JP3668081B2 - アルミニウム合金溶湯の精錬方法およびアルミニウム合金溶湯精錬用フラックス - Google Patents

アルミニウム合金溶湯の精錬方法およびアルミニウム合金溶湯精錬用フラックス Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、純アルミニウムまたはアルミニウム合金 (以下、単にアルミニウム合金と言い、アルミニウムも単にAlと言う) 溶湯の精錬方法およびAl合金溶湯精錬用フラックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、板材、型材、線材或いは棒材などのAl合金展伸材は、鋳造されたAl合金鋳塊を、圧延 (熱間圧延、冷間圧延) 、押出、鍛造などの塑性加工を行って製造される。
【0003】
そして、このAl合金展伸材用の鋳塊の溶解、鋳造工程においては、通常、溶解炉においてAl原料 (Al地金、Al合金材製品のスクラップなど) を溶解後成分調整を行い、Al合金溶湯の精錬を行う。このAl合金溶湯 (以下、単にAl溶湯と言う) の精錬とは、溶湯中に塩素ガスを吹き込む、あるいは塩化物系のフラックスを不活性ガスをキャリアガスとして吹き込み、溶湯中の水素などのガス成分の脱ガスや介在物の滓化を行い、Al溶湯表面から滓を除去する除滓を行うなどの溶湯を清浄化処理する工程である。そして、これら精錬後のAl溶湯は、溶解炉から保持炉を経由してまたは経由しないで、各々移湯樋などを介して鋳型に移湯供給される。この際、移湯中の溶湯は、鋳型直前の移湯樋やフィルターボックスに設けられたフィルターによりアルミナ等の酸化物系の介在物が更に除去されるなどして、鋳型に供給され、Al合金の鋳塊に鋳造される。
【0004】
前記塩素ガスによる溶湯中のH2ガスなどの脱ガスは、以下のメカニズムで行われる。即ち、溶湯中に吹き込まれたCl2 が溶湯Alと反応し、AlCl3 を生成し、この生成AlCl3 が約250 ℃で固体より気体に昇華し、吹き込まれたCl2 ガス気泡よりも微細なAlCl3 ガス気泡となる。このAlCl3 ガス気泡中のH2ガス分圧は殆どゼロのため、溶湯中のH2ガスが拡散と分圧平衡により、溶湯中よりAlCl3 ガス気泡中に移行し、この微細なAlCl3 ガス気泡が溶湯表面に浮上、揮散することにより、H2ガスが溶湯中より除去される。
【0005】
また、溶湯中の介在物などの脱介在物は、前記AlCl3 ガス気泡が介在物に付着する乃至より小さい介在物がAlCl3 ガス気泡に付着するなどの、AlCl3 ガス気泡と溶湯中の介在物との相互付着により行われる。
【0006】
しかしながら、近年では、塩素ガスの有害性やダイオキシン類の発生への寄与などの問題から、この塩素ガスに代えて、塩化物系のフラックスを不活性ガスをキャリアガスとしてAl溶湯中に吹き込み、溶湯の脱ガスおよび除滓を促進させることが用いられるようになっている。
【0007】
それまで、溶湯中のH2の脱ガスおよび脱介在物などの精錬処理の主体が塩素ガスによる場合に、この精錬に用いられるフラックスは、この塩素ガスの代替品として用いられ、主として溶湯の脱ガス乃至脱介在物後の溶湯表面の除滓を促進させるために用いられていた。この除滓は、精錬により生成した不純物を含む酸化物が溶湯表面に浮上して滓となって存在し、精錬の進行によりその量が増し、放置すれば、これが溶湯中に再溶解乃至取り込まれ、溶湯を汚染する可能性があるため、この滓を溶湯乃至溶解炉から除去するものである。そして、この除滓用のフラックスとして、例えば、特開昭61−243136号公報には、KCl などの塩化物とAlF3などのフッ化物を主体とし、硫酸カリウムなどの硫酸塩や炭酸塩、あるいは硝酸塩を発熱用の助燃剤として20〜50重量部加えた混合系のフラックスなどが開示されている。また、特開平01−123035号公報には、KCl を主体とし、これに硫酸カリウムと硝酸カリウムおよびAlアトマイズ粉を発熱用の助燃剤として加えた混合系のフラックスなどが開示されている。
【0008】
これらのフラックスが前記塩化物を含む混合系乃至複合系となっているのは、溶湯中のH2ガスなどの脱ガスおよび脱介在物などの精錬処理の主体となる塩化物の融点 (分解温度) がAl溶湯よりも高く、塩化物単体をAl溶湯中に吹き込んでも、分解しにくく、Al溶湯を効率良く精錬できないためである。このため、塩化物に前記フッ化物などを加えた混合系乃至複合系の化合物として融点を下げて溶湯中で分解しやすくする方法が採用されている。また、更にAl粉などを加えて発熱させ、溶湯中で分解しやすくする方法も採用されている。
【0009】
ただ、これら前記塩化物を含むフラックスでも、塩素ガスよりも問題は少ないものの、やはり塩化物が分解して塩素ガスを生成する問題があり、非ハロゲン系の精錬用フラックスが求められている。この非ハロゲン系の精錬用フラックスとして、例えば、特開平07−207358号公報には、硫酸カリウム(K2SO4) を主体とし、これに硫酸塩の融点を下げるためのリチウム(Li)乃至マグネシウム(Mg)化合物を加えた混合系のフラックスが開示されている。
【0010】
この特開平07−207358号公報では、脱水素のために硫酸カリウムやほう酸リチウムなどを用いるものの、硫酸カリウムやほう酸リチウムの融点がAlの融点より高いため、脱水素の反応が気体−固体反応で進み、脱水素の反応効率が低下すると認識している。この結果、硫酸カリウムおよびほう酸リチウムの融点を下げるために、硫酸リチウム、硫酸マグネシウムなどを加えた混合系のフラックスとしている。そして、融点が下がった混合系のフラックスを溶湯中で溶融させて液体状態とし、溶湯中の水素との反応を気体−液体反応として進ませ、生成した水素化合物を気体化させるか、滓として除去して、脱水素を行うものである。そして、更に、この従来技術では融点がAl溶湯温度程度まで下がった混合系のフラックスを不活性ガスをキャリアとして溶湯中に吹き込む際に、吹き込みノズル先端でフラックスの溶融化およびノズルの目詰まりを防止するために、好適な硫酸カリウムの含有量を60〜99wt% としている。
【0011】
しかし、この非ハロゲン系の精錬用フラックスにより、塩素乃至塩化物を用いることによる前記弊害は確かに防止されるものの、肝心の、溶湯中のH2ガスなどの脱ガスおよび脱介在物などの精錬効率が、塩素乃至塩化物系の精錬効率よりも劣る問題がある。
【0012】
一方、Al合金材製品の分野においては、例えば、磁気ディスク用のディスク基板や印刷板、あるいは感光ドラム用など、電子・電気部品分野の用途におけるAl合金材の表面性状 (表面平滑性、表面粗度) などに対する要求は益々厳しくなっている。更に、缶などの包装容器用や自動車などの輸送機用、あるいは構造材用途などでも高強度化、高成形性、高耐食性化など、Al合金材製品の高品質化の要求も益々厳しくなっている。したがって、これに伴い、Al合金鋳塊中のH2や介在物などの不純物をより低減する必要性が益々増している。
【0013】
また他方において、Al溶解原料は、Al合金材製品スクラップのリサイクルシステムの確立の社会的要請に基づき、従来のAl地金主体から、Al合金材製品のスクラップを主体とするものに変わりつつある。この結果、Al原料を100%スクラップとすることも行われるようになっている。しかし、Al原料をスクラップ化した場合、スクラップからの不純物元素、或いはH2などのガス成分の混入量の増大は、スクラップを前処理したとしても避けがたい。この結果、Al合金材製品スクラップを熔解原料として使用できるのは、鋳造製品に限定され、圧延、押出等のAl合金の板、形材などの展伸材用の熔解原料には、部分的にしか使用できていないのが実情である。したがって、Al合金材製品スクラップを展伸材用の熔解原料の主体として使用する点からも、Al合金鋳塊中のH2あるいは介在物などの不純物をより低減する必要性が増している。また、この不純物低減が可能となれば、Al合金展伸材スクラップをAl合金展伸材用の溶解原料として、Al合金展伸材スクラップの完全なリサイクルシステムが確立されるなどの社会的意義も大きい。
【0014】
しかし、Al合金の精錬分野において、これらの必要性に対応し、前記塩素乃至塩化物並の精錬効率を有する非ハロゲン系の精錬用フラックスは未だ実用化されていないのが実情であり、前記脱ガスおよび脱介在物の高い低減レベルでの精錬を行おうとすれば、塩素乃至塩化物フラックスを併用せざるを得ないのが実情であった。
【0015】
このため、本発明者らは特願平10-125978 号として、Al溶湯の脱ガスおよび除滓用の精錬フラックスとして、硫酸カリウム単体からなるフラックスを提案した。この技術は、フラックス組成として、Li乃至Mgの化合物などの硫酸カリウムの融点を下げる化合物を添加した混合系乃至複合系とせず、硫酸カリウム単体のフラックスとし、Al溶湯の脱ガスおよび脱介在物の精錬を高い低減レベルで行うことを主旨としている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この非ハロゲン系フラックスにおいても、実際のAl溶湯の精錬に適用すべく、不活性ガスをキャリアガスとしてAl溶湯に吹き込んだ場合、若干量の硫酸カリウムが溶湯中に残留するという問題がある。即ち、硫酸カリウムの脱ガスおよび脱介在物の精錬能力自体は高い。しかしながら、硫酸カリウムの分解温度乃至昇華温度がAl溶湯温度よりも若干高いために、Al溶湯に吹き込まれた一部の硫酸カリウムが、分解せずに溶湯中に残留する。
【0017】
この溶湯中に残留する硫酸カリウムは、鋳塊まで持ち込まれれば、介在物となって、鋳塊の清浄度と品質を低下させることになる。しかし、溶湯温度を上げてやれば、或いは添加後の溶湯の攪拌時間を長くすれば、残留する硫酸カリウムも分解するから、残留する硫酸カリウムを無くすことができる。
【0018】
しかし、Al合金の溶解、精錬、鋳造の一連の工程において、溶湯温度を低下させる乃至上げないこと、或いは精錬時間の短縮乃至長くしないことは、低コスト化や省エネルギーの点から譲れない課題である。したがって、硫酸カリウムは、前記溶湯への残留問題があるため、精錬用フラックスとして実用化が難しい。
【0019】
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、脱ガスおよび脱介在物の高い低減レベルを達成しうる精錬を行うことを可能にするとともに、溶湯への残留問題が無い、Al溶湯精錬用の非ハロゲン系フラックスおよびAl合金溶湯の精錬方法を提供しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係るAl合金溶湯の精錬方法の要旨は、Al原料を溶解したAl合金溶湯に精錬用フラックスを添加して溶湯の精錬を行った後、Al合金の鋳造を行うに際し、前記精錬用フラックスとしてミョウバンを用いることである。
【0021】
また、本発明Al合金の溶湯精錬用フラックスの要旨は、鋳造用Al溶湯の脱ガスおよび除滓用の精錬フラックスであって、該フラックスがミョウバンを主成分とすることである (請求項9 に対応) 。
【0022】
本発明者は、非ハロゲン系の精錬用フラックスとして、昇華温度がAl溶湯温度よりも低く、かつ脱ガスおよび除滓効果の優れた物質を探究した。そして、その結果、吸湿剤、漬物などの食品の色調向上や保持、或いは変色防止などの食品添加物、写真の定着剤、皮革なめし剤、コンクリート用混和剤、浄水剤、医薬品、化粧品、顔料、消臭剤あるいは人工宝石やニューセラミックスなどとして汎用されているミョウバンが、前記フラックス特性を満足することを知見した。
【0023】
即ち、ミョウバンは、一般式R3R1(SO4)2・nH2O(n=12 、10、6 、4 、3 、2 又は0)や、R1[R3(H2O)6](SO4)2・nH2O(n=12 、10、6 、4 、3 、2 又は0)などの組成式で表される3 価の金属(R3)と1 価の金属(R1)の硫酸塩の複塩の総称である。そして、3 価の金属(R3)としては、Al、Fe、Cr、および1 価の金属(R1)としては、K 、NH4 、Naがある。中でも、代表的なものは、AlK(SO4)2 ・nH2O(n=12 、10、6 、3 、2 又は0)のカリウムミョウバンまたは焼きカリウムミョウバンと、AlNH4(SO4)2 ・nH2O(n=12 、10、6 、4 、3 、2 又は0)のアンモニウムミョウバンまたは焼きアンモニウムミョウバンである。この内、アンモニウムミョウバンは熱分解して酸化Al(Al2O3) になるため、前記人工宝石やニューセラミックスに利用されている。
【0024】
このミョウバンは、種類によって異なるものの、加熱されると、Al合金の溶湯温度以下の約650 ℃付近から亜硫酸ガス(SO)やSO2 などのSOX ガスが分解放出し始め、約950 ℃付近において熱分解が完了し、同時に酸化Alを生成する、という特性を有する。この内、加熱温度400 〜550 ℃の間では、例えば、アンモニウムミョウバンでは硫酸アンモニウム、カリミョウバンでは硫酸カリなどの硫酸塩を放出する。
【0025】
即ち、この放出硫酸塩や、前記分解放出亜硫酸ガスが、溶湯中の水素と反応して脱水素を行う作用を有する。Al合金の溶湯温度は約700 ℃程度であり、溶湯中に添加乃至吹き込まれたフラックスとしてのミョウバンは、この溶湯温度下で硫酸塩やSO2 などのSOX ガスを分解放出し、これら硫酸塩のヒューム (微粒子) やSOX ガスが、溶湯中の水素と固体−気体反応乃至気体−気体反応する。そして、この生成した水素化合物を気体化させるか、滓として溶湯から分離除去して、溶湯の脱水素を行うことが可能となる。また、介在物の滓化を促進し、Al溶湯表面から滓を除去する除滓を促進するなどの溶湯を清浄化する効果も有する。
【0026】
より具体的な作用としては、前記生成SOX ガスは、不活性ガスの攪拌効果によって、Al溶湯中に迅速に拡散することによって、そのガス気泡中に、溶湯中のH2ガスを拡散と分圧平衡により取り込む。そして、この微細なSOX ガス気泡が溶湯表面に浮上、揮散することにより、H2ガスが溶湯中より除去される。また、溶湯中の介在物は、生成SOX ガスや不活性ガスの攪拌効果乃至浮上効果によって、溶湯中より溶湯表面に浮上し、滓化が促進されて溶湯中より除去される。
【0027】
また、前記生成ヒュームは、同じくAl溶湯中に迅速に拡散することによって、気体−固体反応により水素と水素化合物を生成する乃至溶融かつ分解してSOX ガスを生成し、前記生成SOX ガスと同様の脱ガスおよび脱介在物効果を発揮する。したがって、これらの複合乃至相乗作用により、溶湯中のH2ガスなどのガス成分と、特に酸化物系の介在物の除去効果が増大する。
【0028】
更に、分解放出硫酸塩やSOX ガスは、従来の硫酸カリウムや塩化物系のフラックスと比較しても優れた除滓効果を有している。即ち、フラックスとして、ミョウバンを用いた場合には、その発熱反応により滓中の微小Al分を酸化させ、Al溶湯とAl溶湯表面の滓との濡れ性を低下させて、両者の分離を促進する除滓効果を有しており、この効果が更に相乗されて、より高いAl溶湯の精錬効果を保証する。
【0029】
その一方で、前記したミョウバンの特性の内、溶湯にとって有害な不純物乃至介在物となるべき酸化アルミニウム(Al)は、生成温度が約950 ℃の付近である。したがって、Al合金の溶湯温度約700 ℃に対し、生成温度が十分高温であるので、実際の溶湯の精錬中に酸化Alが生成することは少ない。また、硫酸塩やSOX ガスの分解放出温度も前記した通りAl合金の溶湯温度約700 ℃に対し、十分低温であるので、この溶湯温度下では、ミョウバンは完全に分解する。したがって、溶湯中に添加乃至吹き込まれたフラックスとしてのミョウバンは、酸化Alとして、あるいは硫酸塩として溶湯中に残留することは殆ど無い。また、仮に、前記酸化Alが生成したとしても、この酸化Alは溶湯中で生成したものであり、Al溶湯が大気と接触して生じる酸化Alに比して、非常に粒子が細かい。したがって、前記生成SOX ガスや不活性ガスの攪拌効果乃至浮上効果によって、溶湯中より溶湯表面に浮上しやすく、滓化が促進されるとともに、前記除滓効果により溶湯中より除去される。この結果、生成酸化Alが溶湯中に残留することは殆ど無い。
【0030】
それゆえ、フラックスとしてのミョウバンは、溶湯中に残留することなく、溶湯の脱水素や脱介在物を行うことが可能であるという優れた効果を有する。但し、アンモニウムミョウバンは、精錬条件によっては、NH4 が分解して水素を生成する可能性と、この水素が溶湯中に残留するために、水素除去のための不活性ガスによる攪拌の長時間化の可能性もある。したがって、このような副作用の可能性の無いカリミョウバン乃至焼きカリミョウバンを用いることが最も好ましい。なお、本発明では、上記した具体例以外にも、ミョウバンとして分類される化合物の内、脱水素を行う硫酸塩や亜硫酸ガスを放出し、かつ溶湯にとって有害な残留不純物を生じないという精錬作用を有する化合物は、全て発明範囲内として含む。
【0031】
なお、本発明者らは、このミョウバンの使用例につき調査したが、ミョウバン自体は前記種々の用途に汎用されているものの、高温環境下で、しかもフラックスとして、かつAl合金の溶湯精錬用として用いられた例は無かった。前記多数の使用例は、ミョウバンの優れた諸特性をそのまま室温で利用、あるいは完全に分解して酸化Alを得るための原料として利用しようとするものである。したがって、これらの技術思想からは、前記ミョウバンの高温 (加熱途中の) 特性、更に言うと完全に分解して酸化Alを生成するまでの中間生成物である硫酸塩やSOX ガスの分解放出特性の部分を活かして、Al合金の溶湯精錬フラックスとして用いるという技術思想は、Al合金の溶湯精錬などの考え方と結びつかない限り生じにくく、このため、本発明に関連したミョウバンの使用例が無いものと推考される。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明における各要件の意義について、以下に説明する。
【0033】
本発明において、非ハロゲン系の精錬用フラックスとしてミョウバンを用いるおよびフラックスがミョウバンを主成分とするという意味は、ミョウバン単体(100%)の組成とするだけではなく、他のフラックスと組み合わせ乃至混合されて用いることを許容する。
【0034】
前記した通り、本発明のミョウバンフラックスは、溶湯の脱水素および脱介在物そして除滓等の作用効果を兼ね備えている。しかも、ミョウバン自体が従来のフラックスに比較しても安価である。したがって、これらの特性からは、ミョウバン単体でもよいが、精錬における種々のフラックスには、溶湯の脱水素および脱介在物そして除滓以外の役割も有り、これら他の特性を満たすために、その他のフラックスと組み合わせて用いる乃至混合されて用いられて良い。
【0035】
その他のフラックスとしては、▲1▼溶湯の脱水素および脱介在物用、或いは発熱用の助燃剤としての、硫酸カリウム(K2SO4) 、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、硫酸カルシウム(CaSO4) 或いは硫酸アンモニウムなどの硫酸塩や、これらの炭酸塩、あるいは硝酸塩がある。また、▲2▼溶湯の脱水素および脱介在物用として、KCl などの塩化物やAlF3などのフッ化物がある。更に、▲3▼発熱用の助燃剤としてのAlアトマイズ粉や硝酸カリウムなどの硝酸塩、▲4▼硫酸塩の融点を下げるためのほう酸リチウムなどのリチウム(Li)乃至マグネシウム(Mg)化合物などがある。そして、これらを本発明のミョウバンに加えて、フラックス組成として、10〜90wt% 加えた混合系のフラックスとして使用できる。但し、塩素の生成を防止する意味からは、前記KCl などの塩化物の使用は極力抑制すべきである。
【0036】
本発明のミョウバンフラックスのAl溶湯への吹き込み量乃至添加量は、Al溶湯の脱ガス量および脱介在物量と更には除滓量などの精錬必要量から決定される。この点、前記Al合金の製品分野である、電子電気部品分野、自動車などの輸送機分野、構造材分野などの特性要求に対応するためには、Al合金鋳塊中のH2を0.25cc /100gAl以下、マグネシア(MgO) 、アルミナ (Al2O3)、スピネル (AlとMgの複合酸化物) 等の酸化物の総量を200 ppm 以下とすることが好ましい (請求項7 に対応) 。なお、本発明で言う酸化物の総量とは、酸化物の中で量が多く、かつ測定が可能な前記3 つの主要な酸化物の総量とする。このレベルの精錬を行うための、ミョウバンフラックスのAl溶湯への吹き込み量乃至添加量は、Al溶湯の重量に対し、1 〜0.01mass% とすることが好ましい (請求項6 に対応) 。ミョウバンフラックスの吹き込み量乃至添加量が0.01mass% 未満では、前記レベルに脱ガスおよび脱介在物できなくなる可能性がある。一方、ミョウバンフラックスの吹き込み量乃至添加量が1mass%を越えても、精錬効果は向上せず、精錬コストが上昇するとともに、溶湯を汚染する可能性が生じる。
【0037】
ミョウバンフラックスの溶湯への添加は、溶湯中への吹き込み、溶湯表面への添加 (散布) 等により行う。この内の吹き込み方法は、通常の精錬用フラックスの吹き込み方法と同じである。即ち、一端をAl溶湯中に装入されたノズル乃至ランスから、N2やArガスなどの不活性ガスをキャリアとして、ミョウバンの粉末をAl溶湯中に吹き込むことが精錬の効率上好ましい (請求項3 に対応) 。前記N2やArガスなどの不活性ガスは、ミョウバンフラックスのキャリアとともに、溶湯を攪拌 (バブリング) して、ミョウバンの精錬作用や滓の溶湯中の浮上を促進する重要な役割を果たす。勿論、溶湯の攪拌 (バブリング) 効果を増すためにキャリアガス用とは別のランス或いは同一のランスによって、フラックスの吹き込み中あるいはフラックスの吹き込み後に不活性ガスを吹き込んで溶湯の攪拌を行っても良い。勿論、この吹き込みの他、溶湯表面に添加する態様も可能であり、要は、精錬の効果を上げるための好ましい方法を適宜選択することが可能である。
【0038】
なお、ミョウバンの粉末の粒径乃至粒度は、溶湯への添加の態様に応じて適宜選択する。しかし、一方で、ミョウバンは吸湿性を有するため、この吸湿によって、フラックスの吹き込みランスの目詰まり等、前記フラックスの吹き込みや添加の作業が阻害されることのないようにすることが好ましい。また、吸湿したミョウバンを使用した場合、吸湿による水分が溶湯中に混入し、溶湯中に、有害な不純物の水素として残留する可能性もある。この点、ミョウバンを乾燥状態で使用するために、例えば、使用直前にミョウバンを加熱して乾燥させる等の手段を用いることが好ましい。
【0039】
本発明におけるミョウバンをフラックスとする溶湯の精錬は、少なくとも溶解炉において行うことが好ましい (請求項2 に対応) 。この理由は、従来から、フラックス吹き込み等の溶湯の精錬は、主として溶解炉において行われており、溶解炉が、精錬、および精錬の一貫としての、精錬後の除滓処理を行いやすい設備仕様および構造となっているためである。また、介在物等を粗く除去できる効果もある。このため、本発明を熔解炉にて適用する場合は、既存の設備をそのまま利用できる利点もある。勿論、熔解炉の後の保持炉や各移湯樋において、溶解炉における精錬とともに、あるいは熔解炉における精錬を省略して、ミョウバンをフラックスとする精錬を行うことも可能である。しかし、保持炉や各移湯樋では、精錬のための設備や除滓処理設備が元々設置されていない場合が多い。したがって、これらの設備を新たに設ける必要が無い点や、既存の設備をそのまま利用できる点で、熔解炉で精錬を行う方が有利である。
【0040】
更に、本発明者らは、これら溶解炉における精錬後のAl溶湯の移湯中に、溶湯に不活性ガスを吹き込み、溶湯の脱ガス精錬を行う際に、従来のスニフ方式では、却って脱ガス精錬効果が低下することを知見した。即ち、従来のスニフ方式では、不活性ガスの反応時間を大きくするため、溶湯の流速を低下させるべく、溶湯の移湯樋に暗渠状の溶湯溜まりを設け、該溶湯溜まりにおいて不活性ガスを吹き込むようにしている。しかし、この方式では、不活性ガスの微細な気泡 (溶湯中の水素を拡散にて含有している) の物質移動が遅くなり、却って脱ガス精錬効果が低下する。これに対し、本発明者らは、前記移湯樋に暗渠状の溶湯溜まりを設けず、移湯樋をそのままとして、移湯樋を流下する溶湯 (移湯中の溶湯流中) に対して、移湯樋底部に不活性ガスを吹き込む方が、溶湯の脱ガス精錬効果が大きいことも知見した。
【0041】
したがって、本発明の好ましい態様としては、精錬から鋳造までの移湯中の溶湯流中に不活性ガスを吹き込み、溶湯の脱ガスを行うこと (請求項4 に対応) 、より具体的には、溶解炉などにおけるミョウバンフラックスによる精錬後のAl溶湯を、溶解炉から移湯樋に移し、移湯樋を通じて溶湯を鋳型に供給する際、移湯樋を流下する溶湯中に不活性ガスを吹き込み、溶湯の脱ガスを行うことが好ましい。
【0042】
更に、本発明では、Al合金鋳塊中のH2を0.25cc /100gAl以下とする、およびアルミナ等の酸化物 (酸化物系介在物) の総量を200 ppm 以下とすることを保証するために、溶湯の脱ガス精錬を行うことが好ましい。即ち、これら溶解炉におけるミョウバンフラックスの精錬後のAl溶湯を、溶解炉から保持炉を経由あるいは経由せずに、移湯樋に移し、移湯樋を流下する溶湯に対して、更に不活性ガスを吹き込み (フラックスを用いないで) 、溶湯の脱ガス精錬を行うことが好ましい。この移湯樋における溶湯精錬では、移湯樋を流下する溶湯に対して、不活性ガスを、例えば溶湯流の直上からランスや攪拌羽根 (ガス流路つき) を溶湯流中、それもなるべく溶湯流底部に装入して、吹き込むことが重要である。溶湯流中の底部に吹き込む方が、吹き込まれた不活性ガスが、溶湯流の運動エネルギーによって、上方のみではなく、溶湯流の横方向や斜め方向など、溶湯流中の多方向に迅速に拡散して、溶湯の攪拌効果と脱ガス効果が高まる。即ち、このような本発明の脱ガス精錬では、拡散によりH2ガスに満たされた不活性ガス気泡の溶湯外への放出 (物質移動の促進) が脱ガス反応の律速となる。
【0043】
これに対し、前記従来のような、移湯樋に暗渠状の溶湯溜まりを設け、該溶湯溜まりにおいて溶湯流が弱まった段階で不活性ガスを吹き込む、従来のスニフ方式では、例え溶湯中 (溶湯溜まり) の底部から吹き込んだとしても、溶湯中に吹き込まれた不活性ガスが、溶湯流の上方のみに上昇してしまい、前記したような拡散が生じないため、攪拌効果と脱ガス効果が低下してしまう。これは、従来のスニフ方式の脱ガス精錬では、H2ガスを含む溶湯と不活性ガス気泡との反応時間を脱ガス反応の律速として認識していたためである。したがって、本発明では、移湯樋に暗渠状などの溶湯溜まりを設けず、移湯樋をそのまま流下する溶湯 (溶湯流) に対して不活性ガスを吹き込む。
【0044】
この不活性ガスを吹き込みの際、単なる筒状のノズル乃至ランスではなく、回転羽根方式のガス吹き込み機を用いる方が脱水素の効果が大きく好ましい。この回転羽根式ガス吹き込み機は、ノズル乃至ランスの先端に回転羽根を設け、この回転羽根によりノズル乃至ランスを通じて供給される不活性ガスを微細気泡化するものである。そして、より具体的には、筒状のノズル乃至ランスの先端に、例えば十字状に(4枚) 回転羽根を設け、この回転羽根に設けたスリットから不活性ガスを吹き出すように構成されている。そしてノズル乃至ランスの回転駆動により回転羽根自体を溶湯中で回転させ、これによって、溶湯の攪拌力が生じるとともに、前記スリットを通じて溶湯中に吹き込まれた不活性ガスが、回転羽根の回転力によって剪断されて微細な気泡とされ、溶湯中を浮上乃至移動するようになっている。
【0045】
この回転羽根方式のガス吹き込み機による、不活性ガスの気泡の微細化は1mm 以下の気泡径まで微細化することが可能で、回転羽根の回転数が多いほど回転羽根の剪断力が大きく、溶湯の攪拌力が増す乃至不活性ガスの気泡を微細化することが可能となる。したがって、回転羽根の直径を100 〜400mm φとした場合に、回転羽根の回転数は最低でも200r.p.m以上が好ましいが、800r.p.mを越えると移湯樋における溶湯の流れ自体を乱す可能性が生じる。したがって、回転羽根の回転数は好ましくは200 〜600r.p.mの範囲、より好ましくは250 〜350r.p.mの範囲とする。また回転羽根の数も、前記剪断力を増し、気泡径に微細化するためには多い方が良いが、十字状に4 枚設けることが強度や制作上好ましい。なお、このノズルおよび回転羽根は、溶湯の温度や高速回転の熱衝撃にも耐えられるように、耐熱性と強度を有する、例えば、黒鉛、SiC 等のセラミック製乃至これらセラミックの混合乃至複合材とする。
【0046】
更に、本発明では、前記Al合金鋳塊中の酸化物系介在物の総量を200 ppm 以下とすることを確実に保証するために、好ましい態様として、精錬から鋳造までの移湯中の溶湯をフィルターにより濾過することが好ましい (請求項5 に対応) 。より具体的には、前記移湯樋を通じて溶湯を鋳型に供給する際、フィルターにより溶湯を濾過して溶湯中の介在物の除去を行うことが好ましい。このフィルターとしては、公知のものが使用可能であるが、セラミック製のフィルターなど、溶湯の温度や熱衝撃にも耐えられるような、耐熱性と強度を有する、例えば、アルミナ、ムライト、炭化珪素等のセラミック製で、ヌードル状、ハニカム状、チューブ状などの適宜の形状の多孔質体を用いることが好ましい。
【0047】
この介在物除去用のフィルターは、従来からも設けられているものであるが、前記したような非ハロゲン系フラックスの精錬性能では、溶解炉における介在物の除去性能が塩素乃至塩化物系フラックスに比して劣るために、溶湯中の介在物量が必然的に多くなる。このため、移湯樋に設けた多孔質セラミックなどの耐熱性のフィルターにより溶湯を濾過して介在物を除去した場合、比較的細かいフィルターの孔乃至メッシュが目詰まりし易い。したがって、フィルターの交換などにより溶解・鋳造の生産性が阻害されたり、溶解コストが高くなるなどの問題がある。これに対し、本発明によれば、溶解炉における介在物の除去性能が向上しているため、移湯樋に設けたセラミック製フィルターの負荷が大幅に軽減する。したがって、逆に、溶解炉における精錬によっても除去されなかった介在物のフィルターにおける除去効率も高くなる。また、介在物によるフィルターの負荷の絶対量が大幅に軽減する結果、フィルターの目詰まりが軽減されてフィルターの寿命が延長される。この結果、フィルターの交換などにより溶解・鋳造の生産性が阻害されたり、溶解コストが高くなるなどの前記問題が大幅に改善される。
【0048】
なお、本発明が精錬の対象とするAl合金は、展伸材用のAl合金であれば、特に限定されない。例えば、AA乃至JIS 1000系の純Alから、 2000 系、3000系、4000系、5000系、6000系、7000系などのAl合金にまで広く適用することが可能である。また、本発明方法は、Pb、Ti、Sn、Fe等の金属不純物元素の除去などを目的とした他の精錬方法と併用することも可能である。
【0049】
また、本発明が精錬の対象とするAl原料は、本発明の精錬効果がより発揮される、不純物量の多いAl合金材製品のスクラップを主体とすること (スクラップを100%使用することを含め) が好ましい (請求項8 に対応) 。勿論、鋳造Al合金材の要求品質に応じて、Al地金を熔解原料として使用することもでき、前記スクラップと併用することも可能であるが、Al地金よりも安価なスクラップを熔解原料とすることにより、コストダウンが図れるとともに、スクラップのリサイクルという社会的な意義も大きい。
【0050】
【実施例】
次に、本発明方法の実施例を説明する。表1 に示す2000系から7000系までの種々のAl合金の溶解、精錬、鋳造を行った。溶解条件は、Al合金原料を内容積1000kg/ch の高周波誘導溶解炉にて、750 ±10℃の温度で大気溶解し、各々のAl合金の成分組成に調整した。この時点 (溶解炉精錬前の)Al 溶湯の中の不純物量は、分圧平衡法による溶湯分析および溶湯冷却後の固化したAlの分析の結果、各溶湯とも、水素は0.4 〜0.3cc /100gAl 、マグネシア(MgO) 、アルミナ (Al2O3)、スピネル (AlとMgの複合酸化物) の酸化物の総量は400 〜300ppmのレベルであった。但し、水素はランズレー法により測定し、また、前記各酸化物の量は、JIS に規定されるBr- メタノール法により測定した。
【0051】
その後、表1 に示す条件のフラックス乃至塩素ガスで、溶解炉中のAl溶湯の精錬を行った。ここにおいて、表1 に示す発明例のミョウバンフラックスは、全て、市販の焼きカリウムミョウバンを用いた。なお、フラックスによる精錬は、各例とも共通して、Al溶湯に浸漬した鉄パイプ製の吹き込み用ランスを用い、キャリアガスとしてのN2ガス吹き込み量を20Nl/ 分とし、各フラックスを各々Al溶湯重量の0.1mass%、Al溶湯中に吹き込み、その後このN2ガスによるバブリングを30分間行い、水素の脱ガスおよび脱介在物の精錬処理を行った。また、塩素ガスは前記ランスにより300Nl/分×15分、Al溶湯中に吹き込み、その後N2ガスによるバブリングを30分間行った。この精錬処理中、表1 の各例ともAl溶湯表面の滓の除去を連続的に行った。
【0052】
精錬後のAl溶湯を、溶解炉を傾動して移湯樋に移湯した。移湯樋の長さは約1 m、移湯樋の溶湯流速度 (溶湯速度)5t/hr、移湯樋における溶湯流の深さ0.6m、溶湯温度は730 〜740 ℃であった。そして、移湯樋の鋳型の手前0.5mの部分で、溶湯 (移湯樋) の底部にランスを間隔を置いて 2本装入し、N2ガスを移湯中の溶湯流中に吹き込む、移湯樋における精錬を行った。N2ガスの吹き込みは移湯樋において吹き込み可能な溶湯流の初期から終期までとし、吹き込み量は平均で20Nl/ 分とした。なお、N2ガスの吹き込みには、ノズル先端に十字状に直径を100 mmφの4 枚の回転羽根を設け、回転羽根にスリットを設けた回転羽根方式のガス吹き込み機を、回転羽根を溶湯流の底部 (移湯樋底部の直上) に浸漬配置し、回転羽根の回転数を300 〜320r.p.mにして用い、不活性ガスの気泡を1mm 以下の気泡径まで微細化した。
【0053】
更に、移湯樋の鋳型の手前0.2mの部分に、50mm厚みのアルミナ製ヌードル状の多孔質板からなる濾過フィルター (神戸製鋼所製、商品名アクトサーミック) を設置し。溶湯の濾過を行い、介在物の除去を行った。この後、移湯樋を通じて鋳型に溶湯を供給してDC鋳造 (半連続鋳造) にて、Al合金鋳塊を製造した。そして、製造したAl合金鋳塊中のH2量を前記測定方法により測定した。また、Al合金鋳塊中の酸化物系介在物として、マグネシア(MgO) 、アルミナ (Al2O3)、スピネル (AlとMgの複合酸化物) の量を各々前記測定方法により測定し、各量を合計して酸化物量(総量)とした。Al合金鋳塊はH2量が0.4cc /100gAl 以上のものを×、0.4cc 未満〜0.25cc/100gAl のものを△、0.25cc未満〜0.1cc /100gAl(この例の場合は全て0.12〜0.1 cc /100gAlの範囲に納まっていた) のものを○として評価した。また、前記酸化物の総量も、200ppm以上のものを×、200ppm未満〜100ppm越えのものを△、100ppm以下のものを○として評価した。これらの結果も表1 に示す。
【0054】
そして、更にフラックス添加のものは、添加フラックスの分解生成物を硫酸塩と想定して、鋳塊中の硫酸塩をS 分として分析定量し、このS 分を溶湯中の残留物量として評価した。評価は分解生成物量が 20ppm以上のものを×、20ppm 未満〜5 ppm 越えのものを△、5ppm以下のものを○として行った。
【0055】
表1 から明らかな通り、ミョウバンフラックスを用いた発明例No.5、6 、7 は、Al合金の種類に拘らず、またフラックス使用量がAl溶湯重量の0.1mass%と比較的少量であっても、いずれも、Al合金鋳塊中の不純物量が、水素0.25cc /100gAl以下およびアルミナ等の酸化物総量を100ppm以下と、低レベルに低減されている。そして、これらの効果は、Cl2 ガスを用いて精錬した比較例No.10 と同じレベルとなっている。また、溶湯残留物も許容できるほど少ないか殆ど無い。これらの効果は、除滓効果が低いと達成できないレベルであり、本発明に係るフラックスは、除滓効果が高いことも示している。したがって、本発明に係るフラックスは、この点も含めて、Cl2 ガスを用いて精錬する方法並の高い精錬効果を有していることが裏付けられる。
【0056】
また、発明例の中でも、移湯樋の精錬を行っていない発明例No.1、3 は他の発明例に比して、Al合金鋳塊中の水素量が比較的高くなっている。したがって、移湯樋による精錬の効果が裏付けられる。更に、濾過フィルターによる溶湯の介在物の除去を行っていない発明例No.1、4 は、他の発明例に比して、Al合金鋳塊中の介在物量が比較的高くなっている。したがって、濾過フィルターによる介在物除去の効果が裏付けられる。
【0057】
これに対し、K2SO4100% を用いた前記特願平10-125978 号公報に相当する比較例No.8は本発明並の高い精錬効果を有しているにも拘わらず、溶湯残留物が多くなっている。また、ハロゲン系のKCl 塩化物とAlF3フッ化物を主体とし、K2SO4 を混合したフラックスを用いた比較例No.9は、Al合金鋳塊中の不純物量が、水素、アルミナ等の酸化物総量とも、前記溶解炉精錬前のAl合金溶湯の中の当初の不純物量に比べると低減されてはいるものの、発明例やCl2 ガスを用いて精錬した比較例No.10 に比べると、Al合金鋳塊中の不純物量の低減効果 (精錬効果) が劣っている。そして、更に、移湯樋の精錬および濾過フィルターによる溶湯の介在物の除去を行っているにも拘らず、溶解炉におけるフラックス精錬効果が、本発明例やCl2 ガスを用いて精錬した比較例No.10 に比べて劣ることが分かる。
【0058】
【表1】
Figure 0003668081
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明精錬方法乃至精錬用フラックスによれば、Al合金鋳塊を製造する際、溶解炉における精錬効果乃至精錬効率を高めて、Al合金鋳塊中の水素および酸化物系介在物を同時に除去するとともに、低レベルとすることができる。しかも、Al溶湯に吹き込まれたフラックスの一部乃至分解生成物が、溶湯中に残留することが無い。したがって、この鋳塊に基づいて製造される板材、型材、線材或いは棒材などのAl合金材製品の品質を格段に高めることができ、Al合金の用途を大幅に拡大することが可能となる。また、Al合金展伸材用の溶解原料として、Al合金材製品のスクラップを主体とすることが可能となり、スクラップのリサイクルシステムの確立などの社会的意義も大きい。

Claims (9)

  1. アルミニウム原料を溶解したアルミニウム合金溶湯に精錬用フラックスを添加して溶湯の精錬を行った後、アルミニウム合金の鋳造を行うに際し、前記精錬用フラックスとしてミョウバンを用いることを特徴とするアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  2. 前記溶湯の精錬を、少なくとも溶解炉において行う請求項1に記載のアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  3. 前記ミョウバンを不活性ガスをキャリアガスとして溶湯中に吹き込む請求項1または2に記載のアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  4. 前記精錬から鋳造までの移湯中の溶湯流中に不活性ガスを吹き込み、溶湯の脱ガスを行う請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  5. 前記精錬から鋳造までの移湯中の溶湯をフィルターにより濾過する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  6. 前記ミョウバンの吹き込み量を、アルミニウム合金溶湯に対し、0.01〜1mass%とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  7. アルミニウム合金鋳塊中のH2を0.25cc /100gAl以下および酸化物の総量を200ppm以下とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  8. 前記アルミニウム原料の一部または全部がアルミニウム合金材製品のスクラップからなる請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  9. 鋳造用アルミニウム合金溶湯の脱ガスおよび除滓用の精錬フラックスであって、該フラックスがミョウバンを主成分とすることを特徴とするアルミニウム合金溶湯のフラックス。
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