JP3665669B2 - 研磨用スラリーの供給方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
超音波によるダイヤモンド線引ダイスの成形研磨、シリコンウェーハなどの平坦化ラッピング加工などの精密研磨などに用いる。
【０００２】
【従来の技術】
スラリーポンプを用いたもので、比較的少量で粒の揃った高価な研磨用砥粒を用いる用途には向かない。
【０００３】
【発明が解決しょうとする課題】
比較的少量の研磨用スラリー内の砥粒濃度を常時一定化し、自動化された研磨工程の必要時点で所定量の研磨用スラリーを確実に供給することである。このために供給管内の砥粒目詰まりも防止しなければならない。
【０００４】
【作用】
供給管内を上部に逆流する空気流は容器下部より細かい気泡群として容器内の研磨用スラリー中を上昇する。この攪拌作用により重い砥粒が容器低部にたまる傾向を防止し、砥粒が液中に一様濃度で浮遊するようにする。同時に砥粒の供給管路閉塞を未然に防止する。
容器内の空気を正圧、すなわち大気圧以上に加圧し、自由界面に働く全圧力値を研磨用スラリーの供給管路の抵抗値を上廻るように設定することにより、研磨用スラリーの開口端に向う流れを起こすことができる。ここで全圧力値とその持続時間を制御することにより、一回ごとの供給量を確定できる。
【０００５】
【実施例】
図１は本発明の１実施例である。図１において密閉タンク１にＯリング１２を持つ蓋１１を外すことにより開口部１３を通して研磨用スラリー２を入れる。負圧用バルブ５を開き、正圧用バルブ６を閉じることにより上記密閉タンク１の内圧が負となり、ノズル４より外気が流入する。研磨用スラリー２は外気の気泡によって攪拌されると同時に研磨用スラリー供給管３とノズル４の砥粒目詰まりを防ぐ。
次に上記負圧用バルブ５を閉じ、上記正圧用バルブ６を開くことにより前記密閉タンク１の内圧が正となりノズル４より前記研磨用スラリー２が排出される。負圧用バルブ５及び正圧用バルブ６の切換制御は、負圧用バルブ５を常時開とし、正圧用バルブ６を閉としておき、研磨用スラリー２の供給要求に応じて負圧用バルブ５と正圧用バルブ６の開閉切換を同時に行う。切換の時間制御を行うことで、研磨用スラリー２の供給量が制御できる。負圧発生器７は負圧源を作るための発生器である。負圧流量調整弁８は負圧の流量を調整し、正圧流量調整弁９は正圧の流量を調整する。その流量源は圧空源である。
バッファタンク１０は研磨用スラリー２の逆流防止のためのバッファタンクである。
【０００６】
【発明の効果】
研磨工程の自動化、研磨工程の品質の安定に大きく寄与する。
【０００７】
【図面の簡単な説明】
【図１】は研磨用スラリーの供給方法を実際の構成要素で示したものである。本要素は研磨用スラリーの攪拌要素である密閉タンク１，研磨用スラリー２，バッファタンク１０、供給要素である研磨用スラリー供給管３，ノズル４とそれを制御する制御要素である負圧用バルブ５，正圧用バルブ６，負圧発生器７，負圧流量調整弁８，正圧流量調整弁９とで構成されている。
【０００８】
【符号の説明】
１ ……… 密閉タンク
２ ……… 研磨用スラリー
３ ……… 研磨用スラリー供給管
４ ……… ノズル
５ ……… 負圧用バルブ
６ ……… 正圧用バルブ
７ ……… 負圧発生器
８ ……… 負圧流量調整弁
９ ……… 正圧流量調整弁
１０ ……… バッファタンク
１１ ……… 蓋
１２ ……… Ｏリング
１３ ……… 開口部

Claims (1)

1. 研磨用スラリーを入れた密閉タンク内の空気圧を負に保つことにより、上記密閉タンクの底部に設けた研磨用スラリー供給管の開口端から空気を逆流させて、上記管内の残存スラリーを上記タンク内に戻すとともに、上記スラリー中の砥粒濃度を一様化し、ついで研磨工程のタイミングに合わせて上記密閉タンク内の空気を大気圧を越える正値に反転させることにより、所定量の研磨用スラリーを上記供給管に送り出す研磨用スラリーの供給方法。

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