JP3651909B2 - セラミックス回転カソードターゲットおよびその製造方法 - Google Patents
セラミックス回転カソードターゲットおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3651909B2 JP3651909B2 JP25054392A JP25054392A JP3651909B2 JP 3651909 B2 JP3651909 B2 JP 3651909B2 JP 25054392 A JP25054392 A JP 25054392A JP 25054392 A JP25054392 A JP 25054392A JP 3651909 B2 JP3651909 B2 JP 3651909B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- target
- ceramic
- thermal expansion
- expansion coefficient
- powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明はセラミックス膜、特に透明で優れた耐久性を有する非晶質酸化物膜をスパッタにより形成する際に用いるセラミックス回転カソードターゲットおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からガラス、プラスチック等の透明基板に薄膜を形成して光学的機能を付加したものとしてミラー、熱線反射ガラス、低放射ガラス、干渉フィルター、カメラレンズやメガネレンズの反射防止コート等がある。
通常のミラーでは、無電解メッキ法でAgが、また、真空蒸着法、スパッタ法などでAlやCrなどが形成される。これらの中でCr膜は比較的丈夫なのでコート面が露出した表面鏡として用いられている。
【0003】
熱線反射ガラスにおいては、酸化チタンや酸化スズ等がスプレー法、CVD法または浸漬法等で形成されてきた。最近では金属膜、窒化物膜、スズをドープした酸化インジウム(ITO)膜等がスパッタ法でガラス表面に形成されたものが熱線反射ガラスに使われるようになってきた。スパッタ法は膜厚コントロールが容易で、かつ複数の膜を連続して形成でき、透明酸化物膜と組合せて透過率、反射率、色調などを設計できる。このため意匠性を重視する建築などに需要が伸びている。
【0004】
室内の暖房機や壁からの輻射熱を室内側に反射する低放射ガラス(Low Emissivityガラス)は、銀を酸化亜鉛で挟んだZnO/Ag/ZnOの3層系またはZnO/Ag/ZnO/Ag/ZnOの5層系(特開昭63−239043号公報参照)などの構成をもち、複層ガラスまたは合せガラスの形で使われる。近年ヨーロッパの寒冷地での普及が目ざましい。
レンズ等の反射防止コートは酸化チタン、酸化ジルコニウム等の高屈折率膜と酸化ケイ素、フッ化マグネシウム等の低屈折率膜とを交互に積層する。通常は真空蒸着法が用いられ、成膜時は基板加熱して耐擦傷性の向上を図っている。
【0005】
表面鏡、単板の熱線反射ガラスおよびレンズ等の反射防止コート等はコートされた膜が空気中に露出した状態で使用される。このため化学的な安定性や耐摩耗性に優れていなければならない。一方、低反射ガラスでも複層ガラスまたは合せガラスになる前の運搬や取扱い時の傷などにより不良品が発生する。このため安定で耐摩耗性に優れた保護膜または保護膜を兼ねた光学薄膜が望まれている。
【0006】
耐久性向上のためには通常化学的に安定で透明な酸化物膜が空気側に設けられる。該酸化物膜として酸化チタン膜、酸化スズ膜、酸化タンタル膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ケイ素膜などがあり、必要な性能に応じて選択され使用されてきた。
しかし、酸化チタン膜、酸化ジルコニウム膜は化学的安定性に優れているが、結晶質の膜になりやすく表面の凹凸が大きくなる傾向があり、このため擦ったときの摩擦が大きくなり耐摩耗性に劣る。一方、酸化スズ膜、酸化ケイ素膜はそれぞれ酸アルカリに弱く、長時間の浸漬には耐えない。酸化タンタル膜はこれらの中で耐摩耗性、化学安定性の両方を兼ね備えているが耐摩耗性に関して充分とはいえない。
【0007】
また、酸化チタン膜、酸化スズ膜、酸化タンタル膜、酸化ジルコニウム膜は屈折率が比較的高く、一方、酸化ケイ素膜は屈折率が比較的低く、各種光学的機能を持たせるにあたり光学設計の自由度に制限がある。
【0008】
このように高い耐久性を持ちかつ広い光学設計の自由度を併せ持つ薄膜が要望されている。本出願人は特開平3−187733号公報にて、かかる高耐久薄膜として、Zr、Ti、Hf、Sn、Ta、In、Crのうち少なくとも1種と、B(ホウ素)、Si(ケイ素)、O(酸素)のうち少なくとも1種とを主成分とするターゲットおよびこれをスパッタして形成した非晶質酸化物膜を提案した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一方、スパッタ用プレーナ型ターゲットは、無機化合物の原料を混合し成形、焼成およびスパッタ装置に合った形状にするための加工およびボンディングという長い工程を通って作成される。この中で成形、焼成、加工、ボンディング等の工程はターゲットが小さい場合には大がかりな治具装置は必要でないが、大型の生産機用ターゲットでは上記治具装置は大がかりとなり、またボンディングにおいてもセラミックスターゲットをターゲットホルダー金属板に接合する場合、分割して加工接合する等して作製されているが、大がかりな装置、高価なInハンダを大量に使用する等、労力、コストがかかる。
【0010】
さらに建築用の大面積ガラスへのスパッタにおいては、生産性を上げるため高いスパッタパワーをかけ成膜速度を上げているが、この場合ターゲットの冷却により、成膜速度が制限される他、ターゲットの割れ、剥離等のトラブルが起きている。
【0011】
これらの点を改良した新しいタイプのマグネトロン型回転カソードターゲットが知られている(特表昭58−500174号公報参照)。これは、円筒状ターゲットの内側に磁場発生手段を設置し、ターゲットの内側から冷却しつつ、ターゲットを回転させながらスパッタを行うものであるため、プレーナ型ターゲットより、単位面積あたり大きなパワーを投入でき、したがって高速成膜が可能とされている。マグネトロン型回転カソードターゲットのほとんどは、スパッタすべき金属や合金からなる円筒状の回転カソードで構成されたターゲットであるが、スパッタすべき物質が、柔らかいまたは脆い、金属や合金の場合は円筒状のターゲットホルダー上に製作されたターゲットである。
【0012】
しかし金属ターゲットの場合、各種のスパッタ雰囲気で酸化物膜、窒化物膜、炭化物膜等を形成でき多層膜のコートが可能であるが、異種雰囲気にすると既に成膜された膜が損傷し、目的の組成のものが得られず、また低融点金属ターゲットではパワーをかけすぎると溶融する等の欠点があり、セラミックスのターゲットが望まれる。
【0013】
特開昭60−181270号公報に溶射によるスパッタターゲットの製法が提案されているが、セラミックスと金属の熱膨張の差が大きくて溶射膜を厚くできず、また使用時の熱ショックにより密着性が低下し剥離する等の問題がある。また、セラミックス焼結体を円筒状に製作してターゲットホルダー金属にIn金属にて接合する方法もあるが、作りにくくコストもかかる。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の問題点を解決すべくなされたものであり、円筒状ターゲットホルダーの外表面に、スパッタすべきターゲットとなるセラミックス層を形成するセラミックス回転カソードターゲットの製造方法において、円筒状ターゲットホルダーの外表面を荒面加工した後、その外表面上に、前記セラミックス層の熱膨張係数と前記ターゲットホルダーの熱膨張係数との中間の熱膨張係数を有する金属または合金からなる層、および、前記セラミックス層の熱膨張係数に対し±2×10−6/℃の範囲内にある熱膨張係数を有する金属または合金からなる層、をこの順にアンダーコートとして形成し、次いで、セラミックス粉末を高温ガス中で半溶融状態にしつつ前記高温ガスにより前記アンダーコート上に輸送して付着させ、前記セラミックス層を形成することを特徴とするセラミックス回転カソードターゲットの製造方法を提供する。
【0015】
また、本発明は、円筒状ターゲットホルダーの荒面加工された外表面上に、スパッタすべきターゲットとなるセラミックス層が形成されてなるセラミックス回転カソードターゲットにおいて、前記セラミックス層と前記ターゲットホルダーとの間にアンダーコートとして、前記ターゲットホルダーの外表面上に、前記セラミックス層の熱膨張係数と前記ターゲットホルダーの熱膨張係数との中間の熱膨張係数を有する金属または合金からなる層、および、前記セラミックス層の熱膨張係数に対し±2×10−6/℃の範囲内にある熱膨張係数を有する金属または合金からなる層、が順に形成されてなることを特徴とするセラミックス回転カソードターゲット(以下、単に回転カソードターゲットという)を提供する。
【0016】
本発明の方法は、セラミックス粉末を例えばプラズマ溶射装置を用いて半溶融状態にし、ターゲットホルダーに溶射付着せしめ、直接ターゲットとなるセラミックス層を形成する。これによって金型に粉末を詰めてプレス成形する工程、それを電気炉中で焼結する工程、またはホットプレスにより焼結する工程、適当な形状に加工修正する工程、セラミックスとホルダーを接合する工程を必要としない。溶射粉末を得るに際し、特に容易に入手できない複雑な化合物の場合、化学的合成または固相反応を利用して作製する。溶射粉末は粉砕分級して溶射に適当な流動しやすい粒径に揃えることで利用できる。
【0017】
本発明で用いるセラミックス粉末は例えば次の方法で作製する。Zr、B、Si、ZrB2 、ZrSi2 、ZrO2 (Y2 O3 、CaO、MgO等を3〜8mol%添加したZrO2 を含む)、B2 O3 、SiO2 等の粉末または混合粉末(非酸化物のターゲットを形成する場合には、必要に応じて、酸化物を還元するためのカーボン粉末を混合したもの)を化学的合成または固相反応を利用した高温雰囲気炉中で焼成することにより塊状の単一系または複合系の粉末が得られる。Ti、Ta、Hf、Mo、W、Nb、Sn、La、In、Cr等の金属のホウ化物、ケイ化物等も同様である。
【0018】
この粉末を粉砕し10〜75μm程度の粒径に分級して、溶射するセラミックス粉末を得るのが好ましい。75μmより大きいと高温ガス中で半溶融状態にしにくく、また、10μmより小さいと、溶射時に、ガス中で分散してしまい、ターゲットホルダー上に付着しにくくなる。
なお、前述のセラミックス粉末はFe、Al、Mg、Y、Mn、Hを総計3wt%以下含んでいてもよく、Cは成膜中にCO2 となって消えてしまうのでCを20wt%以下含んでいてもよい。さらに不純物程度のCu、V、Co、Rh、Ir等を含んでいてもよい。
【0019】
円筒状ターゲットホルダーとしては、ステンレス、銅、またはセラミックス層に近似した熱膨張係数を有するTi、Moなどが使用できる。セラミックス粉末の溶射に先だって、密着性向上のため、円筒状ターゲットホルダーの外表面を、Al2 O3 やSiCの砥粒を用いてサンドブラストする等により、荒しておくことが必要である。また、セラミックス粉末の溶射に先だって、円筒状ターゲットホルダーの外表面をV溝状やネジ状に加工した後、Al2 O3 やSiCの砥粒を用いてサンドブラストして密着性がよくなるように荒しておくことも好ましい。
【0020】
外表面を荒面加工した円筒状ターゲットホルダーには、セラミックス層とターゲットホルダーとの熱膨張差を緩和し、またスパッタ時の熱ショックによる剥離が起きないよう密着力を高めるために、アンダーコートを形成する。かかるアンダーコートとしては、ターゲットホルダーとセラミック層の中間の熱膨張係数を有する金属または合金からなる層(以下、A層という)、または、セラミック層に近い熱膨張係数を有する金属または合金からなる層(以下、B層という)、の少なくとも1層を形成(好ましくはその粉末をプラズマ溶射して形成)することが好ましい。本発明では、両方の層を形成し、ターゲットホルダー/A層/B層/セラミックス層という構成とする。
【0021】
アンダーコートがB層だけであっても、金属や合金は弾性が高く、脆さが小さいので、セラミックス層とターゲット材料のターゲットホルダーとの密着力を高めることができる。B層の熱膨張係数は、セラミック層の熱膨張係数±2×10-6/℃の範囲内の値である。
【0022】
アンダーコートの材料としては、Mo、Ti、Ni、Nb、Ta、W、Ni−Al、Ni−Cr、Ni−Cr−Al、Ni−Cr−Al−Y、Ni−Co−Cr−Al−Y等の導電性の粉末を使用できる。アンダーコートの膜厚はそれぞれ30〜100μm程度が好ましい。
【0023】
アンダーコートの材料は、セラミックス層の熱膨張係数に応じて変わる(ターゲットホルダーに使用可能な、CuやSUS304等の熱膨張係数は、17〜18×10-6/℃である。)。
【0024】
例えば、セラミックス層が、Zr−B系、Zr−B−Si系、Hf−Si系、Ti−B系、Cr−Si系、Sn−Si系、Zr−Si系(Zr:Si(原子比)=33:67よりZrが少ない場合)等(熱膨張係数5〜6×10-6/℃)の場合は、アンダーコートA層の好ましい熱膨張係数は12〜15×10-6/℃であり、その材料としては、Ni、Ni−Al、Ni−Cr、Ni−Cr−Al、Ni−Cr−Al−Y、Ni−Co−Cr−Al−Y等が挙げられる。また、アンダーコートB層の好ましい熱膨張係数は5〜8×10-6/℃であり、その材料としては、Mo、W、Ta、Nb等が挙げられる。
【0025】
セラミックス層が、Ta−B系、Ta−Si系、Ti−Si系(Ti:Si(原子比)=33:67よりTiが少ない場合)、Zr−Si系(Zr:Si(原子比)=33:67またはこれよりZrが多い場合、ZrSi2 を含む)等(熱膨張係数8〜9×10-6/℃)の場合は、アンダーコートA層の好ましい熱膨張係数は12〜15×10-6/℃であり、その材料としては、Ni、Ni−Al、Ni−Cr、Ni−Cr−Al、Ni−Cr−Al−Y、Ni−Co−Cr−Al−Y等が挙げられる。また、アンダーコートB層の好ましい熱膨張係数は8〜10×10-6/℃であり、その材料としては、Ti、Nb等が挙げられる。
【0026】
セラミックス層が、Cr−B系、Ti−Si(Ti:Si(原子比)=33:67またはこれよりTiが多い場合、TiSi2を含む)系等(熱膨張係数10〜13×10−6/℃)の場合は、アンダーコート(B層)の好ましい熱膨張係数は10〜13×10−6/℃であり、その材料としては、Ni、Ni−Al、Ni−Cr、Ni−Cr−Al、Ni−Cr−Al−Y、Ni−Co−Cr−Al−Y等が挙げられる。かかるアンダーコートの材料の中でも、組成比を変えて、ターゲットホルダーに近い熱膨張係数の層と、セラミックス層に近い熱膨張係数の層の2層を設けてもよい。
【0027】
その上に前述のセラミックス粉末を高温ガス中、好ましくは、Ar、N2 、He等の非酸化雰囲気下での高温ガス中(『非酸化雰囲気下での高温ガス中』とは、非酸化雰囲気でシールドした高温ガス中、のことをいう。以下同じ)で、半溶融状態にしつつ高温ガスにより上記アンダーコート上に輸送して付着させ、スパッタすべきターゲットとなるセラミックス層を形成する。特に、高温ガスプラズマ中(さらには、非酸化雰囲気下での高温ガスプラズマ中)で行うプラズマ溶射法により形成するのが好ましい。上記アンダーコートを挿入したことにより2〜5mmの膜厚の安定なセラミックス層を形成できる。
【0028】
また、前述のアンダーコートを形成する際も、高温ガスプラズマ中(特に非酸化雰囲気下での高温ガスプラズマ中)でのプラズマ溶射法により形成するのが好ましい。
【0029】
セラミックス粉末を非酸化雰囲気下での高温ガス中で、半溶融状態にしつつアンダーコート上に付着させてセラミックス層を形成する場合には、セラミックス層形成中のセラミックス粉末の酸化が少なく、化学組成の変動もなく均質なセラミックス層を形成できる。
【0030】
このようにして作製した回転カソードターゲットはターゲット物質からターゲットホルダー、さらにはカソード電極への熱伝導もよく、また強固にターゲットホルダーに密着しているので成膜速度を上げるための高いスパッタパワーをかけた場合でも冷却が充分行われ、急激な熱ショックによるターゲットの剥離、割れもなく、単位面積当りに大きな電力を投入できる。
【0031】
さらに、本発明の製造方法において、非酸化雰囲気でセラミックス層を形成する場合には、セラミックス層形成時の酸化が少なく、化学組成の変動もなく、均質なターゲットを形成できる。
【0032】
また、セラミック層の侵食ゾーンが全面になるため、ターゲットの利用効率もプレーナ型と比べ高いという利点がある。また、セラミック層が減少した部分に同じ物質の溶射粉末を溶射することにより元の状態に再生することもできる。さらにセラミック層の厚みに場所による分布をもたせることも容易であり、それによってセラミック層表面での磁界の強さや温度の分布をもたせて生成する薄膜の厚み分布をコントロールすることもできる。
【0033】
【0034】
さらに、本発明の回転カソードターゲットは、マグネトロンスパッタにてDC(直流)、RF(高周波)の両者のスパッタリング装置に使用でき、高速成膜、ターゲット利用効率も大であり、安定して成膜できる。
【0035】
Zr、Ti、Ta、Hf、Mo、W、Nb、Sn、La、In、Cr等の酸化物に、Bおよび/またはSiが添加された回転カソードターゲットを用いて成膜した薄膜は、非晶質となる。これはBおよび/またはSiがかかる酸化物の格子を破壊しかかる酸化物の結晶粒の成長を妨げ、膜をより非晶質にするためと考えられる。膜表面の凹凸は微結晶の集合である膜よりも非晶質の膜の方が少ない結果、非晶質の膜は摩擦係数が低いと考えられる。
【0036】
このため非晶質膜は非常に潤滑性に優れ、引っかかりが少ないために摩擦による傷がつきにくく、高耐擦傷性および高耐摩耗性を有すると考えられる。
【0037】
【実施例】
[参考例1](アンダーコート1層、Arガスプラズマの例)
本実施例では、透明で優れた耐久性を有する非晶質酸化物膜が安定して高速成膜できるZrB2セラミックスのマグネトロンスパッタ用回転カソードターゲットの製法を説明する。
溶射用セラミックス粉末原料としてZrO2、B2O3およびカーボンの混合物を、非酸化雰囲気中で、高温で反応させて塊状の焼結物を得た。この塊状粉末を粉砕分級して99.5%純度の20〜45μm粒径のZrB2粉末を得た。
【0038】
内径50.5mmφ×外径67.5mmφ×長さ406mmの銅製円筒状ターゲットホルダーを旋盤に取付け、その外表面側をAl2 O3 砥粒を用いてサンドブラストにより荒面加工し、表面を荒し粗面の状態にした。次にアンダーコートとして、Ni−Al(9:1)の合金粉末をプラズマ溶射(メトコ溶射機を使用)し、膜厚50μmの被覆を施した。
このプラズマ溶射は、Arガスをプラズマガスに用い、毎分42.5リットルの流量で700A・35KVのパワーを印加して行い、10000〜20000℃のArガスプラズマにより、Ni−Al(9:1)の合金粉末を瞬間的に加熱し、ガスとともにターゲットホルダーに輸送し、そこで凝集させて行った。ターゲットホルダーを旋盤にて回転させながらプラズマ溶射ガンを左右に動かす操作を何度も繰返してアンダーコートを形成した。
【0039】
次に、上述のZrB2 粉末を用いて、同様のプラズマ溶射法によって最終厚み3mmのZrB2 を被覆した回転カソードターゲットを得た。
このようにして得られたZrB2 製回転カソードターゲットをマグネトロンスパッタ装置に装填しガラス基板上にZrBx Oy 膜(Zr:B:O=1:2:5(原子比))を形成した。スパッタはArとO2 の混合雰囲気中で1×10-3〜1×10-2Torr程度の真空中で行い、1000Åの透明な非晶質酸化物膜を得た。
【0040】
上記ターゲットは従来の窯業的手法によりセラミックスを作りそれをターゲットホルダーにはりつけたプレーナ型ターゲットと比較し熱ショックによる破損に対し強固であった。上記の従来法によるプレーナ型ターゲットではスパッタ電力が2.5KW程度でクラックが入り一部剥離を起すが、本発明の回転カソードターゲットでは5KWでも何らクラックは認められず、アーキングも発生せず安定して成膜でき、従来のプレーナ型ターゲットで25Å/secの成膜速度が本発明の回転カソードターゲットでは約4倍の100Å/secの高速成膜速度であった。
【0041】
[参考例2](アンダーコート1層、Arガスプラズマの例)
溶射用セラミックス粉末原料としてZrO2、SiO2およびカーボン粉末の混合物を、非酸化雰囲気中で、高温で反応させて塊状の焼結物を得た。この塊状粉末を粉砕分級し純度99.5%の20〜75μm粒径のZrSi2粉末を得た。この粉末を用いて参考例1と同様にして回転カソードターゲットを作製し、マグネトロンスパッタ装置で成膜した。その結果1000Åの厚さのZrSixOy(Zr:Si:O=1:2:6(原子比))の透明な薄膜を得た。また、従来の窯業的手法によるプレーナ型ターゲットと比べ約4倍の成膜速度が得られ、パワーアップしても何ら破損は認められなかった。
【0042】
[参考例3](アンダーコート1層、Arガスプラズマの例)
溶射用原料としてZrO2、SiO2、B2O3およびカーボン粉末の混合物を、非酸化雰囲気中で、高温で反応させて塊状の焼結物を得た。この塊状粉末を粉砕分級し純度99.5%で20〜75μm粒径のZr−B−Si(原子比で1:1:8)の粉末を得た。この粉末を用いて参考例1と同様にして回転カソードターゲットを作製し、マグネトロンスパッタ装置で成膜した。その結果1000Åの厚さのZrBxSiyOz膜(Zr:B:Si:O=1:1:8:18.5(原子比))の透明な薄膜を得た。また、従来の窯業的手法によるプレーナ型ターゲットと比べ約3.5倍の成膜速度が得られ、パワーアップしても亀裂や破損は全く認められず、安定して高速成膜ができた。
【0043】
[実施例1](アンダーコート2層、Arガスシールド雰囲気の例)
溶射用セラミックス粉末原料としてZrO2、B2O3およびカーボンの混合物を、非酸化雰囲気中で、高温で反応させて塊状の焼結物を得た。この塊状粉末を粉砕分級して99.5%純度の20〜45μm粒径のZrB2粉末を得た。
【0044】
内径50.5mmφ×外径67.5mmφ×長さ406mmの銅製円筒状ターゲットホルダーを旋盤に取付け、その外表面側をネジ状に加工しさらにAl2 O3 砥粒を用いてサンドブラストにより表面を荒し粗面の状態にした。次にアンダーコートとして、Ni−Al(配合重量比8:2)の合金粉末をArガスシールド雰囲気下でプラズマ溶射(メトコ溶射機を使用)し、膜厚50μmの被覆を施した。
さらにこの上にZrB2 の熱膨張係数に近似したMo金属粉末をArガスシールド雰囲気下でプラズマ溶射し膜厚50μmの被覆を得た。
【0045】
このArガスシールド雰囲気下のプラズマ溶射は、プラズマ溶射ガンと円筒状ターゲットホルダーを金属製のシールドボックスにより囲い、その中にArガスをスパイラル状にフローさせた雰囲気下で行うものでArガスをプラズマガスに用い、毎分42.5リットルの流量で700A・35KVのパワーを印加して行い、10000〜20000℃のArガスプラズマにより、Ni−Al(配合重量比8:2)の合金粉末やMo金属粉末を瞬間的に加熱し、ガスとともにターゲットホルダーに輸送し、そこで凝集させて行った。ターゲットホルダーを旋盤にて回転させながらプラズマ溶射ガンを左右に動かす操作を何度も繰返してアンダーコートを形成した。
【0046】
次に、上述のZrB2 粉末を用いて、同様のプラズマ溶射法によって最終厚み3mmのZrB2 を被覆した回転カソードターゲットを得た。
セラミックス層の相対密度は90%になっていた。またセラミックス層中のO2 含有量は1.1wt%であった。
【0047】
このようにして得られたZrB2 製回転カソードターゲットをマグネトロンスパッタ装置に装填しガラス基板上にZrBx Oy 膜(Zr:B:O=1:2:5(原子比))を形成した。スパッタはArとO2 の混合雰囲気中で1×10-3〜1×10-2Torr程度の真空中で行い、1000Åの透明な非晶質酸化物膜を得た。この非晶質膜の化学組成(Zr/B比)はターゲットの化学組成(Zr/B比)と同一組成であった。
【0048】
上記ターゲットは従来の窯業的手法によりセラミックスを作りそれをターゲットホルダーにはりつけたプレーナ型ターゲットと比較し熱ショックによる破損に対し強固であった。上記の従来法によるプレーナ型ターゲットではスパッタ電力が2.5KW程度でクラックが入り一部剥離を起すが、本発明の回転カソードターゲットでは5KWでも何らクラックは認められず、アーキングも発生せず安定して成膜でき、従来のプレーナ型ターゲットでは25Å/secの成膜速度が本発明の回転カソードターゲットでは約4倍の100Å/secの高速成膜速度であった。
【0049】
[実施例2](アンダーコート2層、Arガスシールド雰囲気の例)
溶射用セラミックス粉末原料としてZrO2、SiO2およびカーボン粉末の混合物を、非酸化雰囲気中で、高温で反応させて塊状の焼結物を得た。この塊状粉末を粉砕分級し純度99.5%の20〜75μm粒径のZrSi2粉末を得た。ZrB2粉末の代りにこの粉末を用い、またMo金属粉末の代りにTi金属粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして回転カソードターゲットを作製した。セラミックス層の相対密度は92%で、O2含有量は0.9wt%であった。
【0050】
この回転カソードターゲットを用い、マグネトロンスパッタ装置で成膜した。その結果1000Åの厚さのZrSixOy(Zr:Si:O=1:2:6(原子比))の透明な薄膜を得た。実施例1のZrB2ターゲットの場合と同様にターゲットの化学組成の変化もなく、従来の窯業的手法によるプレーナ型ターゲットと比べ約4倍の成膜速度が得られ、パワーアップしても何ら破損は認められなかった。
【0051】
[実施例3](アンダーコート2層、Arガスシールド雰囲気の例)
溶射用原料としてZrO2、SiO2、B2O3およびカーボン粉末の混合物を、非酸化雰囲気中で、高温で反応させて塊状の焼結物を得た。この塊状粉末を粉砕分級し純度99.5%で20〜75μm粒径のZr−B−Si(原子比で1:1:8)の粉末を得た。この粉末を用いたこと以外は実施例1と同様にして回転カソードターゲットを作製した。セラミックス層の相対密度は91.5%で、O2含有量は0.85wt%であった。
【0052】
この回転カソードターゲットを用い、マグネトロンスパッタ装置で成膜した。その結果1000Åの厚さのZrBxSiyOz膜(Zr:B:Si:O=1:1:8:18.5(原子比))の透明な薄膜を得た。実施例1のZrB2ターゲットや実施例2のZrSi2ターゲットの場合と同様にターゲットの化学組成の変化もなく、従来の窯業的手法によるプレーナ型ターゲットと比べ約3.5倍の成膜速度が得られ、パワーアップしても亀裂や破損は全く認められず、安定して高速成膜ができた。
【0053】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、回転カソードターゲットを溶射法を用いて作成するので、従来のセラミックス製造設備を必要とせず、また加工接合工程なしに容易に低コストで短時間に作成でき、多くの無機質材料に対して適用できる。特にセラミックス化が困難な高融点物質や高融点金属は粉末状の方が廉価であり、このような物質をターゲットとする場合に特に効果的である。
【0054】
また、本発明の方法において非酸化雰囲気でセラミックス層を形成する場合には、酸化しやすい金属や二成分系以上の化合物をターゲットにする際でも、化学組成の変化もなく均質なターゲットを形成できる。
【0055】
また、本発明の方法によればセラミックス層とターゲットホルダーとのボンディングも不用で、容易にターゲットが製造でき、またセラミックス層の侵食部分の再生も可能である。
【0056】
本発明の回転カソードターゲットを用いれば、スパッタ時の冷却効率も高く、スパッタパワーを高くしてもターゲットの亀裂や破損がないため、低温で安定して高速成膜ができ、建築用や自動車用の大面積ガラスの生産性が著しく向上しターゲット利用効率も高くなるなど工業的価値は多大である。
【0057】
また、特定の組成の回転カソードターゲットを用いれば、高耐久性を有するとともにBおよび/またはSiの添加量により屈折率を制御でき光学設計の自由度も併せもつ非晶質酸化物膜を提供できる。
非晶質酸化物膜は、高耐擦傷性、高耐摩耗性、高化学的耐久性を有するので各種物品のオーバーコートとして広く使用できる。例えば、建築用や車両用等の熱線反射ガラス、バーコードリーダーの読取り部の保護板、反射防止膜、眼鏡用レンズなどの最外層に最適である。また摺動部材のコート材にも使用できる。
Claims (5)
- 円筒状ターゲットホルダーの外表面に、スパッタすべきターゲットとなるセラミックス層を形成するセラミックス回転カソードターゲットの製造方法において、円筒状ターゲットホルダーの外表面を荒面加工した後、その外表面上に、前記セラミックス層の熱膨張係数と前記ターゲットホルダーの熱膨張係数との中間の熱膨張係数を有する金属または合金からなる層、および、前記セラミックス層の熱膨張係数に対し±2×10−6/℃の範囲内にある熱膨張係数を有する金属または合金からなる層、をこの順にアンダーコートとして形成し、次いで、セラミックス粉末を高温ガス中で半溶融状態にしつつ前記高温ガスにより前記アンダーコート上に輸送して付着させ、前記セラミックス層を形成することを特徴とするセラミックス回転カソードターゲットの製造方法。
- セラミックス粉末が、Zr、Ti、Ta、Hf、Mo、W、Nb、Sn、La、In、Crのうち少なくとも1種と、B、Si、Oのうち少なくとも1種とを主成分とする粉末である請求項1に記載の製造方法。
- 円筒状ターゲットホルダーの荒面加工された外表面上に、スパッタすべきターゲットとなるセラミックス層が形成されてなるセラミックス回転カソードターゲットにおいて、前記セラミックス層と前記ターゲットホルダーとの間にアンダーコートとして、前記ターゲットホルダーの外表面上に、前記セラミックス層の熱膨張係数と前記ターゲットホルダーの熱膨張係数との中間の熱膨張係数を有する金属または合金からなる層、および、前記セラミックス層の熱膨張係数に対し±2×10−6/℃の範囲内にある熱膨張係数を有する金属または合金からなる層、が順に形成されてなることを特徴とするセラミックス回転カソードターゲット。
- セラミックス層が、Zr、Ti、Ta、Hf、Mo、W、Nb、Sn、La、In、Crのうち少なくとも1種と、B、Si、Oのうち少なくとも1種とを主成分とする請求項3に記載のセラミックス回転カソードターゲット。
- 請求項3または4に記載のセラミックス回転カソードターゲットをスパッタすることにより膜を形成することを特徴とする成膜法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25054392A JP3651909B2 (ja) | 1991-08-28 | 1992-08-26 | セラミックス回転カソードターゲットおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24255791 | 1991-08-28 | ||
JP3-242557 | 1991-08-28 | ||
JP3-352256 | 1991-12-13 | ||
JP35225691 | 1991-12-13 | ||
JP25054392A JP3651909B2 (ja) | 1991-08-28 | 1992-08-26 | セラミックス回転カソードターゲットおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05214525A JPH05214525A (ja) | 1993-08-24 |
JP3651909B2 true JP3651909B2 (ja) | 2005-05-25 |
Family
ID=27333054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25054392A Expired - Fee Related JP3651909B2 (ja) | 1991-08-28 | 1992-08-26 | セラミックス回転カソードターゲットおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3651909B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1452622A3 (en) | 1995-08-23 | 2004-09-29 | Asahi Glass Ceramics Co., Ltd. | Target and process for its production, and method for forming a film having a high refractive index |
CN1281780C (zh) | 2000-09-08 | 2006-10-25 | 旭硝子株式会社 | 圆筒状靶及其制造方法 |
JP4614037B2 (ja) * | 2000-09-08 | 2011-01-19 | Agcセラミックス株式会社 | 円筒状ターゲット |
TWI390062B (zh) | 2004-03-05 | 2013-03-21 | Tosoh Corp | 圓柱形濺射標靶,陶瓷燒結體,以及製造燒結體的方法 |
DE602005003234T2 (de) | 2004-07-12 | 2008-08-28 | Cardinal Cg Co., Eden Prairie | Wartungsarme beschichtungen |
FR2881757B1 (fr) * | 2005-02-08 | 2007-03-30 | Saint Gobain | Procede d'elaboration par projection thermique d'une cible a base de silicium et de zirconium |
US20080011599A1 (en) | 2006-07-12 | 2008-01-17 | Brabender Dennis M | Sputtering apparatus including novel target mounting and/or control |
KR101137906B1 (ko) * | 2006-08-03 | 2012-05-03 | 삼성코닝정밀소재 주식회사 | 회전식 타겟 어셈블리 |
JP2008258516A (ja) | 2007-04-09 | 2008-10-23 | Funai Electric Co Ltd | 圧電素子及び結晶質セラミックスの成膜方法 |
WO2018093985A1 (en) | 2016-11-17 | 2018-05-24 | Cardinal Cg Company | Static-dissipative coating technology |
CN109352153A (zh) * | 2018-12-06 | 2019-02-19 | 烟台首钢磁性材料股份有限公司 | 一种用于形成稀土金属靶材的制备装置及制备方法 |
-
1992
- 1992-08-26 JP JP25054392A patent/JP3651909B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05214525A (ja) | 1993-08-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5354446A (en) | Ceramic rotatable magnetron sputtering cathode target and process for its production | |
EP0852266B1 (en) | Target, process for production thereof, and method of forming highly refractive film | |
JP3836163B2 (ja) | 高屈折率膜の形成方法 | |
JP3651909B2 (ja) | セラミックス回転カソードターゲットおよびその製造方法 | |
EP0118249B1 (en) | Spraying materials containing ceramic needle fiber and composite materials spray-coated with such spraying materials | |
TWI488984B (zh) | A sintered body, a sintered body, a sputtering target and a sputtering target-supporting plate assembly | |
EP1235948B1 (en) | Sputtering target and methods of making same | |
JP2005298833A (ja) | 多層膜付き基板とその製造方法 | |
JPH05230645A (ja) | セラミックス回転カソードターゲット及びその製造法 | |
JP6788236B1 (ja) | 光学膜、スパッタリングターゲットおよび光学膜の成膜方法 | |
JP3651910B2 (ja) | セラミックス回転カソードターゲット及びその製造方法 | |
JPH06346232A (ja) | スパッタリング用ターゲットおよびその製造方法 | |
JPH05222528A (ja) | セラミックス回転カソードターゲット及びその製造方法 | |
JP3695790B2 (ja) | ターゲットとその製造方法および高屈折率膜の形成方法 | |
JPH05230644A (ja) | セラミックス回転カソードターゲットおよびその製造法 | |
JPH0726373A (ja) | 回転カソードターゲットとその製造方法および該ターゲットを用いて形成される膜 | |
JP2008057045A (ja) | 酸化物焼結体スパッタリングターゲット | |
JPH05222527A (ja) | セラミックス回転カソードターゲットおよびその製造方法 | |
JPH0726374A (ja) | 回転カソードターゲット、その製法、および該ターゲットを用いて形成される膜 | |
JPH1068072A (ja) | Itoシリンドリカルターゲットおよびその製造方法 | |
JPH0726372A (ja) | 回転カソードターゲットとその製法及び該ターゲットにより成膜される膜 | |
JPH0726370A (ja) | ターゲットとその製造方法および該ターゲットを用いて形成された膜 | |
WO2002027057A2 (en) | Sputtering target and method of making same | |
JPH08109472A (ja) | スパッタリング用ターゲットおよびその製造方法 | |
JPH0711419A (ja) | 回転カソードターゲット及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040824 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041008 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050222 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050222 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080304 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080304 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090304 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110304 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |