JP3668911B2 - メタルハライドランプ - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、管入力が100ワット以下の低ワットで高演色形のメタルハライドランプに関し、特に発光管形状の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のメタルハライドランプとしては、主に発光効率を重視したスカンジウム(Sc)−ナトリウム(Na)系メタルハライドランプと、演色性を重視したディスプロシウム(Dy)−タリウム(Tl)系のメタルハライドランプがある。
近年、省電力の観点から発光効率の優れたメタルハライドランプを従来の白熱電球又はハロゲン電球に変えて低ワットのメタルハライドランプが用いられるようになっている。
【0003】
一般に、店舗照明や屋内照明用光源として使用する場合、明るいだけでは不十分であり色の見え方が自然に近いもので、かつ自然な雰囲気をかもしだすことが要求される。
しかし、メタルハライドランプは管入力が小さくなるほど、発光管両端の封着部からの熱伝導損失や熱輻射損失の割合が大きくなり、発光効率や色特性が低下してしまう。
特に、ディスプロシウムなど希土類金属のヨウ化物を含む添加物系では平均演色評価数Raを90以上とするために、発光管単位表面積当りの管入力である壁面負荷を上げると、石英発光管が膨らんだりして短寿命なってしまう欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は先に特願平6−323896号として、発光管の構造等の条件を規定することにより、前記したような問題点を解決しているが、発光管の端部構造のわずかな違いにより、色温度が大きく変化するという新たな問題が生じている。
特に、100ワット以下のメタルハライドランプは、発光管をコンパクトに設計する必要があり、発光管端部の形状や電極の突出し長のわずかな違いを制御することが困難であった。
【0005】
本発明は前記の点に鑑みてなされたもので、発光効率及び色特性が優れ、かつ寿命特性も良好で、寿命期間を通して色温度のバラツキが少ない管入力100ワット以下のメタルハライドランプを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、両端に電極を封着してなる石英ガラス製発光管内に希ガスと水銀と共に少なくとも1種の希土類金属ハロゲン化物を封入し、外球内を真空にし、発光管形状を略回転楕円体形状とし、発光管の内表面当たりのワット数(壁面負荷)を14W/cm2 から23W/cm2 とし、発光管の重量W(g)とランプのワット数P(W)との比を0.039より小さい範囲とし、電極の重量M(mg)とランプのワット数P(W)との比を0.75より小さい範囲とすることにより平均演色評価数(Ra)を90以上とし、かつ前記発光管両端の管内の封着部の内面に窪みを形成してなる。
又、前記発光管は石英製の円筒状スリ−ブにより、その外周が囲まれていることを特徴とする。
更に、前記発光管の封入物質はアルゴンガスと水銀と共にヨウ化ジスプロシウム(DyI3 )、ヨウ化タリウム(TlI)及びヨウ化セシウム(CsI)であるか、アルゴンガスと水銀と共にヨウ化ジスプロシウム(DyI3 )、ヨウ化ネオジウム(NdI3 )及びヨウ化セシウム(CsI)である。
【0007】
【作用】
前記構成のうち、発光管形状を略回転楕円体形状とするのは発光管表面温度をほぼ均一にし部分的に高温となる部分をなくすためであり、外球内を真空にするのはガスの対流による熱ロスを極力少なくするためであり、壁面負荷を14〜23W/cm2 の範囲とすることでランプ特性を維持しかつ発光管温度を適正範囲(ランプ寿命ほぼ6000時間以上を実現できる)に規制することができ、発光管重量W(g)とランプのワット数P(W)の比を0.039より小さい範囲とするのは発光管の最冷部温度を所定の添加物の蒸気圧が得られるのに必要な温度とするためである。
そして、色温度のバラツキを小さくするために発光管最冷部となる発光管両端の管内の封着部の内面に添加物を溜める窪みを形成している。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例である70Wのメタルハライドランプを示す側面図であり、図中1は石英製の発光管、2はその両端外面に形成した保温膜、3は口金、4は外球バルブ、5a,5bはリ−ド線を兼ねた発光管支柱、6は石英製の円筒状スリ−ブであり発光管の外周に配置され、スリ−ブ止め金具7を介して保持されている。又、8はゲッタ−であり、外球内は真空にしてある。
【0009】
図2は上記ランプに用いた発光管1の要部断面図を示す。
発光管1は石英ガラスよりなり、回転楕円体状に形成されている。発光管内には1対の主電極9,10が対設されており、両端の封着部11,12にはモリブデン製の金属箔13,14が前記主電極と共に封止されている。
又、発光管の最冷部である管内の封着部の内面には添加物が溜る窪み15,16が複数形成されている。
そして、この発光管1内には所定量の水銀とヨウ化ディスプロシウムのような希土類金属のヨウ化物とタリウムのヨウ化物及びセシウムのヨウ化物と共にアルゴンガスが封入されている。
【0010】
次に、実験結果について説明する。
まず、発光管の壁面負荷(W/cm2 )と、発光管の重量W(g)とワット数P(W)とを種々変えて、ランプを試作し点灯実験を行なった。
この試作ランプは電極は芯棒径が0.3mm,0.35mm,0.4mmで、コイルの線径は0.15mm,0.2mm,0.25mmであり、エバーライフ型で6ターンのものを用いた。又、管入力は70ワットとし、発光管にはヨウ化ディスプロシウム1.9mg/cc、ヨウ化タリウム0.5mg/cc、水銀8.8mg/cc、アルゴンガス200Torrを封入したものを用いた。
この実験結果を図3に示す。
【0011】
図3より、W/Pの値が0.039の場合、壁面負荷の値が14より小さい場合は目標する平均演色評価数(Ra)を90以上とすることができない。
又、壁面負荷の値が14以上の場合でも、W/Pの値が0.039を超えると、Raは90より小さくなる。
【0012】
次に、発光管の壁面負荷(W/cm2 )と、発光管電極の重量M(g)とワット数P(W)とを種々変えて、ランプを試作し点灯実験を行なった。
その結果を図4に示す。
図4においても図3とほぼ同様な結果が得られた。即ち、M/Pの値が0.75の場合、壁面負荷14より小さい場合はRa90以上を達成できない。
又、壁面負荷の値が14以上の場合でも、M/Pの値が0.75を超えるとRa90以上を達成できない。
【0013】
そして、発光管の内部に形成した窪みの有無について説明する。
本発明に係わるランプと従来構造のランプ各20本について点灯初期の色温度とランプ電圧とを測定したところ、図5に示すような結果が得られた。
図5中、○印が本発明ランプ、×印が従来ランプである。図から明らかなように窪みを形成したランプが色温度のバラツキの範囲が小さくなり、中心値4600Kの±7%以内に入っていることが認められる。
【0014】
なお、前記実施例では70ワットのランプについて説明したが、本発明は100ワット以下の他のワットのランプでもほぼ同様な効果が認められる。しかし、、100ワットを超える150Wあるいは200W以上のランプでは前記した傾向は認められなかった。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は発光効率が高く色特性が良好であり、色温度3000K以上で5000K以下の色温度範囲が中心値の±7%以下であり、平均演色評価数Raが90以上であるので、屋内照明用光源として最適であり、白熱電球やハロゲン電球より高効率でありエネルギ−節約の効果が大きく、蛍光灯に比べ光源が小さいため照明器具をコンパクトに設計できる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるメタルハライドランプの一実施例を示す側面図である。
【図2】同じく発光管の要部断面図である。
【図3】発光管の重量W(g)とワット数P(W)とを種々変えたランプの発光管壁面負荷(W/cm2 )と、平均演色評価数(Ra)との関係を示す特性図である。
【図4】発光管の電極の重量M(g)とワット数P(W)とを種々変えたランプの発光管壁面負荷(W/cm2 )と、平均演色評価数(Ra)との関係を示す特性図である。
【図5】本発明ランプと従来ランプの色温度(K)とランプ電圧(V)との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 発光管
2 保温膜
3 口金
4 外球バルブ
5a,5b 発光管支柱
6 石英製スリーブ
7a,7b スリーブ止め金具
8 ゲッター
9 電極
10 電極
11 封着部 14 モリブデン箔
12 封着部 15 窪み
13 モリブデン箔 16 窪み
Claims (4)
- 発光管を外管内に保持してなる管入力100ワット以下のメタルハライドランプにおいて、両端に電極を封着してなる石英ガラス製発光管内に希ガスと水銀と共に少なくとも1種の希土類金属ハロゲン化物を封入し、(1)外球内を真空にし、(2)発光管形状を略回転楕円体形状とし、(3)発光管の内表面当たりのワット数(壁面負荷)を14W/cm2 から23W/cm2 とし、(4)発光管の重量W(g)とランプのワット数P(W)との比を0.039より小さい範囲とし、(5)電極の重量M(mg)とランプのワット数P(W)との比を0.75より小さい範囲とすることにより平均演色評価数(Ra)を90以上とし、かつ前記発光管両端の管内の封着部の内面に窪みを形成してなるメタルハライドランプ。
- 前記発光管は、石英製の円筒状スリ−ブにより、その外周が囲まれていることを特徴とする請求項1項記載のメタルハライドランプ。
- 前記発光管の封入物質は、アルゴンガスと水銀と共にヨウ化ジスプロシウム(DyI3 )、ヨウ化タリウム(TlI)及びヨウ化セシウム(CsI)である請求項1又は2項記載のメタルハライドランプ。
- 前記発光管の封入物質は、アルゴンガスと水銀と共にヨウ化ジスプロシウム(DyI3 )、ヨウ化ネオジウム(NdI3 )及びヨウ化セシウム(CsI)である請求項1又は2項記載のメタルハライドランプ。
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