JP3648590B2 - Flooring - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木粉と熱可塑性合成樹脂を複合した木粉樹脂複合材を用いた床材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から住宅の建物の床、壁等に使用される建築材は、合板、MDF、パーチクルボード等の表面に表面化粧の目的で、表面天然突板や化粧シート等を接着して構成してある。特に、床材としては、合板、MDF等に表面化粧材としての天然突板を接着積層することで構成してある。また、近年は生活様式の変化により高い耐キャスター性が求められており、MDFに天然突板等を接着して耐キャスター性を高めるようにしている。このように、MDFは耐キャスター性を高めることができるが、耐水性について問題がある。
【0003】
また、床材を直貼りする直貼りの床があるが、この直貼りの床においては、近年集合住宅の増加とプライバシーの観点より防音性が要求されている。しかしながら、従来にあっては、防音性を有する床においては合板、MDFの裏面にクッション材を接着しているため、水分による膨れ、変形、反りが大きいという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、耐キャスター性、耐クラック性、寸法安定性、高度な耐水性を有し、また、製造も簡単にできる床材を提供することを主たる課題とし、また、薄い厚みの木粉樹脂複合材を用いて安価に厚みの厚い床材を構成でき、また、防音性や歩行性に優れ、また、防音性や歩行性を向上しながら同時に荷重に対するへこみを低減でき、また、床下地の凹凸を吸収できると共に防音性能を向上でき、また、木粉と熱可塑性合成樹脂との分散性を向上させることができて、各部における性能を均質にでき、また、木粉樹脂複合材の硬度を高くしながら透湿性で問題がないようにでき、また、表面化粧材の膨れ、パンクが発生することがなく、表面化粧材と木粉樹脂複合材との接着性が向上でき、また、透湿性材料層の強度を高めることができるようにすることを別の課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る床材は、少なくとも木粉と熱可塑性合成樹脂を複合した木粉樹脂複合材1の表面をサンディングにより木粉が露出したものとし、該木粉樹脂複合材1の木粉が露出した表面側に表面化粧材2を積層した床材3であって、木粉樹脂複合材1の厚みが少なくとも0.1mm以上あることを特徴とするものである。このような構成とすることで、木粉樹脂複合材1を用いることで、表面硬度が高く且つ平滑な表面が得られるようになり、耐キャスター性、耐クラック性、寸法安定性、耐水性を向上させることができ、また、サンディングにより木粉が露出した状態となった木粉樹脂複合材1の木粉が露出した表面側に表面化粧材2を積層するので、水性接着剤での接着が可能となる。しかも、木粉樹脂複合材1の厚さを少なくとも0.1mm以上としたことにより、木粉樹脂複合材1の層厚方向において、0.1mm以上の径の木粉が少なくとも1個が存在することとなり、従って、木粉樹脂複合材1による効果である耐キャスター性、耐クラック性等を保ちながら、温湿度に対する寸法安定性を向上させることができる。
【0006】
また、木粉樹脂複合材1の表面化粧材2を積層した方と反対側に裏打ち材4を積層して成ることが好ましい。このような構成とすることで、薄い厚みの木粉樹脂複合材1を用いても裏打ち材4を積層することで所定の厚みの床材3を構成でき、耐キャスター性、耐クラック性、寸法安定性、耐水性を有しながら所定の厚みの床材3を安価に構成できる。
【0007】
また、裏打ち材4が合板、MDF、パーチクルボード等の木質材料であることが好ましい。裏打ち材4として従来から床材3の基材として用いられている木質材料を用いることができる。
【0008】
また、裏打ち材4がクッション性を有するクッション材であることが好ましい。クッション材により防音性や歩行性を向上することができる。
【0009】
また、裏打ち材4を構成するクッション材が繊維系ボードであることが好ましい。裏打ち材4を、麻、綿、パーム、合成繊維、バインダーなどからなる繊維ボードで構成することで、厚さ、比重の調整等の自由度が出るため、裏打ち材4自体の総合的な単位面積当たりのばね定数低下による防振効果と繊維系材料による制振効果が容易に得られ、防音性能を向上させることができると共に、歩行感、荷重に対する耐へこみ性を向上させることができるものである。
【0010】
また、少なくとも木粉と熱可塑性合成樹脂を複合した木粉樹脂複合材1の表面に紙又は不織布よりなる透湿性材料層6を介して表面化粧材2を積層した床材3であって、透湿性材料層6を木粉樹脂複合材1側に樹脂繊維を含み且つ透湿性材料層6の表面化粧材2側が使用する接着剤との親和性の高いものとなった二重構造とし、木粉樹脂複合材の厚みが少なくとも0.1mm以上あることが好ましい。このよう透湿性材料層6を介して木粉樹脂複合材1の表面に透湿性材料層6を介して表面化粧材2を積層したので、天然突板のような表面化粧材2を加熱により接着するときに、熱により蒸発した水分が透湿性材料層6に吸収され、したがって、表面化粧材2との接着面にある水分の分散により、表面化粧材2に膨れ、パンクなどが発生することがなく、表面化粧材2と透湿性材料層6との接着が可能となり、このため、従来の表面化粧材2の装着仕様、例えばプレス機械等を変更する必要がなくなる。さらに透湿性材料層6の層間強度、密度の調整、及び接着剤の含浸効果により、木粉樹脂複合材1に直接接着させた場合よりも、表面化粧材2の接着性能が向上する。また、木粉樹脂複合材1の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれることがなく、それらの性能を保持した床材を製造することが可能となり、さらに表面化粧材2のクラック発生や、寸法変化などの問題も生じないものとなる。更に、紙、不織布という入手が容易な材料により透湿性材料層6を形成できることになる。しかも、透湿性材料層6が透湿性材料層6を木粉樹脂複合材1側に樹脂繊維を含み且つ透湿性材料層6の表面化粧材2側が使用する接着剤との親和性の高いものとなった二重構造となっているので、木粉樹脂複合材1と、表面化粧材2との双方の接着強度を確保することができると共に樹脂繊維を含むことで透湿性材料層6の強度を高めることができる。
また、木粉樹脂複合材1の裏面に凹凸形状をした凹凸形状部5を形成してあることが好ましい。このような構成とすることで、凹凸形状部5を設けることで、コンクリートスラブのような床基盤の表面の凹凸になじみやすく、また、防音性能も向上することになる。
【0011】
また、木粉樹脂複合材1の熱可塑性合成樹脂としてオレフィン系樹脂を用い、且つマレイン酸変性ポリオレフィンが添加又はマレイン酸添加により変性されていることが好ましい。このような構成とすることで、木粉と熱可塑性合成樹脂との分散性の向上、及び剛性の向上を図ることができるものである。
【0012】
また、木粉樹脂複合材1は少なくともフィーラとして木粉が30〜70wt%含有してあることが好ましい。このような構成とすることで、木粉樹脂複合材料1の硬度を高くしながら透湿性で問題が生じないようにすることができるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0017】
本発明の床材3は、少なくとも木粉と熱可塑性合成樹脂を複合した木粉樹脂複合材1の表面側に表面化粧材2を積層して構成してあって、木粉樹脂複合材1の厚みが少なくとも0.1mm以上となっている。ここで、本発明の床材3は、大別して、図1乃至図4、図9に示すように、厚みが少なくとも0.1mm以上の木粉樹脂複合材1を基材とし、この木粉樹脂複合材1よりなる基材の表面に天然突板等よりなる表面化粧材2を積層して床材3を構成するタイプのものと、図5乃至図8に示すように、厚みが少なくとも0.1mm以上の木粉樹脂複合材1の表面に天然突板等よりなる表面化粧材2を積層すると共に、木質樹脂複合材1の裏面に基材となる裏打ち材4を積層して床材3を構成するタイプのものとがある。
【0018】
いずれの実施形態においても木質樹脂複合材1が主要な構成層を構成するものである。この本発明における床材3の主要な構成層を構成する木粉樹脂複合材1の成形方法としては、木粉と熱可塑性合成樹脂との複合材であり、木粉をフィラーとして熱可塑性合成樹脂の押し出し成形により連続的に成形可能であるため、実生産等においては押し出し成形により成形するのが好ましいものである。
【0019】
ところで、木粉をフィラーとして熱可塑性合成樹脂の押し出し成形に成形する際、使用するフィラーである木粉の粒径により成形厚みが制限される。一方、木粉は数十μm程度のパウダー状のものも存在するが、非常にコストが高くて建材用途には不向きであり、一般的に流通している粒径としては0.1mm程度以上のものがコスト的に有利である。この木粉を使用するに当たっては少なくとも厚み内に木粉が1個含有されていることが性能を発現するためには必要であり、このため、本発明においては木粉樹脂複合材1は厚みを少なくとも0.1mm以上とすることで、木粉樹脂複合材1の厚み内に一般的に流通しているコストの安い0.1mm程度の木粉が少なくとも1個以上含有されたものとすることができるものである。図10(a)には木粉1aが層厚方向Aにおいて1個存在している場合を示し、図10(b)には木粉1aが層厚方向Aにおいて3個存在している場合を示している。図10における寸法dは木粉1aの直径を示し、寸法Dは木粉樹脂複合材1を示し、また、符号の1bは熱可塑性合成樹脂層を示している。
【0020】
上記のように、熱可塑性合成樹脂単体に対して熱可塑性合成樹脂にフィーラとして木粉を混合することで、強度、表面硬度、ヤング率等の物性が向上し、結果として耐キャスター性が確保させることになる。また、熱可塑性合成樹脂は熱膨張率が大きいことが欠点であるが、木粉の添加により熱による熱膨張収縮についても改善される。また、表面化粧材2や裏打ち材4との接着においても、木粉の添加により接着性が向上することになる。すなわち、現在一般に床材の表面化粧材としては天然突板を湿潤状態で水性接着剤を用いて熱圧貼りにより接着し同時に水分の除去を実施しているが、その際木質材料に接着剤、湿式突板の水分を移動させることと、表面からの蒸発とにより水分を除去させ、これにより熱圧時のパンク防止や接着力の確保をしているが、熱可塑性合成樹脂単体やあるいは吸水性のないフィーラと熱可塑性合成樹脂とを配合したものでは、接着時にパンク現象を起こして接着不良の原因となるものである。
【0021】
これらのことにより木粉樹脂複合材1として厚み0.1mm以上のものを用いるのは非常に有用であることが判る。
【0022】
木粉樹脂複合材1中における木粉量としては、上記の性能を発現させるには30wt%以上が好ましく、また、成形性の観点からは70wt%以下であることが好ましいものである。更に、製造工程で安定的に製造するには、木粉樹脂複合材1と表面化粧材2を透湿性材料層6を介して接着するのが好ましいものであり、このようにして形成された床材3が図2、図4、図7、図8に示してある。
【0023】
しかして、木粉樹脂複合材1は成形により図11(a)のように表面に樹脂リッチなスキン層1b’が形成されるので、スキン層1b’をサンディングにより除去して図11(b)のように木粉1aを表面に露出させることで、従来使用されている水性接着剤での接着が可能となる。
【0024】
ところで、熱可塑性合成樹脂を含む材料の実際の工程でのサンディングでは、サンディングペーパーの目詰まりによる交換頻度が高く、また、サンディングむら等による接着性のばらつきという生産上の課題がある。そこで、上記のように木粉樹脂複合材1と表面化粧材2を透湿性材料層6を介して接着する構造とすることで、透湿性材料層6によりサンディング等のスキン層1b’除去なしで水性接着剤による接着を可能とし、また、透湿性材料層6により接着剤、表面化粧材2を構成する湿式突板中の水分が抜けやすくなるとともに、透湿性材料層6により接着強度が安定するものである。つまり、天然突板のような表面化粧材2を加熱により接着するときに、熱により蒸発した水分が透湿性材料層6に吸収されることになり、表面化粧材2との接着面にある水分が分散して、表面化粧材2に膨れ、パンクなどが発生することなく、表面化粧材2と透湿性材料層6との接着が可能となるものである。このため、従来の表面化粧材2の装着仕様、例えばプレス機械等を変更する必要がなくなるものであり、また、透湿性材料層6の層間強度、密度の調整、及び接着剤の含浸効果により、木粉樹脂複合材1に直接接着させた場合よりも、表面化粧材2の接着性能が向上することになる。また、木粉樹脂複合材1の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれることがなく、それらの性能を保持したパネルを製造することが可能となり、さらに表面化粧材2のクラック発生や、寸法変化などの問題も生じないものとなる。
【0025】
ここで、使用する透湿性材料層6は例えば、紙、不織布等を挙げることができ、これらの材料はいずれも安価に入手することができる材料である。なお、表面化粧材2の積層に使用する接着剤のアンカー効果の発現にという観点では、透湿性材料層6として繊維系の紙や不織布等の繊維系のものを用いるのが好ましいものである。更に、木粉樹脂複合材1と透湿性材料層6との接着の観点では、樹脂繊維が混合されている繊維系の紙、不織布が好ましいものである。透湿性材料層6に含まれる樹脂繊維としては木粉樹脂複合材1と同様の樹脂を用いるのが好ましいものである。また、木粉樹脂複合材1と、表面化粧材2との双方の接着強度を確保するため、透湿性材料層6の木粉樹脂複合材1側を樹脂繊維層を含むものとし、表面化粧材2側を使用する接着剤との親和性の高い物(例えば、水性接着剤であればパルプ等が挙げられる)といった二重構造としてもよいものである。ここで、透湿性材料層6への樹脂繊維の配合量としては十分な接着強度を確保するために40%以上が好ましいものである。
【0026】
本発明の床材3の主要な層を構成する木粉樹脂複合材1に用いられる熱可塑性合成樹脂としては、上記のいずれの実施形態においても、木粉との複合後の剛性等の物性により適宜選択することができて特に限定はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂が材料の入手、コスト、環境面で他の樹脂に比較して好ましいものである。また、特に限定はされないが、木粉と熱可塑性合成樹脂との分散、剛性向上等に対して酸変性ポリオレフィンが添加、または酸添加により変性されていることが好ましいものである。酸変性としてはアクリル酸、マレイン酸等を例示することができ、コスト、性能等によりマレイン酸変性樹脂の添加、またはマレイン酸の添加による溶融混合または押し出し時での変性が好ましいものである。このような木粉樹脂複合材1により従来の床材に比較して前記した耐キャスター性等の向上以外に、熱可塑性合成樹脂との複合により耐水性が改善されることになる。また、表面化粧材2として天然突板を用いた場合、木粉樹脂複合材1が床暖房、エアコン、ファンヒーター等を用いた際の温湿度変化時の天然突板の伸び縮みを抑制することにより結果として耐クラック性が改善されることになる。同様に、温湿度変化による反り、目隙も改善するものである。また、床材3の表面に溝部を形成したり、面取り部を形成した場合、溝部や面取り部のささくれを改善することができるものである。
【0027】
上記の木粉樹脂複合材1の製造方法としては、特に限定はないが、前述のように押し出し成形が連続成形ができて好ましい。例えば、所定サイズの板状にTダイスにより押し出し、ポリシングロールにより所定厚みに調整、冷却することにより木粉樹脂複合材1を板状に連続成形することができるものである。また、上記押し出し成形時に紙、不織布、シート、板材等のラミネート、例えば、合板やMDFといった木質基材、無機質材料からなる基材等の裏打ち材4へ押し出し時に熱による融着により積層固着することも可能である。
【0028】
ここで、押し出し時に使用する木粉と熱可塑性合成樹脂はあらかじめ事前に混練りしたものを用いてもよいし、また、木粉と熱可塑性合成樹脂を直接押し出し機に投入して成形してもよいものである。事前の混練り方法としては、熱可塑性合成樹脂と木粉等を高速撹拌による剪断発熱により木粉を乾燥し且つ半溶融混練りを行う手法、ニーダー等により完全に熱可塑性合成樹脂を溶融して乾燥木粉と混練りしてペレットとする手法等を挙げることができ、特に限定はないが、木粉乾燥も同時に行える前者が好ましいものである。なお、木粉と熱可塑性合成樹脂を直接押し出し機に投入する手法であれば、設備コスト的に好ましいものである。
【0029】
図5、図6に示すように少なくとも木粉と熱可塑性合成樹脂を複合した厚み0.1mm以上の木粉樹脂複合材1の表面に天然突板等よりなる表面化粧材2を積層すると共に、裏面に木粉樹脂複合材1の裏面に裏打ち材4を積層して床材3を構成したり、あるいは、図7、図8に示すように、少なくとも熱可塑性合成樹脂を複合した厚み0.1mm以上の木粉樹脂複合材1の表面に透湿性材料層6を介して天然突板等よりなる表面化粧材2を積層すると共に、裏面に木粉樹脂複合材1の裏面に裏打ち材4を積層して床材3を構成したものにおいては、薄い厚みの木粉樹脂複合材1を用いても裏打ち材4を積層することで所定の厚みの床材3を構成できるものであり、この床材3は耐キャスター性、、耐クラック性、寸法安定性、耐水性を有しながら所定の厚みの床材3を安価に構成できる。ものである。この場合、基材として用いる裏打ち材4としては特に限定はないが、合板、MDF、パーチクルボード、OSB等の木質材料や、合成樹脂(ゴム系)、合成樹脂発泡材料、繊維系材料(不織布等)のクッション性を有するクッション材が用いられ、材料の選択は用いる用途により適宜選択が可能であって、例えば、一般の床材3であれば、前記した合板、MDF、パーチクルボード、OSB等の木質系板材4aを裏打ち材4として用いて基材を構成するのが良く、上記の木質材は入手が容易でコストの面でも有利である。また、床材3をコンクリートスラブのような床基盤に直貼りで施工する場合には施工面である基盤面の凹凸等の吸収による施工の容易さや、集合住宅における防音性の確保のためであればクッション材4bを裏打ち材4として用いて基材を構成するのが良いものである。
【0030】
クッション性を有するクッション材4bの材料としては特に限定はないが、重量、防音性能、歩行感、コスト等を考慮すると、繊維系のクッション材料が好ましい。繊維系のクッション材4bとしては、例えば、麻、綿、パーム、合成繊維におりなるものを例示することができ、比重としては特に限定はされないが、0.2〜0.3g/ccが好ましいものである。また、木質系板材4aを裏打ち材4として用いて基材を構成するものの場合、裏面に鋸溝を形成してその裏面に更にクッション材4bを積層して防音用途に用いることも可能である。また、木粉樹脂複合材1の厚みも用途、コストにより適宜選択が可能である。このような構成とすることで、例えば、基材となる裏打ち材4として用いる合板などの表層部に微細な割れや穴等の欠点を有していても、耐キャスター性、耐水性、耐クラック性といった性能を確保することができるものである。
【0031】
図3、図4に示す実施形態においては、木粉樹脂複合材1により床材3の基材を構成したものにおいて、木粉樹脂複合材1の裏面に凹凸形状をした凹凸形状部5を形成した例が示してある。この実施形態においては、木粉樹脂複合材1の裏面の凹凸形状部5により、コンクリートスラブのような床基盤に床材3を直貼りで施工する場合、施工面である基盤面の凹凸等に沿いやすく、防音性能が向上するといった利点を有することになる。また、この形状によっては、クッション性基材との併用により床としてのばね定数を向上させることができるものである。凹凸形状部5の形成方法としては特に限定はないが、切削等でなく、木粉樹脂複合材1の製造時に熱による凹凸成形、クッション材との積層が切削屑の低減、生産効率面より好ましいものである。
【0032】
なお、いずれの実施形態でも、表面化粧材2として天然突板の例を示したが、突板模様シートであってもよいが、自然な木質感が得られてという点で天然突板が好ましいものである。
【0033】
なお、図9(a)(b)に示すように、木粉樹脂複合材1で床材3の基材を構成するものの場合、木粉樹脂複合材1を上下2層とし、表面化粧材2から遠い方の木粉樹脂複合材部1d中の木粉の配合割合を表面化粧材2に近い方の木粉樹脂複合材部1eの木粉の配合割合よりも多くするようにしてもよいものである。すなわち、表面化粧材2を天然突板等の木質材により形成した場合、床材3の表面の表面化粧材2と床材3の裏面の木粉樹脂複合材1部分との寸法変化率が大きく異なるため、製造時に反りが発生するおそれがある。そこで、木粉樹脂複合材1を上下2層とし、表面化粧材2から遠い方の木粉樹脂複合材部1d中の木粉の配合割合を表面化粧材2に近い方の木粉樹脂複合材部1eの木粉の配合割合よりも多くすることで、床材3の表面側の木質系の表面化粧材2部分における反り力と、裏面側の木粉の配合割合が多い木粉樹脂複合材部1d部分の反り力を略同一にすることができて、床材3全体としての反りを抑制することができるものである。
【0034】
以下、本発明の実施例及び比較例につき説明する。
【0035】
【実施例】
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂45wt%、木粉50wt%(米ツガ ♯100メッシュ)、及びマレイン酸変性ポリプロピレン5wt%を混練機により半溶解混練したのち5mm角程度に粉砕し、押し出し機により厚み3.5mmで押し出して木粉樹脂複合材1を作成した。押し出し温度は200℃であった。得られた木粉樹脂複合材1の表面を♯80のサンダーにより研磨し、その後、木粉樹脂複合材1のサンダーで研磨した表面に水性のユリア−SBR系接着剤を100g/m2塗布し、0.25mm厚の湿式の天然突板を表面化粧材2として用いて熱圧により接着した。接着条件は6.5kg/cm2で120℃で約1分熱圧した。その後、表面に塗装を施して床材3を得た。
【0036】
(実施例2)
ポリプロピレン樹脂45wt%、木粉30wt%(米ツガ ♯100メッシュ)、及びタルク20wt%、マレイン酸変性ポリプロピレン5wt%を混練機により半溶解混練したのち5mm角程度に粉砕し、押し出し機により木粉樹脂複合材1を押し出し、押し出しと同時に透湿性材料層6である紙を木粉樹脂複合材1の片面に熱により融着ラミネートした。紙を含めた厚みは3.5mmであった。使用する紙は目付が50g/m2で、厚みが140μmであり、二重構造となっており、木粉樹脂複合材1と接着する面には繊維としてパルプ以外にポリプロピレン繊維が40%含有されているものを使用した。木粉樹脂複合材1の押し出し温度は200℃であった。その後、得られた木粉樹脂複合材1の表面に水性のユリア−SBR系接着剤を100g/m2塗布し、0.25mm厚の湿式の天然突板を表面化粧材2として用いて熱圧により接着した。接着条件は6.5kg/cm2で120℃で約1分熱圧した。その後、表面に塗装を施して床材3を得た。
【0037】
(実施例3)
実施例1と同様の配合、条件で厚み0.5mmとなるように木粉樹脂複合材1を押し出して形成すると共に、この木粉樹脂複合材1を裏打ち材4となる厚さ 11.3mmの合板に熱による融着で積層した。合板表面はヒータにより60℃以上に余熱した。得られた裏面に基材となる裏打ち材4を積層した木粉樹脂複合材1の表面を♯80のサンダーにより研磨し、その後、木粉樹脂複合材3のサンダーで研磨した表面に0.25mm厚の天然突板を表面化粧材2として用いて熱圧により接着した。接着剤、接着条件等は実施例1と同様である。その後、表面に塗装を施して床材3を得た。
【0038】
(実施例4)
実施例1と同様の配合、条件で厚み3.5mmの木粉樹脂複合材1を押し出し成形により作成し、得られた木粉樹脂複合材3の表面を♯80のサンダーにより研磨し、その後、木粉樹脂複合材3のサンダーで研磨した表面に水性のユリア−SBR系接着剤を100g/m2塗布し、0.25mm厚の湿式の天然突板を表面化粧材2として用いて熱圧により接着した。接着条件は6.5kg/cm2で120℃で約1分熱圧し、その後、裏打ち材4としてクッション性のある厚さ9mmの繊維ボード基材(密度0.25g/cc、裏面に深さ1.5mm、直径10mmのエンボスを13mmピッチで形成したもの)の上に接着して床材3とした。
【0039】
(実施例5)
実施例1と同様の配合、条件で厚み3.5mmの木粉樹脂複合材1を押し出し成形により作成した。この押し出し成形の際に、片面に巾2mm、深さ1mm、ピッチ15mmの溝を熱により成形して木粉樹脂複合材1の裏面に凹凸形状部5を形成した。得られた木粉樹脂複合材3の表面(凹凸形状部5を形成した方と反対側の面)を♯80のサンダーにより研磨し、その後、木粉樹脂複合材3のサンダーで研磨した表面に水性のユリア−SBR系接着剤を100g/m2塗布し、0.25mm厚の湿式の天然突板を表面化粧材2として用いて熱圧により接着した。接着条件は6.5kg/cm2で120℃で約1分熱圧した。
【0040】
(比較例1)
3mm厚の合板の表面に水性のユリア−SBR系接着剤を100g/m2塗布し、0.25mm厚の湿式の天然突板を表面化粧材2として用いて熱圧により接着した。接着条件は6.5kg/cm2で120℃で約1分熱圧した。その後、表面に塗装を施して床材を得た。
【0041】
(比較例2)
実施例1に使用しているポリプロピレン樹脂のみを押し出し成形により押し出して厚み3.5mmの基材を形成し、このポリプロピレン製の基材の表面に、水性のユリア−SBR系接着剤を100g/m2塗布し、0.25mm厚の湿式の天然突板を表面化粧材2として用いて熱圧により接着した。接着条件は6.5kg/cm2で120℃で約1分熱圧した。その後、表面に塗装を施して床材を得た。プレス解圧時にパンクが発生したので、天然突板は簡単に剥離して接着ができなかった。したがって、比較例2のものは評価は実施しなかった。
【0042】
上記した実施例1乃至実施例5、比較例1のそれぞれの耐キャスター性、耐クラック性、寸法安定性、耐水性の評価を下記の表1に示す。
【0043】
ここで、耐キャスター性は、キャスターに25kgの荷重をかけて1000回摺動させた後の凹み量により評価した。150μm以下は○、以上を×とした。
【0044】
耐クラック性は、80℃−2時間と、−20℃−2時間の温度変化を10回実施してクラックの総延長で評価した。クラック総延長500mm以下を○、以上を×とした。
【0045】
寸法安定性は、40℃、90%の環境下に24時間放置した際の寸法変化率で評価した。0.1%以下○、0.1〜0.2%△、0.3%以上を×とした。
【0046】
耐水性は、塗装、表面表面化粧材を貫通する傷(×印30mm長さ)をつけて、その部分への水のしみこみ(5時間後)を評価した。合板以下○、合板並△、合板以上を×とした。
【0047】
【表1】
【0048】
表1の評価結果で判るように、実施例1乃至実施例5のもは比較例に比べて、いずれも耐キャスター性、耐クラック性、寸法安定性、耐水性に優れたものであった。
【0049】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、少なくとも木粉と熱可塑性合成樹脂を複合した木粉樹脂複合材の表面をサンディングにより木粉が露出したものとし、該木粉樹脂複合材の木粉が露出した表面側に表面化粧材を積層した床材であって、木粉樹脂複合材の厚みが少なくとも0.1mm以上あるので、木粉樹脂複合材により、表面硬度が高く且つ平滑な表面が得られるようになり、耐キャスター性、耐クラック性、寸法安定性、耐水性を向上させることができるものであり、また、サンディングにより木粉が露出した状態となった木粉樹脂複合材1の木粉が露出した表面側に表面化粧材2を積層するので、水性接着剤での接着が可能となる。また、木粉樹脂複合材の厚さが少なくとも0.1mm以上であるから、押し出し成形により形成することがが可能となり、その上、木粉樹脂複合材の層厚方向において、0.1mm以上の径の木粉が少なくとも1個存在することとなり、従って、木粉樹脂複合材1による効果である耐キャスター性、耐クラック性等を保ちながら、温湿度に対する寸法安定性を向上させることができて、耐水性の高い床材を得ることができるものである。
【0050】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、木粉樹脂複合材の表面化粧材を積層した方と反対側に裏打ち材を積層してあるので、薄い厚みの木粉樹脂複合材を用いても裏打ち材を積層することで厚みの厚い床材を構成することができ、この結果、上記のように高い耐キャスター性、耐クラック性、寸法安定性、耐水性を有しながら厚みの厚い床材3を安価に構成できるものである。
【0051】
また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、裏打ち材が合板、MDF、パーチクルボード等の木質材料であるので、裏打ち材として従来から床材の基材として用いられている入手が容易な木質材料を用いることができて、この点でもいっそう安価に床材を構成することができるものである。
【0052】
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、裏打ち材がクッション性を有するクッション材であるので、クッション材により防音性や歩行性を向上することができるものである。
【0053】
また、請求項5記載の発明にあっては、上記請求項4記載の発明の効果に加えて、裏打ち材を構成するクッション材が繊維系ボードであるので、裏打ち材を、麻、綿、パーム、合成繊維、バインダーなどからなる繊維ボードで構成することで、厚さ、比重の調整等の自由度が出るため、裏打ち材自体の総合的な単位面積当たりのばね定数低下による防振効果と繊維系材料による制振効果が容易に得られるものであり、これにより防音性能を向上させることができると共に、歩行感、荷重に対する耐へこみ性を向上させることができるものである。
【0054】
また、請求項6記載の発明にあっては、少なくとも木粉と熱可塑性合成樹脂を複合した木粉樹脂複合材の表面に紙又は不織布よりなる透湿性材料層を介して表面化粧材を積層した床材であって、透湿性材料層を木粉樹脂複合材側に樹脂繊維を含み且つ透湿性材料層の表面化粧材側が使用する接着剤との親和性の高いものとなった二重構造とし、木粉樹脂複合材の厚みが少なくとも0.1mm以上あるので、天然突板のような表面化粧材を加熱により接着するときに、熱により蒸発した水分が透湿性材料層に吸収されることになり、このような表面化粧材との接着面にある水分の分散によって表面化粧材に膨れやパンクなどが発生を防止して表面化粧材と透湿性材料層との確実な接着が可能な構成とすることができるものであり、この結果、従来の表面化粧材の装着仕様、例えばプレス機械等を変更する必要がなくなるものであり、また、透湿性材料層の層間強度、密度の調整、及び接着剤の含浸効果により、木粉樹脂複合材1に直接接着させた場合よりも、表面化粧材の接着性能が向上するものであり、また、木粉樹脂複合材の特性である表面硬度や平滑性、温湿度による寸法安定性が損なわれることがなく、それらの性能を保持したパネルを製造することが可能となり、さらに表面化粧材のクラック発生や、寸法変化などの問題も生じないものであり、また、透湿性材料層を構成する透湿性材料が紙、不織布又は木粉であるので、不織布又は木粉という入手が容易な材料により透湿性材料層を容易に形成できるものであり、しかも、透湿性材料層が透湿性材料層を木粉樹脂複合材側に樹脂繊維を含み且つ透湿性材料層の表面化粧材側が使用する接着剤との親和性の高いものとなった二重構造となっているので、木粉樹脂複合材と、表面化粧材との双方の接着強度を確保することができると共に樹脂繊維を含むことで透湿性材料層の強度を高めることができる。
また、請求項7記載の発明にあっては、上記請求項1又は請求項4又は請求項5又は請求項6記載の発明の効果に加えて、木粉樹脂複合材の裏面に凹凸形状をした凹凸形状部を形成してあるので、木粉樹脂複合材の裏面の凹凸形状部により、コンクリートスラブのような床基盤の表面の凹凸になじみやすくて施工性が向上し、また、凹凸形状部を形成することで防音性能も向上するものである。
【0055】
また、請求項8記載の発明にあっては、上記請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の効果に加えて、木粉樹脂複合材の熱可塑性合成樹脂としてオレフィン系樹脂を用い、且つマレイン酸変性ポリオレフィンが添加又はマレイン酸添加により変性されているので、熱可塑性合成樹脂に対して分散しにくい木粉の分散性を向上することができて、木粉樹脂複合材の剛性の向上を図り且つ木粉樹脂複合材の特性を各部においてほぼ均質にできるものである。
【0056】
また、請求項9記載の発明にあっては、上記請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の効果に加えて、木粉樹脂複合材は少なくともフィーラとして木粉が30〜70wt%含有してあるので、木粉樹脂複合材料の硬度を高くしながら透湿性で問題が生じないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床材の一実施例の断面図である。
【図2】同上の床材の実施形態の断面図である。
【図3】同上の床材の他の実施形態の断面図である。
【図4】同上の床材の他の実施形態の断面図である。
【図5】同上の床材の他の実施形態の断面図である。
【図6】同上の床材の他の実施形態の断面図である。
【図7】同上の床材の他の実施形態の断面図である。
【図8】同上の床材の他の実施形態の断面図である。
【図9】同上の床材の他の実施形態の断面図である。
【図10】(a)(b)は木粉樹脂複合材の厚みと木粉の径の関係を示す概略説明図である。
【図11】(a)(b)は木粉樹脂複合材の表面をサンディング前と、サンディング後の概略説明図である。
【符号の説明】
1 木粉樹脂複合材
2 表面化粧材
3 床材
4 裏打ち材
5 凹凸形状部
6 透湿性材料層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a flooring using a wood powder resin composite material in which wood powder and a thermoplastic synthetic resin are composited.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, building materials used for floors, walls and the like of residential buildings are constructed by adhering a surface natural veneer or a decorative sheet to the surface of plywood, MDF, particle board or the like for the purpose of surface decoration. In particular, the floor material is formed by bonding and laminating a natural veneer as a surface decorative material on plywood, MDF, or the like. In recent years, high caster resistance has been demanded due to changes in lifestyle, and natural casters and the like are bonded to MDF to improve caster resistance. Thus, although MDF can improve caster resistance, it has a problem about water resistance.
[0003]
In addition, there is a directly attached floor to which floor materials are directly attached. However, in this directly attached floor, in recent years, soundproofing is required from the viewpoint of an increase in apartment houses and privacy. However, in the past, since a cushioning material is bonded to the back surface of plywood and MDF in a floor having soundproofness, there is a problem that swelling, deformation, and warping due to moisture are large.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above points, and mainly provides a flooring which has caster resistance, crack resistance, dimensional stability, high water resistance, and can be easily manufactured. It is possible to construct a thick floor material at low cost using a thin wood powder resin composite material, and it is excellent in soundproofing and walking performance, and at the same time while improving soundproofing and walking performance Can reduce dents on the floor, absorb irregularities on the floor, improve soundproofing performance, improve dispersibility of wood flour and thermoplastic synthetic resin, and make the performance uniform in each part Also, the hardness of the wood powder resin composite can be increased so that there is no problem with moisture permeability, and there is no swelling or puncture of the surface cosmetic material. Can improve the adhesiveness and moisture permeability It is an another object is to be able to increase the strength of the postal layer.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the flooring according to the present invention is made of a wood powder resin
[0006]
Moreover, it is preferable to laminate | stack the
[0007]
The
[0008]
Moreover, it is preferable that the
[0009]
Moreover, it is preferable that the cushion material which comprises the
[0010]
The
Moreover, it is preferable that the uneven | corrugated shaped
[0011]
Moreover, it is preferable that an olefin resin is used as the thermoplastic synthetic resin of the wood
[0012]
Moreover, it is preferable that the wood powder resin
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on embodiments shown in the accompanying drawings.
[0017]
The
[0018]
In any embodiment, the wood
[0019]
By the way, when shape | molding by extrusion molding of a thermoplastic synthetic resin by making wood powder into a filler, shaping | molding thickness is restrict | limited by the particle size of the wood powder which is a filler to be used. On the other hand, some wood powders are in the form of powder of about several tens of μm, but they are very expensive and unsuitable for building materials, and generally distributed particle size is about 0.1 mm or more. Is advantageous in terms of cost. In using this wood flour, it is necessary for at least one wood flour to be contained within the thickness in order to exhibit performance. For this reason, in the present invention, the wood flour
[0020]
As described above, mixing physical properties such as strength, surface hardness, and Young's modulus improves the caster resistance by mixing wood powder as a filler into the thermoplastic synthetic resin as a filler to the thermoplastic synthetic resin alone. It will be. The thermoplastic synthetic resin has a disadvantage that it has a large coefficient of thermal expansion, but the addition of wood flour can also improve thermal expansion and contraction due to heat. Moreover, also in adhesion | attachment with the surface
[0021]
From these facts, it can be seen that it is very useful to use a wood
[0022]
The amount of wood powder in the wood powder
[0023]
Thus, the wood
[0024]
By the way, in the sanding in the actual process of the material containing the thermoplastic synthetic resin, there is a problem in production that the replacement frequency due to clogging of the sanding paper is high and the adhesiveness varies due to uneven sanding. Therefore, by making the structure in which the wood powder
[0025]
Here, the moisture-
[0026]
As a thermoplastic synthetic resin used for the wood powder
[0027]
Although there is no limitation in particular as a manufacturing method of the said wood flour
[0028]
Here, the wood powder and thermoplastic synthetic resin used at the time of extrusion may be pre-kneaded, or the wood powder and thermoplastic synthetic resin may be directly put into an extruder and molded. It ’s good. As a prior kneading method, thermoplastic synthetic resin and wood powder etc. are melted by semi-melt kneading by drying the wood powder by shearing heat generation by high speed stirring, and the thermoplastic synthetic resin is completely melted by a kneader or the like. A method of kneading with dry wood powder to form pellets can be mentioned, and there is no particular limitation. However, the former, which can simultaneously dry wood powder, is preferable. In addition, if it is the method of throwing wood powder and a thermoplastic synthetic resin directly into an extruder, it is preferable at an equipment cost.
[0029]
As shown in FIG. 5 and FIG. 6, a surface
[0030]
The material of the
[0031]
In the embodiment shown in FIG. 3 and FIG. 4, in the case where the base material of the
[0032]
In any embodiment, an example of a natural veneer is shown as the surface
[0033]
As shown in FIGS. 9A and 9B, in the case where the base material of the
[0034]
Examples of the present invention and comparative examples will be described below.
[0035]
【Example】
Example 1
Polypropylene resin 45 wt%, wood flour 50 wt% (rice Tsuga # 100 mesh), and maleic acid-modified
[0036]
(Example 2)
Polypropylene resin 45wt%, wood powder 30wt% (rice Tsuga # 100 mesh), talc 20wt%, maleic acid-modified polypropylene 5wt% is semi-dissolved and kneaded in a kneader and then pulverized to about 5mm square, and extruded using a wood powder resin The
[0037]
(Example 3)
The wood powder
[0038]
Example 4
A wood powder
[0039]
(Example 5)
A wood powder
[0040]
(Comparative Example 1)
100 g / m of aqueous urea-SBR adhesive on the surface of 3 mm thick plywood2This was applied, and a wet natural veneer having a thickness of 0.25 mm was used as the surface
[0041]
(Comparative Example 2)
Only the polypropylene resin used in Example 1 was extruded to form a base material having a thickness of 3.5 mm, and an aqueous urea-SBR adhesive was added to the surface of the polypropylene base material at 100 g / m.2This was applied, and a wet natural veneer having a thickness of 0.25 mm was used as the surface
[0042]
Table 1 below shows the caster resistance, crack resistance, dimensional stability, and water resistance evaluation of each of Examples 1 to 5 and Comparative Example 1 described above.
[0043]
Here, the caster resistance was evaluated based on the amount of recess after the caster was slid 1000 times with a load of 25 kg. 150 μm or less was evaluated as “◯”, and the above as “×”.
[0044]
Crack resistance was evaluated by the total extension of cracks after 10 times of temperature changes at 80 ° C. for 2 hours and −20 ° C. for 2 hours. The total crack extension of 500 mm or less was evaluated as “◯” and the above as “×”.
[0045]
The dimensional stability was evaluated by the dimensional change rate when left for 24 hours in an environment of 40 ° C. and 90%. 0.1% or less (circle), 0.1-0.2% (triangle | delta), 0.3% or more was made into x.
[0046]
For water resistance, scratches (× mark length: 30 mm) penetrating the coating and surface surface decorative material were applied, and water penetration into the portion (after 5 hours) was evaluated. Below plywood ○, plywood average Δ, and above plywood were marked as x.
[0047]
[Table 1]
[0048]
As can be seen from the evaluation results in Table 1, Examples 1 to 5 were superior in caster resistance, crack resistance, dimensional stability, and water resistance as compared with the comparative example.
[0049]
【The invention's effect】
As described above, in the first aspect of the present invention, the wood powder resin composite material comprising at least a wood powder and a thermoplastic synthetic resin is combined.The surface of the wood powder is exposed by sanding, and the wood powder resin composite material is exposed.Since the flooring material has a surface decorative material laminated on the surface side, and the thickness of the wood powder resin composite material is at least 0.1 mm or more, the wood powder resin composite material seems to have a high surface hardness and a smooth surface. It is possible to improve caster resistance, crack resistance, dimensional stability, water resistance,Moreover, since the surface
[0050]
In addition, in the invention according to
[0051]
In addition, in the invention described in
[0052]
In the invention according to
[0053]
Further, in the invention according to
[0054]
In the invention of
Also,In the invention according to claim 7, the above-mentioned
[0055]
Also,Claim 8In the described invention, the above-mentioned
[0056]
Also,Claim 9In the described invention, the above-mentioned
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of one embodiment of a flooring of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of an embodiment of the same flooring.
FIG. 3 is a cross-sectional view of another embodiment of the same flooring.
FIG. 4 is a cross-sectional view of another embodiment of the same flooring.
FIG. 5 is a cross-sectional view of another embodiment of the same flooring.
FIG. 6 is a cross-sectional view of another embodiment of the same flooring.
FIG. 7 is a cross-sectional view of another embodiment of the same flooring.
FIG. 8 is a cross-sectional view of another embodiment of the same flooring.
FIG. 9 is a cross-sectional view of another embodiment of the same flooring.
FIGS. 10A and 10B are schematic explanatory views showing the relationship between the thickness of a wood powder resin composite and the diameter of wood powder.
FIGS. 11A and 11B are schematic explanatory views of the surface of a wood powder resin composite material before and after sanding.
[Explanation of symbols]
1 Wood powder resin composite material
2 Surface cosmetics
3 Flooring
4 Backing material
5 Uneven shape part
6 Moisture permeable material layer
Claims (9)
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