JP3652574B2 - 箸立て - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は箸立てに関し、特に内部の手入れが容易にできる箸立てに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、箸立ては有底円筒状又は有底角筒状をなし、食器棚の内部や食卓上に置いて使用される。また、食器乾燥器や食器洗浄器内にセットされ箸などの小物を入れる場合にも使用される。
【0003】
このような箸立てに内部の洗浄等の手入れを施す場合、内部に手を差し入れて内底面やコーナー部を洗うことが普通であるが、食器乾燥器等にセットされる箸入れは比較的小サイズに形成されるので、指先が届きにくいことがあり、手入れが不十分になることがある。
【0004】
このため、四側面部のうち一側面部を分離し、これをヒンジ結合することにより開閉自在とした箸立てが提案されている(実開平5−91557号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように箸立ての一側面を開閉自在とした構成であっても、残り三側面は立体構造のままであるので、指先などがそれらに当たりやすく、特に仕切り板がある場合は奥まで指先が届き難く、十分な手入れができないことがあった。
【0006】
そこで、この発明は2部材の組合わせにより構成し、各部材の奥行きを浅く形成して手入れが容易にできるようにした箸立てを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明は、底面部、背面部及び両側面部とからなる箸立て本体と、その前面カバー部材とからなる箸立てにおいて、上記背面部の両側辺に連続した上記各側面部の前後方向の幅を上記底面部の前後方向の幅より小さく形成し、上記前面カバー部材の両側辺に上記各側面部に重なる側面カバー部を設けた構成とした。
【0008】
上記の構成によると、箸立て本体の側面部の奥行き深さが、底面部の奥行きより小さくなるので、前面カバー部材を外した状態での箸立て本体の手入れが容易になる。
【0009】
上記の両側面カバー部を上記の各側面部の内側に重ね、その重なり部において各側面カバー部と側面部をそれぞれ係脱自在に係合した構成、上記の底面部上に仕切り板を設けた構成、上記の底面部の前辺と、その前辺両端部から上記の各側面部に至るまでの間にリブを設け、上記の前面カバー部材を該リブの内側に嵌合した構成をとることができる。
【0010】
なお、上記の箸立て本体をプラスチック製、上記の前面カバー部材をステンレス鋼製とすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、実施形態の箸立ては、プラスチック製の箸立て本体1とステンレス鋼製の前面カバー部材2との組合わせにより構成される。
【0012】
箸立て本体1は、長方形の底面部3、背面部4、両側面部5、5及び仕切り板6を一体成形したものである。上記の両側面部5、5は、背面部4の両側辺から前方に向けて連続して形成される。各側面部5の前後方向の幅は、底面部3の前後方向の幅の約半分である。
【0013】
底面部3の前辺と、その前辺の両端部から前記の側面部5に至るまでの間にリブ7が設けられる。前記の仕切り板6は、底面部3の中央部において背面部4からリブ7の近傍まで前後方向に設けられる。仕切り板6の高さは背面部4の高さの半分強に形成される。また、仕切り板6の後端部は、図2に示すように、その上半部が背面部4に一体化されているが、下半部と背面部4との間にはスリット10が設けられる。
【0014】
なお、上記の仕切り板6は、左右いずれかの側面部5に片寄った位置に設けられることがある。
【0015】
上記の各側面部5の内面に係合爪8が設けられ、さらに背面部4の背面にフック9が設けられる。また、前記の仕切り板6の前方において前記のリブ7に内側に屈曲された係合爪11が設けられる。
【0016】
なお、各側面部5の前後方向の幅は、上記の係合爪8を設けることが可能な範囲で小さく形成することができる。
【0017】
一方、前記の前面カバー部材2は、全体としてコの字形に屈曲され、前面カバー部12とその両側辺を内側に屈曲させて側面カバー部13、13を設けたものである。側面カバー部13の前後方向の幅は、前記の底面部3の前後方向の幅よりも小さく形成され、側面部5に部分的に重なる幅に設定される。前記の係合爪8はその重なり幅の範囲内に設けられる。そして、側面カバー部13にもその係合爪8に係合する係合穴14が設けられる。また、前面カバー部12の下端部中央部にも係合穴15が設けられる。
【0018】
上記の前面カバー部材2は、その下端縁をリブ7の内側に嵌めると共に、側面カバー部13、13を側面部5、5の内面に沿わせる。そして、各係合穴14、15をそれぞれ係合爪8、11に係合させる(図1の一点鎖線矢印を参照)。これにより箸立て本体1と前面カバー部材2が組み合わされ、有底四角筒状の箸立てが形成される。
【0019】
なお、箸立て本体1及び前面カバー部材2には通気性の確保と軽量化のために多数の穴16が設けられ、籠状に形成される。
【0020】
以上述べた箸立ては、組み立てた状態で使用に供され、例えば食器乾燥器の内部にフック9を掛けてセットされる。籠状の多数の穴16及びスリット10は温風を通過させ、内部に入れた箸やスプーン等の乾燥を促進させる。
【0021】
手入れを行う場合は、前面カバー部材2を箸立て本体1から取り外し、箸立て本体1の前面を開放させる。図1から明らかなように、箸立て本体1の両側面部5、5の奥行きが、底面部3の奥行きのほぼ半分又はそれ以下の深さであるので、仕切り板6があっても内部の隅々まで掃除することが可能である。
【0022】
なお、仕切り板6の背面側のスリット10は、洗浄水の通過を可能にするので、仕切り板6の奥所の隅部を清潔に保つことができる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、この発明の箸立ては、手入れの際に前面カバー部材を外すと箸立て本体の前面が開放されるだけでなく、該箸立て本体の両側面部の前半部も開放されるので、箸立て本体の内部の隅々まで容易に手入れを行うことができる。このため、食器乾燥器等に用いられる小サイズの箸立てにおいて、手入れ性の良好な製品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の分解斜視図
【図2】同上の組み立て状態の断面図
【符号の説明】
1 箸立て本体
2 前面カバー部材
3 底面部
4 背面部
5 側面部
6 仕切り板
7 リブ
8 係合爪
9 フック
10 スリット
11 係合爪
12 前面カバー部
13 側面カバー部
14 係合穴
15 係合穴
16 穴
Claims (5)
- 底面部、背面部及び両側面部とからなる箸立て本体と、その前面カバー部材とからなる箸立てにおいて、上記背面部の両側辺に連続した上記各側面部の前後方向の幅を上記底面部の前後方向の幅より小さく形成し、上記前面カバー部材の両側辺に上記各側面部に重なる側面カバー部を設けたことを特徴とする箸立て。
- 上記の両側面カバー部を上記の各側面部の内側に重ね、その重なり部において各側面カバー部と側面部をそれぞれ係脱自在に係合したことを特徴とする請求項1に記載の箸立て。
- 上記の底面部上に仕切り板を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の箸立て。
- 上記の底面部の前辺と、その前辺両端部から上記の各側面部に至るまでの間にリブを設け、上記の前面カバー部材を該リブの内側に嵌合したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の箸立て。
- 上記の箸立て本体をプラスチック製、上記の前面カバー部材をステンレス鋼製としたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の箸立て。
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