JP3648903B2 - ゲートバルブ用シリンダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体シリンダに係り、特に、真空処理室の開口部を開閉可能でかつ密封可能なゲートバルブの駆動に好適な流体シリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程におけるドライエッチング工程やスパッタリング工程やエピタキシャルウェハ形成工程等においては、例えば図10に示すような、複数の真空処理室が接続されたマルチチャンバ構成の真空処理装置が使用される。
図10の真空処理装置101は、ウェハWの搬出入が行われる搬送室102の外周に、各種の処理を行う複数の真空処理室105が接続可能となっている。ウェハWの搬送室102と各真空処理室105との間の移動は、ゲートGを通じて行われる。ゲートGの開閉および密封は、図示しないゲートバルブによって行われる。
【0003】
図10の真空処理装置101では、ウェハWを、搬出入路104の搬出入口103を通じて図示しない搬送装置によって搬送室102内に搬入し、搬送室102内に設けられた真空搬送ロボット107によって保持する。ウェハWが真空搬送ロボット107によって保持されると、搬出入口103を閉じ、搬送室102内を真空引きする。このとき、上記の各ゲートバルブは各ゲートを密封した状態となっている。搬送室102内の真空引きが完了すると、各ゲートバルブを駆動してゲートGを開き、真空搬送ロボット107によってウェハWを所定の真空処理室に搬送する。当該真空処理室において、処理を行うために、各ゲートバルブを駆動してゲートGを閉じ、ウェハWの所定の処理を行う。ウェハWの所定の処理が完了したら、ゲートバルブを駆動してゲートGを開き、再度真空搬送ロボット107によってウェハWを当該真空処理室から取出し、搬出入口103を通じて真空処理装置101外に自動的に搬出される。
【0004】
上記のような真空処理装置101におけるゲートGを開閉しかつ密封可能なゲートバルブ106の構造として、例えば、図11および図12に示すような構造が知られている。
図11において、搬送室202は、ゲートGを通じて真空処理室203と連通している。このゲートGの開閉をゲートバルブ201によって行うが、ゲートバルブ201は、ゲートGの開閉および密封を行う弁体205と、この弁体205が一端部に固定され直動可能にかつ所定の軸208を中心に傾斜可能に保持されている弁ロッド206と、搬送室202と弁ロッド206との間をシーリングするシールベローズ207と、弁ロッド206を直動および傾動させる図示しない駆動手段とを有している。
ゲートバルブ201は、図11においては、ゲートGを開いた状態にある。ゲートGを閉じかつ密封するには、図12に示すように、弁ロッド206を直動させて弁体205がゲートGを閉じる位置まで移動し、弁ロッド206を軸208を中心に傾斜させることにより行う。この結果、弁体205がゲートGの外周に設けられたOリング204を押圧しゲートGが密封される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような構造のゲートバルブ201の弁ロッド206の駆動には、例えばエアシリンダが用いられる。弁ロッド206の駆動にエアシリンダを使用した場合に、弁ロッド206を弁体205がOリング204を押圧するように傾斜させると、エアシリンダには弁ロッド206から反力としてモーメントが作用することになる。 しかしながら、通常、エアシリンダはピストンロッドにかかる大きなモーメントを支持可能な構造とはなっていない。このため、ピストンロッドにかかるモーメントを支持可能な構造となっていないエアシリンダは、ピストンロッドにモーメントが繰り返し印加されると、ピストンやシリンダやシーリング部材等の構成部品に摩耗や疲労が生じやすく、モーメントに対する耐久性に欠けるという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる従来の問題に鑑みてなされたものであって、ピストンロッドに作用するモーメントに対する耐久性がが向上した流体シリンダを提供することを目的とする。
0007
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、直動かつ傾動機構に結合された弁体の直動および傾動により気密室の開口部を開閉させる、ゲートバルブ用シリンダであって、
一端が、前記直動かつ傾動機構に結合される、ピストンロッドと、該ピストンロッドの他端に設けられた支持用軸と、前記ピストンロッドに挿通され、かつ、前記支持用軸側の前記ピストンロッドに固定されたピストンと、圧縮空気の印加により前記ピストンを摺動可能に収容するシリンダボディを有し、該シリンダボディの一端側に前記ピストンロッドの前記一端側が挿通する孔を有する、シリンダと、前記シリンダの前記シリンダボディの前記他端側に設けられ、前記支持用軸が挿脱可能な支持用穴とを有し、
前記ピストンロッドの他端に設けられた前記支持用軸が前記支持用穴に向かう向きに、前記ピストンを前記シリンダの前記シリンダボディ内を摺動して前記ピストンロッドが直動するとき、
前記ピストンロッドが第1直動領域にあり、前記弁体が直動するとき、前記支持用軸は前記支持用穴に挿入されていず、
前記ピストンロッドが前記第1直動領域から第2直動領域まで直動して前記弁体が傾動を開始するとき前記支持用軸の一部が前記支持用穴に挿入されており、前記弁体が傾動しているとき前記ピストンロッドに作用するモーメントに抗するため前記支持用軸が前記支持用穴に挿入されており、前記ピストンロッドは傾斜しない、
ことを特徴とする、ゲートバルブ用シリンダが提供される。
0008
好ましくは、前記支持用穴には、前記支持用軸と嵌合するブッシュが嵌め込まれている。
0009
ゲートバルブの弁体が傾動するとき、ピストンロッドが曲げモーメントを受ける。この曲げモーメントに抗するため、支持用軸が支持用穴に嵌挿される。
その結果、ピストンロッドに作用するモーメントによって流体シリンダの他の構成部品に摩耗や疲労を生じることが抑制され、ピストンロッドに作用するモーメントに対する耐久性が向上した流体シリンダとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る流体シリンダの一実施形態を示す断面図である。図2は、本発明に係る流体シリンダが適用されるゲートバルブの一例を示す断面図であり、図3は図2に示すゲートバルブのA−A線方向の断面図である。
【0011】
図1に示す流体シリンダは、圧縮空気によって駆動されるエアシリンダの場合を示している。なお、図1に示すエアシリンダ60のピストンロッド20は、後述する開口部50を完全に開く状態とする作動位置にある。
【0012】
図1において、エアシリンダ60は一端が後述する図2に図解した連結板30に固定されるピストンロッド20と、ピストンロッド20の他端に固定されたピストン71と、ピストン71を内周面62aに摺動可能に収容するシリンダ61とから基本的に構成され、このエアシリンダ60は後述するゲートバルブのシリンダケース16に内蔵されている。
【0013】
ピストンロッド20の一端軸部には、後述する図2に図解した連結板30との連結のための雌ねじ部20aが形成され、他端軸部20bにはピストン71をピストンロッド20に固定するための雄ねじ部20cが形成されている。
この雄ねじ部20cにピストン71が螺合固定されているが、他端軸部20bはピストン71の先端面から突出するようになっている。他端軸部20bのピストン71の先端面から突出した部分に軸受カラー77が螺合固定され、この軸受カラー77が本発明の支持用軸として作用する。軸受カラー77の先端部は、所定の曲率を持つR形状に形成されているが、これは後述するブッシュ80への嵌合挿入を容易にするためである。
また、ピストンロッド20の軸部には、ピストン71の端面と接してクッションラバー76が固定されている。このクッションラバー76は、ピストン71とシリンダ61との端面が直接衝突して摩耗する等の不具合の発生を防ぐために設けられている。
なお、ピストンロッド20の形成材料としては、特に限定されないが、例えば炭素鋼等の比較的強度の高い材料を用いることができ、軸受カラー77の形成材料としては、例えば、青銅やりん青銅等のなじみ性が良く、耐疲労性、耐摩耗性、耐摩耗性、展延性等に優れた材料を用いることができる。
【0014】
ピストン71は、上記したように、ピストンロッド20の他端軸部20bに螺合固定されている。また、ピストン71の外周には、ピストンシール72およびウェアリング73が設けられており、ピストンシール72によってシリンダボディ62の内周面62aとの間がシーリングがされ、ウェアリング73によってピストン71とシリンダボディ62の内周面62aとの間の摺動(スライド)による摩耗等が抑制される。
【0015】
シリンダ61は、筒状部材であるシリンダボディ62およびヘッドカバー63によって構成されている。シリンダボディ62の一端側には、ピストンロッド20を挿入する挿入用孔62dが形成されており、この挿入用孔62dとピストンロッド20との間には、ブッシュ74およびロッドシール75が設けられている。ブッシュ74は、シリンダボディ62の挿入用孔62dとピストンロッド20との当接による摩耗等を防止し、ロッドシール75は、ピストンロッド20を移動可能に挿入用孔62dとピストンロッド20との間をシーリングする。また、シリンダボディ62の一端側には、空気Fの出入を行う出入口62bが形成されている。
なお、シリンダボディ62の形成材料としては、特に限定されないが、例えば、炭素鋼等の比較的強度の高い材料を用いることができる。また、ブッシュ74の形成材料も、特に限定されないが、例えば、銅合金や青銅等の耐疲労性、耐摩耗性、耐摩耗性、展延性等に優れた材料を用いることができる。
【0016】
ヘッドカバー63は、上記のシリンダボディ62の他端側の開口部に嵌合挿入され、シリンダボディ62とヘッドカバー63との間はOリング64によってシーリングされている。ヘッドカバー63のシリンダボディ62への固定は、シリンダボディ62の他端部内周に形成された溝に止め輪65を装着することによって行われている。シリンダボディ62の他端側には、空気Fの出入を行う出入口62cが形成されている。
また、ヘッドカバー63には、軸受カラー77が外周に螺合されたピストンロッド20の他端軸部20bを支持するための支持用穴63aが形成されており、この支持用穴63aにはブッシュ80が嵌め込まれている。このブッシュ80に上記の軸受カラー77が嵌合挿入可能となっている。
なお、ヘッドカバー63の形成材料としては、特に限定されないが、例えばシリンダボディ62の形成材料と同様の材料を用いることができ、ブッシュ80の形成材料としては、例えば銅合金やりん青銅等の耐疲労性、耐摩耗性、耐摩耗性、展延性等に優れた材料を用いることができる。
【0017】
上記のように構成されるエアシリンダ60は、シリンダ61に形成された2つの空気Fの出入口62bおよび62cから圧縮空気を適宜供給排出することにより、ピストン71が直線方向に駆動され、その結果、ピストンロッド20が直動する。
【0018】
一方、図2および図3、並びに、図4(a)〜(c)に示すように、ゲートバルブ1は、弁体2と、連結部材4を介して弁体2が一端に固定された弁ロッド6と、図示しない気密室に取り付けられる取り付け部材8と、取り付け部材8の弁ロッド6が挿入される挿入孔8aと弁ロッド6との間をシーリングするシールベローズ10と、弁ロッド6を直動可能にかつ軸14aを中心に傾斜可能に保持する保持部材14と、保持部材14の軸14aを回転自在に保持するとともに、ピストンロッド20を駆動する図1に示したエアシリンダ60が内蔵されたシリンダケース16と、弁ロッド6の外周に固定された2つのストッパ18と、弁ロッド6の他端部に回転自在に設けられたローラ24と、このローラ24が設けられた弁ロッド6の他端部に対向配置されたローラ受け部材22と、ローラ受け部材22とピストンロッド20とを連結する連結板30と、弁ロッド6の他端部に固定された固定部材26と連結板30によって両端部が固定され弁ロッド6の他端部および連結板30とを連結しているコイルばね28とから基本的に構成されている。
【0019】
弁体2は、平板状の部材から形成され、図示しない気密室の開口部50を開閉可能でかつ開口部50に対して傾動することにより開口部50をOリング52を介して密封することができる。本実施形態においては、弁体2として平板状の部材を示しているが、開口部が曲面形状を有する場合にこれに併せた形状とすることも可能である。また、弁体2の形成材料としては、極力パーティクルを発生せず、ガス等を放出しない金属材料等の材料が望ましい。弁体2と連結部材4との連結は、例えばボルトによって行われる。
【0020】
弁ロッド6は、一端に連結部材4を介して弁体2が固定され、取り付け部材8の挿入孔8aから図示しない気密室外に突出するように設けられているとともに、保持部材14にOリング14bを介して直動可能に保持されている。また、保持部材14は軸14aを中心に回転自在になっていることから、弁ロッド6も軸14aを中心に傾斜可能となっている。弁ロッド6と連結部材4との連結は、例えば溶接によって行われる。弁ロッド6の形成材料としては、極力パーティクルを発生せず、ガス等を放出しない金属材料等の材料が望ましい。
【0021】
取り付け部材8は、例えばマルチチャンバ構成の真空処理装置の搬送室等の内部を気密状態とすることが可能な気密室に取り付けられる。取り付け部材8の形成材料としては、極力パーティクルを発生せず、ガス等を放出しない金属材料等の材料が望ましい。
【0022】
シールベローズ10は、取り付け部材8の挿入孔8aと弁ロッド6との間をシーリングする部材であり、弁ロッド6の直動および傾動に伴って伸縮可能となっている。また、シールベローズ10は、例えば、金属材料から形成され、シールベローズ10の一端部は、取り付け部材8の挿入孔8aの外周に気密状態を保って、例えば溶接等に接合手段によって固定され、シールベローズ10の他端部は、弁ロッド6に嵌合固定された固定リング12に、例えば溶接等に接合手段によって固定されている。これにより、弁ロッド6が直動および傾動しても、上記の気密室をシーリングすることができ、外部からパーティクル等の汚染物質が侵入するのを防止することができる。
【0023】
保持部材14は、有底の円筒状の部材であり、有底部には弁ロッド6を挿入する挿入孔14cが形成され、外周には互いに対向する位置に軸14aがそれぞれ形成されている。保持部材14は、挿入孔14cに挿入された弁ロッド6をOリング14bを介して直動自在に保持し、軸14aはシリンダケース16に回転自在に支持されていることから弁ロッド6を傾斜可能に保持している。また、保持部材14は、円筒状の部材であることから、弁ロッド6の直動によって伸縮するシールベローズ10を内部に収容可能となっている。
【0024】
ストッパ18は、弁ロッド6の軸部に弁ロッド6の外周に突出するように固定されたピン状の部材である。弁ロッド6が、図3に示す開口部50を閉じる方向に直動した際に、保持部材14の端面14dに当接することによって、弁ロッド6の移動を規制する。なお、保持部材14の端面14dに直接ストッパ18を当接させるのではなく、保持部材14の端面14dに当接用の溝部を形成してもよい。
【0025】
ローラ24は、ばね部材25によって弁ロッド6の他端部の所定位置に回転自在に設けられている。具体的には、図4(a)に示すように、弁ロッド6の端部に形成された溝状のローラ保持部6bによってローラ24の外周面の一部が摺動可能に保持されるように、ローラ24の両端部はばね部材25によって回転自在に支持されている。ばね部材25の一端は、弁ロッド6に形成された固定部6aに固定されている。
【0026】
ローラ受け部材22は、ローラ24が保持された弁ロッド6の他端部に対向するように配置されている。このローラ受け部材22の先端部には、ローラ24を保持可能な第1保持部22aと、ローラが回転しながら係合可能な傾斜面22bと、ローラ24を保持可能な第1保持部22cとが連続して形成されている。
第1保持部22aは、溝状に形成されており、弁ロッド6が開口部50を開閉する方向に直動する際にローラ24を保持する。
傾斜面22bは、ローラ24と係合することにより弁ロッド6を軸14bを中心に傾斜させることができ、この傾斜面22bの弁ロッド6に対する傾斜角度θは、例えば5度程度に形成される。
第2保持部22cは、ローラ24の曲率と同じ曲率を持つR部からなり、弁ロッド6が所定の角度まで傾斜するとローラ24を保持する。
なお、ローラ24はローラ受け部材22の第1保持部22a、傾斜面22bおよび第2保持部22cと接触するため、ローラ24およびローラ受け部材22の形成材料としては、摩耗を防止するために、例えばSUJ2等の比較的硬い金属材料を使用するのが望ましい。
【0027】
上記したローラ24を回転自在に支持するばね部材25は、ローラ24を支持すると同時に、他端がローラ受け部材22に形成された固定部22dに固定されている。これにより、弁ロッド6の端部とローラ受け部材22との相対位置がずれて、互いに対向しなくなるのを防止することができる。
【0028】
コイルばね28は、対向する弁ロッド6の端部とローラ受け部材22との外周を囲むように、弁ロッド6に固定された固定部材26に形成された固定部26aおよび連結板30に形成された固定部30aに両端部が固定されている。
コイルばね28の果たす役割としては、ローラ24の第1保持部22aからの保持状態の解除を抑制するように弁ロッド6とローラ受け部材22とを連結している。
すなわち、コイルばね28は、第1保持部22aにローラ24を保持した状態でローラ受け部材22が直動した際に、第1保持部22aのローラ24の保持状態が容易に解除されるのを防止する役割を果たす。
【0029】
次に、上記のゲートバルブ1の動作について説明する。
図2および図3に示したゲートバルブ1の状態は、開口部50を開いた状態であるが、エアシリンダ60を駆動して、ローラ受け部材22開口部50を閉じる方向に直動させる。
【0030】
ローラ受け部材22の開口部50を閉じる方向への直動は、図1に示すエアシリンダ60の状態において、空気Fの出入口62bから圧縮空気を供給し、ピストン71の移動にともなって空気Fの出入口62cから空気を外部に放出することによって行う。
【0031】
上記のようなエアシリンダ60の駆動によって、ローラ受け部材22は、図4(a)に示す第1保持部22aでローラ24を保持した状態で、弁ロッド6を直動させる。このとき、ローラ受け部材22を高速で移動させたような場合に、上記コイルばね28およびばね部材25の復元力によって、第1保持部22aのローラ24の保持状態は保たれ、解除されることはない。また、ローラ受け部材22からローラ24への推進力は、摩擦力等によってではなく直接第1保持部22aから伝達されるため、ローラ受け部材22を高速に移動することができる。
【0032】
ローラ受け部材22が移動して、弁ロッド6が所定の位置に到達すると、図5および図6に示すように、上記したストッパ18が保持部材14の端面14dに当接し、弁ロッド6の移動が規制されるとともに、弁体2が開口部50を閉じた状態になる。
【0033】
このとき、シリンダケース16内のエアシリンダ60は、図7に示すように、軸受カラー77の一部(先端部分)がシリンダ61のヘッドカバー63の支持用穴63aに嵌め込まれたブッシュ80に嵌合挿入された状態となる。
図7に図解した状態は、ピストンロッド20の他端部の軸受カラー77の先端がブッシュ80に部分的に挿入しているが、軸受カラー77の先端がブッシュ80の底部まで挿入されていない状態を示している。
他方、後述する図8に図解した状態は、ピストン71とヘッドカバー63とが当接し、軸受カラー77の先端もブッシュ80の底部まで挿入されている状態を示している。
【0034】
図7に示すエアシリンダ60の状態からさらに、図8に図解したように、ピストン71がヘッドカバー63およびブッシュ80の方向に移動して、ローラ受け部材22が直動すると、弁ロッド6は移動せずローラ受け部材22のみが移動して、図4(b)に示すように、第1保持部22aローラ24を保持した状態が解除される。ローラ24は、図4(b)に示す矢印方向に回転しながら、ローラ受け部材22の傾斜面22b上を転がる。これにより、弁ロッド6が保持部材14の軸14aを中心に傾斜する。
このとき、ローラ24は、ローラ受け部材22の傾斜面22bに対して摺動するのではなく傾斜面22bを転がるため、ローラ24とローラ受け部材22との間の摩耗の発生が極力抑制される。
【0035】
ローラ24がローラ受け部材22の傾斜面22b上を転がると、弁ロッド6が傾斜し、図9に示すように、弁体2が開口部50の外周に設けられたOリング52を押圧し、押しつぶす。このとき、連結板30を介してローラ受け部材22に連結されているエアシリンダ60によるローラ受け部材22の直動力は、傾斜面22bのくさび効果によって増幅され、弁体2のOリング52を押圧する力は当該直動力の、例えば10倍程度となる。これにより、弁体2がOリング52を十分に押圧することができ、開口部50の密封が良好に行われることになる。
図4(c)に示すように、ばね部材25は、その復元力に抗して弾性変形し、また、図9に示すように、コイルばね28も同様に弾性変形する。
【0036】
一方、弁ロッド6が保持部材の軸14aを中心に傾斜を開始すると、ローラ受け部材22には、弁ロッド6から反力としてモーメントが作用することになる。 すなわち、弁ロッド6の傾斜角度に応じて増大するモーメントがローラ受け部材22に作用し、このモーメントはローラ受け部材22から連結板30を通じてエアシリンダ60のピストンロッド20に作用する。本実施形態では、ピストンロッド20に作用するモーメントは、弁ロッド6の傾斜角度に応じて増大し、開口部50の密封を良好に行うためには、例えば数十kgf・m程度の大きなモーメントが作用することになる。
【0037】
本実施形態に係るエアシリンダ60においては、弁ロッド6の傾斜開始時点、すなわち、ピストンロッド20にモーメントが印加された時点で、図8を参照して上記したように、ピストンロッド20の他端軸部20bに螺合された軸受カラー77がシリンダ61のヘッドカバー63に形成された支持用穴63aに嵌め込まれたブッシュ80に嵌合挿入された状態となっている。
したがって、ピストンロッド20の他端軸部20bは、ブッシュ80を介して支持用穴63aによって支持されているため、ピストンロッド20に大きなモーメントが印加されても、ピストンロッド20は傾斜することなく強固に支持される。このため、エアシリンダ60の構成部品が摩耗や疲労するのを防止でき、エアシリンダ60の耐久性を向上させることができる。
また、軸受カラー77とブッシュ80との当接によって、これらの部材が摩耗等した場合には、これらの部材のみを交換すればよいだけであり、メインテナンスが非常に容易となる。
さらに、ピストンロッド20は傾斜することなく強固に支持されるため、連結板30を介して弁ロッド6の傾斜に必要な十分な力を発生させることができる。
【0038】
ローラ受け部材22のさらなる直動によって、弁ロッド6が所定の角度傾斜すると、図4(c)に示すように、ローラ24はローラ受け部材22の第2保持部22cに保持された状態となる。これにより、開口部50の弁体による密封動作が完了する。ローラ24が第2の保持部22cによって保持されることにより、ローラ24が移動せず、開口部50の密封状態を安定して保つことができる。
【0039】
このとき、エアシリンダ60は、図8に示すように、ピストン71の先端面がヘッドカバー63の端面に当接し、軸受カラー77が全てブシュ80に嵌合挿入された状態となる。
【0040】
図9に示す状態から、開口部50を開く動作は、ピストン71がヘッドカバー63に当接している図8に示すエアシリンダ60の状態から、シリンダ61の空気Fの出入口62cから圧縮空気を供給し、出入口62bから排出することにより、ローラ受け部材22を開口部50を開く方向に直動させる。このとき、ローラ24は第2の保持部22cによって保持された状態から、ばね部材25およびコイルばね28の復元力によって、ローラ受け部材22の傾斜面22bを転がって再度、図4(a)に図解したように、ローラ受け部材22の第1保持部22aと溝状のローラ保持部6bとに保持され、弁ロッド6は直立する。
【0041】
以上のように、本実施形態に係るエアシリンダ60は、連結板30を介してピストンロッド20に作用するモーメントに対して耐久性を有する。これに加えて、支持機構の構造が非常に簡単であることから、エアシリンダ60を安価に製造することができる。 なお、本実施形態においては、エアシリンダ60をゲートバルブに適用した場合について説明したが、ゲートバルブ以外にも、ピストンロッド20に大きなモーメントが繰り返し作用するような対象に適用することにより、大きなモーメントを支持可能であるとともに、エアシリンダ60の耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態に係るエアシリンダ60を適用可能なゲートバルブは上記のゲートバルブに限られず、弁体の直動および傾動を要する他のゲートバルブにも適用可能である。
また、本実施形態においては流体シリンダの1例としてエアシリンダ60について説明したが、油圧シリンダ等の他の流体シリンダに本発明を適用することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係る流体シリンダは、ピストンロッドに作用するモーメントに対して耐久性を有する。
本発明に係る流体シリンダは、支持機構の構造が非常に簡単であることから、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るエアシリンダの構成を示す断面図である。
【図2】 本発明の流体シリンダの適用されるゲートバルブの一例を示す断面図である。
【図3】 図2に示すゲートバルブのA−A線方向の断面図である。
【図4】 ローラとローラ受け部材との相対位置関係を示す説明図であって、(a)は弁体が開口部を開いた状態にあるときの相対位置関係を示しており、(b)は弁体が開口部を閉じた状態にあるときの相対位置関係を示しており、(c)は弁体が開口部を密封した状態にあるときの相対位置関係を示している。
【図5】 図2に示すゲートバルブによって開口部を閉じた状態を示す断面図である。
【図6】 図5に示すゲートバルブの動作状態におけるA−A線方向の断面図である。
【図7】 図1に示すエアシリンダの軸受カラーの一部がヘッドカバーに嵌め込まれたブシュに嵌合挿入された状態を示す断面図である。
【図8】 図1に示すエアシリンダの軸受カラーの全部がヘッドカバーに嵌め込まれたブシュに嵌合挿入された状態を示す断面図である。
【図9】 図6に示すゲートバルブの動作から弁体を傾動させて開口部を密封した状態を示す断面図である。
【図10】 マルチチャンバ構成の真空処理装置の一例を示す斜視図である。
【図11】 ゲートバルブの構造の一例を示す説明図である。
【図12】 図11に示すゲートバルブによってゲートを閉じて密封した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…ゲートバルブ、2…弁体、4…連結部材、6…弁ロッド
8…取り付け部材、10…シールベローズ、12…固定リング
14…保持部材、16…シリンダケース、18…ストッパ
20…ピストンロッド、
22…ローラ受け部材、
22a…第1保持部、22b…傾斜面、22c…第2保持部
24…ローラ、25…ばね部材、26…固体部材、28…コイルばね
30…連結板、50…開口部、52…Oリング
60…エアシリンダ、61…シリンダ
62…シリンダボディ
62a…内周面、62b,62c…出入口
63…ヘッドカバー、63a…支持用穴、64…Oリング、65…止め輪
71…ピストン、72…ピストンシール、73…ウェアリング
74…ブッシュ、75…ロッドシール、76…クッションラバー
77…軸受カラー、80…ブッシュ

Claims (2)

  1. 直動かつ傾動機構に結合された弁体の直動および傾動により気密室の開口部を開閉させる、ゲートバルブ用シリンダであって、
    一端が、前記直動かつ傾動機構に結合される、ピストンロッドと、
    該ピストンロッドの他端に設けられた支持用軸と、
    前記ピストンロッドに挿通され、かつ、前記支持用軸側の前記ピストンロッドに固定されたピストンと、
    圧縮空気の印加により前記ピストンを摺動可能に収容するシリンダボディを有し、該シリンダボディの一端側に前記ピストンロッドの前記一端側が挿通する孔を有する、シリンダと、
    前記シリンダの前記シリンダボディの前記他端側に設けられ、前記支持用軸が挿脱可能な支持用穴と
    を有し、
    前記ピストンロッドの他端に設けられた前記支持用軸が前記支持用穴に向かう向きに、前記ピストンを前記シリンダの前記シリンダボディ内を摺動して前記ピストンロッドが直動するとき、
    前記ピストンロッドが第1直動領域にあり、前記弁体が直動するとき、前記支持用軸は前記支持用穴に挿入されていず、
    前記ピストンロッドが前記第1直動領域から第2直動領域まで直動して前記弁体が傾動を開始するとき前記支持用軸の一部が前記支持用穴に挿入されており、前記弁体が傾動しているとき前記ピストンロッドに作用するモーメントに抗するため前記支持用軸が前記支持用穴に挿入されており、前記ピストンロッドは傾斜しない、
    ことを特徴とする、ゲートバルブ用シリンダ。
  2. 前記支持用穴には、前記支持用軸と嵌合するブッシュが嵌め込まれている、
    請求項1に記載のゲートバルブ用シリンダ。
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