JP3665451B2 - 空気清浄装置 - Google Patents
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- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
- Separation By Low-Temperature Treatments (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素等の不純物の濃度が低減された乾燥空気を製造するための空気清浄装置に関し、特に、半導体、光ディスク等の精密部品や精密機械、あるいは薬品等の製造に供される清浄な乾燥空気を製造するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から精留塔を有する空気分離装置を用いて高純度窒素が製造されていて、そのような窒素は炭化水素等の不純物を実質的に含んでいないため、半導体の製造等における各種の工程で使用されている。しかし、そのような窒素製造プラントは大規模な設備や装置を必要とすることや、製造した高純度窒素ガスの価格が高いため、窒素ガスの用途が限定されるという欠点があった。
【0003】
また、窒素ガスは不活性ガスであるため、クリーンル−ム等の密閉された室内空間に大量に放出して使用した場合、室外への排気および室内の換気に十分な注意を払わなければ作業員が酸欠を起こし、生命に危険を及ぼすという問題があった。
【0004】
そこで、不活性ガスでなくてもよい用途には、炭化水素、二酸化炭素、水分等の不純物が除去された乾燥空気の方がむしろ作業上の取扱が簡便であり、酸欠の危険も無くて安全であるため、安価で高純度の乾燥空気を得ることのできる装置が求められていた。例えば、半導体の製造工程での工程時間の間隔を調整するために半導体基板を一時的に保管・貯蔵しておくウエーハ・ストッカーにおいては、内部を乾燥した清浄空気で置換洗浄すればよいとされている。
【0005】
一方、半導体の製造においては、クリ−ンル−ム内に設置された各種の製造処理装置の間を処理工程の順に半導体基板を移動させながら工程処理作業を行っている。その際、半導体基板がクリーンルーム内の雰囲気に触れないように、不活性ガスを封入した搬送容器に基板を収納したり、あるいは真空密封された搬送容器に収納して移動させている。また、各種の製造処理装置内では、装置の機密性を高めて装置内雰囲気を高純度窒素等の不活性ガスまたは清浄空気で置換すれば、クリーンルーム内の空気に起因する化学汚染物質との接触をある程度防止できる。
【0006】
しかし、半導体基板を搬送容器から取り出して各種の製造処理装置に移し換える過程で、クリーンルーム内の空気に起因する化学汚染物質と接触することが避けられない。
【0007】
従来は、クリーンルーム内を循環している空気中の微細なパーティクルのみを除去することを目的として、室内空気を強制循環させる空調経路にHEPAフィルタ−を設置して清浄空気を得ていた。ところが、半導体製品の高集積化が進み、近年ではパーティクル以外の製品不良の原因となる室内空気中に含まれる微量の化学汚染物質を除去することが必要となっている。対象とされる化学汚染物質としては、外気より浸入したり室内の装置から発生するSOx、NOx、HCl、HF等の酸性ガス、アンモニア、アミン類のアルカリ性ガス、二酸化炭素、その他各種の炭化水素化合物等が挙げられる。そこで、半導体基板を搬送容器から製造処理装置に移し換える過程でクリーンルーム内の室内雰囲気に触れてしまうため、可能な限りクリーンルーム内の空気を清浄にするための様々な改善がなされている。
【0008】
例えば、特開平6−232017号公報には、化学吸着剤を担持させたり高分子繊維に化学吸着剤を重合させたケミカルフィルタ−を用いて、クリ−ンル−ム内に供給する空気から硫黄化合物(SOx)等の化学汚染物質を除去することが開示されている。特開平6−55031号公報には、クリーンルーム内の空気中に存在する有機系薬品から気化したガス状炭化水素を紫外線または放射線の照射あるいはコロナ放電により粒子化した後に、高性能フィルタ−で除去することが開示されている。特開平8−24548号公報には、薬剤を使用しないでクリーンルーム内で各種の薬品から発生した腐食性の有害ガスを浄化したり、クリーンルーム内に供給する空気に含まれるSOx、NOx 等の汚染物質を除去する方法として、処理対象空気を純水レベルの清浄水にバブリングさせて拡散・吸収させて除去することが開示されている。特開平8−38844号公報には、空気中に存在する酸性ガス、塩基性ガス、および芳香族・ハロゲン系・エステル系などの有機ガスを含むガス状不純物を除去する方法として、空気を吸収液と気液接触させる前に空気に紫外線又は軟X線を照射し,有機物を親水性の化合物に変化させることが開示されている。
【0009】
しかしながら、クリーンルーム内の循環空気を浄化するために従来から行われているこれらの方法は、クリーンルーム内で使用されている各種の無機薬品や有機薬品から発生する腐食性ガスや炭化水素化合物等の化学汚染物質をある濃度以下に低減することは可能であるが、クリーンルーム内の循環空気全体について完全に化学汚染物質を除去することは困難である。
【0010】
そのため、ウエーハ・ストッカー内部の置換洗浄用や、半導体基板を搬送容器から取り出して各種の製造処理装置に移し換える工程でクリーンルーム内の循環空気に直接触れることを防止するためのエアーカーテン吹き出し空気用等の限定された用途には、化学汚染物質が極く低濃度まで除去され高純度に清浄化された空気がますます必要とされている。例えば、空気中には一般的な大気成分として約1.6ppm のメタン、約0.8ppb のエタン等の炭化水素が含まれているが、上記の用途に必要とされている乾燥空気においては、炭化水素(代表的にはメタン)が約10ppb 以下の極低濃度に低減されている必要がある。
【0011】
一方、特開平8−86564号公報には、空気分離装置の1つの形態である窒素発生器の運転操作方法を工夫することにより、炭化水素が除去された原料空気を製品乾燥空気として取り出すことが開示されている。しかし、この場合は炭化水素が酸素富化空気の側に濃縮されることが改善されておらず、酸素富化空気の一部しか製品空気にすることができないので、製品乾燥空気の収率は結果的に低い値となってしまい、安価な乾燥空気を得ることが困難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、半導体等の製造等に供される清浄な乾燥空気、すなわち炭化水素等の不純物の濃度が低減された乾燥空気を製造するための空気清浄装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記の解決すべき課題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、触媒を用いて空気中に含まれる炭化水素と酸素を反応させる触媒反応器においては、その運転温度が高いほど反応速度が速くなり、単位触媒量当たりの処理ガス量である空間速度(SV値)を大きな値とすることができるが、むやみに反応温度を高くすることなく反応温度を350〜550℃にすれば、工業的に採用できる妥当な反応速度が得られることを見い出した。
【0014】
そこで本発明の装置においては、送風機、熱交換器、加熱器、および触媒反応器を順に配置した経路に原料空気を通して、触媒反応に必要な反応温度(350〜550℃)において触媒反応器を運転することとした。
【0015】
さらに本発明者は、触媒を用いて空気中に含まれる炭化水素と酸素とを反応させる酸化反応の速度に及ぼす反応圧力の影響は少なく、反応圧力が大気圧近辺であるときの反応速度と通常の空気分離装置における空気圧縮機の吐出圧力である3〜10kg/cm2Gのときの反応速度を比較しても大差が無いことを見いだした。
【0016】
すなわち、本発明による空気清浄装置は、原料空気を強制的に移送する送風機と、該送風機により移送されて加熱器に導入される前の原料空気と該加熱器の下流にある触媒反応器を出た高温度の原料空気との熱交換により加熱器に導入する前の原料空気を予熱するための第1の熱交換器と、予熱された原料空気を更に触媒反応器での反応に適した温度まで間接的に加熱するための加熱器であって、前記原料空気の通路に設けた第2の熱交換器、加熱媒体としての空気を所定温度に加熱する燃料バーナ、および該空気を第2の熱交換器と燃料バーナの間を循環送風させる循環ブロアを備えた加熱器と、加熱されて昇温した原料空気中に含まれる微量の炭化水素、一酸化炭素および水素を原料空気中の酸素と反応させて二酸化炭素と水に転換させる触媒が充填された触媒反応器と、該触媒反応器を出て第1の熱交換器を通過することによって冷却された原料空気を更に常温まで冷却するための第1の冷却器と、該第1の冷却器を経た原料空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機を経た原料空気を常温まで冷却するための第2の冷却器、および圧縮され冷却された原料空気中の二酸化炭素と水を除去するための切換え使用型の吸着塔、を備えて成り、前記触媒反応器から前記圧縮機までの経路に配置された機器および配管内の運転圧力が、常に大気圧よりも高い圧力であるように、原料空気が前記送風機によって強制的に移送されることを特徴とする。
【0017】
一般に、高温・高圧の過酷な運転条件下で使用される熱交換器、触媒塔等の圧力容器や配管は、運転圧力及び運転温度に応じた適切な構造材料を選定し、耐圧構造や寸法が最適となるように機器・配管の設計、製作が行われたものが設備される。運転圧力が高い程、また運転温度が高い程、機器や配管の構造材料は高い強度が必要となり、肉厚の厚い材料や耐熱温度の高い材料を使用することになる。従って、高温・高圧下で使用する装置の機器は、材料費と製作費が増加し、必然的に設備コストが増大することになる。
【0018】
前記の構成を有する本発明の装置において、可能な限り大気圧に近い圧力下で触媒反応器を運転すれば非常に低い圧力で運転されることになり、温度条件は比較的高温であるとしても圧力条件が緩和される。従って、高温・高圧の過酷な運転条件が重なる場合に比べて非常に安価な熱交換器、触媒塔等の機器設備で済むこととなり、設備コストを著しく削減することが可能となる。
【0019】
また、前記触媒反応器を圧縮機の上流側に設置し、触媒反応器から圧縮機までの機器・配管経路において、運転圧力を常に大気圧よりも高い圧力である約0.005〜0.5kg/cm2G、より好ましくは0.01〜0.2kg/cm2Gとすることにより、機器・配管の内部が負圧となる場合に比べて、触媒反応器によって浄化された原料空気に機器・配管の接続部分等からのガス漏洩により外気(大気)が侵入して炭化水素(メタン)、一醸化炭素、または水素の濃度が上昇する不具合を低減できる。さらに、機器・配管内を微小の正圧に保持して運転する場合は、機器・配管を耐負圧構造にしないで済むので、装置・機器の構造を非常に簡単にすることができる。
【0020】
本発明の装置においては、原料空気の温度を触媒反応に必要な温度まで昇温させる手段として、送風機により移送されて加熱器に導入される前の原料空気と加熱器の下流にある触媒反応器を出た高温度の原料空気との熱交換により加熱器に導入する前の原料空気を予熱するための第1の熱交換器と、この予熱された原料空気を更に触媒反応器での反応に適した温度まで間接的に加熱するための加熱器を用いている。その際、燃料バーナで所定温度に加熱した空気を第2の熱交換器とバーナの間で循環ブロアによって循環送風させて、この空気を用いて原料空気を第2の熱交換器で間接的に加熱する。このため未燃焼の炭化水素を含有するバーナ燃焼排ガスと原料空気とが直接接触して混合することが起こらないので、装置に導入された原料空気中の炭化水素濃度が触媒反応器に入るまでの間に上昇することが避けられる。
【0021】
また本発明の装置は、好ましくは、少なくとも第1の熱交換器と加熱器と触媒反応器とを共通の架台上に一体的に配設して形成した一体構造物を収納していて、該一体構造物の外表面との間に外気への放熱を低減する保温断熱材を配設した密閉構造の函体を備えている。このため外気への放熱を低減することができて加熱エネルギーの低減が図れるとともに、装置寸法の小さいコンパクトな装置とすることが可能であるために設置スペースを小さくすることができる。
【0022】
本発明の装置は、比較的低い反応温度において触媒反応器を運転し、原料空気中に含まれる炭化水素(メタン)、一酸化炭素、及び水素を空気中の酸素と反応させて二酸化炭素と水に転換した後、切換え使用型の吸着塔に導入して二酸化炭素と水を除去することによって乾燥空気を得るものである。これによって、従来よりもコンパクトかつ安価な設備で、炭化水素の濃度が低減された乾燥空気を製造することができる。
【0023】
本発明の空気清浄装置によって得られた乾燥空気を精留塔を有する空気分離装置の原料空気として用いれば、高純度窒素と共に炭化水素の濃度が10ppb 以下の極低濃度まで低減された酸素含有ガスを製造することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0025】
実施例
本発明による空気清浄装置の基本的な概略構成図を図1に示す。
【0026】
図1において、フィルタ(10)を通して導入された原料空気は、送風機(16a)によって移送される。原料空気は、加熱器(13)に導入される前に、触媒反応器(14)を出た高温の空気と第1の熱交換器(12a)において熱交換することにより予熱される。なお、触媒反応器(14)から圧縮機(11)までの機器・配管経路において、運転圧力は常に大気圧よりも高い圧力である約0.005〜0.5 kg/cm2Gであるのが好ましく、より好ましくは約0.01〜0.2 kg/cm2Gである。この圧力は原料空気を送風機(16a)によって強制的に移送することによって得られる。
【0027】
次に、第1の熱交換器(12a)において予熱された原料空気は、更に加熱器(13)によって触媒反応に必要な温度である350〜550℃まで昇温される。これは、燃料バーナ(7)で所定温度に加熱した空気を第2の熱交換器(12b)とバーナ(7)の間で循環ブロア(16b)によって循環送風させて、この空気を用いて原料空気を第2の熱交換器(12b)で間接的に加熱することによって行われる。バーナ(7)としては、液体燃料バ−ナ、気体燃料バ−ナ等の中から適宜選択して使用することが可能である。燃料バーナ(7)の運転において、助燃空気の供給、燃焼排ガスの外部放出等に必要な付属構成機器(図示せず)は適宜に設備される。
【0028】
次いで、原料空気は触媒反応器(14)に導入され、原料空気中に含まれる微量の炭化水素(主としてメタン)、一酸化炭素および水素は、空気中の酸素と反応して二酸化炭素と水に転換される。上記の反応温度を用いる場合、触媒反応器(14)に充填した触媒は、Pt、Pd およびRh から1種以上を選択してアルミナ等の担体に担持させたものであるのが好ましい。
【0029】
触媒反応器(14)を出た原料空気は、第1の熱交換器(12a)において、加熱器(13)に導入される前の原料空気との熱交換により冷却された後、更に第1の冷却器(15)によって常温まで冷却される。
【0030】
好ましくは、少なくとも第1の熱交換器(12a)と加熱器(13)と触媒反応器(14)とを共通の架台上に一体的に配設して一体構造物を形成し、これらを密閉構造の函体(8)の中に収納する。また、その一体構造物と函体(8)の壁の間に保温断熱材を設け、外気への放熱を低減するのが好ましい。
【0031】
冷却器(15)を出た原料空気は、圧縮機(11)によって所定圧力(3〜10kg/cm2G)まで昇圧された後、第2の冷却器(17)によって常温まで冷却される。冷却された原料空気は、ドレン分離器(図示せず)によってドレンが分離された後、モレキュラ−シ−ブ等の吸着剤が充填された切換え使用型の吸着塔(18)に導入されて、原料空気中の二酸化炭素と水が吸着除去される。これによって炭化水素の濃度が10ppb 以下まで低減された清浄な乾燥空気が吸着塔(18)の出口から得られる。
【0032】
吸着塔(18)は加熱再生方式のものであっても圧力スイング方式のいずれであっても良い。また炭化水素以外に製品乾燥空気に含まれるのが好ましくない各種の化学汚染物質を除去することを目的とした吸着剤を吸着塔に充填することが可能である。
【0033】
必要に応じて、空気清浄装置による工程の前処理として、原料空気中のHCl、HF等の酸性ガスや、NH3、アミン等のアルカリ性ガスを除去することが好ましい。前処理方法としては、水洗浄、薬剤洗浄等の洗浄装置による方法や、原料空気を冷却して凝縮成分を除去する方法等から適宜選択して採用することが可能である。さらに必要に応じて、本発明の装置による工程の後処理として、製品乾燥空気中のパ−ティクルを除去するためのフィルタ−処理を行うことが可能である。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体等の製造に供される清浄な乾燥空気、すなわち炭化水素の濃度が10ppb 以下まで低減された清浄空気を製造できる装置が提供される。
【0035】
また本発明の装置においては、原料空気の温度を触媒反応に必要な温度まで昇温させる手段として、送風機(16a)により移送されて加熱器(13)に導入される前の原料空気と加熱器(13)の下流にある触媒反応器(14)を出た高温度の原料空気との熱交換により加熱器(13)に導入する前の原料空気を予熱するための第1の熱交換器(12)と、この予熱された原料空気を更に触媒反応器(14)での反応に適した温度まで間接的に加熱するための加熱器(13)を用いている。その際、燃料バーナ(7)で所定温度に加熱した空気を第2の熱交換器(12b)とバーナ(7)の間で循環ブロア(16b)によって循環送風させて、この空気を用いて原料空気を第2の熱交換器(12b)で間接的に加熱する。このため未燃焼の炭化水素を含有するバーナ燃焼排ガスと原料空気とが直接接触して混合することが起こらないので、装置に導入された原料空気中の炭化水素濃度が触媒反応器(14)に入るまでの間に上昇することが避けられる。
【0036】
また本発明の装置は、好ましくは、少なくとも第1の熱交換器(12a)と加熱器(13)と触媒反応器(14)とを共通の架台上に一体的に配設して形成した一体構造物を収納していて、該一体構造物の外表面との間に外気への放熱を低減する保温断熱材を配設した密閉構造の函体(8)を備えている。このため外気への放熱を低減することができて加熱エネルギーの低減が図れるとともに、装置寸法の小さいコンパクトな装置とすることが可能であるために設置スペースを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気清浄装置の概略構成図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素等の不純物の濃度が低減された乾燥空気を製造するための空気清浄装置に関し、特に、半導体、光ディスク等の精密部品や精密機械、あるいは薬品等の製造に供される清浄な乾燥空気を製造するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から精留塔を有する空気分離装置を用いて高純度窒素が製造されていて、そのような窒素は炭化水素等の不純物を実質的に含んでいないため、半導体の製造等における各種の工程で使用されている。しかし、そのような窒素製造プラントは大規模な設備や装置を必要とすることや、製造した高純度窒素ガスの価格が高いため、窒素ガスの用途が限定されるという欠点があった。
【0003】
また、窒素ガスは不活性ガスであるため、クリーンル−ム等の密閉された室内空間に大量に放出して使用した場合、室外への排気および室内の換気に十分な注意を払わなければ作業員が酸欠を起こし、生命に危険を及ぼすという問題があった。
【0004】
そこで、不活性ガスでなくてもよい用途には、炭化水素、二酸化炭素、水分等の不純物が除去された乾燥空気の方がむしろ作業上の取扱が簡便であり、酸欠の危険も無くて安全であるため、安価で高純度の乾燥空気を得ることのできる装置が求められていた。例えば、半導体の製造工程での工程時間の間隔を調整するために半導体基板を一時的に保管・貯蔵しておくウエーハ・ストッカーにおいては、内部を乾燥した清浄空気で置換洗浄すればよいとされている。
【0005】
一方、半導体の製造においては、クリ−ンル−ム内に設置された各種の製造処理装置の間を処理工程の順に半導体基板を移動させながら工程処理作業を行っている。その際、半導体基板がクリーンルーム内の雰囲気に触れないように、不活性ガスを封入した搬送容器に基板を収納したり、あるいは真空密封された搬送容器に収納して移動させている。また、各種の製造処理装置内では、装置の機密性を高めて装置内雰囲気を高純度窒素等の不活性ガスまたは清浄空気で置換すれば、クリーンルーム内の空気に起因する化学汚染物質との接触をある程度防止できる。
【0006】
しかし、半導体基板を搬送容器から取り出して各種の製造処理装置に移し換える過程で、クリーンルーム内の空気に起因する化学汚染物質と接触することが避けられない。
【0007】
従来は、クリーンルーム内を循環している空気中の微細なパーティクルのみを除去することを目的として、室内空気を強制循環させる空調経路にHEPAフィルタ−を設置して清浄空気を得ていた。ところが、半導体製品の高集積化が進み、近年ではパーティクル以外の製品不良の原因となる室内空気中に含まれる微量の化学汚染物質を除去することが必要となっている。対象とされる化学汚染物質としては、外気より浸入したり室内の装置から発生するSOx、NOx、HCl、HF等の酸性ガス、アンモニア、アミン類のアルカリ性ガス、二酸化炭素、その他各種の炭化水素化合物等が挙げられる。そこで、半導体基板を搬送容器から製造処理装置に移し換える過程でクリーンルーム内の室内雰囲気に触れてしまうため、可能な限りクリーンルーム内の空気を清浄にするための様々な改善がなされている。
【0008】
例えば、特開平6−232017号公報には、化学吸着剤を担持させたり高分子繊維に化学吸着剤を重合させたケミカルフィルタ−を用いて、クリ−ンル−ム内に供給する空気から硫黄化合物(SOx)等の化学汚染物質を除去することが開示されている。特開平6−55031号公報には、クリーンルーム内の空気中に存在する有機系薬品から気化したガス状炭化水素を紫外線または放射線の照射あるいはコロナ放電により粒子化した後に、高性能フィルタ−で除去することが開示されている。特開平8−24548号公報には、薬剤を使用しないでクリーンルーム内で各種の薬品から発生した腐食性の有害ガスを浄化したり、クリーンルーム内に供給する空気に含まれるSOx、NOx 等の汚染物質を除去する方法として、処理対象空気を純水レベルの清浄水にバブリングさせて拡散・吸収させて除去することが開示されている。特開平8−38844号公報には、空気中に存在する酸性ガス、塩基性ガス、および芳香族・ハロゲン系・エステル系などの有機ガスを含むガス状不純物を除去する方法として、空気を吸収液と気液接触させる前に空気に紫外線又は軟X線を照射し,有機物を親水性の化合物に変化させることが開示されている。
【0009】
しかしながら、クリーンルーム内の循環空気を浄化するために従来から行われているこれらの方法は、クリーンルーム内で使用されている各種の無機薬品や有機薬品から発生する腐食性ガスや炭化水素化合物等の化学汚染物質をある濃度以下に低減することは可能であるが、クリーンルーム内の循環空気全体について完全に化学汚染物質を除去することは困難である。
【0010】
そのため、ウエーハ・ストッカー内部の置換洗浄用や、半導体基板を搬送容器から取り出して各種の製造処理装置に移し換える工程でクリーンルーム内の循環空気に直接触れることを防止するためのエアーカーテン吹き出し空気用等の限定された用途には、化学汚染物質が極く低濃度まで除去され高純度に清浄化された空気がますます必要とされている。例えば、空気中には一般的な大気成分として約1.6ppm のメタン、約0.8ppb のエタン等の炭化水素が含まれているが、上記の用途に必要とされている乾燥空気においては、炭化水素(代表的にはメタン)が約10ppb 以下の極低濃度に低減されている必要がある。
【0011】
一方、特開平8−86564号公報には、空気分離装置の1つの形態である窒素発生器の運転操作方法を工夫することにより、炭化水素が除去された原料空気を製品乾燥空気として取り出すことが開示されている。しかし、この場合は炭化水素が酸素富化空気の側に濃縮されることが改善されておらず、酸素富化空気の一部しか製品空気にすることができないので、製品乾燥空気の収率は結果的に低い値となってしまい、安価な乾燥空気を得ることが困難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、半導体等の製造等に供される清浄な乾燥空気、すなわち炭化水素等の不純物の濃度が低減された乾燥空気を製造するための空気清浄装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記の解決すべき課題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、触媒を用いて空気中に含まれる炭化水素と酸素を反応させる触媒反応器においては、その運転温度が高いほど反応速度が速くなり、単位触媒量当たりの処理ガス量である空間速度(SV値)を大きな値とすることができるが、むやみに反応温度を高くすることなく反応温度を350〜550℃にすれば、工業的に採用できる妥当な反応速度が得られることを見い出した。
【0014】
そこで本発明の装置においては、送風機、熱交換器、加熱器、および触媒反応器を順に配置した経路に原料空気を通して、触媒反応に必要な反応温度(350〜550℃)において触媒反応器を運転することとした。
【0015】
さらに本発明者は、触媒を用いて空気中に含まれる炭化水素と酸素とを反応させる酸化反応の速度に及ぼす反応圧力の影響は少なく、反応圧力が大気圧近辺であるときの反応速度と通常の空気分離装置における空気圧縮機の吐出圧力である3〜10kg/cm2Gのときの反応速度を比較しても大差が無いことを見いだした。
【0016】
すなわち、本発明による空気清浄装置は、原料空気を強制的に移送する送風機と、該送風機により移送されて加熱器に導入される前の原料空気と該加熱器の下流にある触媒反応器を出た高温度の原料空気との熱交換により加熱器に導入する前の原料空気を予熱するための第1の熱交換器と、予熱された原料空気を更に触媒反応器での反応に適した温度まで間接的に加熱するための加熱器であって、前記原料空気の通路に設けた第2の熱交換器、加熱媒体としての空気を所定温度に加熱する燃料バーナ、および該空気を第2の熱交換器と燃料バーナの間を循環送風させる循環ブロアを備えた加熱器と、加熱されて昇温した原料空気中に含まれる微量の炭化水素、一酸化炭素および水素を原料空気中の酸素と反応させて二酸化炭素と水に転換させる触媒が充填された触媒反応器と、該触媒反応器を出て第1の熱交換器を通過することによって冷却された原料空気を更に常温まで冷却するための第1の冷却器と、該第1の冷却器を経た原料空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機を経た原料空気を常温まで冷却するための第2の冷却器、および圧縮され冷却された原料空気中の二酸化炭素と水を除去するための切換え使用型の吸着塔、を備えて成り、前記触媒反応器から前記圧縮機までの経路に配置された機器および配管内の運転圧力が、常に大気圧よりも高い圧力であるように、原料空気が前記送風機によって強制的に移送されることを特徴とする。
【0017】
一般に、高温・高圧の過酷な運転条件下で使用される熱交換器、触媒塔等の圧力容器や配管は、運転圧力及び運転温度に応じた適切な構造材料を選定し、耐圧構造や寸法が最適となるように機器・配管の設計、製作が行われたものが設備される。運転圧力が高い程、また運転温度が高い程、機器や配管の構造材料は高い強度が必要となり、肉厚の厚い材料や耐熱温度の高い材料を使用することになる。従って、高温・高圧下で使用する装置の機器は、材料費と製作費が増加し、必然的に設備コストが増大することになる。
【0018】
前記の構成を有する本発明の装置において、可能な限り大気圧に近い圧力下で触媒反応器を運転すれば非常に低い圧力で運転されることになり、温度条件は比較的高温であるとしても圧力条件が緩和される。従って、高温・高圧の過酷な運転条件が重なる場合に比べて非常に安価な熱交換器、触媒塔等の機器設備で済むこととなり、設備コストを著しく削減することが可能となる。
【0019】
また、前記触媒反応器を圧縮機の上流側に設置し、触媒反応器から圧縮機までの機器・配管経路において、運転圧力を常に大気圧よりも高い圧力である約0.005〜0.5kg/cm2G、より好ましくは0.01〜0.2kg/cm2Gとすることにより、機器・配管の内部が負圧となる場合に比べて、触媒反応器によって浄化された原料空気に機器・配管の接続部分等からのガス漏洩により外気(大気)が侵入して炭化水素(メタン)、一醸化炭素、または水素の濃度が上昇する不具合を低減できる。さらに、機器・配管内を微小の正圧に保持して運転する場合は、機器・配管を耐負圧構造にしないで済むので、装置・機器の構造を非常に簡単にすることができる。
【0020】
本発明の装置においては、原料空気の温度を触媒反応に必要な温度まで昇温させる手段として、送風機により移送されて加熱器に導入される前の原料空気と加熱器の下流にある触媒反応器を出た高温度の原料空気との熱交換により加熱器に導入する前の原料空気を予熱するための第1の熱交換器と、この予熱された原料空気を更に触媒反応器での反応に適した温度まで間接的に加熱するための加熱器を用いている。その際、燃料バーナで所定温度に加熱した空気を第2の熱交換器とバーナの間で循環ブロアによって循環送風させて、この空気を用いて原料空気を第2の熱交換器で間接的に加熱する。このため未燃焼の炭化水素を含有するバーナ燃焼排ガスと原料空気とが直接接触して混合することが起こらないので、装置に導入された原料空気中の炭化水素濃度が触媒反応器に入るまでの間に上昇することが避けられる。
【0021】
また本発明の装置は、好ましくは、少なくとも第1の熱交換器と加熱器と触媒反応器とを共通の架台上に一体的に配設して形成した一体構造物を収納していて、該一体構造物の外表面との間に外気への放熱を低減する保温断熱材を配設した密閉構造の函体を備えている。このため外気への放熱を低減することができて加熱エネルギーの低減が図れるとともに、装置寸法の小さいコンパクトな装置とすることが可能であるために設置スペースを小さくすることができる。
【0022】
本発明の装置は、比較的低い反応温度において触媒反応器を運転し、原料空気中に含まれる炭化水素(メタン)、一酸化炭素、及び水素を空気中の酸素と反応させて二酸化炭素と水に転換した後、切換え使用型の吸着塔に導入して二酸化炭素と水を除去することによって乾燥空気を得るものである。これによって、従来よりもコンパクトかつ安価な設備で、炭化水素の濃度が低減された乾燥空気を製造することができる。
【0023】
本発明の空気清浄装置によって得られた乾燥空気を精留塔を有する空気分離装置の原料空気として用いれば、高純度窒素と共に炭化水素の濃度が10ppb 以下の極低濃度まで低減された酸素含有ガスを製造することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0025】
実施例
本発明による空気清浄装置の基本的な概略構成図を図1に示す。
【0026】
図1において、フィルタ(10)を通して導入された原料空気は、送風機(16a)によって移送される。原料空気は、加熱器(13)に導入される前に、触媒反応器(14)を出た高温の空気と第1の熱交換器(12a)において熱交換することにより予熱される。なお、触媒反応器(14)から圧縮機(11)までの機器・配管経路において、運転圧力は常に大気圧よりも高い圧力である約0.005〜0.5 kg/cm2Gであるのが好ましく、より好ましくは約0.01〜0.2 kg/cm2Gである。この圧力は原料空気を送風機(16a)によって強制的に移送することによって得られる。
【0027】
次に、第1の熱交換器(12a)において予熱された原料空気は、更に加熱器(13)によって触媒反応に必要な温度である350〜550℃まで昇温される。これは、燃料バーナ(7)で所定温度に加熱した空気を第2の熱交換器(12b)とバーナ(7)の間で循環ブロア(16b)によって循環送風させて、この空気を用いて原料空気を第2の熱交換器(12b)で間接的に加熱することによって行われる。バーナ(7)としては、液体燃料バ−ナ、気体燃料バ−ナ等の中から適宜選択して使用することが可能である。燃料バーナ(7)の運転において、助燃空気の供給、燃焼排ガスの外部放出等に必要な付属構成機器(図示せず)は適宜に設備される。
【0028】
次いで、原料空気は触媒反応器(14)に導入され、原料空気中に含まれる微量の炭化水素(主としてメタン)、一酸化炭素および水素は、空気中の酸素と反応して二酸化炭素と水に転換される。上記の反応温度を用いる場合、触媒反応器(14)に充填した触媒は、Pt、Pd およびRh から1種以上を選択してアルミナ等の担体に担持させたものであるのが好ましい。
【0029】
触媒反応器(14)を出た原料空気は、第1の熱交換器(12a)において、加熱器(13)に導入される前の原料空気との熱交換により冷却された後、更に第1の冷却器(15)によって常温まで冷却される。
【0030】
好ましくは、少なくとも第1の熱交換器(12a)と加熱器(13)と触媒反応器(14)とを共通の架台上に一体的に配設して一体構造物を形成し、これらを密閉構造の函体(8)の中に収納する。また、その一体構造物と函体(8)の壁の間に保温断熱材を設け、外気への放熱を低減するのが好ましい。
【0031】
冷却器(15)を出た原料空気は、圧縮機(11)によって所定圧力(3〜10kg/cm2G)まで昇圧された後、第2の冷却器(17)によって常温まで冷却される。冷却された原料空気は、ドレン分離器(図示せず)によってドレンが分離された後、モレキュラ−シ−ブ等の吸着剤が充填された切換え使用型の吸着塔(18)に導入されて、原料空気中の二酸化炭素と水が吸着除去される。これによって炭化水素の濃度が10ppb 以下まで低減された清浄な乾燥空気が吸着塔(18)の出口から得られる。
【0032】
吸着塔(18)は加熱再生方式のものであっても圧力スイング方式のいずれであっても良い。また炭化水素以外に製品乾燥空気に含まれるのが好ましくない各種の化学汚染物質を除去することを目的とした吸着剤を吸着塔に充填することが可能である。
【0033】
必要に応じて、空気清浄装置による工程の前処理として、原料空気中のHCl、HF等の酸性ガスや、NH3、アミン等のアルカリ性ガスを除去することが好ましい。前処理方法としては、水洗浄、薬剤洗浄等の洗浄装置による方法や、原料空気を冷却して凝縮成分を除去する方法等から適宜選択して採用することが可能である。さらに必要に応じて、本発明の装置による工程の後処理として、製品乾燥空気中のパ−ティクルを除去するためのフィルタ−処理を行うことが可能である。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体等の製造に供される清浄な乾燥空気、すなわち炭化水素の濃度が10ppb 以下まで低減された清浄空気を製造できる装置が提供される。
【0035】
また本発明の装置においては、原料空気の温度を触媒反応に必要な温度まで昇温させる手段として、送風機(16a)により移送されて加熱器(13)に導入される前の原料空気と加熱器(13)の下流にある触媒反応器(14)を出た高温度の原料空気との熱交換により加熱器(13)に導入する前の原料空気を予熱するための第1の熱交換器(12)と、この予熱された原料空気を更に触媒反応器(14)での反応に適した温度まで間接的に加熱するための加熱器(13)を用いている。その際、燃料バーナ(7)で所定温度に加熱した空気を第2の熱交換器(12b)とバーナ(7)の間で循環ブロア(16b)によって循環送風させて、この空気を用いて原料空気を第2の熱交換器(12b)で間接的に加熱する。このため未燃焼の炭化水素を含有するバーナ燃焼排ガスと原料空気とが直接接触して混合することが起こらないので、装置に導入された原料空気中の炭化水素濃度が触媒反応器(14)に入るまでの間に上昇することが避けられる。
【0036】
また本発明の装置は、好ましくは、少なくとも第1の熱交換器(12a)と加熱器(13)と触媒反応器(14)とを共通の架台上に一体的に配設して形成した一体構造物を収納していて、該一体構造物の外表面との間に外気への放熱を低減する保温断熱材を配設した密閉構造の函体(8)を備えている。このため外気への放熱を低減することができて加熱エネルギーの低減が図れるとともに、装置寸法の小さいコンパクトな装置とすることが可能であるために設置スペースを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気清浄装置の概略構成図である。
Claims (3)
- 原料空気を強制的に移送する送風機(16a)と、
送風機(16a)により移送されて加熱器(13)に導入される前の原料空気と加熱器(13)の下流にある触媒反応器(14)を出た高温度の原料空気との熱交換により加熱器(13)に導入する前の原料空気を予熱するための第1の熱交換器(12a)と、
予熱された原料空気を更に触媒反応器(14)での反応に適した温度まで間接的に加熱するための加熱器(13)であって、前記原料空気の通路に設けた第2の熱交換器(12b)、加熱媒体としての空気を所定温度に加熱する燃料バーナ(7)、および該空気を第2の熱交換器(12b)と燃料バーナ(7)の間を循環送風させる循環ブロア(16b)を備えた加熱器(13)と、
加熱されて昇温した原料空気中に含まれる微量の炭化水素、一酸化炭素および水素を原料空気中の酸素と反応させて二酸化炭素と水に転換させる触媒が充填された触媒反応器(14)と、
触媒反応器(14)を出て第1の熱交換器(12a)を通過することによって冷却された原料空気を更に常温まで冷却するための第1の冷却器(15)と、
第1の冷却器(15)を経た原料空気を圧縮するための圧縮機(11)と、
圧縮機(11)を経た原料空気を常温まで冷却するための第2の冷却器(17)、および
圧縮され冷却された原料空気中の二酸化炭素と水を除去するための切換え使用型の吸着塔(18)、
を備えたことを特徴とする空気清浄装置。 - 触媒反応器(14)に充填した触媒がPt、Pd およびRh から1種以上を選択してアルミナ等の担体に担持させたものであり、触媒反応器(14)での反応温度が350〜550℃である、請求項1に記載の空気清浄装置。
- 少なくとも第1の熱交換器(12a)と加熱器(13)と触媒反応器(14)とを共通の架台上に一体的に配設して形成した一体構造物を収納していて、該一体構造物の外表面との間に外気への放熱を低減する保温断熱材を配設した密閉構造の函体(8)を備えた、請求項1または請求項2に記載の空気清浄装置。
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