JP3646960B2 - 光走査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームプリンタ、レーザファクシミリやデジタル複写機などに用いられる光走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザビームプリンタなどに用いられている多くの光走査装置は、光源としての半導体レーザと、光偏向器としてのポリゴンミラーと、光偏向器の面倒れを補正するために光源からの光束を光偏向器に線状に結像する第1結像光学系と、被走査面上に等速度で均一なスポットを結像する第2結像光学系と、から構成されている。
【0003】
このような光走査装置の第2結像光学系は、fθレンズと呼ばれる大型のガラスレンズ複数枚で構成されていたが、小型化が困難であるとともに高価であるとの問題点があった。
【0004】
そこで近年、小型化、低コスト化を実現する光走査装置として第2結像光学系に1枚の曲面ミラーを用いるもの、例えば、特開平4−194814、特開平6−281872、特開平6−118325、特開平6−281873、等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案のような1枚の曲面ミラーで構成された光走査装置は、いずれの場合も像面湾曲、fθ特性、走査線湾曲に関しての性能は良好であったとしても、光線収差に関しては補正が不十分であるため良好なスポットが得られないという不都合がある。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、ハーフミラーなどの光路分離手段を必要とせずに、1枚の曲面ミラーのみで第2結像光学系を構成し、像面湾曲、fθ特性、走査線湾曲を良好な性能とするとともに、光線収差を適正に補正して良好なスポットを得る光走査装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の光走査装置は、光束を発する光源部と、光源部からの光束を走査する光偏向器と、光源部と光偏向器との間に配置され、面倒れ補正のために光偏向器の偏向面上に線像を形成する第1結像光学系と、光偏向器と被走査面との間に配置され、1枚の曲面ミラーから構成される第2結像光学系とを備える。そして、この曲面ミラーの形状は像面湾曲、fθ誤差、走査線湾曲を補正するような主副の曲率半径が異なり、さらに母線上の各点における法線がねじれている自由曲面である。
【0008】
また、光路を分離するために光偏向器からの光束は曲面ミラーの頂点における法線を含み主走査方向に平行な面(以後YZ面)に対して斜め入射するように配置されている。このとき、曲面ミラーに副走査方向に関して斜めに入射することによって光線収差が生じる。
【0009】
この収差を補正するために、本発明の光走査装置は、第1結像光学系からの光束は光偏向器の偏向面の法線を含み主走査方向に平行な面に対して斜め入射する配置とし、光線収差を補正する各傾き角の条件を示した。
【0010】
つまり、良好なスポットを得るためには、副走査方向断面に関して、偏向面で反射される反射光束が第1結像光学系からの入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とした場合、曲面ミラーで反射される光束が偏向面からの入射光束に対してなす角度が負の方向であることが望ましい。
【0011】
さらに良好なスポットを得るには、偏向面の法線が第1結像光学系からの光束となす角度をθP、曲面ミラーの頂点における法線が偏向面からの光束となす角度をθMとした場合以下の条件式(1)を満足することが望ましい。条件式の範囲を越えると斜め方向に収差が生じて高解像度の達成が困難になる。
【0012】
【数1】
Figure 0003646960
より具体的には、請求項1記載の発明は、光源部と、前記光源部からの光束を走査する光偏向器と、前記光源部と前記光偏向器との間に配置され、前記光偏向器の偏向面上に線像を形成する第1結像光学系と、前記光偏向器と被走査面との間に配置された1枚の曲面ミラーから構成される第2結像光学系とを備える光走査装置であって、前記第1結像光学系と前記光偏向器と前記第2結像光学系とは、副走査方向に互いに異なる位置に配置され、前記第1結像光学系からの光束が前記光偏向器の前記偏向面の法線を含み主走査方向に平行な面に対して斜め入射し、前記光偏向器からの光束が前記曲面ミラーの頂点における法線を含み主走査方向に平行な面(以後YZ面と記す)に対して斜め入射するように構成され、副走査方向断面に関して、前記偏向面で反射される反射光束が前記第1結像光学系からの入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とした場合、前記曲面ミラーで反射される光束が前記偏向面からの入射光束に対してなす角度が負の方向となるように設定され、前記曲面ミラーは、前記YZ面に対して非対称な形状であって、且つ、前記YZ面と曲面が交わる曲線(以後母線と記す)上にある前記頂点以外の各点の法線が、前記YZ面に含まれない、ねじれ形状を有し、前記偏向面の法線が前記第1結像光学系からの光束となす角度をθP、前記曲面ミラーの頂点における法線が前記偏向面からの光束となす角度をθMとした場合、
条件式 1.2<θM/θP<1.65
を満足することとした光走査装置である。
【0013】
この構成により、第2結像光学系を1枚のミラーで構成することができるため、低コスト小型化を実現することができ、しかも光偏向器からの光束が、曲面ミラーに対して副走査方向について斜め入射するので、ハーフミラーなどの光路分離手段を必要としない。
この構成により、反射光束と入射光束とを、それぞれ正の方向と負の方向と位置づけるため、斜め入射に起因して生じる光線収差を補正し、良好なスポットを得ることができる。
このように、前記第1結像光学系と前記光偏向器と前記第2結像光学系との位置関係が上記条件式を満足すれば、光束の斜め入射に起因して生じる光線収差を適正に補正することができる。
これらの構成により、光学系を単純な構成にでき光束の斜め入射に起因して生じる光線収差を補正しつつ、しかも、走査線曲がりを補正することができる。
【0018】
また、請求項2記載の発明は、前記光走査装置において、前記曲面ミラーは、斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正する形状とした。
【0022】
更に、請求項2記載の発明のねじれ形状の曲面ミラーは、請求項3記載の発明のように、前記母線上の各点の法線が前記YZ面となす角度は、周辺ほど大きくなるようにすればよい。また、請求項4記載の発明のように、前記母線上の各点の法線が前記YZ面となす角度の方向は、前記曲面ミラーで反射される光束が前記偏向面からの入射光束に対してなす角度を正の方向とした場合、正の方向となるようにすればよい。
【0023】
また、請求項5記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記曲面ミラーは、頂点における主走査方向の曲率半径と副走査方向の曲率半径が異なるアナモフィックミラーとした。
【0024】
請求項6載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記曲面ミラーは、主走査方向、副走査方向ともに凹のミラー面とした。
【0025】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記曲面ミラーは、副走査方向の屈折力が主走査方向における中心部と周辺部で変化しているミラー面とした。
【0026】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記第1結像光学系は前記光源部からの光束を主走査方向について収束光束となるようにした。
【0027】
これらの構成により、主走査方向、副走査方向の各像面湾曲、fθ特性を良好な性能とすることができる。
【0040】
また、請求項9記載の発明は、前記光走査装置において、前記偏向面の法線が前記第1結像光学系からの光束となす角度をθP、前記曲面ミラーの頂点における法線が前記偏向面からの光束となす角度をθMとした場合、
条件式 1.44<θM/θP<1.65
を満足するようにしたものである。
そして、請求項10又は請求項11記載の発明のように、上記請求項1乃至請求項9記載の発明を、画像読取装置又は画像形成装置に適用することにより、小型、低コスト、高解像度で、しかも、高速の画像読取装置、画像形成装置を得ることができる。
なお、光走査装置を、光源部と、前記光源部からの光束を走査する光偏向器と、前記光源部と前記光偏向器との間に配置され、前記光偏向器の偏向面上に線像を形成する第1結像光学系と、前記光偏向器と被走査面との間に配置され、1枚の曲面ミラーから構成される第2結像光学系とを備える光走査装置であって、前記第1結像光学系と前記光偏向器と前記第2結像光学系とを、前記第1結像光学系からの光束が前記光偏向器の前記偏向面の法線を含み主走査方向に平行な面に対して斜め入射し、前記光偏向器からの光束が前記曲面ミラーの頂点における法線を含み主走査方向に平行な面(以後YZ面)に対して斜め入射するように、副走査方向に異なる位置に配置し、前記光源部は、波長可変光源と波長制御部を具備する構成としても良い。
この構成によれば、スポットの大きさはほぼ波長に比例するので、波長を制御すると感光ドラム上に結像するスポットの大きさを任意に制御することができ、しかも、第2結像光学系が反射ミラーのみで構成されるので色収差が全く発生しないため、fθ特性など他の性能を劣化することなく解像度を任意に変えることができる。
また、光走査装置を、光源部と、前記光源部からの光束を走査する光偏向器と、前記光源部と前記光偏向器との間に配置され、前記光偏向器の偏向面上に線像を形成する第1結像光学系と、前記光偏向器と被走査面との間に配置される第2結像光学系とを備える光走査装置であって、前記光源部が少なくとも2つの光源からなり、前記光源部と前記光偏向器の間に配置される前記少なくとも2つの光源からの光束を合成する光合成手段を具備し、第2結像光学系は1枚の曲面ミラーから構成され、前記第1結像光学系、前記光偏向器、前記第2結像光学系を、副走査方向に異なる位置に配置した構成としても良い。
この構成より、1度の走査で2光束以上の走査を行うことができるため、光源が1つの場合と比較して少なくとも2倍の線像情報を被走査面上に走査することができる。
光合成手段としては、例えば、ダイクロイックミラーを使用できる。ダイクロイックミラーは、波長を選択して反射、透過するので効率よく光を合成することができる。また、ハーフミラーを使用することもできる。ハーフミラーは、加工が容易なので低コストで光合成を実現できる。
また、本発明によれば、前記第1結像光学系、前記光偏向器、前記第2結像光学系を、副走査方向に異なる位置に配置するようにしたので、前記発明と同様に、第2結像光学系が1枚のミラーで構成されるので、低コスト、小型化を実現する光走査装置であって、曲面ミラーに副走査方向に関して斜め入射するのでハーフミラーなどの光路分離手段を必要としない。
また本発明は、前記光走査装置において、前記光偏向器と被走査面との間に配置される光束を分解する光分解手段を具備する構成とした。
このように、光偏向器と被走査面との間に光束を分解する光分解手段を配置することで、一度の走査で同時に少なくとも2本の線像を被走査面上に形成することができ、画像形成速度あるいは画像読み取り速度を少なくとも2倍速くする効果が得られる。
光分解手段としては、回折格子又はダイクロイックミラー等を使用するとよい。回折格子によれば、入射した光束は波長により異なる回折角で回折されるので、低コスト高効率で光を分解することができる。また、ダイクロイックミラーによれば、波長を選択して反射、透過するので効率よく光を分解することができる。
また本発明は、前記光走査装置において、前記光源部を構成する少なくとも2つの光源から発する光の波長を異なるようにした。
このように、波長の異なる光を使用しても、第2結像光学系が反射ミラーのみで構成されるので、通常発生する色収差が全く発生しないため、高解像度のカラー画像形成あるいはカラー画像読み取りが可能となる。
なお、これらの光走査装置においても、前記偏向面の法線が前記第1結像光学系からの光束となす角度をθP、前記曲面ミラーの頂点における法線が前記偏向面からの光束となす角度をθMとした場合、
条件式 1.2<θM/θP<1.65
を満足することが望ましく、
条件式 1.44<θM/θP<1.65
を満足することが望ましい。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図8を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光走査装置を示す構成図である。図1において、光走査装置は、半導体レーザ1、軸対称レンズ2、副走査方向にのみ屈折力を持つシリンドリカルレンズ3、折り返しミラー4、ポリゴンミラー5、回転中心軸6、曲面ミラー7、走査面である感光ドラム8から構成されている。
【0042】
図2は、光走査装置をその走査中心軸を含む副走査方向に平行な面で切った断面図である。折り返しミラー4からの光束はポリゴンミラー5の偏向面に対して斜めに入射し、ポリゴンミラー5からの光束は曲面ミラー7に対して斜めに入射するように、副走査方向に異なる位置に配置されている。
【0043】
図中、ポリゴンミラー5の内接半径をrとし、ポリゴンミラー5の偏向反射点と曲面ミラー7の間隔をLとし、曲面ミラー7と感光ドラム8の間隔をDとし、折り返しミラー4からの光軸と偏向反射面の法線とのなす角をθPとし、偏向反射面からの光軸と曲面ミラー7の頂点における法線とのなす角をθMとする。
【0044】
また、面の頂点を原点とする副走査方向座標、主走査方向座標がx(mm)、y(mm)の位置における頂点からのサグ量を入射光束の向かう方向を正とするz(mm)とすれば、本実施の形態1の曲面ミラー7の面形状は、式(2)で示される。
【0045】
【数2】
Figure 0003646960
但し、
【0046】
【数3】
Figure 0003646960
【数4】
Figure 0003646960
【数5】
Figure 0003646960
ここで、f(y)は母線上の形状である非円弧を示す式、g(y)はy位置における副走査方向(x方向)の曲率半径、θ(y)はy位置におけるねじり量を示す式である。そして、RDy(mm)は頂点における主走査方向曲率半径、RDx(mm)は副走査方向曲率半径、Kは母線形状を示す円錐定数、A、B、C、Dは母線形状を示す高次定数であり、Eはy位置におけるねじり量を決めるねじり定数である。
【0047】
具体的数値例1〜数値例4を以下、表1〜表4に示す。なお、最大像高をYmax、それに対応したポリゴン回転角をαmaxとした。
【0048】
【表1】
Figure 0003646960
【表2】
Figure 0003646960
【表3】
Figure 0003646960
【表4】
Figure 0003646960
以上のように構成された光走査装置について、以下、図1、図2を用いてその動作を説明する。
【0049】
半導体レーザ1からの光束は、軸対称レンズ2によって収束光となる。この収束光は、シリンドリカルレンズ3によって副走査方向についてのみ収束され、折り返しミラー4によって折り返されポリゴンミラー5の反射面上に線像として結像される。その反射光は、ポリゴンミラー5が回転中心軸6を中心に回転することによって主走査され、曲面ミラー7、感光ドラム8上に結像する。
【0050】
曲面ミラー7の形状は主、副像面湾曲、fθ誤差を補正するように、主走査方向断面の非円弧形状、各像高に対応した副走査方向の曲率半径が決められており、さらに、走査線湾曲を補正するために各像高に対応した位置での面のねじり量が決められている。
【0051】
また、いずれの数値例においても、斜め入射によって生じる光線収差が補正されるように、θP、θMが決められている。上記各数値例1〜数値例4の走査中心、最大像高における波面収差を表5に示す。
【0052】
【表5】
Figure 0003646960
以上説明した数値例による曲面ミラー7の、fθ誤差、像面湾曲量、残存走査線湾曲量を、図3乃至図6に示す。
【0053】
図3(a)(b)(c)に数値例1の場合の(a)fθ誤差、(b)像面湾曲量、(c)残存走査線湾曲量を示す。
【0054】
図4(a)(b)(c)に数値例2の場合の(a)fθ誤差、(b)像面湾曲量、(c)残存走査線湾曲量を示す。
【0055】
図5(a)(b)(c)に数値例3の場合の(a)fθ誤差、(b)像面湾曲量、(c)残存走査線湾曲量を示す。
【0056】
図6(a)(b)(c)に数値例4の場合の(a)fθ誤差、(b)像面湾曲量、(c)残存走査線湾曲量を示す。
【0057】
ここで、fθ誤差(ΔY)は、走査中心近傍におけるポリゴンの単位回転角あたりの走査速度(感光ドラム面上で光束が走査される速度)をV(mm/deg)、ポリゴン回転角α(deg)、像高をY(mm)としたとき式(3)で表される量である。
【0058】
【数6】
Figure 0003646960
また、半導体レーザ1を波長可変レーザとすることにより、その波長を制御すると感光ドラム8上に結像するスポットの大きさを任意に制御することもできる。
【0059】
なお、本実施の形態では、曲面ミラー形状を表すため、式(2)を用いたが、同様の形状を表すことができれば他の式を用いてもよい。
【0060】
このように、実施の形態1の光走査装置は、半導体レーザからの光束を走査するポリゴンミラーと、光源部とポリゴンミラーとの間に配置され、ポリゴンミラーの偏向面上に線像を形成する第1結像光学系と、ポリゴンミラーと感光ドラムとの間に配置され、1枚の曲面ミラーから構成される第2結像光学系とを備える光走査装置であって、第1結像光学系からの光束はポリゴンミラーの偏向面の法線を含み主走査方向に平行な面に対して斜め入射し、ポリゴンミラーからの光束は曲面ミラーのYZ面に対して斜め入射するように、副走査方向について傾けて配置している。また、曲面ミラーの形状は主副の曲率半径が異なり、さらに母線上の各点における法線がねじれている自由曲面である。
【0061】
自由曲面の形状を最適化することで、像面湾曲、fθ特性、走査線湾曲を良好な性能とすることができる。
【0062】
また、曲面ミラーに副走査方向に関して斜め入射するのでハーフミラーなどの光路分離手段を必要としない。そして、偏向反射面に副走査方向に関して斜めに入射させる角度を、この斜め入射に起因して生じる光線収差を補正するための条件を満足する角度とすることで波面収差の小さい良好なスポットを得ることができる。
【0063】
さらに、半導体レーザを波長可変レーザとし、その波長を制御すると感光ドラム上に結像するスポットの大きさを任意に制御することもできる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2に係る光走査装置を示す概略斜視図である。
図7において、光走査装置は、波長λ1の光束を発する第1の光源9と、波長λ2の光束を発する第2の光源10と、第1の光源9からの光を収束光とする第1の軸対称レンズ11と、第2の光源10からの光を収束光とする第2の軸対称レンズ12と、副走査方向にのみ屈折力を持ち偏向面上に第1の光源9からの光束を線像として結像する第1のシリンドリカルレンズ13と、副走査方向にのみ屈折力を持ち偏向面上に第2の光源10からの光束を線像として結像する第2のシリンドリカルレンズ14と、波長λ1の光束を透過し、波長λ2の光束を反射するダイクロイックミラー15と、折り返しミラー16と、ポリゴンミラー17と、ポリゴンミラー17の回転中心軸18と、数値例1〜数値例4に示した形状および配置である曲面ミラー19と、波長λ1と波長λ2の光束に分離する回折格子20と、感光ドラムと、から構成される。
【0064】
以上のように構成された光走査装置についてその動作を説明する。ダイクロイックミラー15で合成された2つの異なる波長の光束がポリゴンミラー17によって走査され、曲面ミラー19によって収束光となり、回折格子20によって2つの光束に分離され感光ドラム21上に結像されるので、一度の走査で2ライン走査することができる。
【0065】
このとき、曲面ミラー19では色収差が全く発生しない。故に、回折格子20によって分離された2つの光束はともに感光ドラム21に良好に結像することとなる。ここでは、合成手段としてダイクロイックミラーを用いたがハーフミラーを用いても良く、また分離手段として回折格子を用いたがダイクロイックミラーを用いても良い。
【0066】
また、上記実施例では分解手段を設けて2ライン走査を行うとしたが、分解手段を設けずに波長多重の走査を行うこともできる。
【0067】
このように、実施の形態2の光走査装置は、光源部を少なくとも2つの光源から構成し、光源部と光偏向器の間に少なくとも2つの光源からの光束を合成する光合成手段を配置し、第2結像光学系を光偏向器からの光束を反射する曲面ミラーで構成し、曲面ミラーの形状、配置は実施の形態1と同様としたので高解像度を実現しながら、一度の走査で光源が1つの場合と比較して少なくとも2倍の線像情報を被走査面上に走査する効果が得られる。
【0068】
さらに、光偏向器と被走査面との間に光束を分解する光分解手段を配置することで、一度の走査で同時に少なくとも2本の線像を被走査面上に形成することができ、画像形成速度あるいは画像読み取り速度を少なくとも2倍速くする効果が得られる。
【0069】
さらに、光源部を波長が異なる光を発する少なくとも2つの光源から構成し、光合成手段をダイクロイックミラーあるいはハーフミラーとし、光分解手段を回折格子あるいはダイクロイックミラーとすることで、低コストで画像形成速度あるいは画像読み取り速度を少なくとも2倍速くする効果が得られる。なお、このとき第2結像光学系が反射ミラーのみで構成されるので、波長の異なる光の場合に通常発生する色収差が全く発生しないため、高解像度、高速の光走査装置を実現することができる。
(実施の形態3)
図8は、実施の形態1又は実施の形態2に記載した光走査装置を適用した画像読取装置を示す概略斜視図である。図8において、図1に示した実施の形態1の光走査装置と同一の部材には同一番号を付して説明を省略する。本画像読取装置は、読取面22と、光源1からの光束を透過するとともに読取面22からの戻り光を検出系に反射するハーフミラー23と、検出器24と、検出器24に戻り光を導く検出光学系25とから構成される。
【0070】
このように、本発明の光走査装置を用いることにより、小型、低コスト、高解像度の画像読取装置を実現することができる。
(実施の形態4)
図9は、実施の形態1又は実施の形態2に記載した光走査装置を適用した他の画像形成装置を示す概略斜視図である。図9において、光走査装置は、光が照射されると電荷が変化する感光体が表面を覆っている感光ドラム26と、感光体の表面に静電気イオンを付着し帯電する一次帯電器27と、印字情報を感光ドラム26上に書き込む上記図1に示した実施例の光走査装置28、印字部に帯電トナーを付着させる現像器29、付着したトナーを用紙に転写する転写帯電器30、残ったトナーを除去するクリーナー31、転写されたトナーを用紙に定着する定着装置32、給紙カセット33である。
【0071】
以上のように、本発明の光走査装置を用いることにより、小型、低コストの画像形成装置を実現することができる。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光走査装置によれば、ハーフミラーなどの光路分離手段を必要とせずに、1枚の曲面ミラーのみで第2結像光学系を構成し、像面湾曲、fθ特性、走査線湾曲を良好な性能とするとともに、光線収差を適正に補正して良好なスポットを得る光走査装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る光走査装置を示す概略ブロック図
【図2】実施の形態1に係る光走査装置を副走査方向に平行な面で切った断面図
【図3】実施の形態1に係る光走査装置の数値例1の(a)fθ誤差、(b)像面湾曲量、(c)残存走査線湾曲量を示す図
【図4】実施の形態1に係る光走査装置の数値例2の(a)fθ誤差、(b)像面湾曲量、(c)残存走査線湾曲量を示す図
【図5】実施の形態1に係る光走査装置の数値例3の(a)fθ誤差、(b)像面湾曲量、(c)残存走査線湾曲量を示す図
【図6】実施の形態1に係る光走査装置の数値例4の(a)fθ誤差、(b)像面湾曲量、(c)残存走査線湾曲量を示す図
【図7】本発明の実施の形態2に係る光走査装置を示す概略ブロック図
【図8】本発明の光走査装置を適用した画像読取装置の概略ブロック図
【図9】本発明の光走査装置を適用した画像形成装置の概略断面図
【符号の説明】
1 半導体レーザ
2 軸対称レンズ
3 シリンドリカルレンズ
4 折り返しミラー
5 ポリゴンミラー
6 回転中心軸
7 曲面ミラー
8 感光ドラム
9 第1の光源
10 第2の光源
11 第1の軸対称レンズ
12 第2の軸対称レンズ
13 第1のシリンドリカルレンズ
14 第2のシリンドリカルレンズ
15 ダイクロイックミラー
16 折り返しミラー
17 ポリゴンミラー
18 回転中心軸
19 曲面ミラー
20 回折格子
21 感光ドラム
22 読取面
23 ハーフミラー
24 検出器
25 検出光学系
26 感光ドラム
27 一次帯電器
28 実施の形態1の光走査装置
29 現像器
30 転写帯電器
31 クリーナー
32 定着装置
33 給紙カセット

Claims (11)

  1. 光源部と、
    前記光源部からの光束を走査する光偏向器と、
    前記光源部と前記光偏向器との間に配置され、前記光偏向器の偏向面上に線像を形成する第1結像光学系と、
    前記光偏向器と被走査面との間に配置された1枚の曲面ミラーから構成される第2結像光学系とを備える光走査装置であって、
    前記第1結像光学系と前記光偏向器と前記第2結像光学系とは、副走査方向に互いに異なる位置に配置され、前記第1結像光学系からの光束が前記光偏向器の前記偏向面の法線を含み主走査方向に平行な面に対して斜め入射し、前記光偏向器からの光束が前記曲面ミラーの頂点における法線を含み主走査方向に平行な面(以後YZ面と記す)に対して斜め入射するように構成され
    副走査方向断面に関して、前記偏向面で反射される反射光束が前記第1結像光学系からの入射光束に対してなす角度の方向を正の方向とした場合、前記曲面ミラーで反射される光束が前記偏向面からの入射光束に対してなす角度が負の方向となるように設定され
    前記曲面ミラーは、前記YZ面に対して非対称な形状であって、且つ、前記YZ面と曲面が交わる曲線(以後母線と記す)上にある前記頂点以外の各点の法線が、前記YZ面に含まれない、ねじれ形状を有し、
    前記偏向面の法線が前記第1結像光学系からの光束となす角度をθP、前記曲面ミラーの頂点における法線が前記偏向面からの光束となす角度をθMとした場合、
    条件式 1.2<θM/θP<1.65
    を満足することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記曲面ミラーは、斜め入射に起因して生じる走査線曲がりを補正する形状であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記母線上の各点の法線が前記YZ面となす角度は、周辺ほど大きくなることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  4. 前記母線上の各点の法線が前記YZ面となす角度の方向は、前記曲面ミラーで反射される光束が前記偏向面からの入射光束に対してなす角度を正の方向とした場合、正の方向であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  5. 前記曲面ミラーは、頂点における主走査方向の曲率半径と副走査方向の曲率半径が異なるアナモフィックミラーであることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  6. 前記曲面ミラーは主走査方向、副走査方向ともに凹のミラー面であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  7. 前記曲面ミラーは副走査方向の屈折力が主走査方向における中心部と周辺部で変化しているミラー面であることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  8. 前記第1結像光学系は前記光源部からの光束を主走査方向について収束光束とすることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  9. 前記偏向面の法線が前記第1結像光学系からの光束となす角度をθP、前記曲面ミラーの頂点における法線が前記偏向面からの光束となす角度をθMとした場合、
    条件式 1.44<θM/θP<1.65
    を満足することを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  10. 請求項1から請求項のいずれかに記載の光走査装置を用いた画像読取装置。
  11. 請求項1から請求項のいずれかに記載の光走査装置を用いた画像形成装置。
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