JP3646932B2 - 通信装置、通信装置の送信電力制御方法、制御プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

通信装置、通信装置の送信電力制御方法、制御プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信する電力値を最適に制御する通信装置、通信装置の送信電力制御方法、制御プログラムおよび該制御プログラムを記録した記録媒体に係り、特に、ベースバンド部の送信電力制御分と無線部の送信電力制御分とに分配することでベースバンド部のダイナミックレンジを有効に使うと共に、アナログ部品の温度特性および微小変化による変動により送信電力制御の制御精度が左右されることの無い通信装置、通信装置の送信電力制御方法、制御プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、通信装置、とりわけ携帯電話機等の移動体通信装置においては、干渉等の不具合を抑制して通信品質を維持するべく、通信装置の送信電力を所望の出力レベルとなるように制御する送信電力制御の機能が必須である。
【0003】
図10には、従来の通信装置における送信電力制御機能を実現する部分の構成図を示す。図10において、従来例の通信装置はベースバンド部1000と無線部1020とを備えた構成であり、ベースバンド部1000には、電力値演算部1001、電力制御分配部1003および分配分演算部1009を備えている。
【0004】
この従来例の通信装置は、送信電力制御をベースバンド部1000と無線部1020とに分けて行うもので、ベースバンド部1000の電力値演算部1001で演算された入力信号の電力値を、電力制御分配部1003によりベースバンド部1000内の制御分Dと無線部1020の制御分nとに分配して、例えば、ベースバンド部1000における送信電力制御では制御分Dに基づき電力を下げ、無線部1020の送信電力制御では制御分nに基づきベースバンド部1000で下げた電力分だけ上げるといった制御を行って、ベースバンド部1000でのダイナミックレンジをかせぐものである。
【0005】
図11は、従来の通信装置の無線部1020における送信電力制御を説明する説明図である。入力信号の電力値に応じて段階的な制御を行っている。したがって、無線部1020において微小変動分までの送信電力制御を行うことは難しく、微少量の送信電力制御を行うためには、温度特性や微小変化による変動に対してアナログ部品の高い部品精度が求められることになる。
【0006】
また、ベースバンド部1000において微少量の送信電力制御を行い、そして無線部1020において大きなステップでの送信電力制御を行うようにしたときには、電力の変化が微少の場合でも制御値の遷移が頻繁に起こると動作点も頻繁に変化することになる。この微小変化はアナログ部品の温度変化などの要因でも起こるため、部品の寿命を縮めるといった問題も発生する。
【0007】
以上説明したような無線部1020で発生する微小変動による影響を抑制する手法として、図11に示した無線部1020における送信電力のステップ制御を、ヒステリシスを持たせて行うヒステリシス制御が考えられる。
【0008】
例えば、特開平8−115068号公報には、入力信号値にヒステリシス特性を持たせて出力するヒステリシス回路が記載されている。図12にこのヒステリシス回路の構成図を示す。従来のヒステリシス回路は、入力信号値とそれぞれの設定値とを比較する第1および第2の信号値比較回路1201,1202と、出力信号を切り換える信号切換回路1204と、信号切換回路1204を制御する制御回路1203とを備えた構成である。
【0009】
このヒステリシス回路では、入力信号値と第1の設定値との大小関係を第1の信号値比較回路1201で判定し、また、入力信号値と第2の設定値との大小関係を第2の信号値比較回路1202で判定し、制御回路1203では、これら第1および第2の信号値比較部1201,1202での比較結果を処理して、信号切換回路1204を切り換えることで出力としてヒステリシス特性を持たせた信号を出力する。
【0010】
しかしながら、このようなヒステリシス回路をそのまま適用して送信電力制御にヒステリシス特性を持たせる構成では、入力信号レベルに合わせてヒステリシス特性を持たせた信号値を出力させるだけなので、広いダイナミックレンジが必要とされる通信装置では、装置の規模が大型になり装置の消費電力の増大させてしまうという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、上記従来の通信装置にあっては、無線部において微小変動分までの送信電力制御を行うことが難しく、微少量の送信電力制御を行うためには、温度特性や微小変化による変動に対してアナログ部品の高い部品精度が求められ、また、無線部において大きなステップでの送信電力制御を行うときには、電力の変化が微少の場合でも制御値の遷移が頻繁に起こると動作点も頻繁に変化して、結果として無線部で発生する微小変動による影響を抑制することができず、制御精度がアナログ部品の温度特性や微小変動に左右されてしまうという事情があった。
【0012】
また、送信電力制御にヒステリシス特性を持たせた従来の通信装置でも、入力信号レベルに合わせてヒステリシス特性を持たせた信号値を出力させるだけなので、広いダイナミックレンジが必要とされる通信装置では、装置の規模が大型になり、装置の消費電力の増大させてしまうという事情があった。
【0013】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、ベースバンド部の送信電力制御分と無線部の送信電力制御分とに分配することでベースバンド部のダイナミックレンジを有効に使うと共に、アナログ部品の温度特性および微小変化による変動により送信電力制御の制御精度が左右されることが無く、装置の小型化および低消費電力化を図り得る通信装置、通信装置の送信電力制御方法、制御プログラムおよび記録媒体を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る通信装置は、送信データを処理する第1の処理部と、周波数変換後の送信信号を処理する第2の処理部とを備えた通信装置であって、前記第1の処理部は、前記送信データの電力値を求める電力値演算部と、前記電力値から当該第1の処理部の電力制御分と前記第2の処理部の電力制御分とを求める電力分配部と、当該第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分の変化に基づき、前記電力値が所定のヒステリシス制御区間にあるか否かを判断する状態検出部と、前記状態検出部により前記ヒステリシス制御区間にあると判断されたときに、当該第1の処理部の電力制御分と前記第2の処理部の電力制御分にヒステリシス特性を持たせるように補正するヒステリシス制御部と、前記ヒステリシス制御部からの当該第1の処理部の電力制御分に基づき前記送信データに補正演算を施す分配分演算部とを具備し、前記第2の処理部は、前記第1の処理部により求められた当該第2の処理部の電力制御分に基づき電力制御を行うものである。
【0015】
また、請求項2に係る通信装置は、請求項1に記載の通信装置において、前記電力分配部は、前記電力値が所定の基準電力値を越えている場合に、前記電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が所定値を越えない範囲で最大となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を前記第1の処理部の電力制御分とするものである。
【0016】
また、請求項3に係る通信装置は、請求項1に記載の通信装置において、前記電力分配部は、前記電力値が所定の基準電力値を越えていない場合に、前記電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が所定値を越える範囲で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とするものである。
【0017】
また、請求項4に係る通信装置は、請求項1に記載の通信装置において、前記電力値演算部は、前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出部と、前記平均電力値を所定の基準電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化部とを具備し、前記電力分配部は、前記正規化値が1以上の場合には、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が1以下で最大となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を前記第1の処理部の電力制御分とし、前記正規化値が1以下の場合には、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とするものである。
【0018】
また、請求項5に係る通信装置は、請求項1に記載の通信装置において、前記電力値演算部は、前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出部と、前記平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化部とを具備し、前記電力分配部は、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とするものである。
【0019】
また、請求項6に係る通信装置は、請求項1、2、3、4または5に記載の通信装置において、前記電力値演算部は、前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出部と、前記平均電力値について所定の最大値または最小値と比較する比較部と、前記平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化部とを具備し、前記電力分配部は、前記比較部の比較結果により前記平均電力値が最大値を越えるときは、送信電力が下がるように前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を補正し、前記比較部の比較結果により前記平均電力値が最小値を下回るときは、送信電力が上がるように前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を補正するものである。
【0020】
また、請求項7に係る通信装置は、請求項1、2、3、4、5または6に記載の通信装置において、前記状態検出部は、前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分について、所定区間前の値と現在の値とを比較して前記電力値の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、前記ヒステリシス制御部は、前記電力値の変動が減少傾向にあるときに、前記第1の処理部の電力制御分を所定の制御ステップ値で除算して補正し、前記第2の処理部の電力制御分に所定値を減算して補正するものである。
【0021】
また、請求項8に係る通信装置は、請求項1、2、3、4、5または6に記載の通信装置において、前記状態検出部は、前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分について、所定区間前の値と現在の値とを比較して前記電力値の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、前記ヒステリシス制御部は、前記電力値の変動が増加傾向にあるときに、前記第1の処理部の電力制御分に所定の制御ステップ値を乗算して補正し、前記第2の処理部の電力制御分に所定値を加算して補正するものである。
【0022】
また、請求項9に係る通信装置は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の通信装置において、前記ヒステリシス制御部は、補正後の前記第1の処理部の電力制御分が所定範囲内にあるときに、補正後の前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を選択して出力する選択部を具備するものである。
【0023】
また、請求項10に係る通信装置は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に記載の通信装置において、前記分配分演算部は、前記送信データを所定区間だけ遅延させるものである。
【0024】
また、請求項11に係る通信装置の送信電力制御方法は、送信データを処理する第1の処理部と、周波数変換後の送信信号を処理する第2の処理部とを備えた通信装置の送信電力制御方法であって、前記第1の処理部において、前記送信データの電力値を求める電力値演算ステップと、前記電力値から当該第1の処理部の電力制御分と前記第2の処理部の電力制御分とを求める電力分配ステップと、当該第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分の変化に基づき、前記電力値が所定のヒステリシス制御区間にあるか否かを判断する状態検出ステップと、前記状態検出ステップにより前記ヒステリシス制御区間にあると判断されたときに、当該第1の処理部の電力制御分と前記第2の処理部の電力制御分にヒステリシス特性を持たせるように補正するヒステリシス制御ステップと、前記ヒステリシス制御ステップからの当該第1の処理部の電力制御分に基づき前記送信データに補正演算を施す分配分演算ステップとを具備し、前記第2の処理部において、前記第1の処理部により求められた当該第2の処理部の電力制御分に基づき電力制御を行う電力制御ステップを具備するものである。
【0025】
また、請求項12に係る通信装置の送信電力制御方法は、請求項11に記載の通信装置の送信電力制御方法において、前記電力分配ステップは、前記電力値が所定の基準電力値を越えている場合に、前記電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が所定値を越えない範囲で最大となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を前記第1の処理部の電力制御分とするものである。
【0026】
また、請求項13に係る通信装置の送信電力制御方法は、請求項11に記載の通信装置の送信電力制御方法において、前記電力分配ステップは、前記電力値が所定の基準電力値を越えていない場合に、前記電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が所定値を越える範囲で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とするものである。
【0027】
また、請求項14に係る通信装置の送信電力制御方法は、請求項11に記載の通信装置の送信電力制御方法において、前記電力値演算ステップは、前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出ステップと、前記平均電力値を所定の基準電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化ステップとを具備し、前記電力分配ステップは、前記正規化値が1以上の場合には、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が1以下で最大となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を前記第1の処理部の電力制御分とし、前記正規化値が1以下の場合には、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とするものである。
【0028】
また、請求項15に係る通信装置の送信電力制御方法は、請求項11に記載の通信装置の送信電力制御方法において、前記電力値演算ステップは、前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出ステップと、前記平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化ステップとを具備し、前記電力分配ステップは、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とするものである。
【0029】
また、請求項16に係る通信装置の送信電力制御方法は、請求項11、12、13、14または15に記載の通信装置の送信電力制御方法において、前記電力値演算ステップは、前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出ステップと、前記平均電力値について所定の最大値または最小値と比較する比較ステップと、前記平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化ステップとを具備し、前記電力分配ステップは、前記比較ステップの比較結果により前記平均電力値が最大値を越えるときは、送信電力が下がるように前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を補正し、前記比較ステップの比較結果により前記平均電力値が最小値を下回るときは、送信電力が上がるように前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を補正するものである。
【0030】
また、請求項17に係る通信装置の送信電力制御方法は、請求項11、12、13、14、15または16に記載の通信装置の送信電力制御方法において、前記状態検出ステップは、前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分について、所定区間前の値と現在の値とを比較して前記電力値の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、前記ヒステリシス制御ステップは、前記電力値の変動が減少傾向にあるときに、前記第1の処理部の電力制御分を所定の制御ステップ値で除算して補正し、前記第2の処理部の電力制御分に所定値を減算して補正するものである。
【0031】
また、請求項18に係る通信装置の送信電力制御方法は、請求項11、12、13、14、15または16に記載の通信装置の送信電力制御方法において、前記状態検出ステップは、前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分について、所定区間前の値と現在の値とを比較して前記電力値の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、前記ヒステリシス制御ステップは、前記電力値の変動が増加傾向にあるときに、前記第1の処理部の電力制御分に所定の制御ステップ値を乗算して補正し、前記第2の処理部の電力制御分に所定値を加算して補正するものである。
【0032】
また、請求項19に係る制御プログラムは、請求項11、12、13、14、15、16、17または18に記載の通信装置の送信電力制御方法をコンピュータに実行させるためのものである。
【0033】
さらに、請求項20に係るコンピュータにより読み取り可能な記録媒体は、請求項11、12、13、14、15、16、17または18に記載の通信装置の送信電力制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして記録したものである。
【0034】
本発明の請求項1に係る通信装置、請求項11に係る通信装置の送信電力制御方法、請求項19に係る制御プログラムおよび請求項20に係る記録媒体では、送信データを処理する第1の処理部においては、電力値演算部(電力値演算ステップ)により送信データの電力値を求め、電力分配部(電力分配ステップ)により、電力値から当該第1の処理部の電力制御分と第2の処理部の電力制御分とを求め、状態検出部(状態検出ステップ)により、当該第1の処理部の電力制御分および第2の処理部の電力制御分の変化に基づき、電力値が所定のヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、状態検出部(状態検出ステップ)によりヒステリシス制御区間にあると判断されたときに、ヒステリシス制御部(ヒステリシス制御ステップ)では、当該第1の処理部の電力制御分と第2の処理部の電力制御分にヒステリシス特性を持たせるように補正し、分配分演算部(分配分演算ステップ)により、ヒステリシス制御部(ヒステリシス制御ステップ)からの当該第1の処理部の電力制御分に基づき送信データに補正演算を施し、他方、周波数変換後の送信信号を処理する第2の処理部においては、(電力制御ステップにより)第1の処理部により求められた当該第2の処理部の電力制御分に基づき電力制御を行う。
【0035】
ここで、第1の処理部は、例えば、送信周波数信号に周波数変換される前の中間周波数信号、即ちベースバンド信号を処理するベースバンド部が該当し、また第2の処理部は、例えば、送信周波数信号に周波数変換された後の送信信号を処理する無線部が該当する。このように、電力分配部(電力分配ステップ)により、第1の処理部(ベースバンド部)の電力制御分と第2の処理部(無線部)の電力制御分とに分配し、それぞれの電力制御分に基づき電力制御を行うことで、ダイナミックレンジを少なくすることができ、ベースバンド部のダイナミックレンジを有効に使うことができる。
【0036】
また、第1の処理部(ベースバンド部)で微小な量の電力制御を行い、第2の処理部(無線部)では大きな変化量に対する制御を行うことにより、第2の処理部(無線部)のアナログ部品の温度特性および微小変化による変動により送信電力制御の制御精度が左右されることが無い。
【0037】
さらに、第2の処理部(無線部)で発生する微小変動による影響を抑えるために行うヒステリシス制御について、第1の処理部(ベースバンド部)の電力制御分および第2の処理部(無線部)の電力制御分の変化に基づき、電力値が所定のヒステリシス制御区間にあるか否かを判断するので、入力の電力値によらず広いダイナミックレンジに対応することができ、通信装置の小型化および低消費電力化を図ることができる。
【0038】
また、請求項2,3,4に係る通信装置、請求項12,13,14に係る通信装置の送信電力制御方法、請求項19に係る制御プログラムおよび請求項20に係る記録媒体では、電力値が所定の基準電力値を越えている場合には、電力分配部(電力分配ステップ)において、電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が所定値を越えない範囲で最大となるべき乗回数値を第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を第1の処理部の電力制御分とする。また、電力値が所定の基準電力値を越えていない場合には、電力分配部(電力分配ステップ)において、電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が所定値を越える範囲で最小となるべき乗回数値を第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を第1の処理部の電力制御分とする。
【0039】
特に、請求項4に係る通信装置および請求項14に係る通信装置の送信電力制御方法では、電力値演算部(電力値演算ステップ)において、平均電力算出部(平均電力算出ステップ)により送信データの任意区間の平均電力値を算出し、正規化部(正規化ステップ)により平均電力値を所定の基準電力値に基づき正規化した正規化値を求めるようにし、正規化値が1以上の場合には、電力分配部(電力分配ステップ)において、正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が1以下で最大となるべき乗回数値を第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を第1の処理部の電力制御分とし、正規化値が1以下の場合には、電力分配部(電力分配ステップ)において、正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を第1の処理部の電力制御分とする。
【0040】
このように、第1の処理部(ベースバンド部)では乗算結果または除算結果による微小量の電力制御を行い、第2の処理部(無線部)ではべき乗回数値による大きな変化量に対する電力制御を行うことにより、第2の処理部(無線部)のアナログ部品の温度特性および微小変化による変動により送信電力制御の制御精度が左右されることが無くなる。
【0041】
また、電力制御分の分配処理は、CPUやDSP(ディジタル信号処理プロセッサ)等で実行されるプログラムによって実現しても良いが、比較回路、乗算器、除算器、セレクタ等の組み合わせによるハードウェアでも実現でき、例えばこれらの回路構成を通信用ASIC(特定用途向けIC)上に構成すれば、CPUやDSP程の高速動作を必要とせず、相対的に低速のクロックで動作させればよいので、通信装置の小型化を図ることができると共に、装置の低消費電力化も実現できる。
【0042】
また、請求項5に係る通信装置、請求項15に係る通信装置の送信電力制御方法、請求項19に係る制御プログラムおよび請求項20に係る記録媒体では、電力値演算部(電力値演算ステップ)において、平均電力算出部(平均電力算出ステップ)により送信データの任意区間の平均電力値を算出し、正規化部(正規化ステップ)により平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求めるようにし、電力分配部(電力分配ステップ)では、正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を第1の処理部の電力制御分とする。
【0043】
これにより、請求項4に係る通信装置および請求項14に係る通信装置の送信電力制御方法と比べて、正規化値が1以上か1以下かを判別する比較回路(比較ステップ)が不要で、電力分配部(電力分配ステップ)における分岐もなく単一の処理となるので、より通信装置の小型化または制御プログラムの簡単化を図ることができる。
【0044】
また、請求項6に係る通信装置、請求項16に係る通信装置の送信電力制御方法、請求項19に係る制御プログラムおよび請求項20に係る記録媒体では、電力値演算部(電力値演算ステップ)において、平均電力算出部(平均電力算出ステップ)により送信データの任意区間の平均電力値を算出し、比較部(比較ステップ)により平均電力値について所定の最大値または最小値と比較し、正規化部(正規化ステップ)により平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求めるようにし、電力分配部(電力分配ステップ)では、比較部(比較ステップ)の比較結果により平均電力値が最大値を越えるときは、送信電力が下がるように第1の処理部の電力制御分および第2の処理部の電力制御分を補正し、比較部(比較ステップ)の比較結果により平均電力値が最小値を下回るときは、送信電力が上がるように第1の処理部の電力制御分および第2の処理部の電力制御分を補正する。このように、平均電力値が最大値を越えるときは送信電力が下がるように、平均電力値が最小値を下回るときは送信電力が上がるように、それぞれ第1の処理部の電力制御分および第2の処理部の電力制御分を補正するので、高すぎる電力と低すぎる電力を最適な送信電力に制御することができる。
【0045】
また、請求項7,8に係る通信装置、請求項17,18に係る通信装置の送信電力制御方法、請求項19に係る制御プログラムおよび請求項20に係る記録媒体では、状態検出部(状態検出ステップ)により、第1の処理部の電力制御分および第2の処理部の電力制御分について、所定区間前の値と現在の値とを比較して電力値の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、ヒステリシス制御部(ヒステリシス制御ステップ)では、電力値の変動が減少傾向にあるときに、第1の処理部の電力制御分を所定の制御ステップ値で除算して補正し、第2の処理部の電力制御分に所定値を減算して補正する。また、電力値の変動が増加傾向にあるときには、ヒステリシス制御部(ヒステリシス制御ステップ)により、第1の処理部の電力制御分に所定の制御ステップ値を乗算して補正し、第2の処理部の電力制御分に所定値を加算して補正する。
【0046】
ヒステリシス制御処理についても、CPUやDSP等で実行されるプログラムによって実現しても良いが、比較回路、乗算器、除算器、加算器、減算器等の組み合わせによるハードウェアでも実現でき、例えばこれらの回路構成を通信用ASIC(特定用途向けIC)上に構成すれば、CPUやDSP程の高速動作を必要とせず、相対的に低速のクロックで動作させればよいので、通信装置の小型化を図ることができると共に、装置の低消費電力化も実現できる。
【0047】
また、請求項9に係る通信装置では、ヒステリシス制御部において、選択部により、補正後の第1の処理部の電力制御分が所定範囲内にあるときに、補正後の第1の処理部の電力制御分および第2の処理部の電力制御分を選択して出力する。なお、補正後の第1の処理部の電力制御分が所定範囲外にあるときには、補正前の第1の処理部の電力制御分および第2の処理部の電力制御分を選択することになる。これにより送信電力の最適制御が可能となる。
【0048】
また、請求項10に係る通信装置では、分配分演算部において、送信データを所定区間だけ遅延させる。これにより、電力制御の追従性を向上させることができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の通信装置、通信装置の送信電力制御方法、制御プログラムおよび記録媒体の実施の形態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の実施形態〕、〔第3の実施形態〕、〔第4の実施形態〕の順に図面を参照して詳細に説明する。なお、それぞれの実施形態の説明では、本発明に係る通信装置および通信装置の送信電力制御方法について詳述するが、本発明に係る制御プログラムについては送信電力制御方法を実行させるためのプログラムであり、また本発明に係る記録媒体については、送信電力制御方法を実行させるための制御プログラムを記録した記録媒体であることから、その説明は以下の送信電力制御方法の説明に含まれるものである。
【0050】
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態の通信装置は、ベースバンド部の電力制御分と無線部の電力制御分とに分配を行って送信電力を制御するものである。図1に本発明の第1の実施形態に係る通信装置の構成図を示す。
【0051】
また、本実施形態の通信装置は、電力分配制御にヒステリシス制御を用いており、任意区間の平均電力値を求め、基準電力値と任意区間の平均電力値との除算結果と、1任意区間前の基準電力値と任意区間の平均電力値との除算結果との比較からヒステリシス制御範囲か否かを判断し、任意区間の平均電力値に基づき、無線部に対する大きいステップでの制御分とベースバンド部に対する小さなステップでの制御分とに電力分配することにより、より少ないダイナミックレンジでの送信を可能としたものである。図2に本実施形態の通信装置の無線部120における送信電力制御の説明図を示す。
【0052】
図1では、通信装置における送信電力制御機能を実現する部分の構成のみを示しており、同図において、本実施形態の通信装置は、送信データ(ベースバンド信号)を処理するベースバンド部(特許請求の範囲にいう第1の処理部)100と、周波数変換後の送信周波数信号を処理する無線部(第2の処理部)120とを備えた構成である。
【0053】
ベースバンド部100には、送信データの電力値を求める電力値演算部101と、電力値からベースバンド部100の電力制御分Diと無線部120の電力制御分niとを求める電力分配部103と、ベースバンド部100の電力制御分Diおよび無線部120の電力制御分niの変化に基づき、電力値が所定のヒステリシス制御区間にあるか否かを判断する状態検出部105と、状態検出部105によりヒステリシス制御区間にあると判断されたときに、ベースバンド部100の電力制御分Dと無線部120の電力制御分nにヒステリシス特性を持たせるように補正するヒステリシス制御部107と、ヒステリシス制御部107からのベースバンド部100の電力制御分Dに基づき送信データに補正演算を施す分配分演算部109とを備えて構成されている。なお、無線部120においては、ベースバンド部100により求められた無線部120の電力制御分nに基づき電力制御が行われる。
【0054】
また、図3には、第1の実施形態の通信装置におけるベースバンド部100のより具体的な構成図を示す。図3において、ベースバンド部100は、平均電力算出部301、正規化部302、第1の電力分配部303、状態検出部105、ヒステリシス制御部107および第1の分配分演算部309を備えて構成されている。
【0055】
ここで、平均電力算出部301は、直交する2つの座標軸上の2つの成分であるIチャネルおよびQチャネルを持つ送信データを入力とし、該IチャネルおよびQチャネルの送信データについて任意区間の平均電力値を算出する。また、正規化部302は、平均電力算出部301の出力である任意区間の平均電力値と図示しない全体制御部により設定される基準電力値BPとの除算値(分母が所定の基準電力値BP、分子が任意区間の平均電力値)を算出し、正規化値Cとして出力する。
【0056】
また、第1の電力分配部303では、正規化部302の出力である正規化値Cに基づき、任意区間の平均電力値が基準電力値BPを越えている場合と越えていない場合のいずれかの条件に対しベースバンド部100の電力制御分(内部通知補正分)Diと無線部120の電力制御分(外部通知補正分)niを算出する。
【0057】
図4に、第1の電力分配部303の具体的な構成図を示す。図4において、第1の電力分配部303は、第1の制御値検出部401、第2の制御値検出部402、比較部403、第1の選択部404および第2の選択部405を備えた構成である。
【0058】
ここで、比較部403は、正規化値Cと「1」とを比較して、第1の選択部404および第2の選択部405に対して選択制御信号を出力する。つまり、任意区間の平均電力値が基準電力値BPを越えている場合と越えていない場合のいずれであるかを見て、第1の選択部404および第2の選択部405の選択制御により、任意区間の平均電力値が基準電力値BPを越えている(正規化値Cが1以上の)場合には第2の制御値検出部402の出力D2,n2を選択し、任意区間の平均電力値が基準電力値BPを越えていない(正規化値Cが1以下の)場合には第1の制御値検出部401の出力D1,n1を選択して、それぞれ内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Di、外部通知補正分(無線部120の電力制御分)niとして出力する。
【0059】
第1の制御値検出部401は、正規化値Cに対して制御ステップ値Mのべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を無線部120の電力制御分n1とし、その時の除算結果をベースバンド部100の電力制御分D1とする。これらn1,D1は正規化値Cが1以下の場合に選択される。また、第2の制御値検出部402は、正規化値Cに対して制御ステップ値Mのべき乗値を乗算していき、該乗算結果が1以下で最大となるべき乗回数値を無線部120の電力制御分n2とし、その時の乗算結果をベースバンド部100の電力制御分D2とする。これらn2,D2は正規化値Cが1以上の場合に選択される。なお、制御ステップ値Mは図示しない全体制御部により設定される。
【0060】
次に、状態検出部105は、ベースバンド部100の電力制御分Diおよび無線部120の電力制御分niについて、1任意区間前の値と現在の値とを比較して電力の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断する。また、ヒステリシス制御部107は、電力の変動が減少傾向にあるときには、ベースバンド部100の電力制御分Diを制御ステップ値Mで除算して補正し、無線部120の電力制御分niに「1」を減算して補正し、電力の変動が増加傾向にあるときには、ベースバンド部100の電力制御分Diに制御ステップ値Mを乗算して補正し、無線部120の電力制御分niに「1」を加算して補正する。
【0061】
図5に、状態検出部105およびヒステリシス制御部107の具体的な構成図を示す。同図において、ヒステリシス制御部107は、第1の補正演算部501、第2の補正演算部502、第3の選択部503および第4の選択部504を備えた構成である。
【0062】
状態検出部105は、内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Diおよび外部通知補正分(無線部120の電力制御分)niについて、任意区間毎にその値を保持しておき、1任意区間前の値(D,n)と現在の値とを比較して電力の変動方向を検出し、選択制御信号Siを第3の選択部503および第4の選択部504に出力する。
【0063】
第1の補正演算部501は加算器および減算器を備え、外部通知補正分(無線部120の電力制御分)niに対して「1」を加算した値と「1」を減算した値とを第3の選択部503に出力する。また、第2の補正演算部502は除算器および乗算器を備え、内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Diに制御ステップ値Mを除した値と制御ステップ値Mを乗じた値とを第4の選択部504に出力する。
【0064】
したがって、第3の選択部503には、外部通知補正分niと、ni+1と、ni−1とが供給されており、電力の変動が無い時には外部通知補正分niが、電力の変動が減少傾向にある時にはni−1が、電力の変動が増加傾向にある時にはni+1が、それぞれ選択される。また、第4の選択部504には、内部通知補正分Diと、Di÷Mと、Di×Mとが供給されており、電力の変動が無い時には内部通知補正分Diが、電力の変動が減少傾向にある時にはDi÷Mが、電力の変動が増加傾向にある時にはDi×Mが、それぞれ選択される。
【0065】
なお、第4の選択部504では、ヒステリシスの制御範囲であるか否かの判定も行っており、状態検出部105内に保持されている1任意区間前の内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Dと、第2の補正演算部502によるDi÷MまたはDi×Mとを比較して、第2の補正演算部502によるDi÷MまたはDi×Mが1任意区間前の内部通知補正分Dについての所定のヒステリシス範囲内に収まっているか否かにより判断する。
【0066】
すなわち、Di÷MまたはDi×Mが所定のヒステリシス範囲内に収まっていれば、電力の変動が減少傾向時にはni−1およびDi÷Mが、電力の変動が増加傾向時にはni+1およびDi×Mが、それぞれ外部通知補正分nおよび内部通知補正分Dとして選択されるが、所定のヒステリシス範囲内に収まっていない場合には、niおよびDiが選択されることになる。
【0067】
次に、第1の分配分演算部309では、ヒステリシス制御部107からの内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Dを用いて、IチャネルとQチャネルの入力送信データに補正演算を行う。
【0068】
次に、以上の構成要素を備えた本実施形態の通信装置における動作、即ち電力制御方法について説明する。先ず、平均電力算出部301でIチャネルとQチャネルの入力送信データの任意区間について平均電力値を算出し、次に、正規化部302では、任意区間の平均電力値と設定された基準電力値BPとの除算値(分母に基準電力値BP、分子に平均電力値)を求め、これを正規化値Cとして出力する。
【0069】
次に、第1の電力分配部303では、正規化値Cが1以上の(任意区間の平均電力値が基準電力値BPを越えている)場合と、正規化値Cが1以下の(越えていない)場合のいずれであるかを比較部403で判断する。正規化値Cが1以上の(平均電力値が基準電力値BPを越えている)場合には、第2の制御値検出部402において、正規化値Cに対して制御ステップ値Mのべき乗値を乗算していったときに、該乗算結果が1以下で最大となるべき乗回数値n2とその時の乗算結果D2を、それぞれ外部通知補正分(無線部120の電力制御分)niと内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Diとして選択する。
【0070】
また、正規化値Cが1以下の(任意区間の平均電力値が基準電力値BPを越えていない)場合には、第1の制御値検出部401において、正規化値Cを制御ステップ値Mのべき乗値で除算していったときに、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値n1とその時の除算結果D1を、それぞれ外部通知補正分(無線部120の電力制御分)niと内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Diとして選択する。
【0071】
次に、状態検出部105では、内部通知補正分Diおよび外部通知補正分niについて、任意区間毎にその値を保持しておき、1任意区間前の値(D,n)と現在の値とを比較して電力の変動方向を検出する。また、ヒステリシス制御部107では、第1の補正演算部501により外部通知補正分niに対して「1」を加算した値ni+1と、「1」を減算した値ni−1とが算出され、また第2の補正演算部502により内部通知補正分Diに制御ステップ値Mを除した値Di÷Mと、制御ステップ値Mを乗じた値Di×Mとが算出される。
【0072】
そして、第4の選択部504では、状態検出部105内に保持されている1任意区間前の内部通知補正分Dと、第2の補正演算部502によるDi÷MまたはDi×Mとを比較することにより、ヒステリシスの制御範囲であるか否かの判定を行う。
【0073】
さらに、第3の選択部503および第4の選択部504では、ヒステリシスの制御範囲でない場合、並びに、電力の変動が無い場合には、niおよびDiがそれぞれ外部通知補正分nおよび内部通知補正分Dとして選択される。また、ヒステリシスの制御範囲であって電力の変動が減少傾向にある場合には、ni−1およびDi÷Mがそれぞれ外部通知補正分nおよび内部通知補正分Dとして選択される。さらに、ヒステリシスの制御範囲であって電力の変動が増加傾向にある場合には、ni+1およびDi×Mがそれぞれ外部通知補正分nおよび内部通知補正分Dとして選択される。
【0074】
次に、第1の分配分演算部309では、ヒステリシス制御部107からの内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Dを用いて、IチャネルとQチャネルの入力送信データに対して補正演算が行われ、また、無線部120では、ヒステリシス制御部107からの外部通知補正分(無線部120の電力制御分)nを用いて図2に示したような電力制御が行われる。
【0075】
以上のように本実施形態の通信装置および通信装置の電力制御方法によれば、第1の電力分配部303(電力分配ステップ)により、ベースバンド部100の電力制御分Diと無線部120の電力制御分niとに分配し、それぞれの電力制御分に基づき電力制御を行うことで、ダイナミックレンジを少なくすることができ、ベースバンド部100のダイナミックレンジを有効に使うことができる。
【0076】
また、ベースバンド部100では乗算結果または除算結果に基づく電力制御分Dにより微小量の電力制御を行い、無線部120ではべき乗回数値に基づく電力制御分nにより大きな変化量に対する電力制御を行うことにより、無線部120のアナログ部品の温度特性および微小変化による変動により送信電力制御の制御精度が左右されることが無くなる。
【0077】
また、電力制御分の分配処理およびヒステリシス制御処理は、CPUやDSP等で実行されるプログラムによって実現しても良いが、比較回路、乗算器、除算器、セレクタ、加算器、減算器等の組み合わせによるハードウェアでも実現でき、例えばこれらの回路構成を通信用ASIC(特定用途向けIC)上に構成すれば、CPUやDSP程の高速動作を必要とせず、相対的に低速のクロックで動作させればよいので、通信装置の小型化を図ることができると共に、装置の低消費電力化も実現できる。
【0078】
さらに、ヒステリシス制御部107において、補正演算後のベースバンド部100の電力制御分(Di÷MまたはDi×M)がヒステリシス制御範囲内にあるときに、補正演算後の電力制御分を選択して出力するので、送信電力の最適制御が可能となる。なお、基準電力値BP、制御ステップ値Mおよびヒステリシス制御範囲は図示しない全体制御部により設定可能であり、これらの可変設定により柔軟な送信電力制御が可能である。
【0079】
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態の通信装置は、第1の実施形態と同様に、ベースバンド部の電力制御分と無線部の電力制御分とに分配を行って送信電力を制御するものであり、全体的な構成は図1と同等である。また、本実施形態の通信装置は、電力分配制御にヒステリシス制御を用いており、任意区間の平均電力値を求め、送信電力値の最大値と任意区間の平均電力値との除算結果と、1任意区間前の送信電力値の最大値と任意区間の平均電力値との除算結果との比較からヒステリシス制御範囲か否かを判断し、任意区間の平均電力値に基づき電力分配するものである。
【0080】
図6には、第2の実施形態の通信装置におけるベースバンド部100のより具体的な構成図を示す。図6において、ベースバンド部100は、平均電力算出部301、正規化部602、第2の電力分配部603、状態検出部105、ヒステリシス制御部107および第1の分配分演算部309を備えて構成されている。第1の実施形態と同等の構成要素については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0081】
ここで、正規化部602は、平均電力算出部301の出力である任意区間の平均電力値と図示しない全体制御部により設定される送信電力値の最大値MPとの除算値(分母が送信電力値の最大値MP、分子が任意区間の平均電力値)を算出し、正規化値Cとして出力する。また、第2の電力分配部603では、正規化部602の出力である正規化値Cに基づき、ベースバンド部100の電力制御分(内部通知補正分)Diと無線部120の電力制御分(外部通知補正分)niを算出する。
【0082】
図7に、第2の電力分配部603の具体的な構成図を示す。同図に示すように、第2の電力分配部603は、第1の制御値検出部701のみを備えた構成である。第1の制御値検出部701は、正規化値Cに対して制御ステップ値Mのべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を無線部120の電力制御分niとし、その時の除算結果をベースバンド部100の電力制御分Diとする。なお、制御ステップ値Mは図示しない全体制御部により設定される。
【0083】
次に、以上の構成要素を備えた本実施形態の通信装置における動作、即ち電力制御方法について説明する。先ず、平均電力算出部301でIチャネルとQチャネルの入力送信データの任意区間について平均電力値を算出し、次に、正規化部602では、任意区間の平均電力値と設定された送信電力の最大値MPとの除算値(分母に送信電力の最大値MP、分子に平均電力値)を求め、これを正規化値Cとして出力する。
【0084】
次に、第2の電力分配部603では、第1の制御値検出部701において、正規化値Cを制御ステップ値Mのべき乗値で除算していったときに、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値とその時の除算結果を、それぞれ外部通知補正分(無線部120の電力制御分)niと内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Diとして出力する。
【0085】
以下、状態検出部105、ヒステリシス制御部107、第1の分配分演算部309および無線部120における処理については、第1の実施形態と同様である。
【0086】
以上のように本実施形態の通信装置および通信装置の電力制御方法によれば、第1の実施形態において全体制御部により設定する基準電力値BPを送信電力の最大値MPとすることで、正規化値Cが1以上か1以下かを判別する比較部(比較ステップ)が不要で、電力分配部(電力分配ステップ)における条件分岐が無くなり単一の処理となるので、ハードウェア物量を削減して通信装置の小型化を図ることができ、また、CPUやDSP等の上で実行されるプログラムによって電力制御方法を実現する場合には、プログラムの簡単化を図ることができる。
【0087】
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態の通信装置は、第1の実施形態と同様に、ベースバンド部の電力制御分と無線部の電力制御分とに分配を行って送信電力を制御するものであり、全体的な構成は図1とほぼ同等である。また、電力分配制御にヒステリシス制御を用いて、任意区間の平均電力値に基づき電力分配する点も同様であるが、分配分演算において入力データを遅延させて補正を行いデータを出力する点が異なる。
【0088】
図8には、第3の実施形態の通信装置におけるベースバンド部100のより具体的な構成図を示す。図8において、ベースバンド部100は、平均電力算出部301、正規化部302、第1の電力分配部303、状態検出部105、ヒステリシス制御部107および第2の分配分演算部809を備えて構成されている。第1の実施形態と同等の構成要素については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0089】
ここで、第2の分配分演算部809では、IチャネルとQチャネルの入力送信データを任意平均区間分だけ遅延させ、ヒステリシス制御部107からの内部通知補正分(ベースバンド部100の電力制御分)Dを用いて補正演算を行う。
【0090】
以上のように本実施形態の通信装置および通信装置の送信電力制御方法によれば、第2の分配分演算部809において、送信データを任意平均区間分だけ遅延させているので、電力制御の追従性を向上させることができる。
【0091】
〔第4の実施形態〕
本発明の第4の実施形態の通信装置は、第1の実施形態と同様に、ベースバンド部の電力制御分と無線部の電力制御分とに分配を行って送信電力を制御するものであり、全体的な構成は図1とほぼ同等である。また、電力分配制御にヒステリシス制御を用いて、任意区間の平均電力値に基づき電力分配する点も同様であるが、平均電力値と設定された最大値および最小値との比較を行い、電力の最大値および最小値の範囲内に入らない平均電力値に対して電力制御分の補正による送信電力の最適化を行う点が異なる。
【0092】
図9には、第4の実施形態の通信装置におけるベースバンド部100のより具体的な構成図を示す。図9において、ベースバンド部100は、平均電力算出部301、最大値最小値比較部907、正規化部302、第3の電力分配部903、状態検出部105、ヒステリシス制御部107および第1の分配分演算部309を備えて構成されている。第1の実施形態と同等の構成要素については同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0093】
ここで、最大値最小値比較部907は、平均電力算出部301により算出された平均電力値と、図示しない全体制御部によって設定される最大値および最小値とを比較して、比較結果に基づく制御信号MMCを第3の電力分配部903に出力する。
【0094】
また、第3の電力分配部903は、基本的には第1の実施形態と同様に、正規化値Cに基づき、平均電力値が基準電力値BPを越えている場合と越えていない場合のいずれかの条件に対しベースバンド部100の電力制御分(内部通知補正分)Diと無線部120の電力制御分(外部通知補正分)niを算出するもので、図4に示す構成を備えるが、これに加えてさらに以下の機能が加わっている。すなわち、最大値最小値比較部907からの制御信号MMCに基づき、平均電力値が最大値を越えるときは送信電力が下がるように、また、平均電力値が最小値を下回るときは送信電力が上がるように、ベースバンド部100の電力制御分(内部通知補正分)および無線部120の電力制御分(外部通知補正分)をさらに補正する。
【0095】
以上のように本実施形態の通信装置および通信装置の電力制御方法によれば、平均電力値が最大値を越えるときは送信電力が下がるように、平均電力値が最小値を下回るときは送信電力が上がるように、それぞれベースバンド部100の電力制御分(内部通知補正分)および無線部120の電力制御分(外部通知補正分)をさらに補正するので、高すぎる電力と低すぎる電力を最適な送信電力に制御することができる。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の通信装置、通信装置の送信電力制御方法、制御プログラムおよび記録媒体によれば、電力分配部(電力分配ステップ)により、第1の処理部(ベースバンド部)の電力制御分と第2の処理部(無線部)の電力制御分とに分配し、それぞれの電力制御分に基づき電力制御を行うこととしたので、必要なダイナミックレンジを少なくすることができ、また、第1の処理部(ベースバンド部)で微小な量の電力制御を行い、第2の処理部(無線部)では大きな変化量に対する制御を行うことにより、第2の処理部(無線部)のアナログ部品の温度特性および微小変化による変動により送信電力制御の制御精度が左右されることが無くなる。
【0097】
また、第2の処理部(無線部)で発生する微小変動による影響を抑えるために行うヒステリシス制御について、第1の処理部(ベースバンド部)の電力制御分および第2の処理部(無線部)の電力制御分の変化に基づき、電力値が所定のヒステリシス制御区間にあるか否かを判断するので、入力の電力値によらず広いダイナミックレンジに対応することができ、通信装置の小型化および低消費電力化を図ることができる。
【0098】
さらに、平均電力値が最大値を越えるときは送信電力が下がるように、平均電力値が最小値を下回るときは送信電力が上がるように、それぞれ第1の処理部の電力制御分および第2の処理部の電力制御分を補正するので、高すぎる電力と低すぎる電力を最適な送信電力に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る通信装置の構成図である。
【図2】第1の実施形態の通信装置の無線部における送信電力制御を説明する説明図である。
【図3】第1の実施形態の通信装置におけるベースバンド部のより具体的な構成図である。
【図4】第1の実施形態の第1の電力分配部の具体的な構成図である。
【図5】第1の実施形態の状態検出部およびヒステリシス制御部の具体的な構成図である。
【図6】第2の実施形態の通信装置におけるベースバンド部のより具体的な構成図である。
【図7】第2の実施形態の第2の電力分配部の具体的な構成図である。
【図8】第3の実施形態の通信装置におけるベースバンド部のより具体的な構成図である。
【図9】第4の実施形態の通信装置におけるベースバンド部のより具体的な構成図である。
【図10】従来の通信装置における送信電力制御機能を実現する部分の構成図である。
【図11】従来の通信装置の無線部における送信電力制御を説明する説明図である。
【図12】従来のヒステリシス回路の構成図である。
【符号の説明】
100 ベースバンド部(第1の処理部)
101 電力値演算部
103 電力分配部
105 状態検出部
107 ヒステリシス制御部
109 分配分演算部
120 無線部(第2の処理部)
301 平均電力算出部
302,602 正規化部
303 第1の電力分配部
309 第1の分配分演算部
401 第1の制御値検出部
402 第2の制御値検出部
403 比較部
404 第1の選択部
405 第2の選択部
501,701 第1の補正演算部
502 第2の補正演算部
503 第3の選択部
504 第4の選択部
603 第2の電力分配部
809 第2の分配分演算部
903 第3の電力分配部
907 最大値最小値比較部
D ベースバンド部100の電力制御分
n 無線部120の電力制御分
BP 基準電力値
C 正規化値
M 制御ステップ値
MP 送信電力の最大値

Claims (20)

  1. 送信データを処理する第1の処理部と、周波数変換後の送信信号を処理する第2の処理部とを備えた通信装置であって、
    前記第1の処理部は、
    前記送信データの電力値を求める電力値演算部と、
    前記電力値から当該第1の処理部の電力制御分と前記第2の処理部の電力制御分とを求める電力分配部と、
    当該第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分の変化に基づき、前記電力値が所定のヒステリシス制御区間にあるか否かを判断する状態検出部と、
    前記状態検出部により前記ヒステリシス制御区間にあると判断されたときに、当該第1の処理部の電力制御分と前記第2の処理部の電力制御分にヒステリシス特性を持たせるように補正するヒステリシス制御部と、
    前記ヒステリシス制御部からの当該第1の処理部の電力制御分に基づき前記送信データに補正演算を施す分配分演算部と、を有し、
    前記第2の処理部は、前記第1の処理部により求められた当該第2の処理部の電力制御分に基づき電力制御を行うことを特徴とする通信装置。
  2. 前記電力分配部は、前記電力値が所定の基準電力値を越えている場合に、前記電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が所定値を越えない範囲で最大となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を前記第1の処理部の電力制御分とすることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記電力分配部は、前記電力値が所定の基準電力値を越えていない場合に、前記電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が所定値を越える範囲で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とすることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記電力値演算部は、
    前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出部と、
    前記平均電力値を所定の基準電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化部と、を有し、
    前記電力分配部は、前記正規化値が1以上の場合には、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が1以下で最大となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を前記第1の処理部の電力制御分とし、前記正規化値が1以下の場合には、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とすることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記電力値演算部は、
    前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出部と、
    前記平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化部と、を有し、
    前記電力分配部は、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とすることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  6. 前記電力値演算部は、
    前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出部と、
    前記平均電力値について所定の最大値または最小値と比較する比較部と、
    前記平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化部と、を有し、
    前記電力分配部は、前記比較部の比較結果により前記平均電力値が最大値を越えるときは、送信電力が下がるように前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を補正し、前記比較部の比較結果により前記平均電力値が最小値を下回るときは、送信電力が上がるように前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を補正することを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の通信装置。
  7. 前記状態検出部は、前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分について、所定区間前の値と現在の値とを比較して前記電力値の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、前記ヒステリシス制御部は、前記電力値の変動が減少傾向にあるときに、前記第1の処理部の電力制御分を所定の制御ステップ値で除算して補正し、前記第2の処理部の電力制御分に所定値を減算して補正することを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の通信装置。
  8. 前記状態検出部は、前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分について、所定区間前の値と現在の値とを比較して前記電力値の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、前記ヒステリシス制御部は、前記電力値の変動が増加傾向にあるときに、前記第1の処理部の電力制御分に所定の制御ステップ値を乗算して補正し、前記第2の処理部の電力制御分に所定値を加算して補正することを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の通信装置。
  9. 前記ヒステリシス制御部は、補正後の前記第1の処理部の電力制御分が所定範囲内にあるときに、補正後の前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を選択して出力する選択部を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8に記載の通信装置。
  10. 前記分配分演算部は、前記送信データを所定区間だけ遅延させることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9に記載の通信装置。
  11. 送信データを処理する第1の処理部と、周波数変換後の送信信号を処理する第2の処理部とを備えた通信装置の送信電力制御方法であって、
    前記第1の処理部において、
    前記送信データの電力値を求める電力値演算ステップと、
    前記電力値から当該第1の処理部の電力制御分と前記第2の処理部の電力制御分とを求める電力分配ステップと、
    当該第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分の変化に基づき、前記電力値が所定のヒステリシス制御区間にあるか否かを判断する状態検出ステップと、
    前記状態検出ステップにより前記ヒステリシス制御区間にあると判断されたときに、当該第1の処理部の電力制御分と前記第2の処理部の電力制御分にヒステリシス特性を持たせるように補正するヒステリシス制御ステップと、
    前記ヒステリシス制御ステップからの当該第1の処理部の電力制御分に基づき前記送信データに補正演算を施す分配分演算ステップと、を有し、
    前記第2の処理部において、
    前記第1の処理部により求められた当該第2の処理部の電力制御分に基づき電力制御を行う電力制御ステップを有することを特徴とする通信装置の送信電力制御方法。
  12. 前記電力分配ステップは、前記電力値が所定の基準電力値を越えている場合に、前記電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が所定値を越えない範囲で最大となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を前記第1の処理部の電力制御分とすることを特徴とする請求項11に記載の通信装置の送信電力制御方法。
  13. 前記電力分配ステップは、前記電力値が所定の基準電力値を越えていない場合に、前記電力値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が所定値を越える範囲で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とすることを特徴とする請求項11に記載の通信装置の送信電力制御方法。
  14. 前記電力値演算ステップは、
    前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出ステップと、前記平均電力値を所定の基準電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化ステップと、を有し、
    前記電力分配ステップは、前記正規化値が1以上の場合には、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値を乗算していき、該乗算結果が1以下で最大となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の乗算結果を前記第1の処理部の電力制御分とし、前記正規化値が1以下の場合には、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とすることを特徴とする請求項11に記載の通信装置の送信電力制御方法。
  15. 前記電力値演算ステップは、
    前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出ステップと、前記平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化ステップと、を有し、
    前記電力分配ステップは、前記正規化値に対して所定の制御ステップ値のべき乗値で除算していき、該除算結果が1以上で最小となるべき乗回数値を前記第2の処理部の電力制御分とし、その時の除算結果を前記第1の処理部の電力制御分とすることを特徴とする請求項11に記載の通信装置の送信電力制御方法。
  16. 前記電力値演算ステップは、
    前記送信データの任意区間の平均電力値を算出する平均電力算出ステップと、前記平均電力値について所定の最大値または最小値と比較する比較ステップと、
    前記平均電力値を送信最大平均電力値に基づき正規化した正規化値を求める正規化ステップと、を有し、
    前記電力分配ステップは、前記比較ステップの比較結果により前記平均電力値が最大値を越えるときは、送信電力が下がるように前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を補正し、前記比較ステップの比較結果により前記平均電力値が最小値を下回るときは、送信電力が上がるように前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分を補正することを特徴とする請求項11、12、13、14または15に記載の通信装置の送信電力制御方法。
  17. 前記状態検出ステップは、前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分について、所定区間前の値と現在の値とを比較して前記電力値の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、
    前記ヒステリシス制御ステップは、前記電力値の変動が減少傾向にあるときに、前記第1の処理部の電力制御分を所定の制御ステップ値で除算して補正し、前記第2の処理部の電力制御分に所定値を減算して補正することを特徴とする請求項11、12、13、14、15または16に記載の通信装置の送信電力制御方法。
  18. 前記状態検出ステップは、前記第1の処理部の電力制御分および前記第2の処理部の電力制御分について、所定区間前の値と現在の値とを比較して前記電力値の変動方向を検出し、ヒステリシス制御区間にあるか否かを判断し、
    前記ヒステリシス制御ステップは、前記電力値の変動が増加傾向にあるときに、前記第1の処理部の電力制御分に所定の制御ステップ値を乗算して補正し、前記第2の処理部の電力制御分に所定値を加算して補正することを特徴とする請求項11、12、13、14、15または16に記載の通信装置の送信電力制御方法。
  19. 請求項11、12、13、14、15、16、17または18に記載の通信装置の送信電力制御方法をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
  20. 請求項11、12、13、14、15、16、17または18に記載の通信装置の送信電力制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。
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