JP3659800B2 - 位相誤差検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多値VSB(Vestigial Sideband)復調器または多値QAM(Quadrature Amplitude Modulation) 復調器で所望の搬送波を再生する目的または復調信号における位相雑音を抑圧する目的で用いる位相誤差検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図14は、例えば、Wonho Lee, Kyungwhoon Cheun, and Seokrim Choi, “A HARDWARE EFFICIENT PHASE/GAIN TRACKING LOOP FOR THE GRAND ALLIANCE VSB HDTV RECEIVER,” IEEE Transactions on Consumer Electronics, Vol.42, No.3, pp.632-639, Aug. 1996 で示されている多値VSB復調器用位相誤差検出装置をブロック図で表したものである。図14において、IおよびQはそれぞれ復調器で再生される搬送波成分(以下、再生搬送波とする)によって復調されたディジタル復調信号(以下、I信号とする)および該ディジタル復調信号に対して位相が直交するディジタル直交信号(以下、Q信号とする)を表す。なお、実際に送信されたデータ(以下、送信データとする)はI信号に含まれているとする。1はI信号をもとに、送信データを判定して出力するデータ判定回路、2は該データ判定回路1の出力(以下、判定データとする)およびI信号を入力とし、これらの信号の差分を出力する減算回路、3は該減算回路2の出力をQ信号で除算して出力する除算回路であり、該除算回路3の出力は再生搬送波と所望の搬送波成分との位相誤差情報を表す信号(以下、位相誤差信号とする)であって、位相誤差検出装置の出力である。
【0003】
次に、搬送波再生および位相雑音の抑圧について説明する。多値レベルに変調されたVSB信号およびQAM信号は、受信側において同期検波により復調される。このとき、同期検波で必要となる搬送波は受信信号および発振器によって再生されるが、再生搬送波が所望の搬送波成分に対して周波数誤差または位相誤差を含む場合、もしくは再生搬送波に位相雑音が含まれている場合は正しい復調信号が得られず、結果として送信データは誤って復号される。I信号およびQ信号を直交座標(I,Q)で表したもの(以下、コンスタレーションとする)を図12に示す。ここで、多値VSB変調方式ではI信号に送信データ情報が、また多値QAM変調方式ではI信号およびQ信号に送信データ情報が含まれているとする。図12において、R(I,Q)は同期検波された受信信号のシンボル点、T(I0 ,Q0 )は実際に送信した送信信号のシンボル点を表す。この場合、再生搬送波が所望の搬送波成分に対してθの位相誤差を含んでいるため、RはTを原点を中心にθだけ回転させた位置に存在する。従って、I信号は本来の値I0 に対してδIずれた値を持ち、このδIの大きさが最小シンボル間距離の2分の1より大きくなると受信側は送信データを誤って復号する。多値QAM変調方式の場合は、Q信号に対しても同様の原因で誤った復号が行われる。搬送波再生装置では、この位相誤差θを検出し、フィルタを介してその情報を搬送波発生器にフィードバックするPLLを構成することによって、再生搬送波を最適化している。また、位相雑音を抑圧する装置(以下、位相雑音抑圧装置とする)では、位相誤差θを検出し、フィルタを介してその情報をSin/Cos発生器にフィードバックするPLLを構成することによって受信データの誤りを少なくしている。
【0004】
次に具体例として、搬送波再生用PLLまたは位相雑音抑圧装置用PLLのブロック図を図13に示す。図において、IR およびQR は受信信号もしくは位相雑音を含む復調信号である。17はIR およびQR を入力とし、複素搬送波発生器またはSin/Cos発生器から出力される信号を乗算して出力する複素乗算器、18は複素乗算器17から出力されるI信号およびQ信号を入力とし、再生搬送波と所望の搬送波成分との位相誤差を検出して出力する位相誤差検出器、19は位相誤差検出器18の出力を入力とし、適当なゲインを与えると共に不要な高周波数成分を抑圧するループフィルタ、20はループフィルタ19の出力を入力とし、これに対応するSin成分およびCos成分の信号(以下、複素信号とする)を出力する複素搬送波発生器またはSin/Cos発生器である。搬送波再生装置ではこの複素信号が再生搬送波に、また、位相雑音抑圧装置ではこの複素信号が位相雑音を相殺するための複素信号になる。また、多値VSB変調方式では複素乗算器17の出力であるI信号に、多値QAM変調方式では複素乗算器17の出力であるI信号およびQ信号に送信データの情報が含まれる。
【0005】
次に、図14に示した従来の位相誤差検出装置の動作について説明する。位相誤差検出装置は、図13における位相誤差検出器18に相当し、この装置の性能が受信データの誤り率に直接的な影響を与える。図14の位相誤差検出装置では、図12に示されている角度Ψの正接を求めるよう構成され、これを位相誤差θの近似データとして出力する。すなわち、復調信号でありかつ位相誤差検出装置の入力であるI信号は、データ判定回路1に入力され、ここでは送信データの判定データが出力される。次に、減算回路2において該判定データとI信号との差分が計算され、除算回路3に出力される。この減算回路2の出力信号は、図12に示されているδIに相当する。除算回路3では、上記減算回路2の出力をQ信号で除算し、位相誤差信号として出力する。この時の位相誤差信号は、式(1)で表される。但し、δIはIからI0 を減算した信号である。
【0006】
【数1】
Figure 0003659800
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の位相誤差検出装置では、復調信号とその判定データとの差分を復調信号と直交する信号で除算した値を位相誤差信号として出力していたので、位相誤差が同じ場合でも送信データの値によって出力の値が異なるという問題点があった。
【0008】
例えば、図2は、値の異なる送信データに対して位相誤差θが存在する場合のコンスタレーションを表している。図において、受信信号RA (IA ,QA )に対する送信信号はTA (I0A,Q0 )、受信信号RB (IB ,QB )に対する送信信号はTB (I0B,Q0 )で表されている。簡単のため2つの送信信号に対応するQ信号の値は同じであるとする。また、位相誤差は共にθである。この場合、RA 、RB に対する位相誤差検出装置の出力はそれぞれtanΨA 、tanΨB となり、これらの値は異なった値を示す。これは、位相誤差θとΨとの関係が式(2)で与えられ、Ψが送信データI0 の関数となっているためである。
【0009】
【数2】
Figure 0003659800
【0010】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、送信データの大きさに関わらず一様に確からしい位相誤差情報を出力する位相誤差検出装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の構成である位相誤差検出装置は、再生搬送波によって復調された多値ディジタル復調信号を入力とし、該多値ディジタル復調信号をもとに送信データを判定して出力するデータ判定手段と、該データ判定手段の出力および上記ディジタル復調信号を入力とし、これらの差分を出力する減算手段と、上記ディジタル復調信号を入力とし、ゲインを与えて出力するゲイン付加手段と、上記ディジタル復調信号に対して位相が直交するディジタル直交信号および上記減算手段の出力を入力とし、再生搬送波の位相が所望の搬送波の位相に対して進んでいるか遅れているかを検出する符号検出手段と、該符号検出手段の出力に応じて上記ゲイン付加手段の出力の極性を変化させて出力する符号付加手段と、該符号付加手段の出力および上記ディジタル直交信号を入力とし、それらを加算して出力する加算手段と、該加算手段の出力で上記減算手段の出力を除算して出力する除算手段を備えるものである。
【0012】
また、この発明の第2の構成である位相誤差検出装置は、第1の構成において、受信側で既知の送信データである既知データ系列、該既知データ系列の有効期間を示す既知データ有効期間信号および上記データ判定手段の出力を入力とし、既知データ有効期間信号が上記既知データ系列が有効であることを示す場合には上記既知データ系列を、そうでない場合には上記データ判定手段の出力を選択し、上記減算手段に出力するセレクト手段を備えるものである。
【0013】
また、この発明の第3の構成である位相誤差検出装置は、第1の構成において、加算手段の出力を入力とし、その絶対値をしきい値と比較して大小関係を2値信号にして出力する比較手段と、該比較手段の出力に応じて除算手段の出力をマスクするゲート手段を備えるものである。
【0014】
また、この発明の第4の構成である位相誤差検出装置は、第1の構成において、除算手段の出力を入力とし、その絶対値が所定の値を超える場合は値をクリップして出力するクリップ手段を備えるものである。
【0015】
また、この発明の第5の構成である位相誤差検出装置は、第1の構成において、除算手段の出力を入力とし、入力の変化量が観察時間前後の平均的変化量に対して連続性を欠く場合は、1データ前に出力した信号もしくはその平均的変化量を1データ前に出力した信号に加算した信号を出力する出力平滑化手段を備えるものである。
【0016】
また、この発明の第6の構成である位相誤差検出装置は、再生搬送波によって復調された互いに直交するI、Q2つの多値ディジタル復調信号のうちのI信号を入力とし、該I信号をもとに送信データを判定して出力する第1のデータ判定手段と、該第1のデータ判定手段の出力および上記I信号を入力とし、これらの差分を出力する第1の減算手段と、上記I信号を入力とし、ゲインを与えて出力する第1のゲイン付加手段と、上記Q信号および上記第1の減算手段の出力を入力とし、再生搬送波の位相が所望の搬送波の位相に対して進んでいるか遅れているかを検出する第1の符号検出手段と、該第1の符号検出手段の出力に応じて上記第1のゲイン付加手段の出力の極性を変化させて出力する第1の符号付加手段と、該第1の符号付加手段の出力および上記Q信号を入力とし、それらを加算して出力する第1の加算手段と、該第1の加算手段の出力で上記第1の減算手段の出力を除算して出力する第1の除算手段と、上記Q信号を入力とし、該Q信号をもとに送信データを判定して出力する第2のデータ判定手段と、該第2のデータ判定手段の出力および上記Q信号を入力とし、これらの差分を出力する第2の減算手段と、上記Q信号を入力とし、ゲインを与えて出力する第2のゲイン付加手段と、上記I信号および上記第2の減算手段の出力を入力とし、再生搬送波の位相が所望の搬送波の位相に対して進んでいるか遅れているかを検出する第2の符号検出手段と、該第2の符号検出手段の出力に応じて上記第2のゲイン付加手段の出力の極性を変化させて出力する第2の符号付加手段と、該第2の符号付加手段の出力および上記I信号を入力とし、それらを加算して出力する第2の加算手段と、該第2の加算手段の出力で上記第2の減算手段の出力を除算して出力する第2の除算手段と、該第2の除算手段および上記第1の除算手段の出力を入力とし、それらの平均値を出力する平均化手段と、該平均化手段の出力および上記第1の除算手段の出力を入力とし、変調方式を識別するための信号に応じて入力される信号のうちいずれか一方を選択して出力する出力選択手段を備えるものである。
【0017】
また、この発明の第7の構成である位相誤差検出装置は、第6の構成において、上記第1の加算手段の出力、上記第1の除算手段の出力、上記第2の除算手段の出力および変調方式を識別するための変調モード信号を入力とし、該変調モード信号が多値QAM変調方式を表す場合は上記第1の除算手段の出力と上記第2の除算手段の出力をもとに上記平均化手段から出力される位相誤差情報の信頼性を評価してその評価結果を2値もしくは多値レベルの信号として出力し、また該変調モード信号が多値VSB変調方式を表す場合は上記第1の加算手段の出力をもとに上記第1の除算手段から出力される位相誤差情報の信頼性を評価してその評価結果を2値もしくは多値レベルの信号として出力する出力評価手段と、該出力評価手段の出力、上記第1の除算手段の出力、上記平均化手段の出力および上記変調モード信号を入力とし、変調モード信号が多値QAM変調方式を表す場合は上記平均化手段の出力または上記平均化手段の出力に所定のゲインを掛けた信号または0レベルを表す信号のいずれかを、また変調モード信号が多値VSB変調方式を表す場合は上記第1の除算手段の出力または上記第1の除算手段の出力に所定のゲインを掛けた信号または0レベルを表す信号のいずれかをそれぞれ選択して出力する出力切り換え手段を備えるのもである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による位相誤差検出装置を示すブロック図である。図において、IおよびQはそれぞれ再生搬送波によって復調されたI信号およびI信号に対して位相が直交しているQ信号を表す。1はI信号をもとに、送信データを判定して出力するデータ判定回路、2は該データ判定回路1の出力およびI信号を入力とし、これらの信号の差分を出力する減算回路、3は該減算回路2の出力を加算回路7の出力で除算して出力する除算回路、4はI信号に対して所定のゲインを与えるゲイン付加回路、5は上記減算回路2の出力およびQ信号を入力とし、これらの信号から位相誤差の極性を推定して2値データとして出力する符号検出回路、6は該符号検出回路5の出力に応じて、上記ゲイン付加回路4の出力の極性を反転する符号付加回路、7は該符号付加回路6の出力およびQ信号を入力とし、両者を加算して出力する加算回路であり、上記除算回路3の出力は再生搬送波と所望の搬送波成分との位相誤差情報を表す位相誤差信号であって、位相誤差検出装置の出力である。
【0019】
次に、位相誤差信号の導出方法について説明する。図12において、送信信号Tの原点からの距離をr、受信信号RとI軸のなす角をφ、位相誤差をθとする。この時、送信信号TのI座標である送信データI0 は、r、θおよびφを用いて式(3)のように表される。
【0020】
【数3】
Figure 0003659800
【0021】
位相誤差θに対し、その正弦および余弦には式(4)のような近似式が成り立つ。
【0022】
【数4】
Figure 0003659800
【0023】
但し、αは−π/2からπ/2までの値をとる変数θの正弦をθの1次関数で近似するための1以下の正の定数である。
【0024】
式(3)および式(4)から式(5)が導出される。
【0025】
【数5】
Figure 0003659800
【0026】
位相誤差θが0または正の値の場合、式(5)から位相誤差θは式(6)のように導出できる。
【0027】
【数6】
Figure 0003659800
【0028】
また、位相誤差θが負の値の場合、式(5)から位相誤差θは式(7)のように導出できる。
【0029】
【数7】
Figure 0003659800
【0030】
式(6)および式(7)は、位相誤差の極性が推定できれば、受信信号のI信号とその判定データおよびQ信号を用いて位相誤差θを求めることができることを示している。
【0031】
ここで、αの値について説明する。−π/2からπ/2まで変化する変数θの正弦を1次関数で近似した場合、θの絶対値が小さいほどその近似値は本来の正弦に近づく。上記位相誤差検出装置を復調信号における位相雑音を抑圧する目的で用いる場合は、位相誤差θの変化範囲が0を中心とした比較的小さな範囲であるため、αを適当な値に定めることによって、θに対する正弦を精度良く近似できる。一方、上記位相誤差検出装置を、復調器において所望の搬送波を再生する目的で用いる場合は、位相誤差の変化範囲が比較的大きく、θの絶対値がπ/2に近づくにつれて近似精度が落ちる。従って、θ=0近傍での近似精度を多少犠牲にして、絶対値の大きなθに対する近似精度を上げる必要がある。このとき、αの値は、位相雑音を抑圧する目的で用いる場合に設定する値よりも相対的に大きくなる。よって、αの値は、位相誤差検出装置の使用目的に応じて設定しなければならない。
【0032】
次に、図1に示された位相誤差検出装置の動作について説明する。データ判定回路1では、入力されるI信号に含まれる送信データ情報を推定し、判定データとして出力する。出力された判定データは減算回路2に入力され、ここでI信号との差分信号が生成される。該減算回路2の出力は、式(6)および式(7)に示されるδIに相当する。ゲイン付加回路4は、I信号を入力とし、式(4)で示される正定数αをI信号に乗算して出力する。次に、式(1)より、位相誤差θの極性は、δIの極性とQ信号の極性をもとに推定可能であることがわかる。従って、符号検出回路5では、Q信号および上記減算回路2の出力信号を入力とし、これらの信号から位相誤差θの極性を推定し、その結果を2値データにして出力する。符号付加回路6は、該符号検出回路5の出力および上記ゲイン付加回路4の出力を入力とし、符号検出回路5から出力される2値データをもとに、上記ゲイン付加回路4の出力信号またはその極性を反転した信号のいずれか一方を選択して出力する。加算回路7は該符号付加回路6の出力およびQ信号を入力とし、これらを加算した信号を出力する。加算回路7の出力信号は、式(6)または式(7)における右辺の分母、つまりQ+αIまたはQ―αIを表す信号に相当する。該加算回路7の出力と上記減算回路2の出力は除算回路3に入力され、ここで上記減算回路2の出力を該加算回路7の出力で除算した信号が生成されて出力される。除算回路3の出力は式(6)または式(7)で表される位相誤差θであり、実施の形態1による位相誤差検出装置の出力である。
【0033】
図3はこの発明の実施の形態1による位相誤差検出装置におけるゲイン付加回路、符号検出回路および符号付加回路の構成例を示すブロック図である。図において、21はI信号および正定数αを入力とする乗算器であり、上記ゲイン付加回路4は該乗算器21を用いて構成されている。また、22aはQ信号を入力とする符号抽出回路a、22bは上記減算回路2の出力を入力とする符号抽出回路b、23は該符号抽出回路b22bおよび上記符号抽出回路a22aの出力を入力とするXORであり、上記符号検出回路5は上記符号抽出回路a22a、符号抽出回路b22bおよびXOR23によって構成されている。また、24は上記ゲイン付加回路4の出力を入力とする極性反転回路、25は該極性反転回路24の出力、上記ゲイン付加回路4の出力および上記上記符号検出回路5の出力を入力とする選択回路であり、上記符号付加回路6は上記極性反転回路24および選択回路25によって構成されている。
【0034】
次に動作について説明する。乗算器21はI信号を入力とし、これに正の定数αを乗算してその結果を出力する。乗算器21の出力はゲイン付加回路4の出力となる。符号抽出回路a22aおよび符号抽出回路b22bでは、それぞれQ信号および上記減算回路2の出力の極性を抽出し、各々1ビットの信号として出力する。XOR23は、上記符号抽出回路a22aおよび符号抽出回路b22bから出力される信号の排他的論理和をとって出力する。XOR23の出力は符号検出回路5の出力であり、予測した位相誤差θの極性を表す。極性反転回路24は、ゲイン付加回路4の出力信号に対して極性が反転した信号を出力する。選択回路25では、符号検出回路5の出力信号に応じて、ゲイン付加回路4の出力または上記極性反転回路24の出力のいずれかを選択して出力する。具体的には、符号検出回路5が位相誤差θの極性を0または正極性であると予測した場合はゲイン付加回路4の出力を、また負極性であると予測した場合は極性反転回路24の出力をそれぞれ選択して出力する。
【0035】
なお、上記ゲイン付加回路4における乗算は、回路規模を削減するために、ビットシフトで代用してもよい。また、上記除算回路3は、回路規模を削減するために、上記加算回路7の出力レベルに応じて上記減算回路2の出力信号をビットシフトすることにより、近似的な除算を行う手段で代用してもよい。
【0036】
次に、位相誤差検出装置の検出特性について、シミュレーション結果を図4、図5に示す。図2に示した送信信号TA(I0A,Q0 )、TB(I0B,Q0 )をそれぞれ(1,5)、(7,5)とし、これらを位相誤差θを有する再生搬送波で復調した場合の受信信号RA(IA ,QA )およびRB(IB ,QB )を入力として位相誤差を求めるものとする。但し、簡単のため送信データは受信側で既知であるとする。また、αの値は0.125とする。
【0037】
図4はこの発明の実施の形態1による位相誤差検出装置と従来の位相誤差検出装置の検出特性に関するシミュレーション結果を示す図であり、TA を送信した場合の位相誤差θに対する出力特性を示しており、従来の装置による位相誤差信号をOld(A)、実施の形態1の装置による位相誤差信号をNew(A)で示している。
【0038】
図5はこの発明の実施の形態1による位相誤差検出装置と従来の位相誤差検出装置の検出特性に関する別のシミュレーション結果を示す図であり、TB を送信した場合の位相誤差θに対する出力特性を示しており、従来の装置による位相誤差信号をOld(B)、実施の形態1の装置による位相誤差信号をNew(B)で示している。
【0039】
図4および図5から、従来の装置による位相誤差検出装置では送信データの大きさによって検出特性が大きく異なるが、実施の形態1による位相誤差検出装置では送信データの大きさにほとんど依存することなく所望の位相誤差信号を得ることができるということがわかる。
【0040】
以上のように、判定データと受信データの差分信号およびQ信号に加え、補正成分となる±αIの信号成分および位相誤差θの極性の推定情報から式(6)および式(7)に基づいた位相誤差θを求めるように構成したので、送信データの大きさに関わらず一様に確からしい位相誤差情報を出力する位相誤差検出装置を得ることができる。
【0041】
実施の形態2.
以上の実施の形態1では、データ判定回路1において入力されるI信号をもとに送信データの判定を行い、その出力を判定データとして減算回路2に入力するよう構成しているが、次に、I信号のみならず、受信側で既知である既知データ系列およびその既知の既知データ系列が有効である期間を示す既知データ有効期間信号を用いて送信データの判定を行うように構成された実施の形態を示す。
【0042】
図6はこの発明の実施の形態2による位相誤差検出装置を示すブロック図である。図において、1〜7は実施の形態1で示したものと同様の機能を有する。既知データ系列は、予め受信側で既知である送信データのデータ系列、既知データ有効期間信号は該既知データ系列が有効となる期間を表す2値信号である。8は該既知データ有効期間信号、上記既知データ系列およびデータ判定回路1の出力を入力とするセレクタで、該セレクタ8の出力は判定データとして減算回路2に出力される。
【0043】
次に、動作について説明する。1〜7は実施の形態1で示したものと同様の動作をする。セレクタ8は該既知データ有効期間信号、上記既知データ系列およびデータ判定回路1の出力を入力とし、既知データ有効期間信号に応じて既知データ系列またはデータ判定回路1の出力のうちいずれか一方を選択し、判定データを出力する。出力された判定データは減算回路2に入力される。
【0044】
以上のように、判定データを生成する際、受信側で既知の既知データ系列を特定の期間使用できるように構成したため、I信号に含まれる歪み成分および雑音成分の影響を受けることなく、正確な判定データを得ることが可能な期間が確保され、より正確な位相誤差情報を出力する位相誤差検出装置を得ることができる。
【0045】
実施の形態3.
また、実施の形態1および実施の形態2では、除算回路3の出力を位相誤差信号として出力するよう構成しているが、I信号およびQ信号に含まれる歪み成分および雑音成分の影響で発生する位相誤差情報の誤検出の頻度を軽減するために、除算回路3の出力を制限するような構成にしてもよい。
【0046】
図7はこの発明の実施の形態3による位相誤差検出装置を示すブロック図である。図において、1〜8は実施の形態2で示したものと同様の機能を有する。9は加算回路7の出力および所定のしきい値を入力とする比較回路、10は該比較回路9の出力および除算回路3の出力を入力とするゲート回路で、該ゲート回路10の出力は位相誤差信号であって、位相誤差検出装置の出力である。
【0047】
次に、動作について説明する。I信号およびQ信号に含まれている歪み成分や雑音成分は検出される位相誤差情報の信頼性を低下させるが、特にこれらの影響で検出出力の極性が本来の極性と逆極性になる場合は、搬送波再生装置または位相雑音抑圧装置のPLL制御に悪影響を与える。この悪影響は、加算回路7の出力信号において、その極性の信頼性が低い場合に、除算回路3の出力を制限するような構成にすることで軽減できる。加算回路7の出力極性の信頼性は、その絶対値の大きさを評価することで推測できる。つまり、絶対値が大きい場合は、歪みおよび雑音成分の大きさが相対的に小さくなるため、これらが原因で極性そのものが逆になっている可能性は小さい。逆に、加算回路7の出力の絶対値が小さい場合は、歪みおよび雑音成分の大きさが相対的に大きくなるため、これらが原因で極性が本来の極性の逆になっている可能性が高い。図7において、1〜8は実施の形態2で示したものと同様の動作をする。9は入力される加算回路7の出力の絶対値を所定のしきい値と比較し、その大小関係を2値信号にして出力する。ゲート回路10では、上記比較回路9の出力に応じて、除算回路3から出力される歪みおよび雑音の影響を受けた位相誤差情報を制限して出力する。例えば、上記加算回路7の出力の絶対値が所定のしきい値よりも大きいことを表す信号が上記比較回路9から出力される場合は、上記除算回路3の出力をそのまま上記ゲート回路10の出力とし、上記加算回路7の出力の絶対値が所定のしきい値よりも小さいことを表す信号が上記比較回路9から出力される場合は、0レベルを表す信号を上記ゲート回路10の出力とする。
【0048】
以上のように、加算回路7の出力により検出出力の信頼性を予測し、その予測結果に応じて出力する位相誤差信号を制限するような構成にしたので、搬送波再生装置または位相雑音抑圧装置において、より信頼性の高い位相誤差信号を出力する位相誤差検出装置を得ることができる。
【0049】
実施の形態4.
また、検出した位相誤差情報を特定の条件下でクリップするような構成にしてもよい。
【0050】
図8はこの発明の実施の形態4による位相誤差検出装置を示すブロック図である。図において、1〜10は実施の形態3で示したものと同様の機能を有する。11は除算回路3の出力を入力とするクリップ回路で、該クリップ回路11の出力はゲート回路10に入力される。該ゲート回路10の出力は位相誤差信号であって、位相誤差検出装置の出力である。
【0051】
次に、動作について説明する。図10において、1〜10は実施の形態3で示したものと同様の動作をする。位相雑音に起因する位相誤差θの値はランダムに変化するが、その絶対値は比較的小さい。従って、位相雑音抑圧装置における位相誤差検出装置では、検出した位相誤差情報のうち極端に大きな絶対値を有するものに対しては制限を加えて出力する方が検出器の性能を向上できる。従って、クリップ回路11は、除算回路3から出力される信号を特定の条件下でクリップして出力する。例えば、上記除算回路3の出力の絶対値が所定のしきい値より小さい場合は入力信号をそのまま出力し、逆に所定のしきい値よりも大きい場合はそのしきい値に入力信号の極性を付加した値を出力する。該クリップ回路11の出力は、ゲート回路10に入力され、該ゲート回路10の出力は位相誤差信号として出力される。
【0052】
以上のように、検出すべき位相誤差の性質に応じて検出信号をクリップして出力するように構成したので、位相雑音抑圧装置において、より信頼性の高い位相誤差信号を出力する位相誤差検出装置を得ることができる。
【0053】
実施の形態5.
また、検出した位相誤差情報を特定の条件下で平滑化して出力するような構成にしてもよい。
【0054】
図9はこの発明の実施の形態5による位相誤差検出装置を示すブロック図である。図において、1〜10は実施の形態3で示したものと同様の機能を有する。12は除算回路3の出力を入力とする平滑化回路で、該平滑化回路12の出力はゲート回路10に入力される。該ゲート回路10の出力は位相誤差信号であって、位相誤差検出装置の出力である。
【0055】
次に、動作について説明する。図9において、1〜10は実施の形態3で示したものと同様の動作をする。再生搬送波が有する位相誤差θは、時間的に連続して変化すると考えられる。従って、搬送波再生装置における位相誤差検出装置では、検出した位相誤差情報のうち極端にその連続性を欠く検出信号に対しては制限を加えて出力する方が検出器の性能を向上できる。そこで、平滑化回路12では、除算回路3から出力される信号を特定の条件下で平滑化して出力する。例えば、上記除算回路3の出力の変化量を観察し、その変化量が観察時間前後の平均的変化量に対して妥当な連続性を有する場合は入力信号をそのまま出力し、逆にその変化量が観察時間前後の平均的変化量に対して極端に連続性を欠く場合は、1データ前に出力した信号を現在の平滑化回路12の出力として出力する。もしくは、上記除算回路3の出力の変化量が観察時間前後の平均的変化量に対して極端に連続性を欠く場合は、その平均的変化量を1データ前に出力した信号に加算した信号を現在の平滑化回路12の出力として出力してもよい。該平滑化回路12の出力は、ゲート回路10に入力され、該ゲート回路10の出力は位相誤差信号として出力される。
【0056】
以上のように、検出すべき位相誤差の性質に応じて検出信号を平滑化して出力するように構成したので、搬送波再生装置において、より信頼性の高い位相誤差信号を出力する位相誤差検出装置を得ることができる。
【0057】
実施の形態6.
また、多値VSB変調方式のみならず、多値QAM変調方式に対しても対応できる位相誤差検出装置を得るために、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4および実施の形態5などで検出した位相誤差情報と、入力するI信号とQ信号を入れ換えることにより得られた位相誤差情報との平均値を求め、多値QAM変調方式の場合にはその結果を位相誤差信号として出力するように構成してもよい。
【0058】
図10はこの発明の実施の形態6を示す位相誤差検出装置のブロック図である。図において、1aはデータ判定回路a、2aは減算回路a、3aは除算回路a、4aはゲイン付加回路a、5aは符号検出回路a、6aは符号付加回路a、7aは加算回路aで、これらはそれぞれ実施の形態1に示したデータ判定回路1、減算回路2、除算回路3、ゲイン付加回路4、符号検出回路5、符号付加回路6、加算回路7と同様の機能を有する。1bはQ信号をもとに、多値QAM変調方式の場合にQ信号に含まれる送信データを判定して出力するデータ判定回路b、2bは該データ判定回路b1bの出力およびQ信号を入力とし、これらの信号の差分を出力する減算回路b、3bは該減算回路b2bの出力を加算回路b7bの出力で除算して出力する除算回路b、4bはQ信号に対して所定ゲインを与えるゲイン付加回路b、5bは上記減算回路b2bの出力およびI信号を入力とし、これらの信号から位相誤差の極性を推定して2値データとして出力する符号検出回路b、6bは該符号検出回路b5bの出力に応じて、上記ゲイン付加回路b4bの出力の極性を反転する符号付加回路b、7bは該符号付加回路b6bの出力およびI信号を入力とし、I信号の極性を反転した信号と該符号付加回路b6bの出力を加算して出力する加算回路b、13は上記除算回路a3aおよび上記除算回路b3bの出力を入力とし、それらの平均値を出力する平均化回路、14は該平均化回路13および上記除算回路a3aの出力を入力とし、変調方式を識別する変調モード信号に応じて2つの入力のうちのいずれか一方を選択して出力する出力選択回路であり、該出力選択回路14の出力は再生搬送波と所望の搬送波成分との位相誤差情報を表す位相誤差信号であって、位相誤差検出装置の出力である。
【0059】
次に、多値QAM変調方式の場合の位相誤差信号の導出方法について説明する。多値QAM変調方式の場合は、I信号とQ信号それぞれに送信データが含まれている。この時、図12における送信信号TのQ座標である送信データQ0 は、r、θおよびφを用いて式(8)のように表される。
【0060】
【数8】
Figure 0003659800
【0061】
位相誤差θの絶対値が十分小さいとき、その正弦および余弦には式(4)のような近似式が成り立つ。但し、式(4)において、αは1より小さい正定数である。このとき、式(4)および式(8)から式(9)が導出される。
【0062】
【数9】
Figure 0003659800
【0063】
但し、δQはQからQ0 を減算した信号である。
【0064】
位相誤差θが0または正の値の場合、式(9)から位相誤差θは式(10)のように導出できる。
【0065】
【数10】
Figure 0003659800
【0066】
また、位相誤差θが負の値の場合、式(9)から位相誤差θは式(11)のように導出できる。
【0067】
【数11】
Figure 0003659800
【0068】
式(10)および式(11)は、位相誤差の極性が推定できれば、受信信号のQ信号とその判定データおよびI信号を用いて位相誤差θを求めることができることを示している。I信号およびQ信号に歪みや雑音成分が含まれていないとすると、式(6)または式(7)で求めた位相誤差信号と式(10)または式(11)で求めた位相誤差信号とは一致する。従って、I信号およびQ信号に歪みや雑音が重畳している場合は、これら2つの演算により得られた位相誤差情報の平均値を求めることにより、多値QAM変調信号における位相誤差信号を得ることができる。
【0069】
次に、動作について説明する。図10において、1a、2a、3a、4a、5a、6aおよび7aはそれぞれ実施の形態1に示したデータ1、2、3、4、5、6および7と同様の動作をする。データ判定回路b1bでは、多値QAM変調方式の場合にQ信号に含まれる送信データ情報を推定し、判定データとして出力する(以下、判定データbとする)。出力された判定データbは減算回路b2bに入力され、ここでQ信号との差分信号が生成される。該減算回路b2bの出力は、式(10)および式(11)に示されるδQとなる。ゲイン付加回路b4bは、Q信号を入力とし、式(4)で示される正定数αをQ信号に乗算して出力する。符号検出回路b5bは、I信号および上記減算回路b2bの出力信号を入力とし、これらの信号から位相誤差θの極性を推定し、その結果を2値データにして出力する。具体的には、上記減算回路b2bの出力信号の極性とI信号の極性が同じであるか否かを2値データで表現して出力する。符号付加回路b6bは、該符号検出回路b5bの出力および上記ゲイン付加回路b4bの出力を入力とし、符号検出回路b5bから出力される2値データをもとに、上記ゲイン付加回路b4bの出力信号およびその極性を反転した信号のいずれか一方を選択して出力する。加算回路b7bは該符号付加回路b6bの出力およびI信号を入力とし、該符号付加回路b6bの出力にI信号の極性を反転した信号を加算して出力する。加算回路b7bの出力信号は、式(10)または式(11)における右辺の分母、つまり−I+αQまたは−I―αQに相当する。該加算回路b7bの出力と上記減算回路b2bの出力は除算回路b3bに入力され、ここで上記減算回路b2bの出力を該加算回路b7bの出力で除算した信号が生成されて出力される。平均化回路13は、上記除算回路a3aおよび上記除算回路b3bの出力を入力とし、これらの平均値を出力する。出力選択回路14は、該平均化回路13および上記除算回路a3aの出力を入力とし、現在入力しているI信号、Q信号が多値VSB変調された信号であるか多値QAM変調された信号であるかを識別するための変調モード信号に応じて、入力のうちいずれか一方を選択して出力する。つまり、多値VSB変調された信号である場合には上記除算回路a3aの出力を、多値QAM変調された信号である場合には上記平均化回路13の出力を出力する。該出力選択回路14の出力は位相誤差信号であり、位相誤差検出装置の出力である。
【0070】
以上のように、I信号とI信号の判定データとの差分を用いて求めた位相誤差情報とQ信号とQ信号の判定データとの差分を用いて求めた位相誤差情報との平均値を求め、多値QAM変調方式の場合にはその結果を位相誤差信号として出力し、多値VSB変調方式の場合にはI信号とI信号の判定データとの差分を用いて求めた位相誤差情報を位相誤差信号として出力するように構成したので、多値VSB変調方式および多値QAM変調方式のいずれの変調方式にも対応できる位相誤差検出装置を得ることができる。
【0071】
実施の形態7.
また、実施の形態6では、除算回路a3aの出力または平均化回路13の出力をそのまま位相誤差信号として出力しているが、除算回路a3aの出力または平均化回路13から出力される位相誤差情報の信頼性を評価し、評価結果をもとに平均化回路13の出力または平均化回路13の出力に所定のゲインを掛けた信号または除算回路a3aの出力または除算回路a3aの出力に所定のゲインを掛けた信号または0レベルを表す信号のいずれかを位相誤差信号として出力するように構成してもよい。
【0072】
図11はこのような場合のこの発明の実施の形態7を示す位相誤差検出装置のブロック図である。図において、1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、1b、2b、3b、4b、5b、6b、7bおよび13は実施の形態6で示したものと同様の機能を有する。15は変調モード信号、除算回路a3aの出力、除算回路b3bの出力および加算回路a7aの出力を入力とし、検出した位相誤差情報の信頼性を評価する出力評価回路、16は該出力評価回路15、除算回路a3aおよび平均化回路13の出力を入力とし、出力評価回路15の出力および変調モード信号に応じた位相誤差情報を出力する出力切り換え回路であり、該出力切り換え回路16の出力は位相誤差検出装置の出力である。
【0073】
次に、動作について説明する。図11において、1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、1b、2b、3b、4b、5b、6b、7bおよび13は実施の形態6で示したものと同様の動作をする。出力評価回路15は変調モード信号、除算回路a3aの出力、除算回路b3bの出力および加算回路a7aの出力を入力とし、変調モード信号が多値QAM変調方式を表す場合は、除算回路a3aの出力と除算回路b3bの出力をもとに平均化回路13から出力される位相誤差情報の信頼性を評価し、評価結果を2値もしくは多値レベルの信号(以下、出力評価信号とする)として出力する。例えば、除算回路a3aの出力と除算回路b3bの出力の差分の絶対値が所定のしきい値より大きい場合は、平均化回路13から出力される位相誤差情報の信頼性は低いと判断する。これは、理想的な条件下では、除算回路a3aの出力と除算回路b3bの出力はほぼ等しくなり、歪みや雑音成分が大きいほど両者の値に差が生じやすくなることによる。また、上記変調モード信号が多値VSB変調方式を表す場合は、加算回路a7aの出力の絶対値と所定のしきい値との大小関係をもとに除算回路a3aから出力される位相誤差情報の信頼性を評価し、評価結果を2値もしくは多値レベルの出力評価信号として出力する。このとき、加算回路a7aの出力の絶対値が小さい場合は、除算回路a3aから出力される位相誤差情報の信頼性は低いと判断する。これは、実施の形態3において、比較回路9およびゲート回路10を用いて位相誤差情報の制限を行ったことと同様の理由による。出力切り換え回路16では、該出力評価回路15の出力および上記変調モード信号に応じて、上記平均化回路13の出力または上記平均化回路13の出力に所定のゲインを掛けた信号または除算回路a3aの出力または除算回路a3aの出力に所定のゲインを掛けた信号または0レベルを表す信号のいずれかを選択して出力する。つまり、多値QAM変調方式の場合は、上記出力評価回路15から出力される出力評価信号が現在求めた位相誤差情報の信頼性が低いことを示すときには、上記平均化回路13の出力信号を所定の正定数で除算した信号または0レベルを表す信号を、そうでないときには上記平均化回路13の出力信号を出力する。また、多値VSB変調方式の場合は、上記出力評価回路15から出力される出力評価信号が現在求めた位相誤差情報の信頼性が低いことを示すときには、上記除算回路a3aの出力信号を所定の正定数で除算した信号または0レベルを表す信号を、そうでないときには上記除算回路a3aの出力信号を出力する。
【0074】
以上のように、除算回路a3aの出力または平均化回路13から出力される位相誤差情報の信頼性を評価し、評価結果に応じた位相誤差信号を出力するように構成したので、多値QAM変調方式、多値VSB変調方式のいずれの場合でも、信頼性の高い位相誤差信号を出力する位相誤差検出装置を得ることができる。
【0075】
【発明の効果】
この発明の第1の構成である位相誤差検出装置によれば、多値VSB変調方式における位相誤差検出装置において、送信データの大きさに関わらず一様に確からしい位相誤差情報を得ることができるという効果がある。
【0076】
また、この発明の第2の構成である位相誤差検出装置によれば、I信号に含まれる歪み成分および雑音成分が原因となる位相誤差情報の誤検出の頻度を軽減でき、信頼性の高い位相誤差情報を得ることができるという効果がある。
【0077】
また、この発明の第3の構成である位相誤差検出装置によれば、検出した位相誤差情報の信頼性を予測し、信頼性が低いと判断された場合には出力を制限することができ、信頼性の高い位相誤差情報を得ることができるという効果がある。
【0078】
また、この発明の第4の構成である位相誤差検出装置によれば、位相雑音抑圧装置において、極端に大きな検出信号に対しては出力をクリップすることができ、信頼性の高い位相誤差情報を得ることができるという効果がある。
【0079】
また、この発明の第5の構成である位相誤差検出装置によれば、搬送波再生装置において、検出した位相誤差情報の変化量がその前後の変化量に比べて極端に大きい場合には、その位相誤差情報を補正して出力することができ、信頼性の高い位相誤差情報を得ることができるという効果がある。
【0080】
また、この発明の第6の構成である位相誤差検出装置によれば、多値VSB変調方式および多値QAM変調方式のいずれの変調方式に対しても位相誤差情報を得ることができるという効果がある。
【0081】
また、この発明の第7の構成である位相誤差検出装置によれば、多値QAM変調方式、多値VSB変調方式のいずれの場合も、検出した位相誤差情報の信頼性を評価し、評価結果に応じた位相誤差信号を出力することができ、信頼性の高い位相誤差情報を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による位相誤差検出装置を示すブロック図である。
【図2】 多値VSB変調方式または多値QAM変調方式において、異なる送信データの復調信号に位相誤差が与える影響をコンスタレーション上で表した図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による位相誤差検出装置におけるゲイン付加回路、符号付加回路および符号検出回路の構成例を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による位相誤差検出装置と従来の位相誤差検出装置の検出特性に関するシミュレーション結果を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による位相誤差検出装置と従来の位相誤差検出装置の検出特性に関する別のシミュレーション結果を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による位相誤差検出装置を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による位相誤差検出装置を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態4による位相誤差検出装置を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態5による位相誤差検出装置を示すブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態6による位相誤差検出装置を示すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態7による位相誤差検出装置を示すブロック図である。
【図12】 多値VSB変調方式または多値QAM変調方式において、復調信号に位相誤差が存在する場合のコンスタレーションを表す図である。
【図13】 搬送波再生用PLLまたは位相雑音抑圧装置用PLLのブロック図である。
【図14】 従来の位相誤差検出装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 データ判定回路、1a データ判定回路a、1b データ判定回路b、2減算回路、2a 減算回路a、2b 減算回路b、3 除算回路、3a 除算回路a、3b 除算回路b、4 ゲイン付加回路、4a ゲイン付加回路a、4b ゲイン付加回路b、5 符号検出回路、5a 符号検出回路a、5b 符号検出回路b、6 符号付加回路、6a 符号付加回路a、6b 符号付加回路b、7 加算回路、7a 加算回路a、7b 加算回路b、8 セレクタ、9 比較回路、10 ゲート回路、11 クリップ回路、11 平滑化回路、13 平均化回路、14 出力選択回路、15 出力評価回路、16 出力切り換え回路、17 複素乗算器、18 位相誤差検出器、19 ループフィルタ、20 複素搬送波発生器またはSin/Cos発生器、21 乗算器、22a 符号抽出回路a、22b 符号抽出回路b、23 XOR、24 極性反転回路、25 選択回路。

Claims (7)

  1. 残留側波帯変調方式によって変調されたディジタル変調信号の復調器で用いる位相誤差検出装置において、再生搬送波によって復調されたディジタル復調信号を入力とし、該ディジタル復調信号をもとに送信データを判定して出力するデータ判定手段と、該データ判定手段の出力および上記ディジタル復調信号を入力とし、これらの差分を出力する減算手段と、上記ディジタル復調信号を入力とし、ゲインを与えて出力するゲイン付加手段と、上記ディジタル復調信号に対して位相が直交するディジタル直交信号および上記減算手段の出力を入力とし、再生搬送波の位相が所望の搬送波の位相に対して進んでいるか遅れているかを検出する符号検出手段と、該符号検出手段の出力に応じて上記ゲイン付加手段の出力の極性を変化させて出力する符号付加手段と、該符号付加手段の出力および上記ディジタル直交信号を入力とし、それらを加算して出力する加算手段と、該加算手段の出力で上記減算手段の出力を除算して出力する除算手段を備えたことを特徴とする位相誤差検出装置。
  2. 請求項1記載の位相誤差検出装置において、受信側で既知の送信データである既知データ系列、該既知データ系列の有効期間を示す既知データ有効期間信号および上記データ判定手段の出力を入力とし、既知データ有効期間信号が上記既知データ系列が有効であることを示す場合には上記既知データ系列を、そうでない場合には上記データ判定手段の出力を選択し、上記減算手段に出力するセレクト手段を備えたことを特徴とする位相誤差検出装置。
  3. 請求項1記載の位相誤差検出装置において、加算手段の出力を入力とし、その絶対値をしきい値と比較して大小関係を2値信号にして出力する比較手段と、該比較手段の出力に応じて除算手段の出力をマスクするゲート手段を備えたことを特徴とする位相誤差検出装置。
  4. 請求項1記載の位相誤差検出装置において、除算手段の出力を入力とし、その絶対値が所定の値を超える場合は値をクリップして出力するクリップ手段を備えたことを特徴とする位相雑音を抑圧する装置で用いる位相誤差検出装置。
  5. 請求項1記載の位相誤差検出装置において、除算手段の出力を入力とし、入力の変化量が観察時間前後の平均的変化量に対して連続性を欠く場合は、1データ前に出力した信号もしくはその平均的変化量を1データ前に出力した信号に加算した信号を出力する出力平滑化手段を備えたことを特徴とする位相誤差検出装置。
  6. ディジタル変調信号の復調器で用いる位相誤差検出装置において、再生搬送波によって復調された互いに直交するI、Q2つのディジタル復調信号のうちのI信号を入力とし、該I信号をもとに送信データを判定して出力する第1のデータ判定手段と、該第1のデータ判定手段の出力および上記I信号を入力とし、これらの差分を出力する第1の減算手段と、上記I信号を入力とし、ゲインを与えて出力する第1のゲイン付加手段と、上記Q信号および上記第1の減算手段の出力を入力とし、再生搬送波の位相が所望の搬送波の位相に対して進んでいるか遅れているかを検出する第1の符号検出手段と、該第1の符号検出手段の出力に応じて上記第1のゲイン付加手段の出力の極性を変化させて出力する第1の符号付加手段と、該第1の符号付加手段の出力および上記Q信号を入力とし、それらを加算して出力する第1の加算手段と、該第1の加算手段の出力で上記第1の減算手段の出力を除算して出力する第1の除算手段と、上記Q信号を入力とし、該Q信号をもとに送信データを判定して出力する第2のデータ判定手段と、該第2のデータ判定手段の出力および上記Q信号を入力とし、これらの差分を出力する第2の減算手段と、上記Q信号を入力とし、ゲインを与えて出力する第2のゲイン付加手段と、上記I信号および上記第2の減算手段の出力を入力とし、再生搬送波の位相が所望の搬送波の位相に対して進んでいるか遅れているかを検出する第2の符号検出手段と、該第2の符号検出手段の出力に応じて上記第2のゲイン付加手段の出力の極性を変化させて出力する第2の符号付加手段と、該第2の符号付加手段の出力および上記I信号を入力とし、それらを加算して出力する第2の加算手段と、該第2の加算手段の出力で上記第2の減算手段の出力を除算して出力する第2の除算手段と、該第2の除算手段および上記第1の除算手段の出力を入力とし、それらの平均値を出力する平均化手段と、該平均化手段の出力および上記第1の除算手段の出力を入力とし、変調方式を識別するための信号に応じて入力される信号のうちいずれか一方を選択して出力する出力選択手段を備えたことを特徴とする位相誤差検出装置。
  7. 請求項6記載の位相誤差検出装置において、上記第1の加算手段の出力、上記第1の除算手段の出力、上記第2の除算手段の出力および変調方式を識別するための変調モード信号を入力とし、該変調モード信号が多値QAM変調方式を表す場合は上記第1の除算手段の出力と上記第2の除算手段の出力をもとに上記平均化手段から出力される位相誤差情報の信頼性を評価してその評価結果を2値もしくは多値レベルの信号として出力し、また該変調モード信号が多値VSB変調方式を表す場合は上記第1の加算手段の出力をもとに上記第1の除算手段から出力される位相誤差情報の信頼性を評価してその評価結果を2値もしくは多値レベルの信号として出力する出力評価手段と、該出力評価手段の出力、上記第1の除算手段の出力、上記平均化手段の出力および上記変調モード信号を入力とし、変調モード信号が多値QAM変調方式を表す場合は上記平均化手段の出力または上記平均化手段の出力に所定のゲインを掛けた信号または0レベルを表す信号のいずれかを、また変調モード信号が多値VSB変調方式を表す場合は上記第1の除算手段の出力または上記第1の除算手段の出力に所定のゲインを掛けた信号または0レベルを表す信号のいずれかをそれぞれ選択して出力する出力切り換え手段を備えたことを特徴とする位相誤差検出装置。
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