JP3664978B2 - クラッチ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラッチ装置に関するものであり、特に電動パワーステアリング装置に適したクラッチ装置で構造を簡単なものとしたことに関する。
【0002】
【従来の技術】
特許第2661665号公報に入力軸と出力軸とをトーションバーで連結し、その入力軸と出力軸との間にクラッチを設けて、クラッチの外周部材の外周に歯車を取り付けてハンドル操作力の大きさにより、モータによる駆動力を減速機を介して歯車に伝えるものが示されている。
【0003】
そのクラッチは、保持器を入力軸側と出力軸側との部位に分けて構成されている。その入力軸と出力軸とを構成する保持器の間には、バネを介してスプラグが配置されている。その入力軸側の保持器は、入力軸と一体的に構成されており、出力軸側の保持器は出力軸とピン又はカシメにより固定されている。それらの保持器の外方側には外方部材の内周係合面が配置され、その内方部材の外周には外周係合面が配置されている。そして、前記保持器に配置されたスプラグは、正逆回転方向に応じて、くさび状係合するように構成されている。
【0004】
即ち、前記入力軸と出力軸との一部をそれぞれ保持器として構成し、その保持器を回転させ、保持器間のスプラグ(又はコロ等)の係合部材を、前記入力軸と出力軸とのトーションバーの撓みによる軸の位相差をセンサによって検知し、直接,クラッチの保持器に機械的作動を行わせることにより、前記スプラグ等の係合部材を前記出力軸と外周部材との間にくさび状係合させ、クラッチ作動させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようにクラッチを作動させるために、前記保持器を介してスプラグを前記出力軸と外周部材との間にくさび状係合させる構成としたものは、前記入力軸と出力軸を2分割にしなければならない。そのために、クラッチ及び関連する入力軸,出力軸等の軸の構成部品が複雑になり、ひいては部品点数が多くなったりする。
【0006】
また、軸にクラッチを取り付けるものではなく、軸がクラッチの一構成部品となるため、軸とクラッチとを組付けていかなければならず、高い組付精度が必要になり、容易に軸に組付けることが困難となる。さらにまた、クラッチの構成部品となる入力軸,出力軸などにも高精度加工を行わなければならないため、加工コストや、製造コストが高くなるという課題がある。本発明の目的は、上述したような、複雑な機構とともに、組付け作業の困難性及び部品数の増加等を解決することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、軸と、該軸が貫通して軸方向に適宜の間隔をおいて固着される2つの円板状カバー材と、両円板状カバー材間に配置され、両円板状カバー材間で前記軸の軸周方向に傾動自在に配置され、外周側には歯形状部の外輪側係合面が形成された複数のスプラグと、該スプラグを常時中立状態に維持する弾性部材と、前記両円板状カバー材の径方向の外周箇所で回動自在に装着され、外周面には外部の動力源から回転運動が伝達される従動面が形成され、内周面は前記スプラグと係合して該スプラグを傾動させる歯形状部の内周係合面を形成させた外輪部材とからなり、該外輪部材の回動にて該外輪部材の内周係合面と前記スプラグの前記外輪側係合面は相互に噛合いながら前記スプラグが傾動し、前記軸を押圧係合してなるクラッチ装置としたことにより、極めて簡単な構造とし、且つそのクラッチの効きを良好なるものとし、上記課題を解決するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、複数の実施形態が存在する。まずその第1実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。その第1実施形態の構成は、主に軸1,円板状カバー材2,スプラグ3,保持部材4,弾性部材5,外輪部材6等から構成される。前記軸1は、通常の軸部材等である。円板状カバー材2は、円板状(略円板状も含まれる)に形成されたものであり、その中心箇所には貫通孔2aが形成されている(図1,図2参照)。
【0009】
前記円板状カバー材2は、2枚備えられ、前記軸1の軸方向に沿って所定の間隔をおいて軸1の軸方向に不動となるように装着される(図2参照)。前記円板状カバー材2,2は、軸1に対して直接、回動自在に装着するか、或いはサークリップ,カシメリング等の係止部材7を使用して装着してもよい。前記係止部材7が使用された実施例では、前記円板状カバー材2,2は、軸1の軸周方向には摺動自在状態でもかまわない。
【0010】
前記係止部材7と円板状カバー材2,2とを、摺動自在状態にした場合、該円板状カバー材2,2と前記軸1は、隙間を設けて非接触状態としたり、又は前記円板状カバー材2,2と軸1とが接触しても摺動状態とする。さらに、前記円板状カバー材2,2と軸1との間に軸受を設けて、前記円板状カバー材2,2と軸1との間に回転伝達が行われないようにして、前記円板状カバー材2,2が軸1に保持される実施例も存在する。
【0011】
前記円板状カバー材2,2との間には、スプラグ3,3,…が保持部材4及び弾性部材5を介して装着されている(図2参照)。また、円板状カバー材2,2の外周箇所には、外輪部材6が設けられ、前記スプラグ3,保持部材4,弾性部材5及び外輪部材6は、すべて前記円板状カバー材2,2に対して回転方向に摺動自在の状態に構成されている。
【0012】
前記スプラグ3は、前記両円板状カバー材2,2の間で、且つ前記軸1の外周側面に等間隔(略等間隔も含む)に配置されている。実施例では、3箇のスプラグ3,3,…が使用されるが、該スプラグ3,3,…の個数は、上記に限定されるものではなく、これ以上設けてもよいが、クラッチが作動したときに軸1に対してバランス良くスプラグ3,3,…が押圧することができる個数が好適である(図1参照)。
【0013】
前記スプラグ3,3,…は、両円板状カバー材2,2間において、前記保持部材4を介して適宜の傾き範囲で傾動自在に保持されている。ここで、スプラグ3の傾動とは、スプラグ3が任意の部分を中心にしていずれかに傾く動作を行うことである。両円板状カバー材2,2間において、スプラグ3の傾動は、前記軸1の軸方向に直交する面上で行われる(図3参照)。
【0014】
前記保持部材4は、前記軸1の外周側面より適宜の隙間を有して略円環状に配置され、各スプラグ3が遊挿可能となる遊挿孔4aが形成され、各遊挿孔4aにスプラグ3が傾動自在に配置されている。また、前記保持部材4と軸1との間に形成された空隙で且つ前記各遊挿孔4a,4a,…に遊挿されたスプラグ3,3,…の隣接部分に弾性部材5が配置されている(図1参照)。
【0015】
即ち、軸1の軸周回りに等間隔に配置されたスプラグ3,3,…の間に弾性部材5が配置されることとなり、任意のスプラグ3は、その左右両側から弾性部材5,5によって押圧され、常時は、いずれの側にも傾斜しない中立位置を維持するように、弾発的に保持されている。該弾性部材5は、通常はコイルスプリングが使用されるが、前記各スプラグ3を中立状態に維持することができるものであれば、その形状,構造等は限定されるものではない。上記されたスプラグ3の中立位置とは、スプラグ3の中立軸の延長線が前記軸1の中心に位置(略近接している状態も含む)している状態のことである〔図4(A)参照〕。
【0016】
前記スプラグ3には、軸側係合部3aと外輪側係合部3bが反対側に形成されている〔図4(A),(B)参照〕。前記軸1の外周側面には、前記スプラグ3の軸側係合部3aがくさび状係合する係合面となっている。そして、前記スプラグ3が傾動すると前記軸1の外周に軸側係合部3aが当接して食いつき状態となり、前記外輪部材6の回転力が軸1に伝えられることができる。
【0017】
また、前記外輪部材6が回転不能になった場合、本クラッチは、静止状態と同じで軸1の回転を妨げない。前記スプラグ3の外輪側係合部3bは、前記スプラグ3を外輪部材6の回動開始によって傾動させる噛合い係合面と係合する部位であり、その実施例としては、歯車の歯が複数形成された歯形状の係合面が形成されている〔図4(A),(B)参照〕。また、第1実施形態の変形実施例としてスプラグ3と内周係合面6bとは、簡単に凹凸による係合構造としたものも存在する。図5(A),(B)は、スプラグ3の外輪側係合面3bを凸形状とし、前記外輪部材6の内周係合面6bを凹状の係合部としたものである。また、図5(C),(D)は、スプラグ3の外輪側係合面3bを凹形状とし、前記外輪部材6の内周係合面6bを凸状の係合部としたものである。
【0018】
その外輪部材6は、前記両円板状カバー材2,2の間で且つ外周箇所に回動自在に装着されている。前記外輪部材6は、環状をなしており、外周側には外部の動力源から回転運動が伝達される従動面6aが形成され、内周面には、前記スプラグ3の外輪側係合部3bと係合する内周係合面6bが形成されている。前記従動面6aは、主に歯車状であり、外部に設置されたモータ等の動力源に装着された歯車から回転運動を受けることができる。
【0019】
また、前記内周係合面6bは、内歯車形状となっており、前記スプラグ3の外輪側係合部3bと係合することができるようになっている。前記外輪部材6が両円板状カバー材2,2間において、スムーズに回動することができるように、前記外輪部材6の両側面に前記円板状カバー材2,2の外周縁に案内される案内段部が形成されることもある。
【0020】
本発明の第1実施形態は、前記軸1にクラッチ構成体を取り付けるというものである。よって、二つの入力軸側と出力軸側との回転差によって、クラッチ機構の断続をさせるタイプではなく、前記外輪部材6の回動によって、クラッチの断続を行うものである。このようなクラッチを電動パワーステアリング装置の補助力伝達装置を使用することで、ステアリング軸1を複雑な構成にすることなく、容易に製造することができ、クラッチ機構の信頼を向上させることができる。
【0021】
次に、本発明の第2実施形態を図6乃至図9に基づいて説明する。この第2実施形態では、軸1及び円板状カバー材2,2は、前記第1実施形態と略同様であり、前記軸1に係止部材7を介して円板状カバー材2,2が摺動自在に装着される。この第2実施形態におけるスプラグ3は、前記一方の円板状カバー材2と、他方の円板状カバー材2に径方向に異なる位置でそれぞれ独立して枢支されている。そして、両円板状カバー材2,2の回動の回転差によって、各スプラグ3が適宜に傾動することができるようになっている。
【0022】
両円板状カバー材2,2とスプラグ3との枢支構造としては、スプラグ3が円板状カバー材2,2に枢支部P1 ,P2 にて枢支されたものである(図6,図7参照)。具体的には、一方側の円板状カバー材2とスプラグ3とがピン部材8aを介して回動自在に枢支され、他方側の円板状カバー材2と同一スプラグ3とが前記ピン部材8aとは径方向に異なる位置でピン部材8bを介して回動自在に枢支されている。スプラグ3には、前記ピン部材8a,8bが挿通する枢支孔が形成されている。そして、両円板状カバー材2,2が回動するときの回転ずれによって、前記スプラグ3が傾動するものである(図8参照)。
【0023】
なお、両円板状カバー材2,2間でスプラグ3が傾動するためには、ピン部材8aとピン部材8bのいずれか一方が遊挿状態である〔図7(B)参照〕。また、前記ピン部材8a,8bにおいて、いずれか一方はスプラグ3の中立軸の略中心位置に枢支されることが好ましい。また、スプラグ3とピン部材8a,8bが一体形成された実施例も存在する〔図7(C)参照〕。そして、前記スプラグ3は通常時は、中立状態であり、軸側係合部3aと前記軸1の外周側部とは、非接触状態、又は接触状態であっても摺動可能となっている。
【0024】
前記スプラグ3の外輪部材6とは通常時、静止状態である。前記スプラグ3と前記外輪部材6とは、両円板状カバー材2,2のいずれか一方側に連結ピン部材8cで連結されている〔図7(A),(B),(C)参照〕。またスプラグ3と外輪部材6の内周とは、非接触状態である。スプラグ3の軸1側部には、くさび状に係合して軸1の外周に食いつく軸側係合部3aが形成されている。また、スプラグ3の外輪部材6側には、該外輪部材6の内周面に食いつき係合する外輪側係合部3bが形成されている。
【0025】
第2実施形態では、通常時、クラッチの内側にある軸1とは、非接触又は摺動自在状態であるため、軸1のみが単独で回転し、軸1側からクラッチを作動させることはない。また、その場合に外輪部材6とスプラグ3とは、静止状態であるため、前記クラッチと軸1との非接触又は摺動自在状態の関係のままである。
【0026】
次に、外輪部材6を回転すると、該外輪部材6と連結している一方側の円板状カバー材2が外輪部材6とともに回動し、他方側の円板状カバー材2は僅かの時間差を有して回動を開始する。そこで、両円板状カバー材2,2間において2箇所で枢支されているスプラグ3が傾動し、該スプラグ3の外輪側係合部3bが外輪部材6の内周係合面6bと係合し、前記スプラグ3の軸側係合部3aと軸1とが係合する。これによって、軸1と外輪部材6とがスプラグ3,3,…を介して回転伝達可能な状態となる。また、外輪部材6がロックした場合は、クラッチは静止状態と同様で軸1とクラッチは、非接触又は摺動状態で軸1の回転を妨げない。
【0027】
また、第2実施形態の変形実施例として、前記スプラグ3は、一つの枢支P3 にて他方側の円板状カバー材2に1箇所のみで枢支されている。そしてスプラグ3の外輪側係合部3bと前記外輪部材6の内周係合面6bとは相互に凹凸形状に形成されたものである。そして、前記外輪部材6の回転に対して外輪部材6の内周係合面6bとスプラグ3の外輪側係合部3bとが係合し、前記スプラグ3が傾動して、軸1と外輪部材6とがスプラグ3を介して回転伝達可能な状態となる。図9(A),(B)は、スプラグ3の外輪側係合面3bを凸形状とし、前記外輪部材6の内周係合面6bを凹状の係合部としたものである。また、図9(C),(D)は、スプラグ3の外輪側係合面3bを凹形状とし、前記外輪部材6の内周係合面6bを凸状の係合部としたものである。
【0028】
次に、本発明の第3実施形態を図10乃至図13に基づいて説明する。この第3実施形態は、前記第1,第2実施形態と同様に、軸1に二つの円板状カバー材2,2が設けられている。前記軸1の外周には、円筒状の内輪部材10が圧入されている。該内輪部材10の外周囲にブッシュ11が遊挿されている。該ブッシュ11は、環状をなしており、該ブッシュ11の内径は、前記内輪部材10の外径より僅かに大きく形成されている。前記ブッシュ11と外輪部材6との間には、複数のコロ状係合部材12が配置される。該コロ状係合部材12は、2個のコロ状部材12a,12aと、該コロ状部材12a,12aを相互に反発させる弾発部材12bとから構成されている。前記コロ状部材12a,12aは、二つで一対をなすように構成されたものである(図10,図12,図13参照)。
【0029】
その外輪部材6の内周係合面6bの形状は略多角形状をなしており、その一辺は、略中央箇所が外輪部材6の径方向の中心に向かって高くなるように偏平凸形状に形成されている〔図13(A),(B)参照〕。この内周係合面6bにより、前記コロ状係合体12の両コロ状部材12a,12aの何れかが前記ブッシュ11との空間においてくさび状係合となり、該ブッシュ11側へ押圧され、コロ状部材12aとブッシュ11とを介して外輪部材6と内輪部材10とが回転伝達可能となる。図13(A)は、前記外輪部材6が反時計方向に回転したときに右側のコロ状部材12aがくさび状係合し、ブッシュ11と内周係合面6bに押圧力Fをかけている状態を示す。また、図13(B)は、前記外輪部材6が時計方向に回転したときに左側のコロ状部材12aがくさび状係合し、ブッシュ11と内周係合面6bに押圧力Fをかけている状態を示す。また、一対のコロ状部材12a,12aにおいて、他方のコロ状部材12aは、くさび状係合する位置とは反対方向になっており、空間の大きいところに位置され、外輪部材6とくさび状係合はしない。
【0030】
また、前記外輪部材6側がロックされて回転不能になった場合、該外輪部材6とコロ状係合体12とは、静止状態になり、前記内輪部材10とブッシュ11との間の遊挿状態が保持され、軸1の回転が妨げられない。前記ブッシュ11は、前記コロ状係合部材12のくさび状係合に応じて開口部材を切り欠いて設けてコロ状係合部材12が直接的に、内輪部材10に係合する実施例も存在する。前記ブッシュ11は、薄肉状の可撓性のある材質によって形成され、前記内輪部材10に係合させたりするものである。また、第3実施形態では、内輪部材10の外周面にブッシュ11が遊挿されな実施例も存在する。
【0031】
【発明の効果】
請求項1の発明は、軸1と、該軸1が貫通して軸方向に適宜の間隔をおいて固着される2つの円板状カバー材2と、両円板状カバー材2間に配置され、両円板状カバー材2間で前記軸1の軸周方向に傾動自在に配置され、外周側には歯形状部の外輪係合面が形成された複数のスプラグ3と、該スプラグ3を常時中立状態に維持する弾性部材5と、前記両円板状カバー材2の径方向の外周箇所で回動自在に装着され、外周面には外部の動力源から回転運動が伝達される従動面が形成され、内周面は前記スプラグ3と係合して該スプラグ3を傾動させる歯形状部の内周係合面を形成させた外輪部材6とからなり、該外輪部材6の回動にて該外輪部材6の内周係合面6bと前記スプラグ3の前記外輪側係合面3bは相互に噛合いながら前記スプラグ3が傾動し、前記軸1を押圧係合してなるクラッチ装置としたことにより、単一の軸1にクラッチ装置を取り付けるという最も簡単な構造にすることができる。また、クラッチの構造体に軸1を含むものでないため、構造が大がかりで複雑にならず、部品点数を削減することができる。さらにクラッチの構造体を軸1とは個別状態にできるので、汎用性が高くなる。上記効果を詳述すると、軸1には何ら加工を施すことなく、スプラグ3,保持部材4,弾性部材5及び外輪部材6を前記円板状カバー材2,2にて組み合わせた状態のものを前記軸1に装着するのみでクラッチを構成することができる。また、軸1は単独で回動させることができ、前記外輪部材6に外部からの動力源により回動させるのみでスプラグ3,3,…が軸1に押圧係合しクラッチを作動させることができ、操作が極めて簡単である。
【0032】
さらに、請求項1の発明では、前記外輪部材6の内周面には内周係合面6bが形成され、前記スプラグ3には外輪側係合面3bが形成され、前記内周係合面6bと外輪側係合面3bとは相互に噛合う歯形状部としたことにより、スプラグ3と外輪部材6との係合が確実に行われ、クラッチの信頼性を向上させることができる。
【0033】
次に、請求項2の発明は、軸1と、該軸1が貫通し且つ軸周方向に回動自在に設けられる円板状カバー材2と、両円板状カバー材2間に配置され,その一方側の円板状カバー材2と他方側の円板状カバー材2にそれぞれ径方向で異なる2箇所の枢支部で枢支され,両円板状カバー材2の回転方向のずれにて傾動する複数のスプラグ3と、前記両円板状カバー材2の径方向外周箇所で且ついずれか一方の円板状カバー材2に固定された外輪部材6とからなり、前記外輪部材6の回動にて前記スプラグ3が傾動し、前記外輪部材6の内周面と前記軸1を押圧係合してなるクラッチ装置としたことにより、クラッチが安定して作動することができる。
【0034】
上記効果を詳述すると、円板状カバー材2,2間に装着されたスプラグ3,3,…は、2箇所の径方向に異なる枢支部P1 ,P2 により枢支され、外輪部材6は、いずれか一方の円板状カバー材2に固着されているので、外輪部材6の回動によって傾動するスプラグ3を安定して保持することができる。
【0035】
次に、請求項3の発明は、軸1と、該軸1が貫通し且つ軸周方向に回動自在に設けられる円板状カバー材2と、両円板状カバー材2間に配置され,その一方側の円板状カバー材2と枢支部で枢支された複数のスプラグ3と、前記両円板状カバー材2の径方向の外周箇所で,他方側の円板状カバー材2に固定され,前記スプラグ3と係合する内周係合面6bが形成された外輪部材6とからなり、前記外輪部材6の回動にて前記スプラグ3が傾動し、前記軸1を押圧係合してなるクラッチ装置としたことにより、クラッチ作動を安定させ、且つスプラグ3と外輪部材6とが確実に係合し、信頼性のあるクラッチとすることができる。
【0036】
次に、請求項4の発明は、軸1と、該軸1が貫通し且つ軸周方向に回動自在に設けられる円板状カバー材2と、前記軸1とともに回動し前記両円板状カバー材2間に位置する内輪部材10と、前記内輪部材に遊挿し、該内輪部材の外形より僅かに大なる内径で且つ可撓性を有するブッシュ11と、前記円板状カバー材2の径方向の外周箇所に回動自在に装着され,その内周面を多角形状の内周係合面6bとし、その辺には略中央箇所が径方向中心に向かって高くなるように偏平凸形状に形成された外輪部材6と、前記内輪部材10と内周係合面6bとの間で略等間隔で配置され,二つのコロ状部材12aと,両コロ状部材12aを相互に反発させる弾発部材12bとからなるコロ状係合体12とからなり、前記外輪部材6の回転とともに前記内周係合面6bに前記コロ状係合体12が係合し、該コロ状係合体12を前記内輪部材10側へ押圧してなるクラッチ装置としたことにより、コロ状係合体12により、内輪部材10を介して軸1を押さえるものであり、軸1の耐久性を良好なるものとすることができる。
【0037】
さらに、前記内輪部材10に、該内輪部材10の外形より僅かに大なる内径で且つ可撓性を有するブッシュ11を遊挿することにより、ブッシュ11は、コロ状係合体12によって内輪部材10を押圧するので、ブッシュ11の可撓性により内輪部材10の外周面に均一状に当接し、押圧することができ、安定したクラッチとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の縦断正面図
【図2】第1実施形態の縦断側面図
【図3】第1実施形態の作用状態を示す縦断正面図
【図4】(A)は第1実施形態におけるスプラグ構造を示す要部拡大断面図
(B)は第1実施形態におけるスプラグの作用を示す要部拡大断面図
【図5】(A)は第1実施形態の別のタイプのスプラグ構造を示す要部拡大断面図
(B)は第1実施形態の別のタイプにおけるスプラグの作用を示す要部拡大断面図
(C)は第1実施形態のさらに別のタイプのスプラグ構造を示す要部拡大断面図
(D)は第1実施形態のさらに別のタイプにおけるスプラグの作用を示す要部拡大断面図
【図6】第2実施形態の縦断正面図
【図7】(A)は第2実施形態の縦断側面図
(B)は第2実施形態の要部拡大縦断側面図
(C)は第2実施形態の(B)とは別のタイプの要部拡大縦断側面図
【図8】第2実施形態におけるスプラグの作用状態図
【図9】(A)は第2実施形態の別のタイプのスプラグ構造を示す要部拡大断面図
(B)は第2実施形態の別のタイプにおけるスプラグの作用を示す要部拡大断面図
(C)は第2実施形態のさらに別のタイプのスプラグ構造を示す要部拡大断面図
(D)は第2実施形態のさらに別のタイプにおけるスプラグの作用を示す要部拡大断面図
【図10】第3実施形態の縦断正面図
【図11】第3実施形態の縦断側面図
【図12】第3実施形態の作用状態を示す縦断正面図
【図13】(A)は第3実施形態のくさび状係合の作用状態を示す拡大図
(B)は第3実施形態の(A)とは反対方向におけるくさび状係合の作用状態を示す拡大図
【符号の説明】
1…軸
2…円板状カバー材
3…スプラグ
5…弾性部材
6…外輪部材
6b…内周係合面
3b…外輪側係合面
10…内輪部材
11…ブッシュ
12…コロ状係合体
12a…コロ状部材
12b…弾発部材
1 ,P2,P3 …枢支部

Claims (4)

  1. 軸と、該軸が貫通して軸方向に適宜の間隔をおいて固着される2つの円板状カバー材と、両円板状カバー材間に配置され、両円板状カバー材間で前記軸の軸周方向に傾動自在に配置され、外周側には歯形状部の外輪側係合面が形成された複数のスプラグと、該スプラグを常時中立状態に維持する弾性部材と、前記両円板状カバー材の径方向の外周箇所で回動自在に装着され、外周面には外部の動力源から回転運動が伝達される従動面が形成され、内周面は前記スプラグと係合して該スプラグを傾動させる歯形状部の内周係合面を形成させた外輪部材とからなり、該外輪部材の回動にて該外輪部材の内周係合面と前記スプラグの前記外輪側係合面は相互に噛合いながら前記スプラグが傾動し、前記軸を押圧係合してなることを特徴とするクラッチ装置。
  2. 軸と、該軸が貫通し且つ軸周方向に回動自在に設けられる円板状カバー材と、両円板状カバー材間に配置され,その一方側の円板状カバー材と他方側の円板状カバー材にそれぞれ径方向で異なる2箇所の枢支部で枢支され,両円板状カバー材の回転方向のずれにて傾動する複数のスプラグと、前記両円板状カバー材の径方向外周箇所で且ついずれか一方の円板状カバー材に固定された外輪部材とからなり、前記外輪部材の回動にて前記スプラグが傾動し、前記外輪部材の内周面と前記軸を押圧係合してなることを特徴とするクラッチ装置。
  3. 軸と、該軸が貫通し且つ軸周方向に回動自在に設けられる円板状カバー材と、両円板状カバー材間に配置され,その一方側の円板状カバー材と枢支部で枢支された複数のスプラグと、前記両円板状カバー材の径方向の外周箇所で,方側の円板状カバー材に固定され,前記スプラグと係合する内周係合面が形成された外輪部材とからなり、前記外輪部材の回動にて前記スプラグが傾動し、前記軸を押圧係合してなることを特徴とするクラッチ装置。
  4. 軸と、該軸が貫通し且つ軸周方向に回動自在に設けられる円板状カバー材と、前記軸とともに回動し前記両円板状カバー材間に位置する内輪部材と、前記内輪部材に遊挿し、該内輪部材の外形より僅かに大なる内径で且つ可撓性を有するブッシュと、前記円板状カバー材の径方向の外周箇所に回動自在に装着され,その内周面を多角形状の内周係合面とし、その辺には略中央箇所が径方向中心に向かって高くなるように偏平凸形状に形成された外輪部材と、前記内輪部材と内周係合面との間で略等間隔で配置され,二つのコロ状部材と,両コロ状部材を相互に反発させる弾発部材とからなるコロ状係合体とからなり、前記外輪部材の回転とともに前記内周係合面に前記コロ状係合体が係合し、該コロ状係合体を前記内輪部材側へ押圧してなることを特徴とするクラッチ装置。
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