JP3649036B2 - ヨーレート推定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、左右輪の回転速度差をもとに車両に発生するヨーレートを推定するようにしたヨーレート推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヨーレートを推定する方法としては、例えば、特開平10−175528号公報(以下、従来例という。)に記載されているように、旋回時の内外輪の軌跡の違いによって生じる、左右輪の車輪速差に基づいてヨーレートを推定するもの等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ヨーレートセンサの異常検出を行う方法として、例えば左右輪の車輪速差に基づいてヨーレートを推定し、この推定した推定ヨーレートと、ヨーレートセンサの検出値とを比較して異常検出を行う方法が考えられる。このようにして推定した推定ヨーレートを異常検出のために用いる場合には、その精度を確保するために、左右輪が非制動状態であるときのヨーレートを推定することが望ましい。しかしながら、車両が旋回走行を行った場合には、荷重移動を伴うことから、これに伴って旋回外輪ではタイヤ径が小さくなり、反対に旋回内輪ではタイヤ径が大きくなるため、左右の車輪速度差に基づきヨーレートを推定した場合、内外輪の軌跡の違いによる回転数差に、これらタイヤ径差によって生じる回転数差が加算されるため、推定されるヨーレートは実際のヨーレートよりも大きく算出されてしまうという問題がある。
【0004】
そこで、この発明は上記従来の未解決の課題に着目してなされたものであり、ヨーレートをより高精度に推定することの可能なヨーレート推定装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るヨーレート推定装置は、右輪の車輪速度を検出する右車輪速度検出手段と、左輪の車輪速度を検出する左車輪速度検出手段と、非制動状態であるかどうかを検出する非制動状態検出手段と、当該非制動状態検出手段で非制動状態であることを検出したとき前記右車輪速度検出手段の検出値及び前記左車輪速度検出手段の検出値の差に基づいて車両に発生するヨーレートを推定するヨーレート推定手段と、車両に発生する横加速度を検出する横加速度検出手段と、当該横加速度検出手段で検出した横加速度に応じて予め設定した比例定数に基づき前記ヨーレート推定手段で推定した推定ヨーレートを補正する補正手段と、を備えたヨーレート推定装置であって、前記補正手段は、車速を検出する車速検出手段と、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、当該走行状態検出手段で定常旋回状態であることを検出したときに前記車速検出手段で検出した車速と前記横加速度検出手段で検出した横加速度とをもとに定常旋回時のヨーレートを推定する定常旋回ヨーレート推定手段と、前記走行状態検出手段で定常旋回状態であることを検出したときの前記ヨーレート推定手段で推定した推定ヨーレートと前記定常旋回ヨーレート推定手段で推定した定常旋回ヨーレートとが一致するように前記比例定数を補正する比例定数補正手段と、を備えることを特徴としている。
【0006】
また、請求項2に係るヨーレート推定装置は、前記補正手段は、前記走行状態検出手段で直進走行状態であることを検出したとき、このときの前記推定ヨーレートが零となるように前記推定ヨーレートのオフセット値を設定することを特徴としている。
【0008】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係るヨーレート推定装置によれば、左右輪の回転速度差に基づき推定した推定ヨーレートを、現在の横加速度に応じて予め設定した比例定数に基づき補正するようにしたから、車両旋回時のタイヤのたわみに起因する推定ヨーレートの誤差の発生を防止することができ、より高精度な推定ヨーレートを得ることができる。このとき、定常旋回をしているときに、推定ヨーレートを補正するための前記比例定数を補正するようにしたから、現時点における車両状況に応じた比例定数を設定することができ、より高精度にヨーレートを推定することができる。
【0009】
また、請求項2に係るヨーレート推定装置によれば、直進走行をしているときに、このときの推定ヨーレートが零となるように、前記推定ヨーレートのオフセット値を設定するようにしたから、例えば左右輪のタイヤ径が異なること等に起因する、推定ヨーレートの誤差の発生を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明によるヨーレート推定装置の一例を示した構成図であって、非駆動輪の右輪に設けられ車輪の回転速度を検出する右車輪速センサ11と、非駆動輪の左輪に設けられ車輪の回転速度を検出する左車輪速センサ12と、車両に発生する横加速度を検出する横加速度センサ13と、図示しないブレーキペダルが踏み込み中であるか否かを検出するブレーキスイッチ14と、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサ15と、車両の前後方向車速を検出する車速センサ16と、これら各センサの検出信号をもとに、ヨーレートを推定するコントロールユニット20と、を備え、このコントロールユニット20では、推定した推定ヨーレートφobs を、車両挙動制御を行うVDCコントローラ50に出力すると共に、VDCコントローラ50から、後述のVDC作動フラグFを入力するようになっている。
【0012】
このVDCコントローラ50では、公知の車両挙動制御装置と同様に、ヨーレートセンサ51等各種センサの検出信号に基づいて車両挙動を安定させるための制御ヨーモーメントを算出し、現時点の車両挙動に、算出した制御ヨーモーメントを加えるために必要とする図示しない各ホイールシリンダのシリンダ圧の増減圧量を算出し、この増減圧量に応じて旋回内輪又は外輪のホイールシリンダ圧を所定圧だけ増圧又は減圧するようになっている。そして、各ホイールシリンダのシリンダ圧を制御している場合には、VDC作動フラグFをF=1としてコントロールユニット20に出力するようになっている。
【0013】
前記コントロールユニット20は、図1に示すように、マイクロコンピュータ21を備え、このマイクロコンピュータ21は、前記各センサからの検出信号を読み込むための波形成形機能やF/V変換機能やA/D変換機能等を有する入力インタフェース回路21a、マイクロプロセサ等の演算処理装置21b、ROM、RAM等の記憶装置21c及び演算処理装置21bで得られた推定ヨーレートφobs を出力するための出力インタフェース回路21d等から構成されている。
【0014】
そして、前記記憶装置21cには、演算処理装置21bで実行される後述のヨーレート推定処理の処理プログラムが格納されていると共に、このヨーレート推定処理で利用する、補正ゲイン特性マップが格納されている。前記演算処理装置21bでは前記ヨーレート推定処理を実行し、非制動状態であるときに、前記記憶装置21cに格納されている補正ゲイン特性マップから、横加速度センサ13の横加速度検出値YG に応じた補正ゲインkを求め、求めた補正ゲインkと、前記左右の車輪速センサ11及び12からの車輪速検出値VwR 及びVwL とに基づいて推定ヨーレートφobs を算出するようになっている。
【0028】
図2は、演算処理装置21bで実行されるヨーレート推定処理の処理手順の一例を示すフローチャートであって、このヨーレート推定処理は、例えば所定時間毎のタイマ割り込みとして実行されるようになっている。
【0029】
前記ヨーレート推定処理では、まず、ステップS11で、ブレーキスイッチ14からのブレーキの作動状態を表す状態信号SBR及びVDCコントローラ50からのVDC作動信号Fをもとに、非制動状態であるかどうかを判定する。そして、非制動状態でないときにはそのまま処理を終了する。
一方、非制動状態であるときにはステップS12に移行し、各センサからの検出信号を読み込む。つまり、左右の車輪速センサ11及び12の車輪速検出値VwR 及びVwL 、横加速度センサ13の横加速度検出値YG 、操舵角センサ15の操舵角検出値θ及び車速センサ16の車速検出値Vを読み込む。
【0030】
次いで、ステップS13に移行し、記憶装置21cに格納している補正ゲイン特性マップをもとに、横加速度検出値YG に応じた補正ゲインkを検出する。
前記補正ゲイン特性マップは、旋回時のタイヤのたわみによる車輪速検出値Vw R 及びVw L の誤差に起因する推定ヨーレートの誤差を補正するための補正ゲインを、横加速度に応じて設定したものであって、予め車両諸元等に基づいて設定されている。
図3は、その一例を示したものであって、横加速度Y G の増加に応じて、補正ゲインkは減少するように設定されている。
そして、前記ステップS13で補正ゲインkを検出すると、ステップS14に移行し、次式(1)に基づいてヨーレートを推定する。なお、次式(1)中のオフセット値Δφは初期状態では例えば零に設定されている。また式(1)中のTは、車両のトレッドであって、非駆動輪間の距離に相当する。
φ obs =k×(Vw R −Vw L )/T+Δφ……(1)
【0031】
次いで、ステップS15に移行し、操舵角センサ15の操舵角検出値θをもとに、車両が直進走行中であるかどうかを判定する。直進走行状態であるときには、ステップS16に移行し、ステップS14の処理で前記式(1)に基づいて算出した推定ヨーレートφobs がφobs =0であるかどうかを判定する。つまり、直進走行状態であれば、ヨーレートは略零とみなすことができるから、φobs =0が成り立つことになる。
【0032】
このステップS16の処理で、φobs =0でないときには、ステップS17に移行し、φobs =0となるように式(1)中のオフセット値Δφを更新する。そして、ステップS18で推定ヨーレートφobs をφobs =0に更新した後、ステップS19に移行し、推定ヨーレートφobs をVDCコントローラ50に出力する。
【0033】
一方、前記ステップS16で、φobs =0であるときにはそのままステップS19に移行する。
そして、前記ステップS15で、直進走行中でないときには、ステップS21に移行し、操舵角センサ15の操舵角検出値θ及び車速センサ16の車速検出値Vをもとに、車両が定常旋回状態であるかどうかを判定する。そして、定常旋回状態でないときにはそのまま前記ステップS19に移行し、定常旋回状態であるときには、ステップS22に移行する。このステップS22では、次式(2)に基づいて、定常旋回ヨーレートφ* を推定する。
【0034】
φ* =YG /V……(2)
次いで、ステップS23に移行し、ステップS14で算出した推定ヨーレートφobs とステップS22で算出した定常旋回ヨーレートφ* とが一致するかどうかを判定し、これらが一致するときには前記ステップS19に移行する。そして、一致しないときにはステップS24に移行し、前記式(1)において、推定ヨーレートφobs と定常旋回ヨーレートφ* とが一致し得る補正ゲインk′を検出する。そして、記憶装置21cから読み出した補正ゲイン特性マップにおいて、ステップS12で読み込んだ横加速度検出値YG に対応する補正ゲインkを、検出したk′に更新する。
【0035】
次いで、ステップS25に移行し、定常旋回ヨーレートφ* を推定ヨーレートφobs として設定した後、前記ステップS19に移行して、これをVDCコントローラ50に出力する。
ここで、右車輪速センサ11が右車輪速度検出手段に対応し、左車輪速センサ12が左車輪速度検出手段に対応し、横加速度センサ13が横加速度検出手段に対応し、車速センサ16が車速検出手段に対応し、式(1)中の補正ゲインkが比例定数に対応し、図2のステップS11の処理が非制動状態検出手段に対応し、図2のステップS14の処理がヨーレート推定手段及び補正手段に対応し、図2のステップS15及びS21の処理が走行状態検出手段に対応し、図2のステップS22の処理が定常旋回ヨーレート推定手段に対応し、図2のステップS24の処理が比例定数補正手段に対応している。
【0036】
次に、上記実施の形態の動作を説明する。
今、ブレーキスイッチ14が開放状態で直進走行をしているものとすると、コントロールユニット20では、ブレーキスイッチ14の状態信号SBR及びVDCコントローラ50からのVDC作動信号Fをもとに非制動状態であると判定し、ステップS11からS12に移行し、各センサの検出値を読み込む(ステップS13)。
【0037】
そして、横加速度検出値YG をもとに、図3の補正ゲイン特性マップから、対応する補正ゲインkを検出する。そして、補正ゲインkと、前記左右の車輪速センサ11及び12の車輪速検出値VwR 及びVwL と、車両のトレッドTとをもとに、前記式(1)に基づいて推定ヨーレートφobs を算出する。そして、この場合、直進走行しているから、ステップS15からステップS16に移行し、推定ヨーレートφobs が零であるかどうかを判定する。つまり、直進走行している場合には、ヨーレートは略零とみなすことが可能であるから、推定ヨーレートφobs は零となるはずである。
【0038】
ここで、例えば異径タイヤが装着されている場合、或いは磨耗等によって左右のタイヤ径が異なる場合には、推定ヨーレートφobs は零とならないから、ステップS16からS17に移行して、推定ヨーレートφobs が零となり得る、式(1)中のΔφを検出し、式(1)を更新する。つまり、推定ヨーレートφobs 中の、異径タイヤであること等に起因する誤差の発生を防止し得るオフセット値Δφが設定されることになる。
【0039】
そして、ステップS18に移行して、推定ヨーレートφobs を零に設定しステップS19に移行して、これをVDCコントローラ50に出力する。VDCコントローラ50では、この推定ヨーレートφobs とヨーレートセンサ51の検出信号とを比較し、ヨーレートセンサ51の異常監視を行う。
よって、現時点におけるタイヤの状況に応じてオフセット値Δφが設定され、前記式(1)に示すヨーレート推定式は、現状のタイヤの状況に応じた推定式となるから、以後、ヨーレート推定処理が実行されたときには、異径タイヤを装着していること等に起因する推定ヨーレートφobs 中の誤差が除去されることになって、より高精度にヨーレートの推定が行われることになる。
【0040】
この状態から車両が旋回状態となると、ステップS15からS21に移行し、このとき、定常旋回状態でない場合にはステップS21からステップS19に移行し、この時点では、補正ゲインkの更新は行わないが、旋回に伴い横加速度Y G が大きくなることから、補正ゲイン特性マップから算出される補正ゲインkは減少し、旋回に伴う旋回外輪側のタイヤのたわみ量の増加による車輪速差ΔVwの増加分が補正ゲインkによって補正されて、タイヤのたわみによる影響をうけない推定ヨーレートφ obs が算出される。そして、横加速度検出値Y G が増加するほど、補正ゲインkが減少するように設定され、つまり、タイヤのたわみに起因する車輪速度ΔVwの誤差分が増加するほど、より多く補正が行われることになりタイヤのたわみ量に応じた補正が行われることになる。このように、車両が旋回しているときには、横加速度Y G に応じて補正ゲインkを設定し、左右の車輪速差ΔVw(=Vw R −Vw L )とトレッドTとに応じて推定したヨーレートを、補正ゲインkに基づいて補正するようにしたから、旋回に伴うタイヤのたわみに起因する、左右の車輪速差ΔVwの誤差の発生を防止することができ、高精度な推定ヨーレートφ obs を得ることができる。
この状態から、車両が定常旋回状態となると、ステップS21からS22に移行して、横加速度検出値YG と車速検出値Vとから定常旋回ヨーレートφ* を算出する。そして、これが推定ヨーレートφobs と一致するかどうかを判定する。つまり、定常旋回状態であれば、車両に発生するヨーレートは、前記式(2)として推定することができる。よって、推定ヨーレートφobs と定常旋回ヨーレートφ* とが一致しないときにはステップS23からS24に移行して、推定ヨーレートφobs と定常旋回ヨーレートφ* とが一致し得る補正ゲインk′を算出する。そして、ステップS12で読み込んだ横加速度検出値をYG ′とすると、補正ゲイン特性マップにおいて、横加速度検出値YG ′に相当する補正ゲインを、算出した補正ゲインk′に更新する。
【0041】
そして、ステップS22で算出した定常旋回ヨーレートφ* を推定ヨーレートφobs として設定し、これをVDCコントローラ50に出力する(ステップS19)。
以後、横加速度検出値がYG ′となったときには、更新された補正ゲインk′を、対応する補正ゲインとして検出し、これに基づいてヨーレートの推定を行う。前記補正ゲインk′は、現時点における車両状況に応じた補正ゲインであるから、この補正ゲインk′を用いることによって、現時点での車両状況に応じて補正することができ、より高精度にヨーレートの推定を行うことができることになる。
【0042】
そして、定常旋回状態から操舵を行う、或いは加速する等によって定常旋回状態ではなくなると、ステップS21からS19に移行して、補正ゲインkの更新は行わない。
また、例えば、VDCコントローラ50において、車両挙動を安定させるための制御ヨーモーメントを算出し、現時点の車両挙動に算出した制御ヨーモーメントを加えるために旋回内輪又は外輪のホイールシリンダ圧を所定圧だけ増圧又は減圧しはじめると、VDCコントローラ50では、VDC作動フラグFをF=1としてコントロールユニット20に出力するから、コントロールユニット20では、ステップS11の処理で制動状態であると判定してそのまま処理を推定し、ヨーレートの推定は行わない。よって、VDCコントローラ50では、コントロールユニット20から推定ヨーレートφ obs が入力されないから、この間は、ヨーレートセンサ51の異常監視は行わない。つまり、制動状態であるときには、車輪速差ΔVwに基づき推定される推定ヨーレートφ obs の精度が低いため、精度の低い推定ヨーレートφ obs に基づく異常監視は行わない。
また、例えば、直進走行状態或いは旋回状態から、ドライバがブレーキペダルを踏み込むと、ブレーキスイッチ14からの状態信号S BR が作動状態となるから、この場合も同様に、コントロールユニット20では、ステップS11の処理で制動状態であると判定してそのまま処理を終了し、ヨーレートの推定は行わない。
【0043】
このように、本実施の形態においては、車両が直進走行を行っているときには、前記式(1)に示すヨーレート推定式において、オフセット値Δφの更新を行うようにしているから、異径タイヤ等が装着されている場合、或いはタイヤの磨耗、空気圧抜け等が生じている場合でも、タイヤ径が異径であることに起因して推定ヨーレートφobs に誤差が生じることを回避することができ、より高精度にヨーレートの推定を行うことができる。
また、車両が旋回しているときには、横加速度Y G に応じて、補正ゲインkを設定し、左右の車輪速差ΔVw(=Vw R −Vw L )とトレッドTとに応じて推定したヨーレートを、補正ゲインkに基づいて補正するようにしたから、旋回に伴うタイヤのたわみに起因する、左右の車輪速差ΔVwの誤差の発生を防止することができ、高精度な推定ヨーレートφ obs を得ることができる。
【0044】
また、定常旋回状態であるときには、補正ゲインkを補正するようにしているから、現時点における車両状況に応じた補正ゲインkを設定することができ、より高精度にヨーレートの推定を行うことができる。よって、定常旋回時及び過渡旋回時共に高精度にヨーレートの推定を行うことができる。
また、VDCコントローラ50で車輪を制動しているとき、或いは、ブレーキペダルが踏み込まれているときには、ヨーレートの推定を行わないようにしたから、精度が確保されるときのみヨーレートの推定を行うことができ、VDCコントローラ50ではヨーレートセンサの異常監視を的確に行うことができる。
【0045】
なお、上記実施の形態においては、コントロールユニット20で推定した推定ヨーレートφ obs をVDCコントローラ50に出力し、ヨーレートセンサ51の異常検出に用いるようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、四輪操舵制御装置等、ヨーレートセンサを用いて制御を行う制御装置等に異常監視用として適用することも可能である。
また、上記実施の形態においては、横加速度Y G を横加速度センサ13を用いて検出するようにした場合について説明したが、横加速度Y G を車輪速センサ11及び12の車輪速検出値Vw R 及びVw L と車両のトレッドTとをもとに、次式(3)にしたがって推定するようにしてもよい。この場合、横加速度センサを用いる場合に比較して多少精度は落ちるが、横加速度センサを設けることなく実現することができる。
YGobs=〔(VwR −VwL )/T〕×〔(VwR +VwL )/2〕 ……(3)
【0046】
また、上記実施の形態においては、車速センサ16により車速検出値Vを得るようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば左右の車輪速検出値VwR 及びVwL をもとに算出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のヨーレート推定装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 ヨーレート推定処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】 補正ゲイン特性マップの一例である。
【符号の説明】
11 右車輪速センサ
12 左車輪速センサ
13 横加速度センサ
14 ブレーキスイッチ
15 操舵角センサ
16 車速センサ
20 コントロールユニット
50 VDCコントローラ
51 ヨーレートセンサ
Claims (2)
- 右輪の車輪速度を検出する右車輪速度検出手段と、
左輪の車輪速度を検出する左車輪速度検出手段と、
非制動状態であるかどうかを検出する非制動状態検出手段と、
当該非制動状態検出手段で非制動状態であることを検出したとき前記右車輪速度検出手段の検出値及び前記左車輪速度検出手段の検出値の差に基づいて車両に発生するヨーレートを推定するヨーレート推定手段と、
車両に発生する横加速度を検出する横加速度検出手段と、
当該横加速度検出手段で検出した横加速度に応じて予め設定した比例定数に基づき前記ヨーレート推定手段で推定した推定ヨーレートを補正する補正手段と、を備えたヨーレート推定装置であって、
前記補正手段は、車速を検出する車速検出手段と、
車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、
当該走行状態検出手段で定常旋回状態であることを検出したときに前記車速検出手段で検出した車速と前記横加速度検出手段で検出した横加速度とをもとに定常旋回時のヨーレートを推定する定常旋回ヨーレート推定手段と、
前記走行状態検出手段で定常旋回状態であることを検出したときの前記ヨーレート推定手段で推定した推定ヨーレートと前記定常旋回ヨーレート推定手段で推定した定常旋回ヨーレートとが一致するように前記比例定数を補正する比例定数補正手段と、を備えることを特徴とするヨーレート推定装置。 - 前記補正手段は、前記走行状態検出手段で直進走行状態であることを検出したとき、このときの前記推定ヨーレートが零となるように前記推定ヨーレートのオフセット値を設定することを特徴とする請求項1記載のヨーレート推定装置。
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