JP3651367B2 - 缶詰製造方法及びその装置 - Google Patents

缶詰製造方法及びその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3651367B2
JP3651367B2 JP2000210250A JP2000210250A JP3651367B2 JP 3651367 B2 JP3651367 B2 JP 3651367B2 JP 2000210250 A JP2000210250 A JP 2000210250A JP 2000210250 A JP2000210250 A JP 2000210250A JP 3651367 B2 JP3651367 B2 JP 3651367B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
space
gas
seamer
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000210250A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002019725A (ja
Inventor
邦博 高富
宣昭 長谷
史章 渡部
慶三 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP2000210250A priority Critical patent/JP3651367B2/ja
Publication of JP2002019725A publication Critical patent/JP2002019725A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3651367B2 publication Critical patent/JP3651367B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vacuum Packaging (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶詰製造方法とその装置、特に缶アセプティック充填システムにおける缶密封時の無菌性を確保でき、及びホット充填によらないで陰圧缶詰を得ることができる缶詰製造方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、果汁飲料等内容物の過度な加熱によるフレーバーの低下を防止するために、従来のホット充填やレトルト殺菌法に代えて、アセプティック充填法がボトル詰め飲料等で実用化されているが、缶詰でもアセプティック充填法が種々提案されている。缶詰において高度の無菌充填を達成するためには、空缶と蓋の滅菌、内容物の滅菌、無菌下での充填に加えて、無菌下での密封が必要である。従来の巻締装置50は、図4に示すように、蓋供給ターレット兼ガスターレット51、シーマー本体52、ディスチャージターレット53で構成され、シーマー本体のリフター上に移載されてからガス置換及び蓋載せを行って巻締を行うので、前記要求を満たすには、巻締装置内、特に缶の密封が完遂されるシーマー本体まで確実に無菌性を維持していることが要求される。ところが、シーマー本体では容器に近い位置でリフターやノックアウトの上下動、シーミングロールの回転運動等があり、構造上シーマー本体の殺菌と無菌性維持が困難である。そのため、巻締装置、特にシーマー本体の殺菌及び無菌化の維持は、アセプティック充填法による缶詰製造における、高度の無菌性を達成するための解決しなければならない大きな技術的課題となっている。
【0003】
一方、従来、缶詰の密封性や内容物の腐敗劣化を出荷前に正確に且つ簡単に検査する方法として、打検法が広く採用されている。該打検法は、缶詰の蓋又は缶底に電磁パルスで打撃を与えることによって缶蓋又は缶底を振動させ、その音波を周波数分析して缶の内圧を検出する方法であり、該内圧検査特性を有するには、缶内真空度が20〜40cmHg程度の陰圧状態にあることが望ましい。ホット充填では、内容物を高温充填するため内容物が冷えると缶内が陰圧状態となるので、打検法による内圧検査特性に優れ、容易に且つ確実に缶の密封度や腐敗等を検査することができた。しかしながら、アセプティック充填等、内容物を常温充填する缶詰製造方法では、製造後の缶詰内圧は略大気圧状態であり陰圧状態とならないので、陰圧缶と比べて打検適性にかける欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決しようとするものであって、シーマー本体の無菌性に左右されずに缶密封時までの無菌性を確保することで、高度の無菌充填を達成できる缶詰製造方法、及び常温充填であっても陰圧缶詰を得ることができて打検適性に優れた常温充填缶詰を製造することができる缶詰製造方法及びそれらを達成できる缶詰製造装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記問題点を解決するために種々研究した結果、従来の巻締装置はシーマー本体へ移載されてから缶胴に蓋を被せて密封するので、シーマー本体の高度の無菌性が要求されるが、もしシーマー本体に到達する前、即ち、巻締装置内であってもリフターやノックアウトの上下動、シーミングロールの回転運動等があるシーマー本体に達する前の離れた位置で、缶胴に蓋をかぶせて缶内への外気の侵入を防止することができれば、シーマー本体の殺菌及び無菌性維持の困難性を克服しなくても、高度の無菌充填が達成できることを着想し、さらに研究した結果本発明に到達したものである。即ち、本発明は、無菌化が達成され易い場所で缶胴に蓋をかぶせて外気と遮断状態とし、無菌化が達成しにくいシーマー本体では、既に密閉状態となっている缶と蓋を巻締固定する機能だけを果たさせるようにしたものである。
【0006】
上記課題を達成する本発明の缶詰製造方法は、内容物が充填された缶胴に蓋を巻締めて密封する缶詰製造方法において、内容物を缶胴に常温充填し、該常温充填された缶胴内ヘッドスペースのガスを高温置換流体で置換して蓋を被せ、該蓋を巻き締めて缶詰を製造することを特徴とするものである。常温充填された缶胴のヘッドスペースのガスを高温置換流体で置換して蓋を被せることによって、高温置換流体が急激に冷却されて置換流体中の水蒸気が凝縮されて缶内が陰圧状態となり、缶蓋が密着しこの状態で缶蓋を巻締めれば常温充填であっても陰圧缶詰を得ることができる。
【0007】
そして、前記高温置換流体で置換して蓋を被せる工程をシーマー本体と分離したところで行うことによって、シーマー本体の殺菌度に左右されないで高度の無菌充填缶詰を得ることができる。即ち、より高度の無菌充填を達成する本発明の缶詰製造方法は、内容物が常温充填された缶胴が前記シーマー本体に到達する前に、該缶胴ヘッドスペースのガスを蒸気又は蒸気と不活性ガスの混合ガスからなる高温置換流体で置換して缶胴開口端部に蓋を乗せるガス置換・蓋乗せ工程と、前記缶胴に乗った蓋を前記缶胴の開口端部に圧着することによりヘッドスペース内の前記高温置換流体が冷却されてヘッドスペース内が陰圧化して蓋と缶胴を密着させる蓋圧着工程を有し、前記ガス置換・蓋乗せ工程及び前記蓋圧着工程とシーマー本体での巻締工程とを分離し、内容物を常温充填して陰圧缶詰を製造することを特徴とするものである。そして、この方法で、打検適性に優れた無菌充填陰圧缶詰を製造することができる。
【0008】
前記ガス置換・蓋乗せ工程、前記蓋圧着工程及び前記巻締工程は、それぞれ清浄度の高い無菌空間で行い、該無菌空間は無菌空気の導入により陽圧に保持され、充填機側空間の圧力P1、ガス置換・蓋乗せ空間の圧力P2、巻締空間の圧力をP3、出口側空間の圧力をP0とすると、P1>P2>P3>P0の圧力勾配を設定して、巻締空間の空気が前工程に流入しないようにすることが望ましい。また、前記高温置換流体としては、蒸気、又は蒸気と窒素ガス等の不活性ガスとの混合ガスが好適である。
【0009】
また、上記缶詰製造方法を実施するための本発明の缶詰製造装置は、内容物が常温充填された缶胴の開口部に蒸気又は蒸気と不活性ガスの混合ガスからなる高温置換流体を供給して缶胴のヘッドスペースのガス置換を行うガス置換手段、缶胴に蓋を供給する蓋供給手段、前記高温置換流体でガス置換された缶胴に蓋を乗せて缶胴開口端部に圧着することにより、ヘッドスペース内の前記高温置換流体が冷却されてヘッドスペース内が陰圧化して蓋と缶胴を密着させる蓋乗せ・圧着手段、缶胴と蓋を巻締するシーマー本体とからなり、前記蓋供給手段及び前記蓋乗せ・圧着手段がシーマー本体と分離され、常温充填して陰圧缶詰を製造するものである。これによって高度の無菌充填と常温充填して陰圧缶詰を製造することが可能となる。
【0010】
前記ガス置換手段と前記蓋供給手段は、蓋供給ターレットと高温置換流体吹出口を有するガスターレットが一体となって構成することができるが、内容物が充填された缶胴を充填機から搬送するタイミングコンベヤの直線経路に沿って配置して構成することもできる。また、前記蓋乗せ・圧着手段と前記シーマー本体との間に、蓋が圧着された缶胴を巻締本体に供給するトランスファーターレットを設けることが望ましい。
【0011】
さらに、前記ガス置換手段、前記蓋乗せ・圧着手段、前記シーマー本体は、クリーンルーム内に設けられたクリーンボックス内に配置され、且つ該クリーンボックス内は前記ガス置換手段、前記蓋乗せ・圧着手段が配置された空間と、前記シーマー本体が設置された空間に区画され、各空間には該空間の陽圧状態を制御可能に清浄空気が供給できるようにすることによって、巻締空間の空気が前工程に流入しないようにすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、アセプティック充填における本発明の実施形態に係る缶詰製造装置の配置を示す概略図である。アセプティック充填は、クラス10,000程度のクリーンルーム内で行われ、該クリーンルーム内にさらに缶胴と蓋を密封する工程を実施する空間として、より清浄度の高いクラス100程度に維持されるクリーンボックス1が区画されている。該クリーンボックス内に配置された本実施形態の缶詰製造装置は、基本的構成として蓋供給ターレット2、蓋嵌合・圧着ターレット3、トランスファーターレット4、シーマー本体5、ディスチャージターレット6を有しており、これらは同期回転駆動される。そして、蓋供給ターレット2と蓋嵌合・圧着ターレット3間にフィラーより内容物が充填された缶胴を供給するためのタイミングコンベヤ7と、ディスチャージターレットから排出される缶詰を搬出するディスチャージコンベヤ8を有している。
【0013】
蓋供給ターレット2は、ターレット本体10の外周部に蓋嵌合ポケットを有し、該ポケットの回転経路の上部位置に固定された蓋スタッカー11(図2)から蓋を1枚づつ切出してポケットに保持して、タイミングコンベヤ7によってフィラーから搬送されてくる缶胴cの上方に蓋eを搬送する。該ターレット本体10のポケット周面には、該ターレット内部に設けられた蒸気又は蒸気と不活性ガスとの混合体(以下、単に高温置換流体という)の管路と連通して該高温置換流体を噴出するノズル穴が多数形成され、蓋が缶胴の上部に位置する所定区間において、缶胴と蓋の間に向けて高温置換流体を噴出するように構成する。なお、ターレット本体10と高温置換流体を噴射するガス置換ターレットを別体に構成して一体に回転するように構成しても良い。図2はそのような例を示し、ターレット本体10の下面にガス置換ターレット12が一体に固定されている。また、回転するガス置換ターレットに代えて、置換流体噴出ノズルを蓋が缶胴の上部に位置する所定区間に固定して配置し、その区間で常時高温置換流体を噴出しているように構成することも可能である。
【0014】
蓋嵌合・圧着ターレット3は、前記缶蓋供給ターレットのポケットと同ピッチに設けられたリフター15と、リフターの上面に移載された缶胴と蓋を挟んで蓋を缶胴に圧着させる圧着ヘッド体16とを有している。該圧着ヘッド体16は本実施形態では全リフターに共通する圧着面が平坦な1個の固定円板体で構成されているが、各リフターに対向して蓋が嵌合できる形状面を有する個々のパットに形成することも可能である。
【0015】
リフター15は、図示してないカムによって蓋嵌合・圧着ターレット3の回転に伴って上下動し、蓋が載置された缶胴が図1に示すように蓋供給ターレット2と蓋嵌合・圧着ターレット3の中心線を結ぶ線上でリフター15の上面に移載されると、蓋嵌合・圧着ターレット3の回転に伴って次第に上昇し、リフター15と圧着ヘッド体16によって缶胴と蓋を挟んで蓋を缶胴に圧着させるようになっている。
【0016】
トランスファーターレット4は、蓋嵌合・圧着ターレット3とシーマー本体5との間で蓋が密着した缶胴を中継するためのターレットであり、外周部に蓋嵌合・圧着ターレットと等ピッチのポケットを有している。シーマー本体5及びディスチャージターレットは従来公知と同様なものが採用できる。
【0017】
図3は、高温置換流体として蒸気と窒素ガスの混合体を採用する場合の、ガス置換ターレットへの供給管路の実施形態を示している。蒸気供給源に連結された蒸気供給管20に上流側から順にプレフィルター21、減圧弁22、自動弁23、第2次減圧弁24、自動弁25、ファィナルフィルター26を配置して、ミキシング装置27に連結されている。一方、窒素ガス供給源に連結された窒素ガス供給管30には、同様に上流側から順にプレフィルター31、減圧弁32、自動弁33、ファィナルフィルター34を配置して、ミキシング装置27に連結されている。以上のような管路回路により蒸気及び窒素ガスは、プレフィルター及びファイナルフィルターによりそれぞれ除菌されてミキシング装置27に供給され、適当な混合比で混合されて、缶胴開口部と蓋との隙間に吹き込まれて、缶胴ヘッドスペース部のガス置換を行う。なお、図中、35、36は手動弁、37、38はトラップである。また39は窒素ガス管路の滅菌回路である。
【0018】
本発明の実施形態に係る缶詰製造装置は、以上のように構成され、クリーンルーム内に配置されたより清浄度が高く維持されるクリーンボックス1内に設けられている。クリーンボックス1は、容器出入口を除き壁により隔離された構造になっており、図2に示すように無菌エアーの導入により陽圧状態に保持されている。さらに、クリーンボックス1内は、蓋が缶胴に圧着されて密着されるまでの工程を行う部分と蓋の巻締を部分とを隔離壁41により隔離してある。
【0019】
そして、フィラー側無菌空間42の圧力P1、ガス置換・蓋乗せ空間43の圧力P2、巻締空間44の圧力をP3、出口側空間45即ちクリーンルーム内の圧力をP0とすると、P1>P2>P3>P0の圧力勾配となるように設定して、巻締空間44の空気が前工程に流入しないようにしてある。それにより、缶胴がまだ蓋により密封されてない状態での清浄度を確実に保持するようにしてある。
【0020】
以上のように構成された缶詰製造装置において、フィラーで内容物が充填された缶胴cは、コンベヤ周辺を囲って高清浄度に維持されたフィラー側無菌空間42をタイミングコンベヤ7によって各ターレットのポケットピッチと同じピッチで搬送され、容器入口9よりクリーンボックス1内に搬入され、蓋供給ターレット2と蓋嵌合・圧着ターレット3との噛み合い位置に搬入される。一方、蓋eは蓋スタッカー11から一枚づつ切り出されて蓋供給ターレット2のターレット本体10のポケットに嵌合して搬送され、ターレット本体が回転することによって、図1に示すように、タイミングコンベヤで搬送されてくる缶胴の上方に搬送され、図におけるA位置で缶胴が蓋の真に位置する。この時点又はこの直前からガス置換ターレット12のノズル穴から蓋と缶胴口部との間に高温置換流体を噴射する。この時点では、缶胴は缶嵌合・圧着ターレットのリフター15上に移載されている。
【0021】
蓋と缶胴口部との間に高温置換流体を噴射することによって、缶胴のヘッドスペースに高温置換流体が吹き込まれて、ヘッドスペース内のガスが追い出されて高温置換流体混合ガスと置換される。その後蓋嵌合・圧着ターレットの回転に伴って蓋は完全に缶胴開口部に乗せられ、リフターがカム作用により上昇して図2に示すように、蓋の上面が圧着ヘッド体16の圧着面に当たることにより、蓋が缶胴開口部に圧着される。常温で内容物が充填された缶胴のヘッドスペースのガスを蒸気と窒素ガス等の混合ガス等からなる高温置換流体で置換して蓋を被せて圧着することにより、蒸気が冷却されて缶内が瞬時に減圧される。その結果、意外なことに、仮巻締め等をせず、単に蓋を缶胴に押しつけただけでも、蓋と缶胴が密着して密封状態となり、缶胴への外部空気の流入が阻止されると共に、搬送中の液こぼれもなくなり、シーマー本体まで搬送することができる。従って、缶胴内のガス置換及び蓋乗せ工程と巻締工程を分離することができ、且つ蓋圧着工程で缶胴が密閉されるので、缶胴内部の清浄度が巻締空間34の影響を受けることがない。
【0022】
それ故、構造が簡単で且つ可動部分も少なく、シーマー本体と比べて殺菌及び無菌性維持が容易である缶蓋供給ターレット2、蓋嵌合・圧着ターレット3、トランスファーターレット4の部分の無菌性を確保すれば、シーマー本体5の殺菌及び無菌性の維持が困難であっても、それに影響されることなく、アセプティック充填における無菌性の確保・維持が可能となり、缶詰のより高度なアセプティック充填を達成することができる。
【0023】
なお、打検による密封性や出荷前の変敗を効果的に確認するためには、容器内真空度真空度は、20〜40cmHgを維持することが望ましく、この真空度安定的に確保するためには前記蓋圧着工程で蓋の圧着力は20〜60kg程度が好ましい。また、蒸気と窒素ガスとの混合割合を1:0〜1:1の範囲が望ましい。
【0024】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限るものでなく、その技術的思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、前記実施形態では、高温置換流体として、蒸気と窒素ガスの混合ガスを使用したが、蒸気だけ、あるいは炭酸ガスその他の不活性ガスと蒸気との混合ガスの採用も可能であり、充填後缶内を不活性雰囲気にし、且つ蓋圧着後瞬時に冷却して缶が陰圧状態になるものであれば良い。また、ガス置換手段及び蓋供給手段は、必ずしも前記実施形態のように、蓋嵌合・圧着ターレットと噛み合う位置関係で配置された蓋供給ターレット及びガス置換ターレットに限らず、例えばタイミングコンベヤの直線経路に沿って、直線状の蓋供給ユニット及びガス置換ユニットを配置することも可能である。その場合、蓋供給ユニット及びガス置換ユニットのすぐ下流側に、タイミングコンベヤの直線経路に沿って蓋圧着ユニットを設けると良い。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、内容物が常温充填された缶胴のヘッドスペースに高温置換流体を吹き込み蓋を圧着するという新規な技術手段を採用することによって、ガス置換・蓋乗せ工程と巻締工程を分離することができ、シーマー本体の無菌性維持に関わらず缶密封時までの無菌性を確保することができ、アセプティック充填システムにおけるシーマー本体の殺菌困難性と巻締雰囲気の無菌性維持の困難性を克服して、高度の無菌充填を達成できる。また、高温置換流体により置換し蓋を被せて圧着することにより、高温置換流体が冷却され缶内が瞬時に減圧状態になり蓋と缶胴が密着するので、液こぼれなくシーマーに搬送することができる。
【0026】
また、本発明によれば、常温充填であっても陰圧缶詰を得ることができて打検適性に優れた常温充填缶詰を製造することができる。即ち、従来陰圧缶詰は、ホット充填することによって得られるが、本発明によれば常温充填で陰圧缶詰を得ることができるので、常温充填缶詰であっても打検で密封性や内容物の変敗検査がより簡単に且つ確実にでき、缶詰の品質管理がより容易となる。
【0027】
さらに、請求項5及び請求項11の構成によれば、巻締空間の空気が前工程に流入しないようにすることができ、よりガス置換・蓋乗せ空間をより効果的に清浄雰囲気に維持することができ、アセプティック充填におけるより高度の無菌性の確保・維持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る缶詰製造装置の平面模式図である。
【図2】その正面模式図ある。
【図3】高温置換流体が蒸気窒素ガスの混合ガスである場合の実施形態に係る管路構成図である。
【図4】従来の缶詰製造装置(巻締装置)の平面模式図である。
【符号の説明】
1 クリーンボックス 2 缶蓋供給ターレット
3 蓋嵌合・圧着ターレット 4 トランスファーターレット
5 シーマー本体 6 ディスチャージターレット
7 タイミングコンベヤ 10 ターレット本体
12 ガス置換ターレット 15 リフター
16 圧着ヘッド体 20 蒸気供給管
27 ミキシング装置 30 窒素ガス供給管
42 フィラー側無菌空間 43 ガス置換・蓋乗せ空間
44 巻締空間 45 出口側空間

Claims (9)

  1. 内容物が充填された缶胴に蓋をシーマー本体で巻締めて密封する缶詰製造方法において、内容物が常温充填された缶胴が前記シーマー本体に到達する前に、該缶胴のヘッドスペースのガスを蒸気又は蒸気と不活性ガスの混合ガスからなる高温置換流体で置換して缶胴開口端部に蓋を乗せるガス置換・蓋乗せ工程と、前記缶胴に乗った蓋を前記缶胴の開口端部に圧着することによりヘッドスペース内の前記高温置換流体が冷却されてヘッドスペース内が陰圧化して蓋と缶胴を密着させる蓋圧着工程を有し、前記ガス置換・蓋乗せ工程及び前記蓋圧着工程とシーマー本体での巻締工程とを分離し、内容物を常温充填して陰圧缶詰を製造することを特徴とする缶詰製造方法。
  2. 前記缶詰製造方法が無菌充填陰圧缶詰を製造する方法である請求項1記載の缶詰製造方法。
  3. 前記ガス置換・蓋乗せ工程、前記蓋圧着工程及び前記巻締工程は、それぞれ清浄度の高い無菌空間で行い、該無菌空間は無菌空気の導入により陽圧に保持され、充填機側空間の圧力P1、ガス置換・蓋乗せ空間の圧力P2、巻締空間の圧力をP3、出口側空間の圧力をP0とすると、P1>P2>P3>P0の圧力勾配を設定して、巻締空間の空気が前工程に流入しないようにした請求項1又は2記載の缶詰製造方法。
  4. 前記圧着工程中に、ヘッドスペース内の蒸気が凝縮することを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の缶詰製造方法。
  5. 内容物が充填された缶胴に蓋をシーマー本体により巻締めて密封する缶詰製造装置において、内容物が常温充填された缶胴の開口部に蒸気又は蒸気と不活性ガスの混合ガスからなる高温置換流体を供給して缶胴のヘッドスペースのガス置換を行うガス置換手段、缶胴に蓋を供給する蓋供給手段、前記高温置換流体でガス置換された缶胴に蓋を乗せて缶胴開口端部に圧着することにより、ヘッドスペース内の前記高温置換流体が冷却されてヘッドスペース内が陰圧化して蓋と缶胴を密着させる蓋乗せ・圧着手段、缶胴と蓋を巻締するシーマー本体とからなり、前記蓋供給手段及び前記蓋乗せ・圧着手段がシーマー本体と分離され、常温充填して陰圧缶詰を製造することを特徴とする缶詰製造装置。
  6. 前記ガス置換手段と前記蓋供給手段は、蓋供給ターレットと高温置換流体吹出口を有するガスターレットが一体となって構成されている請求項5記載の缶詰製造装置。
  7. 前記ガス置換手段と前記蓋供給手段は、内容物が充填された缶胴を充填機から搬送するタイミングコンベヤの直線経路に沿って配置されている請求項5記載の缶詰製造装置。
  8. 前記蓋乗せ・圧着手段と前記シーマー本体との間に、蓋が圧着された缶胴を巻締本体に供給するトランスファーターレットが設けられている請求項5、6又は7記載の缶詰製造装置。
  9. 前記ガス置換手段、前記蓋乗せ・圧着手段、前記シーマー本体は、クリーンルーム内に設けられたクリーンボックス内に配置され、且つ該クリーンボックス内は前記ガス置換手段、前記蓋乗せ・圧着手段が配置された空間と、前記シーマー本体が設置された空間に区画され、各空間には該空間の陽圧状態を制御可能に清浄空気が供給できるようになっている請求項5〜8何れか記載の缶詰製造装置。
JP2000210250A 2000-07-11 2000-07-11 缶詰製造方法及びその装置 Expired - Fee Related JP3651367B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000210250A JP3651367B2 (ja) 2000-07-11 2000-07-11 缶詰製造方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000210250A JP3651367B2 (ja) 2000-07-11 2000-07-11 缶詰製造方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002019725A JP2002019725A (ja) 2002-01-23
JP3651367B2 true JP3651367B2 (ja) 2005-05-25

Family

ID=18706538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000210250A Expired - Fee Related JP3651367B2 (ja) 2000-07-11 2000-07-11 缶詰製造方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3651367B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024099726A1 (de) * 2022-11-09 2024-05-16 Optima consumer GmbH Vorrichtung und verfahren zum entgasen, begasen und verschliessen von behältern

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6716858B2 (ja) 2015-01-15 2020-07-01 東洋製罐株式会社 缶体の充填巻締装置及び充填巻締方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024099726A1 (de) * 2022-11-09 2024-05-16 Optima consumer GmbH Vorrichtung und verfahren zum entgasen, begasen und verschliessen von behältern

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002019725A (ja) 2002-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101795940B (zh) 包装体、其制造方法及制造装置
US6066081A (en) Method and apparatus for attaching a fitment to and sterilizing a container
US20190152637A1 (en) Rotary Filling Device for Aseptic Filling of Pouches
EP0052229B1 (en) Canning process and apparatus
US2862528A (en) Sterilizing and packaging beverages
JP3651367B2 (ja) 缶詰製造方法及びその装置
JP3556063B2 (ja) 無菌飲料缶詰製造設備
AU2010247415A1 (en) Method for filling food containers
JP3991571B2 (ja) 無菌充填陰圧缶詰製造方法及びその装置
JPS60251034A (ja) 罐詰、罐詰の製造方法およびその製造装置
JP3623062B2 (ja) 飲料缶詰の製造方法
US20220073225A1 (en) Cooling Sealed Packages after Hot Filing and Sealing
US20010000558A1 (en) Apparatus and method for providing container lidding and sealing in an aseptic processing apparatus
JP2000335524A (ja) 熱間充填容器詰飲料の製造方法及びその装置
JPH1143111A (ja) 無菌充填用の液化ガス流下装置
US3598379A (en) Method of aseptically packaging metal containers
JP3666634B2 (ja) 無菌充填のためのダストモニタリング方法
JP3621664B2 (ja) 無菌飲料缶詰製造設備における空缶殺菌装置
JPH06179428A (ja) 内容物充填金属缶の製造装置
JP2011140350A (ja) 液体充填装置
JP2001278225A (ja) ボトル詰飲料の製造方法
JPH08183595A (ja) 飲料缶詰の製造方法
JP2000309310A (ja) 密封容器入り日本酒の製造方法
JP2676969B2 (ja) 缶蓋滅菌装置
US20080008403A1 (en) Aseptic package

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040727

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090304

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100304

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110304

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120304

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130304

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 9

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees