JP3659517B2 - 自動車用ドアチェッカー - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用ドアチェッカーの改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、自動車用ドアチェッカーは、図３（Ａ）に示すように、チェックプレート１の一端部がピン２で車体３のブラケット４に枢着され、他端側がドア５内にビス６で取り付けたガイド部材７を貫通して、該ガイド部材７に収容した一対のガイドで上下方向に弾性支持されている。
【０００３】
上記チェックプレート１には、ドア５の半開位置Ｆの前後にわたって長さ方向に伸長する凸条部１ａ，１ａがそれぞれ形成され、該各凸条部１ａ，１ａの間の半開位置Ｆには、上記ガイド部材７の一対のガイドに嵌まり込んでドア５を半開位置Ｆに保持する節度用凹部１ｂが形成されている。また、上記チェックプレート１の他端部には、上記ガイド部材７に当接してドア５を全開位置Ｇに保持するストッパー部１０が設けられている。
【０００４】
上記チェックプレート１は、近年では、金属製の芯材を合成樹脂材で被覆したり、全体を合成樹脂材で成形したりして構成されており、上記ストッパー部１０は合成樹脂材で一体的に成形されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上記ストッパー部１０は、ガイド部材７に面対面で当接するのが好ましいが、車体への取り付け関係のばらつき等で、図３（Ｂ）のように片当たりすることがあり、片当たりするとストッパー部１０に偏荷重が作用して、図３（Ｃ）のように、ストッパー部１０が破損するおそれがあった。
【０００６】
本発明は上記問題を解消するためになされたもので、合成樹脂製のストッパー部の破損を確実に防止できる自動車用ドアチエッカーを提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、車体に一端部が枢着されたチェックプレートの他端部に、ドア全開時に、チェックプレートを挟持するガイド部材に当接する合成樹脂製のストッパー部が一体的に設けられた自動車用ドアチェッカーにおいて、
上記チェックプレートは、芯材を合成樹脂材で被覆して構成され、該合成樹脂材に上記ストッパー部が一体成形される一方、該ストッパー部のガイド部材への当接面は円弧状に形成されていると共に、該ストッパー部の近傍の芯材に通し穴をあけて、合成樹脂材がストッパー部の上下を通るようにしたことを特徴とする自動車用ドアチェッカーを提供するものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、ストッパー部のガイド部材への当接面は、平面では無く円弧状に形成しているから、車体への取り付け関係のばらつきで、ストッパー部がガイド部材に面対面で当接しないような場合でも、円弧状の頂点、つまり、ストッパー部の中心が常にガイド部材に当接することになるので、ストッパー部に偏荷重が作用しなくなる。
【０００９】
また、チェックプレートは、芯材を合成樹脂材で被覆して構成し、ストッパー部の近傍の芯材に通し穴をあけて、合成樹脂材がストッパー部の上下を通るようにしたから、ストッパー部が補強されるようになる。
【００１０】
【実施例】
以下、本発明を図示の実施例により詳細に説明する。なお、図３の従来技術と同一構成・作用の箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【００１１】
図１に示すように、チェックプレート１は、具体的に図示しないが、金属製の芯材を合成樹脂材で被覆して構成しており、ストッパー部１２は、チェックプレート１の他端部を被覆する合成樹脂材に一体成形されている。なお、チェックプレート１の全体を合成樹脂材で構成して、チェックプレート１の他端部の合成樹脂材にストッパー部１２を一体成形したものでもよい。
【００１２】
上記ストッパー部１２のガイド部材７への当接面１２ａは、図２（Ａ）に示すように、比較的小さい半径Ｒの円弧状に形成されている。
【００１３】
上記構成であれば、車体への取り付け関係のばらつきが無く、ストッパー部１２がガイド部材７に面対面で当接するような場合には、図２（Ａ）のように、当接面１２ａの円弧状の頂点ａ（ストッパー部１２の中心）がガイド部材７に当接するようになる。
【００１４】
一方、車体への取り付け関係のばらつきで、ストッパー部１２がガイド部材７に面対面で当接しないような場合でも、図２（Ｂ）（Ｃ）のように、円弧状当接面１２ａの頂点ａ（ストッパー部１２の中心）が、円弧状ゆえに常にガイド部材７に当接するようになる。
【００１５】
したがって、車体への取り付け関係のばらつきの有無に拘わらず、ストッパー部１２の中心ａが常にガイド部材７に当接することになるので、ストッパー部１２に従来のような偏荷重が作用しなくなり、ストッパー部１２の破損が確実に防止できるのである。上記ストッパー部１２は、補強部材で補強したり、厚肉にしたりする必要が無く、既存の成形型を僅かに改造するだけで形成でき、コストアップにならない。
【００１６】
図２（Ｄ）に示すように、チェックプレート１が金属製の芯材１３を合成樹脂材１４で被覆して構成しているような場合には、ストッパー部１２の近傍の芯材１３に長穴状の通し穴１３ａをあけて、合成樹脂材１４がストッパー部１２の上下に通るようにすると、ストッパー部１２が補強されて、破損がより確実に防止できる。
【００１７】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明の自動車用ドアチェッカーは、合成樹脂製のストッパー部のガイド部材への当接面を円弧状に形成することにより、車体への取り付け関係のばらつきで、ストッパー部がガイド部材に面対面で当接しないような場合でも、円弧状の頂点（ストッパー部の中心）が常にガイド部材に当接することになるので、ストッパー部に偏荷重が作用しなくなり、ストッパー部の破損が確実に防止できるようになる。
【００１８】
また、チェックプレートのストッパー部の近傍の芯材に通し穴をあけて、合成樹脂材が ストッパー部の上下を通るようにしたから、合成樹脂製のストッパー部が補強されて、ストッパー部の破損がより確実に防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明のチェックプレートの平面図である。
【図２】 （Ａ）（Ｂ）（Ｃ）は、それぞれストッパー部の当接状態の部分図、（Ｄ）はストッパー部の断面図である。
【図３】 Ａ）は従来のチェックプレートの平面図、（Ｂ）はストッパー部の当接状態の部分図、（Ｃ）はストッパー部の破損状態の部分図である。
【符号の説明】
１ チェックプレート
３ 車体
７ ガイド部材
１２ ストッパー部
１２ａ 円弧状当接面
１３ 芯材
１３ａ 通し穴
１４ 合成樹脂材

Claims (1)

1. 車体に一端部が枢着されたチェックプレートの他端部に、ドア全開時に、チェックプレートを挟持するガイド部材に当接する合成樹脂製のストッパー部が一体的に設けられた自動車用ドアチェッカーにおいて、
   上記チェックプレートは、芯材を合成樹脂材で被覆して構成され、該合成樹脂材に上記ストッパー部が一体成形される一方、該ストッパー部のガイド部材への当接面は円弧状に形成されていると共に、該ストッパー部の近傍の芯材に通し穴をあけて、合成樹脂材がストッパー部の上下を通るようにしたことを特徴とする自動車用ドアチェッカー。

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