JP3668742B2 - ゲートウェイ装置およびそれを用いた通信システム - Google Patents

ゲートウェイ装置およびそれを用いた通信システム Download PDF

Info

Publication number
JP3668742B2
JP3668742B2 JP31820096A JP31820096A JP3668742B2 JP 3668742 B2 JP3668742 B2 JP 3668742B2 JP 31820096 A JP31820096 A JP 31820096A JP 31820096 A JP31820096 A JP 31820096A JP 3668742 B2 JP3668742 B2 JP 3668742B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
network
transcodec
internet
band
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31820096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10164143A (ja
Inventor
到 三村
徹 瀬戸山
達也 亀山
敏明 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP31820096A priority Critical patent/JP3668742B2/ja
Publication of JPH10164143A publication Critical patent/JPH10164143A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3668742B2 publication Critical patent/JP3668742B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Communication Control (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異種の通信ネットワーク同士を接続した通信システムおよびそれらのネットワーク間を接続するゲートウェイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、ケーブルテレビとインタネットの2つのネットワークと、画像信号の伝送帯域を変換するためのトランスコーデックについて以下に説明する。
【0003】
ケーブルテレビ(CATV:CAble TeleVision)システムにおけるサービスのひとつに、ビデオオンデマンドというサービスがある。ビデオオンデマンド(以下VODと略記:Video On Demand)とは、MPEG2(Moving Picture Experts Group 2)のようなデジタル画像圧縮技術を使って圧縮した映像信号を、デジタル信号を記録可能な記憶媒体に格納しておき、CATV加入者の端末(セットトップボックス、以下STBと略記)からの送信要求に応じて、VODサーバが記憶媒体から映像信号を読み出して送信するサービスである。MPEG2は国際標準化機構/国際電気標準会議(ISO/IEC:International Organization for Standardization / International Electrotechnical Commission) 13818に標準化勧告されている。
【0004】
VODサービスを提供するシステムでは、上記のように映像信号をデジタル圧縮した形式で送信するため、デジタル信号を伝送可能な通信回線を使用している。具体的には、ハイブリッド・ファイバー/コアクシカル・ケーブル(HFC:Hybrid Fiber Coaxial Cable)回線や光非同期転送モード(ATM:Asynchronous Transfer Mode)回線などが現在実用に供している。
【0005】
CATVシステムはその名の通りテレビシステムであり、加入者には高画質の映像をサービスすることが必要である。そこで、CATVネットワークは、映像信号データを確実に伝送するために伝送帯域等によって決まるサービスの品質(QoS:Quality of Service)を完全に保証した、ギャランティー型のネットワーク構成を用いている。
【0006】
一方、現在ではインタネットプロトコルを使用したいわゆるインタネットと呼ばれるコンピュータ通信が急速に普及しており、企業や家庭において手軽にインタネットに接続された情報サーバにアクセスすることが可能になってきている。
【0007】
最近のインタネットでは、テキスト情報、静止画像情報等を提供するのに加えて映像情報を提供するようなサービスも出現し始めている。
【0008】
ところが、インタネットは元来コンピュータ通信を主要サービスとして開発されてきたシステムであるため、リアルタイム性が要求される画像通信では種々の問題が生じる事が明らかになってきた。
【0009】
これらの問題点は、インタネットにおいては通信時に最大限確保可能な伝送品質(帯域幅、エラー率)提供するのみで、QoSを保証しないことに一因がある。インタネットは、このようなネットワーク特性ゆえにベストエフォート型のネットワークと呼ばれている。このベストエフォート型のネットワークでは、例えばネットワーク内部の中継ノードの何れかの部分に通信トラフィックが集中するとそのノードではデータパケットを処理しきれずにパケットの廃棄が発生する。
【0010】
通常のコンピュータ通信で行われるデータのやりとりでは、受信端末に正しくデータが到達しない場合には、受信端末がその未到着のパケットに対する再送信の要求信号を発し、再度データを正しく受信するよう動作を行なう事ができるため、パケットが破棄されても実質上の問題はない。
【0011】
ところが画像通信のように信号配送タイミング・時間の連続性に対する要求の厳しい通信においては、上記再送メカニズムは有効に機能しない。なぜならば、中継ノードにおいてパケット廃棄が発生した場合、パケット再送を行ったとしても、リアルタイムで受信再生を行うような場合には再送データの到着が間に合わず、画面のフリーズ、駒落ち等の画質劣化が発生することになるからである。
【0012】
そこでインタネットにおいては、時間の連続性に対する要求の厳しい通信のために、インタネット関連の技術開発を推進しているIETF(Internet Engineering Task Force)においてResource Reservation と呼ばれる通信プロトコル(以下、RSVP)の開発を行っている。この技術については Internet Draft Resource Reservation Protocol (RSVP) Version 1 Functional Specification August 12, 1996に開示されている。
【0013】
RSVPでは、目的とする通信を開始する前に、データを受信しようとする端末(PC等)がネットワークに対して希望する信号伝送帯域を要求する(リザベーション)。するとネットワーク内部にある中継ノード(ルータ等)は提供可能な伝送帯域を決定しその予約帯域を次の中継ノードにリレーする。この手順をくり返し実行し、最終的には目的とするサーバにまでこの予約帯域を伝送する。こうして総ての中継ノード間に帯域が確保されると、サーバは受信要求を発した端末に確保できた帯域情報を返送し、これにより受信要求端末、ネットワーク、サーバの間に利用可能な信号伝送帯域が設定される。この設定手順を経た後、端末とサーバは確保された伝送帯域を用いて信号の送受信を行うことができる。
【0014】
ところで、伝送信号帯域の異なる伝送路に対して画像信号を送出するために画像信号の符号量を変換するトランスコーデックと呼ばれる技術がある。トランスコーデックに関連する技術は、特開平7−59091号公報、特開平8−84339号公報、特開平8−251587号公報、特開平8−508378号公報などに記載されている。これらのトランスコーデックでは、入力される画像信号のデータ(ビット列)を、符号化した時の逆の手法(例えば離散コサイン変換と逆離散コサイン変換など)により元の信号に復号し、復号信号の係数等を打ち切ったり、量子化幅を変更することで符号量を変換しているものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で述べたCATVネットワークにおいては、VODサーバは、配信するCATV回線の1チャンネルの信号伝送帯域幅が予め確保されておりかつその帯域幅に変化がないため、固定の信号速度でデータを配信するように構成されている。そのためVODサーバが扱うコンテンツの記録レートは、そのコンテンツをサーバに格納する際に決定したものであり、映像信号送出時には変更することができない。上記の理由により、VODサーバをインタネットのような使用可能帯域が常時変化するようなベストエフォート型のネットワークにつなぐことは困難であった。また従来の技術で述べたトランスコーデックは、ある伝送帯域から別の伝送帯域へ画像信号を送出する際の符号量の変換手法について開示されているのみであり、ベストエフォート型のネットワークのように利用可能な帯域が時々刻々と変化するようなネットワークに対応することはできなかった。
【0016】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、ベストエフォート型のネットワークへ他のネットワークから信号の劣化を最小限にして送信することができるゲートウェイ装置およびそれを用いた通信システムを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のゲートウェイ装置は、帯域予約プロトコル処理部と、デジタル信号の符号量の変換を行なうトランスコーデックと、トランスコーデックを制御する制御部とを備える。帯域予約プロトコルから帯域の情報を得てトランスコーデックの符号変換量を制御する。この時、制御部は、人間の視覚特性を考慮して符号変換量を適応的に制御する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1ないし図5を用いて説明する。
図1は本発明のシステム構成を示す図である。本システムでは、ゲートウェイ装置1は、CATVシステム19とインタネット15との間に設置される装置であり、CATVとインタネットの双方に接続される。
【0019】
インタネット15には、図には3台しか示していないがパーソナルコンピュータ(PC)等の端末が複数接続されている。この構成において、インタネットに接続された端末18からゲートウェイ装置1に向けて画像のアクセス要求信号S1を発された場合について説明する。
【0020】
アクセス要求信号S1はゲートウェイ装置1により処理され、この要求はCATVのVODシステム10の制御信号に変換される。要求を受信したVODシステム10は、CATVネットワーク11内部の経路を設定し、ゲートウェイ装置1に向けて映像信号の送出を開始する。ゲートウェイ装置1は、VODシステム10から受信した映像信号に対し所定のプロトコル変換、伝送速度変換を実施してインタネット側に映像信号を送出する。大まかには以上の手順によりインタネット端末18は、CATVシステム19のVODサーバ10からの映像信号を受信し、利用することが可能となる。
【0021】
図2は図1に示したゲートウェイ装置1の構成を示す図である。本ゲートウェイ装置1は、VODシステム10からの映像信号の符号量を変換するトランスコーデック部2と、トランスコーデック部2の送出符号量の制御等を行う制御部3と、インタネットのRSVP対応の処理やインタネットからのVODシステム10に対するアクセス要求をVODシステムのプロトコルに変換するプロトコル処理部4とから構成される。またこのゲートウェイ装置1は、インタネットと信号の入出力を行うポート5、VODシステム10に対する制御信号を入出力するポート6、およびVODシステムからの映像信号を入力するためのポート7を備えている。
【0022】
次にゲートウェイ装置1の各構成要素の動作を説明する。なお以下の説明では、VODシステムを含む画像通信システムにおいて標準として広く用いられており一般的な画像信号フォーマットであるMPEG信号を例にとり説明を行う。ゲートウェイ装置1のトランスコーデック部2はVODシステム10からMPEG映像信号(トランスポートストリーム、プログラムストリーム、もしくはエレメンタリストリーム)を受け、この信号の符号量を変換して出力する機能を有する。符号量の変換方式は、例えば特開平7−59091に技術開示されたような手法を用いることができる。なお、トランスコーデックを実現するには上記開示技術以外の方法も利用することができる。トランスコーデック部2の入力、出力はともに圧縮された画像信号であっても、入力が圧縮された画像信号で出力が非圧縮の画像信号であってもよい。また、入力は非圧縮の画像信号であって出力が圧縮された画像信号であってもかまわない。但し、非圧縮の信号の送信・受信では確保された信号伝送帯域を有効に活用できないので、入出力とも圧縮画像信号であることが回線使用効率上優れていることはいうまでもない。
【0023】
次にプロトコル処理部4の動作を説明する。このプロトコル処理部4はインタネットに対するインタフェース、トランスコーデック部2に対するインタフェース、及び制御装置3に対するインタフェースを有している。このプロトコル処理部4のインタネット側のプロトコルは例えばイーサーネットによるTCP/IP(Transport Control Protocol/Internet Protocol)やIP over ATM(Request For Comments/RFC1483)といったインタネットプロトコルである。このインタフェースにはインタネットプロトコルに準拠したパケットが入力される。このパケットには前記のRSVPメッセージや、VODシステム10のアクセス要求メッセージ等が含まれる。一方制御装置3からのメッセージとしてはアクセス要求に対するVODシステム10の肯定応答メッセージ(ACK)やエラーメッセージなどが含まれる。また、トランスコーデック部2からはMPEG映像信号のパケットが入力される。このプロトコル処理部4はインタネットからのRSVPメッセージ(リザーブ)に対しては、構成応答メッセージを返信する。またこの時、プロトコル処理部4は予約された帯域幅の情報をプロトコル変換した後、制御部3に送信する。インタネット端末18からのアクセス要求メッセージに対しては、プロトコルを変換してそのメッセージを制御部3を介してVODシステム10に転送する。インタネットからのアクセス要求メッセージは、例えばHTML(HyperText Markup Language)等インタネットのブラウザに標準的に実装された言語により記述されている。一方VODシステム10の制御プロトコルとしてはISO/IECにより規格化されているDSM−CC(Digital Strage Media Command and Control)が一般的に利用されているので、このプロトコル処理部はHTMLからDSM−CCにメッセージ翻訳を行う。逆にVODシステム10からのACKに対しては、DSM−CCからHTMLへの翻訳を行ってから送信する。
【0024】
図1に示したVODシステム10は、プロトコル処理部により変換されたDSM−CCによるアクセス要求メッセージに応じてCATVネットワーク11の映像信号配信経路の確立、及び図示していないがVODサーバの起動を行う。これによりサーバの記憶媒体に格納されたMPEG映像信号が出力され、図2のゲートウェイ装置1のトランスコーデック部2に入力される。トランスコーデック部2は入力されたMPEG映像信号の帯域を変換して、プロトコル処理部4にその信号を入力する。このMPEG映像信号に対しプロトコル処理部4は、IPパケットへのカプセル化を実行する。ここでカプセル化とは、IPパケットのフォーマットでのMPEG信号送信のための変換操作を意味している。なおMPEG映像信号をIPパケットにカプセル化する手法はIETFが発行したRFC(Request for Comment)2038:RTP Payload Format for MPEG1/MPEG2 Video等により開示された技術を用いることができる。
【0025】
以上説明したように本発明は、インタネットからのRSVPメッセージを解釈しそのメッセージに応答するプロトコル処理部4と、予約された帯域に応じてトランスコーデックを制御し、かつVODシステム10に対してはシステム起動のメッセージを送信するような制御部3を設け、RSVPメッセージに基づいてトランスコーデック部を制御するようにして、インタネットのようなベストエフォート型のネットワークへVODシステムの映像信号の送出を可能にしたものである。
【0026】
次に、ゲートウェイ装置の動作フローを説明する。
【0027】
図3は、本発明のゲートウェイ装置の動作フローを説明する図である。
【0028】
インタネット端末18からのVODシステムアクセス要求があると、インタネット端末に実装されたRSVPは必要とする帯域を予約するため一番身近にある接続ノード(デフォルトゲートウェイ)に最終目的のサーバのアドレスと帯域要求信号(リザーブ)を送信する(S302)。このノードにおいて要求帯域が確保可能な場合は、さらに最終目的地までのパス上にある次のノードに向けて目的地アドレスとリザーブメッセージを中継する。このようにノードからノードへ確保したい帯域と最終アドレスを伝搬させていき、ネットワーク内部のQoSを確立していく。最終のサーバ(本発明においてはゲートウェイがサーバの代理として動作する)に到着したならば、サーバはこの帯域予約要求を受け付け(S303)、それに対する承認信号を送信元の端末(レシーバ)に対して返信する(S304)。プロトコル処理部4は、RSVPの承認信号を送信した後、トランスコーデック部2に対して初期の変換帯域を指定する(S305)。RSVPは所定の時間を経過した後、予約した帯域を更新する動作を行うため、ゲートウェイ装置1においては、更新要求を監視し(S306)、更新する必要がある際は新規に確保する帯域のメッセージを受信(S307)して、それに対する承認信号を返信する(S308)。RSVPの帯域幅が更新された場合はそれに伴いトランスコーデック部の変換帯域を更新する動作を行う。この時、以前に設定されていた帯域と新規に設定した帯域の大小関係を比較して(S309)、その大小関係に応じてトランスコーデック部を制御する(S310,S311)。サービスを継続している間は、S306からS312までの処理手順を繰り返し実行する。
【0029】
図4は、上記の動作をメッセージフローの形式で説明した図である。
【0030】
インタネット端末18からのRSVPリザーブメッセージはノード(本図面では1ヶ所)により中継されゲートウェイのプロトコル処理部に入力される。プロトコル処理部は、このリザーブメッセージに対して肯定応答(ACK)を返信する。インタネットノードはこのACKを中継してインタネット端末に送信する。RSVPリザーブメッセージを受信したプロトコル処理部は、制御部を介してトランスコーデックに対して帯域設定を行う。トランスコーデックはこの帯域設定要求に対し帯域を設定した後ACKを返信する。また、制御部はVODシステムからゲートウェイまでのCATVネットワーク内での伝送経路を設定し、同時にVODシステムに対してVODサーバ起動の為のメッセージを送信する。このサーバ起動信号によりVODサーバはMPEG映像信号の送信を開始する。送信されたMPEG映像信号はトランスコーデックにより信号帯域を変換されインタネットノードに向けて送信され、最終的にはインタネット端末に到着することになる。
【0031】
予約帯域の更新が行われた際には更新信号はインタネットノードを経由してプロトコル処理部に入力される。そして、初期動作と同様に制御部を介してトランスコーデックの帯域を更新し、帯域確保に成功したことを伝えるACKをインタネット端末に向けて返信する。以後、サービスを終了するまで更新から設定までを繰り返し実行する。
【0032】
次に、トランスコーデックの制御について説明する。
図5は、制御部からトランスコーデックを制御する際の制御特性の一例を示した図である。
図の縦軸は信号帯域を、また横軸方向は時間経過を表している。RSVPでは、前にも述べた通り、信号帯域の有効活用と不必要な確保帯域の開放を目的に確保帯域幅を定期的に更新することが定められている。そのため、RSVPにより設定される帯域は時間と共に時折更新され、そのつどトランスコーデック部2の出力帯域幅(以後ターゲット符号量と記す)を制御しなければならない。図5に示した制御特性は、RSVPの確保帯域が変化した際のターゲット符号量の制御特性を示している。図中の実線がRSVPにより確保された帯域、破線がトランスコーデックにおけるターゲット符号量である。
【0033】
本実施の形態ではRSVPで確保した帯域と実際のトランスコーデックの送信帯域との間には差分を持たせて制御する。例えばRSVPにより3Mbit/sの帯域が確保された場合にはターゲット符号量を2.7Mbit/s程度に設定する。このようにターゲット符号量を低く設定する理由については後に述べる。
【0034】
次にRSVPの確保している帯域に変化が生じた場合のターゲット符号量の設定方法を説明する。本実施の形態においては、ターゲット符号量の設定に際して、人間の視覚特性に配慮する。具体的には人間の視覚特性は、急激な画質の変動に対しては検知能力が高く、反対に緩やかな画質変動に対しては極めて鈍感であるといった特性を利用して、RSVPの確保している帯域に変化が生じた場合にも画質変化を視聴者に気づかせないようにトランスコーデック部の帯域制御を行う。
【0035】
このような帯域制御を行わない場合には、映像を視聴するユーザは、RSVP帯域の変動に伴う急激な画質変動を頻繁に検知することになる。この画質変動は映像の不連続感を誘導し、ひいては疲労や違和感につながる。
【0036】
本実施の形態では、このような変動を抑圧するためRSVPの帯域更新時の処理を以下に示す3つのケースに分けてそれぞれ異なる処理を行う。
ケース1:RSVPの帯域更新で確保帯域幅に変化がない場合。
ケース2:RSVPの確保帯域が拡大した場合。
ケース3:RSVPの確保帯域が縮小した場合。
【0037】
以下、それぞれのケースについてターゲット符号量の設定方法を説明する。
ケース1:このケースではターゲット符号量は一切変更しない。
ケース2:この場合がターゲット符号量を徐々に増加させる。但し、初期の設定と同様にRSVPの確保帯域に対しては低めにターゲット符号量を設定する。すなわち、確保された帯域まで急激にターゲット符号量を増加させるのではなく、5段階程度のステップを経て最終的なターゲット符号量まで変化させる。
ケース3:この場合はまず確保された帯域まで一度にターゲット帯域を減少させる。その後、5段階程度のステップを経てさらに少ないターゲット符号量を減少させる。このような制御方法では、RSVPの帯域が変化する前のターゲット符号量は実際に確保されていた帯域より少なく設定してあったため、RSVPの帯域減少幅に比較して減少幅、すなわち画質の変動を少なく抑圧することができ、視覚上の画質変動も少なくすることが可能となる。
【0038】
なお、上記の説明ではターゲット符号量は5段階程度のステップで変更すれば良いと記述したが、この値はあくまで実験的な主観評価により定められる値である。ターゲット符号量を段階的に増加、減少させることの主旨は、一度に全ての変更を行うのではなく複数回に分割して設定することにあり、その回数は2回以上であれば主旨を満足するものである。
【0039】
また、他の視覚特性を利用したターゲット符号量の制御方法考えられる。例えば、(1)動きの不連続さ(フレームもしくはフィールド周波数の変化)に対する検知能力は解像度の変化の検知能力より極めて高い、(2)輝度解像度の変化に対する検知能力は色解像度の変化に対する検知能力より高いといったことがあげられる。これらの視覚特性を考慮してターゲット符号量を制御すれば効果的である。すなわちターゲット符号量を変更する際には、まず色に対する解像度情報を削減してビットレートを減少させ、さらに符号量を削減する場合には輝度解像度の情報を削減すればよい。前記の情報削減を行ってもまだ確保された帯域に適合しない場合は、フレームもしくはフィールド周波数を減少させて符号量を削減するようにすればよい。なお、上述した制御方法を表1にまとめて示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003668742
【0041】
上記に説明した制御特性となるようにトランスコーデック部のターゲット符号量を制御することで、インタネットのようなベストエフォート型のネットワークでの利用可能帯域が時々刻々と変動しても、ユーザにその変化を気付かせることを少なく、帯域を適合させていくことが可能となる。
【0042】
なお、本発明の実施例の説明では主にインタネットプロトコルを例に説明を行なったが、本発明はベストエフォート型のネットワークにおいて帯域予約プロトコルとトランスコーデックを使用し、適応的に帯域制御を行いながら固定回線対応のVODシステムを活用するといったことにあり、特にインタネットのみに限定されるものではない。企業内LAN(Local Area Network)等のネットワークに固定回線対応のVODシステムを接続する際にも効果があることは言うまでもない。さらに、本発明の実施例の説明では、画像と音声を伴った映像通信を中心に説明を行なったが、本発明のゲートウェイ装置はデジタル電話装置などの音声のみのアプリケーションにも適用できる。この場合、トランスコーデック装置は音声の符号量の変換を、インタネットのRSVPプロトコルにより適応的に制御するように動作する。
【0043】
以上実施の形態において説明したように、RSVPとトランスコーデック装置、およびトランスコーデック装置を制御する制御手段を用いることにより帯域保証されたネットワークにしか対応しないVODサーバ装置からの映像信号をインタネット等のベストエフォート型のネットワークに向けて送信できるようになる。
【0044】
また、CATVのような閉じたネットワークにしか適用できなかったVODサーバを、インタネットのようなオープンネットワークに接続可能とすることによって、VODサーバのユーザ数を飛躍的に増加でき、VOD装置のアクセス率を高めることができる。ひいてはユーザ当たりのVODサーバ装置のコストを低減することが可能となるといった効果がある。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、ベストエフォート型のネットワークへ他のネットワークから信号の劣化を最小限にして送信することができるゲートウェイ装置およびそれを用いた通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による通信システムの構成図である。
【図2】本発明によるゲートウェイ装置の構成図である。
【図3】本発明のゲートウェイ装置の動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の画像伝送の通信手順を説明するシーケンス図である。
【図5】トランスコーデック部の帯域制御方法を説明する図である。
【符号の説明】
1…ゲートウェイ装置、2…トランスコーデック部、3…制御部、4…プロトコル処理部、5、6、7…インタフェースポート、10…VODシステム、11…CATVネットワーク、13…MPEG映像信号、16,17,18…インタネット端末、19…CATVシステム。

Claims (1)

  1. 第一のネットワークとインターネットプロトコルを使用する第二のネットワークを接続するゲートウェイ装置であって、
    前記第一のネットワークから入力された第一のデジタル信号の符号量を変換して第二のデジタル信号を出力するトランスコーデックと、
    前記トランスコーデックの符号変換量を制御する制御部と、
    前記第二のネットワークから該第二のネットワークの使用可能な帯域の情報を受信して解析し前記制御部に送るとともに、前記トランスコーデックから出力された第二のデジタル信号を前記第二のネットワークに送出する処理を行う情報処理部とを備え
    前記制御部は、前記第二のネットワークの使用可能な帯域の変化を検出すると、該変化後の帯域に向けて、前記トランスコーデック部の符号変換量を段階的に増加又は減少させるように制御することを特徴とするゲートウェイ装置。
JP31820096A 1996-11-28 1996-11-28 ゲートウェイ装置およびそれを用いた通信システム Expired - Fee Related JP3668742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31820096A JP3668742B2 (ja) 1996-11-28 1996-11-28 ゲートウェイ装置およびそれを用いた通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31820096A JP3668742B2 (ja) 1996-11-28 1996-11-28 ゲートウェイ装置およびそれを用いた通信システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10164143A JPH10164143A (ja) 1998-06-19
JP3668742B2 true JP3668742B2 (ja) 2005-07-06

Family

ID=18096565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31820096A Expired - Fee Related JP3668742B2 (ja) 1996-11-28 1996-11-28 ゲートウェイ装置およびそれを用いた通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3668742B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6490320B1 (en) * 2000-02-02 2002-12-03 Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc. Adaptable bitstream video delivery system
US6493386B1 (en) * 2000-02-02 2002-12-10 Mitsubishi Electric Research Laboratories, Inc. Object based bitstream transcoder
EP1148690A1 (en) * 2000-04-20 2001-10-24 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson Method, gateway system and arrangement in a communication network
KR20020014446A (ko) * 2000-08-18 2002-02-25 서평원 게이트웨이의 보코더회로 수용방법
JPWO2003043339A1 (ja) 2001-11-12 2005-03-10 ソニー株式会社 情報配信システムおよび方法、情報処理装置および方法
JPWO2005071967A1 (ja) * 2004-01-23 2008-04-24 日本電気株式会社 動画像通信装置、動画像通信システム及び動画像通信方法
JP4645856B2 (ja) * 2005-10-06 2011-03-09 日本電気株式会社 パケット交換網−回線交換網間のメディア通信におけるプロトコル変換システム
KR100915448B1 (ko) * 2007-12-07 2009-09-04 한국전자통신연구원 통신시스템 및 그 코덱 할당방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10164143A (ja) 1998-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4195030B2 (ja) 連続的なビデオディスプレイのためのビデオデータの送信方法及び受信方法
Jacobs et al. Streaming video using dynamic rate shaping and TCP congestion control
EP1513301B1 (en) Method and device for delivering multimedia data using IETF QoS protocols
US7477688B1 (en) Methods for efficient bandwidth scaling of compressed video data
KR100898210B1 (ko) 디지털 신호를 전송하고 수신된 스트리밍 콘텐트 채널을 변경하기 위한 방법 및 장치, 및 컴퓨터 판독가능한 매체
WO2009128528A1 (ja) サーバ装置とコンテンツ配信方法とプログラム
US8135031B2 (en) Method and device for wireless transmissions of internet protocol TV
US20200252671A1 (en) Systems and methods for achieving optimal network bitrate
JP5807710B2 (ja) コンテンツ配信システム、コンテンツ配信方法及びプログラム
WO2000072517A1 (en) System and method for streaming media over an internet protocol system
JP3668742B2 (ja) ゲートウェイ装置およびそれを用いた通信システム
KR101998807B1 (ko) 방송 시스템에서 멀티미디어 데이터의 전송 특징 정보 수신 장치
KR100703421B1 (ko) 트랜스코딩을 이용한 동영상메일 통신장치 및 방법
JP3652233B2 (ja) 無線ネットワークシステム
US6882639B1 (en) Telecommunications middleware
US20100246685A1 (en) Compressed video decoding delay reducer
JP2003060699A (ja) ネットワークにおける再送制御方法
KR20040059662A (ko) 스트리밍 방식을 이용한 동영상메일 통신장치 및 방법
KR100928832B1 (ko) 광-동축 혼합망에서 ip 기반 비디오 서비스 시스템 구축장치 및 방법
JP2006333309A (ja) データ通信システム及びデータ通信方法
Kasai et al. The development of a multimedia transcoding system for mobile access to video conferencing
KR102160567B1 (ko) 방송 시스템에서 멀티미디어 데이터의 전송 특징 정보 송신 방법
Engman High Performance Video Streaming on Low End Systems
KR20190084227A (ko) 방송 시스템에서 멀티미디어 데이터의 전송 특징 정보 수신 방법
Jacobs et al. Received February 9, 1998; accepted May 26, 1998

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040331

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040608

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20040615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040727

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100422

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110422

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120422

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120422

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130422

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees