JP3661984B2 - 筒型二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池缶の内部に二次電池要素となる電極体を収容して、電池缶に取り付けられた一対の電極端子から二次電池要素の発生電力を取り出すことが可能な筒型二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯型電子機器、電気自動車等の電源として、エネルギー密度の高いリチウム二次電池が注目されている。
例えば電気自動車に用いられる比較的大きな容量の円筒型リチウム二次電池は、図7に示す様に、筒体(11)の各端部に蓋体(12)を溶接固定して、円筒状の電池缶(1)を形成し、該電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体(2)を収容して構成されている。蓋体(12)には電極端子機構(9)が取り付けられ、巻き取り電極体(2)と電極端子機構(9)とが複数本の集電タブ(3)により互いに接続されている。尚、筒体(11)の他方の端部に固定された蓋体(図示省略)にも同様の電極端子機構(図示省略)が取り付けられており、巻き取り電極体(2)が発生する電力を一対の電極端子機構から外部に取り出すことが可能となっている。
又、各蓋体(12)にはバネ復帰式のガス排出弁(13)が取り付けられている。
【0003】
巻き取り電極体(2)は、リチウム複合酸化物を含む正極(21)と炭素材料を含む負極(23)の間に、非水電解液が含浸されたセパレータ(22)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。
巻き取り電極体(2)の正極(21)及び負極(23)からは夫々複数本の集電タブ(3)が引き出され、極性が同じ複数本の集電タブ(3)の先端部(31)が1つの電極端子機構(9)に接続されている。尚、図7においては、便宜上、一部の集電タブの先端部が電極端子機構(9)に接続されている状態のみを示し、他の集電タブについては、電極端子機構(9)に接続された先端部分の図示を省略している。
【0004】
電極端子機構(9)は、電池缶(1)の蓋体(12)を貫通して取り付けられたネジ部材(91)を具え、該ネジ部材(91)の基端部には鍔部(92)が形成されている。蓋体(12)の貫通孔には絶縁パッキング(93)が装着され、蓋体(12)と締結部材(91)の間の電気的絶縁性とシール性が保たれている。ネジ部材(91)には、筒体(11)の外側からワッシャ(94)が嵌められると共に、ナット(95)が螺合している。このナット(95)を締め付けて、ネジ部材(91)の鍔部(92)とワッシャ(94)によって絶縁パッキング(93)を挟圧することにより、シール性を高めている。
前記複数本の集電タブ(3)の先端部(31)は、ネジ部材(91)の鍔部(92)に、スポット溶接或いは超音波溶接によって固定されている。
【0005】
又、図8に示す如く、蓋体(12)に開設した貫通孔(14)に、電池缶(1)の内圧が所定値を越えたときに破れて開放する圧力開放式のガス排出弁(4)を取り付けた円筒型二次電池が知られている(特開平6-68861号、特開平9-139196号等)。
図示の如く、圧力開放式のガス排出弁(4)は、リング体(41)の裏面に、厚さ20μm程度のアルミニウム箔からなる円板状の弁膜(42)を固定してなり、リング体(41)の外周部が蓋体(12)の貫通孔(14)の開口縁にレーザ溶接されて、蓋体(12)に固定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示すバネ復帰式のガス排出弁(13)を具えた円筒型二次電池においては、電池缶(1)内部の圧力が上昇したとき、ガス排出弁(13)はバネ復帰力に抗して開かれることになるが、急激な圧力上昇が発生した場合、ガス排出弁(13)の開口面積が小さい初期の段階で、圧力を十分に逃がすことが出来ない問題がある。
又、バネや弁機構などの構成部品が多く、図7の如く電極端子機構(9)を越える高さとなるため、例えば複数の二次電池を配列して組電池を構成する場合、組電池の筐体が大形化する問題がある。
【0007】
これに対し、図8に示す圧力開放式のガス排出弁(4)を具えた円筒型二次電池では、電池缶(1)の内部に異常圧力が発生したとき、弁膜(42)が瞬時に破れて圧力が開放されるので、圧力の上昇が効果的に抑制される。
又、圧力開放式ガス排出弁(4)はバネ復帰式ガス排出弁(13)に比べて構成部品の数が少なく、小型化が可能であるため、組電池を構成する場合にもコンパクト化が可能である。
【0008】
ところが、圧力開放式ガス排出弁(4)を具えた従来の円筒型二次電池においては、特に電池が大型化した場合、電池缶(1)の蓋体(12)にガス排出弁(4)を溶接することが困難である問題があった。即ち、電池の大型化に伴って蓋体(12)の厚さが大きくなり、例えば数mm以上の厚さを有する蓋体(12)にガス排出弁(4)のリング体(41)をレーザ溶接する際、リング体(41)の厚さに比べて蓋体(12)の厚さが非常に大きいために、溶接時の熱放散が著しく、レーザを照射されて溶融した金属が急激に冷えることとなって、溶接部にピンホールやクラックなどの欠陥が発生する虞れがあった。
【0009】
又、圧力開放式ガス排出弁(4)を具えた従来の円筒型二次電池では、その組立工程において、電池缶(1)の内部に電解液を注入する際、蓋体(12)にはガス排出弁(4)が溶接固定されているため、別途、電解液注入用のねじ孔を開設しておき、電解液注入後、このねじ孔を塞ぐ必要がある。この結果、構成が複雑となるばかりでなく、組立工数が増加する問題がある。
【0010】
そこで本発明の目的は、ガス排出弁の構造がコンパクトで、その取り付けが容易であり、然も、電池の組立工数の減少を図ることが可能な筒型二次電池を提供することである。
【0011】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る筒型二次電池においては、電池缶(1)の蓋体(12)に段付き孔(16)が開設され、該段付き孔(16)は、蓋体(12)の外側に開口すると共に内周面に内ねじが形成された大径孔(17)と、蓋体(12)の内側に開口する小径孔(18)と、大径孔(17)と小径孔(18)の間に介在する段部(19)とを具え該段付き孔(16)の大径孔(17)の内部には、ガス排出弁(5)が設置されて、蓋体 (12) の内面と外面に挟まれた厚さ領域内に全体が収容されている。
該ガス排出弁(5)は、段付き孔(16)の段部(19)上に設置されて電池缶(1)の内圧が所定値を越えたときに開放する円板状の弁膜(7)と、該弁膜(7)を挟んで両側に配置された一対の挟圧リング ( )( ) と、少なくとも何れか一方の挟圧リング ( ) と弁膜 ( ) の間に介在するOリング (58) とから構成され、弁膜 ( ) の外側に配置された挟圧リング ( ) の外周面には、段付き孔 (16) の大径孔 (17) の内ねじに螺合する外ねじ (83) が形成され、両挟圧リング ( )( ) にはそれぞれ、弁膜 ( ) の外周部へ向けて円筒部 (62)(82) が突設され、一方の挟圧リング ( ) の円筒部 (62) の外径は、他方の挟圧リング ( ) の円筒部 (82) の内径よりも、所定寸法だけ小さく形成されており、弁膜 ( ) には、両挟圧リング ( )( ) の円筒部 (62)(82) による挟圧によって薄肉部 (71) が形成されている
【0012】
上記本発明の筒型二次電池においては、電池缶(1)の蓋体(12)の段部(19)上に弁膜(7)を設置し、固定装置の外ねじを段付き孔(16)の内ねじにねじ込むことによって、弁膜(7)を段部(19)上に固定することが出来る。従って、ガス排出弁(5)を蓋体(12)に溶接固定する必要はない。
又、上記本発明の筒型電池の組立工程においては、電池缶(1)の蓋体(12)の段付き孔(16)から電解液を注入した後、電池缶(1)の内部に圧力をかけて電解液をセパレータに含浸させる際、蓋体(12)の段付き孔(16)の内ねじには、封口栓をねじ込んでおき、加圧工程の後に、封口栓を取り外し、段付き孔(16)の内ねじにガス排出弁(5)をねじ込んで固定することが出来る。従って、電池缶(1)の蓋体(12)に別途、電解液注入孔を開設する必要はない。
【0013】
更に又、圧力開放式のガス排出弁(5)は、復帰式ガス排出弁に比べて部品点数が少なく、コンパクトに構成することが出来るので、蓋体(12)の内面と外面に挟まれた厚さ領域内に全体を収容して配備することが出来る。
従って、本発明に係る筒型二次電池を用いて組電池を構成する場合、装置全体を小形化することが可能である。
【0015】
更に、上記本発明に係る筒型二次電池においては、外側挟圧リング(8)の外ねじ(83)を蓋体(12)の内ねじ(15)にねじ込むことによって、両挟圧リング(6)(8)に挟圧力が発生し、弁膜(7)の外周部が両挟圧リング(6)(8)によって挟持されると共に、Oリング(58)が弁膜(7)の表面と外側挟圧リング(8)の裏面によって挟圧される。ここで、両挟圧リング(6)(8)に突設された円筒部(62)(82)は、一方の円筒部(62)の外径が、他方の円筒部(82)の内径よりも、所定寸法だけ小さく形成されているので、両円筒部(62)(82)は互いに嵌合可能であり、該嵌合によって、一方の円筒部(62)の外周面と他方の円筒部(82)の内周面の間に、所定寸法のリング状空間が形成されることになる。
従って、弁膜(7)の外周部は、両円筒部(62)(82)により挟圧されることによって、前記リング状空間を金型空間とするプレス加工が施され、この結果、リング状空間の寸法によって規定される所定厚さの薄肉部(71)が形成される。
【0016】
この様に弁膜(7)に所定厚さの薄肉部(71)が形成された圧力開放式のガス排出弁(5)においては、電池缶(1)の内部に所定値を越える圧力が発生したとき、先ず薄肉部(71)に破れが発生して、瞬時に弁膜(7)が開放することになる。
従って、ガス排出弁(5)の作動圧力は、弁膜(7)の薄肉部(71)の厚さ、即ち両挟圧リング(6)(8)の円筒部(62)(82)の寸法によって精度良く規定することが出来るのである。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係る筒型二次電池によれば、圧力開放式のガス排出弁の採用によってガス排出弁のコンパクト化が実現されると共に、ガス排出弁を蓋体の段付き孔にねじ込んで固定する構造の採用によって、ガス排出弁の取付けが容易となり、然も、段付き孔を電解液注入のために利用することが可能となって、電池の組立工数が減少する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係る円筒型二次電池は、図1に示す如く、筒体(11)の各端部に蓋体(12)を溶接固定してなる円筒状の電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体(2)を収容して構成されている。蓋体(12)には、電極端子機構(9)が取り付けられており、巻き取り電極体(2)と両電極端子機構(9)とが、複数本の集電タブ(3)により互いに接続されている。尚、筒体(11)の他方の端部に溶接固定された蓋体(図示省略)にも同様の電極端子機構(図示省略)が取り付けられて、巻き取り電極体(2)が発生する電力を一対の電極端子機構から外部に取り出すことが可能となっている。
又、各蓋体(12)に開設した段付き孔(16)には、圧力開放式のガス排出弁(5)がねじ込み固定されている。
【0021】
巻き取り電極体(2)は、リチウム複合酸化物を含む正極(21)と炭素材料を含む負極(23)の間に、非水電解液が含浸されたセパレータ(22)を介在させて、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。
巻き取り電極体(2)の正極(21)及び負極(23)からは夫々複数本の集電タブ(3)が引き出され、極性が同じ複数本の集電タブ(3)の先端部(31)が1つの電極端子機構(9)に接続されている。尚、図1においては、便宜上、一部の集電タブの先端部が電極端子機構(9)に接続されている状態のみを示し、他の集電タブについては、電極端子機構(9)に接続された先端部分の図示を省略している。
【0022】
電極端子機構(9)は、電池缶(1)の蓋体(12)を貫通して取り付けられたネジ部材(91)を具え、該ネジ部材(91)の基端部には鍔部(92)が形成されている。蓋体(12)の貫通孔には絶縁パッキング(93)が装着され、蓋体(12)と締結部材(91)の間の電気的絶縁性とシール性が保たれている。ネジ部材(91)には、蓋体(12)の外側からワッシャ(94)が嵌められると共に、ナット(95)が螺合している。このナット(95)を締め付けて、ネジ部材(91)の鍔部(92)とワッシャ(94)によって絶縁パッキング(93)を挟圧することにより、シール性を高めている。
前記複数本の集電タブ(3)の先端部(31)は、ネジ部材(91)の鍔部(92)に、スポット溶接或いは超音波溶接によって固定されている。
【0023】
電池缶(1)の蓋体(12)に開設された段付き孔(16)は、図3に示す如く、蓋体(12)の外側に開口すると共に内周面に内ねじ(15)が形成された大径孔(17)と、蓋体(12)の内側に開口する小径孔(18)と、大径孔(17)と小径孔(18)の間に介在する段部(19)とから構成されている。
【0024】
ガス排出弁(5)は図2〜図4に示す如く、所定厚さ(例えば20μm)のアルミニウム箔からなる円板状の弁膜(7)と、弁膜(7)の外周部を上下から挟圧する真鍮製の一対の挟圧リング(6)(8)と、弁膜(7)と外側挟圧リング(8)の間に介在するシリコーン系樹脂製のOリング(58)とから構成されている。
尚、ガス排出弁(5)の弁膜(7)は、アルミニウムに限らず、ニッケルやステンレス鋼によって形成することが可能である。
【0025】
内側挟圧リング(6)は、中央孔(63)を有する円板部(61)の表面に円筒部(62)を上向きに突設して構成されている。又、外側挟圧リング(8)は、中央孔(80)を有する円板部(81)の裏面に円筒部(82)を下向きに突設して構成され、円板部(81)の外周面には外ねじ(83)が形成されている。
ここで、内側挟圧リング(6)の円筒部(62)と外側挟圧リング(8)の円筒部(82)とは同軸上に位置している。又、内側挟圧リング(6)の円筒部(62)の外径は、外側挟圧リング(8)の円筒部(82)の内径よりも、所定寸法(例えば36μm)だけ小さく形成されており、内側挟圧リング(6)の円筒部(62)と外側挟圧リング(8)の円筒部(82)とは互いに嵌合可能である。
【0026】
上記ガス排出弁(5)の組立においては、図3に示す如く蓋体(12)の段付き孔(16)の段部(19)上に、内側挟圧リング(6)、弁膜(7)及びOリング(58)を順に設置した後、蓋体(12)の段付き孔(16)の内ねじ(15)に対して外側挟圧リング(8)の外ねじ(83)をねじ込む。
これによって、図4に示す如く、内側挟圧リング(6)と外側挟圧リング(8)によって弁膜(7)の外周部が挟圧され、内側挟圧リング(6)の円筒部(62)と外側挟圧リング(8)の円筒部(82)が金型となって、弁膜(7)の外周部を図示の如く内側挟圧リング(6)の円筒部(62)及び円板部(61)の表面に沿って塑性変形させる。これによって、弁膜(7)には、両円筒部(62)(82)に挟まれた領域に、両円筒部(62)(82)の隙間Sによって規定される所定厚さ(例えば18μm)の薄肉部(71)が、リング状に形成されることになる。
【0027】
又、外側挟圧リング(8)のねじ込みによって、外側挟圧リング(8)と弁膜(7)の表面との間にOリング(58)が挟圧されて、外側挟圧リング(8)と弁膜(7)の間にシールが施されることになる。
【0028】
上記ガス排出弁(5)を具えた円筒型二次電池の組立においては、電池缶(1)の蓋体(12)の段付き孔(16)から電池缶(1)の内部へ電解液を注入した後、段付き孔(16)に封口栓(図示省略)をねじ込んで封止し、この状態で電池缶(1)の内部に所定の圧力をかけて、電解液を巻き取り電極体(2)のセパレータ(22)に含浸させる。その後、封口栓を取り外し、段付き孔(16)にはガス排出弁(5)をねじ込んで固定する。
【0029】
この様にして組み立てられた円筒型二次電池においては、電池缶(1)の内部の圧力が増大したとき、先ず弁膜(7)の薄肉部(71)に破れが生じて、弁膜(7)が瞬時に開放し、内圧を一気に外部へ逃がす。ここで、弁膜(7)の開放圧力は、弁膜(7)の薄肉部(71)の厚さ、即ち内側挟圧リング(6)の円筒部(62)の外径と外側挟圧リング(8)の円筒部(82)の内径とによって、精度良く規定することが出来る。
【0030】
図5及び図6は、ガス排出弁(5)の他の構成例を表わしている。
該ガス排出弁(5)は、蓋体(12)の段付き孔(16)の段部(19)上に設置された前記同様の弁膜(7)と、該弁膜(7)の外周部を段部(19)に向けて下圧すべき下圧リング(50)と、下圧リング(50)に重なるリング状本体の外周部に外ねじ(52)を具えると共に内周部に内ねじ(53)を具えた外周側締付けリング(51)と、外周側締付けリング(51)の内ねじ(53)に螺合する外ねじ(56)を具えた内周側締付けリング(54)と、内周側締付けリング(54)と弁膜(7)の間に介在するOリング(59)とから構成されており、内周側締付けリング(54)の裏面には円筒部(55)が下向きに突設され、内周側締付けリング(54)の中央部には、段付き孔(16)と同軸の中央孔(57)が形成されている。
【0031】
上記ガス排出弁(5)の組立においては、蓋体(12)の段付き孔(16)の段部(19)上に、弁膜(7)及び下圧リング(50)を順に設置した後、蓋体(12)の段付き孔(16)の内ねじ(15)に対して外周側締付けリング(51)の外ねじ(52)をねじ込む。又、弁膜(7)上にOリング(59)を設置した後、外周側締付けリング(51)の内ねじ(53)に対して内周側締付けリング(54)の外ねじ(56)をねじ込む。
これによって、図5の如く、段付き孔(16)の段部(19)と下圧リング(50)の間に弁膜(7)の外周部が挟圧されて、弁膜(7)が蓋体(12)に固定される。又、内周側締付けリング(54)と弁膜(7)の表面との間にOリング(58)が挟圧されて、内周側締付けリング(54)と弁膜(7)の間にシールが施されることになる。
【0032】
上記ガス排出弁(5)を具えた円筒型二次電池においては、外周側締付けリング(51)を用いて弁膜(7)に充分な締め付け力を与えると共に、内周側締付けリング(54)を用いてOリング(59)に適度な締め付け力を与えることが出来る。
又、外周側締付けリング(51)と内周側締付けリング(54)とは同一平面上に配置されているので、図2〜図4に示すガス排出弁(5)よりも更に薄型化が可能である。
【0033】
【実施例】
図1〜図4に示す本発明に係る円筒型二次電池(実施例1〜4)と、図7に示す従来の円筒型二次電池(比較例)を作製して、本発明の効果を確認した。
先ず、各電池に共通の工程について説明した後、電池毎に異なるガス排出弁の構造及びその取付けについて説明する。
【0034】
正極の作製
正極活物質としてのLiCoO(リチウム複合酸化物)と導電剤としての炭素を重量比90:5で混合し、正極合剤を作製した。次に、結着剤であるポリフッ化ビニリデンをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させて、NMP溶液を調製した。そして、正極合剤とポリフッ化ビニリデンの重量比が95:5となる様に正極合剤とNMP溶液を混合して、スラリーを調製し、このスラリーを正極集電体としてのアルミニウム箔の両面にドクターブレード法により塗布し、150℃で2時間の真空乾燥を施して正極を作製した。
【0035】
負極の作製
結着剤であるポリフッ化ビニリデンをNMPに溶解させてNMP溶液を調製し、粒子径10μmの黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンの重量比が85:15となる様に混練してスラリーと調製した。このスラリーを負極集電体としての銅箔の両面にドクターブレード法によって塗布し、150℃で2時間の真空乾燥を施して負極を作製した。
【0036】
電解液の調製
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比1:1で混合した溶媒に、LiPFを1mol/lの割合で溶解して、電解液を調製した。
【0037】
電池の組立
正極を構成しているアルミニウム箔の表面に複数本のアルミニウム製集電タブを一定間隔をおいて溶接すると共に、負極を構成している銅箔の表面に複数本のニッケル製集電タブを一定間隔をおいて溶接した。そして、正極と負極の間にセパレータを挟んで渦巻き状に巻回し、巻き取り電極体を構成した。尚、セパレータとしては、イオン透過性のポリエチレン製の微多孔性膜を用いた。
この巻き取り電極体を電池缶となる筒体の内部に装填し、該巻き取り電極体から伸びる正側及び負側の集電タブを夫々、蓋体に取り付けられた電極端子機構に接続した後、該蓋体を筒体に溶接固定して、円筒型二次電池を組み立てた。
尚、電池缶は、外径が45mm、長さが200mmに形成され、筒体の肉厚は1.25mm、蓋体の直径は45mm、厚さは5mmに形成されている。又、正負一対の電極端子機構を含む電池の全長は220mmである。
【0038】
実施例1
蓋体に内径5mmの段付き孔を開設すると共に、該段付き孔に対して、厚さ30μmのアルミニウム箔からなる弁膜を具えた図1〜図3のガス排出弁(5)を取り付けて、実施例1の円筒型二次電池を作製した。
【0039】
実施例2
厚さ20μmのニッケル箔からなる弁膜を用いること以外は実施例1と同様にして、実施例2の円筒型二次電池を作成した。
【0040】
実施例3
厚さ10μmのステンレス鋼箔からなる弁膜を用いること以外は実施例1と同様にして、実施例3の円筒型二次電池を作成した。
【0041】
比較例1
図8に示す圧力開放式のガス排出弁(4)を蓋体(12)にレーザ溶接して、比較例1の円筒型二次電池を作製した。
【0042】
比較例2
図7に示す如くバネ復帰式のガス排出弁(13)を蓋体(12)にねじ込み固定して、比較例2の円筒型二次電池を作製した。尚、一対のガス排出弁(13)(13)を含む電池の全長は225mmである。
【0043】
体積エネルギー密度の算出
上記実施例1〜3及び比較例1及び2の各電池の容量を測定し、体積エネルギー密度を算出した。その結果を表1に示す。尚、電池の体積は、電極端子機構及びガス排出弁を含む電池全体を内包する円筒体の体積とした。
【0044】
【表1】
Figure 0003661984
【0045】
表1から明らかな様に、何れの電池においても同一の電池エネルギーが得られたが、電池体積の差によって、実施例1〜3及び比較例1の電池は比較例2の電池よりも体積エネルギー密度が増大している。
【0046】
又、石鹸液を用いたリークチェック試験を行なったところ、ガス排出弁をねじ込み式として溶接を行なわなかった実施例1〜3においても、ガス排出弁を溶接固定した比較例1と同じく、ガス漏れは発見されなかった。
【0047】
本発明に係る円筒型二次電池によれば、電池の組立工程において、電池缶の内部に電解液を注入する際、図8に示す従来の電池(比較例1)では、別途、電解液注入用の孔を開設する必要があるが、本発明の電池では、筒体に開設された段付き孔を利用することが出来るので、構成が簡易となる。
又、ガス排出弁(5)は蓋体(12)に埋め込まれて固定されているので、電極端子機構(9)と干渉する問題がなく、ガス排出弁を蓋体(12)に突設した構成に比べて、弁の開口面積を大きくすることが可能である。
【0048】
更に、複数本の二次電池を用いて組電池を組み立てる場合、本発明の電池によれば、圧力開放式のガス排出弁(5)は蓋体(12)の厚さ範囲内に収容して配置することが出来るので、各電池を導線で互いに結線する作業がガス排出弁によって阻害されることはなく、組立作業が容易となる。
更に又、複数本の二次電池を直列に接続して組電池を構成する場合、本発明の電池によれば、従来の二次電池を用いて同様の組電池を構成する場合に比べて、筐体の小形化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円筒型二次電池の断面図である。
【図2】該円筒型二次電池に装備されているガス排出弁の分解斜視図である。
【図3】該ガス排出弁の締め付け前の状態を表わす拡大断面図である。
【図4】該ガス排出弁の締め付け後の状態を表わす拡大断面図である。
【図5】ガス排出弁の他の構成を表わす断面図である。
【図6】該ガス排出弁の分解斜視図である。
【図7】従来のバネ復帰式のガス排出弁を具えた円筒型二次電池の断面図である。
【図8】従来の圧力開放式のガス排出弁を具えた円筒型二次電池の断面図である。
【符号の説明】
(1) 電池缶
(11) 筒体
(12) 蓋体
(2) 巻き取り電極体
(3) 集電タブ
(5) ガス排出弁
(58) Oリング
(6) 内側挟圧リング
(62) 円筒部
(7) 弁膜
(8) 外側挟圧リング
(82) 円筒部
(9) 電極端子機構

Claims (2)

  1. 筒体(11)の開口部に蓋体(12)が固定されて気密性を有する電池缶(1)の内部に、二次電池要素となる電極体(2)を収納して構成される筒型二次電池において、電池缶(1)の蓋体(12)には段付き孔(16)が開設され、該段付き孔(16)は、蓋体(12)の外側に開口すると共に内周面に内ねじが形成された大径孔(17)と、蓋体(12)の内側に開口する小径孔(18)と、大径孔(17)と小径孔(18)の間に介在する段部(19)とを具え、該段付き孔(16)の大径孔(17)の内部には、ガス排出弁(5)が設置されて、蓋体 (12) の内面と外面に挟まれた厚さ領域内に全体が収容されており、該ガス排出弁(5)は、段付き孔(16)の段部(19)上に設置されて電池缶(1)の内圧が所定値を越えたときに開放する円板状の弁膜(7)と、該弁膜(7)を挟んで両側に配置された一対の挟圧リング ( )( ) と、少なくとも何れか一方の挟圧リング ( ) と弁膜 ( ) の間に介在するOリング (58) とから構成され、弁膜 ( ) の外側に配置された挟圧リング ( ) の外周面には、段付き孔 (16) の大径孔 (17) の内ねじに螺合する外ねじ (83) が形成され、両挟圧リング ( )( ) にはそれぞれ、弁膜 ( ) の外周部へ向けて円筒部 (62)(82) が突設され、一方の挟圧リング ( ) の円筒部 (62) の外径は、他方の挟圧リング ( ) の円筒部 (82) の内径よりも、所定寸法だけ小さく形成されており、弁膜 ( ) には、両挟圧リング ( )( ) の円筒部 (62)(82) による挟圧によって薄肉部 (71) が形成されていることを特徴とする筒型二次電池。
  2. 弁膜(7)の外周部は、前記他方の挟圧リング(8)の円筒部(82)によって下圧されて、前記一方の挟圧リング(6)の円筒部(62)の外周面に沿って塑性変形し、該塑性変形によって薄肉部(71)が形成されている請求項1に記載の筒型二次電池。
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