JP3662125B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル複写機、ファクシミリなどに搭載された画像の読取装置などで用いられる照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような照明装置は、例えば、特開平5−308474号公報に開示されている。この照明装置は、結像用の光収束性レンズアレイと、その一方の端面に対向するイメージセンサとを筐体で保持し、レンズアレイの他方の端面に対向する筐体開口部を透明カバー部材で覆い、透明カバー部材の表面側から裏面側の光収束性レンズアレイに向かって結像光が透過するようにしている。透明カバー部材は、ガラス板状体の裏面の長手方向に帯状に延びる光散乱面を有し、その光散乱面の裏面に遮光層を設けている。そして、透明カバー部材の端面から長手方向に光源光を入射し、透明カバー部材を照明用導光系として使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記照明装置では、透明カバーの長手方向の端部から光源光を入射するようにしているため、光源の近傍と離れた個所とで光量の均一化が困難であるという不具合がある。
【0004】
この発明の目的は、光源の近傍と離れた個所とで光量分布の均一化を図ることができる照明装置を提供することにある。
【0005】
また、この発明の別の目的は、効率のよい照明を可能とすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、点状光源と、前記点状光源から発した光を導き、少なくとも照明位置の下部においてライン幅を有する導光部材と、いずれも前記導光部材の側面の一部に配置され前記点状光源から前記導光部材を介して導かれた光を反射する帯状である第1および第2の反射部材と、を備え、前記導光部材は、前記点状光源から出射された光の少なくとも一部が当該導光部材中を全反射するように配置され、前記第1および第2の反射部材は所定の照明位置のラインと平行に配置され、前記第1の反射部材の反射面の法線と前記第2の反射部材の法線とは前記照明位置のラインで交差している照明装置である。
【0007】
したがって、点状光源の光は導光部材を伝搬し、第1、第2の反射部材で反射されて照明位置のラインを照らすので、比較的均一な光量分布を可能とし、両側照明を可能とし、照明光の有効活用を図ることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記導光部材の前記照明位置のライン方向の両端部には光を反射する第3および第4の反射部材を形成しているものである。
【0009】
したがって、導光部材の第3、第4の反射部材を設けた両端部の界面に対して、面対称となるように点状光源が配置されるような効果が生じることとなり、さらなる光量分布の均一化を図ることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、第1および第2の反射部材は、点状光源から遠いほど帯の幅が広く形成されているものである。
【0011】
したがって、2次光源となる第1、第2の反射部材の幅により照明光量が変化し、反射領域が大きいほど光量も大きくなり、反射領域が小さいほど光量も小さくなるので、さらなる光量分布の均一化を図ることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、第1および第2の反射部材の少なくとも一方と照明位置のラインとの間には光を集光する集光部材が設けられている。
【0013】
したがって、第1、第2の反射部材により反射された光束を集光素子で広がらないようにして、照明位置のラインを効率よく照明することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[発明の実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1にかかる照明装置の縦断面図であり、図2は同平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。この照明装置1は、点状光源2と、光を導く導光部材3と、光を反射するいずれも帯状である第1および第2の反射部材4,5とを備えている。第1および第2の反射部材4,5の長手方向は図1に垂直な方向である。第1および第2の反射部材4,5は所定の照明位置のライン6(照明位置のライン6の長手方向は図1に垂直な方向である)と平行に配置され、第1の反射部材4の反射面、および、第2の反射部材5の反射面は、それぞれ照明位置のライン6に向いており、点状光源2を出射して導光部材3を介して導かれた光を第1および第2の反射部材4,5で反射して照明位置のライン6を照明するものである。また、第1の反射部材4の反射面、および、第2の反射部材5の反射面のそれぞれの法線7,8が照明位置のライン6で交差するように配置されることで、より高効率な照明が可能となる。
【0015】
点状光源2としては熱線ランプ、LED光源などを用いる。導光部材3としては、ガラス部材や透明樹脂部材、例えばアクリルやポリカーボネートなどの一体成形品を用いることができる。第1および第2の反射部材4、5としては高反射部材、例えば白色樹脂部材などを印刷あるいは塗装により形成したり、また、表面をすりガラス加工面にし、その上から高反射部材を塗布して拡散反射面としてもよい。また、AlやAgなどの高反射率の金属をコーティングしてもよい。
【0016】
照明装置1によれば、点状光源2から発した光は導光部材3を伝搬し、第1、第2の反射部材4,5の反射面で反射し、この第1、第2の反射部材4,5が2次光源となって照明位置のライン6を照明する。図2(a)に示すように、光は導光部材3の長手方向に広がって伝搬し、同図の上側に向かって照明光が発する。図2(b)に示すように、光量の分布は、点状光源2から一番近い位置で最大となり、導光部材3の長手方向の両側で若干光量が低下する。しかし、このような若干の光量差が生じたとしても、例えば電子写真方式の画像形成装置の画像の読み取りスキャナに照明装置1を採用した場合、いわゆるシェーディング補正などの光量の均一化を電気的に行なうことが可能なので、画像の読み取り光源としては十分な照度分布を得ることができる。また、導光部材3が十分に長く、導光部材3全体に光が伝搬すると、これらの照度分布をより均一化することができる。また、両側照明を可能とし、照明光の有効活用を図ることができる。
【0017】
[発明の実施の形態2]
図3は、この発明の実施の形態2にかかる照明装置11の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。図3中、図1、図2と同一符号の部材などは、前記発明の実施の形態1の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。この照明装置11が前記照明装置1と相違する点は、第1、第2の反射部材4,5を離散的に配置している点にあり、照明装置1と同様に十分な照度分布を得ることができる。
【0018】
[発明の実施の形態3]
図4は、この発明の実施の形態3にかかる照明装置21の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。図4中、図1、図2と同一符号の部材などは、前記発明の実施の形態1の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。この照明装置21が前記照明装置1と相違する点は、点状光源2を複数個位置している点にあり、これによって、有効照明幅を拡大できると共に、図4(b)に明らかなように、より光量分布の均一化を図ることができる。
【0019】
[発明の実施の形態4]
図5は、この発明の実施の形態4にかかる照明装置31の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。図5中、図4と同一符号の部材などは、前記発明の実施の形態3の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。この照明装置31が前記照明装置21と相違する点は、導光部材3の照明位置のライン6(図1参照)方向の両端側であって、点状光源2の近くから入射する光束が臨界角を超えない角度で導光部材3から漏れ出る領域に第3、第4の反射部材32,33を設けた点にある。
【0020】
これにより、導光部材3の第3、第4の反射部材32,33を設けた両端部の界面に対して、面対称となるように点状光源が配置されるような効果が生じることとなり、図5(b)に示すように、より光量分布の均一化を図ることができる。
【0021】
[発明の実施の形態5]
図6は、この発明の実施の形態5にかかる照明装置41の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。図6中、図1、図2と同一符号の部材などは、前記発明の実施の形態1の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。この照明装置41が前記照明装置1と相違する点は、第1および第2の反射部材4,5が、点状光源2から遠いほど帯の幅が広く、点状光源2から近いほど帯の幅が狭く形成されている点にある。
【0022】
これにより、2次光源となる第1、第2の反射部材4,5の幅により照明光量が変化し、反射領域が大きいほど光量も大きくなり、反射領域が小さいほど光量も小さくなるので、図6(b)に示すように光量分布の均一化を図ることができる。
【0023】
[発明の実施の形態6]
図7は、この発明の実施の形態6にかかる照明装置51の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。図7中、図6と同一符号の部材などは、前記発明の実施の形態5の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。この照明装置51が前記照明装置41と相違する点は、第1、第2の反射部材4,5が離散的に形成されていて、しかも離散的に形成された第1、第2の反射部材4,5の各部分は、点状光源2から遠いほど帯の長さが長く、点状光源2から近いほど帯の長さが短く形成されている点にある。
【0024】
これにより、導光部材3の長手方向の端部では光の伝搬距離が長くなって絶対的な光量が小さくなるのに対し、光の反射領域が大きくなって必要な照明光量を確保でき、図7(b)に示すように光量分布を均一化することができる。
【0025】
[発明の実施の形態7]
図8は、この発明の実施の形態7にかかる照明装置61の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。図8中、図1と同一符号の部材などは、前記発明の実施の形態1の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。この照明装置61が前記照明装置1と相違する点は、第1、第2の反射部材4,5と照明位置のライン6との間に光を集光する集光部材62,63が設けられている点にある。この集光素子62,63は導光部材3と一体成形された凸レンズである。
【0026】
これにより、第1、第2の反射部材4,5により反射された光束を集光素子62,63で広がらないようにして、照明位置のライン6を効率よく照明することができる。
【0027】
[発明の実施の形態8]
図9は、この発明の実施の形態8にかかる照明装置71の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。図9中、図8と同一符号の部材などは、前記発明の実施の形態7の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。この照明装置71が前記照明装置61と相違する点は、集光素子62,63をフレネルレンズで構成した点にあり、やはり照明位置のライン6を効率よく照明することができる。
【0028】
[発明の実施の形態9]
図10は、この発明の実施の形態9にかかる照明装置81の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。図10中、図8と同一符号の部材などは、前記発明の実施の形態7の場合と同様であり、詳細な説明は省略する。この照明装置81が前記照明装置61と相違する点は、導光部材3を途中で折り曲げて光伝搬距離を大きくした点にある。
【0029】
図11は、照明装置81を電子写真方式の画像形成装置の密着イメージセンサの光源として適用した例を示す、密着イメージセンサ82の縦断面図である。同図において、符号83はフレーム、符号84はコンタクトガラス、符号85はコンタクトガラス84上の原稿、符号86は屈折率分布型集光レンズアレイ、符号87は等倍結像素子である。この密着イメージセンサ82では、焦点距離が短い等倍結像素子87の光路に照明装置81を設けて両側照明を実現している。
【0030】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、点状光源の光は導光部材を伝搬し、第1、第2の反射部材で反射されて照明位置のラインを照らすので、比較的均一な光量分布を可能とし、両側照明を可能とし、照明光の有効活用を図ることができる。
【0031】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、導光部材の第3、第4の反射部材を設けた両端部の界面に対して、面対称となるように点状光源が配置されるような効果が生じることとなり、さらに光量分布の均一化を図ることができる。
【0032】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、2次光源となる第1、第2の反射部材の幅により照明光量が変化し、反射領域が大きいほど光量も大きくなり、反射領域が小さいほど光量も小さくなるので、さらに光量分布の均一化を図ることができる。
【0033】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、第1、第2の反射部材により反射された光束を集光素子で広がらないようにして、照明位置のラインを効率よく照明することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる照明装置の縦断面図である。
【図2】図2は前記照明装置の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。
【図3】この発明の実施の形態2にかかる照明装置の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。
【図4】この発明の実施の形態3にかかる照明装置の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。
【図5】この発明の実施の形態4にかかる照明装置の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。
【図6】この発明の実施の形態5にかかる照明装置の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。
【図7】この発明の実施の形態6にかかる照明装置の平面図(a)と、この(a)に対応した光量分布のグラフ(b)である。
【図8】この発明の実施の形態7にかかる照明装置の縦断面図である。
【図9】この発明の実施の形態8にかかる照明装置の縦断面図である。
【図10】この発明の実施の形態9にかかる照明装置の縦断面図である。
【図11】前記発明の実施の形態9にかかる照明装置を搭載した密着イメージセンサである。
【符号の説明】
1 照明装置
2 点状光源
3 導光部材
4 第1の反射部材
5 第2の反射部材
6 照明位置のライン
7 法線
8 法線
11 照明装置
21 照明装置
31 照明装置
32 第3の反射部材
33 第4の反射部材
41 照明装置
51 照明装置
61 照明装置
71 照明装置
81 照明装置
Claims (4)
- 点状光源と、
前記点状光源から発した光を導き、少なくとも照明位置の下部においてライン幅を有する導光部材と、
いずれも前記導光部材の側面の一部に配置され前記点状光源から前記導光部材を介して導かれた光を反射する帯状である第1および第2の反射部材と、
を備え、
前記導光部材は、前記点状光源から出射された光の少なくとも一部が当該導光部材中を全反射するように配置され、
前記第1および第2の反射部材は所定の照明位置のラインと平行に配置され、
前記第1の反射部材の反射面の法線と前記第2の反射部材の法線とは前記照明位置のラインで交差している照明装置。 - 前記導光部材の前記照明位置のライン方向の両端部には光を反射する第3および第4の反射部材を形成しているものである請求項1に記載の照明装置。
- 第1および第2の反射部材は、点状光源から遠いほど帯の幅が広く形成されているものである請求項1または2に記載の照明装置。
- 第1および第2の反射部材の少なくとも一方と照明位置のラインとの間には光を集光する集光部材が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の照明装置。
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