JP3658599B2 - 粒度分布測定方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、試料の粒度分布を測定する粒度分布測定方法および装置に関し、詳しくは、粒度分布測定に関わる未知の定数があっても正確に粒度分布を測定することのできる粒度分布測定方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セラミック、超伝導物質、磁性材料等の製造工程や半導体の製造工程において、微粒子、超微粒子の材料が注目されている。また、その他の分野でも、製品の多機能化、高機能化のために粉体材料の微粒化技術がさかんに研究され実用化されている。一般的に、これらの粉体製品の開発時や製造時の性状や品質を確認する手段としては、粒度分布測定装置によって粉体試料の粒度分布(粒子径分布)を測定する方法が広く利用されている。
【0003】
この粒度分布測定には、測定領域の媒体中に分散された粉体試料にレーザ光等の平行光線を照射し、粒子によって回折、散乱された光のパターンを測定・解析することによって粒度分布を算出するレーザ回折・散乱方式の粒度分布測定装置が最も広く使用されている。このレーザ回折・散乱方式の粒度分布測定装置は、操作が簡便で、迅速な測定が可能、測定結果の再現性が良好、測定可能な粒径範囲が広いという利点を有している。
【0004】
この測定法においては、被測定粒子群(試料)は均質で光学的に等方な球形粒子と仮定されて、その粒子群に対して散乱理論により予測される散乱光強度の散乱角依存性(散乱光分布)が、実測された散乱光強度分布と最もよく一致するような粒度分布を探索するという手順をとる。しかし、実際には粉体の粒子のほとんどが非球形であるが、その場合でも、最も近い散乱光強度分布が予測される球形粒子の粒度分布をもって非球形粒子の粒度分布としている。
【0005】
等方性で均質な球形粒子の散乱光強度分布は、粒子径パラメータα(α=πD/λ,ただし、D:粒子径、λ:照射光の波長)と粒子の屈折率m(粒子の周囲媒体に対する相対屈折率)の関数で表される。粒子径が照射光の波長に比べて十分に大きく、散乱角が小さい場合には、散乱光強度分布は屈折率の影響をほとんど受けない。この範囲では、散乱現象は回折現象によって十分な精度で近似できる。しかしながら、粒子径が照射光の波長程度以下の場合、すなわち散乱角が大きい場合には屈折率の影響が散乱光強度分布に顕著に現れる。
【0006】
現在、市販のレーザ回折・散乱方式の粒度分布測定装置においては、使用されている光源の波長と同程度かそれ以下の大きさの粉体粒子の測定の際には粒子の周囲媒体に対する相対屈折率(または、粒子および周囲媒体のそれぞれの屈折率)を入力することが推奨されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、市販のレーザ回折・散乱方式の粒度分布測定装置においては、正確な粒度分布を求めるために屈折率の入力が必要となっている。同一試料の測定においても、異なる屈折率により演算した測定結果は、異なる粒度分布を示すものとなる。このため、粒子の物質組成が不明の場合のように屈折率が不明であると、粒度分布に誤差が生じる可能性がある。また、粒子が複数種類の物質の混合物であったり、粒子が多孔性物質等であって表面性状が球面とはかけ離れている場合には、粒子群全体として入力する適切な屈折率は不明である。このように、粒子群の屈折率として入力すべき値は、必ずしも粒子を構成する物質そのものの屈折率とすればよいわけでもなく、粒度分布を正確に測定するための等価的な屈折率を設定する必要がある。
【0008】
このような現状に対して、測定機メーカでは、いくつかの粉体に対して推奨値を準備したり、他の測定原理による測定結果を利用して最適であろう値を経験値として提供している。また、混合物に対しては、組成物である各純物質に対する屈折率を使用して所定の計算式(混合比により加重平均をとる等)により算出することを推奨している。なお、測定に使用する粒子周囲の媒体の屈折率についても同様である。
【0009】
しかし、このような屈折率の最適値は、測定装置ごとに異なったり、同一物質であっても粒子径によって異なるものとなったりして、全ての粉体試料に対して推奨値を準備することは実際には不可能である。したがって、従来のレーザ回折・散乱方式の粒度分布測定装置では、粒子の屈折率についての設定値が不明の場合に、粒子の粒度分布の精度を保証できなくなるという問題点があった。このため、このように測定者が粉体試料の屈折率を設定する必要がなく、自動的に高精度の粒度分布を測定することのできる粒度分布測定方法および装置の実現が待ち望まれていた。
【0010】
そこで、本発明は、測定者が粉体試料の屈折率等を設定する必要がなく、自動的に高精度の粒度分布を測定することのできる粒度分布測定方法および装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の粒度分布測定方法は、測定領域にある試料の粒度分布を測定するための粒度分布測定方法であって、相異なる複数種類の波長の照射光を発生可能な光源から前記測定領域にある前記試料に照射光を照射する手順と、前記照射光が前記試料によって回折・散乱された散乱光の散乱角度に対応した強度分布を複数種類の波長の照射光について測定する手順と、所定の演算定数の値を仮定して複数種類の波長の照射光による散乱光の強度分布からその波長に対応する粒度分布を演算し、それらの波長に対応する粒度分布の一致性を評価するとともに前記演算定数の値を変更することにより前記演算定数の値を決定する手順とを有するものである。ここで、演算定数としては、試料の相対屈折率や試料粒子の形状による補正定数(形状定数)等があげられる。
【0012】
また、上記の粒度分布測定方法において、前記演算定数の値を決定する手順は、複数種類の波長に対応する粒度分布の差を表す値が最小となるように前記演算定数の値を決定するものとすることができる。
【0013】
また、上記の粒度分布測定方法において、前記演算定数の値を決定する手順は、複数種類の波長に対応する粒度分布の差を表す値が所定の許容範囲内となるように前記演算定数の値を決定するものとすることができる。
【0014】
また、上記の粒度分布測定方法において、前記演算定数は、前記試料の相対屈折率であることが好ましい。
【0015】
また、上記の粒度分布測定方法において、前記光源から照射する照射光はレーザ光であることが好ましい。
【0016】
また、上記の粒度分布測定方法において、前記光源から照射する照射光の最長波長光の波長は、最短波長光の波長の1.2〜2.5倍の範囲であることが好ましい。
【0017】
また、本発明の粒度分布測定装置は、測定領域にある試料の粒度分布を測定するための粒度分布測定装置であって、相異なる複数種類の波長の照射光を発生して前記測定領域にある前記試料に照射する光源と、前記照射光が前記試料によって回折・散乱された散乱光の散乱角度に対応した強度分布を測定する散乱光検出器と、所定の演算定数の値を仮定して複数種類の波長の照射光による散乱光の強度分布からその波長に対応する粒度分布を演算し、それらの波長に対応する粒度分布の一致性を評価するとともに前記演算定数の値を変更することにより前記演算定数の値を決定する演算制御手段とを有するものである。
【0018】
また、上記の粒度分布測定装置において、前記演算制御手段は、複数種類の波長に対応する粒度分布の差を表す値が最小となるように前記演算定数の値を決定するものとすることができる。
【0019】
また、上記の粒度分布測定装置において、前記演算制御手段は、複数種類の波長に対応する粒度分布の差を表す値が所定の許容範囲内となるように前記演算定数の値を決定するものとすることができる。
【0020】
また、上記の粒度分布測定装置において、前記演算定数は、前記試料の相対屈折率であることが好ましい。
【0021】
また、上記の粒度分布測定装置において、前記光源は、レーザ光を出力するものであることが好ましい。
【0022】
また、上記の粒度分布測定装置において、前記光源は、照射光の最長波長光の波長が最短波長光の波長の1.2〜2.5倍の範囲にあるものであることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の粒度分布測定装置1の構成を示す概略図である。粒度分布測定装置1内には、光源2が配置されており、レーザ光等の平行照射光が光源2から出力される。光源2は、互いに異なる複数種類(2種類以上)の波長の照射光を出力することが可能である。
【0024】
試料セル4は、粒度を測定するための粉体試料を導入して、その試料に照射光を照射し、照射光の回折・散乱を生じさせる場所(散乱場)である。試料セル4内では、試料は媒体中に分散された状態で光源2からの照射光が照射され、粒度の測定が行われる。試料が分散される媒体としては、空気等の気体や水等の液体が用いられる。集光レンズ5は、試料セル4内の試料により散乱された散乱光を集光するためのものである。光検出器6は、散乱光の強度分布を検出するためのものであり、後述するように複数の検出素子からなっている。
【0025】
光検出器6の複数の検出素子により検出された散乱光の強度分布は、マルチプレクサ7によって各検出素子の検出データが時間軸に関して多重化される。強度分布のデータは、さらに増幅アンプ8により増幅され、A/D変換器9によって各検出素子の検出データごとにデジタルデータに変換される。A/D変換器9の出力は、データ処理制御手段10に送られて、各検出素子の検出データから試料の粒度分布を算出したり、試料の粒度分布を演算するための最適な屈折率を算出したりする。
【0026】
データ処理制御手段10では、内部でCPU等によるデータ処理操作が行われている。また、データ処理制御手段10は、複数波長λ1 ,λ2 における散乱光強度分布を測定するために、光源2を制御してそれぞれの波長の照射光を順次試料に照射したり、算出した試料の粒度分布や最適な屈折率を出力手段11に出力して表示を行ったりする。出力手段11には、文字および図形を表示する表示装置、文字および図形を印字するプリンタ等が含まれる。また、データ処理制御手段10には、操作者がデータを入力するための入力装置(キーボード、マウス等)が付属している。
【0027】
図2は、光源2の構成例を示す図である。光源2は、互いに異なる複数種類の波長の照射光を出力することが可能である。図2(a)は、バンドパスフィルタを使用した例である。原光源21には、2種類以上の波長帯を含むハロゲンランプ等を使用する。原光源21からの出力光は、バンドパスフィルタ板22に配置されたバンドパスフィルタを通過して、所望の波長帯の光のみが取り出されて照射光とされる。
【0028】
バンドパスフィルタ板22には、複数のバンドパスフィルタが異なる回転位置に配置されている。回転機構23によってバンドパスフィルタ板22を所望の回転位置に回転させて位置決めすることにより、所望の波長帯の出力光を取り出すことができる。原光源21の点灯・消灯および光量の制御、回転機構23の制御は、データ処理制御手段10によって行われる。これにより、例えば2種類の波長λ1 ,λ2 の照射光を自由に選択して出力することができる。バンドパスフィルタを通過した出力光は、コリメータ3によって平行光束とされ試料に照射される。
【0029】
図2(b)は、非線形光学素子25を使用した例である。レーザ光源24は単一波長のレーザ光を出力するが、レーザ光源24から出力されたレーザ光は、非線形光学素子25を通過する際に他の波長の光に変換される。移動機構26によって非線形光学素子25を光路中に挿入したり抜き出したりすることで、2種類の波長λ1 ,λ2 の照射光を選択して出力することができる。複数の非線形光学素子を設けて、移動機構26によって選択するようにしてもよい。レーザ光源24のオン・オフおよび光量の制御、移動機構26の制御は、データ処理制御手段10によって行われる。非線形光学素子25を通過した出力光は、コリメータ3によって平行光束とされ試料に照射される。
【0030】
図2(c)は、2種類のレーザ光源を使用した例である。レーザ光源27,28はそれぞれ異なる2種類の単一波長λ1 ,λ2 のレーザ光を出力する。レーザ光源27,28の出力光がビームスプリッタ29によって同一の光路を通るように、各レーザ光源27,28が配置されている。また、各レーザ光源27,28の出力光はコリメータ3によって平行光束とされている。データ処理制御手段10によりレーザ光源27,28のそれぞれをオン・オフ制御して、2種類の波長λ1 ,λ2 の照射光を選択して出力することができる。
【0031】
なお、光源2においてレーザ光源に換えて、LED等を使用するようにしてもよい。また、図2(a)から(c)に示したような構成の他にも、光源として波長可変型レーザを使用し、出力光の波長を直接変更制御して照射光の波長を切り換えるようにしてもよい。
【0032】
図3は、光検出器6の具体例を示す図である。光検出器6の全体の形状は、中心角θのほぼ扇形に構成されている。中心角θは、例えば20度に設定される。光検出器6には、散乱光を検出するためのE1〜E17の17個(17チャンネル)の検出素子が含まれる。検出素子E1〜E17は、寸法が順次指数関数的に拡大するように構成されているので、中心側の検出素子E1〜E9は、寸法の関係で図3には示されていない(検出素子E1〜E7は、図4参照)。また、散乱光を検出するための検出素子は、17チャンネルに限らず任意のチャンネル数だけ設けることができる。
【0033】
図4は、光検出器6の中心部近傍の構成を示す拡大図である。光検出器6が構成する扇形の中心位置の近傍には、光軸調整用検出素子S1〜S5が設けられている。試料セル4に試料の存在しない状態で、光源2から照射光を出力して光軸調整を行う。このとき、中心部の光軸調整用検出素子S1により検出される光強度が最大値となり、かつ、周囲の光軸調整用検出素子S2〜S5の検出強度がそれぞれ等しくなるように、図示しない光軸調整機構により光軸の調整を行う。
【0034】
図3、図4に示したような光検出器6の各検出素子E1〜E17の受光強度を検出することによって、散乱光の散乱角度に依存した強度分布を測定することができる。なお、ここでは光検出器6として、扇形のものを示したが、各検出素子E1等を全周にわたって形成した(中心角θを360度とした)リング形の光検出器としてもよい。また、検出素子のチャンネル数は17の例を示したが、任意のチャンネル数とすることができる。
【0035】
次に、本発明における粒度分布測定手順の概略を説明する。図1に示す粒度分布測定装置1により、試料の粒度分布を測定する。試料を試料セル4に導入して、光源2の出力光の波長をλ1 として試料セル4内の試料に照射し、散乱光の強度分布を測定する。検出素子E1〜E17による受光量をLi(λ1)とする(iは1〜17の整数)と、波長λ1 の場合の試料の粒度分布W(Dj,λ1)が受光量Li(λ1)から算出できる。ここで、粒度分布W(Dj,λ1)は、波長λ1 での測定における粒径Dj の粒子量の確率密度を示す。jは1〜nの整数であり、nは粒度分布を表す粒径範囲のチャンネル数である。
【0036】
受光量Li(λ1)から粒度分布W(Dj,λ1)を算出する際の演算は、試料の屈折率m(相対屈折率であり、(試料粒子の屈折率)/(媒体の屈折率)で求められる値)に依存する。粒子による照射光の散乱において、粒子径が照射光の波長に比べて十分大きい場合には回折現象によって十分な精度で近似でき散乱光強度分布への屈折率の影響は少ないが、粒子径が照射光の波長程度以下の場合は屈折率の影響が散乱光強度分布に顕著に現れる。したがって、受光量から粒度分布を演算する際に、試料の屈折率が適切な値からずれていると、粒度分布にも照射光の波長程度以下の粒径において顕著な誤差を生じる。
【0037】
本発明は、この事実に基づき、試料の屈折率の適切な値を自動的に求めて、正確な粒度分布の算出を可能とするものである。すなわち、複数種類の波長の照射光で測定を行い、それらの測定結果から求めた粒度分布の差異が大きい場合には、屈折率の値が適正値からずれていることを示しているので、屈折率の値を変更して粒度分布の算出をやり直し、粒度分布の差異が小さくなり十分な一致度を示せば、屈折率の値が適正値であると判断して繰り返しを停止するものである。そして、そのときの粒度分布を最終的な試料の粒度分布とする。
【0038】
なお、最初は、屈折率として初期値m0 を設定して粒度分布の演算を行う。粒度分布の差異を評価するための評価関数Vは、次の数1のような関数とすることができる。
【数1】
Figure 0003658599
【0039】
数1において、係数Aj は粒径範囲のチャンネルjの重みを示す非負の定数であり、粒度分布W(Dj,λ2)は波長λ2 での測定における粒径Dj の粒子量の確率密度を示す。粒度分布W(Dj,λ2)は、波長λ2 での測定における光検出器6の受光量Li(λ2)から算出される。粒径範囲の全てのチャンネルjを均等に評価するのであれば、係数Aj を全て1とすればよい。
【0040】
波長λ1 ,λ2 における粒度分布が同一の分布となれば、数1で示される評価関数Vの値は0となり、それぞれの粒度分布が異なるものであれば、評価関数Vの値は粒度分布の差異に応じた正の値となる。したがって、評価関数Vの値が最小値となるような屈折率の値が屈折率の最適値となり、それぞれの波長での粒度分布が最もよく一致する。すなわち、評価関数Vを最小値とするような屈折率の値を繰り返し演算により求めればよい。または、評価関数Vの値が許容範囲となる所定値以下になった場合に繰り返し演算を停止してもよい。
【0041】
なお、評価関数Vとして、係数Aj を全て1として全粒径範囲での粒度分布の差の二乗を加算してもよいが、屈折率の影響の大きい範囲(照射光の波長程度以下の粒径範囲)だけを計算対象としてもよい。この場合には、計算対象とするチャンネルの係数Aj を1として、他のチャンネルの係数Aj を0とすればよい。さらには、係数Aj に任意の非負の実数を設定して、各チャンネルごとに任意の重み付けを行うようにしてもよい。また、評価関数V自体も、数1に示す関数に限るものではなく、粒度分布の差異を評価できる関数であればどのような関数であってもよい。なお、照射光の波長λ1 ,λ2 は、長波長と短波長の波長の比が1.2〜2.5の範囲となるようにすることが好ましい。
【0042】
図5は、粒度分布測定手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、データ処理制御手段10内のメモリに記憶されるコンピュータプログラムとして実装され、データ処理制御手段10内のCPUによって実行される。まず、手順101では、光源2を制御して照射光の波長をλ1 として、散乱光の測定を実行する。そして、手順102で、波長λ1 における散乱光強度分布Li(λ1)を検出し、その測定値を記憶する。
【0043】
次に、手順103では、光源2を制御して照射光の波長をλ2 として、散乱光の測定を実行する。そして、手順104で、波長λ2 における散乱光強度分布Li(λ2)を検出し、その測定値を記憶する。次の手順105では、屈折率として初期値m0 を読み込む。初期値m0 は、データ処理制御手段10内のメモリに既定値が記憶されているが、測定者が所望の初期値を入力してその既定値を変更することも可能である。
【0044】
次に、手順106で屈折率を初期値m0 として試料の波長λ1 における粒度分布W(Dj,λ1)を算出し、さらに、手順107で波長λ2 における粒度分布W(Dj,λ2)を算出する。そして、手順108で、これらの波長λ1 ,λ2 における粒度分布から数1に示すような評価関数Vを算出する。この評価関数Vを最小値または許容範囲内とするように、手順106〜109,111により繰り返し演算を行うものである。評価関数Vを最小化するための最適化計算(手順106〜109,111)は、公知の非線形最適化手法が利用でき、勾配法、ニュートン法等のアルゴリズムにより手順111における屈折率の値を変更して、この最小化問題を解くことができる。
【0045】
手順109では、評価関数Vの値が最小値となったか否か、または、評価関数Vの値が許容範囲となる所定値以下となったか否かを判断する。評価関数Vの値が最小値でも許容範囲内でもなければ、手順111に進み、屈折率の値を変更して、その後、手順106に戻る。手順111における屈折率の変更は、前述のように公知のアルゴリズムに従って行うことができる。手順106〜109,111の繰り返し演算を行うことにより、屈折率の最適値と、高精度の粒度分布を求めることができる。
【0046】
手順109において、評価関数Vの値が最小値または許容範囲内であれば、手順110に進み、そのときの屈折率を最適値とし、そのときの粒度分布を最終的な粒度分布とする。そして、これらの屈折率および粒度分布を測定結果として出力手段11に出力する。なお、特に必要でなければ屈折率は出力しなくてもよい。手順110が終了すれば、図5の粒度分布測定手順は終了する。
【0047】
以上のように、試料による散乱光の強度分布を複数種類の波長で測定し、それらの強度分布から算出される粒度分布が最もよく一致するように、試料の最適な屈折率を自動的に求めることができ、それにより高精度の粒度分布を測定結果として得ることができる。その際に、測定者が試料ごとに屈折率を設定する必要もなくなるので、粒度測定における測定者の恣意的な設定要素が排除され、客観的で高精度の測定結果が得られる。
【0048】
なお、以上の実施の形態においては、複数種類の波長での測定における試料の屈折率を同一の値としているが、複数種類の波長が比較的近い値であれば、屈折率を同一の値としても、十分な精度で試料の最適な屈折率および粒度分布を求めることができる。しかし、複数種類の波長が大きく異なる場合には、試料の類似物質または代表物質の屈折率の波長依存性(分散特性)等を考慮して、試料の屈折率に各波長における補正を施してから演算に使用することが好ましい。
【0049】
また、以上の実施の形態においては、2種類の波長における散乱高強度分布を測定しているが、3種類以上の波長で散乱光強度分布を測定し、それらの強度分布から算出される粒度分布が互いに最もよく一致するように、試料の最適な屈折率を自動的に求めるようにしてもよい。3種類以上の波長の場合にも、照射光の最長波長光の波長は、最短波長光の波長の1.2〜2.5倍の範囲とすることが好ましい。
【0050】
3種類の波長で測定した場合の評価関数Vは、具体的には、以下に述べるようなものを使用することができる。表記上の簡単化のために波長λk (k=1,2,3)での測定における粒径Dj の粒子量の確率密度である粒度分布W(Dj,λk)をwjkと表記することにする。評価関数Vは、次の数2のようにすることができる。
[数2]
V=ΣjΣk<lj(wjk−wjl2
ただし、数2において、Σk<lは、k<lとなる全てのk,l(k,l=1,2,3)についての和を表し、Σj は、全てのj(j=1〜n)についての和を表す。
【0051】
さらに、粒度分布wjkのkに関する平均値をaj とすると、評価関数Vは、次の数3のようにすることもできる。
[数3]
V=ΣjΣkj(wjk−aj2
ただし、数3において、Σk は、全てのk(k=1,2,3)についての和を表す。数3は、粒度分布wjkのkに関する分散値の和に相当するが、分散に換えてその平方根である標準偏差の和を取るようにしてもよい。また、4種類以上の波長で測定した場合の評価関数Vも、数2、数3でk,l=1〜4以上として同様に求めることができる。
【0052】
このように、3種類以上の波長で測定した場合も、数2、数3に示したような評価関数Vを使用することによって、2種類の波長の場合と同様に最適な屈折率の値を求めることができる。すなわち、評価関数Vを最小値とするような屈折率の値を繰り返し演算により求めればよい。または、評価関数Vの値が許容範囲となる所定値以下になった場合に繰り返し演算を停止してもよい。
【0053】
また、以上の実施の形態では、試料の粒度分布を求める際の演算定数として、試料の相対屈折率を実例として説明したが、粒度分布を求める際に屈折率以外の物性値等が必要な場合には、演算定数をその物性値として本発明を適用することができる。すなわち、その演算定数の最適値を自動的に決定して、高精度の粒度分布を測定結果として算出することができる。このような相対屈折率以外の演算定数としては、例えば、試料粒子の形状による補正定数(形状定数)等があげられる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0055】
複数種類の波長で散乱光強度分布を測定し、それらの強度分布から算出される粒度分布が最もよく一致するように、最適な演算定数を自動的に求めるようにしたので、演算定数の最適値を自動的に決定して、高精度の粒度分布を測定結果として算出することができる。その際に、測定者が試料ごとに演算定数を設定する必要もなくなるので、粒度測定における測定者の恣意的な設定要素が排除され、客観的で高精度の測定結果が得られる。
【0056】
試料の相対屈折率をその演算定数とすることにより、屈折率の最適値を自動的に決定して、高精度の粒度分布を測定結果として算出することができる。その際に、測定者が試料ごとに屈折率を設定する必要もなくなるので、粒度測定における測定者の恣意的な設定要素が排除され、客観的で高精度の測定結果が得られる。
【0057】
光源から照射する照射光を波長および位相が安定したレーザ光とすることにより、散乱光強度分布を高精度に測定することができ、粒度分布を高精度に測定することができる。
【0058】
光源から照射する照射光の最長波長光の波長を最短波長光の波長の1.2〜2.5倍の範囲とすることにより、屈折率の最適値を求める際に必要な粒度分布の差異が適度に現れるようになり、安定して屈折率の最適値および高精度の粒度分布が算出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の粒度分布測定装置の構成を示す概略図である。
【図2】図2は、光源の構成例を示す図である。
【図3】図3は、光検出器の具体例を示す図である。
【図4】図4は、光検出器の中心部の拡大図である。
【図5】図5は、粒度分布測定手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…粒度分布測定装置
2…光源
3…コリメータ
4…試料セル
5…集光レンズ
6…光検出器
7…マルチプレクサ
8…増幅アンプ
9…A/D変換器
10…データ処理制御手段
11…出力手段
21…原光源
22…バンドパスフィルタ板
23…回転機構
24…レーザ光源
25…非線形光学素子
26…移動機構
27,28…レーザ光源
29…ビームスプリッタ

Claims (12)

  1. 測定領域(4)にある試料の粒度分布を測定するための粒度分布測定方法であって、
    相異なる複数種類の波長の照射光を発生可能な光源(2)から前記測定領域(4)にある前記試料に照射光を照射する手順と、
    前記照射光が前記試料によって回折・散乱された散乱光の散乱角度に対応した強度分布を複数種類の波長の照射光について測定する手順と、
    所定の演算定数の値を仮定して複数種類の波長の照射光による散乱光の強度分布からその波長に対応する粒度分布を演算し、それらの波長に対応する粒度分布の一致性を評価するとともに前記演算定数の値を変更することにより前記演算定数の値を決定する手順とを有する粒度分布測定方法。
  2. 請求項1に記載した粒度分布測定方法であって、
    前記演算定数の値を決定する手順は、複数種類の波長に対応する粒度分布の差を表す値が最小となるように前記演算定数の値を決定する手順を有する粒度分布測定方法。
  3. 請求項1に記載した粒度分布測定方法であって、
    前記演算定数の値を決定する手順は、複数種類の波長に対応する粒度分布の差を表す値が所定の許容範囲内となるように前記演算定数の値を決定する手順を有する粒度分布測定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載した粒度分布測定方法であって、
    前記演算定数は、前記試料の相対屈折率である粒度分布測定方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載した粒度分布測定方法であって、
    前記光源(2)から照射する照射光はレーザ光である粒度分布測定方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載した粒度分布測定方法であって、
    前記光源(2)から照射する照射光の最長波長光の波長は、最短波長光の波長の1.2〜2.5倍の範囲である粒度分布測定方法。
  7. 測定領域(4)にある試料の粒度分布を測定するための粒度分布測定装置であって、
    相異なる複数種類の波長の照射光を発生して前記測定領域(4)にある前記試料に照射する光源(2)と、
    前記照射光が前記試料によって回折・散乱された散乱光の散乱角度に対応した強度分布を測定する散乱光検出器(6)と、
    所定の演算定数の値を仮定して複数種類の波長の照射光による散乱光の強度分布からその波長に対応する粒度分布を演算し、それらの波長に対応する粒度分布の一致性を評価するとともに前記演算定数の値を変更することにより前記演算定数の値を決定する演算制御手段(10)とを有する粒度分布測定装置。
  8. 請求項7に記載した粒度分布測定装置であって、
    前記演算制御手段(10)は、複数種類の波長に対応する粒度分布の差を表す値が最小となるように前記演算定数の値を決定するものである粒度分布測定装置。
  9. 請求項7に記載した粒度分布測定装置であって、
    前記演算制御手段(10)は、複数種類の波長に対応する粒度分布の差を表す値が所定の許容範囲内となるように前記演算定数の値を決定するものである粒度分布測定装置。
  10. 請求項7〜9のいずれか1項に記載した粒度分布測定装置であって、
    前記演算定数は、前記試料の相対屈折率である粒度分布測定装置。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項に記載した粒度分布測定装置であって、
    前記光源(2)は、レーザ光を出力するものである粒度分布測定装置。
  12. 請求項7〜11のいずれか1項に記載した粒度分布測定装置であって、
    前記光源(2)は、照射光の最長波長光の波長が最短波長光の波長の1.2〜2.5倍の範囲にあるものである粒度分布測定装置。
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