and when the spring back is large, it is necessary to newly manufacture the mold members 77 and 76a. However, in this case, much time and cost are required in any case, and the manufacturing cost of the clutch drum 70 increases.
[0010]
On the other hand, it is theoretically possible to make the pair of mold members 77 and 76a in consideration of the amount of spring back of the peripheral wall portion 72 in advance. However, the amount of springback is influenced by the conditions at the time of press molding and is not constant, and it is actually difficult to accurately predict this in advance.
[0011]
The present invention has been made in the background of the above circumstances, and has a simple structure, but the peripheral wall portion so that the inner diameter or outer diameter of the inner teeth or outer splines of the drum-shaped workpiece becomes a predetermined value. The object of the present invention is to provide a drum-shaped workpiece machining apparatus capable of machining internal teeth or external tooth splines after correcting the above.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In the conventional example of FIG. 11, the inventor of the present application has an error in the inner diameter of the tooth crest portion 73 of the internal spline of the peripheral wall portion 72 of the work 70 that is caused by the mold member (movable type) disposed outside the peripheral wall portion 72. ) 77 is brought into contact with a mold member (fixed mold) 76a disposed on the inner side of the peripheral wall portion 72 to determine the correction amount of the peripheral wall portion 72. The mold member disposed on the inner side of the peripheral wall portion is The present invention has been completed by obtaining the knowledge that the above problem can be solved by making the mold member movable and adjusting the contact position of the mold member arranged outside the peripheral wall portion. .
[0013]
In other words, the drum-shaped workpiece processing apparatus of the present invention has a holding portion for fixing and holding a drum-shaped workpiece having a base portion, a bottom wall portion, and a peripheral wall portion. A member, a biasing member interposed between the base and the workpiece holding member and biasing the workpiece holding member in one direction, and an outer periphery of the peripheral wall portion of the workpiece fixedly held by the workpiece holding member A die that constitutes one of the mold members that process the peripheral wall and in contact with the surface to radially inwardly correct the peripheral wall, and an adjustment unit that contacts the work holding member and regulates the correction amount of the outer peripheral wall A die member having a die member, a punch member fixed to the base portion so as to face the die member, and forming the other of the mold members to process the peripheral wall portion together with the die member, and a biasing member. Drive the die member A drive member, characterized in that it consists of.
[0014]
The processing apparatus for a drum-shaped workpiece of the present invention corrects the peripheral wall portion of the workpiece held by the workpiece holding member when the die portion of the die member approaches the workpiece holding member. At that time, the amount of correction of the peripheral wall portion, that is, the distance between the workpiece holding member and the die portion can be adjusted by adjusting the adjusting portion provided on the die member, and the amount of correction takes into account the spring back of the peripheral wall portion. It is possible to remove the error in the diameter dimension of the spline in the peripheral wall portion. In addition, following the correction of the peripheral wall portion, the workpiece holding member and the die member move in the same direction as the die member moved during the correction of the peripheral wall portion with respect to the punch member fixed to the base portion. Thus, various processes are performed on the spline.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The workpiece holding member constituting the workpiece machining apparatus of the present invention is, for example, arranged to be movable with respect to the floor portion of the base, and has a portion located on the inner surface side and a portion located on the outer surface side of the drum-shaped workpiece. And both can hold a workpiece. It is desirable to allow the workpiece holding member to hold only the bottom wall portion of the workpiece and to form a release space on the radially inner side of the peripheral wall portion in order to allow free deformation of the peripheral wall portion.
[0016]
The biasing member biases the work holding member in a certain direction. As the urging member, for example, when interposed between the front end portion of the work holding member and the wall portion of the base portion, a compression spring can be used. In addition, a device that operates by hydraulic pressure or pneumatic pressure can be used as the biasing member.
[0017]
The die member is disposed on the outer peripheral side of the peripheral wall portion of the workpiece, and has a die portion and an adjustment portion. The die portion corrects the peripheral wall portion inward in the radial direction by approaching the workpiece holding member that holds the workpiece, and in combination with the workpiece holding member at the time of processing such as snap ring groove formation by the punch member Functions as a sandwiching die. Therefore, it is desirable that the die part has a pressing part that presses the work holding member against the peripheral wall part when the peripheral wall part is corrected, and an escape part where the processed part escapes when the peripheral wall part is processed. The adjustment unit that adjusts the correction amount of the peripheral wall portion of the workpiece changes the size of the clearance between the workpiece holding member that holds the workpiece and the die member that corrects the peripheral wall portion. On the other hand, the adjusting portion can be a screw member that is erected on the surface of the die portion that faces the work holding member, for example, and whose protrusion amount can be adjusted. Instead of the screw member, a pin whose length can be adjusted and a plurality of blocks having different thicknesses can be used.
[0018]
The punch member is fixed to the floor portion of the base portion so as to be opposed to the die member, for example, inside the peripheral wall portion, and performs various processes on the spline. The specific configuration and arrangement of the punch member differ depending on the type of processing to the spline. That is, when the snap ring groove is formed in the tooth crest portion of the internal tooth spline, the snap ring groove is disposed on the radially inner side of the peripheral wall portion and bites into the tooth crest portion radially outward. When an oil groove is formed in the tooth crest or bottom of the internal tooth or external spline, the tooth crest or bottom is penetrated radially outward. When trimming an internal tooth or an external spline, it moves radially outward at the open end of the peripheral wall.
[0019]
The drive member for driving the die member resists the biasing force of the biasing member, and drives the die member with a small first driving force when the peripheral wall portion is corrected, and with a large second driving force when the snap ring groove is formed. To do. Specifically, a fluid drive means such as a hydraulic cylinder or an air cylinder, or a mechanical drive means can be adopted as the drive member.
[0020]
The drum-shaped workpiece includes a clutch drum and a clutch hub. In the clutch drum, internal splines are formed on the inner peripheral surface of the peripheral wall, and in the clutch hub, external splines are formed on the outer peripheral surface of the peripheral wall. The spline is formed from the opening end of the peripheral wall portion to the vicinity of the boundary between the peripheral wall portion and the bottom wall portion. As the cross-sectional shape of the spline, an isosceles trapezoid, a triangle, a semicircle, or the like can be adopted.
[0021]
【Example】
<First embodiment>
Hereinafter, a processing device for a drum-shaped workpiece (hereinafter referred to as “workpiece” in the embodiments) according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. FIG. 1 is a front sectional view of the workpiece machining apparatus. This workpiece machining apparatus corrects the peripheral wall portion where the internal spline of the clutch drum is formed, and then forms a snap ring groove in the tooth crest portion.
[0022]
As is apparent from FIG. 1, the workpiece machining apparatus includes a base 12 movable on a base floor 10, a compression spring 17 interposed between the base 12 and the vertical wall 11 of the base, a base 12, a workpiece receiving member 19 placed on the workpiece 12, a workpiece clamp 24 disposed above the workpiece receiving member 19, a die holder 33 movable on the floor 10, and a die 37 held by the die holder 33. And the punch 41 fixed to the floor 10. Hereinafter, each member will be described in detail.
[0023]
The base 12 includes a horizontal portion 13 extending in the horizontal direction (left-right direction in FIG. 1) and a vertical portion 14 extending in the vertical direction (up-down direction in FIG. 1) from the front end (left end in FIG. 1). A rolling member 16 is interposed between the horizontal portion 13 and the floor portion 10 to smoothly guide the horizontal movement of the base 12. Further, the spring constant k of the compression spring 17 interposed between the vertical portion 13 and the vertical wall portion 11 is larger than the force necessary for correcting the peripheral wall portion 29 of the work 27 described later, and the driving device 35 for the die 37. Is selected to be smaller than the driving forces F1 and F2.
[0024]
The workpiece receiving member 19 includes a circular concave-shaped workpiece positioning portion 20 formed at the center portion thereof, and an annular disc portion 21 formed at the outer peripheral edge thereof and positioned in a plane perpendicular to the axis. The central portion 20 is fixed to the horizontal portion 13 of the base 12 by a fixing member 22. The work clamp 24 is positioned immediately above the work receiving member 19, receives a driving force in a direction toward the work receiving member 19 (downward in FIG. 1) by the hydraulic drive device 25, and works strongly with the work receiving member 19. 27 is sandwiched. The base 12, the work positioning member 20 and the work clamp 24 constitute a work holding member.
[0025]
As shown in FIG. 1, the clutch drum is formed by bending the outer peripheral edge by pressing while holding the central part of the disk-shaped material, and has a hollow disk-shaped bottom wall 28, It consists of a peripheral wall portion 29 rising from the outer peripheral edge at a slightly larger angle than a right angle, and a cylindrical portion 30 formed on the inner peripheral edge of the bottom wall portion 28. On the inner peripheral surface of the peripheral wall portion 29, internal tooth splines are formed in which tooth crest portions 31 and tooth bottom portions extending in the axial direction are alternately formed in the circumferential direction.
[0026]
The die holder 33 is guided by a rolling member 34 interposed between the die holder 33 and the floor portion 10, and can move in the same direction as the base 12 with respect to the floor portion 10. The die holder 33 is selectively driven by a relatively small first driving force F1 or a relatively large second driving force F2 by a hydraulically operated driving device 35. The die 37 is attached to the front surface of the die holder 33, and includes a pressing portion 37a that presses the peripheral wall portion 29 when the peripheral wall portion 29 of the work 27 is corrected, and a clearance hole 37b in a processed portion of the peripheral wall portion 29 when the snap ring groove 31a is formed. It faces the workpiece receiving member 19 fixed to the base 12.
[0027]
A clearance adjustment member 38 is attached to a portion of the front surface of the die holder 33 facing the rear end portion 13a of the horizontal portion 13 of the base 12 so that the amount of protrusion from the holder 33 can be adjusted. The clearance adjustment member 38 adjusts the size of the clearance 43 between the die holder 33 and the base 12 by adjusting the protrusion amount by the rotation. A die member is configured by the die holder 33, the die 37, and the adjustment member 38.
[0028]
A support member 40 is fixed to the floor portion 10 at a position facing the inner peripheral surface of the peripheral wall portion 29 of the work 27, and a punch 41 is fixed to the upper end of the support member 40 outward in the radial direction of the work 27. The support member 41 is disposed in a long hole 42 formed in the horizontal portion 13 of the base 12, and the movement of the base 12 and the clamp receiving member 19 with respect to the support member 40 and the punch 41 fixed thereby is allowed. .
[0029]
Next, correction of the peripheral wall portion 29 of the workpiece 27 and formation of the snap ring groove 31a in the tooth crest portion 31 of the internal tooth spline by the workpiece processing apparatus will be described with reference to FIGS. 2 to 4 are operation explanatory views of the workpiece processing apparatus, FIG. 5 is an explanatory view of the formation of the snap ring groove 31a by the punch 41, and FIGS. 6 and 7 are views when the clearance adjustment member 38 is adjusted. It is explanatory drawing which shows the correction state of the surrounding wall part.
[0030]
First, one to several workpieces 27 are set on a workpiece machining apparatus, and a clutch drum is prototyped. When the work 27 is set, in FIG. 1, the work clamp 24 is moved upward by the driving device 25, and the die holder 33 and the die 37 are moved backward by the driving device 35. At this time, the protrusion length from the clearance adjustment member 38 die holder 33 is adjusted to a predetermined amount based on past data and the like. In this state, the work 27 is set on the work receiving member 19 with its opening side facing downward. At that time, the workpiece 27 is positioned in the circumferential direction and the radial direction by inserting the cylindrical portion 30 into the positioning portion 20 of the workpiece receiving member 19 and seating the bottom wall portion 28 on the workpiece receiving member 19. Is done.
[0031]
Thereafter, the work clamp 24 is lowered by the driving member 25, and the bottom wall portion 28 of the work 27 is sandwiched from the upper and lower surfaces by the work clamp 24 and the work receiving member 19 as shown in FIG. In this state, the drive unit 35 drives the die holder 33 leftward with the driving force F1. Since this driving force F1 is larger than the force necessary for correcting the peripheral wall portion 29, the radially inward deformation of the peripheral wall portion 29 by the pressing portion 37a of the die 37 starts. However, the driving force F1 is smaller than the spring force f1 applied to the base 12 from the compression spring 17 at this time, and the clearance adjusting member 38 erected on the die holder 33 has a rear end portion of the horizontal portion 13 of the base 12. Since it does not contact 13a, the base 12 hardly moves at this time.
[0032]
The peripheral wall portion 29 is further corrected as the die 37 is advanced by the drive device 35. The correction of the peripheral wall portion 29 is performed when the clearance adjusting member 38 abuts against the rear end portion 13a of the base 12 as shown in FIG. The process ends when the love step clearance 43 between the die 37 and the base 12 becomes zero. As shown in FIG. 3, the distance between the die 37 and the rear end portion 13a of the base 12 at this time is L1.
[0033]
Subsequently, as shown in FIG. 4, a driving force F <b> 2 is applied to the die holder 33 by the driving device 35. The driving force F2 is larger than the driving force F1, and is larger than the spring force f2 applied to the base 12 from the compression spring 17 at this time. Therefore, when the driving force F2 is applied to the die holder 33 and the die 37, the base 12 compresses the compression spring 17, and the die 37 and the base 12 are integrated to move forward (moving to the left) with respect to the floor portion 10. ) As a result, the peripheral wall portion 29 of the work 27 moves relative to the punch 41 fixed to the floor portion 10 by the support member 40, and the snap ring groove 31a is formed in the tooth crest portion 31 of the internal spline of the peripheral edge portion 29 by the punch 41. Is formed. At this time, the die 37 functions as a die of the punch 41, and as shown in FIG. 5, a snap ring groove 31a is formed in the tooth crest 31 and a projection 29a is formed on the outer peripheral surface. It enters the escape portion 37 b formed in 37.
[0034]
Thereafter, the die 37 is moved backward by the driving device 35 and the clamp of the workpiece 27 by the workpiece clamp 24 is released, and the workpiece 27 is rotated (indexed) around the positioning portion 20 by a predetermined angle, and the peripheral wall portion 29 that has not yet been corrected. And the tooth crest portion 31 of the internal spline in which the snap ring groove 31 a is not formed are opposed to the die 37 and the punch 41. Then, correction and snap ring groove processing are similarly performed on the peripheral wall portion 29 and the tooth crest portion 31. By repeating this processing step a plurality of times, all portions of the peripheral wall portion 29 are corrected, and snap ring grooves 31a are formed in all tooth crest portions of the internal tooth spline.
[0035]
Thereafter, the prototype clutch drum is removed from the workpiece machining apparatus, and a snap ring is attached to the ring groove 31a of the tooth crest 31 of the internal spline, and the inner diameter thereof is measured. As a result, when the inner diameter of the snap ring is larger than a predetermined value, the peripheral wall portion 29 is excessively expanded outward in the radial direction, so that the peripheral wall portion 29 needs to be corrected further inward in the radial direction. Therefore, as shown in FIG. 6, the clearance adjustment member 38 is rotated so that the protrusion amount from the die holder 33 is set to a protrusion amount L2 smaller than the protrusion amount L1.
[0036]
Thereafter, the workpiece 27 is set on the workpiece machining apparatus, and the peripheral wall portion 29 is corrected and the snap ring groove 31a of the tooth ridge portion 31 is formed in accordance with the above machining process. Then, since the protrusion amount of the clearance adjustment member 38 from the die holder 33 is smaller than that in the trial production, the die 37 is more distance (L1-L2) than the workpiece receiving member 19, that is, the workpiece 27 than before. As a result, as shown in FIG. 6, the peripheral wall portion 29 of the work 27 is further deformed inward in the radial direction.
[0037]
Contrary to the above, when the peripheral wall portion 29 of the prototype clutch drum, that is, when the inner diameter of the snap ring is smaller than a predetermined value, the peripheral wall portion 29 is too narrow inward in the radial direction. 7, the amount of protrusion of the clearance adjustment member 38 from the die holder 33 is set to a protrusion amount L3 larger than the protrusion amount L1, as shown in FIG. After that, when the work 27 is set on the work processing apparatus and the peripheral wall portion 29 is corrected and the snap ring groove 31a is formed in the tooth crest portion 31, the clearance adjustment member 38 is removed from the die holder 33 as shown in FIG. Since the protrusion amount is increased, the die 37 moves forward with a distance (L3-L1) smaller than that of the prototype, and the peripheral wall portion 29 of the work 27 is deformed inward in the radial direction, so that the inner diameter of the peripheral wall portion 29 is increased. Is a little bigger.
[0038]
As described above, according to the present embodiment, the amount of protrusion of the clearance adjusting member 38 is adjusted, and the size of the clearance 43 between the die 37 and the base 12 is adjusted, so that the internal spline of the peripheral wall portion 29 is adjusted. It is possible to quickly cope with the case where the inner diameter of the tooth crest 31 is too large or too small. And since the snap ring groove | channel 31a is formed in the tooth peak part 31 after correcting the internal diameter of the surrounding wall part 29 in this way, the internal diameter of the snap ring mounted on the tooth peak part 31 can be managed correctly.
[0039]
In addition, in the present embodiment, the base 12 constituting the work holding member is movably disposed and the punch 41 is fixed to the floor portion 10, so that the die 33 is only driven in one direction by the single driving device 35. The snap ring groove 31 a is formed in the tooth crest 31 continuously with the correction of the peripheral wall 29. Therefore, a driving device for driving the dice in different directions and a driving device for driving the punch 41 are not required. Thereby, compared with the prior art example shown in FIG. 11, the number of parts of the entire workpiece machining apparatus is reduced and the cost is reduced.
[0040]
In the present embodiment, the bottom wall 28 is held by the work receiving member 21 and the work clamp 24 when the work 27 is corrected and processed, and the space on the radially inner side of the peripheral wall 29 of the work 27 is opened. The portion 29 can be easily deformed inward in the radial direction. In addition, since the punch 41 is arranged in the open space to effectively use the space inside the machining apparatus, the entire workpiece machining apparatus becomes compact and can be arranged in a small space.
[0041]
In addition, the die 37 and / or the punch 41 are arranged in one that can be easily reached by the operator. As a result, when they are worn, they can be quickly replaced with simple operations, and the time for main tense can be shortened.
<Second embodiment>
When the drum-shaped workpiece is the clutch hub 40 shown in FIG. 8, the peripheral wall portion 42 in which the outer spline 43 formed by alternately forming the tooth crest portion and the tooth bottom portion 44 on the outer peripheral surface is formed in the radial direction by the die 37. After correcting inward, an oil hole is made by penetrating the punch 41 radially outward in the tooth crest 44 or tooth bottom.
[0042]
【The invention's effect】
As described above, the present invention is directed to the drum-shaped workpiece processing apparatus, the workpiece holding member disposed so as to be relatively movable on the base, the outer peripheral surface of the peripheral wall portion of the workpiece, and the peripheral wall portion facing inward in the radial direction. A die member having one of the mold members for processing the peripheral wall portion and a adjusting portion for regulating the correction amount of the outer peripheral wall, and a peripheral wall portion together with the die member constituting the other mold member It was comprised with the punch member etc. which process.
[0043]
Therefore, according to the present invention, the correction amount of the peripheral wall portion can be selected to a size that takes into account the spring back of the peripheral wall portion, thereby eliminating the error in the diameter dimension of the spline of the peripheral wall portion. And since a peripheral wall part is processed after correcting a peripheral wall part correctly in this way, the process of a peripheral wall part also becomes accurate. In addition, since the peripheral wall portion is processed following the correction of the peripheral wall portion only by driving the die member in one direction, the structure of the workpiece processing apparatus is simplified.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front sectional view showing a first embodiment of the present invention (a drum-shaped workpiece machining apparatus).
FIG. 2 is an explanatory diagram for explaining the processing steps of the first embodiment.
FIG. 3 is an explanatory diagram for explaining the processing steps of the first embodiment.
FIG. 4 is an explanatory diagram for explaining the processing steps of the first embodiment.
FIG. 5 is an explanatory view showing formation of a snap ring groove in the first embodiment.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing adjustment of the correction amount of the peripheral wall portion in the first embodiment.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing adjustment of the correction amount of the peripheral wall portion in the first embodiment.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a main part showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a cross-sectional view of a conventional clutch drum.
FIG. 10 is a perspective view of the clutch drum.
FIG. 11 is a cross-sectional view of a main part of a conventional drum-shaped workpiece processing apparatus.
[Explanation of symbols]
10, 11: Base 10: Floor 11: Walls 12, 19, 24: Work holding member 12: Base 19: Work receiving member 24: Work clamp member 17: Biasing member 27: Work 28: Bottom wall 29: Peripheral wall portion 31: tooth crest portions 33, 37, 38 of the internal tooth spline: die member 33: die holder 37: die (die portion)
38: Clearance adjustment member (adjustment part)
35: Drive device 41: Punch

Claims

基部と、
底壁部と周壁部とを有するドラム形状のワークを固定保持する保持部を有し、前記基部に相対移動可能に配置されたワーク保持部材と、
前記基部と前記ワーク保持部材との間に介装され、該ワーク保持部材を一方向に付勢する付勢部材と、
前記ワーク保持部材に固定保持された前記ワークの該周壁部の外周面に当接して該周壁部を半径方向内向きに矯正するとともに該周壁部を加工する型部材の一方を構成するダイス部と、該ワーク保持部材に当接し外周壁の矯正量を規制する調節部とを有するダイス部材と、
前記ダイス部材と対向して前記基部に固定され、前記型部材の他方を構成して前記ダイス部材と共に前記周壁部を加工するパンチ部材と、
前記付勢部材に抗して前記ダイス部材を駆動する駆動部材と、
から成ることを特徴とするドラム形状ワークの加工装置。The base,
A work holding member having a holding part for fixing and holding a drum-shaped work having a bottom wall part and a peripheral wall part, and arranged to be relatively movable on the base part;
An urging member interposed between the base and the work holding member and urging the work holding member in one direction;
A die portion constituting one of mold members that abuts the outer peripheral surface of the peripheral wall portion of the workpiece fixedly held by the workpiece holding member to correct the peripheral wall portion inward in the radial direction and process the peripheral wall portion; A die member having an adjustment portion that contacts the workpiece holding member and regulates the correction amount of the outer peripheral wall;
A punch member which is fixed to the base portion so as to face the die member, constitutes the other of the mold members, and processes the peripheral wall portion together with the die member;
A driving member that drives the die member against the biasing member;
An apparatus for processing a drum-shaped workpiece, comprising:

前記保持部は前記ワークの底壁部を保持する請求項１に記載のドラム形状ワークの加工装置。The drum-shaped workpiece processing apparatus according to claim 1, wherein the holding portion holds a bottom wall portion of the workpiece.

前記付勢部材は圧縮バネである請求項１に記載のドラム形状ワークの加工装置。The drum-shaped workpiece processing apparatus according to claim 1, wherein the biasing member is a compression spring.

前記調節部は、前記ワーク保持部材に当接する突出量可変の突出部材を持つ請求項１に記載のドラム形状ワークの加工装置。The drum-shaped workpiece processing apparatus according to claim 1, wherein the adjustment portion includes a protruding member having a variable protruding amount that contacts the workpiece holding member.

前記ダイス部は、前記パンチ部材により加工された周壁部の加工部分の進入を許す逃げ孔を有する請求項１に記載のドラム形状ワークの加工装置。The drum-shaped workpiece machining apparatus according to claim 1, wherein the die portion has an escape hole that allows entry of a machining portion of a peripheral wall portion machined by the punch member.

前記ワークの前記周壁部の内周面には内歯スプラインを有し、前記パンチ部材は、該内歯スプラインにスナップリング溝を形成するものである請求項１に記載のドラム形状ワークの加工装置。The drum-shaped workpiece machining apparatus according to claim 1, wherein the workpiece has an internal spline on an inner peripheral surface of the peripheral wall portion, and the punch member forms a snap ring groove in the internal spline. .